JP6640162B2 - 屋根の施工方法、垂木パネル、屋根構造体および家屋 - Google Patents

屋根の施工方法、垂木パネル、屋根構造体および家屋 Download PDF

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本発明は、屋根の施工方法および屋根構造体に関する。
屋根を形作る骨組で、屋根面を支える構造を小屋組という。小屋組は、屋根ふき材・天井・積雪荷重などの鉛直荷重を支え軸組へ伝達するものであると同時に、建物を一体化し、水平力を分散させる働きをする。
小屋組には和小屋組として、和小屋方式および登り梁方式が挙げられる。
和小屋方式では、軒桁に小屋梁を架け渡し、その上に小屋束を立て母屋・棟木をのせる。母屋・垂木の上に屋根勾配に従って垂木を掛け、その上に屋根ふき材の下地である野地合板を貼る(特許文献1参照)。屋根荷重は、構造部材を通じて小屋梁に集まり、梁の曲げ強度によって全体を支える仕組みであり、存在床倍率は低い。
登り梁方式では、軒桁から棟木の間を省略して、勾配方向に平角材の登り梁を3尺(910mm)ピッチで架けて、構造用合板(24mm〜30mm厚)を直張りする(特許文献2参照)。登り梁方式は、勾配天井やロフトなどの室内空間の有効利用の点と施工の合理化の点から普及が進んでいる。存在床倍率は高い。
特開平10−008564号公報 特開2017−040070号公報
上述したような従来の工法において、屋根は軒桁〜棟梁(横架材)に垂木を転ばし(桁、母屋、梁の上に垂木を一定間隔で置く)または、半欠き(桁、母屋、梁を半分欠き込み、垂木を半分落とし込む)の上に構造用合板を貼るという、床倍率の低い組み方が取られており、且つ屋根構面を釘で躯体に接合するため、床剛性の伝達も低減されてしまう。
そして、住宅の耐震性に関して、品確法の耐震等級では壁の性能以外に、水平構面の性能を担保する必要があり、下式を満足することが必要である。
必要床倍率(条件)≦存在床倍率(実力)
1階および2階の床構面は910mm間隔で床梁が組まれ、上端に厚い構造合板を貼る存在床倍率の高い工法をとる剛床のため、問題なく、存在床倍率が必要床倍率を上回る。
R階の存在床倍率は(R階床構面の床倍率+屋根構面の床倍率)で評価する。R階床構面は吹き抜け、勾配天井等の天井高確保のため、R階床構面の全てには構造合板を貼りたくない場合もある。
しかし、住宅の耐震性に関する基準において、屋根構面だけでは存在床倍率が足らず、R階床構面に構造合板を貼るのが一般的である。構造合板を貼るために、合板下地として根太、梁を入れる材料、手間も必要となっている。
このように、従来の工法では、屋根構面の存在床倍率だけでは必要床倍率を満たすことができないため、R階床構面の必要床倍率をクリアすることが困難であった。その結果、R階床構面に一定間隔で床根太を掛け構造合板を貼るか、910mm間隔で床梁を掛け厚い構造合板を貼る、または断面の大きい火打梁を掛けるなどの他、天井高さも制限されるなど、意匠制限を受けることになる(図16の右側参照)。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、本発明の目的は、屋根構面の存在床倍率を向上させた屋根の施工方法および屋根構造体を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、軒桁〜上母屋〜棟梁に垂木を落とし込む、存在床倍率の高い組み方をした下垂木パネルを用い、下垂木パネルの屋根躯体へ接合方法として、釘ではなく柱脚金物(壁柱脚用接合金物)を用いることで上記目的を達成できることに想到し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材に略直交して架け渡された複数の垂木とを有する第1の垂木パネルを用いた、屋根の施工方法であって、
前記第1の垂木パネルの前記横架材の下面には、予めホゾ穴を穿設しておき、
屋根躯体の上面には、予め、柱脚金物を突設しておき、
前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴と、前記屋根躯体の前記柱脚金物とをそれぞれ位置合わせし、
前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴に、前記屋根躯体の前記柱脚金物を差し込み嵌合させることにより、前記第1の垂木パネルを前記屋根躯体に接合する工程、を備え、
2枚の前記第1の垂木パネル同士が突き合わされるパネルジョイント部において、
1枚の板材に前記ホゾ穴として円孔を穿設した後、該円孔および該板材が略半分になるように、該円孔の高さ方向に割った割板材を、突き合わされる2枚の前記第1の垂木パネルの、前記パネルジョイント部側の前記横架材としてそれぞれ用いることを特徴とする、屋根の施工方法。
