JP5967895B2 - 床構造 - Google Patents

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Description

本発明は、住宅等の建物の床構造に関する。
従来、住宅等の建物の中間階において、一般床部との間に段差を生じる床下げ部を設ける場合、地震等が発生したときには、一般床部側と床下げ部側との間で水平力が効率良く伝達されず、それぞれ別々な動きが生じることになり、特に一般床部と床下げ部の境界部分すなわち段差部分において破損が生じ易いといった問題がある。
従って、このような問題を解消するために、構造上種々の補強対策が必要となるが、例えば特許文献1には、床下げ部の周囲に外周床梁を設け、該外周床梁の上方に一般床部の床梁と同じ高さレベルとした腹巻梁を架構し、該腹巻梁と外周床梁との間の要所要所に、外周床梁から腹巻梁へ水平力を伝達するための伝達梁を介在させたスキップフロア構造が開示されている。
特開2003-166289号公報
しかしながら、上記特許文献1のスキップフロア構造においては、一般床部と同じ高さに設けられる腹巻梁のみならず該腹巻梁の下方に設けられて床下げ部を支持する外周床梁の端部も柱に連結されている構成である。従って、床下げ部に入力される荷重は腹巻梁のみならず外周床梁からも柱に伝達されることとなり、これらに連結される柱は、腹巻梁と外周床梁の両方から荷重を受け、或いはこれらが一体となった大断面の梁部材としてこれらからの荷重が伝達されることとなる。これによって、床下げ部の荷重の伝達が一般床部とは著しく異なるものとなり、建物全体として健全な荷重伝達が阻害されるのみならず、当該架構を実際に実現するための構造計算が大幅に複雑化するという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、中間階において、高さが異なる床部が存在する場合にも、架構全体の荷重の伝達機構を複雑化させることなく、梁柱間で良好に荷重を伝達することができる床構造を提供することを目的とする。
本発明に係る床構造は、水平荷重を伝達可能な床部と、該床部の周囲に設けられて該床部を支持する複数の梁とを備え、少なくとも1の梁の端部が柱に接合されると共に、床部と梁との間には、梁にのみ吊り下げ支持されて床部を梁の天端よりも下方で受ける床受け部が設けられ、床受け部は、梁に吊り下げ支持されて当該梁にのみ支持される吊下げ部と、該吊下げ部に連結されて床部の側縁部を受ける床受け部材と、を備え、吊下げ部は、床受け部材を支持するとともに外壁を支持しており、吊下げ部は、床受け部材を支持するとともに梁の直下に配置された複数の床受け梁を備え、複数の床受け梁のうち、少なくとも一つは外壁を支持する床受け梁であり、複数の床受け梁のうち、対向し合う床受け梁の間、又は対向し合う床受け梁の間に架設された小梁と他の床受け梁との間には、タイバーが架設され、タイバーの、少なくとも一方の端部は、床受け梁に連結されていることを特徴とする。
本発明に係る床構造では、床受け部が、梁にのみ吊り下げ支持されて床部を受け、あるいは梁からのみ立ち上がって床部を受けている。従って、床部に水平荷重が入力される場合であっても、当該荷重はすべて床受け部を介して梁に伝達され、当該荷重が柱の中途部等に伝達されない構成となっている。これによって、高さが異なる床部が存在する場合であっても、当該床部からの荷重は、床受け部を介して、一般床部と同様に梁及び柱に伝達されることとなる。一般床部と同様に荷重の伝達が行われるため、架構全体の荷重の伝達機構が複雑化することなく梁柱間で良好に荷重を伝達することができる。また、本発明に係る床構造によれば、床受け部の吊下げ部の床受け梁が梁の直下に設けられるので、床受け部材を介して支持される床部は、梁に支持される場合と同様の寸法でよく、当該床受け部に支持されることによって床部の寸法を変更する必要がない。従って、施工性の向上及び部材種類の増加の抑制を図ることができる。
また、本発明に係る床構造において、吊下げ部は、梁と同一断面を有する床受け梁と、該床受け梁と梁との間に設けられ、床受け梁と梁との間隔を調整する吊束と、を備えていることが好ましい。これによれば、床受け梁として梁を流用することができる。また、外壁等他の部材との関係で当該床受け部の高さ方向での調整を要する場合には、吊束によって調整することができ、床受け梁や床受け部材の高さや形状を変更させる必要がなく、これによっても部材種類の増加を抑制することができる。
また、本発明に係る床構造において、床受け部は、吊下げ部のうち、隣り合う部分、又は対向し合う部分を互いに連結する連結部材を備えていることが好ましい。これによれば、床受け部が連結部材を介して連結されることとなるので、床受け部及び床部の水平剛性の向上を図ることができる。
また、本発明に係る床構造において、床部の一方の端部が床受け部の一方側に支持されると共に、床部の他方の端部が床受け部の他方側に支持され、床受け部の一方側と他方側との間には、小梁が架設され、床受け部には、一方側及び他方側において、小梁の各端部の直上となる位置に、吊束がそれぞれ設けられていることが好ましい。これにより、床受け部の剛性を強化することができる。すなわち、床受け部は、吊束を介して梁に垂下されている状態であり、剛床に過大な水平力又は鉛直力が導入された場合に、想定以上に当該剛床に水平方向又は鉛直方向の振動を許容してしまう可能性がある。従って、床受け部の一方側と他方側で吊束同士が対向するような位置関係とし、当該対向させた位置間で小梁を架設することによって、一方側の梁〜床受け部の一方側の吊束〜床受け部の一方側の床受け梁〜小梁〜床受け部の他方側の床受け梁〜床受け部の他方側の吊束〜他方側の梁、までの一体性が高まる。その結果、剛性が高められ、床下げ部の耐振動性を高めることができる。
