JP3763074B2 - 斜材と横架材との接合構造および接合部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材と該斜材を下方から支持する横架材との交差部における斜材と横架材との接合構造および接合部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の建築基準法の仕様規定から性能規定への改正に起因して、強度の割に軽量で、腐食しにくく、加工やユニット化が容易であるという特徴をもったアルミニウム合金製の押出形材を木造建物の屋根架構の骨組材として用いる試みがある。
【0003】
ところで、屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材(木造建物における垂木や隅木に相当する部材)と、斜材を支持する横架材(木造建物における軒げたや母屋などに相当する部材)とを接合させる場合には、例えば、木造建物であれば、垂木(斜材)を受けるために軒げた(横架材)に切り欠きを形成するか、あるいは垂木に切り欠きを形成し、さらにひねり金物などを併用して接合されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、斜材を金属形材により構成した場合には、木材ほどは容易に切り込みを入れることができない。また、断面が密実な木材を切り欠くのとは異なり、溝形やH形の金属形材に切り込みを設けると強度が著しく低下するので建物の耐力確保という観点からも好ましくない。
【0005】
したがって、これらの部材を接合するには、何らかの接合部材を用いることになるが、接合部材およびこれを用いた接合構造については、作業効率の向上やコスト削減を図るために簡易な構成であることが望まれ、一方、屋根荷重を斜材から横架材へ確実に伝達できるように、さらには風圧力などに耐えられるように、強固に接合しうる構成であることが要求される。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材と該斜材を下方から支持する横架材との交差部における斜材と横架材との接合構造であって、容易にかつ確実に接合することのできる斜材と横架材との接合構造を提案する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る斜材と横架材との接合構造は、屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材と、該斜材を下方から支持する横架材と、中空角柱とその側方に張り出すフランジとからなる押出形材を切除して形成した接合部材とを備える斜材と横架材との接合構造であって、前記接合部材は、前記フランジの上部を切除して形成した固定部と、前記中空角柱の上部を前記斜材の長手方向の傾きに合せて切除して形成した凸部とを備え、前記固定部は、前記横架材の側面に固定され、前記凸部は、前記横架材よりも上方に突出し、前記斜材は、下面が開口した断面溝形の溝部を有する金属形材からなり、前記溝部に嵌合された前記凸部に固定されることを特徴とする。
【0008】
かかる斜材と横架材との接合構造によれば、下面が開口した溝部を有する金属形材からなる斜材を、横架材に固定された接合部材の凸部の上方から覆い被せるようにして溝部に凸部を嵌合させ、この凸部に対して斜材を固定するだけの簡易な接合構造であるため、作業性がよい。また、金属形材には切り込みなどが不要であるため、強度が低下することはない。
【0009】
本発明の請求項2に係る斜材と横架材との接合構造は、請求項1に記載の斜材と横架材との接合構造であって、前記接合部材の凸部の上部は、前記溝部と同一の断面形状を有し、前記凸部の上面は、前記斜材の長手方向に前記斜材と同じ傾きを有することを特徴とする。
【0010】
かかる斜材と横架材との接合構造によれば、接合部材の上面が、斜材の溝部に当接するため、斜材をより安定させた状態で接合部材に固定することができ、すなわち、斜材と横架材とをより確実に接合させることができる。
【0011】
本発明の請求項3に係る斜材と横架材との接合構造は、請求項1又は請求項2に記載の斜材と横架材との接合構造であって、前記斜材の溝部は、その下端部の内幅が拡幅されていることを特徴とする。
【0012】
かかる斜材と横架材との接合構造によれば、斜材の溝部の下端部の内幅が拡幅されているので、溝部を容易に凸部に嵌合させることができる。
【0013】
本発明の請求項4に係る斜材と横架材との接合構造は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の斜材と横架材との接合構造であって、前記斜材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする。
【0014】
請求項4の斜材と横架材との接合構造によれば、斜材がアルミニウム合金製の押出形材により構成されるので、斜材の製作が容易になるとともに、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。
【0015】