[2]
前記第1の垂木パネルを、屋根勾配と略同等の傾斜を有するように吊り上げて、
前記ホゾ穴と前記柱脚金物とが略同一直線上にある状態を保ちながら、該第1の垂木パネルを前記屋根躯体上に降ろすことにより、前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴に、前記屋根躯体の前記柱脚金物を差し込む、[1]に記載の屋根の施工方法。
[3]
前記第1の垂木パネルの4隅にそれぞれワイヤを取り付けてクレーンにより吊り上げ、
水上側の2隅に取り付けられた2本の前記ワイヤの長さは固定とされ、水下側の2隅に取り付けられた2本の前記ワイヤの長さは可変とされており、該水下側の2本のワイヤの長さを調整することにより、前記第1の垂木パネルの傾斜を、前記屋根勾配の傾斜と同等になるように調整する、[2]に記載の屋根の施工方法。
[4]
前記柱脚金物は、ホールダウンパイプである、[1]〜[3]のいずれかに記載の屋根の施工方法。
[5]
前記ホールダウンパイプは、側面部に貫通孔を有しており、
前記第1の垂木パネルの前記横架材の側面に、前記ホゾ穴に差し込まれた前記ホールダウンパイプの前記貫通孔に相当する位置に予め挿入孔を穿設しておき、
前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴に差し込まれた前記ホールダウンパイプに対し、前記挿入孔から、前記貫通孔にドリフトピンを差し込む、[4]に記載の屋根の施工方法。
[6]
前記屋根躯体の軒桁、母屋および棟木には、前記第1の垂木パネルの前記垂木の形状に合わせた断面くさび形の切欠きを形成し、前記第1の垂木パネルの前記垂木を、前記屋根躯体の前記母屋に落とし込む、[1]〜[5]のいずれかに記載の屋根の施工方法。
[7]
以下の工程;
前記屋根躯体上に接合された前記第1の垂木パネル上に構造用合板を施工する工程:
前記構造用合板の上に、略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材間に略直交して架け渡されさらに落とし込まれた複数の垂木とを有する第2の垂木パネルを施工する工程:
前記第2の垂木パネル上に通気胴縁を施工する工程:および
前記第2の垂木パネルおよび前記通気胴縁上に野地合板を施工する工程:
をさらに備える、[1]〜[]のいずれかに記載の屋根の施工方法。
[8]
以下の工程;
前記屋根躯体上に設置された前記第1の垂木パネルの隙間に、充填断熱材を施工する工程:および
前記構造用合板の上に設置された前記第2の垂木パネルの隙間に、充填断熱材を施工する工程:
をさらに備える、[]に記載の屋根の施工方法。
[9]
前記屋根躯体の軒桁、母屋および棟木は現場で施工し、
前記第1の垂木パネルおよび/または前記第2の垂木パネルは、工場で予め作製されたものを用いる[1]〜[]のいずれかに記載の屋根の施工方法。
[10]
略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材に略直交して架け渡された複数の垂木とを有する第1の垂木パネルを備え、2枚の該第1の垂木パネル同士が突き合わされてなる垂木パネルであって、
2枚の前記第1の垂木パネル同士が突き合わされるパネルジョイント部において、
1枚の板材にホゾ穴として円孔を穿設した後、該円孔および該板材が略半分になるように、該円孔の高さ方向に割った割板材が、突き合わされる2枚の前記第1の垂木パネルの、前記パネルジョイント部側の前記横架材としてそれぞれ用いられている
ことを特徴とする垂木パネル。
[11]
略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材間に略直交して架け渡された複数の垂木とを有し、屋根躯体上に設置された第1の垂木パネル、を備え、
前記第1の垂木パネルの前記横架材の下面に穿設されたホゾ穴に、前記屋根躯体の上面に突設された柱脚金物が嵌合されることにより、前記第1の垂木パネルが前記屋根躯体に接合され、
2枚の前記第1の垂木パネル同士が突き合わされるパネルジョイント部において、
1枚の板材に前記ホゾ穴として円孔を穿設した後、該円孔および該板材が略半分になるように、該円孔の高さ方向に割った割板材が、突き合わされる2枚の前記第1の垂木パネルの、前記パネルジョイント部側の前記横架材としてそれぞれ用いられていることを特徴とする、屋根構造体。
[12]
前記屋根躯体上に設置された前記第1の垂木パネル上に配され、釘またはビスで固定された構造用合板と、
略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材に略直交して架け渡されさらに落とし込まれた複数の垂木とを有し、前記構造用合板の上に配された第2の垂木パネルと、
前記第2の垂木パネル上に配された通気胴縁と、
