JP6194339B2 - スクータ型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンユニットおよびエンジンユニットの出力軸から駆動輪への2次減速機構を備えたスクータ型車両に関する。
従来、エンジンユニットと駆動輪である後輪との間で動力を伝達する手段としてチェーンを用いたものと、歯付ベルトを用いたものがある。どちらも、スイングアームと平行に設けられ、スイングアームの揺動に伴って、チェーンまたは歯付ベルトも揺動する。特許文献1にはエンジンユニットと駆動輪との間の動力伝達にチェーンを用いた自動二輪車が記載されている。特許文献2にはエンジンユニットと駆動輪との間の動力伝達に歯付ベルトを用いた自動二輪車が記載されている。
(1)特許文献1の技術
特許文献1に記載の自動二輪車は、出力軸から後輪へチェーンによる2次減速機構が設けられている。チェーンの場合、雨水がかかると錆が発生する問題があるので、チェーンのほぼ全てを覆うチェーンケースが設けられている。
(2)特許文献2の技術
特許文献2に記載の自動二輪車は、出力軸から後輪へ歯付ベルトによる2次減速機構が設けられている。歯付ベルトはチェーンと比べて、歯付ベルトが出力軸のプーリから離れる歯飛びが発生するおそれがある。そこで、歯付ベルトには歯飛び防止ローラが設けられている。
特開平8−85484号公報 特許4197067号
特許文献1に記載の自動二輪車では、雨水だけでなく空気中の水分によってもチェーンに錆が発生する問題がある。錆の発生を防止するために、チェーンケースの内部にチェーンを収容すると共に潤滑油でチェーンケースを満たす方法がある。これより、錆の発生を低減することができ、メンテナンスの頻度を低減することができる。また、チェーンが巻かれるスプロケットの剛性は高いので、スプロケットの歯は変形しにくい。また、チェーンの剛性も高いので、チェーンの張力を高く保つことができ、チェーンは緩みにくい。これらより、2個のスプロケットに巻かれるチェーンにおいて歯飛びの問題はほとんど発生しない。しかしながら、チェーンとともにチェーンケースも上下に揺動するので、揺動する部材の重量が大きくなってしまう問題がある。
特許文献2に記載の自動二輪車では、出力軸から後輪への動力の伝達に歯付ベルトを用いているので潤滑が不要であり、錆が発生する問題がない。これより、チェーンケースを設ける必要がなく、揺動する部材の材料を低減することができる。さらに、歯付ベルトはチェーンと比較してメンテナンスの頻度も低減することができる。しかしながら、歯付ベルトが出力軸のプーリから離れてしまう歯飛びを防止するために、歯飛び防止ローラを配置しなければならない。歯付ベルトを押さえるローラを設けることで歯飛びを防止できるが、ローラ設置のために出力軸周囲の広い空間を必要とし、車両サイズが大きくなってしまう。また、歯飛び防止の別の方法として、出力軸のプーリ径を大きくすることが挙げられる。しかしながら、出力軸のプーリ径を大きくすると、後輪の駆動軸のプーリ径も大きくしなければならないのでバンク角が確保できなくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、メンテナンス回数を低減できるとともに揺動する部材の重量を低減しながら、従来と同等の車両サイズやバンク角を維持できるスクータ型車両を提供することを目的とする。
本願発明者は、出力軸と同軸線上に揺動軸を備えると、スイングアームの揺動と歯付ベルトの揺動とを同期させることができ、歯付ベルトが外れるのを防止できることを知見した。これにより、メンテナンス回数を低減できるとともに、揺動する部材の重量を低減しながら、従来と同等の車両サイズやバンク角を維持することができる。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をとる。
すなわち、本発明に係るスクータ型車両は、クランク軸およびシリンダブロックを有するエンジンと、前記エンジンのクランク軸が出力する回転を変速する変速機構と、車幅方向に延びると共に、前記変速機構からの動力が伝達される出力軸と、前記クランク軸と前記出力軸とを収容するクランクケースと、を有し、上方にシートが配置された収納箱の下方に位置するエンジンユニットと、前記出力軸に固定された第1プーリと、駆動輪に連結された第2プーリと、前記第1プーリと前記第2プーリとの間に巻かれ、前記出力軸からの動力を前記駆動輪へ伝達する歯付きベルトと、前記クランクケースに支持され、前記出力軸を中心にして前記駆動輪を揺動可能に支持するスイングアームとを備え、前記シリンダブロックは前記クランクケースの前方に配置され、前記スイングアームは前記駆動輪の一方側に位置する第1半体と、前記駆動輪の他方側に位置する第2半体の2つの半体から構成され、前記出力軸と後輪軸とを含む横断面において前記第1半体の前端部の左側端が前記第1プーリと前記クランクケースの間に配置されるように、前記第1半体は、ホルダを介して前記出力軸を軸中心として回転可能に前記クランクケースに支持され、前記第2半体は、前記出力軸の軸中心と同一の軸中心となるように前記エンジンユニットに配置された支持軸を有し、前記エンジンユニットの他方側に配置され、前記支持軸に回転可能に支持されるスクータ型車両である。
本発明によれば、エンジンのクランク軸が出力する回転が変速機構により変速される。さらに、変速機構からの動力が出力軸に伝達される。エンジンユニットは、これらエンジン、変速機構および出力軸を有する。出力軸には第1プーリが固定されている。また、第2プーリが駆動輪に連結されている。第1プーリと第2プーリとの間には歯付ベルトが巻かれている。歯付ベルトは、出力軸からの動力を第1プーリおよび第2プーリを介して駆動輪へ伝達する。スイングアームは、揺動中心に駆動輪を揺動可能に支持する。