また、本発明に係る床構造において、小梁は、対向し合う一対の床受け梁間に複数設けられており、隣り合う小梁の間には、タイバーが架設されていることが好ましい。これにより、小梁と直交する方向の剛性も高められ、床下げ部の耐振動性を更に向上させることができる。
本発明に係る床構造は、水平荷重を伝達可能な床部と、該床部の周囲に設けられて該床部を支持する複数の梁とを備え、床部と梁との間には、梁にのみ吊り下げ支持されて床部を梁の天端よりも下方で受ける床受け部が設けられ、床受け部は、梁に吊り下げ支持されて当該梁にのみ支持される吊下げ部と、該吊下げ部に連結されて床部の側縁部を受ける床受け部材と、を備え、吊下げ部は、床受け部材を支持していることを特徴とする。
本発明に係る床構造では、床受け部が、梁にのみ吊り下げ支持されて床部を受け、あるいは梁からのみ立ち上がって床部を受けている。従って、床部に水平荷重が入力される場合であっても、当該荷重はすべて床受け部を介して梁に伝達され、当該荷重が柱の中途部等に伝達されない構成となっている。これによって、高さが異なる床部が存在する場合であっても、当該床部からの荷重は、床受け部を介して、一般床部と同様に梁及び柱に伝達されることとなる。一般床部と同様に荷重の伝達が行われるため、架構全体の荷重の伝達機構が複雑化することなく梁柱間で良好に荷重を伝達することができる。
本発明によれば、中間階において、高さが異なる床部が存在する場合にも、架構全体の荷重の伝達機構を複雑化させることなく、梁柱間で良好に荷重を伝達することができる。
本発明の実施形態に係る床構造が適用される建物の斜視図である。 図1の建物の1階部分を示す断面図である。 図2の建物の2階部分を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る床構造の平面図である。 図4におけるV−V線に沿った断面図である。 図5に示す床部の側縁付近の拡大図である。 床受け部材の斜視図である。 変形例に係る床構造の平面図である。 図8におけるIX−IX線に沿った断面図である。 変形例に係る床構造の概略構成を示す平面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
(建物の全体構成)
図1〜図3に示されるように、本発明の実施形態に係る床構造が適用される建物1は、3階建ての住宅建物であって、梁3A,3Bと柱4とからなる構造躯体2(図3参照)と、これら梁3A,3Bや柱4等に支持されて各階の床を形成する各階床部5A,5B,5Cと、梁3A,3Bや柱4等に支持されて建物1の屋根を形成する屋根部6と、同じく梁3A,3Bや柱4等に支持されて建物1の外皮を形成する外壁8とを備えている。なお、本実施形態に係る建物1では、適宜箇所に小梁3Zが設けられている箇所がある。
構造躯体2は、基礎から立ち上がる複数本(本実施形態においては8本)の柱4と、隣り合う柱4間に架設される複数本の梁3A,3Bとを備えてなるいわゆるラーメン構造を構成している。
本実施形態に係る柱4は、建物1の1階下部から3階上部に亘って延設されており、各階を形成すべく所定高さに設定された梁接合部と、端部から梁接合部までを連絡する長尺状の部位、及び上下の各梁接合部間を連絡する長尺状の部位からなる一般部とを備えている。一般部は、公知の角形鋼管により形成されている。また、梁接合部は、梁3A,3Bのせい(梁3A,3Bの下端から上端までの高さ)と同程度の高さを有して四角筒状に形成されている。
梁3A,3Bは、上下一対のフランジの中央部分をウェブにて連結してなるH型鋼により形成された梁本体と、梁本体の両端部に接合されて柱4の梁接合部に面接触するエンドプレートとを備えている。梁3A,3Bは、エンドプレートが梁接合部に面接触して適宜にボルト結合される。
1階の床部5Aは、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート(ALC)製の複数枚の床パネル5a(図2参照)を基礎上に敷き並べて形成される。また、2階、及び3階の床部5B,5Cは、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート製の複数枚の床パネル5aと、これら複数枚の床パネル5aを構造力学的に一体化させる公知の剛床機構とを備えており、複数枚の床パネル5aは適宜に梁3A,3Bに支持されている。
なお、本実施形態では、2階が中間階に相当し、2階の床部5B(図3参照)は、2階の階高に一致した床面を有する一般床部5B1と、床面が一般床部5B1よりも低位となる下げ床部5B2とを備えている。
屋根部6(図1参照)は、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート製の複数枚の屋根パネル6aを備えている。また、屋根部6としては、水平に屋根パネル6aを敷設してなる陸屋根部6Aと、陸屋根部6Aと建物1の外壁8とを連結する傾斜屋根部6Bとの二種類の態様が設けられている。
