JP6189347B2 - 車両用ペダル装置の後退防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前方衝突に伴ってダッシュパネルが車両後側へ変位した場合に、操作ペダルが後退することを抑制する車両用ペダル装置の後退防止装置に関する。
従来、車両の前方衝突時に操作ペダルが車体後方の乗員側に移動することを抑制する車両用ペダル装置の後退防止装置として、例えば、特許文献1記載の発明が知られている。特許文献1記載のブレーキペダル後退防止装置は、ペダルブラケットと、ブレーキペダルと、中間レバーに相当する第1リンクと、連結リンクに相当する第2リンクを有する車両用ペダル装置に関し、ダッシュパネルが運転席側へ後退変位させられた際に前記操作ペダルの踏部がその運転席側へ後退することを抑制するように構成されている。
具体的に説明すると、特許文献1記載のブレーキペダル後退防止装置において、ペダルブラケットは、ダッシュパネル側に支持されたメインペダルブラケットと、インパネリインフォース側に支持されたサブペダルブラケットと、両者の間に配置されたペダルブラケットサポートによって構成されている。ブレーキペダルは、ペダルブラケットに対して揺動可能に支持されており、第1リンク、第2リンクを介してプッシュロッドに連結されている。そして、サブペダルブラケットの下部側には、ビードが形成されており、前記荷重入力時に曲げ変形するように構成されている。又、中間レバーに相当する第1リンクのアーム部は、前記荷重入力時にビードよりも上方側において、サブペダルブラケットの底壁部に当接するように配置されている。
従って、当該特許文献1記載のブレーキペダル後退防止装置は、サブペダルブラケットの曲げ変形の影響を受けることなく、中間レバーに相当する第1リンクのアーム部を、サブペダルブラケットの底壁部で車両前方側へ押圧することができ、ブレーキペダルの踏面を支軸周りに車両前方側へ回転変位させることができる。更に、特許文献1では、ペダルブラケットサポートは、ボルト及びナットを含む離脱機構を介して、サブペダルブラケットの下部に対して締結されており、車両衝突時において、離脱機構を介して、サブペダルブラケットから離脱することによって、特許文献1におけるブレーキペダルの後退量を確実に抑制している。
特開2008−204096号公報
しかしながら、特許文献1記載のブレーキペダル後退防止装置においては、ペダルブラケットは、メインペダルブラケットと、サブペダルブラケットと、ペダルブラケットサポートによって構成されている。従って、この構成の場合、当該ブレーキペダル後退防止装置を構成する部品点数の増大を招いてしまう。又、サブペダルブラケットとペダルブラケットサポートとを、ボルト及びナットを含む離脱機構によって締結する構成である為、サブペダルブラケットからペダルブラケットサポートが離脱する離脱荷重を適切に設定することが困難であった。この結果、特許文献1記載のブレーキペダル後退防止装置では、車両衝突時においても、離脱機構によって、サブペダルブラケットからペダルブラケットサポートを離脱させることができずに、ブレーキペダルの踏部の後退を抑制する後退防止作用が適切に得られない可能性があった。
本発明は、車両の前方衝突に伴ってダッシュパネルが車両後側へ変位した場合に、操作ペダルが後退することを抑制する車両用ペダル装置の後退防止装置に関し、安価且つ確実に操作ペダルの後退を抑制し得る車両用ペダル装置の後退防止装置を提供する。
本発明の一側面に係る車両用ペダル装置の後退防止装置は、車両前側のダッシュパネルに固定された第1ブラケットと、前記第1ブラケットに対して車両後方側に配置される第2ブラケットと、前記第2ブラケットの第1支持軸によって回動可能に配設され、車両前側への踏込み操作に用いられる踏部を有する操作ペダルと、前記第1ブラケットに配設され、前記第1支持軸に平行な第2支持軸まわりに回動可能に支持されると共に、前記第2支持軸を軸とした出力方向への回動によって、所定の出力部材を車両前側へ変位させる中間レバーと、前記操作ペダルと前記中間レバーを連結し、前記操作ペダルに対する踏込み操作に連動して、前記中間レバーを前記出力方向へ回動させる連結リンクと、を有する車両用ペダル装置に関し、前記ダッシュパネルが車両後側へ変位した場合に、前記操作ペダルの踏部の車両後側への変位を抑制する後退防止装置であって、前記第1ブラケットに対して前記第2ブラケットを回動可能に支持する回動軸と、前記回動軸よりも下方において、前記第1ブラケットに対して前記第2ブラケットを保持する保持機構部と、を有し、前記第2ブラケットは、前記ダッシュパネルが車両後側へ変位し、前記第2ブラケットが車体側部材と当接した場合に、前記回動軸まわりに回動することによって、前記保持機構部から離脱し、前記第1支持軸を前記第1ブラケットに対して変位させることを特徴とする。
当該車両用ペダル装置の後退防止装置は、第1ブラケットと、第2ブラケット、操作ペダルと、中間レバーと、連結リンクと、を有しており、踏込み操作に伴う操作ペダルの回動に連動して、連結リンクを介して中間レバーを回動させることができ、もって、出力部材を車両前側へ変位させ得る。ここで、当該車両用ペダル装置の後退防止装置は、更に、回動軸と、保持機構部を更に有しており、前記ダッシュパネルが車両後側へ変位し、前記第2ブラケットが車体側部材と当接した場合に、前記回動軸まわりに回動することによって、前記保持機構部から離脱し、前記第1支持軸を前記第1ブラケットに対して変位させることができる。即ち、第2ブラケットが回動軸周りに回動することで、操作ペダルは、第2ブラケットに配設された第1支持軸と共に、第1ブラケットに対して変位する。上述したように、操作ペダルは、連結リンクによって、第1ブラケットの第2支持軸に支持された中間レバーと連結されている為、第2ブラケットの回動に連動して、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを抑制することができる。このように、当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、車両の前方衝突等に伴い、第2ブラケットを回動軸周りに回動させて、第1支持軸を第1ブラケットに対して変位させることで、中間レバーに連結されている連結リンクを介して、操作ペダルを回動させることができ、もって、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。そして、当該車両用ペダル装置の後退防止装置は、少ない部品点数で操作ペダルの後退を確実に抑制することができる為、操作ペダルの後退を抑制する機能を安価に実現することができる。
又、本発明の他の側面に係る車両用ペダル装置の後退防止装置は、請求項1記載の車両用ペダル装置の後退防止装置であって、前記回動軸周りの前記第2ブラケットの回動に伴い、前記第1支持軸が前記第1ブラケットに対して変位することによって、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断する分断部を有することを特徴とする。
当該車両用ペダル装置の後退防止装置において、当該分断部は、車両の衝突等によって前記ダッシュパネルが車両後側へ変位すると、前記回動軸周りの前記第2ブラケットの回動に伴い、前記第1支持軸が前記第1ブラケットに対して変位し、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断する。当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、車両の前方衝突等に伴い、第2ブラケットを回動軸周りに回動させることで、前記分断部によって、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断することができ、もって、操作ペダルを第1支持軸周りに自由に揺動可能な状態として、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。そして、当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を維持した状態で操作ペダルの車両後側へ変位を抑制する場合に比べて少ない第2ブラケットの回動量で、操作ペダルの車両後側へ変位を抑制できる為、車両衝突等の早い段階で、運転者の保護等を図ることができる。