出力軸から駆動輪への動力の伝達を歯付ベルトにすることで、ダイカスト製のケースを取り除くことができ、駆動輪周辺部を軽量化することができる。また、ケース内に貯留されていたオイルを省くことができ、さらに軽量化することができる。また、出力軸の軸中心を中心としてスイングアームが揺動するので、歯付ベルトの揺動と同期し、歯付ベルトが第1プーリおよび第2プーリから外れにくい。これらより、メンテナンス回数を低減できるとともに揺動する部材の重量を低減しながら、従来と同等の車両サイズやバンク角を維持できるスクータ型車両を提供することができる。
実施例に係るスクータ型自動二輪車の概略構成を示す側面図である。 実施例に係るスクータ型自動二輪車の車体カバー内の概略構成を示す側面図である。 図1における矢視III方向からのシート周辺の概略図である。 図1における矢視III方向からのシート周辺の概略図である。 図2におけるエンジンユニットおよびスイングアームのV−V線断面展開図である。 図5における減速歯車機構周辺部の拡大図である。 実施例に係る歯付ベルトの側面図である。 実施例に係るスイングアームの側面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
なお、以下の説明で、前後および左右とは自動二輪車に乗車したライダーから見た場合を基準としている。
1.自動二輪車の概略構成
図1及び図2を参照する。図1は、実施例に係る自動二輪車1の概略構成を示す側面図であり、図2は実施例に係る自動二輪車の車体カバー内の概略構成を示す側面図である。自動二輪車1はスクータ型車両であり、前端部から下方に円弧状の形状を有するダイヤモンドフレーム型の車体フレーム2を備える。車体フレーム2は、これに限らず、アンダーボーン型でもよい。車体フレーム2の前端上部にはヘッドパイプ3が設けられている。ヘッドパイプ3にはフロントフォーク4が回転可能に支持されている。フロントフォーク4の上端部にはハンドル5が連結されており、ハンドル5の操作によってフロントフォーク4が回転する。フロントフォーク4の下端部には前輪6が回転可能に取り付けられている。
車体フレーム2にはブラケット2aを介してエンジンユニット7が取り付けられている。車体フレーム2にエンジンユニット7を固定することで、エンジンユニット7がフレームの一部として機能する。これより、フレームパイプを削減することができるので車体の小型化を図ることができると共に、軽量化を図ることができる。
エンジンユニット7の後部にはスイングアーム8が上下揺動可能に接続されている。スイングアーム8の後部には後輪9が回転可能に軸支されている。車体フレーム2の後部と後輪9との間には、スイングアーム8の揺動を吸収するリヤサスペンション10が設けられている。
エンジンユニット7の後部の下部にブラケット13を介してメインスタンド14が回動可能に接続されている。ブラケット13の回動軸15にてメインスタンド14が回動可能に配設されている。メインスタンド14が路面に接地しない状態すなわち収納状態では、後輪9は路面に接地する。メインスタンド14が路面に接地する状態すなわち起立状態では、後輪9は路面から離れる。メインスタンド14が収納状態では、メインスタンド14が後輪9と側面視で重なり、第1プーリ73は、エンジンユニット7の後部かつメインスタンド14の上方に配置されている。
エンジンユニット7の上方には燃料タンク16が設けられている。燃料タンク16の上方にはライダーが着座するシート17が設けられている。ハンドル5とシート17との間に、ライダーの足を載せる低床な足載せ台18が設けられている。足載せ台18はシート17の側方から前方に左右それぞれに延びている。エンジンユニット7に接続される第1プーリ73の上方かつシート17の下方には、同乗者の足を載せるタンデム足載せ台19が設けられている。また、車体フレーム2は各部に分割された車体カバー20により覆われている。特に、左右の足載せ台18の間でシート17の前方に足載せ台18から上方に突出したカバー20aが配置されている。カバー20aの下方には、エンジンユニット7のエンジン31が配置され、特にエンジン31のシリンダブロック3が配置されている。シリンダブロック3はクランクケース36の前方に位置する。
燃料タンク16の後方には収納箱21が配置されている。収納箱21にはヘルメットを収納することができる。燃料タンク16と収納箱21の上方にシート17が前端のヒンジ22を中心に回動可能に設けられている。シート17は、操縦者が着座するメインシート17aとメインシート17aの後部に同乗者が着座するタンデムシート17bとを有する。メインシート17aとタンデムシート17bとの間には、凸部17cが設けられている。タンデムシート17bを囲むように同乗者が掴むグラブバー25が配設されている。グラブバー25の下部に鍵付き収納箱26が取り付けられている。
次に、図3を参照する。図3は、図1において矢視III方向からのシート周辺の概略図である。鍵付き収納箱26は、ボルト27によりグラブバー25の後端部に固定されている。鍵付き収納箱26は、鍵シリンダ26aと左右にスライド可能なケース蓋26bとを有する。鍵シリンダ26aが開状態であれば、ケース蓋26bはスライド可能であり、鍵シリンダ26aが閉状態であれば、ケース蓋26bはスライドできない。
