JP2021193238A - 内装用軽量鉄骨 - Google Patents
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Abstract
【課題】伸縮可能であって、作業者の意図に反して内側スタッドが滑り出すことを防ぐ内装用軽量鉄骨を提供する。【解決手段】外側スタッド2と、外側スタッドの内側に入れ子状に配置された内側スタッド3と、を有し、外側スタッドは、開口部2bを有し、内側スタッドは、第1の傾斜部4aと、第1の傾斜部と一体に形成された第1の当接部4bを備えた第1の折り曲げ部4を有し、外側スタッドと内側スタッドが第1の相対位置にあるときに、第1の折り曲げ部が開口部の穴に入り込み、第1の当接部が開口部に当接するものとする。【選択図】 図1
Description
本発明は、間仕切り壁又は天井下地に使用される内装用軽量鉄骨に関するものである。
従来、軽量鉄骨(LGS)の間仕切り壁や天井下地は、必要な長さよりも長い部材を現場に搬入し、現場で必要な長さに採寸してカットし、使用している。
長い部材を搬入する際、マンションのリフォーム等ではエレベータに入らず、階段で荷揚げをすることが多く、作業の手間と時間がかかる。また、長い材料を保管しておくスペースも必要となる。さらに、長い材料をカットする手間や、カットの際に発生する騒音、粉塵、ゴミの発生などの問題がある。加えて、採寸して電動切断機でカットすることは、経験のある職人でないと困難であるという問題もある。
下記特許文献1では、軽量鉄骨の長さを調整可能にし、短い状態で現場に搬入し、必要な長さに伸ばして使用することが提案されている。
上記特許文献1に記載の発明においては、作業者の意図に反して内側スタッドが滑り出してしまい、運搬や作業の際の取扱いが不便であるという問題がある。
そこで、本願発明は、伸縮可能であって、作業者の意図に反して内側スタッドが滑り出すことを防ぐ内装用軽量鉄骨を提供することを目的とする。
本願発明の内装用軽量鉄骨は、金属板から形成された角筒状の外側スタッドと、
金属板から形成され、前記外側スタッドの内側に入れ子状に配置された角筒状の内側スタッドと、を有し、
前記外側スタッドは、長手方向に延びる第1の側面部に、板厚方向に貫通した穴を画定する開口部を有し、
前記内側スタッドは、第1の側面部に対向する第2の側面部に、前記内側スタッドの第1の端部側の部分が前記内側スタッドの本体と固定され、前記内側スタッドの第2の端部側の部分が前記外側スタッドの内面に所定の圧力で接するように傾斜した第1の傾斜部と、前記第1の傾斜部の前記第2の端部側の部分と一体に形成された第1の当接部を備えた第1の折り曲げ部を有し、
前記外側スタッドと前記内側スタッドが第1の相対位置にあるときに、前記第1の折り曲げ部が前記穴に入り込み、前記第1の当接部が前記開口部に当接する。
金属板から形成され、前記外側スタッドの内側に入れ子状に配置された角筒状の内側スタッドと、を有し、
前記外側スタッドは、長手方向に延びる第1の側面部に、板厚方向に貫通した穴を画定する開口部を有し、
前記内側スタッドは、第1の側面部に対向する第2の側面部に、前記内側スタッドの第1の端部側の部分が前記内側スタッドの本体と固定され、前記内側スタッドの第2の端部側の部分が前記外側スタッドの内面に所定の圧力で接するように傾斜した第1の傾斜部と、前記第1の傾斜部の前記第2の端部側の部分と一体に形成された第1の当接部を備えた第1の折り曲げ部を有し、
前記外側スタッドと前記内側スタッドが第1の相対位置にあるときに、前記第1の折り曲げ部が前記穴に入り込み、前記第1の当接部が前記開口部に当接する。
本願発明によれば、伸縮可能であって、作業者の意図に反して内側スタッドが滑り出すことを防ぐ内装用軽量鉄骨を提供することができる。
図1から図4を参照して本願の実施形態に係る内装用軽量鉄骨100について説明する。図1(b)に示すように、内装用軽量鉄骨100は、外側スタッド2と、内側スタッド3とを有する。