屋根部6は、屋外を向いて風雨に晒される外面領域を有するため、その外面領域には室内への雨水等の進入を防止するための防水構造が設けられている。例えば、陸屋根部6Aには、軽量気泡コンクリート(ALC)からなる屋根パネル6aの上に発泡下地材(断熱材)、不燃板、そして防水シートが積層されて所定の防水構造が形成されている。また、傾斜屋根部6Bには、軽量気泡コンクリート(ALC)からなる屋根パネル6aの上に不燃板、防水シート、そして屋根仕上げ材(瓦材)などが積層されて所定の防水構造が形成されている。
外壁8は、一般に所定寸法に形成された軽量気泡コンクリート製の複数枚の外壁パネル9A,9Bによって形成され、各外壁パネル9A,9Bは、いわゆるロッキング工法(「ロッキング機構」ともいう)により上下両端部が梁3A,3Bに、または梁3A,3Bと基礎とに保持されている。また、外壁パネル9A,9Bの内側には断熱材が沿設されており、断熱材の内側には内装材を支持する内装下地が設けられている。
本実施形態に係る主要な断熱材は、フェノールフォーム等の気密性を有するプラスチック系断熱材を用いて平板状に形成された断熱ボードである。この種の断熱材は、設置する部位のサイズに応じて複数のブロックに分割され、そして各ブロックは外壁パネル9A,9Bの内側の所定位置に敷設され、継ぎ目が気密テープなどで覆われて設置されている。なお、断熱材としては、ロックウールやグラスウール等の繊維系断熱材も適宜に用いられている。
また、内装下地は、一対の縦桟の間に複数の横桟を組みつけて形成される木製のフレーム状に形成されており、支持固定部材を介して床パネル5aや梁3A,3Bに固定されるものとなっている。また、内装材は、平板状の石膏ボードなどにより形成されており、その石膏ボードが内装下地に留め付けられることで形成されている。
本実施形態に係る建物1の全体構成は以上である。次に、本実施形態に係る建物1の間取り等の一例について簡単に説明する。
本実施形態に係る建物1は、1階の前部(通りに面した部分)にガレージ(キャビティ)Gが形成されている。また、ガレージGよりも後方(奥方)となる領域は外壁8で覆われており、外壁8の内側となる屋内領域(室内の領域)には各居室等が設けられている。建物1の前方からガレージGを眺めた場合の右側の屋内領域は手前側に突き出ており、この突き出た領域には玄関R1が設けられている。
また、2階には、1階のガレージGの略上方となる前部にリビングR8が設けられており、リビングR8の奥方にキッチンR10が設けられている。リビングR8は下げ床部5B2として構成されている。
また、キッチンR10に面してベランダVが配されており、ベランダVの先端部には、通常の手摺などよりも、せい(高さ)の高いハイウォール部10が設けられている。ハイウォール部10は外壁パネル9A,9Bによって形成され、ハイウォール部10のせいは、2階の階高よりも数十センチ程度低くなっている。その結果、キッチンR10は、ハイウォール部10によって隣接する建物からの視線が遮断される一方、採光を確保できるものとなっている。
次に、本発明の実施形態に係る床構造100について詳細に説明する。この床構造100は、上述の建物1においては、リビングR8における下げ床部5B2に対して適用される。図4は、本発明の実施形態に係る床構造100の平面図である。図5は、図4におけるV−V線に沿った断面図である。図6は、図5に示す床部40の側縁付近の拡大図である。図7は、床受け部材の斜視図である。図4、図5、図6に示すように、床構造100は、構造躯体を構成する柱20A,20B(図1〜図3に示す例においては、柱4に対応する)と、構造躯体を構成する梁30(図1〜図3に示す例においては、梁3A,3Bに対応する)と、一般床部PF1よりも低い位置に配置される床部40(図1〜図3に示す例においては、下げ床部5B2に対応する)と、床部40を低い位置で支持する床受け部50と、を備えている。なお、図4〜図7では、床構造100を適用した構造の一例を示しており、図3に示すものとは柱の配置や床部の広さなどが異なっている。また、図4では、構造躯体を構成する梁30や壁パネルなどは省略されているが、図5ではこれらを含めた構成が示されている。
柱20A,20Bは、屋外側に一対配置されている。梁30は、低い位置に配置される床部40を取り囲むように四辺に配置されている。柱20A,20Bの間に配置される屋外側の梁30は、両端が柱20A,20Bの梁接合部21に接続されている。また、この屋外側の梁30と平行をなすように、屋内側の梁30が配置されている。また、屋外側の梁30及び屋内側の梁30と直交する一対の梁30は、一端が柱20Aの梁接合部21に接続されている。当該一対の梁30に、屋外側の梁30と平行をなす屋内側の梁30の両端が接続されている。なお、一般床部PF1は、梁30の天端30aの上に、配置される。一般床部PF1は、図1〜図3で説明した建物1における床部5Bの一般床部5B1と同様の構成を有している。
床部40は、所定寸法に形成される軽量気泡コンクリート(ALC)製の複数枚の床パネル41と、これら複数枚の床パネル41を構造力学的に一体化させる剛床機構42とを備えている。床部40は、地震時などに水平荷重を梁30などに対して伝達可能である。床部40は、少なくとも一般床部PF1よりも低い位置、すなわち梁30の天端30aよりも低い位置に配置される。本実施形態では、梁30の下端30bよりも低い位置に配置されており、後述の床受け梁の天端付近に配置されている。複数枚の床パネル41は、上方から見て、四つの梁30で囲まれる矩形状の領域の略全体を覆うように配置される。なお、図4では、構成を説明するため、一部の床パネル41を省略している。