そして、本発明の他の側面に係る車両用ペダル装置の後退防止装置は、請求項2記載の車両用ペダル装置の後退防止装置であって、前記中間レバーは、前記第1ブラケットの前記第2支持軸まわりに回動可能に支持されると共に、前記第2支持軸を軸とした出力方向への回動によって、前記出力部材を車両前側へ変位させるレバー本体部材と、前記連結リンクによって前記操作ペダルに対して連結されると共に、前記レバー本体部材に対して取り付けられる連結部材とにより構成されており、前記分断部は、前記レバー本体部材と前記連結部材の何れか一方に形成された取付ピンと、前記レバー本体部材と前記連結部材の何れか他方に形成され、前記取付ピンを保持する取付保持部とによって構成され、前記回動軸周りの前記第2ブラケットの回動に伴い、前記第1支持軸が前記第1ブラケットに対して変位する際に、前記取付保持部内から前記取付ピンを離脱させることで、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断することを特徴とする。
当該車両用ペダル装置の後退防止装置において、中間レバーは、レバー本体部材と、連結部材とにより構成されており、前記分断部は、取付ピンと、取付保持部によって構成されている。前記回動軸周りの前記第2ブラケットの回動に伴い、前記第1支持軸が前記第1ブラケットに対して変位する際に、前記分断部は、前記取付保持部内から前記取付ピンを離脱させることで、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断する。ここで、取付ピンと取付保持部の設計によって、取付保持部から取付ピンが離脱する離脱荷重を、容易に所望の大きさに設定することができるので、当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、分断部による前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結の分断が、所望の条件で生じるように設定することができ、もって、所望の条件下で操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。
又、本発明の他の側面に係る車両用ペダル装置の後退防止装置は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用ペダル装置の後退防止装置であって、前記保持機構部は、前記第1ブラケットと前記第2ブラケットの何れか一方に形成された固定ピンと、前記第1ブラケットと前記第2ブラケットの何れか他方に形成され、前記固定ピンを保持するピン保持部とにより構成され、前記ピン保持部は、前記操作ペダルの踏込み操作に際して前記第1支持軸に作用する荷重に対して直交する方向であって、且つ、当該ピン保持部と前記回動軸を結ぶ線分に直交する方向に、所定の荷重が作用した場合に前記固定ピンの離脱を許容する開口を有することを特徴とする。
当該車両用ペダル装置の後退防止装置において、前記保持機構部は、固定ピンと、ピン保持部により構成されており、当該ピン保持部は、回動軸周りの第2ブラケットの回動に伴い所定の荷重が作用した場合に、固定ピンの離脱を許容する開口を有している。ここで、当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、ピン保持部の開口は、操作ペダルの踏込み操作に際して前記第1支持軸に作用する荷重に対して直交する方向に位置している為、操作ペダルの踏込み操作に際して、ピン保持部から固定ピンが離脱することはなく、車両用ペダル装置として正常に使用することができる。又、当該車両用ペダル装置の後退防止装置において、ピン保持部の開口は、当該ピン保持部と前記回動軸を結ぶ線分に直交する方向に位置している。即ち、回動軸を中心とした第2ブラケットの回動に際し、固定ピンが描く円弧状の軌跡における接線方向に、ピン保持部の開口が位置している為、回動軸
を中心とした第2ブラケットの回動により生じる荷重を、ピン保持部からの固定ピンの離脱に対して効率よく作用させることができる。この結果、当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、車両衝突に際して、回動軸を中心として、第2ブラケットを確実に回動させることができ、もって、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。
そして、本発明の他の側面に係る車両用ペダル装置の後退防止装置は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用ペダル装置の後退防止装置であって、前記回動軸は、前記第2ブラケットにおいて、前記第1支持軸よりも上方側又は前記第1支持軸よりも車両後方側の何れかを満たす範囲内において、前記第1ブラケットに対して、前記第2ブラケットを回動可能に支持していることを特徴とする。
当該車両用ペダル装置の後退防止装置では、前記回動軸は、前記第2ブラケットにおいて、前記第1支持軸よりも上方側又は前記第1支持軸よりも車両後方側の何れかを満たす範囲内において、前記第1ブラケットに対して、前記第2ブラケットを回動可能に支持している。この範囲内に回動軸を配置して、第1ブラケットに対して第2ブラケットを回動可能に支持していれば、第1支持軸や連結リンクの移動方向が相違したとしても、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。即ち、当該車両用ペダル装置の後退防止装置によれば、搭載される車両の構成(車両構成部材の配置等)に応じて、第1支持軸や連結リンク等の移動態様を定めることができ、多様な車両において、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを抑制し得る。
この発明は、第1ブラケットと、第2ブラケット、操作ペダルと、中間レバーと、連結リンクと、回動軸と、保持機構部を有しており、前記ダッシュパネルが車両後側へ変位し、前記第2ブラケットが車体側部材と当接した場合に、前記回動軸まわりに第2ブラケットを回動させて、第1支持軸を第1ブラケットに対して変位させることによって、操作ペダルの踏部が車両後側へ変位することを少ない部品点数で抑制する。
第1実施形態に係るブレーキペダル装置の概略構成を示す側面図である。 操作ペダルの操作に伴い各部に作用する力と、ピン保持部における開口との関係を示す説明図である。 回動軸、ピン保持部及び開口との位置関係を示す説明図である。 第1実施形態に係るブレーキペダル装置の前方衝突時における動作を示す説明図である。 ブレーキペダル装置における回動軸の配置許容範囲を示す説明図である。 図5に示す場合の前方衝突時における動作を示す説明図である。 第2実施形態に係るブレーキペダル装置の概略構成を示す側面図である。 第2実施形態に係るブレーキペダル装置の前方衝突時における動作を示す説明図である。 本発明における分断部の変形例を示す説明図(1)である。 本発明における分断部の変形例を示す説明図(2)である。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る車両用ペダル装置の後退防止装置を、常用ブレーキ用のブレーキペダル装置1に適用した実施形態(第1実施形態)について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
(ブレーキペダル装置の概略構成)
先ず、第1実施形態に係るブレーキペダル装置1の概略構成について、図1〜図6を参照しつつ詳細に説明する。尚、図1は、ブレーキペダル装置1の概略構成を示す側面図であり、第1ブラケット10を仮想線(破線)で示すことで、その内側の構造が分かるように示している。
第1実施形態に係るブレーキペダル装置1は、エンジンルームと車室内とを区切るダッシュパネルPに対して固設されており、第1ブラケット10と、第2ブラケット15と、回動軸20と、操作ペダル30と、中間レバー35と、連結リンク40と、保持機構部50を有している。ブレーキペダル装置1は、操作ペダル30の踏込み操作によって当該操作ペダル30が回動した場合に、ブレーキブースタBのオペレーティングロッドRを車両前方側へ変位させることで、車両に対する制動力を発生させるように構成されている。
ブレーキブースタBは、ダッシュパネルPの車両前側(即ち、エンジンルーム側)に一体的に固設されており、出力部材としてのオペレーティングロッドRを有している。当該ブレーキブースタBは、オペレーティングロッドRが車両前側へ変位した場合に、操作ペダル30を介して伝達された制動力を倍化して、倍化した制動力を車両に伝達する。そして、オペレーティングロッドRは、ダッシュパネルPから車両後側の車室内へ突き出すように配設されており、車両前後方向へ変位可能に構成されている。
