JP4756927B2 - 屋根パネル連結金物および屋根パネルの連結方法 - Google Patents
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Description
図10および図11はフック金物20によって屋根パネル6を壁パネルに連結した状態を示すものである。フック金物20は、屋根パネル6の面材6bから打ち込まれて、該屋根パネル6の縦枠材6aを跨ぐように、かつ先端部21,21が、壁パネル5側に突出するように配設され、さらに、突出した先端部21,21が壁パネル5に当接される。
前記壁パネル5は、枠材5aを矩形状に組んでなる枠体の両面に面材5b,5bを貼設して形成したものであり、当該壁パネル5の上端面には、屋根パネル6の軒先側に位置する縦枠材6aを支持する結合桁8が固定されている。なお、屋根パネル6の棟側の位置する縦枠材6aは、図示しない棟梁によって支持されている。
そして、前記棟梁および結合桁8によって支持されて敷き込まれた屋根パネル6は、前記フック金物20の先端部21,21を、壁パネル5の縦枠材5aに対向するようにして面材5bに当接されたうえで、先端部に形成された貫通孔にスクリュー釘7,7を挿通し、面材5bを貫通して縦枠材5aに打ち込むことにより、壁パネル5に固定される。
しかし、このような施工方法では、前記フック金物(屋根パネル連結金物)を壁パネルに固定できないという問題がある。
すなわち、前記フック金物は、壁パネルに屋根パネルを設置した後、屋根パネルの上方から打ち込まれて、その先端部(下端部)が壁パネルに釘打ちによって固定されるので、壁パネルに予め外装材を取り付けておくと、外装材が邪魔になって、フック金物の先端部を壁パネルに固定できない。このため、壁パネルに予め外装材を取り付ける際に、壁パネルの上部に外装材を取り付けていない領域を残せば、この領域にフック金物の先端部を固定することができるが、この場合、この領域に現場で外装材を取り付ける手間が生じてしまう。
前記外装材4の内側に位置する壁パネル5の表面上端部に予め固定される受金物2と、
前記屋根パネル6に現場で取り付けられるともに、前記受金物2に連結される屋根金物3とを備え、
前記受金物2は、前記壁パネル5の表面に固定される壁固定部2aと、この壁固定部2aの先端部に、前記外装材4の上端との間に所定の隙間を設けるようにして設けられるフック部2bとを備え、
前記屋根金物3は、前記屋根パネル6の枠材6aに固定される屋根固定部3aと、この屋根固定部3aに形成されて前記フック部2bが引掛けられる引掛け部3bとを備えていることを特徴とする。
予め前記受金物2の壁固定部2aが固定され、かつ、前記受金物2のフック部2bと前記外装材4の上端との間に所定の隙間を設けた壁パネル5を設置した後、この壁パネル5上に屋根パネル6を設置し、
次に、前記屋根パネル6の枠材6aに現場で前記屋根金物3の屋根固定部3aを固定するとともに、前記フック部2bを前記引掛け部3bに引掛けることによって、前記屋根金物3を前記受金物2に連結することを特徴とする。
前記外装材4の内側に位置する壁パネル5の表面上端部に予め固定される受金物2と、
前記屋根パネル6に現場で取り付けられるともに、前記受金物2に連結される屋根金物3とを備え、
前記受金物12は、前記壁パネル5の表面に固定される壁固定部12aと、この壁固定部12aに、軸方向を壁パネル5の幅方向に向けて設けられた筒部12bとを備え、
前記屋根金物13は、前記屋根パネル6の枠材6aに、この枠材6aを上方から跨ぐようにして取り付けられる略U字状の屋根金物本体13aと、この屋根金物本体13aの2つの脚部13c,13cの下端部にそれぞれ形成され、前記筒部12bに挿通される軸15の両端部が挿通される孔13b,13bとを備えていることを特徴とする。
予め前記受金物12の壁固定部12aが固定された壁パネル5を設置した後、この壁パネル5上に屋根パネル6を設置し、
