JP5295851B2 - 外壁構造 - Google Patents
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Description
壁を構成する壁パネルは、框材を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠の内部に必要に応じて補強桟材を縦横に組み付け、さらに矩形枠の両面に合板等からなる面材を取り付けたものである。
このような壁パネルを建築現場で接合する場合、隣り合う壁パネルの縦框材で構成される側端面どうしを接着剤で接着するとともに、一方の壁パネルの面材から框材を通して他方の壁パネルの框材まで釘を斜めに打ち込むことによって行っている。
また、壁パネルで構成された突出壁を、躯体を構成する他の壁パネルに接合する場合も、壁パネルどうしを接着剤や釘打ちに加えて、ボルトによっても接合している。
さらに、突出壁以外の外壁においても、接合強度を充分に確保する必要がある場合、壁パネルどうしを接着剤や釘打ちに加えて、ボルトによっても接合している(例えば特許文献1参照)。
また、壁パネルの表面(面材の表面)に予め工場等によって外装材を取り付けておけば、建築現場での外装材の取り付け作業を省略できるが、建築現場でボルトによって壁パネルどうしを接合する場合、壁パネルの面材に、ボルトを挿入用および工具挿入用(ボルト締付用)の穴を形成する必要があるため、この穴を含む周囲の部分には、外装材を取り付けておくことができず、建築現場でこの部分に外装材を取り付けなければならならないので、手間がかかる。
前記接合壁パネル2を形成する隣り合う前記壁パネル7,8間に、該壁パネル7,8の高さ方向に延在する構造材10が設けられており、
前記隣り合う壁パネル7,8の側端面を形成する框材7a,8aどうしが、該框材7a,8aおよび前記構造材10を貫通するボルト5によって結合されており、
前記構造材10の上端面を、前記隣り合う壁パネル7,8のうち前記下階外壁側の一方の壁パネル7の上端面より低くすることによって、前記構造材10の上端面に、梁30を受ける梁受部15が設けられており、
前記隣り合う壁パネル7,8のうち前記下階外壁側とは反対側の他方の壁パネル8は、前記一方の壁パネル7より高さが低くなっているとともに、この他方の壁パネル8の上端面に、上辺部を屋根勾配に合せて傾斜面とし、上端部が前記一方の壁パネル7の上端面よりも上方に突出する三角形状の屋切パネル11が取り付けられており、
前記一方の壁パネル7の上端面と前記梁受部15にはめ込まれる梁30の端部には、前記下階外壁と建物の上階外壁との間に設けられる胴差27の端部や上階の床の端部が設置されており、
前記屋切パネル11は、前記一方の壁パネル7の側端面の上端部と平行に対向する鉛直辺部と、前記胴差27の端部より外側で、該胴差27より上方に突出する前記上辺部と、を有することを特徴とする。
また、建築現場でのボルト5による壁パネル3,4の接合作業が不要なので、接合壁パネル1に予め外装材を取り付けておくことができる。
また、構造材10の太さを調整することによって、接合壁パネル2の左右の幅を調整できる。
前記下階外壁を構成する壁パネル21に、前記接合壁パネル1(2)がその表面を前記下階外壁を構成する壁パネル21の表面と面一にして結合されており、
前記接合壁パネル1(2)に前記躯体を構成する他の壁パネル22(24)が直角に結合されており、
前記接合壁パネル1(2)の、前記他の壁パネル22(24)が直角に結合された部位より、前記下階外壁と反対側の部分が突出壁23(25)を構成していることを特徴とする。
また、建築現場でのボルトによる壁パネルどうしの接合作業が不要なので、接合壁パネルに予め外装材を取り付けておくことができる。
さらに、前記接合壁パネルの、前記他の壁パネルが直角に結合された部位より、前記壁パネルと反対側の部分が突出壁を構成しているので、建築現場でのボルトによる接合作業を行うことなく、突出壁を形成できる。
図1は接合壁パネル1を示す正面図、図2は接合壁パネル2を示す正面図である。
図1に示す接合壁パネル1は、壁パネル3,4どうしを工場等において予め横方向に接合してなるものである。
壁パネル3は、縦框材3aと横框材3bとを矩形枠状に組み立ててなる矩形枠内に補強桟材3cを横方向に組み付け、さらに矩形枠の両面に合板等からなる面材3dを取り付けて構成されている。
また、壁パネル4は、縦框材4aと横框材4bとを矩形枠状に組み立ててなる矩形枠内に補強桟材4cを縦横に組み付け、さらに矩形枠の両面に合板等からなる面材4dを取り付けて構成されている。
隣り合う壁パネル3,4の側端面を形成する縦框材3a,4aどうしが接着剤によって接着されるとともに、縦框材3a,4aを貫通するボルト5によって結合されている。