図1に示すように、インパネリインフォースメントIは、ダッシュパネルPよりも車両後側(運転席側)に配設されており、車体側部材に相当する。そして、当該インパネリインフォースメントIは、一般に、衝突時等の車両前方からの大荷重入力時に車両後側へ変位する可能性や変形量がダッシュパネルPよりも少ないものである。図1に示すように、インパネリインフォースメントIには、衝突用ブラケットCが固設されている。
第1ブラケット10は、ダッシュパネルPの車室側に対して、ボルト等を用いて固定されており、車幅方向に間隔をおいて対向する一対の側板を有している。当該第1ブラケット10は、第2支持軸11と、ピン保持部12を有しており、全体として、車両下方側から見てコ字状に形成されている。
第2支持軸11は、第1ブラケット10車両前方側下部において、第1ブラケット10における一対の側板の間に亘って、略水平で且つ車幅方向と略平行に延びており、第1ブラケット10に対して固定されている。当該第2支持軸11は、中間レバー35の下端部を支持しており、中間レバー35の回動中心として機能する。
そして、ピン保持部12は、第1ブラケット10の各側板における下部後端縁に形成されており、第2ブラケット15の固定ピン17を保持可能に構成されている。当該ピン保持部12は、車両後方側の所定部分が開放された開口13を有しており、固定ピン17と共に、保持機構部50を構成する。
第2ブラケット15は、第1ブラケット10に対して車両後方側に配設されており、車幅方向に間隔をおいて対向する一対の側板を有している。当該第2ブラケット15は、第1支持軸16と、固定ピン17を有しており、全体として、車両下方側から見てコ字状に形成されている。第2ブラケット15は、第1ブラケット10の各側板における上方後端部に位置する回動軸20を中心として、回動可能に配設されている。後述するように、第2ブラケット15は、車両衝突時等に前記ダッシュパネルPが運転席側へ後退変位した場合に、その上部がインパネリインフォースメントIの衝突用ブラケットCに当接し、回動軸20を中心として回動可能に構成されている。
第1支持軸16は、第2ブラケット15における一対の側板の間に亘って、略水平で且つ車幅方向と略平行に延びており、第2ブラケット15に対して固定されている。図1に示すように、第1支持軸16は、第1ブラケット10の第2支持軸11よりも車両後方側且つ、車両上方側に位置しており、操作ペダル30の上部を支持している。従って、第1支持軸16は、操作ペダル30の回動中心として機能する。
そして、固定ピン17は、第2ブラケット15の各側板の下部前端縁において、車幅方向に突出形成されており、第1ブラケット10のピン保持部12内に保持される(図1等参照)。上述したように、固定ピン17は、第1ブラケット10のピン保持部12と協働して、本発明における保持機構部50を構成する。
回動軸20は、第1ブラケット10に対して第2ブラケット15を回動可能に連結している。第1実施形態において、回動軸20は、第1ブラケット10における側板の上方後端部と、第2ブラケット15における側板の上方前端部を回動可能に連結している。尚、図1〜図4に示す場合、回動軸20は、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動の中心として機能すると同時に、第1ブラケット10と第2ブラケット15との所定位置を相互に連結固定する機能を果たしている。
操作ペダル30は、第2ブラケット15の第1支持軸16によって、その上部を回動可能に支持されており、下端部に踏部31を有している。従って、操作ペダル30は、踏部31を利用して踏込み操作が行われた場合、第1支持軸16を中心に回動し、踏部31は、車両前側に向かって移動する。
そして、中間レバー35は、第1ブラケット10に配設された第2支持軸11によって、その下端部を回動可能に支持されており、上方に向かって延びている。中間レバー35の上端部には、オペレーティングロッドRが、クレビスを介して連結されている。従って、中間レバー35が第2支持軸11を中心として回動することによって、オペレーティングロッドRは、車両前後方向へ変位し得る。つまり、当該ブレーキペダル装置1によれば、中間レバー35によって、オペレーティングロッドRを車両前側へ押圧することで、ブレーキブースタBを介して制動力を発生させ得る。
第1実施形態に係る連結リンク40は、操作ペダル30の上部と、中間レバー35の下部を連結しており、操作ペダル30及び中間レバー35に対して回動可能に取り付けられている。連結リンク40の一端側は、操作ペダル30の上方前側部分に対して、連結ピン41を介して連結されている為、連結リンク40は、連結ピン41を中心として、操作ペダル30に対して回動し得る。又、連結リンク40の他端側は、中間レバー35の下方後側部分に対して、連結ピン42を介して連結されている為、連結リンク40は、連結ピン42を中心として、中間レバー35に対して回動し得る。従って、当該ブレーキペダル装置1においては、第1支持軸16を中心とした操作ペダル30の回動を、連結リンク40を介して、中間レバー35に伝達することができ、中間レバー35を、第2支持軸11を中心として回動させることができる。
そして、当該ブレーキペダル装置1は、上述したように、第1ブラケット10のピン保持部12と、第2ブラケット15の固定ピン17により構成される保持機構部50を有している。ピン保持部12は、第2ブラケット15に配設された固定ピン17の外径と略同寸法の穴を、第1ブラケット10の下部後端縁に形成することで構成されており、開口13を有している。開口13は、第2ブラケット15の回動に伴う力が固定ピン17に作用した場合に、前記ピン保持部12による前記固定ピン17の保持を解除して、前記第1ブラケット10に対して車両後側へ向かう第2ブラケット15の回動を許容するように構成されている。当該開口13は、ピン保持部12に対して車両後方側にあたる所定部分を、前記固定ピン17の外径よりも小さな幅で切り欠くことによって形成されている。
当該保持機構部50は、ピン保持部12内部に固定ピン17を保持することによって、第1ブラケット10と第2ブラケット15の位置関係を所定の状態(図1参照)としている。そして、保持機構部50は、固定ピン17に対して所定の離脱荷重が作用した場合に、開口13を介して、ピン保持部12内から固定ピン17を離脱させて、第1ブラケット10に対する第2ブラケットの回動を許容するように構成されている。
(操作ペダルの踏込み操作に伴う各部の動作)
次に、上述したブレーキペダル装置1において、操作ペダル30の踏込み操作が行われた場合の各部の動きについて説明する。
操作ペダル30に対して踏込み操作が行われた場合、踏部31が車両前側へ踏み込まれることになる為、操作ペダル30は、第1支持軸16を中心として回動する。これに伴って、連結リンク40の連結ピン41は、車両上方に向かって移動する為、操作ペダル30の回動は、連結リンク40を介して、中間レバー35に対して伝達される。
上述したように、連結リンク40は、中間レバー35の下方後側部分に対して、連結ピン42を介して連結されている為、中間レバー35は、操作ペダル30の回動に伴って、第2支持軸11を中心として回動し、中間レバー35の上部を車両前側に向かって移動させ得る。そして、中間レバー35の上部には、ブレーキブースタBのオペレーティングロッドRが、クレビスを介して連結されている為、当該ブレーキペダル装置1は、操作ペダル30の踏込み操作に連動して、オペレーティングロッドRを出力方向(車両前側)へ押圧することができ、車両に対する制動力を発生させ得る。
(操作ペダルの踏込み操作に伴い作用する力と、ピン保持部の開口との関係)
続いて、操作ペダル30の踏込み操作に際して、ブレーキペダル装置1の各部に作用する力と、保持機構部50を構成するピン保持部12の開口13との関係性について、図2を参照しつつ説明する。尚、以下の説明においては、操作ペダル30の踏込み操作に伴って、操作ペダル30の踏部31に作用する荷重を、ペダル操作荷重FAという。
図2に示すように、操作ペダル30の踏部31に対して、ペダル操作荷重FAが作用して、踏込み操作が行われた場合、操作ペダル30は、第1支持軸16を中心として回動する為、連結リンク40の連結ピン41に対して、連結ピン入力荷重FBが作用する。従って、操作ペダル30の踏込み操作に伴って、第1支持軸16に作用する荷重(以下、第1荷重FX)は、ペダル操作荷重FAと、連結ピン入力荷重FBの合力によって求めることができ、第1荷重FXの大きさ及び向きを特定することができる。
