JP4708912B2 - 屋根部の施工方法 - Google Patents
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ところが、このような方法で作業を行う場合は、現場に納入される木材等の建築材料の数が非常に多く、その分だけ作業手間が増えるので、工期が長くなってしまうだけでなく、正確な作業手順等を熟知した多くの熟練作業者を確保しなければならないという問題があった。
しかし、このように木材をパネル化したものを用いた場合は、パネル化しない場合に比して生産に係るコストが高くなるだけでなく、材料がパネル化して大きくなった分、輸送に係るコストも高くなってしまう場合があった。
まず、前記屋根枠4の上面に貼り付けられる下地板材5を、予め前記天井枠3の上面に敷き詰めることにより作業床50を形成し、
次に、前記作業床50上で前記屋根枠4を組み立て、
次に、前記下地板材5をずらして、前記屋根枠4を組み付けるための隙間を形成した後、この隙間に前記屋根枠4の下部を挿入して前記天井枠3に組み付け、
次に、前記作業床50として敷き詰めた前記下地板材5を前記屋根枠4に貼り付けることを特徴とする。
しかも、前記屋根枠4の組み付け作業を前記作業床50上で行うことができるので、現場作業者による屋根枠4の組み付け作業を安全に行うことが可能となる。
前記壁部2のうち、対向する外壁部2Aどうし間に複数の天井梁部材3aを架設するとともに、これら複数の天井梁部材3aと直交する複数の補助天井梁部材3bを前記複数の天井梁部材3aの途中から前記外壁部2Aと直交する他の外壁部20Aに架設し、
その後、前記複数の天井梁部材3aと平行する複数の第1天井根太部材3cを前記対向する外壁部2Aどうし間に架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと平行する複数の第2天井根太部材3dを前記複数の天井梁部材3aの途中から前記他の外壁部20Aに架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと直交する複数の第3天井根太部材3eを前記複数の補助天井梁部材3bの途中から前記外壁部2Aに架設して前記天井枠3を形成することを特徴とする。
しかも、従来とは異なり、前記複数の天井梁部材3aや補助天井梁部材3b、各天井根太部材等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
上弦材40Aおよび下弦材40Bを備えた複数のトラス部材4aを前記複数の天井梁部材3aに沿って取り付け、前記上弦材40Aの頂部40aどうし間に棟木部材4bを架設するとともに、屋根の隅棟部に沿って取り付けられる複数の隅垂木部材4cの上端部を前記上弦材40Aの頂部40aに取り付け、
次に、前記棟木部材4bおよび隅垂木部材4cと前記天井枠3との間に、前記下地板材5を受ける複数の垂木部材4dを架設して前記屋根枠4を形成することを特徴とする。
しかも、従来とは異なり、前記複数の隅垂木部材4cや垂木部材4d等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
前記複数の垂木部材4dの上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部7を、前記棟木部材4bおよび隅垂木部材4cのそれぞれの左右側面に形成しておくことを特徴とする。
しかも、このように前記垂木部材4dの位置決めを容易に、かつ正確に行うことができることから、熟練作業者でなくとも作業を行うことができるので、施工品質の安定性も格段に向上する。
予め前記壁部2の上面に、複数のガイド部材6を前記複数の天井梁部材3aと、前記複数の補助天井梁部材3bと、前記第1〜第3天井根太部材3c、3d、3eとのそれぞれの端部が嵌まり込む間隔で壁部2の長さ方向に取り付けておくことを特徴とする。
しかも、このように前記複数の天井梁部材3aと、前記複数の補助天井梁部材3bと、前記第1〜第3天井根太部材3c、3d、3eの位置決めを容易に、かつ正確に行うことができることから、熟練作業者でなくとも作業を行うことができるので、施工品質の安定性も格段に向上する。
前記壁部2の上面に取り付けられる複数のガイド部材6のうち、前記複数の天井梁部材3aが取り付けられる位置における複数のガイド部材6を、前記複数の天井梁部材3aの端部と前記トラス部材4aの下弦材40Bの端部とが同時に嵌まり込む間隔で取り付けておくことを特徴とする。
しかも、このように前記複数のトラス部材4aの位置決めを容易に、かつ正確に行うことができることから、熟練作業者でなくとも作業を行うことができるので、施工品質の安定性も格段に向上する。
前記壁部2の上面に取り付けられる複数のガイド部材6のうち、前記天井枠3の隅角部の近傍に取り付けられる前記複数のガイド部材6を、前記複数の隅垂木部材4cの途中が嵌まり込む間隔で取り付けておくことを特徴とする。
しかも、このように前記複数の隅垂木部材4cの位置決めを容易に、かつ正確に行うことができることから、熟練作業者でなくとも作業を行うことができるので、施工品質の安定性も格段に向上する。