前記第2の垂木パネルおよび前記通気胴縁上に配された野地合板と、をさらに備える、[11]に記載の屋根構造体。
[13]
前記第1の垂木パネルおよび前記第2の垂木パネルの隙間に、充填断熱材が配されている、[12]に記載の屋根構造体。
[14]
[11]〜[13]のいずれかに記載の屋根構造体を備えた家屋。
本発明によれば、屋根構面の存在床倍率を向上させた、屋根構造およびその施工方法を提供することができる。その結果、R階床構面に意匠制限を受けず、勾配天井や吹き抜け等、自由に天井高さを設定することができる。
本発明で用いられる下垂木パネルの一構成例を示す斜視図である。 下垂木パネルの下側を示す図であり、下垂木パネルにホゾ穴が形成されている状態を示す図である。 下垂木パネルのパネルジョイント部における割母屋の構成を示す図である。 本発明で用いられる上垂木パネルの一構成例を示す斜視図である。 屋根躯体を施工した状態を示す図である。 屋根躯体上に下垂木パネルを施工する状態を示す図である。 下垂木パネルを吊り上げた状態を示す図である。 屋根躯体側の柱脚金物を、下垂木パネル側のホゾ穴に挿入する状態を示す図である。 下垂木パネルの隙間に充填断熱材を施工した状態を示す図である。 下垂木パネル上に構造用合板を施工した状態を示す図である。 構造用合板上に上垂木パネルを施工した状態を示す図である。 上垂木パネルの隙間に充填断熱材を施工した状態を示す図である。 上垂木パネル上に通気胴縁を施工した状態を示す図である。 通気胴縁上に野地合板を施工した状態を示す図である。 本発明に係る屋根構造体の一構成例を下側から見た図である。 従来と本発明の屋根構造による、天井の設計自由度を比較した図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<屋根パネル>
ます、本実施形態の屋根構造体および施工方法で用いられる、屋根パネルについて説明する。
本実施形態に係る屋根構造体1は、下垂木パネル10(第1の垂木パネル)と上垂木パネル20(第2の垂木パネル)との2層垂木構造を有している。下垂木パネル10は主に構造性能に寄与しており、上垂木パネル20は主に意匠・断熱性能に寄与している。
(下垂木パネル)
図1は、本実施形態で用いられる下垂木パネルの一構成例を示す斜視図である。
下垂木パネル10は、略平行に配された複数の横架材11と、該複数の横架材11に略直交して架け渡されるとともに、該複数の横架材11に落とし込まれた、複数の垂木12とを有する。
下垂木パネル10では、垂木12が、複数の横架材11に、天端合わせで落とし込まれている。これらの複数の横架材11は、それぞれ、軒桁、母屋および棟木に相当する。垂木12を横架材11に落とし込むことで、単に垂木を横架材に転ばして釘留めしている従来の工法に比べて、存在床倍率およびせん断耐力を高くすることができる。図1に示す例では、横架材11に大入れ加工を施し、垂木12を母屋104に水平距離で15mm程度飲み込ませている。
図2は、下垂木パネルの下側(屋根躯体に接合される側)を示す図である。
下垂木パネル10において、横架材11の下面には柱脚金物110用のホゾ穴15を予め穿設しておき、側面にはドリフトピン111用の横穴16を、ホゾ穴15に連通するように予め穿設しておく。具体的には後述するが、ホゾ穴15は、下垂木パネル10を屋根躯体100に設置する際に、屋根躯体100側に設けられた柱脚金物110を挿すための穴であり、横穴16は、ホゾ穴15に差し込まれた柱脚金物110に対しドリフトピン111を打ち込むために、ドリフトピン111が挿入される穴(挿入孔)である。
(パネルジョイント部)
図3は、下垂木パネルのパネルジョイント部における割母屋を示す図である。
2枚の下垂木パネル10同士が突き合わされ接合されるパネルジョイント部において、横架材11(母屋)は割母屋とし、通常の半分の幅とする。すなわち、図3(a)に示すように1枚の板材18にパイプ用の円孔(ホゾ穴15)を穿設した後、図3(b)に示すように円孔および板材が半分になるように、縦方向(円孔の高さ方向)に割ったものを、突き合わされる2枚の下垂木パネル10のパネルジョイント部側の横架材11(母屋)としてそれぞれ用いる(割母屋)。この割母屋に対し、垂木12を水平距離で15mm飲み込ませ、大入れ加工する。
2枚の板にそれぞれ断面半円形状の窪みを形成し、合わせて円形状の孔を形成しようとすると、窪みの位置および形状を完全に合わせて円形の孔とすることは困難である。1枚の板(横架材11)に円形状の孔(ホゾ穴15)を穿設してから、該孔が半分(半円)になるように板を割ることで、後で2枚の板を合わせたときに、より完全な円形の孔を、容易かつ確実に形成することができる。