各床パネル41は、略矩形であって、対向し合う二組の端縁部、すなわち、平面的な矩形を想定すると短辺同士、及び長辺同士を備えており、対向し合う端縁部、あるいは隣り合う端縁部を床受け部50上に載置した状態で敷き並べられている。さらに、隣接して設けられる床パネル41間の所定位置には剛床機構42が設けられている。隣接する床パネル41同士の境界部分には、当該境界部分に沿って延びる溝部41aが形成されている。すなわち、隣接する床パネル41同士は、下面側においては互いの側面が接触しているが、上面側においては溝部41aが形成されていることによって、隙間が形成されている。
剛床機構42は、複数並ぶ床パネル41のうち、隣接する床パネル41同士の間の隙間に沿って配置された鉄製の棒体43と、棒体43の両端部を支持すると共に、対向して配置される一対の剛床金物44と、床パネル41の溝部41aに充填されたモルタル部46と、を備えて構成されている。剛床金物44は、一対の床受け部材52A,52Bのアングル部63の上面に、互いに対向するようにそれぞれ固定されている。剛床金物44は、断面ロ字状をなして上下方向に延びている。棒体43は、床パネル41同士の境界部分に形成されている溝部41a内で延在する。また、棒体43は、両端が各剛床金物44の側面に挿通されており、剛床金物44の内側においてナットで固定されている。棒体43が固定された後、溝部41a及び剛床金物44の内部には、モルタルが充填される。なお、剛床金物44及び棒体43が配置されるのは、複数の溝部41aのうちの一部でよく、その他の部分については溝部41a内に棒体43が配置されることなくモルタルのみが充填される。なお、棒体の構成は、上述の棒体43に限られない。例えば、それぞれの剛床金物44から床パネル41の中央位置付近へ向かって延びる一対の棒体によって構成されていてもよい。また、剛床金物44にナット等を用いて固定することなく、剛床金物44の貫通孔に引っ掛けてもよい。具体的には、端部が垂直に屈曲した屈曲部を有すると共に、長さが床パネル41の半分の長さよりも長い棒体を一対準備し、一方の棒体の屈曲部を一方の剛床金物44の側面に形成された貫通孔に挿通すると共に引っ掛け、他方の棒体の屈曲部を他方の剛床金物44の側面に形成された貫通孔に挿通すると共に引っ掛ける。そして、それぞれの棒体の端部(屈曲部とは反対側の屈曲していない端部)を床パネル41の中央位置付近において重ね合わせた状態で、溝部41aにモルタルを充填する。このような構成に係る棒体を採用してもよい。
床受け部50は、梁30にのみ吊り下げ支持されて床部40を受けるものである。具体的には、床受け部50は、梁30の直下に吊り下げ支持されて当該梁30にのみ支持される吊下げ部51と、該吊下げ部51に連結されて床部40の側縁部を受ける床受け部材52A,52Bと、吊下げ部51において隣り合う部分、又は対向し合う部分を互いに連結する連結部材53と、を備えて構成されている。
吊下げ部51は、四本の梁30の下方にそれぞれ取り付けられる床受け梁54A,54B,54C,54Dと、各床受け梁54A,54B,54C,54Dと各梁30との間に設けられる吊束56と、を備えている。
床受け梁54A,54B,54C,54Dは、梁30と同一断面を有しており、上下方向から見て対応する梁30と重なるように、梁30の直下に配置される。すなわち、床受け梁54A,54B,54C,54Dの天端54aと、対応する梁30の下端30bとが互いに平行をなすと共に、上下方向から見て互いに幅方向におけるずれがないように配置されている。これによって、床受け梁54A,54B,54C,54Dは、床部40を四辺から取り囲むように配置される。ここで、「同一断面」とは、梁の高さ(すなわち、ウェブの上下方向の大きさ)及び幅(すなわち、フランジの幅)が同一であることを意味し、ウェブやフランジの厚みまで同一であることは要しない。すなわち、ウェブやフランジの厚みは異なっていてもよい。また、床受け梁54A,54B,54C,54Dは、梁30と同一断面ではなく、幅が同じで高さが異なるもの(更には、高さが同じで幅が異なるもの)を用いてもよい。以上により、床受け梁54A,54B,54C,54Dは、梁30として用いたものと共通の梁部材、または建物の構築に用いられる他の部分の梁部材を適用することができる(すなわち、床受け梁54A,54B,54C,54Dのためだけの特別な梁部材を準備する必要がなくなる)。これによって、部品の共通化を図ることができる。
具体的に、床受け梁54Aは、柱20A,20Bの間に配置される屋外側の梁30の直下に配置される。床受け梁54Aの一方の端部が、柱20Aと接触しないように当該柱20Aから離間することによって、柱20Aと床受け梁54Aとの間に隙間SP1が形成される。床受け梁54Aの他方の端部が、柱20Bと接触しないように当該柱20Bから離間することによって、柱20Bと床受け梁54Aとの間に隙間SP2が形成されている。床受け梁54Bは、屋外側の梁30と平行をなす屋内側の梁30の直下に配置される。床受け梁54Cは、柱20Aから屋内へ向かって垂直に延びる梁30の直下に配置される。床受け梁54Cの端部が、柱20Aと接触しないように当該柱20Aから離間することによって、柱20Aと床受け梁54Cとの間に隙間SP3が形成される。床受け梁54Dは、柱20Bから屋内へ向かって垂直に延びる梁30の直下に配置される。床受け梁54Dの端部が、柱20Bと接触しないように当該柱20Bから離間することによって、柱20Bと床受け梁54Dとの間に隙間SP4が形成される。なお、床受け梁54Cと床受け梁54Bとは、後述のジョイントピース77によって連結される。床受け梁54Dと床受け梁54Bとは、ジョイントピース77によって連結される。