次に、図4を参照する。図4は、図1において矢視III方向からのシート周辺の概略図であり、鍵付き収納箱のケース蓋が開いた状態である。鍵付き収納箱26の内部には、通信装置28が収納されている。鍵付き収納箱26に鍵をかけることで、通信装置28に差し込まれた料金収受システムの通信カードが盗難されるのを防止することができる。鍵シリンダ26aを開閉する鍵は、自動二輪車1のキーオン用の鍵でもよい。
2.エンジンユニットの構成
図5を参照して自動二輪車1に備えられたエンジンユニット7の構成を説明する。図5は、図2におけるエンジンユニットおよびスイングアームのV−V線断面展開図である。
エンジンユニット7は、エンジン31と、エンジン31の右後方に配設されたVベルト式無段変速機構32と、Vベルト式無段変速機構32の後部左側に配設されたクラッチ機構59と、Vベルト式無段変速機構32の左後方に配設された減速歯車機構33と、減速歯車機構33の後方に配設された出力軸34とを有する。Vベルト式無段変速機構32と減速歯車機構33とで変速機構35を構成し、エンジン31のクランク軸40が出力する回転を変速して出力軸34へ伝達する。
エンジン31は、4サイクル並列2気筒エンジンである。エンジン31は、クランクケース36の前面にシリンダブロック37、シリンダヘッド38およびシリンダヘッドカバー39が連結されて略水平に近い状態にまで大きく前傾した姿勢で位置している。クランクケース36は、左右分割された左クランクケース36aと右クランクケース36bとを有する。クランクケース36は、クランク軸40の中央部および減速歯車機構33とを収容する。ピストン41はクランク軸40に連結されており、ピストン41の往復運動によりクランク軸40の回転運動が生じる。2つのピストン41間には、バランサ42が設けられている。
クランク軸40の左方はオルタネータ44に連結される。クランク軸40の回転に伴い、オルタネータ44により交流電力が発生する。オルタネータ44は、左クランクケース36aと接続された発電機カバー45内に収容される。
クランク軸40の右方はVベルト式無段変速機構(Continuously Variable Transmission;以下、CVTと称す)32に接続される。CVT32は、CVT第1プーリ47と、CVT第2プーリ48と、CVT第1プーリ47とCVT第2プーリ48とに巻き掛けられたVベルト49とを有する。CVT32は、変速機ケース50に収容されている。変速機ケース50は左変速機ケース50aと右変速機ケース50bとに左右に分割される。クランクケース36の右側に変速機ケース50が設けてあり、右クランクケース36bの右側に左変速機ケース50aが固定されている。
CVT第1プーリ47はクランク軸40の回転と共に回転する。クランク軸40はCVT第1プーリ47の駆動軸でもある。CVT第1プーリ47の後方には、従動軸51に支持されるCVT第2プーリ48が配置される。従動軸51は、クランク軸40と平行に配置されている。クランク軸40の回転は、CVT第1プーリ47とVベルト49とCVT第2プーリ48とを介して従動軸51に伝達される。
CVT第1プーリ47は、車両左右方向の左方、つまりメインフレーム2の中心線IIに対して車幅方向の内側に位置する固定プーリ体52と、車両左右方向の右方、つまり車幅方向の外側に位置し固定プーリ体52に対向する可動プーリ体53とを備えている。固定プーリ体52は、クランク軸40に固定されており、クランク軸40と共に回転する。可動プーリ体53は、固定プーリ体52より右側に配置されており、クランク軸40に沿ってスライド可能に取り付けられている。可動プーリ体53の右側部分にはローラウエイト54が配設されている。これより、可動プーリ体53は、クランク軸40と共に回転しつつ、クランク軸40の回転によりクランク軸40の軸方向にスライド可能である。
CVT第2プーリ48は、車両左右方向の右方に位置する固定プーリ体55と、車両左右方向の左方に位置し固定プーリ体55に対向する可動プーリ体56とを備えている。可動プーリ体56は、従動軸51と共に回転しつつ、従動軸51の軸方向にスライド可能である。
Vベルト式無段変速機構32は、クランク軸40の動力をVベルト49を介して従動軸51に伝達する。クランク軸40の回転速度が増加するにつれ、ローラウエイト54の遠心方向への移動により、CVT第1プーリ47の可動プーリ体53が固定プーリ体52に接近する。これより、固定プーリ体52および可動プーリ体53に挟まれたVベルト49の巻き径が大きくなる。また、これとは反対に、CVT第2プーリ48の固定プーリ体55と可動プーリ体56とに挟まれたVベルト49の巻き径は小さくなり、自動的に無段変速がなされる。
次に、図6を参照する。図6は、図5における減速歯車機構周辺部の拡大図である。従動軸51の左方にクラッチ機構59が設けられている。クラッチ機構59は従動軸51の軸中心と同軸上に配置されている。CVT第2プーリ48とクラッチ機構59との間で、従動軸51は減速歯車機構33と接続されている。減速歯車機構33は、従動軸51と出力軸34との間に、従動軸51および出力軸34と平行に設けられた中間軸60と、これらの軸に設けられた歯車群によって構成される。エンジンユニット7の回転駆動力は出力軸34より出力される。
従動軸51の回転速度が予め定められた速度を超えると、クラッチウェイト61の遠心方向への移動に伴いクラッチウエイト61がプレッシャープレート62の方向に移動するように構成されている。そのため、プレッシャープレート62がCVT32のある方向に押されてクラッチが係合する。クラッチの係合に伴い、クラッチ出力ギア63も回転する。クラッチ出力ギア63は、中間軸60に固定された中間軸第1ギア64と噛み合う。クラッチ出力ギア63の直径は、中間軸第1ギア64の直径よりも小さい。
