JPS587779B2 - 木質系組立建物における組立工法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は既成め木質系の壁パネルや床パネルなどによ
る木質系組立建物の組立工法に関するものである。

壁パネルの小口、または壁パネル内に挿通した通しボル
トは、水平構面を通して下階の壁、基礎へ水平力を伝達
するが、壁パネル相互の応力を伝達することはできない
。

このため建込んだ壁パネル相互を更に堅牢化するには、
通しボルト以外に壁パネルを一体化する接合手段が必要
となる。

この発明は、相隣り合う木質系の壁パネルの側端面小口
にねじ山を周面に形成したスクリューボルトをねじ込み
、そのねじ山によるせん断抵抗を利用して応力の伝達を
図り、壁パネル相互における耐力性を更に一段と向上さ
せたものである。

またこの発明は、スクリューボルトを床パネルや天井パ
ネルなどの締つけボルトとして利用でき、壁パネル相互
と床パネル或は天井パネルとの一体イ罪よって、水平構
面との応力伝達をスムーズに行えるようにしたものであ
る。

以下この発明を図示の例に上り詳細に説明する。

図中１は基礎２の上の床パネル３の上面に建込んだ木質
系の壁パネルで相隣接し合う側端面小口５に半円形の溝
８が形成してある。

４は壁パネル１の１に載置した２階の床パネルである。

上記壁パネル１の接続による壁体の両側端面には２階の
床パネル４に及ぶ通しボルト６が挿通してあり、壁、床
のパネルとともに建物の主要な構造部材をなしている。

また相対向し合う壁パネル１，１の側端面小口５には、
スクリューボルト７がねじ込んである。

このスクリューボルト７は、所要長さの軸周面にねじ山
を形成したねじ軸部７ａと、そのねじ軸部７ａの上部に
突出、した締付軸部７ｂとその上端部のねじ部７ｃとか
らなり、壁パネル１，１の側端面小口５にスクリューボ
ルト７より小径に形成した上記溝８．８の間に、上記ね
じ軸部７ａの上端が壁パネル内に没するまでねじ込まれ
る。

また図示の例では壁パネル１の側端面小口５ごとにスク
リューボルト７をねじ込んでいるが、全ての側端面小口
５に設ける必要はなく、ねじ込み位置は任意とし、ねじ
込みに際しては、相対向し合う壁パネル１，１の上面隅
部にわたり中央部に開口を有するトッププレート９を開
口を中心としてかけわたし、釘打により固定して両方を
一体的に連結し、その緊結のもとに上記開口からスクリ
ューボルト７のねじ込みによっても両パネルの相対移動
が規制され、そのねじ山の溝面へのくい込みによるせん
断抵抗が生ずるようにする。

上記のようにして一体化した壁パネル１，１の上部には
、スクリューボルト７の締付軸部７ｂが突出するので、
予め隅部の切欠溝１０を形成した床パネル１，１を締付
軸部７ｂに蟲接しつつ壁パネル１，１０半幅上に載置し
、その後その外方に側板４ａを打ちつけて一体となし、
上記床パネル４，４を、締付軸部７ｂの上部ねじ部７ｃ
に嵌挿した座金１１と、そこにねじ込んだ長ナット１２
とにより締つけて壁パネル１，１と一体化する。

したがって、壁パネル１，１０間に通しボルト６を挿通
したものにあっては、水平力によって第７図に示す状態
となるが、上記のようにスクリューボルト７により相互
を一体化した壁パネル１，１では水平構面との応力伝達
がスムーズとなり、第８図の状態となる。

なお、味ナット．１２は第６図に示すように、２階の壁
パネル２１の小口に形成した溝２８に収まる通しボルト
２６の接続金具を兼ねる。

また１３は上下の壁パネル１，２１に差込んで、床の水
平力を壁に伝えるパイプコツターで、壁パネル１，２１
の建方時にはセット用の治具となる。

この発明は上述のように、相対向し合う壁パネル１，１
の側端面小口に形成したスクリューボルトより小径の溝
８，８０間に、中央部に開口を持った所要形状のトップ
プレートを介してねじ山を局面に形成したスクリューボ
ルト７をねじ込み、両者を不可分に作用させてそのねじ
山によるせん断抵抗をもって応力の伝達を行ったので、
単なるトッププレートなどの金具のみをもって接合を行
った場合よりも壁パネル相互の応力伝達は確実となり、
またスクリューボルトは壁パネルと上の床パネルとの接
合部材ともなるやで、床パネルの接合にきわめて便利で
あるばかりか、通しボルトによる水平構面から応力伝達
をスムーズにするなどの特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の木質系組立建物における組立工法を例
示するもので、第１図は基礎上に建込んだ壁パネルの正
面図、第２図は第１図■−■線断面図、第３図は第１図
■−■線断面図、第４図は要部縦断面図、第５図はその
平面図、第６図は床パネルを施した状態における斜視図
、第７図及び第８図は水平力を受けた際の略示正面図で
ある。 １……壁パネル、２……基礎、３，４……床パネル、５
……側端面小口、６……通しボルト、７……スクリュー
ボルト、７ａ……ねじ軸部、７ｂ……締付軸、８……溝
、９……トップグレート、１１……座金、１２……長ナ
ット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 予め成形した壁パネルを床パネルの上に建込み、そ
   の壁パネルの接続による壁体の両側端面に、床パネルか
   ら該壁体の上に載置した上階の床パネルに及ぶ通しボル
   トを挿通した木質系組立建物において、上記壁パネルの
   相隣接し合う側端面小１にスクリューボルトより小径の
   溝を形成し、その壁パネル相互を上部隅部一わたりかけ
   渡して固定した所要形状のトッププレートにより連結し
   て、両壁パネルの相対移動を規制し、そのトッププレー
   トの中央開口から両壁パネルの溝間に、ねじ山を設けた
   ねじ軸部とその害部の締付軸部とからなるスクリューボ
   ルト奪ねじ込み、そめスクリューボルトのトッププレー
   ト主に突出させた締付軸部に上階の載置床パネルを係挿
   することを特徴とする木質系組立建物における組、立工
   法。