縦框材3a,4aには、貫通孔が同軸に形成されており、この貫通孔にボルト5が挿通され、ボルト5の他端部にナット6を螺合して締め付けることによって、框材3a,4aどうしが結合されている。なお、図示は省略するが、壁パネル3,4の接合部において、一方の壁パネル3(4)の面材3d(4d)から縦框材3a(4a)を貫通して他方の壁パネル4(3)の縦框材4a(3a)まで釘が斜め打ちされている。これによっても、壁パネル3,4どうしが接合されている。つまり、壁パネル3,4は、接着剤、ボルト5、釘打ちの3つの手段によって接合されている。
なお、このようなボルト5とナット6による結合は、面材3d,4dを矩形枠に取り付ける前に行ってもよい。このようにすると、面材3d,4dに穴3e,4eを形成しなくてもよい。但し、ボルト5が緩んだ際に、再締め付けが行えるように、面材3d,4dに穴3e,4eを形成しておくほうが望ましい。
壁パネル7は、縦框材7aと横框材7bとを矩形枠状に組み立ててなる矩形枠内に補強桟材7cを横方向に組み付け、さらに矩形枠の両面に合板等からなる面材7dを取り付けて構成されている。
また、壁パネル8は、縦框材8aと横框材8bとを矩形枠状に組み立ててなる矩形枠内に補強桟材8cを横方向に組み付け、さらに矩形枠の両面に合板等からなる面材8dを取り付けて構成されている。
また、隣り合う壁パネル7,8の側端面間に、上下に延在する構造材10が介在されており、この構造材10の一方の側面に壁パネル7の側端面(縦框材7aの側面)が接着剤によって接着され、構造材10の他方の側面に壁パネル8の側端面(縦框材8aの側面)が接着剤によって接着されている。
また、前記壁パネル7,8の、結合される縦框材7a,8aおよび構造材10には貫通孔が同軸に形成されており、この貫通孔にボルト12が挿通され、ボルト12の他端部にナット13を螺合して締め付けることによって、框材7a,8aどうしが構造材10を挟んで結合されている。なお、図示は省略するが、壁パネル7,8と構造材10との接合部において、壁パネル7,8の面材7d,8dから縦框材7a,8aを貫通して構造材10まで釘が斜め打ちされている。これによっても、壁パネル7,8どうしが構造材10を挟んで接合されている。つまり、壁パネル7,8は、接着剤、ボルト12、釘打ちの3つの手段によって構造材10を挟んで接合されている。
なお、このようなボルト12とナット13による結合は、面材7d,3dを矩形枠に取り付ける前に行ってもよい。このようにすると、面材7d,3dに穴7e,8eを形成しなくてもよい。但し、ボルト12が緩んだ際に、再締め付けが行えるように、面材7d,8dに穴7e,8eを形成しておくほうが望ましい。
また、壁パネル8の上端面には、上辺部を屋根勾配に合せて傾斜面とした三角形状の屋切パネル11が取り付けられている。この屋切パネル11は桟材を直角三角形状に組み立ててなる三角形枠の両面に合板等からなる面材を取り付けて構成されてものであり、その斜辺部(上辺部)が屋根勾配に合せて傾斜した傾斜面となっている。
また、屋切パネル11の底辺部の長さは壁パネル8の幅と等しくなっており、この底辺部が壁パネル8の上端面に接着剤や釘打ちによって接合されている。この状態において、屋切パネル11の上端部は壁パネル7の上端面より上方に突出している。また、屋切パネル11の鉛直辺部は前記壁パネル7の側端面の上端部と平行に対向しており、これによって、前記梁受部15は、屋切パネル11の鉛直辺部、構造材10の上端面、壁パネル7の側端面上部とによって囲まれた凹状に形成されていている。
図3は、建物の躯体の一部である、一方の妻側の外壁を示す正面図である。
図3に示すように、土台(半土台)20上には、複数の壁パネル21・・・を横方向に接合することによって、1階の一方の妻側の外壁の殆どが構築されている。
この1階の外壁の右側に前記接合壁パネル1が結合され、左側に前記接合壁パネル2が結合されている。なお、図3において、これら接合壁パネル1,2には、斜線を記載してある。また、これら接合壁パネル1,2は土台20に設置されている。
また、前記接合壁パネル1に、前記躯体を構成する他の壁パネル22が直角に結合されている。他の壁パネル22は、建物の一方の平側の外壁の側端部を構成するものであり、その縦框材22aで形成された側端面を接合壁パネル1の壁パネル3,4の接合部に当接したうえで、接着剤によって接着するとともに、壁パネル22の面材22dから縦框材22aを貫通して壁パネル3,4の縦框材3a,4aに釘を斜め打ちすることによって、接合壁パネル1に直角に結合されている。
そして、接合壁パネル1の、前記他の壁パネル22が直角に結合された部位より、前記壁パネル21と反対側の部分が突出壁23を構成している。