また、中間軸60に固定された中間軸第2ギア65は、出力軸34に固定された出力軸ギア66と噛み合う。中間軸第2ギア65の直径は、出力軸ギア66の直径よりも小さい。このように、減速歯車機構33は、2段階にて減速を実施している。
中間軸60の左端は軸受67を介して左クランクケース36aに支持されている。中間軸60の右端は軸受68を介して右クランクケース36bに支持されている。出力軸34の右端は、軸受69を介して右クランクケース36bに支持されている。また、出力軸34の中央付近を軸受70を介して左クランクケース36aに支持されている。
3.2次減速機構の構成
図7は、歯付べルトの側面図である。図5および図7が示すように、2次減速機構72は、出力軸34と出力軸34の左方に固定された第1プーリ73と、後輪9のホイール74の左方に固定された第2プーリ75と、第1プーリ73と第2プーリ75とに掛け回された歯付ベルト76とで構成される。
第1プーリ73の直径は90mmであり、第2プーリ75の直径は200mmである。このように、第1プーリの直径は第2プーリの直径よりも小さい。第1プーリ73の直径は、他のスポーツ型やクルーザ型の自動二輪車の出力軸のプーリの直径よりも小さい。これは、シート17下のスペースがスクータ型自動二輪車では十分に確保できないからである。
歯付ベルト76はベルト歯76aを有する。第1プーリ73および第2プーリ75にも、ベルト歯76aと噛み合う歯が形成されている。歯付きベルト76により、出力軸34の回転動力が後輪9へ伝達される。
後輪9は、リム部77と、ホイール74とを有する。第2プーリ75は、ハブクラッチおよびハブダンパーを介することなく、ボルト78により直接ホイール74に締結されている。第2プーリ75の回転と共にホイール74が回転する。ホイール74が回転することで、駆動輪である後輪9が回転する。ボルト78は本願発明における締結部材に相当し、後輪9は本願発明における駆動輪に相当する。
2次減速機構72は1段階の減速機構である。これより、CVT32から後輪9にかけて3段階の減速が実施される。CVT32による減速は、歯車によるトランスミッション機構に比べて減速比の幅に限界がある。本実施例では、出力軸ギア66の直径Rgと第1プーリ73の直径Rpとが等しい(図6参照)。これより、従来のスプロケットの直径をそのままプーリの直径とした場合よりも、第1プーリ73と歯付ベルト76のベルト歯76aとの噛み合い歯数を多く確保できる。また、歯付ベルト76がエンジンユニット7に接触するのを防止できる。また、第2プーリ75の直径を大きくしすぎることもないので、自動二輪車1のバンク角を十分確保することができる。
スイングアーム8は、左側分割部81と右側分割部82との2つの半体に分割される。左側分割部81の取付ボス部81aと右側分割部82の取付ボス部82aとが互いに突き合わされている。図8は、スイングアームの側面図である。図8が示すように、左側分割部81と右側分割部82とは、ボルト83、84により連結されている。スイングアーム8は軸85を介してリヤクッション10の後端部と回動自在に取り付けられている。
左側分割部81の上側には、歯付ベルト76を覆う上部ベルトカバー86がボルト87、88により固定されている。また、左側分割部81の下側には、歯付ベルト76を覆う下部ベルトカバー89がボルト90、91により固定されている。これらのベルトカバーにより、第1プーリ73および第2プーリ75と歯付ベルト76との間に石が挟み込まれるのを防止している。このように、第1プーリ73から第2プーリ75に掛け渡されている歯付ベルト76の大部分が上部ベルトカバー86および下部ベルトカバー89に覆われている。第1プーリ73に巻きつけられた歯付ベルト76の前方部分と、第2プーリ75に巻きつけられた歯付ベルト76の後方部分は露出している。また、下部ベルトカバー89の中央部に窓92が形成されており、窓92を通して歯付ベルト76が露出している。
図6が示すように、右側分割部82の前端部は、ボルト94により、右クランクケース36bの後部に上下方向に揺動可能に接続されている。ボルト94の左端部は軸受93を介して回動可能に右クランクケース36bに支持されている。ボルト94は本願発明における揺動軸である。
また、左側分割部81の前端部は、ホルダ79を介して左クランクケース36aの後部に上下方向に揺動可能に接続されている。ホルダ79は左右両側が開口しており、開口の中心を出力軸34が貫通する。ホルダ79は左クランクケース36aにボルト80にて固定されている。左側分割部81は、軸受71を介してホルダ79に回動可能に支持されている。このように、左側分割部81は、ホルダ79により、出力軸34を中心軸として回動可能に左クランクケース36aに接続されている。左側分割部81の揺動による衝撃は、ホルダ79を介して左クランクケース36aに伝わるので、出力軸34は左側分割部81の揺動の衝撃が緩和される。ボルト94と出力軸34は同軸線上に配置されているので、出力軸34は、左側分割部81の揺動の中心軸としての機能を発揮するものの、左側分割部81の揺動の衝撃を受けにくい構造である。
ボルト94と出力軸34とが同軸線上にあるので、歯付ベルト76の上下方向の揺動がスイングアーム8の上下方向の揺動と同期する。これより、歯付ベルト76にかかる張力に対するスイングアーム8の揺動による影響を低減することができる。ボルト94と出力軸34とは、スイングアーム8の揺動軸として機能する。
