JP5749663B2 - 柱構造 - Google Patents
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Description
この技術は、基礎上に床パネルが敷設され、この床パネル上に壁パネルが立設されるパネル工法において、前記壁パネルと隣接して前記床パネル上に立設される補強柱(柱部材)と、この補強柱の立設位置で前記基礎に埋設されて前記床パネル上に突出するアンカーボルトと、前記アンカーボルトを挿通する取付穴を有してナットによって前記床パネルに固定される底板部と、この底板部から屈曲起立して前記補強柱の側面に面接触し複数の固着穴を有して固着手段によって前記補強柱を固定する側板部と、を有する結合金物と、前記結合金物の前記底板部に設置され、前記アンカーボルトを避けてこのアンカーボルトの上方で前記補強柱の下端面を載置して支持する柱載置金物と、を含むことを特徴としている。
補強柱の対向する両側面には、結合金物の側板部が面接触しているので、上記のような壁部材や横架材等の構造部材を補強柱に釘等によって接合する場合、この側板部が釘に干渉して、釘を容易に打ち込むことができない。
前記結合金物4は、前記アンカーボルト2または緊結ボルト22の上端部が締結された金物本体10と、この金物本体10の側面から立ち上がる側板部11とを備え、
前記柱部材3の側面下端部には、前記側板部11の厚さと略等しい深さに窪んだ取付面3bが形成され、
前記金物本体10の上面に前記柱部材3の下端面が当接されるとともに、前記側板部11に前記取付面3bが固定されることにより、前記側板部11の表面と前記柱部材3の側面3aとが面一になっており、
前記側板部11は、その幅を当該側板部11が固定される前記柱部材3の側面3aの幅より小さくすることによって、当該側面3aの両側に釘打ち代3d,3dを残して前記取付面3bに固定され、
前記柱部材3の前記側面3aに、構造部材15,25がその下端部を前記側板部11に当接させるとともにその他の部分を前記柱部材3に当接させた状態で固定され、当該下端部はこれを通して釘16を前記釘打ち代3d,3dに打ち込むことによって固定されていることを特徴とする。
前記金物本体10は断面ロ字形に形成され、その下壁部10bに前記アンカーボルト2または緊結ボルト22の上端部が挿通されてナット12によって締結され、
前記金物本体10の対向する側面からそれぞれ一対の前記側板部11,11が立ち上がり、
この一対の側板部11,11に前記柱部材3の対向する側面3a,3aがそれぞれ固定され、
この柱部材3の対向する側面3a,3aにそれぞれ前記構造部材15,25が固定されていることを特徴とする。
前記結合金物4は、その金物本体10の開口部10cを前記基礎1の厚さ方向または前記床8,20の奥行き方向に向けて配置されていることを特徴とする。
前記構造部材15は前記柱部材3の長手方向に沿って長尺な角材であり、前記構造部材15の上端面は前記柱部材3の上端面より低くなっていることを特徴とする。
床20から上方に突出する前記緊結ボルト22の上端部に前記柱部材3の下端部が前記結合金物4によって結合されており、
前記柱部材3を上側柱部材3として、前記床20の下方に断面矩形状の下側柱部材3が前記上側柱部材3と同軸に配置され、
前記緊結ボルト22の下端部が前記床20から下方に突出し、この緊結ボルト22の下端部に前記下側柱部材3の上端部が、前記結合金物4と同じ結合金物を上下反転してなる反転結合金物24によって結合され、
前記反転結合金物24は、前記緊結ボルト22の下端部が締結された金物本体10と、この金物本体10の側面から垂れ下がる側板部11,11とを備え、
前記金物本体10の下面に前記下側柱部材3の上端面が当接されるとともに、前記側板部11に前記下側柱部材3の上端部の側面が固定され、
前記側板部11は、その幅を当該側板部11が固定される前記下側柱部材3の側面3aの幅より小さくすることによって、当該側面3aの両側に釘打ち代3d,3dを残してこの側面3aに固定され、
前記下側柱部材3の前記側面3aに、構造部材25がその一部を前記側板部11に重ねて固定され、当該一部はこれを通して釘16を前記釘打ち代3d,3dに打ち込むことによって固定されていることを特徴とする。
図1は本発明に係る柱構造の一例を示す分解斜視図、図2は同柱構造の正面図である。
本実施の形態の柱構造では、基礎1から上方に突出するアンカーボルト2に柱部材3の下端部が結合金物4によって結合されている。
基礎1は布基礎であり、この基礎1にはアンカーボルト2が埋設され、このアンカーボルト2の上端部が基礎1の上面から突出している。基礎1の上面には換気台輪5が設置されている。換気台輪5には上下に貫通する長孔5aが換気台輪5の長手方向に所定間隔で形成されており、この長孔5aに前記アンカーボルト2の上端部が下方から挿通されて、当該上端部が換気台輪5の上面から突出している。なお、換気台輪5には、床下換気用の多数の換気孔5bが形成されている。