本発明の請求項5に係る斜材と横架材との接合構造は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の斜材と横架材との接合構造であって、前記接合部材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする。
【0016】
請求項5の斜材と横架材との接合構造によれば、接合部材がアルミニウム合金製の押出形材により構成されるので、接合部材の製作が容易になるとともに、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付した図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0018】
本発明は、屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される金属形材からなる斜材とその斜材を下方から支持する横架材との交差部における斜材と横架材との接合構造に関するものであり、例えば、図12に示すような屋根架構においては、斜材11〜16と横架材21との各交差部において適用することができる。なお、図12には各接合構造の詳細は図示していない。
【0019】
ここで、屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材とは、図12に示すような屋根架構においては、木造建物における垂木やトラス方式の小屋組における上弦材に相当する斜材11、隅木に相当する斜材12および斜材14、屋根の谷部に配設される谷木に相当する斜材13、妻垂木に相当する斜材15、隅木の側面に取り付けられる配付け垂木に相当する斜材16を意味し、斜材を下方から支持する横架材とは、軒げたに相当する木製の横架材21や母屋に相当する横架材(図示せず)などを意味する。
【0020】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る接合構造1は、図1(a)(b)に示すように、木造建物における垂木に相当する斜材11(図12参照)と、これを下方から支持する横架材21と、これらを接合するための接合部材31とから構成される。なお、本実施形態では、妻垂木に相当する斜材15あるいは配付け垂木に相当する斜材16(図12参照)も斜材11と同一の形状なので、接合部材31により横架材21との接合が可能である。
【0021】
斜材11は、下面が開口した断面溝形の溝部11aと、その下端から側方に張り出す張出部11bとを有する金属形材からなる。張出部11bは、斜材11の断面性能を向上させるとともに、屋根下地材などを設置する際に利用される。また、斜材11の側面には、接合部材31と接合するためのボルトB2が挿通されるボルト挿通孔11cが形成されている。さらに、図10(a)に示すように、溝部11aの下端部11dの肉厚を薄く形成することにより、溝部11aの内幅を拡幅している。なお、図10(b)に示すように、必要に応じて補強板11eを配置して、斜材11の剛性を向上させてもよい。
【0022】
斜材11は、好適にはアルミニウム合金製の押出形材からなるが、これに限定されることはなく、H形鋼や溝形鋼などを利用してもよい。
【0023】
横架材21は、本実施形態では、木材からなるが、アルミニウム合金製の押出形材のほかH形鋼や溝形鋼などの金属形材であってもよい。また、本実施形態では、接合部材31の固定位置に合わせて、ボルトB1が挿通されるボルト挿通孔21aが形成されている。
【0024】
接合部材31は、横架材21の上面に固定される固定部31bと、これに立設される中空角柱形状の凸部31aとを有する。凸部31aは、横架材21の上面よりも上方に突出するとともに、斜材11の溝部11aへ下方から嵌合可能である。すなわち、凸部31aの上部は、溝部11aの下端部11dよりも上方の内面と同一の断面形状を有する。また、凸部31aの上面は、斜材11の長手方向に斜材11と同じ傾きを持つように形成されている。さらに、斜材11と接合するためのボルトB2が挿通されるボルト挿通孔31cが凸部31aに、横架材21と固定するためのボルトB1が挿通されるボルト挿通孔31dが固定部31bにそれぞれ形成されている。
【0025】
接合部材31は、好適にはアルミニウム合金製の鋳物からなり、砂型鋳造法や金型鋳造法などにより製造される。また、アルミニウム合金製の押出形材に切断や折曲加工を適宜施して製作してもよいし、H形鋼や溝形鋼などを利用してもよい。
【0026】
以下で、前記した各部材を組み合わせて接合構造1を構築する手順について説明する。まず、斜材11と横架材21とが交差する部位において、接合部材31の固定部31bをボルトB1とナットNとにより横架材21の上面に強固に固定する。次に、斜材11を、接合部材31の凸部31aの上方から覆い被せるようにして溝部11aに凸部31aを嵌合させる。このとき、溝部11aの下端の内幅が拡幅され、凸部31aよりも広がっているので、斜材11を凸部31aへ容易に嵌め込むことができる。さらに、凸部31aの上部は、溝部11aの内面と同一の断面形状を有するとともに、その上面は、斜材11の傾きと等しい傾きを持つように形成されているので、接合部材31を溝部11aに嵌め込んだ際に、凸部31aの上面が、溝部11aに当接する。そして、斜材11のボルト挿通孔11cと接合部材31のボルト挿通孔31cの位置を合わせた後に、ボルトB2を挿通し、これとナットNとにより斜材11と接合部材31とを強固に固定する。
