JP2004124397A - 屋根パネルによる住宅の屋根構造 - Google Patents

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Toshiro Uejima
上島 寿郎
Taisuke Nagashima
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Abstract

【課題】垂木や母屋を要することなく、且つ簡単な作業で屋根部分の小屋組に屋根パネルを設置してゆくことができると共に、安定した屋根構造を屋根パネルを用いて効率良く形成することのできる住宅の屋根構造を提供する。
【解決手段】間隔をおいて配置される一対の縦桟13と、梯子状に配置される複数の横桟14とからなるパネル枠15に屋根下地用面材16を取り付けてなる屋根パネル17を、屋根下地面に沿って複数連接設置して形成される住宅の屋根構造10であって、屋根部分12の小屋組20を構成する上弦材21,22に支持させて屋根パネル17が各々設置されるものであり、これらの複数の屋根パネル17は、隣接して配置された一対の上弦材21,22の間に、当該上弦材21,22の各内側面に一対の縦桟13を各々沿わせるようにしつつ一対の上弦材21,22の間に落とし込まれるようにして各々取り付けられる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根パネルによる住宅の屋根構造に関し、特に居室部分の構造体に支持させて設けられる屋根部分の小屋組に屋根パネルを設置して形成される住宅の屋根構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅の屋根構造は、屋根部分の骨組み構造である小屋組に、屋根下地用面材を取り付け、さらに屋根仕上げ材を敷設して形成されるものである。また、小屋組に屋根下地用面材を取り付けた屋根構造としては、小屋梁に小屋束を立設配置すると共に、小屋梁に支持させて母屋を棟と平行に延設させて取り付け、さらに棟木と母屋とに支持させて棟と垂直な屋根の傾斜方向に沿って垂木を取り付けた後、この垂木の上面に屋根下地用面材を取り付けてゆく束立て方式や、下方の居室部分の外壁構造体に支持させて垂木を兼ねる屋根トラスを多数配置すると共に、この屋根トラスに屋根下地用面材を取り付けてゆくトラス方式等が一般的に採用されている。
【0003】
これらの従来の屋根下地用面材を取り付けるための屋根構造によれば、その施工時に、垂木や受け材等の多数の部材を施工現場で組み付けてゆく必要があるため作業が煩雑となり、また屋根用面材を一枚一枚位置決めしながら垂木や受け材等に接合してゆく作業に多くの手間を要するため、効率良く屋根構造を設けてゆくことが困難である。これに対して、工場等で予め作成した屋根パネルを用いることにより、施行現場での作業性を改善した屋根構造が開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の屋根構造によれば、屋根下地面の傾斜方向に配置される垂木を縦材として用いて形成した木枠組の上面に、屋根下地用面材を釘打ちにより取り付けてなる屋根パネルを予め形成し、この屋根パネルを、屋根トラスや母屋等の梁材による小屋組に、当該屋根パネルの上面側からのスクリューネイルの釘打ちによって取り付けることにより構成されるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平05−287833号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載の屋根構造によれば、屋根パネルは、屋根下地面の傾斜方向に配置される垂木を木枠組の縦材として用いて形成されており、木枠組を屋根トラスや母屋等による小屋組に載置し、屋根下地用面材によるパネル面に対して直角にスクリューネイルを釘打ちして固定することにより、結果として、従来と同様の、母屋に支持させた垂木に沿って屋根下地用面材が取り付けられた屋根構造を備えることになる。
【0006】
しかしながら、垂木を木枠組の縦材として用いて形成した屋根パネルを小屋組に取り付ける場合、安定した構造とするためには、垂木を一本一本母屋に固定してゆく必要が生じてその作業に手間がかかると共に、垂木を上下に貫通させて母屋等の梁材に向けて相当の長さのスクリューネイルを直角に精度良く釘打ちしてゆく作業が困難である。また、屋根勾配に沿った形状に上端面を切取り加工した母屋を、当該上端面を垂木の受け面として、屋根下地面の勾配に合わせて精度良く取り付けてゆく作業に手間がかかり、母屋の取り付け位置が正確でないと、安定した屋根構造を形成することができなくなる。