吊束56は、互いに平行に対向する正方形状の上板57及び底板58と、上板57と底板58とを連結する断面十字状の縦壁59と、を備えている。上板57及び底板58の一辺の大きさは、梁30及び床受け梁54A,54B,54C,54Dの幅方向の大きさと一致する。縦壁59における互いに直交する壁部は上板57及び底板58の各辺部における中央に配置されているため、上板57及び底板58は、縦壁59によって四つの正方形状の領域に区切られる。当該四つの領域には、それぞれ一つずつ貫通孔61が形成されている。吊束56の上板57及び底板58における四つの貫通孔61は、梁30の下端30b及び床受け梁54A,54B,54C,54Dの天端54aにおいて、所定の間隔ごとに形成されている四つの貫通孔と同一径、及び同一ピッチで形成されている。梁30と床受け梁54A,54B,54C,54Dとを固定する際は、梁30の下端30bの所定位置における四つの貫通孔に対して吊束56の上板57の四つの貫通穴61を合わせ、ボルト及びナットによって締結する。一方、床受け梁54A,54B,54C,54Dの天端54aの所定位置における四つの貫通孔に対して吊束56の底板58の四つの貫通孔61を合わせ、ボルト及びナットによって締結する。これによって、吊束56は、床部40の床パネル41に対して垂直(引張り方向)にてボルト接合によって接合される。なお、図4に示す例では、吊束56は、各床受け梁54A,54B,54C,54Dに対して、所定間隔で二つずつ配置されているが、更に増やしてもよい。また、梁30と床受け梁54A,54B,54C,54Dの離間距離に応じて、上下方向の大きさが異なる吊束56を用いても良く、複数個重ねて使用してもよい。
床受け部材52A,52Bは、床部40の側縁部(床パネル41の側縁部41a,41bに該当する)を受けるアングル部63と、アングル部63を支持して床受け梁に固定される支持部64と、を有している。床受け部材52Aは、床受け梁54Aに固定されて床部40の床パネル41における屋外側の側縁部41aを支持し、床受け部材52Bは、床受け梁54Bに固定されて床部40の床パネル41における屋内側の側縁部41bを支持する。なお、床受け梁54A,54Bのみならず、床受け梁54C,54Dに設けてもよい。
図7は、床受け梁54A,54Bに固定される床受け部材52A,52Bの一部を示しているが、図7に示すように、アングル部63は、対応する床受け梁54A,54Bに沿って平行に延びる断面L字状の鋼材であり、床部40を載置する水平部66と、床受け梁54A,54B側において水平部66から立ち上がる垂直部67と、を備えている。本実施形態では、水平部66は、床受け梁54A,54Bの上側のフランジ54cと下側のフランジ54dとの間におけるフランジ54c寄りの高さに配置されている。垂直部67の上端部は、フランジ54cと略同じ高さに配置される。支持部64は、床受け梁54A,54Bのウェブ54bに沿って、上側のフランジ54cと下側のフランジ54dとの間に延在する略断面コ字状の鋼材である。支持部64は、床受け梁54A,54Bに固定される固定部68と、アングル部63を支持する一対の支持片69と、を備えている。固定部68は、床受け梁54A,54Bのウェブ54bに固定される。固定部68には貫通孔が形成されており、ウェブ54bに形成されている貫通孔と位置合わせされ、ボルト及びナットで締結される。一対の支持片69は、水平方向において互いに対向すると共に、互いに同一の形状を有している。支持片69は、先端側の上部にL字状の切欠部71が形成されている。切欠部71は、アングル部63の水平部66の下面を支持する水平面71aと、アングル部63の垂直部67の背面を支持する垂直面71bと、を有している。支持片69の先端側の下部は斜めに切り欠かれているが、当該部分における形状は特に限定されない。
図4に示すように、アングル部63は、床受け部材52Bのような床受け梁54Bに沿って延びる長尺の一本の部材としてもよく、あるいは、床受け部材52Aのように複数本に分けてもよい。支持部64は、床受け梁54A,54Bに対して所定間隔で配置されているが、特に配置や個数は限定されない。このように床受け梁54A,54Bに固定された床受け部材52A,52Bの水平部66の上面に、床部40の床パネル41の側縁部41a,41bの下面が載置される。なお、床部40の床パネル41の端面と床受け部材52A,52Bの垂直部67との間の隙間には、モルタルが充填されることでモルタル部72が形成される。
