JP2003239444A - 住宅の屋根構造 - Google Patents

住宅の屋根構造

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JP2003239444A
JP2003239444A JP2002044196A JP2002044196A JP2003239444A JP 2003239444 A JP2003239444 A JP 2003239444A JP 2002044196 A JP2002044196 A JP 2002044196A JP 2002044196 A JP2002044196 A JP 2002044196A JP 2003239444 A JP2003239444 A JP 2003239444A
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roof
rafters
rafter
house
plate
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JP2002044196A
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Masakatsu Takasaki
正勝 高崎
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SAKURA KOMUTEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】屋根の施工工数や施工時間を少なくすることが
でき、軒下からの延焼を防ぐことができ、通気性の良い
外断熱構造の屋根を形成することができる住宅の屋根構
造を提供する。 【解決手段】屋根材7が施工された屋根6を有する住宅
において、屋根材7を支持する屋根材支持部10が設け
られており、屋根材支持部10が、棟木4と軒桁2との
間において、棟木4の長手方向に沿って取り付けられた
複数枚の板状の垂木11を備えており、複数枚の垂木1
1が、隣接する垂木11の側面同士が接触するように施
工された。垂木11だけで、住宅の居住空間と外部とを
遮閉することができるので、天井を設けなくても住宅内
の居住性を高く保つことができる。屋根6の施工工数を
減らすことができ、住宅の施工時間の短縮ができ、施工
費用を安くすることができる。また、隣家の火災による
延焼を防ぐことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の屋根構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の住宅では、屋根は、棟木と軒桁と
の間に設けられた垂木の上に野地板を取り付けて、その
野地板の上に屋根瓦等の屋根材を葺いて施工される。と
ころが、垂木の上に野地板を取り付けているため、この
野地板と軒桁との間には隙間ができてしまい、この隙間
から外気が住宅内に侵入してしまう。すると、居住空間
の室温が外気の温度変化に大きく影響されてしまい、居
住性が悪くなる。そこで、住宅内において、人が居住す
る空間への外気の侵入を防ぎ、かつ、室内の空気が住宅
外へ逃げることを防ぐために天井が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、天井を設ける
場合、天井板を取り付ける下地材を、母屋束を介して棲
木や母屋に取り付けなければならないので、施工作業の
工数が多くなり、施工時間がかかるし、屋根と天井との
間の空間の分だけ居住空間が狭くなるという問題があ
る。かといって、天井板を垂木の下面に取り付ければ母
屋束は不要となるし、居住空間を広くとることができる
が、垂木と天井板の間にはプラスタボードあるいは天井
板等を貼るために必要な天井下地組を設けなければなら
ず、施工作業の工数はそれほど減らすことはできず、施
工時間もほとんど短縮できないという問題がある。ま
た、隣家で火災が発生した場合、軒下に侵入した火や熱
風は軒下の最も高い部分に集まってくるが、従来の住宅
では、軒下の最も高い部分、つまり軒桁と野地板の間に
は屋根裏と軒下を連通する隙間ができているので、その
隙間から火や熱風が簡単に屋根裏に侵入してしまう。す