すなわち、パネルジョイント部において突き合わされる2枚の母屋は、別々の板材ではなく、元々は1枚の板材であったものを2枚に割ったもの(割母屋)をそれぞれ用いる。柱脚金物110を両側から、2枚の下垂木パネル10の割母屋で挟み込み、ドリフトピン111で固定することにより、割母屋を一体化する。
それぞれの割母屋104を構成する、割った後の2枚の板材の厚みもほぼ同様となるように、円孔は、割母屋を構成する板材の厚み方向の中心線と、円孔の直径とがほぼ同一となるように穿設することが好ましい。
(上垂木パネル)
図4は、本実施形態で用いられる上垂木パネルの一構成例を示す斜視図である。
上垂木パネル20は、略平行に配された複数の横架材21(軒桁、母屋および棟木に相当)と、該横架材21間に略直交して架け渡され、天端合わせで落とし込まれた複数の垂木22とを有する。
上垂木パネル20は、野地合板60の下地となるため、垂木22を例えば910mmピッチで配置する(けらば部では、けらば転びが下地を兼ねる。)けらば垂木の支点の有無によって、適宜、垂木22を追加する。
このような屋根パネル(下垂木パネル10および上垂木パネル20)は、工場で予め作製されたものを現場に持ち込んで施工する。これにより現場での作業負担を低減することができる。
下垂木パネル10および上垂木パネル20の大きさは、搬送の効率を考えて、トラックに乗る大きさとすることが好ましい。具体的には例えば、横1820mm×縦3640〜5640mm程度とする。
<屋根の施工方法>
次に、上述したような屋根パネル(下垂木パネル10および上垂木パネル20)を用いた、本実施形態の屋根の施工方法について説明する。
本実施形態の屋根の施工方法は、和小屋方式と登り梁方式を組み合わせた工法である。すなわち、小屋組の一部を工場でパネル化し、屋根躯体上に設置および固定する。
(1)図5に示すように、屋根躯体100の軒桁103、母屋104、棟木105までを現場で施工する。
屋根躯体100は従来の和小屋方式と同じく、軒桁103、母屋104、棟木105までを現場で施工する。すなわち、小屋梁101の上に小屋束102を立て、軒桁103、母屋104および棟木105を架ける。
従来の和小屋方式では、軒桁、母屋および棟木(棟梁)の上に垂木を配していくが、本実施形態では、垂木の代わりに、予め工場でユニット化された屋根パネル(下垂木パネル10および上垂木パネル20)をクレーンで吊り下ろし、屋根躯体100(軒桁103、母屋104および棟木105)上に設置および固定する。
屋根躯体100を構成する軒桁103、母屋104および棟木105と、下垂木パネル10の垂木12とが交差する部分は、垂木12の形状に合わせて、例えば断面くさび形状の欠きこみ108を形成しておくことが好ましい。屋根躯体100上に下垂木パネル10を施工する際に、下垂木パネル10の垂木12に屋根躯体100の軒桁103、母屋104および棟木105の欠きこみ108に落とし込むことで、強度を増すことができる。
また、図2および図5に示すように、屋根躯体100を構成する軒桁103、母屋104および棟木105には、その上面に、一定の間隔で柱脚金物110を突設しておく。
本実施形態において、柱脚金物110は、例えばホールダウンパイプである。ホールダウンパイプは、金属製の円筒状の部材であり、通常、市販されている鋼管を切断したものが用いられる。このホールダウンパイプは、下端に、引付ボルトに螺合する雌ねじが切られており、また、雌ねじの上方の二箇所に、真上から見て直交する向きに貫通孔が穿設されている。これ以外にも、一般的に柱脚金物として用いられている金物、パイプ、ピン等を適宜選択して用いることができる。
(2)図6に示すように、屋根躯体100上に、下垂木パネル10を吊り上げる。
本実施形態の下垂木パネル10は4隅を支点にして吊り上げられ、屋根躯体100上に設置される。このとき、下垂木パネル10の勾配を、施工される屋根勾配と略同等の傾斜を有するように吊り上げ、母屋104に対して略垂直に降ろす。
予め屋根パネルの吊り上げ角度を調整しておき、下垂木パネル10のホゾ穴15と、屋根躯体100の柱脚金物110とが略同一直線上にある状態を保ちながら、略垂直に、下垂木パネル10を屋根躯体100上に降ろすことで、下垂木パネル10側の横架材11(母屋)の下面のホゾ穴15と、躯体側のピン(柱脚金物110)とをまっすぐに合わせて差し込むことができる。
図7は、本実施形態の下垂木パネル10を釣り上げた状態を示す図である。
この下垂木パネル10には、4隅にそれぞれワイヤ80a〜80dが取り付けられ、該4隅を支点にして、クレーン(図示略)を用いて吊り上げられる。
水上側の2箇所は短い同一長さのワイヤ80a,80b(チェーン)を使用する。水下側の2箇所はワイヤ80c,80dの先端に例えばチェーンブロック90を介し、ワイヤ長さ調整を現場で自由に変更可能とした。