連結部材53として、具体的には、隣り合う床受け梁(吊下げ部51において隣り合う部分)を互いに連結する火打ち76、隣り合う床受け梁の端部同士を連結するジョイントピース77、対向し合う床受け梁(吊下げ部51において対向し合う部分)を互いに連結するタイバー78が設けられる。火打ち76は、垂直をなして隣り合う床受け梁の間で斜めに延び、両端部がそれぞれの床受け梁における下側のフランジ54dの上面(下面でもよい)に連結される。本実施形態では、火打ち76は、柱20A付近において、床受け梁54Aと床受け梁54Cとを連結している。ジョイントピース77は、柱20A,20Bが配置されていないコーナー部に配置され、垂直をなして隣り合う床受け梁のそれぞれの端部と連結される。本実施形態では、床受け梁54Bと床受け梁54Cの端部同士を連結し、床受け梁54Bと床受け梁54Dの端部同士を連結している。タイバー78は、対向し合う床受け梁の間で垂直に延び、両端部がそれぞれの床受け梁における下側のフランジ54dの上面(下面でもよい)に連結される。本実施形態では、タイバー78は、床受け梁54Aと床受け梁54Bとを連結している。
床受け部50における床受け梁54A,54B,54C,54Dは、軒天部材も支持している。図6に示すように、屋内側における床受け梁54Bの下方には、下階居室(図1〜図3の例では玄関R1)の側面を形成するALC製の外壁パネルPN1が設けられている。床受け梁54Bの下側のフランジ54dには、外壁パネルPN1の上端部をロッキング機構にて支持する外壁支持部81が設けられている。外壁支持部81は、下側のフランジ54dの下面にボルト結合される断面略L字状の長尺金物(以下「支持受け部材」という)81aと、支持受け部材81aにボルト結合される断面略Z字状の長尺金物(以下「押圧部材」という)81bと、を備えており、支持受け部材81aと押圧部材81bとで外壁パネルPN1の上端部を挟むようにして支えている。外壁支持部81の押圧部材81bには、軒天82となるパネル状の外装材を支持する軒天支持部材83が固定されている。軒天82は、軒天支持部材83の係止部83aに挟持されている。
また、屋外側には、梁30及び床受け梁54Aの目隠しとなる外壁パネルPN2が配置されている。床受け梁54Aの下側のフランジ54dには、外壁パネルPN2の下部を支持する断面略Z字状の長尺金物(以下「下部支持部材」という)84がボルト結合されている。また、外壁パネルPN2の下端には、下部支持部材84の一部を挟んでカバー部材85がねじ止めされている。下部支持部材84の屋内側、つまり、外壁パネルPN2側とは反対となる側には、断面L字状の軒天支持部材86がねじ止めされている。軒天82は、軒天支持部材86の係止部86aに挟持されている。
次に、本実施形態に係る床構造100の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る床構造100では、床受け部50を構成する床受け梁54A,54B,54C,54D、吊束56、床受け部材52A,52B、連結部材53は、いずれも柱20A,20Bから離間しており柱20A,20Bの中途部によって直接支持されない構造となっている。従って、床受け部50は、梁30にのみ吊り下げ支持される構成となっている。このように、床受け部50が、梁30にのみ吊り下げ支持されて床部40を受けているため、床部40に水平荷重が入力される場合であっても、当該荷重はすべて床受け部50を介して梁30に伝達され、当該荷重が柱20A,20Bの中途部等に伝達されない構成となっている。更に、床部40が剛床機構42を備えており、床受け部50の床受け梁54A,54B,54C,54Dは梁30に対してボルト締めによって強固に固定されている。すなわち、梁30と、床受け部50と、床部40とが、高い剛性を有するように一体化された一つの剛体物として構成される。従って、地震時などにおいては、床部40や床受け部50ばかりが大きく揺れることで荷重が逃げることを防止し、梁30へ確実に荷重伝達を行うことができる。これによって、高さが異なる床部40が存在する場合であっても、当該床部40からの荷重は、床受け部50を介して、一般床部PF1と同様に梁30及び柱20A,20Bに伝達されることとなる。一般床部PF1と同様に荷重の伝達が行われるため、架構全体の荷重の伝達機構が複雑化することなく梁柱間で良好に荷重を伝達することができる。
また、本実施形態に係る床構造100において、床受け部50は、梁30の直下に吊り下げ支持されて当該梁30にのみ支持される吊下げ部51と、該吊下げ部51に連結されて床部40の床パネル41の側縁部41a,41bを受ける床受け部材52A,52Bと、を備えている。これによれば、床受け部50の吊下げ部材51が梁30の直下に設けられるので、床受け部材52A,52Bを介して支持される床パネル41は、梁30に支持される場合と同様の寸法でよく、当該床受け部材52A,52Bに支持されることによって床パネル41の寸法を変更する必要がない。具体的には、図6において仮想線で示すように、梁30に固定された金具90に載置することによって上面の高さ位置が梁30の上面30aと一致するように構成された一般床部PF2において用いられる床パネルと同じものを用いることができる。従って、施工性の向上及び部材種類の増加の抑制を図ることができる。
また、本実施形態に係る床構造100において、吊下げ部51は、梁30と同一断面を有して床受け部材52A,52Bを支持する床受け梁54A,54B,54C,54Dと、該床受け梁54A,54B,54C,54Dと梁30との間に設けられ、床受け梁54A,54B,54C,54Dと梁30との間隔を調整する吊束56と、を備えている。これによれば、床受け梁54A,54B,54C,54Dとして梁30で用いている梁部材を流用することができる。また、外壁等他の部材との関係で当該床受け部50の高さ方向での調整を要する場合には、吊束56によって調整することができ、床受け梁54A,54B,54C,54Dや床受け部材52A,52Bの高さや形状を変更させる必要がなく、これによっても部材種類の増加を抑制することができる。