次に、前記屋根パネル6の枠材6aに、現場で前記屋根金物本体13aを前記枠材6aを上方から跨ぐようにして取り付けるとともに、この屋根金物本体13aの2つの脚部13c,13cで前記筒部12bを、脚部13c,13cの孔13b,13bと筒部12bとがほぼ一致するようにして挟み込み、軸15を一方の孔13bから筒部12bを通して他方の孔13bに挿通することによって、前記屋根金物13を前記受金物12に連結することを特徴とする。
なお、前記軸15としては、例えばボルト15を使用するのが望ましい。そして、このボルト15を屋根金物本体13aの一方の孔13bから受金物12の筒部12bを通して他方の孔13bに挿通したら、このボルト15の先端部にナット16を螺合して締め付けることによって、受金物12と屋根金物13との分離を防止することができる。
また、前記軸はボルト以外でもよいが、その両端部を受金物の筒部の両端部に固定するのが望ましい。
(第1の実施の形態)
図1〜図5は本発明の第1の実施の形態を示すものである。
図1は本発明に係る屋根パネル連結金物を示す斜視図であり、図中符号1は、屋根パネル連結金物、符号2は受金物、符号3は屋根金物を示す。屋根パネル連結金物1は受金物2と屋根金物3とで構成されている。
壁固定部2aは、図1に示すように、長方形板状の鉄板で形成されており、該壁固定部2aには、4個の釘穴2cが所定間隔で形成されている。
フック部2bは、壁固定部2aと一体的に形成されたものであり、その先端部には下方に突出する突出片2dがフック部2bと一体的に形成されている。また、フック部2bは壁固定部2aに対して所定の角度(屋根パネルの勾配角度)で鋭角に形成されている。
このようにして壁パネル5に受金物2を取り付けた後、壁パネル5の表面側に外装材4が取り付けられる。外装材4はその上端を壁パネル5の上端より若干下げて配置することによって、受金物2の壁固定部2aの殆どを覆うとともに、フック部2bと外装材4の上端との間に所定の隙間を設ける。なお、外装材4は、図示しない胴縁を壁パネル5に固定し、この胴縁に固定されることで、壁パネル5との間に通気用の空間を形成する。
屋根固定部3aは、図1に示すように、略三角形板状の鉄板で形成されたものであり、2枚平行離間して配置されている。これら2枚の屋根固定部3a,3a間の距離は、屋根パネル6の枠材6aの太さとほぼ等しくなっている。また、屋根固定部3aには、5個の釘穴3cが所定間隔で形成されている。
引掛け部3bは、屋根固定部3a,3aと一体的に形成されたものであり、屋根固定部3a,3aの下端部を結合している。
なお、前記屋根パネル6は、枠材6aを矩形状に組み立ててなる枠体の表面に、合板等からなる面材6bを貼着したものである。また、枠体内には、補強用の枠材6aが縦横に設けられている。
まず、図2に示すように、予め受金物2が固定された壁パネル5を基礎等に設置する。この場合、壁パネル5を複数連結してなる大型の壁パネル5を形成し、この大型の壁パネル5に予め受金物2と外装材4が取り付けられたものを基礎等に設置するのが望ましい。
壁パネル5を所定の数だけ設置した後、これら壁パネル5の上端面に結合桁8を固定する。なお、結合桁8の上面は屋根パネル6の勾配に沿って傾斜している。
次に、屋根パネル6に現場で屋根金物3を取り付けるとともに、この屋根金物3を前記受金物2に連結する。
すなわち、屋根金物3の引掛け部3bに、受金物2のフック部2bを引掛けたうえで、受金物2の屋根固定部3a,3aによって、屋根パネル6の枠材6aを挟み込んで、該屋根固定部3a,3aを枠材6aの両側面に当接し、さらに、屋根固定部3a,3aの釘穴3c・・・からスクリュー釘を枠材6aに打ち込む。
なお、屋根金物3の引掛け部3bに、受金物2のフック部2bを引掛ける場合、フック部2bの先端の突出片2dを引掛け部3bの端部に係止する。また、屋根金物3の屋根固定部3aは、その上辺を屋根パネル6の傾斜方向に沿わせて固定する。