【0027】
このように、接合構造1は、斜材11、横架材21および接合部材31の形状および構成が単純であり、また、組み立て手順も簡易なので、斜材11と横架材21とを容易にかつ確実に接合することができる。さらに、凸部31aの上面が、溝部11aに当接するので、斜材11と接合部材31との位置合わせが容易になるとともに、斜材11は、接合部材31によって安定して支持される。また、斜材11あるいは横架材21に切り込みを入れる必要がないため、接合部において強度が低下することはない。したがって、接合構造1によれば、斜材11と横架材21とを強固に接合することができる。
【0028】
また、斜材11としてアルミニウム合金製の押出形材を利用し、接合部材31をアルミニウム合金製の鋳物とすることにより、これらの製作が容易になるとともに、強度の割に軽量で、腐食しにくいといったアルミニウム合金の特徴を活かした接合構造1を構成することができる。
【0029】
なお、本発明に係る接合構造は、前記した実施形態に限定されることはなく、斜材の断面形状や斜材と横架材との交差位置などによって適宜変更可能である。以下に、変形例を示す。なお、以下の各接合構造を構成する手順は第1の実施形態と同様であるので詳細は省略する。
【0030】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る接合構造2は、図2に示すように、木造建物における隅木に相当する斜材12(図12参照)と横架材21とを接合部材32により接合するものである。
【0031】
斜材12は、下面が開口した断面溝形の溝部12aと、その下端から側方に延出する張出部12bとを有する。また、図10(c)に示すように、溝部12aの下端部12dの肉厚を薄く形成することにより、溝部12aの内幅を拡幅している。なお、斜材12は屋根の隅棟に用いられるため、斜材12の上面は、断面逆V字形状に形成されている。さらに、張出部12bは、斜材12の上面と断面方向に同じ傾きを持つように形成されている。また、図10(d)に示すように、必要に応じて補強板12eを配置してもよい。
【0032】
接合部材32は、横架材21よりも上方に突出する凸部32aとその下端から側方に延出する固定部32bとを有する。また、凸部32aの上部は、溝部12aの下端部12dよりも上方の内面と同一の断面形状を有し、溝部12aに嵌合可能である。さらに、凸部32aの上面は、斜材12と同様に、断面逆V字形状に形成されるとともに、斜材12の長手方向に斜材12と同じ傾きを持つように形成されている。なお、斜材12が補強板12e(図10(d)参照)を有する場合には、凸部32aの上面は、補強板12eに当接するように平面に形成される。
【0033】
接合構造2は建物の隅角部に形成されるため、図2に示すように、接合部材32は、直角に交わる横架材21,21に架け渡すように固定されている。なお、どちらか一方の横架材21に固定してもよい。
【0034】
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係る接合構造3は、図3に示すように、屋根の谷部に配設される谷木に相当する斜材13と、これを下方から支持する横架材21とを接合部材33により接合するものである。
【0035】
斜材13は、下面が開口した断面溝形の溝部13aと、その下端から側方に延出する張出部13bとを有する。また、図10(e)に示すように、溝部13aの下端部13dの肉厚を薄く形成して、溝部13aの下端の内幅を拡幅している。なお、斜材13は屋根の谷部に用いられるため、斜材13の上面は、断面V字形状に形成されている。さらに、張出部13bは、斜材13の上面と断面方向に同じ傾きを持つように形成されている。また、図10(f)に示すように、必要に応じて補強板13eを配置してもよい。
【0036】
接合部材33は、横架材21よりも上方に突出する凸部33aとその下端から側方に延出する固定部33bとを有する。また、凸部33aの上部は、溝部13aの下端部13dよりも上方の内面と同一の断面形状を有し、溝部13aに嵌合可能である。さらに、凸部33aの上面は、斜材13と同様に、断面V字形状に形成されるとともに、斜材13の長手方向に斜材13と同じ傾きを持つように形成されている。また、接合部材33は、直角に交わる横架材21,21に架け渡すように固定されている。なお、どちらか一方の横架材21に固定してもよい。
【0037】
(第4の実施形態)
第4の実施形態に係る接合構造4は、横架材21と上面視して斜交する斜材14(図12参照)と横架材21とを接合部材34により接合するものである。
【0038】
斜材と横架材とが直交しない場合であっても、図4に示すように、接合部材34の凸部34aを斜材14の長手方向に合わせて形成すれば、これらを容易にかつ確実に接合することができる。また、このような形状の接合部材34は、アルミニウム合金を鋳造することにより、容易に製作することができる。