ると、野地板が簡単に燃えてしまい、すぐに延焼を引き
起こしてしまうという問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑み、屋根の施工工
数や施工時間を少なくすることができ、軒下からの延焼
を防ぐことができ、通気性の良い外断熱構造の屋根を形
成することができる住宅の屋根構造を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の住宅の屋根構
造は、屋根材が施工された屋根を有する住宅において、
前記屋根材を支持する屋根材支持部が設けられており、
該屋根材支持部が、棟木と軒桁との間において、前記棟
木の長手方向に沿って取り付けられた複数枚の垂木を備
えており、該複数枚の垂木が板状の部材であり、該複数
枚の垂木が、隣接する垂木の側面同士が接触するように
施工されたことを特徴とする。請求項2の住宅の屋根構
造は、請求項1記載の発明において、前記複数枚の垂木
において、隣接する一対の垂木における互いに接触する
側面のうち、一方の垂木の側面に、該垂木の長手方向に
沿って実が形成されており、他方の垂木の側面に、該垂
木の長手方向に沿って、前記一方の垂木の側面に形成さ
れた実が差し込まれる溝が形成されたことを特徴とす
る。請求項3の住宅の屋根構造は、請求項1記載の発明
において、前記垂木の上面に、野地板を取り付けるため
の野地板取付部が設けられており、該野地板取付部が、
前記垂木の長手方向と平行に設けられ、上面に野地板が
取り付けられる複数本の通気胴縁を備えており、該複数
本の通気胴縁が、互いに平行かつ間隔をあけて設けられ
ており、隣接する通気胴縁同士の間の空間が、通気通路
となっていることを特徴とする。請求項4の住宅の屋根
構造は、請求項3記載の発明において、前記垂木が、そ
の長さが短い短尺垂木と、その長さが長い長尺垂木とか
らなることを特徴とする。請求項5の住宅の屋根構造
は、請求項3記載の発明において、前記垂木において、
その軒先近傍に、上面と下面との間を貫通する通気孔が
形成されたことを特徴とする。
【0006】請求項1の発明によれば、垂木が板状であ
り、隣接する垂木の側面同士が接触するように取り付け
られている。このため、垂木と棟木の接触部分、垂木と
軒桁の接触部分、および垂木同士の側面の接触部分の気
密性を高くすることができる。したがって、垂木だけ
で、住宅の居住空間と外部とを遮閉することができるの
で、天井を設けなくても住宅内の居住性を高く保つこと
ができる。しかも、垂木が板状であるから屋根材を直接
垂木に葺くことができる。よって、屋根の施工工数を減
らすことができ、住宅の施工時間の短縮ができ、施工費
用を安くすることができる。また、隣家で火災が発生し
てその火や熱風が軒下に侵入してきても、その火や熱風
を軒下でくい止め、居住空間に侵入することを防ぐこと
ができるから、隣家の火災による延焼を防ぐことができ
る。請求項2の発明によれば、隣接する垂木同士が実つ
ぎによって連結されているので、両者の間の気密性を高
くすることができる。しかも、垂木が木材の場合には、
木が乾燥して収縮しても、実によって隣接する垂木同士
の間に隙間ができることを防ぐことができる。また、一
の垂木に加わる荷重を、実つぎを介して他の垂木に分散
して負担させることができるので、屋根の強度を高くす
ることができる。請求項3の発明によれば、垂木と野地
板との間に、通気通路を形成することができるので、そ
の通気通路を断熱層とする外断熱構造の屋根を形成する
ことができる。また、隣接する通気胴縁の間に通気通路
が形成されるから、空気を軒桁から棟木に向かう方向に
沿って流すことができる。よって、屋根の通気性を向上
することができるので、屋根材の熱をスムーズに外部に
排出することができ、屋根材の温度を低下させることが
できる。また、通気通路内を空気が流れると通気通路内
が負圧となるため、室内から通気通路には空気が流れる
が、通気通路から室内には空気が流れない。このため、
室外の空気が通気通路を通過して室内に入ることを防ぐ
ことができるから、室外の湿気等が室内に入ることを防
ぐことができる。しかも、垂木上面に断熱材を設けた場
合、野地板を介して屋根材から断熱材に伝達される熱を
少なくすることができるので、室外の温度変化等による