その上、前記作業床として敷き詰めた下地板材をずらして、前記屋根枠を組み付けるための隙間を形成した後に、この隙間に前記屋根枠の下部を挿入して前記天井枠に組み付けるので、前記作業床上で前記屋根枠を正確な位置に組み付けることができ、前記屋根枠の取り付け精度を格段に向上させることが可能となる。
しかも、前記屋根枠の組み付け作業を前記作業床上で行うことができるので、現場作業者による屋根枠の組み付け作業を安全に行うことが可能となる。
一方、前記作業床として敷き詰めた前記下地板材を、前記組み付けた屋根枠に貼り付けることによって、前記作業床を確保しながら、順次、前記下地板材を前記屋根枠に貼り付けていくことができるので、前記屋根枠の組み立て後も前記下地板材を前記屋根枠に貼り付け終わるまで安全性の高い作業を行うことが可能となる。
さらに、このように前記作業床上で前記屋根枠の組み付けを安全に、かつ正確に行うことができるので、熟練作業者でなくとも作業を行うことが可能となり、施工品質の安定性も格段に向上する。
したがって、建物全体の施工性について考慮しつつ、特に、屋根部の施工性を格段に向上させることができるとともに、より安全に屋根部を施工することが可能となる。
まず、前記屋根枠4の上面に貼り付けられる下地板材5を、予め前記天井枠3の上面に敷き詰めることにより作業床50を形成し、
次に、前記作業床50上で前記屋根枠4を形成し、
次に、前記下地板材5をずらして、前記屋根枠4を組み付けるための隙間を形成した後、この隙間に前記屋根枠4の下部を挿入して前記天井枠3に組み付け、
次に、前記作業床50として敷き詰めた前記下地板材5を前記屋根枠4に貼り付けるというものである。
なお、前記頭つなぎ部材2eの上面には、後述する複数のガイド部材6を取り付けておき、前記壁部2の上部に前記天井枠3を形成しやすくしておく。
その後、前記複数の天井梁部材3aと平行する複数の第1天井根太部材3cを前記対向する外壁部2Aどうし間に架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと平行する複数の第2天井根太部材3dを前記複数の天井梁部材3aの途中から前記他の外壁部20Aに架設し、前記複数の補助天井梁部材3bと直交する複数の第3天井根太部材3eを前記複数の補助天井梁部材3bの途中から前記外壁部2Aに架設して形成するものである。
したがって、これら複数の天井梁部材3a、補助天井梁部材3bおよび第1〜第3天井根太部材3c、3d、3eの取り付け精度を格段に向上させることが可能となっている。
この第1天井根太部材3cの木材どうしの接続部分は、前記対向する外壁部2Aと平行して配置された内壁部2Bの上面に位置している。
しかも、前記複数の第1天井根太部材3cの途中を、前記内壁部2Bの上面に一旦載置してから前記対向する外壁部2Aどうし間に架設するようになるので、前記第1天井根太部材3c自体の撓みを抑えることができるとともに、上方からの荷重を確実に支持することが可能となる。
また、前記複数の第2天井根太部材3dの上面には、これら複数の第2天井根太部材3dどうしを繋ぐつなぎ部材11が取り付けられており、天井板(図示せず)を設ける際などにこれら第2天井根太部材3dがずれないように固定された状態となっている。
しかも、従来とは異なり、前記天井梁部材3aや補助天井梁部材3b、各天井根太部材等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
次に、前記棟木部材4bおよび隅垂木部材4cと前記天井枠3との間に、前記下地板材5を受ける複数の垂木部材4dを架設して形成するものである。
すなわち、前記壁部2の上面に取り付けられる複数のガイド部材6のうち、前記複数の天井梁部材3aが取り付けられる位置における複数のガイド部材6を、前記複数の天井梁部材3aの端部と前記トラス部材4aの下弦材40Bの端部とが同時に嵌まり込む間隔で取り付けておくようにする。
このようにして複数のガイド部材6を取り付けておくことによって、前記トラス部材4aの下弦材40Bを前記複数の天井梁部材3aに沿って取り付けるとともに、前記下弦材40Bの端部を前記複数のガイド部材6間に嵌め込むだけで正確な位置に取り付けることができ、前記複数のトラス部材4aの取り付け精度を格段に向上させることが可能となっている。
さらに、図7および図8に示すように、左右両側面にガイド用合板7Aが貼り付けられている。このガイド用合板7Aには、垂木部材4dの上端部を嵌め込むための垂木ガイド部7が形成された状態となっている。
また、このような垂木ガイド部7が形成されたガイド用合板7Aを、予め前記棟木部材4bに貼り付けておくことによって、垂木部材4dの取り付け作業を簡略化することができるとともに、施工工期の短縮を図ることが可能となり、延いては屋根部1の施工性を向上させることが可能となっている。
すなわち、前記壁部2の上面に取り付けられる複数のガイド部材6のうち、前記天井枠3の隅角部の近傍に取り付けられる前記複数のガイド部材6を、前記複数の隅垂木部材4cの途中が嵌まり込む間隔で取り付けておくようにする。
一方、前記隅垂木部材4cに形成された垂木ガイド部7の場合は、前記隅垂木部材4c自体が、前記棟木部材4bや外壁部2Aに対して斜めに設置されるものであることから、このような隅垂木部材4cに取り付けられる垂木部材4dの端部は斜めに切断された状態となっている。このため、前記垂木ガイド部7は、斜めに切断された垂木部材4dの端部を嵌め込むことが可能な大きさに形成すれば良い。