また、屋根金物3の屋根固定部3a,3aを屋根パネル6の枠材6aに固定することによって、屋根金物3を屋根パネル6に強固に固定でき、さらに、屋根金物3の引掛け部3bに受金物2のフック部2bを引掛けることによって、屋根金物3を受金物2に容易かつ確実に連結できる。したがって、予め外装材4が取り付けられた壁パネル5に、現場で屋根パネル6を容易かつ確実に連結できる。
また、図5では、壁固定部2aに一つのフック部2bが形成されているが、壁固定部2aをさらに長くしてフック部2bを複数形成してもよい。
図6〜図9は本発明の第2の実施の形態を示すものである。
図5は本発明に係る屋根パネル連結金物を示す斜視図であり、図中符号11は、屋根パネル連結金物、符号12は受金物、符号13は屋根金物を示す。屋根パネル連結金物11は受金物12と屋根金物13とで構成されている。
壁固定部12aは、図6に示すように、長方形板状の鉄板で形成されており、該壁固定部12aには、4個の釘穴12cが所定間隔で形成されている。
筒部12bは、軸方向を壁パネル5の幅方向(図6では壁固定部12aの幅方向)に向けた状態で、壁固定部12aに溶接等によって固定されたものであり、筒部12bの長さは壁固定部12aの幅と等しくなっている。また、筒部12bの長さは、屋根パネル6の枠材6aの太さと等しくなっている。
このようにして壁パネル5に受金物12を取り付けた後、壁パネル5の表面側に外装材4が取り付けられる。外装材4はその上端を壁パネル5の上端より若干下げて配置することによって、受金物12の壁固定部12aの殆どを覆うとともに、筒部12bと外装材4の上端との間に所定の隙間を設ける。
屋根金物本体13aは、屋根パネル6の枠材6aに、この枠材6aを上方から跨ぐにようにして取り付けられるもので、平行離間して配置された一対の脚部13c,13cと、該脚部13c,13cの上端部を結合する結合部13dとによって構成されており、これら脚部13c,13cと結合部13dとは、帯状の鉄板を折曲することによって形成されている。また、脚部13c,13c間の距離は、屋根パネル6の枠材6aの太さとほぼ等しくなっている。
前記脚部13c,13cの下端部に形成された孔13b,13bは、図8に示すように、前記筒部12bに挿通される軸15の両端部が挿通固定されるものである。軸15は例えば、ボルト15であり、このボルト15が一方の孔13bから筒部12を通して他方の孔13b挿通されたうえで、ナット16が螺合される。そして、このナット16を締め付けることによって、脚部13c,13cの先端部(下端部)が筒部12の端面に圧接されるとともに、ボルト15の頭部15aとナット16が孔13b,13bの開口端面に固定されるようになっている。
まず、予め受金物2が固定された壁パネル5を基礎等に設置する。壁パネル5を所定の数だけ設置した後、これら壁パネル5の上端面に結合桁8を固定する。
次に、屋根パネル6に現場で屋根金物3を取り付けるとともに、この屋根金物3を前記受金物2に連結する。
すなわち、屋根パネル6に形成された一対の孔に、現場で屋根金物13の脚部13c,13cを屋根パネル6の上面側から挿入するとともに、該脚部13c,13cで屋根パネル6の枠材6aを挟み付ける。つまり、屋根金物本体13aを枠材6aを上方から跨ぐにようにして取り付け、さらに、屋根金物本体13aの結合部13dを屋根パネル6の上面に当接させる。
また、図8に示すように、屋根金物本体13aの2つの脚部13c,13cで受金物12の筒部12bを、脚部13c,13cの孔13b,13bと筒部12bとがほぼ一致するようにして挟み込み、ボルト15を一方の孔13bから筒部12bを通して他方の孔13bに挿通することによって、屋根金物13を前記受金物12に連結する。そして、ボルト15の端部にナット16を螺合して、締め付けることによって、脚部13c,13cの先端部(下端部)を筒部12の端面に圧接するとともに、ボルト15の頭部15aとナット16を孔13b,13bの開口端面に固定する。これによって、ボルト15の抜け出を防止する。