そして、中間レバー35は、連結リンク40を介して操作ペダル30と連結されている為、操作ペダル30の踏込み操作に連動して、第2支持軸11を中心に回動する。従って、中間レバー35には、連結リンク40の連結ピン42に対して、連結ピン入力荷重FCが作用する。連結ピン入力荷重FCは、連結ピン入力荷重FBの反力である。
又、中間レバー35は、第2支持軸11を中心として回動することによって、ブレーキブースタBのオペレーティングロッドRを出力方向へ変位させる。従って、中間レバー35の上部には、オペレーティングロッドRを出力方向へ変位させる際の荷重の反力が入力される。この場合に、オペレーティングロッドRによって中間レバー35の上部に入力される荷重を、中間レバー入力荷重FDという。従って、操作ペダル30の踏込み操作に伴う中間レバー35の回動により、第2支持軸11に作用する荷重(以下、第2荷重FY)は、連結ピン入力荷重FCと、中間レバー入力荷重FDの合力によって求めることができ、第2荷重FYの大きさ及び向きを特定することができる。
ここで、図2に示すように、ピン保持部12の開口13は、ピン保持部12の車両後方側の内、操作ペダル30の踏込み操作に伴い第1支持軸16に作用する第1荷重FXに直交する方向にあたる部分を、前記固定ピン17の外径よりも小さな幅で切り欠くことによって形成されている。
即ち、操作ペダル30の踏込み操作に伴って、第1荷重FXと同じ方向の荷重が、ピン保持部12内に位置する固定ピン17に対して作用する。ピン保持部12の開口13は、第1荷重FXと直交する方向にあたる部分に位置している為、固定ピン17が、操作ペダル30の踏込み操作によって、ピン保持部12の開口13から離脱する方向へ移動することはない。即ち、当該ブレーキペダル装置1によれば、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動を生じさせることなく、操作ペダル30の踏込み操作を行い得る。
(回動軸と、ピン保持部の開口との位置関係)
次に、当該ブレーキペダル装置1における回動軸20と、ピン保持部12の開口13との位置関係について、図3を参照しつつ詳細に説明する。図3に示す基準線分Lは、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動中心として機能する回動軸20と、保持機構部50を構成するピン保持部12とを直線で結ぶ線分である。
上述したように、第2ブラケット15は、車両衝突時等に前記ダッシュパネルPが運転席側へ後退変位した場合に、その上部がインパネリインフォースメントIの衝突用ブラケットCに当接して、回動軸20を中心として回動する(図4参照)。この時、第2ブラケット15の固定ピン17は、回動軸20を中心として第2ブラケット15の回動に伴って、円弧を描くように移動する。
ここで、ピン保持部12の開口13は、ピン保持部12の車両後方側の内、回動軸20とピン保持部12を結ぶ基準線分Lに直交する方向にあたる部分を、前記固定ピン17の外径よりも小さな幅で切り欠くことによって形成されている(図3参照)。
即ち、当該ブレーキペダル装置1においては、ピン保持部12の開口13は、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動に際し、固定ピン17が描く円弧状の軌跡における接線方向に位置している。従って、当該ブレーキペダル装置1によれば、前方衝突によりダッシュパネルPが車両後方側に変位した場合、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動により生じる荷重を、ピン保持部12からの固定ピン17の離脱に対して効率よく作用させることができる。
(前方衝突時におけるブレーキペダル装置の動作)
続いて、車両の前方衝突時におけるブレーキペダル装置1の動作について、図4を参照しつつ詳細に説明する。車両の前方衝突等によって車両前側から大荷重が入力された場合、ダッシュパネルPは、入力された大荷重によって車両後側へ変位する。ダッシュパネルPが車両後側へ変位することによって、ブレーキペダル装置1全体が車両後側へ変位し、第2ブラケット15の後方上部がインパネリインフォースメントIの衝突用ブラケットCに当接する。
この衝突用ブラケットCとの当接により生じる荷重が保持機構部50を構成する固定ピン17に作用して、所定の離脱荷重よりも大きくなると、固定ピン17が、開口13を介してピン保持部12から離脱し、車両後方側へ向かって移動する。これにより、第2ブラケット15は、第1ブラケット10に対して、回動軸20周りに回動する(図4参照)。
衝突用ブラケットCとの当接により、第2ブラケット15が回動軸20を中心に回動すると、第1支持軸16は、第2ブラケット15の回動に伴って変位する。上述したように、操作ペダル30は、第1支持軸16によって回動可能に支持されているので、第2ブラケット15の回動に伴い、第1ブラケット10から離間する方向へ移動する。
ここで、操作ペダル30の上方前側部分は、連結リンク40を介して、中間レバー35の下方後側部分に対して連結されている為、第2ブラケット15の回動により、操作ペダル30が第1ブラケット10から車両後方側へ所定距離(連結ピン41と連結ピン42の間の距離)以上離間した段階で、操作ペダル30には、連結リンク40を介して、車両前側方向へ向かう力が作用する。そして、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動が更に進むと、操作ペダル30は、その下端部に位置する踏部31が車両前側へ移動するように、第1支持軸16を中心に回動し(図4参照)、運転席側への後退を抑制することができる。
このように、第1実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、前方衝突等によって車両前方から大荷重が入力された場合には、衝突用ブラケットCとの当接による回動軸20周りに第2ブラケット15を回動させることができ、第1ブラケット10と第1支持軸16との距離と、連結リンク40との関係性によって、操作ペダル30の踏部31を車両前側へ回動させて、運転席側への後退を抑制することができる。又、この動作に際し、ブレーキブースタBのオペレーティングロッドRを出力方向へ変位させる必要はない為、当該ブレーキペダル装置1によれば、オペレーティングロッドRの状態に関わらず、操作ペダル30の踏部31の後退量を抑制し得る。
(回動軸の位置変更に関して)
ここで、図1〜図4に示す場合においては、回動軸20は、第1ブラケット10における側板の上方後端部と、第2ブラケット15における側板の上方前端部を回動可能に連結しており、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動の中心として機能すると同時に、第1ブラケット10と第2ブラケット15との所定位置を相互に連結固定する機能を果たしている。
この点、回動軸20は、少なくとも、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動の中心としての機能を果たしていれば良く、必ずしも、第1ブラケット10と第2ブラケット15との所定位置を相互に連結固定する機能を同時に果たす必要はない。そして、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動の中心としての回動軸20は、図1〜図4に示す位置に限定されることはなく、所定の回動軸配置範囲A内であれば、ブレーキペダル装置1における操作ペダル30の後退量の抑制を実現することが可能である。以下、この点について、図5、図6を参照しつつ詳細に説明する。
ここで、当該ブレーキペダル装置1における回動軸配置範囲Aは、図5に示すように、通常状態(即ち、衝突用ブラケットCとの当接がない状態)で、第2ブラケット15における第1支持軸16よりも上方側の範囲と、第2ブラケット15における第1支持軸16よりも車両後方側の範囲を組み合わせて構成されている。当該回動軸配置範囲A内に回動軸20を配置して、第1ブラケット10に対して第2ブラケット15を回動可能に支持するように構成することで、当該ブレーキペダル装置1は、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動によって、操作ペダル30の踏部31が車両後方側に変位することを抑制できる。
