JP2007132159A - 床パネルおよび床の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】根太受け金物を床梁に先に固定する必要も無く、簡単に床を施工することができる床パネルと床の施工方法とを提供する。
【解決手段】根太2上に床下地板4が貼設された床パネル1であって、根太2の端縁には根太受け金物3が設けられ、根太受け金物3は、根太2の底面21、両側面22、天面23に接して根太2の端縁に設けられ、根太2の天面23に接した部分からは、根太2の端縁よりもさらに外側に延設された根太支持部31が形成され、根太受け金物3を設けた根太2上には、根太2と根太支持部31とを被覆する大きさの床下地板4が設けられ、床下地板4の表面から根太2に打ち込まれる釘6によって根太2と床下地板4との間に根太受け金物3が固定され、根太支持部31を被覆する床下地板4の部分が、根太支持部31とともに床梁5上に載置できるようになされたものである。
【選択図】 図2
【解決手段】根太2上に床下地板4が貼設された床パネル1であって、根太2の端縁には根太受け金物3が設けられ、根太受け金物3は、根太2の底面21、両側面22、天面23に接して根太2の端縁に設けられ、根太2の天面23に接した部分からは、根太2の端縁よりもさらに外側に延設された根太支持部31が形成され、根太受け金物3を設けた根太2上には、根太2と根太支持部31とを被覆する大きさの床下地板4が設けられ、床下地板4の表面から根太2に打ち込まれる釘6によって根太2と床下地板4との間に根太受け金物3が固定され、根太支持部31を被覆する床下地板4の部分が、根太支持部31とともに床梁5上に載置できるようになされたものである。
【選択図】 図2
Description
本発明は、根太受け金物が一体化された床パネルと、それを用いた床の施工方法とに関するものである。
一般に、住宅建物の床の施工に根太受け金物を用いることが行なわれている。
従来より、この根太受け金物は、床梁の側面に釘で固定した後、この根太受け金物に根太を支持させて床梁と根太とが面一となるように施工していた。そして、この床梁および根太上に床下地板を設けることにより、床を構成するようになされていた。
また、このような床の構造において、図5に示すように、側面にあらかじめ根太受け金物aを取り付けた床梁bを用いたり、根太cと床下地板dとをあらかじめ一体化した床パネルeを用いることで現場施工の簡略化を図ることも行なわれている。
特開平10−183835号公報
特開2001−115550号公報
しかし、上記従来のように床梁bの側面に根太受け金物aを釘で固定して構成される床の場合、根太受け金物aの取付精度が悪いと、根太受け金物aと根太bとの間に隙間を生じ、床鳴りが発生し易くなってしまうといった不都合を生じることとなる。
このような床鳴りは、根太受け金物aと根太bとの挙動が異なるために起こるので、これら根太受け金物aと根太bとを一体化させて床鳴りを防止するために、根太受け金物aと根太bとの間に、接着剤を注入して接着することが行なわれている。
しかし、この場合、作業工数が増えてしまうといった不都合を生じるとともに、接着剤を硬化させるために15時間から90時間の乾燥時間を確保しなければならず、その間は床パネルe上に作業員が乗ることができず、現場の作業効率が低下してしまうといった不都合を生じることとなる。
さらに、側面にあらかじめ根太受け金物aを取り付けた床梁bを用いたり、根太cと床下地板dとをあらかじめ一体化した床パネルeを用いて床を施工する場合、先に床梁bに固定しておいた根太受け金物aの位置を確認しながら床パネルeの施工しなければならないが、床下地板dが邪魔になって根太受け金物aの位置を確認し難くなるので施工作業が煩わしくなってしまう。特に、床パネルeは、根太cの両端それぞれを、対向する床梁bの根太受け金物aの位置に合わせて支持させなければならないので、最低でも2人の作業員が必要となり、両者がそれぞれ床パネルeの両側で確認しながら施工作業を行なわければならなかった。しかも、二階床梁などの場合には、施工作業の煩わしさに加えて高所作業となり危険性が高くなってしまう。
本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、根太受け金物を床梁に先に固定する必要も無く、簡単に床を施工することができる床パネルと床の施工方法とを提供することを目的としている。
上記課題を解決するための本発明の床パネルは、根太上に床下地板が貼設されてなる床パネルであって、根太の端縁には根太受け金物が設けられてなり、この根太受け金物は、根太の底面、両側面、天面に接するようにして根太の端縁に設けられ、かつ、この状態で根太の天面に接した部分からは、根太の端縁よりもさらに外側に延設された根太支持部が形成されてなり、この根太受け金物を設けた根太上には、根太と根太受け金物の根太支持部とを根太の長手方向に沿って被覆する大きさに形成された床下地板が設けられ、床下地板の表面から根太に打ち込まれる釘によって根太と床下地板との間に根太受け金物が固定され、根太支持部を被覆する床下地板の部分が、この根太支持部とともに床梁上に載置できるようになされたものである。