これにより、水上側の2箇所ではワイヤ80a,80bの長さが固定されているが、水下側の2箇所ではワイヤの長さを調整できることから、水下側のワイヤ80c,80dの長さを短くする(水上側のワイヤ長さに近づける)ことで緩勾配に調整でき、水下側の長さを長くすることで急勾配に調整することができる。施工される屋根勾配と略同等の勾配となるように、パネル(下垂木パネル10)の勾配を調整して吊り上げる。
(2)図8に示すように、屋根躯体100上に、下垂木パネル10を接合し固定する。
本実施形態では、屋根躯体100と下垂木パネル10との接合には、釘ではなく、柱脚金物110を用いたピン工法を採用している。
屋根躯体100を構成する軒桁103、母屋104および棟木105には、その上面に、一定の間隔で柱脚金物110が突設されている。
一方、下垂木パネル10の横架材11の下面にはホゾ穴15が、側面には横穴16が、予め形成されている。ホゾ穴15は、下垂木パネル10を屋根躯体100に設置する際に、躯体側に設けられた柱脚金物110を挿すための穴であり、横穴16は、ホゾ穴15に差し込まれた柱脚金物110に対しドリフトピン111を打ち込むために、ドリフトピン111が挿入される穴(挿入孔)である。
屋根パネルを屋根躯体100上に設置する際には、この屋根躯体100側の柱脚金物110と、屋根パネル側のホゾ穴15とを位置合わせして差し込み、側面からドリフトピン111を差し込んで固定する。具体的には例えば、ホゾ穴15に差し込まれたホールダウンパイプ(柱脚金物110)の貫通孔に対し、横穴16からドリフトピン111を挿入して固定する。
従来の工法では、クレーン等で屋根パネルを吊り下げながら傾斜合わせおよび位置合わせ等の作業を実施しなければならず、施工性が極めて悪く、更に安全性にも問題があった。
これに対し本実施形態では、下垂木パネル10が、施工される屋根勾配と略同等の傾斜を有するように吊り上げ、ホゾ穴15と柱脚金物110とが略同一直線上にある状態を保ちながら、下垂木パネル10を屋根躯体100上に降ろすことにより、下垂木パネル10のホゾ穴15に、屋根躯体100の柱脚金物110を差し込む。
下垂木パネル10が、施工される屋根勾配と略同等の傾斜を有するように吊り上げ、屋根躯体100の母屋104に対して略垂直に降ろすことで、パネル側の母屋104の下端のホゾ穴15と、屋根躯体100側の柱脚金物110とをまっすぐに合わせて差し込むことができる。また、柱脚金物110とホゾ穴15との位置合わせをするだけで、パネル全体の位置決めができるので、現場での作業性および安全性を向上することができる。
パネルジョイント部においては、2枚の下垂木パネル10の割母屋で柱脚金物110を挟み込み、ドリフトピン111で固定することにより、割母屋を一体化する。
例えば下垂木パネル10の配置基準は、けらば側では、登り梁を芯合わせして配置し、中間部では割母屋を芯合わせして配置し、下垂木パネル10の幅方向でのジョイント部では、下垂木パネル10の外側面同士を芯合わせして配置する。
さらに、下垂木パネル10を釘またはビスにより屋根躯体100上に固定することが好ましい。下垂木パネル10の釘またはビス打ちについて、下垂木パネル10の垂木12と母屋104との接合には、両側から1本ずつ打ち込む、または、片側から2本打ち込んでもよい。また、登り梁と横架材11(母屋)との接合も、両側から1本ずつ打ち込む、または、片側から2本打ち込んでもよい。
(下垂木パネルの組み方と構造強度との関係)
ここで、本実施形態において、下垂木パネル10の組み方が構造強度に寄与する理由について説明する。
本実施形態の屋根構造体1は、下垂木パネル10と上垂木パネル20との上下2層構造を有しており、下垂木パネル10は横架材11(軒桁、母屋および棟木)に垂木12を天端合わせで落とし込み、構造用合板40を貼るという、最も床倍率の高い組み方をしている。さらに、下垂木パネル10の屋根躯体100への接合方法には、従来工法のような釘またはビスではなく、柱脚金物110を用いている。
このため、本実施形態の屋根構造体1は、屋根に通常必要な引張力だけでなく、せん断耐力も有している。柱脚金物110を用いて接合することで、釘またはビスを用いた場合よりもせん断耐力が高く、屋根構面として建物全体の剛性を確保できる。
なお、後述する上垂木パネル20も剛性に多少は寄与しているが、構造計算では効果を除外している。上垂木パネル20は、主として、屋根構体の意匠および断熱性能に寄与する。
このように、本実施形態の屋根構造体1によれば、屋根構面の存在床倍率だけで、R階の必要床倍率を満足することができる。その結果、本実施形態に係る屋根パネル(下垂木パネル10および上垂木パネル20)を利用することで、R階の必要床倍率を満足するため、R階床構面に意匠制限を受けず、最上階に勾配天井や吹き抜けを設ける等、自由に天井高さを設定することができる。
(3)図9に示すように、屋根躯体100上に接合された下垂木パネル10の隙間に、充填断熱材30を施工する。