【0007】
本発明は、垂木や母屋を要することなく、且つ簡単な作業で屋根部分の小屋組に屋根パネルを設置してゆくことができると共に、横方向に負荷される荷重を一体として効果的に支持できる安定した屋根構造を、屋根パネルを用いて効率良く形成することのできる屋根パネルによる住宅の屋根構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、間隔をおいて配置される一対の縦桟と、該一対の縦桟の間に介在して梯子状に平行に配置される複数の横桟とからなるパネル枠に屋根下地用面材を取り付けてなる屋根パネルを、屋根下地面に沿って複数連接して設置することにより形成される住宅の屋根構造であって、居室部分の構造体に支持させて設けられる屋根部分の小屋組を構成すると共に前記屋根下地面に沿って配置される複数の上弦材に支持させて、前記複数の屋根パネルが各々設置されるものであり、且つこれらの複数の屋根パネルは、隣接して配置された一対の前記上弦材に対して、当該上弦材の各内側面に前記一対の縦桟を各々沿わせることによってこれらの間に前記横桟を前記屋根下地面の傾斜方向と垂直な方向に介在させると共に、前記上弦材の上面に前記屋根下地用面材の側縁部を係止した状態となるように、一対の前記上弦材の間に落とし込まれるようにして各々取り付けられることを特徴とする屋根パネルによる住宅の屋根構造を提供することにより、上記目的を達成したものである(請求項1記載の発明)。
【0009】
ここで、上記記載において、間隔をおいて配置されてパネル枠を構成する一対の縦桟は、必ずしも平行に並べて配置されるものである必要はなく、例えば台形形状のパネル枠の平行でない2辺に配置された縦桟の如く平行に配置されていなくても良い。また三角形状のパネル枠の2辺に一対の縦桟が配置さており、三角形状の角から離れた部分に横桟を配置するための間隔が当該一対の縦桟の間に保持されているような形態も含まれる。
【0010】
また、上記記載において、屋根部分の小屋組を構成する上弦材は、いわゆる屋根用のトラス梁である屋根トラスの上弦材のみを意味するものではなく、小屋組の外郭部分に配置されると共に屋根下地面の傾斜部分に沿って配置される骨組み部材である、隅木や、或いは当該隅木や屋根トラスに上端が支持されて屋根の傾斜方向に延設配置される登り梁材等の、一対の部材間に屋根パネルを落とし込んだ状態で支持することのできる、屋根トラスの上弦材と同等の機能を有する骨組み部材をも含む趣旨である。
【0011】
そして、本発明の屋根パネルによる住宅の屋根構造によれば、前記屋根部分の小屋組を構成する前記複数の上弦材は、その少なくとも一部がトラス梁の上弦材であることが好ましい(請求項2記載の発明)。
【0012】
また、本発明の屋根パネルによる住宅の屋根構造によれば、前記屋根部分の小屋組を構成する前記複数の上弦材は、その少なくとも一部が等間隔で平行に配置されており、当該等間隔部分に設置される屋根パネルには、同一幅の屋根下地用面材が取り付けられていることが好ましい(請求項3記載の発明)。
【0013】
さらに、本発明の屋根パネルによる住宅の屋根構造によれば、前記屋根下地用面材は、その側縁部を張出し係止部として前記縦桟から両側に張出した状態で前記パネル枠に取付けられており、該張出し係止部を前記上弦材に載置することにより係止して、前記複数の上弦材の間に前記複数の屋根パネルが各々取り付けられていることが好ましい(請求項4記載の発明)。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に示す本発明の第1実施形態に係る屋根パネルによる住宅の屋根構造10は、例えば屋根部分12が2段構造の切妻屋根となった枠組壁構法(ツーバイフォー構法)による木造2階建てのユニット住宅11において、当該切妻屋根による屋根部分12を効率良く組立ててゆくための構造として採用されたものである。
【0015】
そして、本第1実施形態の屋根構造10によれば、図2(a),(b)に示すような、間隔をおいて配置される一対の縦桟13と、これらの一対の縦桟13の間に介在して梯子状に平行に配置される複数の横桟14とからなるパネル枠15に屋根下地用面材16を取り付けてなる屋根パネル17を、屋根下地面に沿って複数連接して設置することにより形成されるものである。