例えば、図1〜図4に示す例においては、回動軸20は、回動軸配置範囲A内であって、第2ブラケット15における第1支持軸16の上方に配設されており、第1ブラケット10に対して第2ブラケット15を回動可能に支持している。そして、上述したように、当該ブレーキペダル装置1によれば、衝突用ブラケットCとの当接に伴い、第2ブラケット15が、この位置に配設された回動軸20を中心として回動することによって、操作ペダル30の踏部31の後退量を抑制することができる(図4参照)。つまり、図1〜図4に示す例によれば、回動軸配置範囲Aの内、第1支持軸16の上方側の範囲に、回動軸20を配設した場合に、操作ペダル30の踏部31の後退量を抑制できることがわかる。
続いて、回動軸配置範囲Aの内、第1支持軸16の車両後方側の範囲に、回動軸20を配設した場合について、図5、図6を参照しつつ説明する。尚、図5、図6に示す例においては、回動軸20は、第1実施形態と異なり、第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動の中心としてのみ機能するように構成されており、第1ブラケット10と第2ブラケット15との所定位置を相互に連結固定する機能については、回動軸20とは別に配設された固定軸21が果たしている。そして、ブレーキペダル装置1におけるその他の構成については、図1〜図4に示す例と同様であるので、その説明を省略する。
図5、図6に示す場合、回動軸20は、第1支持軸16に対して車両後方側となる位置において、第1ブラケット10における側板と、第2ブラケット15における側板を回動可能に連結している。尚、この場合の回動軸20は、上下方向に関して、第1支持軸16とほぼ同じ位置に配設されている。
そして、固定軸21は、第1支持軸16の上方となる位置(例えば、図1〜図4における回動軸20の配設位置)において、第1ブラケット10の側板と第2ブラケット15の側板とを連結固定している。当該固定軸21は、第2ブラケット15に対して衝突用ブラケットCが当接した場合に、破断等を起こすことで第1ブラケット10に対する第2ブラケット15の回動を許容するように構成されている。
図5、図6に示す例での、車両の前方衝突時におけるブレーキペダル装置1の動作について詳細に説明する。上述したように、車両の前方衝突等によって車両前側から大荷重が入力された場合、ダッシュパネルPは、入力された大荷重によって車両後側へ変位する。ダッシュパネルPが車両後側へ変位することによって、ブレーキペダル装置1全体が車両後側へ変位し、第2ブラケット15の後方上部がインパネリインフォースメントIの衝突用ブラケットCに当接する。
この場合においても、衝突用ブラケットCとの当接により生じる荷重が保持機構部50を構成する固定ピン17に作用して、所定の離脱荷重よりも大きくなると、固定ピン17が、開口13を介してピン保持部12から離脱し、車両後方側へ向かって移動する(図6参照)。これと同時に、固定軸21の破断が生じる為、第2ブラケット15は、第1ブラケット10に対して、回動軸20周りに回動する。
衝突用ブラケットCとの当接により、第2ブラケット15が回動軸20を中心に回動すると、第1支持軸16は、第2ブラケット15の回動に伴って、車両下方側へ向かって変位する。操作ペダル30は、第1支持軸16によって回動可能に支持されているので、第2ブラケット15の回動に伴い、第1ブラケット10から離間する方向へ移動する。
そして、操作ペダル30の上方前側部分は、連結リンク40を介して、中間レバー35の下方後側部分に対して連結されている為、第2ブラケット15の回動により、操作ペダル30が第1ブラケット10から車両下方側へ所定距離(連結ピン41と連結ピン42の間の距離)以上離間した段階で、操作ペダル30には、連結リンク40を介して、車両上方へ引き上げる力が作用する。そして、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動が更に進むと、操作ペダル30は、その下端部に位置する踏部31が車両前側へ移動するように、第1支持軸16を中心に回動し(図6参照)、運転席側への後退を抑制することができる。
このように、図5、図6に示すブレーキペダル装置1のように、回動軸配置範囲Aの第1支持軸16よりも車両後方側となる範囲に、回動軸20を配置した場合であっても、衝突用ブラケットCとの当接による回動軸20周りに第2ブラケット15を回動させることができ、第1ブラケット10と第1支持軸16との距離と、連結リンク40との関係性によって、操作ペダル30の踏部31を車両前側へ回動させて、運転席側への後退を抑制することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係るブレーキペダル装置1は、第1ブラケット10と、操作ペダル30と、中間レバー35と、連結リンク40と、を有しており、踏込み操作に伴う操作ペダル30の回動に連動して、連結リンク40を介して中間レバー35を回動させることができ、もって、オペレーティングロッドRを車両前側へ変位させて、車両に制動力を発生し得る。
又、当該ブレーキペダル装置1は、更に、回動軸20と、保持機構部50を更に有しており、前記ダッシュパネルPが車両後方側へ変位し、前記第2ブラケット15が衝突用ブラケットCと当接した場合に、前記回動軸20まわりに回動することによって、前記保持機構部50から離脱し、前記操作ペダル30を前記第1ブラケット10から離間させることができる。即ち、図4、図6に示すように、第2ブラケット15が回動軸20周りに回動することで、操作ペダル30は、第2ブラケット15に配設された第1支持軸16と共に、第1ブラケット10から離間する。上述したように、操作ペダル30は、連結リンク40によって、第1ブラケット10の第2支持軸11に支持された中間レバー35と連結されている為、第2ブラケット15の回動に連動して、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを抑制することができる。
このように、当該ブレーキペダル装置1によれば、車両の前方衝突等に伴い、第2ブラケット15を回動軸20周りに回動させて、操作ペダル30を第1ブラケット10から離間させることで、中間レバー35に連結されている連結リンク40を介して、操作ペダル30を回動させることができ、もって、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。そして、当該ブレーキペダル装置1は、少ない部品点数で操作ペダル30の後退を確実に抑制することができる為、操作ペダル30の後退を抑制する機能を安価に実現することができる。又、当該ブレーキペダル装置1によれば、オペレーティングロッドRが車両前側(ブレーキブースタB側)へ変位することを必要としていない為、オペレーティングロッドRの状態に関わらず、操作ペダル30の後退を抑制することができる。
図2に示すように、保持機構部50を構成するピン保持部12の開口13は、操作ペダル30の踏込み操作ペダル30に際して前記第1支持軸16に作用する第1荷重FXに対して直交する方向に位置している。従って、当該ブレーキペダル装置1によれば、操作ペダル30の踏込み操作に際して、ピン保持部12の開口13を介して、固定ピン17が離脱することはなく、ブレーキペダル装置1として正常に使用することができる。
更に、ピン保持部12の開口13は、当該ピン保持部12と前記回動軸20を結ぶ基準線分Lに直交する方向に位置している(図3参照)。即ち、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動に際し、固定ピン17が描く円弧状の軌跡における接線方向に、ピン保持部12の開口13が位置している為、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動により生じる荷重を、ピン保持部12からの固定ピン17の離脱に対して効率よく作用させることができる。この結果、当該ブレーキペダル装置1によれば、車両衝突に際して、回動軸20を中心として、第2ブラケット15を確実に回動させることができ、もって、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。
又、図5に示すように、前記回動軸20は、前記第2ブラケット15における前記第1支持軸16よりも上方側又は前記第1支持軸16よりも車両後方側の何れかを満たす回動軸配置範囲A内において、前記第1ブラケット10に対して、前記第2ブラケット15を回動可能に支持している。この回動軸配置範囲A内に回動軸20を配置して、第1ブラケット10に対して第2ブラケット15を回動可能に支持していれば、第1支持軸16や連結リンク40の移動方向が相違したとしても、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを確実に抑制できる(図4、図6参照)。即ち、当該ブレーキペダル装置1によれば、搭載される車両の構成(車両構成部材の配置等)に応じて、第1支持軸16や連結リンク40等の移動態様を定めることができ、多様な車両において、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを抑制し得る。