また、スイングアーム8はエンジンユニット7に連結されているが、車体フレーム2には連結されていない。すなわち、スイングアーム8はエンジンユニット7を介して車体フレーム2に連結されている。これより、スイングアーム8の振動はリヤクッション10だけでなくVベルト49にも吸収されるので、スイングアーム8の振動が車体フレーム2に直接伝わるのを防ぐことができる。また、車体フレーム2を介してシート17上に着座するライダーへ振動が伝わるのを低減することができる。
図5を参照すると、第1プーリ73は、左側分割部81よりも、車体方向外側にて出力軸34に固定されている。第1プーリ73の左側において、出力軸カバー95が軸受96を介して出力軸34の左端を支持している。出力軸カバー95はボルト97、98、99にて、左側分割部81に固定されている。第2プーリ75は、左側分割部81よりも、車体方向内側にてホイール74に固定されている。これより、自動二輪車1が旋回時においても、第2プーリ75は左側分割部81により保護される。
スイングアーム8の半体である左側分割部81が、第1プーリ73と第2プーリ75との間を回転する歯付ベルト76の間を通ることで、第1プーリ73よりも車体幅方向内側で左側分割部81と左クランクケース36aとをホルダ79を介して回動可能に接続することができる。これより、左側分割部81の揺動が出力軸34へ影響するのを低減することができる。左側分割部81および右側分割部82の後端部に後輪軸100が固定されている。後輪軸100は、後輪9を軸支する。
後輪9の右側には、ブレーキ機構101が配設されている。ブレーキ機構101はブレーキディスク102とキャリパ103とを有する。ホイール74の右側には、ブレーキディスク102が固定されている。さらに、右側分割部82には、ブレーキディスク102のキャリパ103が配設され、このキャリパ103のパッドにより、ブレーキディスク102を挟持して制動力を働かせるようにしている(図1参照)。ブレーキディスク102およびキャリパ103が、後輪9を挟んで2次減速機構72の反対側に配置されているので、後輪9の左右の重量バランスを好適に保つことができる。
実施例によれば、出力軸34とスイングアーム8の揺動軸であるボルト94とが同軸線上に配置されているので、スイングアーム8の揺動が歯付ベルト76の揺動と同期し、歯付ベルト76が第1プーリ73および第2プーリ75から外れるのを防止している。出力軸34と揺動軸であるボルト94とが同軸線上にあるので、スイングアーム8が上下に揺動しても、リヤクッション10のストロークの違いに影響されずに歯付ベルト76の張力を同一に保持することができる。歯付ベルト76の張力がスイングアーム8の揺動に影響されないので、自動二輪車1が走行する路面状態によって歯付ベルト76が第1プーリ73または第2プーリ75から外れるのを防ぐことができる。他のクルーザ型やスポーツ型自動二輪車に比べて第1プーリの直径が小径化されることで、歯付ベルト76がプーリから外れやすくなるにもかかわらず、歯付ベルト76の外れやベルト歯76aの欠けを防止することができる。また、ベルト歯76aの欠けを防止することで、2次減速機構72の伝達効率の低下を予防することができる。さらには、歯付ベルト76の耐久性が低下するのを予防することができる。
出力軸34の軸中心を中心としてスイングアーム8が揺動するので、歯付ベルト76の揺動と同期し、歯付ベルト76が第1プーリ73および第2プーリ75から外れにくい。このように、歯付ベルト76の歯飛びを防止するためにローラを設ける必要がなく、出力軸34の周囲の広い空間を必要としないので、従来と同等の車両サイズを維持することができる。また、歯飛び防止のために出力軸34のプーリ径を過度に大きくすることがないので、後輪9の駆動軸である後輪軸100のプーリ径が大きくなるのを防止することができ、従来と同等のバンク角を維持することができる。
また、出力軸34から後輪9への動力の伝達を歯付ベルト76にすることで、従来のダイカスト製のケースを取り除くことができ、後輪9の周辺部を軽量化することができる。また、ダイカスト製のケース内に従来貯留されていたオイルを省くことができるので、さらに軽量化することができる。これより、メンテナンス回数を低減できるとともに揺動する部材の重量を低減することができる。さらには、後輪9の周辺部を軽量化することができるので、自動二輪車1の前後方向の重量分布が均一化される。また、後輪9の路面の追従性が向上し、ライダーの乗り心地が向上する。また、後輪9の周辺部の軽量化により、自動二輪車1の重量も軽量化されるので、製造費用も削減することができ、燃費も向上する。
また、歯付ベルト76により後輪9の振動が吸収されるので、後輪9からエンジンユニット7への振動の伝達が低減され、第2プーリ75と後輪9とをボルト78で直接に締結することができる。第2プーリ75と後輪9とを直接に締結することで、従来、後輪9に取り付けられていたクラッチダンパーおよびハブクラッチを省くことができ、後輪9の周辺部をさらに軽量化することができる。
また、エンジンユニット7はシート17の下方に配置された燃料タンク16の下方に配置されているので、エンジン31は水平方向に寝かされて配置されている。これより、エンジンユニット7と後輪9との間の空間は、クルーザ型自動二輪車やスポーツ型自動二輪車と比較して狭い。第1プーリ73は燃料タンク16の下方に配置されたエンジンユニット7の後部かつメインスタンド14の上方に配置できるほどの大きさなので、自動二輪車1はスクータ型でありながら、好適に2次減速機構を歯付ベルト76で構成することができる。