また、前記接合壁パネル2に、前記躯体を構成する他の壁パネル24が直角に結合されている。他の壁パネル24は、建物の他方の平側の外壁の側端部を構成するものであり、その縦框材24aで形成された側端面を接合壁パネル2と壁パネル21の接合部に当接したうえで、接着剤によって接着するとともに、壁パネル24の面材24dから縦框材24aを貫通して接合壁パネル2の縦框材7aと壁パネル21の縦框材21aに釘を斜め打ちすることによって、接合壁パネル2に直角に結合されている。
そして、接合壁パネル2の、前記他の壁パネル24が直角に結合された部位より、前記壁パネル21と反対側の部分が突出壁25を構成している。
また、前記接合壁パネル2の壁パネル7の上端面には、胴差27の端部が設置されており、接合壁パネル2の屋切パネル11の上辺部は、胴差27の端部より外側で、該胴差27より上方に突出している。
また、接合壁パネル2に設けられた梁受部15には、梁30の端部がはめ込まれており、この梁30の端部に前記胴差27の端部や2階の床の端部が設置されている。
また、建築現場でのボルト5による壁パネル3,4どうしの接合作業が不要なので、接合壁パネル1に予め外装材を取り付けておくことができる。
また、接合壁パネル2が、隣り合う壁パネル7,8間に、該壁パネル7,8の高さ方向に延在する構造材10が設けられており、壁パネル7,8の側端面を形成する框材7a,8aは前記構造材10に接着されており、ボルト12によって壁パネル7,8を構造材10を挟んで結合した構成となっているので、この接合壁パネル2を建築現場で躯体に結合することによって、建築現場での壁パネル7,8どうしのボルト12による接合作業が不要となるとともに、構造材10と両壁パネル7,8とが一体化され、よって接合壁パネル2の強度を高めることができる。
また、接合壁パネル2の壁パネル8の上端面に、上辺部を屋根勾配に合せて傾斜面とした三角形状の屋切パネル11が取り付けられているので、この接合壁パネル2を建築現場で躯体を構成する壁パネル21に結合することによって、躯体を構成する妻側の外壁の所定の位置に屋切パネル11を設けることができる。
また、躯体を構成する壁パネル21に、接合壁パネル1(2)がその表面を壁パネル21の表面と面一にして結合されており、接合壁パネル1(2)に躯体を構成する他の壁パネル22(24)が直角に結合されており、接合壁パネル1(2)の、前記他の壁パネル22(24)が直角に結合された部位より、前記壁パネル21と反対側の部分が突出壁23(25)を構成しているので、建築現場でのボルトによる接合作業を行うことなく、突出壁23(25)を形成できる。
3,4,7,8 壁パネル
5,12 ボルト
10 構造材
11 屋切パネル
15 梁受部
21 壁パネル
22,24 他の壁パネル
23,25 突出壁
Claims (2)
- 建物躯体の一面側の外壁のうち複数の壁パネルを横方向に接合してなる下階外壁の一端に、框材を矩形枠状に組み立ててなる矩形枠の両面に面材が取り付けられた壁パネルどうしを予め横方向に接合してなる接合壁パネルが結合されており、
前記接合壁パネルを形成する隣り合う前記壁パネル間に、該壁パネルの高さ方向に延在する構造材が設けられており、
前記隣り合う壁パネルの側端面を形成する框材どうしが、該框材および前記構造材を貫通するボルトによって結合されており、
前記構造材の上端面を、前記隣り合う壁パネルのうち前記下階外壁側の一方の壁パネルの上端面より低くすることによって、前記構造材の上端面に、梁を受ける梁受部が設けられており、
前記隣り合う壁パネルのうち前記下階外壁側とは反対側の他方の壁パネルは、前記一方の壁パネルより高さが低くなっているとともに、この他方の壁パネルの上端面に、上辺部を屋根勾配に合せて傾斜面とし、上端部が前記一方の壁パネルの上端面よりも上方に突出する三角形状の屋切パネルが取り付けられており、
前記一方の壁パネルの上端面と前記梁受部にはめ込まれる梁の端部には、前記下階外壁と建物の上階外壁との間に設けられる胴差の端部や上階の床の端部が設置されており、
前記屋切パネルは、前記一方の壁パネルの側端面の上端部と平行に対向する鉛直辺部と、前記胴差の端部より外側で、該胴差より上方に突出する上辺部と、を有することを特徴とする外壁構造。 - 請求項1に記載の外壁構造において、
前記躯体を構成する壁パネルに、前記接合壁パネルがその表面を前記躯体を構成する壁パネルの表面と面一にして結合されており、
前記接合壁パネルに前記躯体を構成する他の壁パネルが直角に結合されており、
前記接合壁パネルの、前記他の壁パネルが直角に結合された部位より、前記下階外壁と反対側の部分が突出壁を構成していることを特徴とする外壁構造。
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