(第2実施形態)
次に、上述した第1実施形態と異なる実施形態(第2実施形態)に係るブレーキペダル装置1の概略構成について、図7、図8を参照しつつ詳細に説明する。尚、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1は、中間レバー35や分断部55等の構成を除き、上述した第1実施形態に係るブレーキペダル装置1と同様の基本的構成を有している。従って、以下の説明においては、第1実施形態と同様の構成についての説明を省略し、相違する構成について詳細に説明する。
(第2実施形態に係るブレーキペダル装置の概略構成)
第2実施形態に係るブレーキペダル装置1は、第1実施形態と同様に、第1ブラケット10と、第2ブラケット15と、回動軸20と、操作ペダル30と、連結リンク40と、保持機構部50を有している。そして、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1は、操作ペダル30の踏込み操作によって当該操作ペダル30が回動した場合に、ブレーキブースタBのオペレーティングロッドRを車両前方側へ変位させることで、車両に対する制動力を発生させるように構成されている。
図7に示すように、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1においては、中間レバー35は、レバー本体部材36と、連結部材38とを、分断部55によって分断可能に連結して構成されており、第1実施形態と同様に、操作ペダル30の踏込み操作に伴って回動することで、オペレーティングロッドRを車両前後方向へ変位させる。
レバー本体部材36は、中間レバー35の主要な部分を構成しており、第1ブラケット10に配設された第2支持軸11によって、その下端部を回動可能に支持されている。レバー本体部材36は、第2支持軸11によって支持された下端部から上方に向かって延びるように配設されており、その上端部には、オペレーティングロッドRが、クレビスを介して連結されている。従って、中間レバー35を構成するレバー本体部材36が第2支持軸11を中心として回動することによって、オペレーティングロッドRは、車両前後方向へ変位し得る。
そして、レバー本体部材36には、分断部55の一部を構成する取付保持部37が形成されている。当該取付保持部37は、レバー本体部材36の下部後端側であって、第2支持軸11の上方にあたる部分に形成されており、後述する連結部材38の取付ピン39と協働することによって、第2実施形態における分断部55として機能する。
連結部材38は、中間レバー35の下部後端側の一部を構成し、レバー本体部材36の取付保持部37によって連結されている。当該連結部材38の車両後方側には、連結リンク40の他端側が、連結ピン42を介して連結されている為、連結リンク40は、連結ピン42を中心として、中間レバー35の連結部材38に対して回動し得る。
そして、連結部材38の車両前方側には、分断部55を構成する取付ピン39が形成されており、当該取付ピン39は、レバー本体部材36の取付保持部37と協働することにより、レバー本体部材36に対して連結部材38を一体的に連結する。レバー本体部材36に対して連結部材38が一体的に連結されている場合、第1支持軸16を中心とした操作ペダル30の回動は、連結リンク40を介して、レバー本体部材36及び連結部材38からなる中間レバー35に伝達される為、中間レバー35は、操作ペダル30の踏込み操作に連動して、第2支持軸11を中心として回動し得る。つまり、当該ブレーキペダル装置1によれば、中間レバー35によって、オペレーティングロッドRを車両前側へ押圧することで、ブレーキブースタBを介して制動力を発生させ得る。
図8に示すように、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1には、分断部55が形成されており、衝突用ブラケットCの当接に伴い第2ブラケット15が回動軸20周りに回動した場合に、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35との連結を分断するように構成されている。当該分断部55は、レバー本体部材36の取付保持部37によって、連結部材38の取付ピン39を保持することで、レバー本体部材36に対して連結部材38を一体的に連結している。
取付保持部37は、レバー本体部材36における下部後端縁において、連結部材38に形成された取付ピン39の外径と略同寸法の穴を形成すると共に、当該穴に対して車両後方側にあたる所定部分を、前記取付ピン39の外径よりも小さな幅で切り欠くことによって形成されている。従って、連結リンク40を介して連結部材38を車両後方側に引っ張る荷重が作用した場合、取付ピン39は、レバー本体部材36の取付保持部37内部から離脱する。これにより、レバー本体部材36と、連結リンク40を介して連結された操作ペダル30と連結部材38からなる部材群とが分断されることになる。即ち、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、分断部55によって、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の連結を分断することができる。
(第2実施形態に係るブレーキペダル装置の前方衝突時における動作)
次に、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1の車両の前方衝突時における動作について、図8を参照しつつ詳細に説明する。車両の前方衝突等によって車両前側から大荷重が入力された場合、ダッシュパネルPは、第1実施形態と同様に、入力された大荷重によって車両後側へ変位し、第2ブラケット15の後方上部がインパネリインフォースメントIの衝突用ブラケットCに当接する。
第2実施形態に係るブレーキペダル装置1においても、この衝突用ブラケットCとの当接により生じる荷重が保持機構部50を構成する固定ピン17に作用して、所定の離脱荷重よりも大きくなると、固定ピン17が、開口13を介してピン保持部12から離脱し、車両後方側へ向かって移動する。これと同時に、第2実施形態においては、第1ブラケット10の各側板と、第2ブラケット15の各側板を連結固定していた固定軸21の破断が生じる。これにより、第2ブラケット15は、第1ブラケット10に対して、回動軸20周りに回動する(図8参照)。
図8に示すように、衝突用ブラケットCとの当接により、第2ブラケット15が回動軸20を中心に回動すると、第1支持軸16は、第2ブラケット15の回動に伴って、車両上方後側に向かって変位する。即ち、第2実施形態においても、操作ペダル30は、第1支持軸16と共に、第2ブラケット15の回動に伴い、第1ブラケット10から離間する方向へ移動する。
当該操作ペダル30の上方前側部分は、図8に示すように、連結リンク40を介して、中間レバー35の下方後側部分を構成する連結部材38に対して連結されている為、第2ブラケット15の回動により、操作ペダル30が第1ブラケット10から車両後方側へ所定距離(連結ピン41と連結ピン42の間の距離)以上離間した段階で、連結部材38には、連結リンク40を介して、車両後方側へ引っ張る力が作用する。そして、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動が更に進むと、連結部材38の取付ピン39は、レバー本体部材36の取付保持部37から離脱し、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の連結を分断する。これにより、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、操作ペダル30は、第2ブラケット15の第1支持軸16周りに自由に揺動可能な状態となる為、その下端部に位置する踏部31の運転席側への後退を抑制することができる(図8参照)。