【0039】
(第5の実施形態)
前記した各実施形態においては、各接合部材は横架材21の上面に固定される構成であったが、以下の実施形態で示すように、横架材21の側面に固定される構成であってもよい。
【0040】
第5の実施形態に係る接合構造5は、第1の実施形態の接合構造1における接合部材31に替えて、図5(a)(b)に示すように、横架材21の側面に固定される接合部材35を用いるものである。
【0041】
接合部材35は、横架材21よりも上方に突出した部分を凸部35aとする中空角柱からなり、その下部より側方に張り出した固定部35bにより横架材21の側面に固定されている。また、凸部35aの上部は斜材11の溝部11aの下端部11dよりも上方の内面と同一の断面形状を有し、溝部11aに嵌合可能である。また、凸部35aの上面は、斜材11の長手方向に斜材11と同じ傾きを持つように形成されている。さらに、斜材11と接合するためのボルトが挿通されるボルト挿通孔35cが凸部35aに、横架材21と固定するためのボルトB1が挿通されるボルト挿通孔35dが固定部35bにそれぞれ形成されている。
【0042】
そして、接合部材35は、図11(a)に示すように、中空角柱40aと、その側方に張り出すフランジ40bとからなるアルミニウム合金製の押出形材40を利用して製作することができる。すなわち、図11(b)に示すように、固定部35bはフランジ40bの上方(点線部分)を切除することで形成され、凸部35aは中空角柱40aの上部を斜材11の長手方向の傾きに合わせて切除することで形成される。
【0043】
したがって、アルミニウム合金製の押出形材を利用することにより、接合部材35を容易に製作することができるとともに、強度の割に軽量で、腐食しにくいといった特徴を有する接合構造5を構成することができる。なお、接合部材35をアルミニウム合金製の鋳物としてもよい。
【0044】
(第6の実施形態)
第6の実施形態に係る接合構造6は、第2の実施形態の接合構造2における接合部材32に替えて、図6(a)(b)に示すように、横架材21の側面に固定される接合部材36を用いるものである。
【0045】
接合部材36は、横架材21よりも上方に突出した部分を凸部36aとする中空角柱からなり、その下部より側方に張り出した固定部36b,36bにより横架材21,21のそれぞれの側面に固定されている。また、凸部36aは斜材12の溝部12aに嵌合可能である。なお、図6(b)に示すように、固定部36bは、凸部36aの側面と上面視して所定の角度で張り出されるが、この角度は、隅角部の交差角や斜材12の方向などに合わせて決定される。
【0046】
そして、接合部材36は、接合部材35と同様に、アルミニウム合金製の押出形材を利用して製作することができる。なお、図6(b)に示すような断面形状をもつ押出形材を利用してもよいし、前記の押出形材40を利用して、ロール矯正などにより固定部36bを適宜な角度に折り曲げてもよい。
【0047】
(第7の実施形態)
第7の実施形態に係る接合構造7は、第3の実施形態の接合構造3における接合部材33に替えて、図7(a)(b)に示すように、横架材21の側面に固定される接合部材37を用いるものである。接合部材37は、横架材21よりも上方に突出した部分を凸部37aとする中空角柱からなり、その下部より側方に張り出した固定部37b,37bにより横架材21,21のそれぞれの側面に固定されている。また、凸部37aは斜材13の溝部13aに嵌合可能である。また、接合部材37もアルミニウム合金製の押出形材を利用して製作することができる。
【0048】
(第8の実施形態)
第8の実施形態に係る接合構造8は、第4の実施形態の接合構造4における接合部材34に替えて、図8(a)(b)に示すように、横架材21の側面に固定される接合部材38を用いるものである。接合部材38は、横架材21よりも上方に突出した部分を凸部38aとする中空角柱からなり、その下部より側方に張り出した固定部38b,38bにより横架材21の側面に固定されている。また、凸部38aは斜材11の溝部11aに嵌合可能である。また、接合部材38もアルミニウム合金製の押出形材を利用して製作することができる。
【0049】
(第9の実施形態)
前記の各実施形態では、接合部材の上面は、斜材の長手方向に斜材と同じ傾きを有しているが、これは必ずしも必須ではない。すなわち、図9に示すような接合構造9のように、接合部材39の凸部39aが溝部12aに嵌合可能であれば、凸部39aの上面は、斜材12と同じ傾きでなくてもよい。このような構成の接合部材39は、その製作がより簡易になる。
【0050】
なお、前記の各実施形態では、斜材と接合部材と、あるいは接合部材と横架材とをボルトにより固定した例を示したが、これに限定されることはなく、溶接その他の方法により固定してもよい。
【0051】
また、接合部材は、横架材を架け渡した後に固定してもよいが、工場などにおいて予め横架材の所定の位置に固定してあってもよい。
【0052】
【発明の効果】
