JP4769040B2 - 屋根部の施工方法 - Google Patents
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ところが、このような方法で作業を行う場合は、現場に納入される木材等の建築材料の数が非常に多く、その分だけ作業手間が増えるので、工期が長くなってしまうだけでなく、正確な作業手順等を熟知した多くの熟練作業者を確保しなければならないという問題があった。
しかし、このように木材をパネル化したものを用いた場合は、パネル化しない場合に比して生産に係るコストが高くなるだけでなく、材料がパネル化して大きくなった分、輸送に係るコストも高くなってしまう場合があった。
その後、前記天井枠3の上部に、複数の屋根枠材4Aを組んで屋根枠4を形成するとともに、屋根板を受ける複数の垂木部材5を前記天井枠3と屋根枠4との間に架設するに際し、
前記複数の壁部2の上面に、複数のガイド部材6を前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3eの端部が嵌まり込む間隔で壁部2の長さ方向に沿って取り付けておくとともに、
前記複数の垂木部材5の上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部7が形成された状態のガイド用合板7Aを、前記複数の屋根枠材4Aのうち、前記垂木部材5が設けられる棟木部材4bおよび隅垂木部材4cの左右側面に予め貼り付けておき、
前記垂木部材5を前記天井枠3と屋根枠4との間に配置するとともに、垂木部材5の上端部を前記垂木ガイド部7に嵌め込み、かつ下端部を前記天井根太部材3c、3d、3eに沿わせて固定することを特徴とする。
さらには、前記複数の垂木部材5の上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部7を、前記垂木部材5が設けられる屋根枠材4Aの左右側面に形成しておくことから、前記垂木部材5を前記天井枠3と屋根枠4との間に配置した際に、前記複数の垂木部材5の上端部を前記複数の垂木ガイド部7に嵌め込み、下端部を前記天井根太部材3c、3d、3eに沿わせて固定するだけで、前記垂木部材5を正確な位置に取り付けることができる。これによって、この垂木部材5の取り付け精度を格段に向上させることが可能となる。
しかも、このように前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3e、垂木部材5の位置決めを容易に、かつ正確に行うことができることから、熟練作業者でなくとも作業を行うことができるので、施工品質の安定性も格段に向上する。
一方、従来とは異なり、前記天井梁部材3a、3bや天井根太部材3c、3d、3e、垂木部材5、隅垂木部材4c等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
したがって、前記複数の壁部2の上面に、複数のガイド部材6を前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3eの端部が嵌まり込む間隔で壁部2の長さ方向に沿って取り付けておくとともに、前記複数の垂木部材5の上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部7を、前記垂木部材5が設けられる屋根枠材4Aの左右側面に形成しておくことによって、建物全体の施工性について総合的に考慮しつつ、特に屋根部1の施工性を格段に向上させることが可能となる。
前記複数の壁部2のうち、対向する外壁部2Aどうし間に複数の天井梁部材3aを架設するとともに、これら複数の天井梁部材3aと直交する複数の補助天井梁部材3bを前記複数の天井梁部材3aの途中から前記外壁部2Aと直交する他の外壁部20Aに架設し、
その後、前記複数の天井梁部材3aと平行する複数の第1天井根太部材3cを前記対向する外壁部2Aどうし間に架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと平行する複数の第2天井根太部材3dを前記複数の天井梁部材3aの途中から前記他の外壁部20Aに架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと直交する複数の第3天井根太部材3eを前記複数の補助天井梁部材3bの途中から前記外壁部2Aに架設して前記天井枠3を形成することを特徴とする。
しかも、従来とは異なり、前記天井梁部材3a、3bや各天井根太部材3c、3d、3e等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
前記複数の第1天井根太部材3cを前記複数の天井梁部材3aと平行する方向に案内する複数のガイド部材6を、予め前記対向する外壁部2Aと平行して配置された内壁部2Bの上面に、前記第1天井根太部材3cの途中が嵌まり込む間隔で取り付けておくことを特徴とする。
しかも、前記複数の第1天井根太部材3cの途中を、前記内壁部2Bの上面に一旦載置してから前記対向する外壁部2Aどうし間に架設するようになるので、前記第1天井根太部材3c自体の撓みを抑えることができるとともに、上方からの荷重を確実に支持することが可能となる。