また、エンジン31の回転出力を変速する変速機構がVベルト49によるCVT32であるので、エンジン31が生じる振動を低減することができる。Vベルト49と歯付ベルト76とが自動二輪車1の車幅方向における中心線II−IIに対して互いに反対側に位置しているので、自動二輪車1の左右それぞれの振動が各ベルトに吸収され、振動がライダーに伝わるのを低減することができる。また、Vベルト49および歯付ベルト76ともベルトであるので、自動二輪車1の左右の重量バランスが向上する。
また、Vベルト49が出力軸34よりも前方に配置され、歯付ベルト76が出力軸34から後方に配置されているので、自動二輪車1の前方からの振動および後方からの振動をそれぞれのベルトが吸収する。これより、ライダーに対して、路面の凹凸による振動の伝達を低減することができる。前輪6からフロントフォーク4および車体フレーム2を介してエンジンユニット7に伝わる振動はVベルト49により低減することができる。後輪9からエンジンユニット7に伝わる振動は、歯付ベルト76により低減することができる。このように、シート17の下方に前後に2本のベルトを備えることで、シート17に伝わる振動が低減される。
また、従来、ベルト式無段変速機構を有する自動二輪車の場合、CVTによる減速比が制限されているので、減速比を十分に確保するために、2次減速機構のスプロケットの直径は出力軸に固定された歯車の直径よりも小さいものである。上記実施例では、第1プーリ73の直径が出力軸ギア66の直径と等しくすることで、第1プーリ73から歯付ベルト76が外れるのを防止している。また、第1プーリ73と第1プーリの前方に配置された発電機カバー45との間に空間を設けることができ、歯付ベルト76と発電機カバー45との接触を防ぐことができる。
また、本発明において、前記スイングアームは、前記第1プーリと前記エンジンユニットの間で前記出力軸を軸中心として回転可能に前記エンジンユニットに支持されることが好ましい。この構成によれば、スイングアームの揺動による衝撃が出力軸に伝わるのを低減することができる。
また、本発明において、前記スイングアームは前記駆動輪の一方側に位置する第1半体と、前記駆動輪の他方側に位置する第2半体の2つの半体から構成され、前記第1半体は前記第1プーリと前記エンジンユニットの間に配置され、前記出力軸を軸中心として回転可能に前記エンジンユニットに支持され、前記第2半体は、前記出力軸の軸中心と同一の軸中心となるように前記エンジンユニットに配置された支持軸を有し、前記エンジンユニットの他方側に配置され、前記支持軸に回転可能に支持されることが好ましい。この構成によれば、スイングアームの揺動による衝撃が出力軸に伝わるのを低減することができる。
また、本発明において、前記第2プーリと前記駆動輪とを直接に締結する締結部材を備えることが好ましい。歯付ベルトにより駆動輪の振動が吸収されるので、駆動輪からエンジンユニットへの振動の伝達が低減され、第2プーリと駆動輪とを締結部材で直接に締結することができる。この構成によれば、第2プーリと駆動輪とを直接に締結することで、駆動輪に取り付けられていたクラッチダンパーおよびハブクラッチを省くことができる。これより、駆動輪周辺部をさらに軽量化することができる。
また、本発明において、前記締結部材がボルトであることが好ましい。この構成によれば、締結部材がボルトであるので、スイングアームと駆動輪とを好適に締結することができる。
また、本発明において、前記駆動輪の回転を制動するブレーキ機構を備え、前記第2プーリは前記駆動輪の一方側に配置され、前記ブレーキ機構は前記駆動輪の他方側に配置されることが好ましい。ブレーキ機構と第2プーリとを駆動輪の両側にわけて配置することで、第2プーリが車両外方に配置されることがなく、バンク角を確保できる。さらに、第1プーリの位置も車両内方になるため車両が大型化することを抑制できる。
また、本発明において、ライダーが着座するシートと、前記シートの下方かつ前記エンジンユニットの上方に配置される燃料タンクと、前記エンジンユニットの下部に接続され、前記駆動輪を路面と接地または路面から浮かせるメインスタンドとを備え、前記メインスタンドが収納された状態で、前記メインスタンドと後輪が側面視で重なり、前記第1プーリは、前記エンジンユニットの後部かつ前記メインスタンドの上方に配置されていることが好ましい。
上記構成によれば、エンジンユニットはシートの下方に配置された燃料タンクの下方に配置されているので、シリンダブロックがクランクケースの上方に位置するようにエンジンユニットを配置することができない。そこで、シリンダブロックがクランクケースの前方に位置するようにエンジンユニットを配置している。これより、エンジンユニットと駆動輪との間の空間は、クルーザ型自動二輪車と比較して狭い。第1プーリは燃料タンクの下方に配置されたエンジンユニットの後部かつメインスタンドの上方に配置できるほどの大きさなので、自動二輪車でありながら、好適に2次減速機構をベルトで構成することができる。
また、本発明において、前記変速機構はVベルト式の無段変速機構を有することが好ましい。有段変速のエンジンでは、変速の度にギヤの切替やクラッチの接続・切断が必要である。また、変速の度に、エンジン回転速度や伝達トルクが不連続に変化する。これに対し、Vベルト式無段変速機構では連続的に変速され、また、Vベルト自身が振動を吸収する。変速機構がVベルトによる無段変速機構を有するので、有段変速のエンジンと比較して、エンジンが生じる振動を低減することができる。