しかも、このように前記垂木部材4dの位置決めを容易に、かつ正確に行うことができることから、熟練作業者でなくとも作業を行うことができるので、施工品質の安定性も格段に向上する。
また、前記垂木部材4dとともに屋根板を受ける複数の屋根板受け材を、所定の高さ位置において前記垂木部材4dと直交して取り付けるようにする。
しかも、従来とは異なり、前記複数の隅垂木部材4cや垂木部材4d等の建築材料をパネル化せずに施工に用いるので、建物や敷地条件に左右されること無く作業を行うことができるとともに、生産および輸送に係るコストを低減することが可能となる。
このような下地板材5を、予め前記天井枠3の上面に敷き詰めて、この天井枠3上に屋根枠4を組み立て、組み付けるための作業床50を形成するようにしている。
すなわち、例えば前記複数のトラス部材4aを前記天井枠3に組み付ける際は、上述したように前記トラス部材4aの下弦材40Bを、前記複数の天井梁部材3aに沿って取り付けるので、これら複数の天井梁部材3a上に敷き込まれた下地板材5をずらして、前記下弦材40Bを挿入するための隙間を形成するようにする。
このように前記作業床50として敷き詰めた前記下地板材5を、前記組み付けた屋根枠4に貼り付けることによって、前記作業床50を確保しながら、順次、前記下地板材5を前記屋根枠4に貼り付けていくことができるので、前記屋根枠4の組み立て後も前記下地板材5を前記屋根枠4に貼り付け終わるまで安全性の高い作業を行うことが可能となっている。
2 壁部
3 天井枠
4 屋根枠
5 下地板材
6 ガイド部材
50 作業床
Claims (7)
- 建物床部の所定の位置に配置された壁部の上部に天井枠を設けた後、前記天井枠の上部に屋根枠を設けるに際し、
まず、前記屋根枠の上面に貼り付けられる下地板材を、予め前記天井枠の上面に敷き詰めることにより作業床を形成し、
次に、前記作業床上で前記屋根枠を組み立て、
次に、前記下地板材をずらして、前記屋根枠を組み付けるための隙間を形成した後、この隙間に前記屋根枠の下部を挿入して前記天井枠に組み付け、
次に、前記作業床として敷き詰めた前記下地板材を前記屋根枠に貼り付けることを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項1に記載の屋根部の施工方法において、
前記壁部のうち、対向する外壁部どうし間に複数の天井梁部材を架設するとともに、これら複数の天井梁部材と直交する複数の補助天井梁部材を前記複数の天井梁部材の途中から前記外壁部と直交する他の外壁部に架設し、
その後、前記複数の天井梁部材と平行する複数の第1天井根太部材を前記対向する外壁部どうし間に架設し、前記複数の補助天井梁部材と平行する複数の第2天井根太部材を前記複数の天井梁部材の途中から前記他の外壁部に架設し、前記複数の補助天井梁部材と直交する複数の第3天井根太部材を前記複数の補助天井梁部材の途中から前記外壁部に架設して前記天井枠を形成することを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項1または2に記載の屋根部の施工方法において、
上弦材および下弦材を備えた複数のトラス部材を前記複数の天井梁部材に沿って取り付け、前記上弦材の頂部どうし間に棟木部材を架設するとともに、屋根の隅棟部に沿って取り付けられる複数の隅垂木部材の上端部を前記上弦材の頂部に取り付け、
次に、前記棟木部材および隅垂木部材と前記天井枠との間に、前記下地板材を受ける複数の垂木部材を架設して前記屋根枠を形成することを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項3に記載の屋根部の施工方法において、
前記複数の垂木部材の上端部が嵌め込まれる複数の垂木ガイド部を、前記棟木部材および隅垂木部材のそれぞれの左右側面に形成しておくことを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の屋根部の施工方法において、
予め前記壁部の上面に、複数のガイド部材を前記複数の天井梁部材と、前記複数の補助天井梁部材と、前記第1〜第3天井根太部材とのそれぞれの端部が嵌まり込む間隔で壁部の長さ方向に取り付けておくことを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項5に記載の屋根部の施工方法において、
前記壁部の上面に取り付けられる複数のガイド部材のうち、前記複数の天井梁部材が取り付けられる位置における複数のガイド部材を、前記複数の天井梁部材の端部と前記トラス部材の下弦材の端部とが同時に嵌まり込む間隔で取り付けておくことを特徴とする屋根部の施工方法。 - 請求項5に記載の屋根部の施工方法において、
前記壁部の上面に取り付けられる複数のガイド部材のうち、前記天井枠の隅角部の近傍に取り付けられる前記複数のガイド部材を、前記複数の隅垂木部材の途中が嵌まり込む間隔で取り付けておくことを特徴とする屋根部の施工方法。
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2005
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