【0016】
すなわち、本第1実施形態によれば、複数の屋根パネル17は、図1及び図3に示すように、居室部分18の外壁構造体19に支持させて設けられる屋根部分12の小屋組20を構成すると共に屋根下地面に沿って配置される複数の上弦材21,22に支持させて、各々設置されるものであり、且つこれらの複数の屋根パネル17は、隣接して配置された一対の上弦材21,22に対して、当該上弦材21,22の各内側面に一対の縦桟13を各々沿わせることによって(図4参照)これらの間に横桟14を屋根下地面の傾斜方向Xと垂直な方向に介在させると共に、上弦材21,22の上面に屋根下地用面材16の側縁部23を係止した状態となるように、一対の上弦材21,22の間に落とし込まれるようにして各々取り付けられることになる。
【0017】
本第1実施形態によれば、屋根構造10が設けられるユニット住宅11は、予め工場等で形成された複数の住宅ユニットを建築施工現場で接合一体化して構築されるものであって、屋根部分12の下方の居室部分18は、複数の居室ユニットを組立てて形成されており、この居室部分18の外壁構造体19に支持させて、屋根部分12の小屋組20が設けられることになる。
【0018】
小屋組20は、2段構造の切妻屋根による屋根部分12の骨組み構造を構成するものであり、図3に示すように、主として、切妻屋根の両端面の妻部に設置される端部妻パネル24a,24bと、2段構造の段差部分に設置される段差部妻パネル24cと、これらの妻パネル24a,24b,24cの間に平行に並べて配置される複数の屋根トラス26a,26bとからなる。またこれらの妻パネル枠24a,24b,24c及び屋根トラス26a,26bを連結すると共に補強する、振れ止め、方杖、座屈止め等が適宜設けられている。
【0019】
妻パネル24a,24b,24cは、各々、下枠27から縦枠28を複数立設配置すると共に、縦枠28に上枠・頭つなぎ材29を取り付けることによって、三角枠形状に形成されるものであり、この三角枠形状に各々妻パネルが取り付けられて、端部妻パネル24a,24b及び段差部妻パネル24cが形成されることになる。
【0020】
屋根トラス26a,26bは、下弦材及び上弦材と、これらの間に介在する束材、斜束材等からなる扁平な2等辺三角形状の屋根用のトラス梁であって、これの上弦材が、屋根パネル17を設置するための上弦材21,22を構成することになる。なお、本第1実施形態によれば、上弦材21は、2段構造の切妻屋根の幅の狭い部分に設けられる3箇所の上弦材であり、上弦材22は、2段構造の切妻屋根の幅の広い部分に設けられる3箇所の上弦材である。
【0021】
また、本第1実施形態によれば、幅の狭い部分に取り付けられる3箇所の上弦材21は、一方の端部妻パネル24aの上枠・頭つなぎ材29から平行に例えば900〜1800mmのピッチの等間隔で2箇所に設けられると共に、屋根トラス26aによる残りの上弦材21は、段差部妻パネル24cに接して設けられている。また幅の広い部分に取り付けられる3箇所の上弦材22は、段差部妻パネル24cの上枠・頭つなぎ材29から平行に例えば900〜1800mmのピッチの等間隔で2箇所に設けられると共に、他方の端部妻パネル24bの上枠・頭つなぎ材29から平行に例えば900〜1800mmのピッチで、屋根トラス26aによる残りの上弦材22が1箇所に設けられ、これによって他方の端部妻パネル24bから一番目の上弦材22と2番目の上弦材22との間の間隔が例えば900〜1800mmのピッチとなっている。従って本第1実施形態によれば、各隣接する一対の上弦材21,22によって挟まれる間隔部分の少なくとも一部が、ピッチの等しい等間隔部分となっている。
【0022】
本第1実施形態によれば、上弦材21,22に支持させて屋根下地面に沿って配置される屋根パネル17は、図2(a),(b)に示すように、矩形形状に接合した一対の縦桟13と複数の横桟14とからなるパネル枠15と、このパネル枠15の上面側に取付けられる例えばパーティクルボード、OBS、合板等による屋根下地用面材16とからなり、2段構造の切妻屋根の各大棟稜線30a,30bと、各隣接する上弦材21,22とによって画定される各矩形形状の領域に納まる形状に各々形成されることになる。
【0023】
パネル枠15は、一対の縦桟13を、隣接する一対の上弦材21,22の内側面に沿って各々配置できるような間隔をおいて配設すると共に、これらの一対の縦桟13の内側面間に複数の横桟14を梯子状に垂直に介在配置させて、縦桟13の両側から負荷される荷重を強固に支持できる構成を備えている。