充填断熱材30は、住宅建物の断熱材として通常用いられているものを用いることができる。
なお、本明細書において、「下垂木パネル10の隙間」とは、下垂木パネル10を構成する、複数の横架材11と複数の垂木12とで囲まれた空間のことをいう。後述する「上垂木パネル20の隙間」も同様である。
充填断熱材30は、下垂木パネル10の隙間の大きさに合わせて、予め工場にて切断(プレカット)しておいてもよい。
(4)図10に示すように、前記屋根躯体100上に接合された下垂木パネル10上に構造用合板40を施工する。
屋根躯体100上に接合された下垂木パネル10上に構造用合板40を配置し、釘またはビスで固定する。
垂木12の方向(縦方向)と略直交する方向(横方向)に、構造用合板40を、互いに芯合わせして並べて配し、釘またはビスにより固定する。
(5)図11に示すように、構造用合板40の上に上垂木パネル20を施工する。
構造用合板40の上に上垂木パネル20を配置し、釘またはビスで固定する。この上垂木パネル20は、主に屋根の意匠、断熱性能に寄与する。
外壁上部には、垂木12転び、けらば転びを設置する。軒側壁芯と構造用合板40の上端との交差部を、けらば垂木の配置基準線とし、この配置基準線をけらば垂木の水上側に合わせて、上垂木パネル20を配していく。上垂木パネル20の配置基準として、けらば側と中間部では芯合わせし、パネルジョイント部では、上垂木パネル20の外側面を合わせる。軒とけらばが交差する箇所では、けらばを優先する。
上垂木パネル20の釘またはビス打ちについて、垂木22と転びの部分は、両側から1本ずつ打ち込む、または、片側から2本打ち込んでもよい。また、けらばとけらば転びの部分も、両側から1本ずつ打ち込む、または、片側から2本打ち込んでもよい。
(6)図12に示すように、上垂木パネル20の隙間に、充填断熱材31を施工する。
上垂木パネル20、転び止めの隙間に充填断熱材31を施工する。この充填断熱材30は、家屋の居室部分の直上部分のみであってよい。
充填断熱材31は、住宅建物の断熱材として通常用いられているものを用いることができる。
充填断熱材31は、上垂木パネル20の隙間の大きさに合わせて、予め工場にて切断(プレカット)しておいてもよい。
下垂木パネル10の隙間と、上垂木パネル20の隙間とに充填断熱材30,31を配することで、断熱材が上下二重に充填されることになり、屋根の断熱性能を高めることができる。
(7)図13に示すように、第2の垂木パネル20の上に通気胴縁50を施工する。
上垂木パネル20と下垂木パネル10の上部に、所定の間隔(例えば455mmピッチ)で通気胴縁50を配置する。
後工程(8)で施工される野地合板60の短辺方向にも、野地合板60の下地として通気胴縁50を配置する。野地合板60の短辺方向において、通気を確保するために、両側の所定幅を開けておく。野地合板60の外周の下地レベルが揃うように通気胴縁50を配置する。なお、けらば側では、野地合板60の端部直下に下地がないため、通気胴縁50を縦に追加で配置してもよい。
転びの通気胴縁50は、沿えるだけで固定はしない。
上垂木パネル20のパネルジョイント部においては、通気胴縁50を内側にずらして施工する。これによりパネル施工後にガスケットを入れるための隙間を確保する。
(8)図14に示すように、第2の垂木パネル20および通気胴縁50上に野地合板60を施工する。
第2の垂木パネル20および通気胴縁50上に野地合板60を配置し、釘またはビスで固定する。
垂木12の方向(縦方向)に、構造用合板40を、野地合板60を互いに芯合わせして並べて配し、釘またはビスにより固定する(縦貼り)。
野地合板60は通気胴縁50と同じく、パネルジョイント部から所定寸法だけ(例えば5mm)内側にずらした位置を基準に施工する。
野地合板60の出寸法は、鼻隠し下地、破風下地の外面から伸ばすこととする。
(9)野地合板60上に屋根上葺き材を施工する。
野地合板60の上面に、瓦、スレート、金属板等の屋根上葺き材(図示略)を配置し釘またはビスで固定する。
なお、上葺き材の施工に先立って、野地合板60の表面に防水機能を主たる目的とした屋根下葺き材と呼ばれる、例えば現在主流であるアスファルトルーフィングまたは合成高分子系シートを敷設してもよい。
これにより図15に示すような屋根構造体1として完成する。
上述したような工法により施工される屋根構造体1は、下垂木パネル10は、略平行に配された複数の横架材11と、該複数の横架材11に略直交して架け渡されるとともに、該複数の横架材11に落とし込まれた、複数の垂木12とを有し、屋根躯体100上に設置された下垂木パネル10、を備え、下垂木パネル10の横架材11の下面に穿設されたホゾ穴15に、屋根躯体100側の軒桁103、母屋104および棟木105の上面に突設された柱脚金物110が嵌合されることにより、下垂木パネル10が屋根躯体100に接合されている。