前記第2および第3天井根太部材3d、3eの一方の端部を受ける複数の根太受け金物8を、予め前記天井梁部材3aおよび前記補助天井梁部材3bのそれぞれの側面に所定の間隔で取り付けておくことを特徴とする。
上弦材40Aおよび下弦材40Bを備えた複数のトラス部材4aを前記複数の天井梁部材3aに沿って取り付け、前記上弦材40Aの頂部40aどうし間に棟木部材4bを架設するとともに、屋根の隅棟部に沿って取り付けられる複数の隅垂木部材4cの上端部を前記上弦材40Aの頂部40aの外側面に取り付けて前記屋根枠4を形成することを特徴とする。
しかも、従来とは異なり、前記垂木部材5や隅垂木部材4c等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
一方、従来とは異なり、前記天井梁部材や天井根太部材、垂木部材、隅垂木部材等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
したがって、建物全体の施工性について総合的に考慮しつつ、特に屋根部の施工性を格段に向上させることが可能となる。
その後、前記天井枠3の上部に、複数の屋根枠材4Aを組んで屋根枠4を形成するとともに、屋根板を受ける複数の垂木部材5を前記天井枠3と屋根枠4との間に架設するに際し、
前記複数の壁部2の上面に、複数のガイド部材6を前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3eの端部が嵌まり込む間隔で壁部2の長さ方向に沿って取り付けておくとともに、
前記複数の垂木部材5の上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部7を、前記複数の屋根枠材4Aのうち、前記垂木部材5が設けられる屋根枠材4Aの左右側面に形成しておき、
前記垂木部材5を前記天井枠3と屋根枠4との間に配置するとともに、垂木部材5の上端部を前記垂木ガイド部7に嵌め込み、かつ下端部を前記天井根太部材3c、3d、3eに沿わせて固定するというものである。
また、隣接する前記複数の壁部2どうしの一方の上枠部材2a上面から他方の上枠部材2a上面にわたって頭つなぎ部材2eを取り付けるようにする。これによって、前記隣接する壁部2どうしを強固に連結固定することができるので、前記複数の壁部2の設置状態を向上させることが可能となっている。
このガイド部材6は、前記頭つなぎ部材2eの上面において、前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3eの端部が嵌まり込む間隔で前記壁部2の長さ方向に沿って取り付けられており、短尺で、略矩形状に形成された板材が用いられている。
なお、上述したように、前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3eの端部を前記複数のガイド部材6間に嵌め込むことによって、これら複数のガイド部材6が前記天井梁部材3a、3bおよび天井根太部材3c、3d、3eの転び止めとしての役割を果たすことができるようになっている。
その後、前記複数の天井梁部材3aと平行する複数の第1天井根太部材3cを前記対向する外壁部2Aどうし間に架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと平行する複数の第2天井根太部材3dを前記複数の天井梁部材3aの途中から前記他の外壁部20Aに架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと直交する複数の第3天井根太部材3eを前記複数の補助天井梁部材3bの途中から前記外壁部2Aに架設して形成するものである。
この第1天井根太部材3cの木材どうしの接続部分は、前記対向する外壁部2Aと平行して配置された内壁部2Bの上面に位置している。
また、上述したように複数のガイド部材6が取り付けられた前記頭つなぎ部材2eが、図11に示すように、前記内壁部2Bの上面の所定の位置に取り付けられた状態となっている。
しかも、前記複数の第1天井根太部材3cの途中を、前記内壁部2Bの上面に一旦載置してから前記対向する外壁部2Aどうし間に架設するようになるので、前記第1天井根太部材3c自体の撓みを抑えることができるとともに、上方からの荷重を確実に支持することが可能となる。
また、前記複数の第2天井根太部材3dの上面には、これら複数の第2天井根太部材3dどうしを繋ぐつなぎ部材11が取り付けられており、天井板(図示せず)を設ける際などにこれら第2天井根太部材3dがずれないように固定された状態となっている。
しかも、従来とは異なり、前記天井梁部材3a、3bや各天井根太部材3c、3d、3e等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
さらに、図8(a)に示すように、左右両側面にガイド用合板7Aが貼り付けられている。このガイド用合板7Aには、垂木部材5の上端部を嵌め込むための垂木ガイド部7が形成された状態となっている。
また、このような垂木ガイド部7が形成されたガイド用合板7Aを、予め前記棟木部材4bに貼り付けておくことによって、垂木部材5の取り付け作業を簡略化することができるとともに、施工工期の短縮を図ることが可能となり、延いては屋根部1の施工性を向上させることが可能となっている。