室内の温度の変動を抑えることができるので、室内環境
を快適に保つことができる。請求項4の発明によれば、
短尺垂木外端と鼻隠しとの間に、軒下と通気通路とを連
通する通気口を形成することができる。このため、この
通気口を通して軒下の空気を通気通路に流入させて、通
気通路内を流すことができるから、屋根の通気性を向上
することができるし、外断熱住宅の場合には、壁面内の
通気通路を流れる空気を引き上げる効果を得ることがで
きる。そして、通気口を最適な大きさとすれば、屋根の
通気通路に必要な量の空気を確実に供給することができ
る。また、通気口は、軒の先近傍に形成される、つまり
軒の最も低い位置に形成されるから、隣家で火災が発生
してその火や熱風が軒下に侵入してきても、その火や熱
風が通気通路に入りにくい。したがって、野地板等、通
気通路を構成する燃えやすい部材に火が回ることを防ぐ
ことができるから、隣家の火災による延焼を防ぐことが
できる。請求項5の発明によれば、通気孔を通して軒下
の空気を通気通路に流入させて、通気通路内を流すこと
ができるから、屋根の通気性を向上することができる
し、外断熱住宅の場合には、壁面内の通気通路を流れる
空気を引き上げる効果を得ることができる。そして、通
気孔を最適な大きさとすれば、屋根の通気通路に必要な
量の空気を確実に供給することができる。また、通気孔
は、軒の先近傍に形成される、つまり軒の最も低い位置
に形成されるから、隣家で火災が発生してその火や熱風
が軒下に侵入してきても、その火や熱風が通気通路に入
りにくい。したがって、野地板等、通気通路を構成する
燃えやすい部材に火が回ることを防ぐことができるか
ら、隣家の火災による延焼を防ぐことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。本発明の住宅の屋根構造は、通常使
用される棒状の垂木にかえて板状の垂木を使用したこと
が特徴であり、通常、垂木を使用する構造となっている
住宅の屋根であれば採用することができるものである。
以下には、代表として、小屋梁を有する外断熱住宅に採
用した例を示している。なお、外断熱住宅とは、住宅の
室内と外部との間に断熱材と空気の層からなる断熱空間
を設け、室内の断熱性を高くした住宅のことである。
【0008】図1は、本実施形態の屋根構造が採用され
た住宅の概略斜視図である。図2は、屋根構造の拡大説
明図である。図1および図2において、符号1、2、
3、4および5は、住宅の骨組である柱、軒桁、小屋
梁、棟木、母屋束をそれぞれ示しており、これらの骨組
によって屋根6が支えられている。また、図1および図
2において、符号WAは、隣接する柱1の間に取り付け
られた内壁を示しており、符号WBは、通気胴縁TDを
挟んで前記内壁WAの外方に設けられた外壁を示してい
る。前記内壁WAの外面には、断熱材ILが取り付けら
れている。そして、この断熱材ILと外壁WBの間に
は、床側から屋根6側に向かって空気が流れる通気通路
ALが設けられている。このため、住宅の室内と外気と
の間に断熱材ILだけでなく、断熱空間となる通気通路
ALがあるので、室内の断熱性を高くすることができ
る。よって、室外の温度変化等による室内の温度の変動
を抑えることができるので、室内環境を快適に保つこと
ができる。
【0009】さて、本発明の特徴である屋根6について
説明する。図1および図2に示すように、屋根6は、屋
根材支持部10と、この屋根材支持部10によって支持
された、例えば瓦や無石綿屋根材、金属屋根材等の屋根
材7とから構成されている。
【0010】屋根材支持部10は、板状垂木11、野地
板12および野地板取付部15から構成されている。板
状垂木11は、その素材が木やセメント、金属、塩ビ等
である板や合板などであり、その厚さが約21〜45m
m程度に形成されたものである。なお、板状垂木11の
素材および厚さは上記のものに限られず、屋根材7の重
さを支持できるものであれば、特に限定はない。
【0011】図1および図2に示すように、この板状垂
木11は、長手方向の長さの長い長尺垂木11a と、この
長尺垂木11a よりも長手方向の長さの短い短尺垂木11b
とからなり、この長尺垂木11a と短尺垂木11b が前記軒
桁2と棟木4の上面に、棟木4の長手方向(図2では紙
面に垂直な方向)に沿って、複数枚、交互に取り付けら