また、上記課題を解決するための本発明の床の施工方法は、根太の底面、両側面、天面に接するようにして根太の端縁に設けられ、かつ、この状態で根太の天面に接した部分からは、根太の端縁よりもさらに外側に延設された根太支持部が形成されてなる根太受け金物を、根太の端縁に設けた後、この根太受け金物を設けた根太上には、根太と根太受け金物の根太支持部とを根太の長手方向に沿って被覆する大きさに形成された床下地板を設け、床下地板の表面から根太に打ち込まれる釘によって根太と床下地板との間に根太受け金物を固定して床パネルを構成し、この床パネルの根太を床梁間に落とし込むようにして、根太支持部を被覆する床下地板の部分を、この根太支持部とともに床梁上に載置させ、床下地板の表面から床梁に打ち込まれる釘によって床下地板と根太支持部と床梁とを固定するものである。
以上述べたように、本発明によると、根太の端縁に根太受け金物を設け、根太上には、根太と根太受け金物の根太支持部とを根太の長手方向に沿って被覆する大きさの床下地板を設けているので、床梁間に根太を落し込むようにして、床梁上に、根太支持部を被覆する床下地板の部分を載置するだけで簡単に施工することができる。
また、根太受け金物は、床梁ではなく根太の端縁にあらかじめ設けているので、施工後の床鳴りを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、床パネル1の全体構成の概略を示し、図2は同床パネル1の要部構成を示している。
すなわち、この床パネル1は、根太2の端縁に根太受け金物3が設けられ、その上に床下地板4が貼設されている。
根太2は、45mm×120mm角で約2mの長さに形成されている。この根太2は一枚の床パネル1につき3本または2本が用いられる。
根太受け金物3は、厚さ約0.5mmの鋼板を成形して構成されており、根太2の端縁から約60mmの幅にわたって根太2の底面、両側面、天面に接するようにして嵌合可能な角筒状に形成されている。また、根太2の天面に接した部分からは、根太2の端縁からさらに40mmの幅で延設された根太支持部31が形成されている。
この根太支持部31は、図3(a)に示すように、根太2に沿った中心軸方向にスリット32が設けられている。このスリット32は、この床パネル1を設けた後の床梁4に柱(図示省略)を設ける際に、この床梁4と柱とを接続する金物(図示省略)と干渉しないようにするためのものである。
この根太受け金物3は、根太支持部31の形状の違いによって2種類が用意されている。一方の根太受け金物3は、上記した図3(a)に示すもので、他方の根太受け金物3は、図3(b)に示すように、根太2の端縁から両側外部に向けて分岐するように延設された根太支持部31が形成されている。
この根太受け金物3は、薄板鋼板を折り曲げ加工したり、溶接加工したり、かしめ止め加工したりすることによって形成される。また、この根太受け金物3は、後述するように釘6で固定されるため、釘6が容易に貫通することができる素材で形成されたものが用いられる。
なお、本実施の形態において、根太受け金物3は、角筒状に形成された部分に根太2の端縁を嵌合するようになされているが、最初から角筒状に形成されておらず、根太2の端縁に取り付ける際に折り曲げ加工したり、かしめ止め加工したりして取り付けるようになされたものであってもよい。
床下地板4は、厚さ約24mmで約2m×1mの大きさに形成されている。この床下地板4の裏面には、端縁に根太受け金物3を設けた上記根太2が、長手方向に沿って固定される。この固定は、床下地板4の表面から根太2に向けて釘6を打ち込むことによって行なわれる。この際、根太受け金物3は、床下地板4の表面から、根太2の端縁に設けられた根太受け金物3の部分に打ち込まれる釘6によって、床下地板4や根太2と一緒に固定されることとなる。
また、この固定状態で、床下地板4は、根太2の端縁からそれぞれ約60mmずつはみ出す長さに形成され、根太2とこの根太2の端縁に設けられた根太受け金物3の根太支持部31とを被覆するようになされている。
このようにして構成される床パネル1は、施工する場所によって、床下地板4の裏面中央と一側辺とに根太2を固定したものと、床下地板4の裏面中央と両側辺とに根太2を固定したものが形成される。また、側辺に固定される根太2は、図2(a)に示すように床下地板4に完全に隠れるようにして固定されるものと、図2(b)に示すように長手方向に沿った半分がはみ出してこのはみ出した部分に隣接する他の床パネル1が載置できるようになされたものとが形成される。
なお、図2(a)および(b)に示すように、側辺に固定される根太2の端縁に設けられる根太受け金物3は、床下地板4から過度にはみ出さないように、図3(a)に示すような根太支持部31が分岐していないものが用いられているが、図3(b)に示すような分岐した根太支持部31が形成されたものを用いてもよい。また、図2(c)に示すように、床下地板4の裏面中央に固定される根太2端縁に設けられる根太受け金物3は、図3(b)に示すような分岐した根太支持部31が形成されたものが用いられているが、図3(a)に示すような根太支持部31が分岐していないものを用いてもよい。