屋根構造体1は、さらに、下垂木パネル10上に配され、釘またはビスで固定された構造用合板40と、略平行に配された複数の横架材11と、該複数の横架材11間に略直交して架け渡された複数の垂木12とを有し、構造用合板40の上に配された上垂木パネル20と、上垂木パネル20上に配された通気胴縁50と、上垂木パネル20および通気胴縁50上に配された野地合板60と、をさらに備える。
本実施形態の屋根構造体1において、下垂木パネル10および上垂木パネル20の隙間に、充填断熱材30,31が配されていることが好ましい。断熱材が二重に充填されることになり、屋根の断熱性能を高めることができる。
本実施形態の屋根構造体1では、下垂木パネル10と上垂木パネル20との上下2層構造を有しており、下垂木パネル10は複数の横架材11(軒桁〜母屋〜棟木)に垂木12を落とし込み、構造用合板40を貼るという、床倍率の高い組み方をしている。さらに、下垂木パネル10の屋根躯体100への接合には、従来のような釘またはビスではなく、柱脚金物110を用いている。
このため、本実施形態の屋根構造体1は、屋根に通常必要な引張力だけでなく、せん断耐力も有している。柱脚金物110を用いて接合することで、釘を用いた場合よりもせん断耐力が高く、屋根構面として建物全体の剛性を確保できる。
したがって、本実施形態の屋根構造体1および該屋根構造体1を備えた家屋によれば、屋根構面の存在床倍率だけで、R階の必要床倍率を満足することができる。
これにより、図16の左側に示すように、本実施形態の屋根構造体1を備えた家屋によれば、R階床構面に意匠制限を受けず、最上階に勾配天井や吹き抜けを設ける等、自由に天井高さを設定することができる。なお、図16の右側は、従来の屋根構造体1を示す図であり、R階床構面に意匠制限を受けるため、最上階に勾配天井や吹き抜けを設ける等、自由に天井高さを設定することが困難であった。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明による屋根の施工方法および屋根構造体を用いることで、屋根構面の存在床倍率だけで、R階の必要床倍率を満足するため、R階床構面に意匠制限を受けず、勾配天井や吹き抜けなどを設けることができ、住宅屋根の施工方法および屋根構造体として広く利用することができる。
1 屋根構造体
10 下垂木パネル(第1の垂木パネル)
11 横架材
12 垂木
15 ホゾ穴
16 横穴
20 上垂木パネル(第2の垂木パネル)
21 横架材
22 垂木
30,31 充填断熱材
40 構造用合板
50 通気胴縁
60 野地合板
100 屋根躯体
103 軒桁
104 母屋
105 棟木
110 柱脚金物
111 ドリフトピン

Claims (14)

  1. 略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材に略直交して架け渡された複数の垂木とを有する第1の垂木パネルを用いた、屋根の施工方法であって、
    前記第1の垂木パネルの前記横架材の下面には、予めホゾ穴を穿設しておき、
    屋根躯体の上面には、予め、柱脚金物を突設しておき、
    前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴と、前記屋根躯体の前記柱脚金物とをそれぞれ位置合わせし、
    前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴に、前記屋根躯体の前記柱脚金物を差し込み嵌合させることにより、前記第1の垂木パネルを前記屋根躯体に接合する工程、を備え、
    2枚の前記第1の垂木パネル同士が突き合わされるパネルジョイント部において、
    1枚の板材に前記ホゾ穴として円孔を穿設した後、該円孔および該板材が略半分になるように、該円孔の高さ方向に割った割板材を、突き合わされる2枚の前記第1の垂木パネルの、前記パネルジョイント部側の前記横架材としてそれぞれ用いることを特徴とする、屋根の施工方法。
  2. 前記第1の垂木パネルを、屋根勾配と略同等の傾斜を有するように吊り上げて、
    前記ホゾ穴と前記柱脚金物とが略同一直線上にある状態を保ちながら、該第1の垂木パネルを前記屋根躯体上に降ろすことにより、前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴に、前記屋根躯体の前記柱脚金物を差し込む、請求項1に記載の屋根の施工方法。
  3. 前記第1の垂木パネルの4隅にそれぞれワイヤを取り付けてクレーンにより吊り上げ、
    水上側の2隅に取り付けられた2本の前記ワイヤの長さは固定とされ、水下側の2隅に取り付けられた2本の前記ワイヤの長さは可変とされており、該水下側の2本のワイヤの長さを調整することにより、前記第1の垂木パネルの傾斜を、前記屋根勾配の傾斜と同等になるように調整する、請求項2に記載の屋根の施工方法。