また、本発明において、前記Vベルトと前記歯付ベルトとが自動二輪車の車幅方向における中心線に関して互いに反対側に位置するように配置されていることが好ましい。この構成によれば、Vベルトと歯付ベルトとが自動二輪車の車幅方向における中心線に対して互いに反対側に位置しているので、左右それぞれの振動が各ベルトに吸収され、振動がライダーに伝わるのを低減することができる。また、Vベルトおよび歯付ベルトともベルトであるので、左右の重量バランスが向上する。
また、本発明において、前記Vベルトが前記出力軸よりも前方に配置され、前記歯付ベルトが前記出力軸から後方に配置されていることが好ましい。この構成によれば、前方からの振動および後方からの振動をそれぞれのベルトが吸収するので、ライダーに対して、路面の凹凸による振動の伝達を低減することができる。前輪からフレームを介してエンジンユニットに伝わる振動はVベルトにより低減することができる。後輪からエンジンユニットに伝わる振動は、歯付ベルトにより低減することができる。このように、シートの下方に2本のベルトを備えることで、シートに伝わる振動が低減される。
また、本発明において、前記変速機構はVベルト式の前記無段変速機構からの出力を減速する歯車減速機構を有し、前記第1プーリの直径が前記出力軸に固定された前記減速機構の歯車の直径と等しいことが好ましい。この構成によれば、Vベルト式の無段変速機構からの出力が歯車機構により減速されて出力軸に伝達される。これより、Vベルト式の無段変速機構から駆動輪にかけて複数段の減速機構を有する。出力軸に固定された減速機構の歯車の直径と第1プーリの直径とが等しいので、歯付ベルトが第1プーリから外れない程度の第1プーリと歯付ベルトとの噛み合い歯数を確保することができる。
また、本発明において、前記変速機構は、駆動軸と従動軸と前記Vベルトを有するVベルト式の無段変速機構であり、前記エンジンユニットは、前記従動軸の軸中心と同軸上に配置されたクラッチ機構と、前記無段変速機構と前記クラッチ機構の間に配置された前記歯車減速機構を備え、前記無段変速機構からの出力は前記クラッチ機構、前記歯車減速機構を介して前記出力軸に伝達されることが好ましい。この構成によれば、変速機構の従動軸とは別軸の出力軸に第1プーリを配置し、出力軸へ動力を伝達する歯車減速機構を無段変速機とクラッチ機構の間に配置することで、第1プーリがエンジンユニットの中心から離れた位置に配置されることを抑制でき、車両が大型化することを抑制できる。
また、本発明において、前記変速機構は、駆動軸と従動軸と前記Vベルトを有するVベルト式の無段変速機構であり、前記エンジンユニットは、前記無段変速機構の従動軸と前記出力軸との間で動力を伝達する前記歯車減速機構を有し、前記第1プーリは、車幅方向で前記エンジンユニットの左右端部の間に配置されることが好ましい。この構成によれば、第1プーリが車幅方向においてエンジンユニットの間に配置されるので、車両が大型化することを抑制することができる。
また、本発明において、ライダーが着座するシートと、前記シートの側方から前方に延びる左右の足載せ台と、左右の前記足載せ台の間かつ前記シートの前方に位置し、前記足載せ台から上方に突出したカバー部材とを備え、前記エンジンユニットは、前記シートの前端よりも前方に位置し、前記カバー部材の下方に配置されるエンジンと、前記シートの前端よりも後方かつ前記足載せ台よりも後方に位置している出力軸とを有することが好ましい。この構成によれば、シートの前端よりも前方から後方に長くのびるエンジンユニットでエンジンユニットと駆動輪との位置が近い自動二輪車である。本発明によりエンジンユニットが大型化しないので、特にこの形状の自動二輪車において有効である。
本発明は、上記実施例のものに限らず、次のように変形実施することができる。
(1)上記実施例では、CVT32をユニットエンジン7の右側に、2次減速機構72を後輪9の左側に配置したが、CVT32をユニットエンジン7の左側に、2次減速機構72を後輪9の右側に配置してもよい。
(2)上記実施例では、自動二輪車1はスクータ型自動二輪車であるが、モペット型自動二輪車でもよい。また、変速機構はVベルト式無段変速機構に限らず、有段式の変速機構であってもよい。
(3)上記実施例では、CVT第1プーリ47の駆動軸とクランク軸40とが同軸であったが、これに限らず、別軸の構成でもよい。
(4)上記実施例では、減速歯車機構33は2段階にて減速を実施しているが、これに限らない。たとえば、1段階で減速を実施してもよいし、3段階で減速を実施してもよい。
(5)上記実施例では、第1プーリ73は出力軸34の左方に固定されているが、これに限らず、出力軸34の右方に固定されてもよい。また、第1プーリ73とCVT32とが同じ側に配置されてもよい。
1 … 自動二輪車
7 … エンジンユニット
8 … スイングアーム
9 … 後輪
14 … メインスタンド
16 … 燃料タンク
17 … シート
31 … エンジン
32 … ベルト式無段変速機構(CVT)
33 … 減速歯車機構
34 … 出力軸
35 … 変速機構
73 … 第1プーリ
75 … 第2プーリ
76 … 歯付ベルト
78 … ボルト
81 … 左側分割部
82 … 右側分割部
94 … ボルト
101 … ブレーキ機構
II … 中心線

Claims (15)

  1. クランク軸およびシリンダブロックを有するエンジンと、前記エンジンのクランク軸が出力する回転を変速する変速機構と、車幅方向に延びると共に、前記変速機構からの動力が伝達される出力軸と、前記クランク軸と前記出力軸とを収容するクランクケースと、を有し、上方にシートが配置された収納箱の下方に位置するエンジンユニットと、
    前記出力軸に固定された第1プーリと、
    駆動輪に連結された第2プーリと、