【0024】
屋根下地用面材16は、これの上面側からパネル枠15の縦桟13及び横桟14に向けて例えば固定釘等を打ち込むことにより、パネル枠15に強固に固定されると共に、その両側縁部23が縦桟13よりも外側に張り出すように取付けられて、当該張出し部分が、上弦材21,22の上面に係止される張出し係止部を形成することになる。なお、屋根下地用面材16は、一枚の面材としてパネル枠15に取り付けることもできるが、複数に分割したものを連接配置してパネル枠15に取り付けることもできる。
【0025】
また、本第1実施形態によれば、屋根パネル17が取り付けられる各隣接する一対の上弦材21,22によって挟まれる4箇所の間隔部分のうち少なくとも一部がピッチの等しい等間隔部分となっているので、これらの等間隔部分に取り付けられる屋根パネル17の屋根下地用面材16として、同一幅のものを使用できることから、規格化された屋根下地用面材を用いて効率良く屋根パネル17を形成することが可能になると共に、同一形状の屋根パネル17を複数用いることができ、これらによって経済的に屋根構造を形成することが可能になる。
【0026】
これらの屋根パネル17は、工場等において予め効率良く且つ精度良く形成されると共に、建築施工現場に搬入され、屋根部分12に配置した上弦材21,22に支持させて、隣接する一対の上弦材21,22の間の間隔部分に落とし込まれるようにして各々取り付けられる。すなわち、図4及び図5に示すように、各屋根パネル17は、隣接する一対の上弦材21,22の各内側面に一対の縦桟13を各々沿わせつつ、当該一対の上弦材21,22の間にパネル枠15を落とし込むと共に、屋根下地用面材16の側縁部23の張出し係止部を上弦材21,22の上面に係止することにより、各々容易に取り付けられる。また屋根下地用面材16の側縁部23を上弦材21,22の上面に係止して屋根パネル17を取り付けた後、屋根パネル17の上面側から縦桟13を斜めに貫通させつつ上弦材21,22に向けて固定ビス31を打込むことにより、屋根部分12の上方からの作業によって屋根パネル17を上弦材21,22に容易且つ強固に固定することができ、これによって、屋根パネル17が屋根下地面に沿って複数連接して設置された本第1実施形態の屋根構造10が形成されることになる。
【0027】
なお、屋根パネル17や上弦材21,22の所定の位置にビス孔を予め形成しておくことにより、固定ビス31の打込みによる屋根パネル17の固定作業をさらに容易に行うことが可能になる。また、屋根トラス26a,26bによる上弦材21,22の上面においては、図5に示すように、当該上弦材21,22の両側に屋根パネル17が設置されることになるが、当該上弦材21,22の上面の左右各半分の領域に載置されるように各屋根下地用面材16の側縁部23を張出しておくことにより、一対の屋根パネル17の双方を上弦材21,22の上面に容易に係止することができると共に、当該上面を介して両側の屋根下地用面材16を接合することにより、屋根下地用面材16を横方向に容易に連続一体化させることが可能になる。
【0028】
さらに、本第1実施形態によれば、図6に示すように、設置された屋根パネル17の傾斜方向Xの下端部分には、軒先横桟32に支持させて、鼻隠下地33が取り付けられると共に、外壁構造体19の上端部分に取り付けられて屋根トラス26a,26bの転倒を防止する転止め34と縦桟13とを連結する、屋根パネル17が上方にあおられるのを防止するためのあおり止め金物35が取り付けられる。また、上面が傾斜方向Xに沿った傾斜面として切り欠かれた転止め34に載置される位置に、横桟14を予め配設しておくことにより、屋根パネル17が取り付けられた際に、当該横桟14を介して、屋根パネル17が大きな接地面積で転止め34及びこれの下方の外壁構造体19から支持されることになり、これによってさらに安定した屋根構造が形成されることになる。
【0029】
そして、本第1実施形態の屋根パネル17による住宅の屋根構造10によれば、垂木や母屋を配置することなく、且つ簡単な作業で屋根部分12の小屋組20に屋根パネル17を設置してゆくことができると共に、横方向に負荷される荷重を一体として効果的に支持できる安定した屋根構造を、屋根パネル17を用いて効率良く形成することができる。すなわち、本第1実施形態によれば、小屋組20を構成する各隣接する一対の上弦材21,22の間隔部分に屋根パネル17のパネル枠15を落とし込むようにしつつ、屋根下地用面材16の側縁部23の張り出し係止部を上弦材21,22の上面に係止固定して屋根パネル17が取り付けられるので、垂木や母屋を配置することなく簡易に屋根パネル17を設置することが可能になる。