れている。そして、隣接する板状垂木11a ,11b の側面
同士が接触した状態となるように配設されている。
【0012】図3は垂木11の側面同士の連結部分の概
略拡大断面図である。同図に示すように、隣接する板状
垂木11a ,11b の互いに接触する側面のうち、一方の板
状垂木11、たとえば長尺垂木11aの 側面には実11s が
形成されている。この実11sは、図示しないが長尺垂木1
1a の長手方向に沿って、長尺垂木11a の長手方向の一
端から他端にかけて形成されている。一方、他方の板状
垂木11、つまり短尺垂木11b の側面には、前記実11s
が差し込まれる溝11g が形成されている。このため、隣
接する板状垂木11a ,11b同士が実11sと溝11gによって連
結されいる。つまり、実つぎによって連結されているの
で、両者の間の気密性を高くすることができる。しか
も、板状垂木11が木材の場合には、木が乾燥して収縮し
ても、実11sによって隣接する板状垂木11a ,11b同士の
間に隙間ができることを防ぐことができる。また、一の
板状垂木11に加わる荷重を、実つぎを介して他の板状垂
木11に分散して負担させることができるので、屋根6の
強度を高くすることができる。
【0013】なお、板状垂木11の側面に実11s や溝11
g を設けなくてもよいし、実つぎ以外の連結方法によっ
て連結してもよい。例えば、相欠け継ぎ(図4(A))
やすべり刃継ぎ(図4(B))によって連結してもよい
し、木や金属等を素材とする連結部材11rを使用した雇
いざね継ぎ(図4(B))や、金属や塩ビ等を素材とす
る連結ジョイント11hによって隣接する板状垂木11a,11b
同士を連結してもよい(図4(D))。この場合でも、
隣接する板状垂木11a,11b間の気密性を高めることがで
きるし、屋根の強度を高くすることもできる。
【0014】前記板状垂木11の上面には、前記棟木4
の長手方向と平行に横桟16が設けられている。この横
桟16の上には、板状垂木11の長手方向と平行に、複
数本の通気胴縁17が取り付けられている。この複数本
の通気胴縁17は、互いに平行かつ間隔をあけた状態で
取り付けられている。この通気胴縁17の上面には、前
記屋根材7を載せるための野地板12が取り付けられて
いる。この野地板12と板状垂木11の間において、板
状垂木11の上面には、その上面から前記横桟16の上
面までの高さと同じ厚さの断熱材13が取り付けられて
いる。
【0015】このため、野地板12と断熱材13の間に
は空間が形成され、野地板12と板状垂木11の間に
は、断熱材と断熱空間が設けられる。つまり、屋根6に
は、屋根材支持部10によって断熱構造を形成すること
ができるから、野地板12を介して屋根材7から断熱材
13に伝達される熱を少なくすることができる。よっ
て、室外の温度変化等による室内の温度の変動を抑える
ことができるので、室内環境を快適に保つことができ
る。
【0016】また、隣接する通気胴縁17の間には、板
状垂木11の長手方向と平行な通気通路10h が形成され
るから、空気を軒桁2から棟木4に向かう方向に沿って
流すことによって、屋根6の通気性を向上することがで
きるので、屋根材7の熱をスムーズに外部に排出するこ
とができ、屋根材7の温度を低下させることができる
し、軒裏の空気をよどみなく動かすことができる。さら
に、通気通路10h 内を空気が流れると通気通路10h 内が
負圧となるため、室内から通気通路10h 内には空気が流
れるが、通気通路10h 内から室内には空気が流れない。
このため、室外の空気が通気通路10h 内を通過して室内
に入ることを防ぐことができるから、室外の湿気等が室
内に入ることを防ぐことができる。
【0017】上記のごとき構成であるから、本実施形態
の屋根構造によれば、板状垂木11と棟木4の接触部分、
板状垂木11と軒桁2の接触部分、および板状垂木11同士
の側面の接触部分の気密性を高くすることができる。し
たがって、板状垂木11だけで、住宅の居住空間と外部と
を確実に遮閉することができるので、天井を設けなくて
も住宅内の居住性を高く保つことができる。よって、屋
根6の施工工数を減らすことができ、住宅の施工時間の
短縮ができ、施工費用を安くすることができる。しか
も、板状垂木11の素材として木材を使用した場合、室内