    前記第1プーリと前記第2プーリとの間に巻かれ、前記出力軸からの動力を前記駆動輪へ伝達する歯付きベルトと、
    前記クランクケースに支持され、前記出力軸を中心にして前記駆動輪を揺動可能に支持するスイングアームとを備え、
    前記シリンダブロックは前記クランクケースの前方に配置され、
    前記スイングアームは前記駆動輪の一方側に位置する第1半体と、前記駆動輪の他方側に位置する第2半体の2つの半体から構成され、
    前記出力軸と後輪軸とを含む横断面において前記第1半体の前端部の左側端が前記第1プーリと前記クランクケースの間に配置されるように、前記第1半体は、ホルダを介して前記出力軸を軸中心として回転可能に前記クランクケースに支持され、
    前記第2半体は、前記出力軸の軸中心と同一の軸中心となるように前記エンジンユニットに配置された支持軸を有し、前記エンジンユニットの他方側に配置され、前記支持軸に回転可能に支持される
    スクータ型車両
  2. 請求項1に記載のスクータ型車両において、
    前記スイングアームは、前記第1プーリと前記エンジンユニットとの間で前記出力軸を軸中心として回転可能に前記エンジンユニットに支持される
    スクータ型車両
  3. 請求項1または2に記載のスクータ型車両において、
    前記第2プーリと前記駆動輪とを直接に締結する締結部材を
    備えるスクータ型車両
  4. 請求項3に記載のスクータ型車両において、
    前記締結部材がボルトである
    スクータ型車両
  5. 請求項1から4いずれか1つに記載のスクータ型車両において、
    前記駆動輪の回転を制動するブレーキ機構を備え、
    前記第2プーリは前記駆動輪の一方側に配置され、前記ブレーキ機構は前記駆動輪の他方側に配置される
    スクータ型車両
  6. 請求項1から5いずれか1つに記載のスクータ型車両において、
    ライダーが着座するシートと、
    前記シートの下方かつ前記エンジンユニットの上方に配置される燃料タンクと、
    前記エンジンユニットの下部に接続され、前記駆動輪を路面と接地または路面から浮かせるメインスタンドとを備え、
    前記メインスタンドが収納された状態で、前記メインスタンドと後輪が側面視で重なり、
    前記第1プーリは、前記エンジンユニットの後部かつ前記メインスタンドの上方に配置されている
    スクータ型車両
  7. 請求項1から6いずれか1つに記載のスクータ型車両において、
    前記変速機構はVベルト式の無段変速機構を有する
    スクータ型車両
  8. 請求項7に記載のスクータ型車両において、
    前記Vベルトと前記歯付ベルトとがスクータ型車両の車幅方向における中心線に関して互いに反対側に位置するように配置されている
    スクータ型車両
  9. 請求項7または8に記載のスクータ型車両において、
    前記Vベルトが前記出力軸よりも前方に配置され、前記歯付ベルトが前記出力軸から後方に配置されている
    スクータ型車両
  10. 請求項7から9いずれか1つに記載のスクータ型車両において、
    前記変速機構はVベルト式の前記無段変速機構からの出力を減速する前記歯車減速装置を有し、
    前記第1プーリの直径が前記出力軸に固定された前記歯車減速装置の歯車の直径と等しい
    スクータ型車両
  11. 請求項10に記載のスクータ型車両において、
    前記変速機構は、駆動軸と従動軸と前記Vベルトを有するVベルト式の無段変速機構であり、
    前記エンジンユニットは、前記従動軸の軸中心と同軸上に配置されたクラッチ機構と、
    前記無段変速機構と前記クラッチ機構の間に配置された前記歯車減速装置を備え、前記無段変速機構からの出力は前記クラッチ機構、前記歯車減速装置を介して前記出力軸に伝達される
    スクータ型車両
  12. 請求項10に記載のスクータ型車両において、
    前記変速機構は、駆動軸と従動軸と前記Vベルトを有するVベルト式の無段変速機構であり、
    前記エンジンユニットは、前記無段変速機構の従動軸と前記出力軸との間で動力を伝達する前記歯車減速装置を有し、
    前記第1プーリは、車幅方向で前記エンジンユニットの左右端部の間に配置される
    スクータ型車両
  13. 請求項1から5いずれか1つに記載のスクータ型車両において、
    ライダーが着座するシートと、
    前記シートの側方から前方に延びる左右の足載せ台と、
    左右の前記足載せ台の間かつ前記シートの前方に位置し、前記足載せ台から上方に突出したカバー部材とを備え、
    前記エンジンユニットは、
    前記シートの前端よりも前方に位置し、前記カバー部材の下方に配置されるエンジンと、
    前記シートの前端よりも後方かつ前記足載せ台よりも後方に位置している出力軸とを有するスクータ型車両
  14. 請求項1から13いずれか1つに記載のスクータ型車両において、

    前記クランクケースに固定されるホルダを備え、前記スイングアームは、前記ホルダを介して前記出力軸を軸中心として回転可能に前記エンジンユニットに支持されているスクータ型車両
  15. 請求項1から14のいずれか1つに記載のスクータ型車両において、
    前記第1プーリは、前記スイングアームよりも、車幅方向外側にて出力軸に固定され、前記スイングアームに固定されていると共に第1プーリよりも車幅方向外側において、出力軸の端部を支持する出力軸カバーを有している
    スクータ型車両
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