このように、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、前方衝突等によって車両前方から大荷重が入力された場合には、衝突用ブラケットCとの当接による回動軸20周りに第2ブラケット15を回動させることができ、分断部55によって、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の間の連結を分断することができる。そして、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の間の連結を、分断部55によって分断することで、第1支持軸16を中心として、操作ペダル30を揺動可能な状態にでき、もって、操作ペダル30の踏部31の運転席側への後退を抑制することができる。又、この動作に際し、ブレーキブースタBのオペレーティングロッドRを出力方向へ変位させる必要はない為、当該ブレーキペダル装置1によれば、オペレーティングロッドRの状態に関わらず、操作ペダル30の踏部31の後退量を抑制し得る。
尚、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1においても、回動軸20は、通常状態(即ち、衝突用ブラケットCとの当接がない状態)で、第2ブラケット15における第1支持軸16よりも上方側の範囲と、第2ブラケット15における第1支持軸16よりも車両後方側の範囲を組み合わせて構成される回動軸配置範囲Aにおいて、第1ブラケット10に対して第2ブラケット15を回動可能に支持している。つまり、第2実施形態においても、回動軸配置範囲A内の何れかに回動軸20を配置していれば、回動軸20を中心として第2ブラケット15を回動させることで、分断部55によって、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の連結を分断することができ、もって、操作ペダル30の後退量を抑制することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1は、第1実施形態と同様に、第1ブラケット10と、操作ペダル30と、中間レバー35と、連結リンク40と、を有しており、踏込み操作に伴う操作ペダル30の回動に連動して、連結リンク40を介して中間レバー35を回動させることができ、もって、オペレーティングロッドRを車両前側へ変位させて、車両に制動力を発生し得る。
又、当該ブレーキペダル装置1は、更に、回動軸20と、保持機構部50と、分断部55とを更に有しており、前記ダッシュパネルPが車両後方側へ変位し、前記第2ブラケット15が衝突用ブラケットCと当接した場合に、前記回動軸20まわりに回動することによって、前記保持機構部50から離脱し、前記操作ペダル30を前記第1ブラケット10から離間させることができる。即ち、図8に示すように、第2ブラケット15が回動軸20周りに回動することで、操作ペダル30は、第2ブラケット15に配設された第1支持軸16と共に、第1ブラケット10から離間する。操作ペダル30は、連結リンク40によって、第1ブラケット10の第2支持軸11に支持された中間レバー35の連結部材38と連結されている為、当該ブレーキペダル装置1によれば、第2ブラケット15の回動に連動して、分断部55によって、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の連結を分断することができる。この結果、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1においては、操作ペダル30を、第1支持軸16まわりに揺動可能な状態とすることができ、もって、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを抑制できる。
そして、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、前記連結リンク40を介した前記操作ペダル30と前記中間レバー35の連結を維持した状態で操作ペダル30の車両後側へ変位を抑制する場合(即ち、第1実施形態)に比べて少ない第2ブラケット15の回動量で、操作ペダル30の車両後側へ変位を抑制できる為、車両衝突等の早い段階で、運転者の保護等を図ることができる。又、第2実施形態においても、少ない部品点数で操作ペダル30の後退を確実に抑制することができる為、操作ペダル30の後退を抑制する機能を安価に実現することができる。更に、当該ブレーキペダル装置1によれば、オペレーティングロッドRが車両前側(ブレーキブースタB側)へ変位することを必要としていない為、オペレーティングロッドRの状態に関わらず、操作ペダル30の後退を抑制することができる。
第2実施形態に係るブレーキペダル装置1において、中間レバー35は、レバー本体部材36と、連結部材38とにより構成されており、前記分断部55は、レバー本体部材36の取付保持部37と、連結部材38の取付ピン39とによって構成されている。前記回動軸20周りの前記第2ブラケット15の回動に伴い、前記操作ペダル30が前記第1ブラケット10から離間する際に、前記分断部55は、前記取付保持部37内から前記取付ピン39を離脱させることで、前記連結リンク40を介した前記操作ペダル30と前記中間レバー35の連結を分断する。
第2実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、取付保持部37と取付ピン39の設計によって、取付保持部37から取付ピン39が離脱する離脱荷重を、容易に所望の大きさに設定することができるので、当該ブレーキペダル装置1によれば、分断部55による前記連結リンク40を介した前記操作ペダル30と前記中間レバー35の連結の分断が、所望の条件で生じるように設定することができ、もって、所望の条件下で操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。
そして、第2実施形態においても、保持機構部50を構成するピン保持部12の開口13は、第1実施形態と同様に、操作ペダル30の踏込み操作ペダル30に際して前記第1支持軸16に作用する荷重に対して直交する方向に位置している。従って、当該ブレーキペダル装置1によれば、操作ペダル30の踏込み操作に際して、ピン保持部12の開口13を介して、固定ピン17が離脱することはなく、ブレーキペダル装置1として正常に使用することができる。
又、第2実施形態に係るピン保持部12の開口13は、第1実施形態と同様に、当該ピン保持部12と前記回動軸20を結ぶ線分に直交する方向に位置している。即ち、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動に際し、固定ピン17が描く円弧状の軌跡における接線方向に、ピン保持部12の開口13が位置している為、第2実施形態においても、回動軸20を中心とした第2ブラケット15の回動により生じる荷重を、ピン保持部12からの固定ピン17の離脱に対して効率よく作用させることができる。この結果、当該ブレーキペダル装置1によれば、車両衝突に際して、回動軸20を中心として、第2ブラケット15を確実に回動させることができ、もって、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。
又、第2実施形態に係るブレーキペダル装置1においても、前記回動軸20は、前記第2ブラケット15における前記第1支持軸16よりも上方側又は前記第1支持軸16よりも車両後方側の何れかを満たす回動軸配置範囲A内において、前記第1ブラケット10に対して、前記第2ブラケット15を回動可能に支持している。この回動軸配置範囲A内に回動軸20を配置して、第1ブラケット10に対して第2ブラケット15を回動可能に支持していれば、第1支持軸16や連結リンク40の移動方向が相違したとしても、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを確実に抑制できる。即ち、当該ブレーキペダル装置1によれば、搭載される車両の構成(車両構成部材の配置等)に応じて、第1支持軸16や連結リンク40等の移動態様を定めることができ、多様な車両において、操作ペダル30の踏部31が車両後側へ変位することを抑制し得る。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態における保持機構部50は、第1ブラケット10に形成されたピン保持部12と、第2ブラケット15に形成された固定ピン17によって構成されていたが、この態様に限定されるものではない。本発明における保持機構部を、第1ブラケット10に固定ピンを形成し、第2ブラケット15にピン保持部を形成して構成することも可能である。又、本発明における保持機構部においては、第2ブラケット15の回動に伴い固定ピンを破壊することによって、第2ブラケット15の回動を許容する構成とすることも可能である。