【0030】
また、屋根パネル17の固定は、屋根下地用面材16の上面側から縦桟13を斜めに貫通させつつ上弦材21,22に向けて固定ビス31を打込むことによって行うことができるので、垂木を上下に貫通させてスクリューネイルを直角に精度良く打ち込みつつ垂木を一本一本母屋に固定してゆく従来の固定作業と比較して、容易かつ迅速に作業を行うことができると共に、スクリューネイルと比較して短い固定ビス31を用いて、打ち込み作業を確実且つ精度良く行うことが可能になる。
【0031】
さらに、本第1実施形態によれば、各隣接する一対の上弦材21,22の各内側面に一対の縦桟13を各々沿わせることによって、これらの間に横桟14を屋根下地面の傾斜方向Xと垂直な方向に介在させるようにして屋根パネル17のパネル枠15が取り付けられるので、パネル枠15は、その強固な構成によって一対の上弦材21,22間の間隔を保持するようにしつつ水平方向の圧縮荷重を強固に支持することができるようになっている。したがって、パネル枠15は、上弦材21,22の間に落とし込まれるように配置されて、小屋組19を構成する上弦材21,22と同じ高さに位置することにより、これらの上弦材21,22と共に水平方向に連続する枠組を構成することになり、強固な水平構面を形成して、屋根部分に負荷される水平方向(横方向)の荷重を一体となって安定して支持することが可能になる。
【0032】
なお、本実施形態によれば、2段構造の切妻屋根の妻部分に位置して、片側が端部妻パネル24a,24b又は段差部妻パネル24cの上枠・頭つなぎ材29によって支持される屋根パネル17aは、当該上枠・頭つなぎ材29の内側に落とし込まれることなく、横枠14を上枠・頭つなぎ材29の上面に載置するようにして、その側部を上枠・頭つなぎ材29から外側に張り出した状態で設置されることになる(図1参照)。
【0033】
図7(a),(b)は、本発明の第2実施形態に係る屋根パネルによる住宅の屋根構造40を説明するものであり、本第2実施形態によれば、寄せ棟屋根の寄せ棟部分41に本発明の屋根構造40を採用したものである。すなわち、本第2実施形態によれば、屋根パネル42,43が支持される上弦材は、扁平な2等辺三角形状の屋根トラス44による上弦材45aと、扁平な等脚台形状の屋根トラス46による上弦材45bと、隅棟稜線に沿って配置される隅木47による上弦材45cと、当該隅木47や屋根トラス44,46に上端が支持されて屋根の傾斜方向に延設配置される第1登り梁材48及び第2登り梁材49による上弦材45d,45eとからなる。そして、各上弦材45a,45b,45c,45d,45eにより画定される台形形状の屋根下地面領域には台形屋根パネル42が、三角形状の屋根下地面領域には三角形屋根パネル43が各々設置されることになる。
【0034】
台形屋根パネル42は、平行に配置される一対の縦桟50と、斜辺部分に配置される斜め縦桟51と、これらの間に梯子状に配置される複数の横桟52とからなるパネル枠53と、パネル枠53の上面側に取付けられる台形形状の屋根下地用面材54とからなり、各台形形状の屋根下地面領域におさまる形状に各々形成されることになる。三角形屋根パネル43は、1本の縦桟55と、縦桟55に対して斜めに接合される1本の斜め縦桟56と、これらの間に梯子状に配置される複数の横桟57とからなるパネル枠58と、パネル枠58の上面側に取付けられる三角形状の屋根下地用面材59とからなり、各三角形状の屋根下地面領域におさまる形状に各々形成されることになる。
【0035】
そして、本第2実施形態の屋根構造40によっても、屋根パネル42,43は、隣接して配置された一対の上弦材45a,45b,45c,45d,45eの内側面に縦桟50,51,55,56を各々沿わせつつ、一対の上弦材45a,45b,45c,45d,45eの間に落とし込まれるようにして設置されて、上記第1実施形態の屋根構造10と同様の作用効果を奏することになる。