結合金物4は、図4に示すように、金物本体10と、この金物本体10の対向する側面から立ち上がる一対の側板部11,11とを備えている。
金物本体10は、左右の側壁部、上壁部10a、下壁部10bで構成された断面ロ字形に形成された、全体として矩形箱状のものである。下壁部10bは床8の上面に設置されており、下壁部10bの略中央部に貫通孔が形成されている。この貫通孔に前記アンカーボルト2の上端部が挿通されたうえで、ナット12を金物本体10の開口部10cから挿入して螺合して締め付けることによって、下壁部10bが床8の上面に固定されている。
また、金物本体10はその開口部10cを基礎1の厚さ方向に向けて床8の上面に固定されている。
そして、柱部材3は前記側板部11,11の間に挿入されたうえで、柱部材3の下端面3cが金物本体10の上面、つまり上壁部10aの上面に当接されている。また、柱部材3の左右両側面3a,3aの取付面3b,3bが側板部11,11に当接されている。つまり、側板部11,11に柱部材3の下端部の側面3a(取付面3b)が当接されている。そして、側板部11に形成された複数の孔11cにそれぞれ釘13を挿通して柱部材3に打ち込むことによって、側板部11,11に柱部材3の下端部の側面3a,3aが固定されている。この状態において、側板部11の表面と柱部材3の側面3aとはほぼ面一となっている。
前記柱部材3の側面3a,3aには、構造部材15,15がその一部を前記側板部11に重ねて固定されている。
すなわち、構造部材15は正角材を反割にした反割材で構成されており、柱部材3の長手方向に長尺な角材となっている。構造部材15の側面の幅は柱部材3の側面3aの幅と等しくなっている。
また、構造部材15を柱部材3の側面3aに固定した状態において、この構造部材15の下端面は床8の上面に当接されており、構造部材15の上端面は、図5および図6に示すように、柱部材3の上端面より低くなっている。
2階の床20には、緊結ボルト22が挿通されており、この緊結ボルト22の上端部は床20から上方に突出しており、下端部は床20から下方に突出している。
2階の床20から上方に突出する緊結ボルト22の上端部には上側柱部材3の下端部が結合金物4によって結合されている。この結合金物4による上側柱部材3と緊結ボルト22との結合は、結合金物4による前記柱部材(下側柱部材)3とアンカーボルト2との結合と同様であるので、結合金物4、柱部材3、構造部材15等の共通構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
反転結合金物24は、金物本体10と、この金物本体10の対向する左右両側面から垂れ下がる一対の側板部11,11とを備えている。
金物本体10は、左右の側壁部、下壁部10a、上壁部10bとで構成された断面ロ字形に形成された、全体として矩形箱状のものである。上壁部10bは床20の下面に当接されており、上壁部10bの略中央部に貫通孔が形成されている。この貫通孔に前記緊結ボルト22の下端部が挿通されたうえで、ナット12を螺合して締め付けることによって、上壁部10bが床20の下面に固定されている。これによって、金物本体10が床20の下面に固定されている。したがって、2階の床20の上面に固定された結合金物4と同床20の下面に固定された反転結合金物24とは緊結ボルト22によって連結されている。
また、金物本体10はその開口部10cを床20の奥行き方向に向けて床20の下面に固定されている。
そして、下側柱部材3は前記側板部11,11の間に挿入されたうえで、下側柱部材3の上端面が金物本体10の下面、つまり下壁部10aの下面に当接されている。また、下側柱部材3の左右両側面3a,3aの取付面が側板部11,11に当接されている。つまり、側板部11,11に柱部材3の上端部の側面3a(取付面)が当接されている。そして、側板部11に形成された複数の孔11cにそれぞれ釘13を挿通して下側柱部材3に打ち込むことによって、側板部11,11に柱部材3の上端部の側面3a,3aが固定されている。この状態において、側板部11の表面と下側柱部材3の側面3aとはほぼ面一となっている。
前記下側柱部材3の側面3a,3aには、構造部材25,25としての垂れ壁25,25がその一部を前記側板部11,11に重ねて固定されている。
垂れ壁25は壁パネル25によって構成されている。壁パネル25は框材25aを矩形枠状に組み立ててなる枠体の両面に合板等からなる面材25bを取り付けたものであり、枠体の内側には必要に応じて補強桟材が組み付けられている。
垂れ壁(壁パネル)25の側端面の幅は前記下側柱部材3の側面3aと等しい幅となっている。