又、操作ペダル30及び中間レバー35の配置は、上述した実施形態に示す配置に限定されるものではなく、本発明に係る車両用ペダル装置の後退防止装置における各動作を実現することができれば、ブレーキペダル装置1を構成する各部材の配置を適宜変更することができる。
又、本発明に係る車両用ペダル装置の後退防止装置における各動作を実現することができれば、構成部材の形状を適宜変更することができる。各構成部材の形状は、上述した実施形態におけるブレーキペダル装置1の各構成部材の形状に限定されるものではなく、例えば、本発明に係る車両用ペダル装置の後退防止装置における各動作に際して、各構成部材間の干渉を避ける為に、構成部材夫々の形状を変更してもよい。
第2実施形態においては、本発明における分断部55を、レバー本体部材36の取付保持部37と、連結部材38の取付ピン39とによって構成していたが、この態様に限定されるものではない。本発明における分断部は、連結リンクを介した操作ペダルと中間レバーの連結を分断することができれば、種々の態様を採用することができる。例えば、本発明における分断部を、レバー本体部材に取付ピンを形成し、連結部材に取付保持部を形成することによって構成することも可能である。レバー本体部材と連結部材の何れか一方に形成された取付ピンを破損させることによって、レバー本体部材と連結部材の連結を分断させてもよいし、レバー本体部材と連結部材の何れか他方を、取付ピンに作用する荷重によって破損させることで、レバー本体部材と連結部材の連結を分断させてもよい
図9に示すように、操作ペダル30及び中間レバー35に対して、脆弱部56を夫々形成し、当該脆弱部56を分断部55として機能させてもよい。脆弱部56は、操作ペダル30及び中間レバー35の本体部分よりも剛性が低く形成されていればよく、例えば、操作ペダル30及び中間レバー35の本体部分を貫通する複数の孔を、線状に列設する構成であってもよい。
操作ペダル30における脆弱部56は、第1支持軸16によって回動可能に支持された操作ペダル30の本体部分と、連結ピン41によって連結リンク40と連結されている部分とを分断するように形成されている。一方、中間レバー35における脆弱部56は、第2支持軸11によって回動可能に支持された中間レバー35の本体部分と、連結ピン42によって連結リンク40と連結されている部分とを分断するように形成されている。従って、図9に示す例によれば、衝突用ブラケットCとの当接に伴う第2ブラケット15の回動によって、操作ペダル30の脆弱部56又は中間レバー35の脆弱部56の何れかが破断する為、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の連結を分断することができる。
この点、図9に示す例では、操作ペダル30及び中間レバー35の両者に対して、脆弱部56を夫々形成して、分断部55として機能させていたが、この態様に限定されるものではない。例えば、操作ペダル30のみに、分断部55としての脆弱部56を形成してもよいし、中間レバー35のみに、分断部55としての脆弱部56を形成してもよい。
又、図10に示すように、本発明に係る分断部を、連結リンク40に脆弱部56を形成することによって実現してもよい。この場合、分断部として機能する脆弱部56は、連結リンク40における連結ピン41と連結ピン42の間において、連結リンク40を分断するように形成される。
従って、図10に示す例においては、衝突用ブラケットCとの当接に伴う第2ブラケット15の回動によって、連結リンク40の脆弱部56が破断する為、連結リンク40は、連結ピン41によって操作ペダル30に連結された部分と、連結ピン42によって操作ペダル30に連結された部分に分断される。これにより、図10に示す場合、連結リンク40の脆弱部56によって分断される為、連結リンク40を介した操作ペダル30と中間レバー35の連結を分断することができる。
1 ブレーキペダル装置
10 第1ブラケット
11 第2支持軸
12 ピン保持部
13 開口
15 第2ブラケット
16 第1支持軸
17 固定ピン
20 回動軸
30 操作ペダル
31 踏部
35 中間レバー
36 レバー本体部材
37 取付保持部
38 連結部材
39 取付ピン
40 連結リンク
50 保持機構部
55 分断部
P ダッシュパネル
I インパネリインフォースメント
C 衝突用ブラケット
FX 第1荷重
L 基準線分
A 回動軸配置範囲

Claims (5)

  1. 車両前側のダッシュパネルに固定された第1ブラケットと、
    前記第1ブラケットに対して車両後方側に配置される第2ブラケットと、
    前記第2ブラケットの第1支持軸によって回動可能に配設され、車両前側への踏込み操作に用いられる踏部を有する操作ペダルと、
    前記第1ブラケットに配設され、前記第1支持軸に平行な第2支持軸まわりに回動可能に支持されると共に、前記第2支持軸を軸とした出力方向への回動によって、所定の出力部材を車両前側へ変位させる中間レバーと、
    前記操作ペダルと前記中間レバーを連結し、前記操作ペダルに対する踏込み操作に連動して、前記中間レバーを前記出力方向へ回動させる連結リンクと、を有する車両用ペダル装置に関し、前記ダッシュパネルが車両後側へ変位した場合に、前記操作ペダルの踏部の車両後側への変位を抑制する後退防止装置であって、
    前記第1ブラケットに対して前記第2ブラケットを回動可能に支持する回動軸と、
    前記回動軸よりも下方において、前記第1ブラケットに対して前記第2ブラケットを保持する保持機構部と、を有し、
    前記第2ブラケットは、
    前記ダッシュパネルが車両後側へ変位し、前記第2ブラケットが車体側部材と当接した場合に、前記回動軸まわりに回動することによって、前記保持機構部から離脱し、前記第1支持軸を前記第1ブラケットに対して変位させる
    ことを特徴とする車両用ペダル装置の後退防止装置。
  2. 前記回動軸周りの前記第2ブラケットの回動に伴い、前記第1支持軸が前記第1ブラケットに対して変位することによって、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断する分断部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
  3. 前記中間レバーは、
    前記第1ブラケットの前記第2支持軸まわりに回動可能に支持されると共に、前記第2支持軸を軸とした出力方向への回動によって、前記出力部材を車両前側へ変位させるレバー本体部材と、
    前記連結リンクによって前記操作ペダルに対して連結されると共に、前記レバー本体部材に対して取り付けられる連結部材とにより構成されており、
    前記分断部は、
    前記レバー本体部材と前記連結部材の何れか一方に形成された取付ピンと、
    前記レバー本体部材と前記連結部材の何れか他方に形成され、前記取付ピンを保持する取付保持部とによって構成され、
    前記回動軸周りの前記第2ブラケットの回動に伴い、前記第1支持軸が前記第1ブラケットに対して変位する際に、前記取付保持部内から前記取付ピンを離脱させることで、前記連結リンクを介した前記操作ペダルと前記中間レバーの連結を分断する
    ことを特徴とする請求項2記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
  4. 前記保持機構部は、
    前記第1ブラケットと前記第2ブラケットの何れか一方に形成された固定ピンと、
    前記第1ブラケットと前記第2ブラケットの何れか他方に形成され、前記固定ピンを保持するピン保持部とにより構成され、
    前記ピン保持部は、
    前記操作ペダルの踏込み操作に際して前記第1支持軸に作用する荷重に対して直交する方向であって、且つ、当該ピン保持部と前記回動軸を結ぶ線分に直交する方向に、所定の荷重が作用した場合に前記固定ピンの離脱を許容する開口を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
  5. 前記回動軸は、
    前記第2ブラケットにおいて、前記第1支持軸よりも上方側又は前記第1支持軸よりも車両後方側の何れかを満たす範囲内において、前記第1ブラケットに対して、前記第2ブラケットを回動可能に支持している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
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