この床パネル1を施工する場合は、図4に示すように、まず、床梁5間に根太2を落し込むようにして、床梁5上に、根太2からはみ出した床下地板4の部分を載置する。これにより、根太受け金物3の根太支持部31も、床下地板4と同様に床梁5上に載置され、この根太支持部31を介して根太2が根太受け金物3に支持されることとなる。
そして、床下地板4の表面から床梁5に向けて釘6を打ち込むことによって床パネル1を床梁5に固定する。この際、根太受け金物3の根太支持部31の部分には、必ず釘6が打ち込まれるようにしなければならない。これによって根太受け金物3は、床下地板4の表面から、根太支持部31の部分に打ち込まれる釘6によって、床下地板4と一緒に床梁5に固定することができる。
このように、床パネル1は、床梁5上に床下地板4の部分を載置して釘6で固定するだけで根太受け金物3を有効に作用させることができるので、簡単な作業で安全に施工することができる。
また、この床パネル1は、根太受け金物3を、根太2や床下地板4とあらかじめ一体に構成しているため、がつたきによる床鳴りを抑制することができる。
さらに、根太2と根太受け金物3とのがたつきを無くすことによって床鳴り防止のための接着剤などの塗布作業を現場で行なう必要も無くなるので、効率良く施工作業を行なうことができる。
なお、本実施の形態において、床パネル1は1m×2mの大きさに形成されたのもとなされているが、特にこの大きさとしては限定されるものではなく、この種の床パネルとして構成されている各種サイズのものであってもよい。
また、床パネル1は、工場で床パネル1の状態に加工してから現場へ搬入して施工することが最も効率良く作業できるが、床を施工する意味では、床パネル1を構成する段階からすべて現場で行なうものであってもよい。
住宅建物における床の施工に利用できる。
1 床パネル
2 根太
3 根太受け金物
31 根太支持部
4 床下地板
5 床梁
6 釘
2 根太
3 根太受け金物
31 根太支持部
4 床下地板
5 床梁
6 釘
Claims (2)
- 根太上に床下地板が貼設されてなる床パネルであって、
根太の端縁には根太受け金物が設けられてなり、
この根太受け金物は、根太の底面、両側面、天面に接するようにして根太の端縁に設けられ、かつ、この状態で根太の天面に接した部分からは、根太の端縁よりもさらに外側に延設された根太支持部が形成されてなり、
この根太受け金物を設けた根太上には、根太と根太受け金物の根太支持部とを根太の長手方向に沿って被覆する大きさに形成された床下地板が設けられ、
床下地板の表面から根太に打ち込まれる釘によって根太と床下地板との間に根太受け金物が固定され、根太支持部を被覆する床下地板の部分が、この根太支持部とともに床梁上に載置できるようになされたことを特徴とする床パネル。 - 根太の底面、両側面、天面に接するようにして根太の端縁に設けられ、かつ、この状態で根太の天面に接した部分からは、根太の端縁よりもさらに外側に延設された根太支持部が形成されてなる根太受け金物を、根太の端縁に設けた後、
この根太受け金物を設けた根太上には、根太と根太受け金物の根太支持部とを根太の長手方向に沿って被覆する大きさに形成された床下地板を設け、
床下地板の表面から根太に打ち込まれる釘によって根太と床下地板との間に根太受け金物を固定して床パネルを構成し、
この床パネルの根太を床梁間に落とし込むようにして、根太支持部を被覆する床下地板の部分を、この根太支持部とともに床梁上に載置させ、床下地板の表面から床梁に打ち込まれる釘によって床下地板と根太支持部と床梁とを固定することを特徴とする床の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005328565A JP2007132159A (ja) | 2005-11-14 | 2005-11-14 | 床パネルおよび床の施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007132159A true JP2007132159A (ja) | 2007-05-31 |
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ID=38154037
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2005328565A Pending JP2007132159A (ja) | 2005-11-14 | 2005-11-14 | 床パネルおよび床の施工方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012062715A (ja) * | 2010-09-17 | 2012-03-29 | Tsuka Kanamono Kk | 木造住宅上層階用床構造 |
JP2019120090A (ja) * | 2018-01-10 | 2019-07-22 | 帝人株式会社 | 木質床材料および施工方法 |
-
2005
- 2005-11-14 JP JP2005328565A patent/JP2007132159A/ja active Pending
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