なお、スクリュー釘16を框材25aを通して下側柱部材3の釘打ち代3d,3dに打ち込む場合、垂れ壁25を構成する壁パネルの表面の面材25bから框材25aを通してスクリュー釘16を釘打ち代3d,3dに斜め打ちしてもよいし、垂れ壁25を構成する壁パネルの両面材25b,25bのうち一方の面材25bを外しておき、スクリュー釘16を框材25aを通して釘打ち代3d,3dに打ち込み、その後、前記一方の面材25bを取り付けてもよい。
また、垂れ壁25の、前記側板部11より下方の部位はスクリュー釘16によって側面3aに固定されている。また、側面3aには接着剤が塗布されており、この接着剤によっても垂れ壁25が側面3aに固定されている。つまり、垂れ壁25は釘打ちと接着剤の双方によって下側柱部材3の側面3aに固定されている。
さらに、垂れ壁25,25の端部下面は前記構造部材15,15の上端面に設置されている。
また、柱部材3の長手方向に沿って長尺な角材である構造部材15の上端面が柱部材3の上端面より低くなっているので、この構造部材15の上端面によって、柱部材3の上端部に接合された垂れ壁25やまぐさ等の横架材を下方から支持できる。
また、結合金物4は、その金物本体10の対向する開口部10cを基礎1の厚さ方向に向けて配置されているので、基礎1の前面側から、アンカーボルト2の上端部にナット12を螺合して締め付けることができる。
2 アンカーボルト
3 柱部材
3a 側面
3d 釘打ち代
4 結合金物
10 金物本体
10b 下壁部
10c 開口部
11 側板部
12 ナット
15 構造部材
16 スクリュー釘(釘)
20 床
22 緊結ボルト
24 反転結合金物
25 垂れ壁(構造部材)
Claims (5)
- 基礎または床から上方に突出するアンカーボルトまたは緊結ボルトに断面矩形状の柱部材の下端部が結合金物によって結合された柱構造であって、
前記結合金物は、前記アンカーボルトまたは緊結ボルトの上端部が締結された金物本体と、この金物本体の側面から立ち上がる側板部とを備え、
前記柱部材の側面下端部には、前記側板部の厚さと略等しい深さに窪んだ取付面が形成され、
前記金物本体の上面に前記柱部材の下端面が当接されるとともに、前記側板部に前記取付面が固定されることにより、前記側板部の表面と前記柱部材の側面とが面一になっており、
前記側板部は、その幅を当該側板部が固定される前記柱部材の側面の幅より小さくすることによって、当該側面の両側に釘打ち代を残して前記取付面に固定され、
前記柱部材の前記側面に、構造部材がその下端部を前記側板部に当接させるとともにその他の部分を前記柱部材に当接させた状態で固定され、当該下端部はこれを通して釘を前記釘打ち代に打ち込むことによって固定されていることを特徴とする柱構造。 - 請求項1に記載の柱構造において、
前記金物本体は断面ロ字形に形成され、その下壁部に前記アンカーボルトまたは緊結ボルトの上端部が挿通されてナットによって締結され、
前記金物本体の対向する側面からそれぞれ一対の前記側板部が立ち上がり、
この一対の側板部に前記柱部材の対向する側面がそれぞれ固定され、
この柱部材の対向する側面にそれぞれ前記構造部材が固定されていることを特徴とする柱構造。 - 請求項2に記載の柱構造において、
前記結合金物は、その金物本体の開口部を前記基礎の厚さ方向または前記床の奥行き方向に向けて配置されていることを特徴とする柱構造。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の柱構造において、
前記構造部材は前記柱部材の長手方向に沿って長尺な角材であり、前記構造部材の上端面は前記柱部材の上端面より低くなっていることを特徴とすることを特徴とする柱構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の柱構造において、
床から上方に突出する前記緊結ボルトの上端部に前記柱部材の下端部が前記結合金物によって結合されており、
前記柱部材を上側柱部材とし、前記床の下方に断面矩形状の下側柱部材が前記上側柱部材と同軸に配置され、
前記緊結ボルトの下端部が前記床から下方に突出し、この緊結ボルトの下端部に前記下側柱部材の上端部が、前記結合金物と同じ結合金物を上下反転してなる反転結合金物によって結合され、
前記反転結合金物は、前記緊結ボルトの下端部が締結された金物本体と、この金物本体の側面から垂れ下がる側板部とを備え、
前記金物本体の下面に前記下側柱部材の上端面が当接されるとともに、前記側板部に前記下側柱部材の上端部の側面が固定され、
前記側板部は、その幅を当該側板部が固定される前記下側柱部材の側面の幅より小さくすることによって、当該側面の両側に釘打ち代を残してこの側面に固定され、
前記下側柱部材の前記側面に、構造部材がその一部を前記側板部に重ねて固定され、当該一部はこれを通して釘を前記釘打ち代に打ち込むことによって固定されていることを特徴とする柱構造。
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