  4. 前記柱脚金物は、ホールダウンパイプである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の屋根の施工方法。
  5. 前記ホールダウンパイプは、側面部に貫通孔を有しており、
    前記第1の垂木パネルの前記横架材の側面に、前記ホゾ穴に差し込まれた前記ホールダウンパイプの前記貫通孔に相当する位置に予め挿入孔を穿設しておき、
    前記第1の垂木パネルの前記ホゾ穴に差し込まれた前記ホールダウンパイプに対し、前記挿入孔から、前記貫通孔にドリフトピンを差し込む、請求項4に記載の屋根の施工方法。
  6. 前記屋根躯体の軒桁、母屋および棟木には、前記第1の垂木パネルの前記垂木の形状に合わせた断面くさび形の切欠きを形成し、前記第1の垂木パネルの前記垂木を、前記屋根躯体の前記母屋に落とし込む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の屋根の施工方法。
  7. 以下の工程;
    前記屋根躯体上に接合された前記第1の垂木パネル上に構造用合板を施工する工程:
    前記構造用合板の上に、略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材間に略直交して架け渡されさらに落とし込まれた複数の垂木とを有する第2の垂木パネルを施工する工程:
    前記第2の垂木パネル上に通気胴縁を施工する工程:および
    前記第2の垂木パネルおよび前記通気胴縁上に野地合板を施工する工程:
    をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の屋根の施工方法。
  8. 以下の工程;
    前記屋根躯体上に設置された前記第1の垂木パネルの隙間に、充填断熱材を施工する工程:および
    前記構造用合板の上に設置された前記第2の垂木パネルの隙間に、充填断熱材を施工する工程:
    をさらに備える、請求項に記載の屋根の施工方法。
  9. 前記屋根躯体の軒桁、母屋および棟木は現場で施工し、
    前記第1の垂木パネルおよび/または前記第2の垂木パネルは、工場で予め作製されたものを用いる請求項1〜のいずれか一項に記載の屋根の施工方法。
  10. 略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材に略直交して架け渡された複数の垂木とを有する第1の垂木パネルを備え、2枚の該第1の垂木パネル同士が突き合わされてなる垂木パネルであって、
    2枚の前記第1の垂木パネル同士が突き合わされるパネルジョイント部において、
    1枚の板材にホゾ穴として円孔を穿設した後、該円孔および該板材が略半分になるように、該円孔の高さ方向に割った割板材が、突き合わされる2枚の前記第1の垂木パネルの、前記パネルジョイント部側の前記横架材としてそれぞれ用いられていることを特徴とする垂木パネル。
  11. 略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材間に略直交して架け渡された複数の垂木とを有し、屋根躯体上に設置された第1の垂木パネル、を備え、
    前記第1の垂木パネルの前記横架材の下面に穿設されたホゾ穴に、前記屋根躯体の上面に突設された柱脚金物が嵌合されることにより、前記第1の垂木パネルが前記屋根躯体に接合され、
    2枚の前記第1の垂木パネル同士が突き合わされるパネルジョイント部において、
    1枚の板材に前記ホゾ穴として円孔を穿設した後、該円孔および該板材が略半分になるように、該円孔の高さ方向に割った割板材が、突き合わされる2枚の前記第1の垂木パネルの、前記パネルジョイント部側の前記横架材としてそれぞれ用いられていることを特徴とする、屋根構造体。
  12. 前記屋根躯体上に設置された前記第1の垂木パネル上に配され、釘またはビスで固定された構造用合板と、
    略平行に配された複数の横架材と、該複数の横架材に略直交して架け渡されさらに落とし込まれた複数の垂木とを有し、前記構造用合板の上に配された第2の垂木パネルと、
    前記第2の垂木パネル上に配された通気胴縁と、
    前記第2の垂木パネルおよび前記通気胴縁上に配された野地合板と、をさらに備える、請求項11に記載の屋根構造体。
  13. 前記第1の垂木パネルおよび前記第2の垂木パネルの隙間に、充填断熱材が配されている、請求項12に記載の屋根構造体。
  14. 請求項11〜請求項13のいずれか一項に記載の屋根構造体を備えた家屋。
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