本発明の斜材と横架材との接合構造によれば、下面が開口した溝部を有する金属形材からなる斜材を、横架材に固定された接合部材の凸部の上方から覆い被せるようにして溝部に凸部を嵌合させ、この凸部に対して斜材を固定するだけの簡易な接合構造であるため、接合作業を容易にかつ確実に行うことができる。加えて、斜材や横架材には切り欠きが不要なので、強度が低下することはないので、強固な接合構造を構成することができる。
【0053】
また、斜材がアルミニウム合金製の押出形材で構成され、接合部材がアルミニウム合金製の押出形材により構成されるので、これらの部材の製作が容易になるとともに、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は第1の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の分解斜視図、(b)は組付け状態を示す斜視図である。
【図2】 第2の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図である。
【図3】 第3の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図である。
【図4】 第4の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図である。
【図5】 (a)は第5の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図、(b)は同上面図である。
【図6】 (a)は第6の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図、(b)は同上面図である。
【図7】 (a)は第7の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図、(b)は同上面図である。
【図8】 (a)は第8の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の斜視図、(b)は同上面図である。
【図9】 第9の実施形態に係る斜材と横架材との接合構造の側面図である。
【図10】 斜材の断面図である。
【図11】 (a)は接合部材を製作するための押出形材を示す斜視図、(b)は(a)の押出形材を利用して製作した接合部材を示す斜視図である。
【図12】 本発明の接合構造が適用される屋根架構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1〜9 接合構造
11〜16 斜材
21 横架材
31〜39 接合部材
11a 溝部
31a 凸部
B1,B2 ボルト
N ナット
Claims (6)
- 屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材と、該斜材を下方から支持する横架材と、中空角柱とその側方に張り出すフランジとからなる押出形材を切除して形成した接合部材とを備える斜材と横架材との接合構造であって、
前記接合部材は、前記フランジの上部を切除して形成した固定部と、前記中空角柱の上部を前記斜材の長手方向の傾きに合せて切除して形成した凸部とを備え、
前記固定部は、前記横架材の側面に固定され、
前記凸部は、前記横架材よりも上方に突出し、
前記斜材は、下面が開口した断面溝形の溝部を有する金属形材からなり、前記溝部に嵌合された前記凸部に固定されることを特徴とする斜材と横架材との接合構造。 - 前記接合部材の凸部の上部は、前記溝部と同一の断面形状を有し、
前記凸部の上面は、前記斜材の長手方向に前記斜材と同じ傾きを有することを特徴とする請求項1に記載の斜材と横架材との接合構造。 - 前記斜材の溝部は、その下端部の内幅が拡幅されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜材と横架材との接合構造。
- 前記斜材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の斜材と横架材との接合構造。
- 前記接合部材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の斜材と横架材との接合構造。
- 屋根架構を構築するために傾斜して架け渡される斜材と該斜材を下方から支持する横架材とを接合するための接合部材であって、
中空角柱とその側方に張り出すフランジとからなる押出形材からなり、
前記フランジの上部を切除して形成した固定部と、
前記中空角柱の上部を前記斜材の長手方向の傾きに合せて切除して形成した凸部とを備え、
前記固定部は、前記横架材の側面に固定され、
前記凸部は、前記横架材よりも上方に突出することを特徴とする接合部材。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001334911A JP3763074B2 (ja) | 2001-10-18 | 2001-10-31 | 斜材と横架材との接合構造および接合部材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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