から木目を見ることができるので、自然な雰囲気を有す
る内装とすることができる。また、野地板12等を設け
ずに、屋根材7を、直接、板状垂木11に葺いてもよ
く、この場合、さらに施工工数を減らすことができる。
【0018】さらに、隣家で火災が発生してその火や熱
風が軒下に侵入してきても、板状垂木11と軒桁2の接触
部分の気密性が高いので、その火や熱風を軒下でくい止
めることができる。よって、火や熱風が居住空間に侵入
することを防ぐことができるから、隣家の火災による延
焼を防ぐことができる。逆に、室内で火災が発生した場
合であっても、板状垂木11が21〜45mm程度の厚
さを有しているから、屋根が簡単に焼け落ちることがな
く、火災を室内に長時間食い止めておくことができるの
で、隣家への延焼も防ぐことができる。
【0019】通常の外断熱構造の屋根を有する住宅の場
合には、屋根6の通気通路に空気を入れる部分を特別に
設けなければならないが、本実施形態の屋根構造を採用
した場合、短尺垂木11aの外端と、軒の先端において長
尺垂木11a と野地板12の間に設けられている鼻隠し8
との間に、軒下と通気通路10hとを連通する通気口10aが
自然に形成されるから、この通気口10aを通して軒下の
空気を通気通路10hに流入させて、通気通路10h 内を流
すことができる。そして、通気口10a を最適な大きさと
すれば、屋根6の通気通路10h に必要な量の空気を確実
に供給することができる。
【0020】また、住宅が密集する地域では、隣接する
住宅において火災が発生したときに延焼が発生すること
を防ぐために、法律によって軒下に防火材FRを取り付
けることが義務付けられている。この場合、通常の外断
熱構造の屋根を有する住宅の場合には、内壁WAと外壁
WBの間を通気通路ALから空気を抜く部分の構造が問
題となる。しかし、本実施形態の屋根構造を採用した場
合、板状垂木11と外壁WBの上端部に孔を形成さえす
るだけで、壁に設けられた通気通路AL内を流れた空気
を、通気口10aを通して屋根6の通気通路10hに入れるこ
とができ、この通気通路10hを通して外部まで流すこと
ができる。
【0021】よって、本実施形態の屋根構造では、外断
熱構造を有する住宅に採用しても、屋根6の通気性を向
上することができ、野地板12を介して屋根材7から断
熱材13に伝達される熱を少なくすることができるの
で、室外の温度変化等による室内の温度の変動を抑える
ことができるので、室内環境を快適に保つことができ
る。
【0022】さらに、防火材FRが取り付けられた住宅
であっても、壁面内の通気通路ALを流れる空気を引き
上げる効果を得ることができるから、壁の通気通路AL
の通気性を確実に確保することができる。
【0023】さらに、本実施形態の屋根構造では、通気
口10aは、軒先近傍に形成される、つまり軒の最も低い
位置に形成されるから、隣家で火災が発生してその火や
熱風が軒下に侵入してきても、その火や熱風が通気通路
10h に入りにくい。したがって、野地板等、通気通路を
構成する燃えやすい部材への火のまわりを遅くすること
ができるから、隣家の火災による延焼を防ぐことができ
る。
【0024】なお、図5に示すように、板状垂木11は全
て同じ長さにしてもよく、この場合、軒先近傍、つまり
板状垂木11の先端付近に、板状垂木11の上面と下面との
間を貫通する通気孔11f を設ければ、屋根6の通気性を
向上することができる。そして、通気孔11f の直径を最
適な大きさとすれば、屋根6の通気通路10h に必要な量
の空気を確実に供給することができる。
【0025】また、図6に示すように、本実施形態の屋
根構造は、のぼり梁9を有する屋根5にも採用すること
ができ、小屋梁を有する屋根に採用した場合と同様に、
屋根の施工工数や施工時間を少なくすることができ、軒
下からの延焼を防ぐことができ、通気性の良い外断熱構
造の屋根5を形成することができるという効果を奏す
る。
【0026】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、垂木だけで、
住宅の居住空間と外部とを遮閉することができるので、
天井を設けなくても住宅内の居住性を高く保つことがで
きる。屋根の施工工数を減らすことができ、住宅の施工
時間の短縮ができ、施工費用を安くすることができる。