外側スタッド2及び内側スタッド3はそれぞれ角筒状で金属板から形成されている。内側スタッド3は、外側スタッド2よりも断面の寸法がわずかに小さく、外側スタッド2の内側に入れ子状に配置される。本願においては、図1の上側に配置された内側スタッド3の端部を第1の端部3b、図1の下側に配置された内側スタッドの3の端部を第2の端部3cと呼ぶ。
外側スタッド2は、長手方向に延びる第1の側面部2aに、板厚方向に貫通した穴を画定する開口部2bを有している。なお、本願においては、特に記載がない限り、「長手方向」とは内装用軽量鉄骨100の長手方向を意味し、「板厚方向」とは第1の側面部2aが広がる方向に対して垂直な方向を意味するものとする。
内側スタッド3は、第1の側面部2aに対向する第2の側面部3aに、第1の折り曲げ部4を有する。第1の折り曲げ部4は、図2(b)に示すように、第1の端部3b側の部分が内側スタッド3の本体3dと固定され、第2の端部3c側の部分が外側スタッド2の内面と所定の圧力で接するように傾斜した第1の傾斜部4aを有する。また、第1の折り曲げ部4は、第1の傾斜部4aの、第2の端部3c側部分と一体に形成された第1の当接部4bを有する。第1の折り曲げ部4は、内側スタッド3を形成する板材にプレス加工を施すことにより形成することができる。第1の折り曲げ部4は、図2(b)に示すように、内側スタッド3の本体3dと一体に形成することが好ましいが、図2(c)に示すように、内側スタッド3の本体3dとは別体に形成し、内側スタッド3の本体3dに取り付けたものであっても良い。この場合、例えば、第1の折り曲げ部4に固定部4cを形成し、固定部4cを溶接、接着、ろう付け等により内側スタッド3の本体3dに取り付けることができる。
図1(b)は、外側スタッド2と内側スタッド3が第1の相対位置にある状態を示している。この第1の相対位置においては、第1の折り曲げ部4は、外側スタッド2に形成された開口部2bが画定する穴に入り込み、第1の当接部4bが開口部2bに当接する状態となる。これにより、内装用軽量鉄骨100の搬送時等においては、内側スタッド3が作業者の意図に反して滑り出るのを防ぐことができる。開口部2bは、外側スタッド2のうち、長手方向に延びる溝が形成された側面部、又は、カシメ部が形成された側面部に形成されることが好ましい。これにより、第1の当接部4bを開口部2bに確実に当接させることができるようになる。内側スタッド3を外側スタッド2から引き出す際には、作業者が、第1の折り曲げ部4を押し込み、第1の傾斜部4aが弾性変形して第1の当接部4bが開口部2bに当接しない状態とすることで、容易に引き出すことができる。第1の折り曲げ部4は、長手方向において、内側スタッド3の第2の端部3c側の部分に配置することで、内側スタッド3を引き出す作業が容易になる。
第1の折り曲げ部4は、外側スタッド2と内側スタッド3が第1の相対位置にあるときに、図2(b)及び図2(c)に示すように、第1の側面部から突出しないことが好ましい。これにより、内装用軽量鉄骨100を寝かせた状態で複数段に重ねて保管しやすくなる。
上記実施形態に係る内装用軽量鉄骨100は、伸縮可能であって、作業者の意図に反して内側スタッドが滑り出すことを防ぐことができる。また、短い状態で現場へ搬入することが可能であるため、運搬及び搬入の作業が容易となる。さらに、カットの必要が無いため、カットの差異に発生する騒音、粉塵、ゴミの発生といった問題が解消でき、特に、マンション等の改修工事において好適に利用可能である。
内側スタッド3は、第2の側面部3aにおいて、第1の折り曲げ部4よりも第1の端部3b側に配置された第2の折り曲げ部5を有することが好ましい。第2の折り曲げ部5は第1の折り曲げ部4と同様に構成することができる。
図1(b)に示す第1の相対位置から、内側スタッド3が外側スタッド2から部分的に引き出され、第2の折り曲げ部5が外側スタッド2に形成された開口部2bが画定する穴の内側に配置された状態を、本願においては、外側スタッド2と内側スタッド3が第2の相対位置にあると呼ぶ。この第2の相対位置にあるとき、第2の折り曲げ部5の当接部は、外側スタッド2に形成された開口部2bに当接する状態となる。これにより、第2の折り曲げ部5は、内側スタッド3の最大引き出し量を規定することができる。つまり、強度確保のため、外側スタッド2と内側スタッド3の最小被り長さを予め設定し、その長さを下回らないようにすることができる。