一方、前記隅垂木部材4cに形成された垂木ガイド部7の場合は、前記隅垂木部材4c自体が、前記棟木部材4bや外壁部2A、20Aに対して平面視で斜めに設置されるものであることから、このような隅垂木部材4cに取り付けられる垂木部材5の端部は斜めに切断された状態となっている。このため、前記垂木ガイド部7は、斜めに切断された垂木部材5の端部を嵌め込むことが可能な大きさに形成すれば良い。
しかも、従来とは異なり、前記垂木部材5や隅垂木部材4c等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
また、前記垂木部材5とともに屋根板を受ける複数の屋根板受け材13を、所定の高さ位置において前記垂木部材5と直交して取り付けるようにする。
このように、前記トラス部材4aの上弦材40Aおよび隅垂木部材4cの左右両側面、さらに前記複数の垂木部材5の両側面に、前記屋根板受け材13の端部を受けるガイド材および切欠部を設けておくことで、前記屋根板受け材13を簡単に取り付けることができるだけでなく、屋根板をより確実に支持することが可能となる。
そして、前記切欠部の形成作業を予め工場等で行っておくことによって、現場での作業性を向上させることが可能となるので望ましい。
一方、従来とは異なり、前記天井梁部材3a、3bや天井根太部材3c、3d、3e、垂木部材5、隅垂木部材4c等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
したがって、建物全体の施工性について総合的に考慮しつつ、特に屋根部1の施工性を格段に向上させることが可能となる。
2 壁部
3 天井枠
3a 天井梁部材
3b 補助天井梁部材
3c 第1天井根太部材
3d 第2天井根太部材
3e 第3天井根太部材
4 屋根枠
4a トラス部材
4b 棟木部材
4c 隅垂木部材
5 垂木部材
6 ガイド部材
7 垂木ガイド部
Claims (5)
- 建物床部の所定の位置に配置された複数の壁部の上部に、複数の天井梁部材と複数の天井根太部材とを縦横に組んで天井枠を形成し、
その後、前記天井枠の上部に、複数の屋根枠材を組んで屋根枠を形成するとともに、屋根板を受ける複数の垂木部材を前記天井枠と屋根枠との間に架設するに際し、
前記複数の壁部の上面に、複数のガイド部材を前記天井梁部材および天井根太部材の端部が嵌まり込む間隔で壁部の長さ方向に沿って取り付けておくとともに、
前記複数の垂木部材の上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部が形成された状態のガイド用合板を、前記複数の屋根枠材のうち、前記垂木部材が設けられる棟木部材および隅垂木部材の左右側面に予め貼り付けておき、
前記垂木部材を前記天井枠と屋根枠との間に配置するとともに、垂木部材の上端部を前記垂木ガイド部に嵌め込み、かつ下端部を前記天井根太部材に沿わせて固定することを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項1に記載の屋根部の施工方法において、
前記複数の壁部のうち、対向する外壁部どうし間に複数の天井梁部材を架設するとともに、これら複数の天井梁部材と直交する複数の補助天井梁部材を前記複数の天井梁部材の途中から前記外壁部と直交する他の外壁部に架設し、
その後、前記複数の天井梁部材と平行する複数の第1天井根太部材を前記対向する外壁部どうし間に架設し、前記複数の補助天井梁部材と平行する複数の第2天井根太部材を前記複数の天井梁部材の途中から前記他の外壁部に架設し、前記複数の補助天井梁部材と直交する複数の第3天井根太部材を前記複数の補助天井梁部材の途中から前記外壁部に架設して前記天井枠を形成することを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項1または2に記載の屋根部の施工方法において、
前記複数の第1天井根太部材を前記複数の天井梁部材と平行する方向に案内する複数のガイド部材を、予め前記対向する外壁部と平行して配置された内壁部の上面に、前記第1天井根太部材の途中が嵌まり込む間隔で取り付けておくことを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項2に記載の屋根部の施工方法において、
前記第2および第3天井根太部材の一方の端部を受ける複数の根太受け金物を、予め前記天井梁部材および前記補助天井梁部材のそれぞれの側面に所定の間隔で取り付けておくことを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の屋根部の施工方法において、
上弦材および下弦材を備えた複数のトラス部材を前記複数の天井梁部材に沿って取り付け、前記上弦材の頂部どうし間に棟木部材を架設するとともに、屋根の隅棟部に沿って取り付けられる複数の隅垂木部材の上端部を前記上弦材の頂部の外側面に取り付けて前記屋根枠を形成することを特徴とする屋根部の施工方法。
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