【0036】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の住宅の屋根構造は、枠組壁構法によるユニット住宅に限定されることなく、在来軸壁構法によるユニット住宅にも採用できる他、ユニット住宅以外の一般の住宅の屋根構造として採用することもできる。また、切妻屋根や寄せ棟屋根に限定されることなく、種々の形状の屋根構造に適用して用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明の屋根パネルによる住宅の屋根構造によれば、垂木や母屋を要することなく、且つ簡単な作業で屋根部分の小屋組に屋根パネルを設置してゆくことができると共に、横方向に負荷される荷重を一体として効果的に支持できる安定した屋根構造を、屋根パネルを用いて効率良く形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る住宅の屋根構造の構成を説明する部分破断斜視図である。
【図2】屋根パネルの構成を説明する、(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。
【図3】屋根パネルを支持する上弦材を備える小屋組の構成を説明する斜視図である。
【図4】上弦材への屋根パネルの取付け状況を説明する部分斜視図である。
【図5】上弦材への屋根パネルの取付け状況を説明する部分拡大断面図である。
【図6】軒部分における屋根パネルの取付け状況を説明する部分断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る住宅の屋根構造の構成を説明する、(a)は屋根パネルの取付け前の小屋組の斜視図、(b)は屋根パネルの取付け時の部分破断斜視図である。
【符号の説明】
10 屋根パネルによる住宅の屋根構造
11 ユニット住宅
12 屋根部分
13 縦桟
14 横桟
15 パネル枠
16 屋根下地用面材
17 屋根パネル
18 居室部分
19 外壁構造体
20 小屋組
21,22,45a,45b,45c,45d,45e 上弦材
22  横枠材
23 側縁部(張出し係止部)
24a,24b 端部妻パネル
24c 段差部妻パネル
26a,26b,44,46 屋根トラス
29 上枠・頭つなぎ材
30a,30b 大棟
31 固定ビス
42 台形屋根パネル
43 三角形屋根パネル
X  傾斜方向

Claims (4)

  1. 間隔をおいて配置される一対の縦桟と、該一対の縦桟の間に介在して梯子状に平行に配置される複数の横桟とからなるパネル枠に屋根下地用面材を取り付けてなる屋根パネルを、屋根下地面に沿って複数連接して設置することにより形成される住宅の屋根構造であって、
    居室部分の構造体に支持させて設けられる屋根部分の小屋組を構成すると共に前記屋根下地面に沿って配置される複数の上弦材に支持させて、前記複数の屋根パネルが各々設置されるものであり、
    且つこれらの複数の屋根パネルは、隣接して配置された一対の前記上弦材に対して、当該上弦材の各内側面に前記一対の縦桟を各々沿わせることによってこれらの間に前記横桟を前記屋根下地面の傾斜方向と垂直な方向に介在させると共に、前記上弦材の上面に前記屋根下地用面材の側縁部を係止した状態となるように、一対の前記上弦材の間に落とし込まれるようにして各々取り付けられることを特徴とする屋根パネルによる住宅の屋根構造。
  2. 前記屋根部分の小屋組を構成する前記複数の上弦材は、その少なくとも一部がトラス梁の上弦材である請求項1に記載の屋根パネルによる住宅の屋根構造。
  3. 前記屋根部分の小屋組を構成する前記複数の上弦材は、その少なくとも一部が等間隔で平行に配置されており、当該等間隔部分に設置される屋根パネルは、同一幅の屋根下地用面材が取り付けられている請求項1又は2に記載の屋根パネルによる住宅の屋根構造。
  4. 前記屋根下地用面材は、その側縁部を張出し係止部として前記縦桟から両側に張出した状態で前記パネル枠に取付けられており、該張出し係止部を前記上弦材に載置することにより係止して、前記複数の上弦材の間に前記複数の屋根パネルが各々取り付けられている請求項1〜3のいずれかに記載の屋根パネルによる住宅の屋根構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106013633A (zh) * 2016-06-23 2016-10-12 山东雅百特科技有限公司 一种直立双咬合屋面上人安全保障系统及其安装工艺
JP2020197043A (ja) * 2019-05-31 2020-12-10 株式会社 ランバーテック トラス屋根構造及び木造建築物

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