また、本実施形態に係る床構造100において、床受け部50は、吊下げ部51のうち、隣り合う部分(互いに隣り合う床受け梁)、又は対向し合う部分(対向し合う床受け梁)を互いに連結する連結部材53を備えている。これによれば、床受け部50が連結部材53を介して連結されることとなるので、床受け部50及び床部40の水平剛性の向上を図ることができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、図8,9に示すような変形例に係る床構造200を採用してもよい。
図8,9に示すように、変形例に係る床構造200は、上述の床構造100に加え、床受け部50の一方側と他方側の間に架設された小梁201と、隣り合う小梁201同士の間に架設されたタイバー202と、を備えている。床構造200では、床部40の一方の端部が床受け部50の一方側(ここでは、床受け梁54A側)に支持されると共に、床部40の他方の端部が床受け部50の他方側(ここでは、床受け梁54B側)に支持されており、その状態において、床受け部50の一方側と他方側との間に、小梁201が架設されている。また、床受け部50には、一方側及び他方側において、小梁201の各端部側の連結部203の直上となる位置に、吊束56がそれぞれ設けられている。また、小梁201は、一対の床受け梁54間に複数設けられており、隣り合う小梁201の間には、タイバー202が架設されている。
床受け梁54Aに固定された吊束56と、床受け梁54Bに固定された吊束56とは、梁54A,54B同士の対向方向において、同位置に配置される。小梁201は、当該吊束56が固定される位置において、床受け梁54Aと床受け梁54Bとの間に、床受け梁54C,54Dと平行となるように架設される。小梁201は、床受け梁54A,54B,54C,54Dと同一断面を有している。また、高さ方向においては、小梁201は、上面が床受け梁54A,54B,54C,54Dの上面と一致し、下面が床受け梁54A,54B,54C,54Dの下面と一致するように配置される。
小梁201の長手方向の端部は、床受け梁54A,54Bの手前まで延びている。小梁201の端部と床受け梁54A,54Bとは、L字状の固定金具204を介して連結されている。この固定金具204が、小梁201と床受け梁54A,54Bとの連結部203を構成する。この固定金具204、すなわち連結部203の直上となる位置には、吊束56が配置されるような位置関係となる。これにより、小梁201に作用する荷重が直ちに連結部203を介して吊束56へ伝達され、当該吊束56を介して上方の梁30に伝達される。
小梁201の長手方向の略中央位置には、タイバー202が設けられる。タイバー202は、一の小梁201と、隣の小梁201との間に架設される。また、タイバー202は、小梁201と床受け梁54Cとの間にも架設され、小梁201と床受け梁54Dとの間にも架設される。タイバー202は、床受け梁54A,54Bと平行となるように架設される。タイバー202は、小梁201や床受け梁54C,54Dの下フランジの上面に固定される。
なお、ここでは、小梁201が二本設けられた例について説明しているが、特に本数は限定されず、更に増やしてもよい。吊束56も小梁201にあわせて増やす。
小梁201の側部には、床パネル41の側縁部41cを受けるための床受け部材252が設けられている。床受け部材252は、床受け部材52と同趣旨の構成を有しており、床パネル41の側縁部41cを受けるアングル部263と、アングル部263を支持して小梁201に固定される支持部264と、を有している。一の床パネル41の側縁部41cと、隣の床パネル41の側縁部41cとの間には、モルタルが充填されることによりモルタル部46が形成される。ここのモルタル部46は、小梁201の上面を覆うように形成される。
以上によって、変形例に係る床構造200によれば、床受け部50の剛性を強化することができる。すなわち、床受け部50は、吊束56を介して梁30に垂下されている状態であり、剛床の床部40に過大な水平力又は鉛直力が導入された場合に、想定以上に当該剛床に水平方向又は鉛直方向の振動を許容してしまう可能性がある。従って、床受け部50の一方側と他方側で吊束56同士が対向するような位置関係とし、当該対向させた位置間で小梁201を架設することによって、一方側の梁30〜床受け部50の一方側の吊束56〜床受け部50の一方側の床受け梁54A〜小梁201〜床受け部50の他方側の床受け梁54B〜床受け部50の他方側の吊束56〜他方側の梁30、までの一体性が高まる。その結果、剛性が高められ、床下げ部の耐振動性を高めることができる。
また、変形例に係る床構造200において、小梁201は、一対の床受け梁54A,54B間に複数設けられており、隣り合う小梁201の間には、タイバー202が架設されている。これにより、小梁201と直交する方向の剛性も高められ、床下げ部の耐振動性を更に向上させることができる。