また、隣家の火災による延焼を防ぐことができる。請求
項2の発明によれば、隣接する垂木同士の気密性を高く
することができ、隣接する垂木同士の間に隙間ができる
ことを防ぐことができ屋根の強度を高くすることができ
る。請求項3の発明によれば、外断熱構造の屋根を形成
することができ、屋根の通気性を向上することができる
ので、屋根材の温度を低下させることができ、室外の空
気が通気通路を通過して室内に入ることを防ぐことがで
きるから、室外の湿気等が室内に入ることを防ぐことが
でき、しかも、室外の温度変化等による室内の温度の変
動を抑えることができるので、室内環境を快適に保つこ
とができる。請求項4の発明によれば、屋根の通気性を
向上することができるし、外断熱住宅の場合には、壁面
内の通気通路を流れる空気を引き上げる効果を得ること
ができ、屋根の通気通路に必要な量の空気を確実に供給
することができる。野地板等、通気通路を構成する燃え
やすい部材に火が回ることを防ぐことができるから、隣
家の火災による延焼を防ぐことができる。請求項5の発
明によれば、屋根の通気性を向上することができるし、
外断熱住宅の場合には、壁面内の通気通路を流れる空気
を引き上げる効果を得ることができ、屋根の通気通路に
必要な量の空気を確実に供給することができる。野地板
等、通気通路を構成する燃えやすい部材に火が回ること
を防ぐことができるから、隣家の火災による延焼を防ぐ
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の屋根構造が採用された住宅の概略
斜視図である。
【図2】屋根構造の拡大説明図である。
【図3】隣接する板状垂木11,11の側面同士の連結
部分の概略拡大断面図である。
【図4】隣接する板状垂木11,11の側面同士を連結
するほかの方法の説明図である。
【図5】板状垂木11の軒先近傍のほかの実施例を示し
た図である。
【図6】のぼり梁9を有する屋根5に、本実施形態の屋
根構造が採用した住宅の概略斜視図である。
【符号の説明】
2 軒桁 4 棟木 6 屋根 7 屋根材 10 屋根材支持部 10h 通気通路 11 板状垂木 11a 長尺垂木 11b 短尺垂木 11s 実 11g 溝 12 野地板 15 野地板取付部 17 通気胴縁

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屋根材が施工された屋根を有する住宅にお
    いて、前記屋根材を支持する屋根材支持部が設けられて
    おり、該屋根材支持部が、棟木と軒桁との間において、
    前記棟木の長手方向に沿って取り付けられた複数枚の垂
    木を備えており、該複数枚の垂木が板状の部材であり、
    該複数枚の垂木が、隣接する垂木の側面同士が接触する
    ように施工されたことを特徴とする住宅の屋根構造。
  2. 【請求項2】前記複数枚の垂木において、隣接する一対
    の垂木における互いに接触する側面のうち、一方の垂木
    の側面に、該垂木の長手方向に沿って実が形成されてお
    り、他方の垂木の側面に、該垂木の長手方向に沿って、
    前記一方の垂木の側面に形成された実が差し込まれる溝
    が形成されたことを特徴とする請求項1記載の住宅の屋
    根構造。
  3. 【請求項3】前記垂木の上面に、野地板を取り付けるた
    めの野地板取付部が設けられており、該野地板取付部
    が、前記垂木の長手方向と平行に設けられ、上面に野地
    板が取り付けられる複数本の通気胴縁を備えており、該
    複数本の通気胴縁が、互いに平行かつ間隔をあけて設け
    られており、隣接する通気胴縁同士の間の空間が、通気
    通路となっていることを特徴とする請求項1記載の住宅
    の屋根構造。
  4. 【請求項4】前記垂木が、その長さが短い短尺垂木と、
    その長さが長い長尺垂木とからなることを特徴とする請
    求項3記載の住宅の屋根構造。
  5. 【請求項5】前記垂木において、その軒先近傍に、上面
    と下面との間を貫通する通気孔が形成されたことを特徴
    とする請求項3記載の住宅の屋根構造。
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