第2の折り曲げ部5は、外側スタッド2に所定の圧力で接し、外側スタッド2との間の摩擦によって外側スタッド2と内側スタッド3の長手方向の相対移動を制限する。
内側スタッド3は、長手方向で前記外側スタッドの外に延びる露出部3eを有する。露出部3eは、外側スタッド2と内側スタッド3が第1の相対位置にあるときに、内側スタッド3の第2の端部3c側に配置された外側スタッド2の端面に当接するストッパー6を有することが好ましい。ストッパー6を設けることにより、内側スタッド3の第2の端部3c側部分が、作業者の意図に反して、外側スタッド2の中に入り込むのを防ぐことができ、内側スタッド3を引き出しやすい状態を保つことができる。ストッパー6は、第1の折り曲げ部4と同様の形状とすることが好ましい。ただし、第1の折り曲げ部4とは向きが反対となり、当接部が第1の端部3b側、傾斜部が第2の端部3c側に配置される向きとする。なお、ストッパー6は、折り曲げ加工により形成した部分に限られず、例えば、内側スタッド3を形成した後に溶接、接着、ろう付け等を行った部材とすることもできる。また、ストッパー6は、内側スタッド3において、第2の側面部3a以外の側面部に形成されても良い。
第1の相対位置にあるときに、ストッパー6は、長手方向に見て、外側スタッド2の長手方向に垂直な方向において、外側スタッド2よりも外側に突出しないことが好ましい。これにより、内装用軽量鉄骨100を寝かせた状態で複数段に重ねて保管しやすくなる。
図1(b)に示すように、外側スタッド2は、長手方向において、第1の端部3b側で、第1の側面部2aに形成されたビス挿入用の下穴部2cを有することが好ましい。これにより、施工性が向上し、ビスの固定忘れ防止とすることができる。なお、下穴部2cは図示の位置に配置することが好ましいが、これ以外の位置に配置することもできる。
上記実施形態に係る内装用軽量鉄骨100を間仕切り壁の下地に使用する場合、図4に示すように、上下一対のランナー7a、7bを建物の躯体等に固定した後、一対のランナー7a、7bの間に内装用軽量鉄骨100を複数立てていく。内装用軽量鉄骨100を立てる際は、上側のランナー7aに外側スタッド2の端部を挿入し、内側スタッド3を引き出し、内側スタッド3の第2の端部3cを下側のランナー7bに挿入して、外側スタッド2と内側スタッド3を互いにビス固定する。ビス固定する直前において、第2の折り曲げ部5が外側スタッド2の内側に所定の圧力で接し、摩擦力を発生させることで、外側スタッド2が落下するのを防ぎ、仮固定の状態となる。したがって、例えば、必要な数の内装用軽量鉄骨100を立てた後にまとめてビス固定をすることが可能となり、作業効率を高めることができる。
本願の内装用軽量鉄骨100は、天井組の下地材としても使用することができる。使用する際は、外側スタッド2と内側スタッド3のジョイント部分に吊りボルト等の支持を設けることが好ましい。また、本願の内装用軽量鉄骨100は、複数本を連結して使用することもできる。さらに、本願の内装用軽量鉄骨100は、外側スタッド2又は内側スタッド3のみを連結して使用することもできる。例えば、内装用軽量鉄骨100に外側スタッド2のみを連結し、内側スタッド3の両側に外側スタッド2がそれぞれ外嵌した状態で使用することもできる。
本願の内装用軽量鉄骨100を用いた下地材の上に石膏ボード等の面材を貼る際、外側スタッド2と内側スタッド3の大きさの違いから施工誤差が生じる箇所には、内側スタッド3にスペーサーを貼ることで厚みの誤差を解消することができる。
2 外側スタッド
2a 第1の側面部
2b 開口部
3 内側スタッド
3a 第2の側面部
3b 第1の端部
3c 第2の端部
3d 本体
3e 露出部
4 第1の折り曲げ部
4a 第1の傾斜部
4b 第1の当接部
4c 固定部
5 第2の折り曲げ部
6 ストッパー
100 内装用軽量鉄骨
2a 第1の側面部
2b 開口部
3 内側スタッド
3a 第2の側面部
3b 第1の端部
3c 第2の端部