本実施の形態の形態では、屋根金物本体13aを屋根パネル6の枠材6aを上方から跨ぐにようにして取り付けることによって、屋根金物13を屋根パネル6に上方から容易に取り付けることができ、さらに、屋根金物本体13aの2つの脚部13c,13cで受金物12の筒部12bを、脚部13c,13cの孔13b,13bと筒部12bとがほぼ一致するようにして挟み込み、ボルト15を一方の孔13bから筒部12bを通して他方の孔13bに挿通することによって、屋根金物13を受金物12に容易かつ確実に連結できる。したがって、予め外装材4が取り付けられた壁パネル5に、現場で屋根パネル6を容易かつ確実に連結できる。
また、ボルト15の先端部にナット16を螺合して締め付けることによって、ボルト15の抜け出を防止できるので、受金物12と屋根金物13との分離を防止することができる。
また、図9では、壁固定部12aに一つの筒部12bが設けられているが、壁固定部2aをさらに長くして筒部12bを複数設けてもよい。
2,12 受金物
2a,12a 壁固定部
2b フック部
12b 筒部
3,13 屋根金物
3a 屋根固定部
13a 屋根金物本体
3b 引掛け部
13b 孔
4 外装材
5 壁パネル
6 屋根パネル
6a 枠材
Claims (4)
- 予め外装材が取り付けられた壁パネルに、屋根パネルを連結するための屋根パネル連結金物であって、
前記外装材の内側に位置する壁パネルの表面上端部に予め固定される受金物と、
前記屋根パネルに現場で取り付けられるともに、前記受金物に連結される屋根金物とを備え、
前記受金物は、前記壁パネルの表面に固定される壁固定部と、この壁固定部の先端部に、前記外装材の上端との間に所定の隙間を設けるようにして設けられるフック部とを備え、
前記屋根金物は、前記屋根パネルの枠材に固定される屋根固定部と、この屋根固定部に形成されて前記フック部が引掛けられる引掛け部とを備えていることを特徴とする屋根パネル連結金物。 - 予め外装材が取り付けられた壁パネルに、屋根パネルを連結するための屋根パネル連結金物であって、
前記外装材の内側に位置する壁パネルの表面上端部に予め固定される受金物と、
前記屋根パネルに現場で取り付けられるともに、前記受金物に連結される屋根金物とを備え、
前記受金物は、前記壁パネルの表面に固定される壁固定部と、この壁固定部に、軸方向を壁パネルの幅方向に向けて設けられた筒部とを備え、
前記屋根金物は、前記屋根パネルの枠材に、この枠材を上方から跨ぐようにして取り付けられる略U字状の屋根金物本体と、この屋根金物本体の2つの脚部の下端部にそれぞれ形成され、前記筒部に挿通される軸の両端部が挿通される孔とを備えていることを特徴とする屋根パネル連結金物。 - 請求項1に記載の屋根パネル連結金物を使用して、予め外装材が取り付けられた壁パネルに、屋根パネルを連結する方法であって、
予め前記受金物の壁固定部が固定され、かつ、前記受金物のフック部と前記外装材の上端との間に所定の隙間を設けた壁パネルを設置した後、この壁パネル上に屋根パネルを設置し、
次に、前記屋根パネルの枠材に現場で前記屋根金物の屋根固定部を固定するとともに、前記フック部を前記引掛け部に引掛けることによって、前記屋根金物を前記受金物に連結することを特徴とする屋根パネルの連結方法。 - 請求項2に記載の屋根パネル連結金物を使用して、予め外装材が取り付けられた壁パネルに、屋根パネルを連結する方法であって、
予め前記受金物の壁固定部が固定された壁パネルを設置した後、この壁パネル上に屋根パネルを設置し、
次に、前記屋根パネルの枠材に、現場で前記屋根金物本体を前記枠材を上方から跨ぐようにして取り付けるとともに、この屋根金物本体の2つの脚部で前記筒部を、脚部の孔と筒部とがほぼ一致するようにして挟み込み、軸を一方の孔から筒部を通して他方の孔に挿通することによって、前記屋根金物を前記受金物に連結することを特徴とする屋根パネルの連結方法。
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