図10に示すような変形例に係る床構造300を採用してもよい。この床構造300は、柱320に端部が連結される大梁330間に、一対の小梁340が架設される。更に、一対の小梁340間には、一対の小梁350が架設される。この床構造300では、一対の小梁340と、一対の小梁350とで囲まれる空間SPに、床下げ部(例えば、前述したような床部40や床受け部50の構造)が設けられる。このように、床受け部を支持する梁(ここでは小梁340,350)が直接的に柱320に接合されていなくとも、前述の床構造100,200と同様の作用効果を得ることができる。
また、例えば、床受け部50が受ける床部40の高さは、図4〜図6、図8,9で例示されているものに限られず、一般床部PF1と異なる高さであれば、梁30の天端30aよりも下方におけるどの位置で受けてもよい。また、床受け部は、梁30からのみ立ち上がって床部40を梁30の天端30aよりも上方で受けてもよい。例えば、床部40の側縁部を受けることのできる部材を有する金具を梁30から上方に立ち上がるように固定し、当該金具で梁30の天端30aより高い位置で床部40を受ける。このような構成において、金具は梁30にのみ支持され、柱の中途部には支持されない。
また、床受け部50は、床受け梁、吊束、床受け部材を備えていたが、吊束を有さず、梁30の下に直接床受け梁を固定してもよい。また、少なくとも床受け部材が固定される床受け梁のみが設けられていればよく、例えば床受け梁54C,54Dを省略してもよい。また、床受け梁を用いることなく、床部40を支持するための金具が、梁30に固定されていてもよい。この場合も、当該金具は梁30にのみ支持され、柱の中途部には支持されない。また、梁30と床受け梁54A,54B,54C,54Dとは、上下方向から見て重なるように、幅方向にずれることなく配置されていたが、梁54A,54B,54C,54Dが、梁30に対して幅方向にずれるように配置されていてもよい。例えば、梁30よりも床部40側に迫り出し、上下方向から見て梁30と全く重ならないように梁54A,54B,54C,54Dを配置してもよい。上述の実施形態では、部品の共用化を図るため、床パネル41として一般床部PF2における床パネルと同じパネルを用いることができ、梁54A,54B,54C,54Dとして梁30や他の部分の梁と同じ梁部材を用いることができる例について説明したが、共用化を図らず、専用の部品を作製してもよい。
また、図4〜図6、図8,9で示している柱梁の配置や間隔も一例に過ぎず、どのような柱梁構造に対しても本発明の床構造を適用することができる。例えば、対向し合う梁の間隔が大きい場合、途中でそれらの梁に平行な床受け梁を架け渡してもよい。例えば、床パネルが長辺方向に複数枚必要な場合に、床パネルの境界部分に床受け梁を架け渡すと共に、当該床受け梁に図7のような床受け部材を固定し、床パネルを途中で受けてもよい。
20A,20B…柱、30…梁、40…床部、50…床受け部、51…吊下げ部、52A,52B…床受け部材、53…連結部材、54A,54B,54C,54D…床受け梁、56…吊束、100,200,300…床構造、201…小梁、202…タイバー。

Claims (5)

  1. 水平荷重を伝達可能な床部と、
    該床部の周囲に設けられて該床部を支持する複数の梁とを備え、
    少なくとも1の梁の端部が柱に接合されると共に、
    前記床部と前記梁との間には、
    前記梁にのみ吊り下げ支持されて前記床部を前記梁の天端よりも下方で受ける床受け部が設けられ、
    前記床受け部は、
    前記梁のみに吊り下げ支持されている吊下げ部と、
    該吊下げ部に連結されて前記床部の側縁部を受ける床受け部材と、を備え、
    前記吊下げ部は、前記床受け部材を支持するとともに外壁を支持しており、
    前記吊下げ部は、前記床受け部材を支持するとともに前記梁の直下に配置された複数の床受け梁を備え、
    前記複数の床受け梁のうち、少なくとも一つは前記外壁を支持する前記床受け梁であり、
    前記複数の床受け梁のうち、対向し合う前記床受け梁の間、又は対向し合う前記床受け梁の間に架設された小梁と他の前記床受け梁との間には、タイバーが架設され、
    前記タイバーの、少なくとも一方の端部は、前記床受け梁に連結されていることを特徴とする床構造。
  2. 前記吊下げ部は、
    前記梁と同一断面を有する前記床受け梁と、
    該床受け梁と前記梁との間に設けられ、前記床受け梁と前記梁との間隔を調整する吊束と、を備えていることを特徴とする請求項に記載の床構造。
  3. 前記床受け部は、
    前記吊下げ部のうち、隣り合う部分、又は対向し合う部分を互いに連結する連結部材を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の床構造。
  4. 前記床部の一方の端部が前記床受け部の一方側に支持されると共に、前記床部の他方の端部が前記床受け部の他方側に支持され、
    前記床受け部の前記一方側と前記他方側との間には、小梁が架設され、
    前記床受け部には、前記一方側及び前記他方側において、前記小梁の各端部側の連結部の直上となる位置に、前記吊束がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項記載の床構造。
  5. 前記小梁は、対向し合う一対の前記床受け梁間に複数設けられており、
    隣り合う前記小梁の間には、タイバーが架設されていることを特徴とする請求項記載の床構造。
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