3d 本体
3e 露出部
4 第1の折り曲げ部
4a 第1の傾斜部
4b 第1の当接部
4c 固定部
5 第2の折り曲げ部
6 ストッパー
100 内装用軽量鉄骨
Claims (6)
- 金属板から形成された角筒状の外側スタッドと、
金属板から形成され、前記外側スタッドの内側に入れ子状に配置された角筒状の内側スタッドと、を有し、
前記外側スタッドは、長手方向に延びる第1の側面部に、板厚方向に貫通した穴を画定する開口部を有し、
前記内側スタッドは、第1の側面部に対向する第2の側面部に、前記内側スタッドの第1の端部側の部分が前記内側スタッドの本体と固定され、前記内側スタッドの第2の端部側の部分が前記外側スタッドの内面に所定の圧力で接するように傾斜した第1の傾斜部と、前記第1の傾斜部の前記第2の端部側の部分と一体に形成された第1の当接部を備えた第1の折り曲げ部を有し、
前記外側スタッドと前記内側スタッドが第1の相対位置にあるときに、前記第1の折り曲げ部が前記穴に入り込み、前記第1の当接部が前記開口部に当接する内装用軽量鉄骨。 - 前記第1の折り曲げ部は、前記第1の相対位置にあるときに、前記第1の側面部から板厚方向に突出しない請求項1に記載の内装用軽量鉄骨。
- さらに、前記第2の側面部において、前記第1の折り曲げ部よりも前記第1の端部側に配置され、前記第1の端部側の部分が前記本体と固定され、第2の端部側の部分が前記外側スタッドの内面に所定の圧力で接するように傾斜した第2の傾斜部と、前記第2の傾斜部の前記第2の端部側の部分と一体に形成された第2の当接部とを備えた第2の折り曲げ部を有し、
前記外側スタッドと前記内側スタッドが第2の相対位置にあるときに、前記第2の折り曲げ部が前記穴に入り込み、前記第2の当接部が前記開口部に当接する請求項1又は2に記載の内装用軽量鉄骨。 - 前記内側スタッドは、長手方向で前記外側スタッドの外に延びる露出部を有し、
前記露出部は、前記外側スタッドと前記内側スタッドが第1の相対位置にあるときに、前記第2の端部側に配置された前記外側スタッドの端面に当接するストッパーを有する請求項1から3のいずれか一項に記載の内装用軽量鉄骨。 - 前記第1の相対位置にあるときに、前記ストッパーは、長手方向に見て、前記外側スタッドの長手方向に垂直な方向において、前記外側スタッドよりも外側に突出しない請求項4に記載の内装用軽量鉄骨。
- 前記外側スタッドは、前記外側スタッドと前記内側スタッドを互いに固定するためのビスの挿入用の下穴部を有する請求項1から5のいずれか一項に記載の内装用軽量鉄骨。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020099252A JP2021193238A (ja) | 2020-06-08 | 2020-06-08 | 内装用軽量鉄骨 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020099252A JP2021193238A (ja) | 2020-06-08 | 2020-06-08 | 内装用軽量鉄骨 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021193238A true JP2021193238A (ja) | 2021-12-23 |
Family
ID=79168677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020099252A Pending JP2021193238A (ja) | 2020-06-08 | 2020-06-08 | 内装用軽量鉄骨 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021193238A (ja) |
-
2020
- 2020-06-08 JP JP2020099252A patent/JP2021193238A/ja active Pending
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