JP6144636B2 - 車両用ペダル装置の後退防止装置 - Google Patents

車両用ペダル装置の後退防止装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6144636B2
JP6144636B2 JP2014017766A JP2014017766A JP6144636B2 JP 6144636 B2 JP6144636 B2 JP 6144636B2 JP 2014017766 A JP2014017766 A JP 2014017766A JP 2014017766 A JP2014017766 A JP 2014017766A JP 6144636 B2 JP6144636 B2 JP 6144636B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pedal
operation pedal
intermediate lever
dash panel
link
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014017766A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015146073A (ja
Inventor
都築 弘明
弘明 都築
智弘 津隈
智弘 津隈
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Iron Works Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Iron Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Iron Works Co Ltd filed Critical Toyoda Iron Works Co Ltd
Priority to JP2014017766A priority Critical patent/JP6144636B2/ja
Priority to CN201480073576.9A priority patent/CN105916745A/zh
Priority to EP14880923.9A priority patent/EP3100921A4/en
Priority to PCT/JP2014/063755 priority patent/WO2015114844A1/ja
Publication of JP2015146073A publication Critical patent/JP2015146073A/ja
Priority to US15/217,732 priority patent/US20160325718A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6144636B2 publication Critical patent/JP6144636B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T7/00Brake-action initiating means
    • B60T7/02Brake-action initiating means for personal initiation
    • B60T7/04Brake-action initiating means for personal initiation foot actuated
    • B60T7/06Disposition of pedal
    • B60T7/065Disposition of pedal with means to prevent injuries in case of collision
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/09Control elements or operating handles movable from an operative to an out-of-the way position, e.g. pedals, switch knobs, window cranks
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05GCONTROL DEVICES OR SYSTEMS INSOFAR AS CHARACTERISED BY MECHANICAL FEATURES ONLY
    • G05G1/00Controlling members, e.g. knobs or handles; Assemblies or arrangements thereof; Indicating position of controlling members
    • G05G1/30Controlling members actuated by foot
    • G05G1/32Controlling members actuated by foot with means to prevent injury
    • G05G1/327Controlling members actuated by foot with means to prevent injury means disconnecting the pedal from its hinge or support, e.g. by breaking or bending the support

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)
  • Mechanical Control Devices (AREA)

Description

本発明は、ダッシュパネルが運転席側へ後退変位した時に操作ペダルの踏部が運転席側へ後退することを抑制する車両用ペダル装置の後退防止装置に関するものである。
(a) ダッシュパネルに配設されているペダルブラケットと、(b) そのペダルブラケットに第1支持軸の軸心まわりに回動可能に配設され、下端部に設けられた踏部が車両前方側へ踏込み操作される操作ペダルと、(c) 前記ペダルブラケットに前記第1支持軸と平行な第2支持軸の軸心まわりに回動可能に配設されるとともに、連結リンクを介して前記操作ペダルに連結され、その操作ペダルの踏込み操作に連動して機械的に出力方向へ回動させられることにより、所定の出力部材を作動させる中間レバーと、を有する車両用ペダル装置に関し、(d) 前記ダッシュパネルが運転席側へ後退変位した時に前記操作ペダルの踏部がその運転席側へ後退することを抑制する後退防止装置が知られている(特許文献1、2参照)。
図13は、このような車両用ペダル装置の後退防止装置の一例で、車両用のブレーキペダル装置100に関するものである。このブレーキペダル装置100は、(a) ダッシュパネル102に配設されている第1ペダルブラケット104と、(b) 第1ペダルブラケット104に第1支持軸106の軸心まわりに回動可能に配設され、下端部に設けられた踏部108が車両前方側へ踏込み操作される操作ペダル110と、(c) 前記第1ペダルブラケット104に前記第1支持軸106と平行な第2支持軸112の軸心まわりに回動可能に配設されるとともに、連結リンク114を介して前記操作ペダル110に連結され、その操作ペダル110と連動して機械的に回動させられることにより、ダッシュパネル102から突き出す出力部材116を押圧する中間レバー118と、を備えている。出力部材116は、ブレーキブースタ120のオペレーティングロッドで、操作ペダル110が踏込み操作されると中間レバー118を介してブレーキブースタ120内に押し込まれる。なお、ダッシュパネル102よりも運転席側のインパネリインフォースメント等の車体側部材122には第2ペダルブラケット105が配設され、第1ペダルブラケット104と共に第1支持軸106を支持している。すなわち、第1ペダルブラケット104および第2ペダルブラケット105は、第1支持軸106の両側部で互いに重ね合わされて供締めされ、相互に支え合うように配設されている。
そして、上記車体側部材122には後退防止部材124が設けられており、衝突時のダッシュパネル102および車体側部材122の後退変位量L1、L2の相違(L1>L2)に基づいて中間レバー118の突起126が後退防止部材124に当接させられると、図13の(b) に矢印Aで示すように中間レバー118が出力部材116を押圧する出力方向(車両前側)へ相対的に回動させられる。この中間レバー118の回動に伴い、連結リンク114を介して連結されている操作ペダル110は、矢印Bで示すように踏込み方向へ回動させられ、踏部108の運転席側への後退が抑制される。
特開平10−324228号公報 特開平11−222156号公報 特開2012−128659号公報
しかしながら、このような従来の車両用ペダル装置の後退防止装置は、中間レバー118が後退防止部材124に当接させられることにより、相対的に出力部材116を押圧しながら出力方向へ回動することを前提としている。このため、衝突時の各部の変形などで出力部材116をブレーキブースタ120内に押し込むことができないと、中間レバー118を出力方向へ回動させることができず、操作ペダル110を踏込み方向へ回動させて踏部108の後退を抑制する後退防止作用が適切に得られない可能性があった。
なお、特許文献3には、出力部材をブレーキブースタ等に押し込むことができない場合でも操作ペダルを踏込み方向へ回動させることができる後退防止装置が記載されているが、中間レバーを介して出力する上記車両用ペダル装置とは前提が相違する。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、出力部材の押込み不可などで中間レバーを出力方向へ回動させることができない場合でも、操作ペダルを踏込み方向へ回動させて踏部の後退を抑制する後退防止作用が適切に得られるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) ダッシュパネルに配設されているペダルブラケットと、(b) そのペダルブラケットに第1支持軸の軸心まわりに回動可能に配設され、下端部に設けられた踏部が車両前方側へ踏込み操作される操作ペダルと、(c) 前記ペダルブラケットに前記第1支持軸と平行な第2支持軸の軸心まわりに回動可能に配設されるとともに、連結リンクを介して前記操作ペダルに連結され、その操作ペダルの踏込み操作に連動して機械的に出力方向へ回動させられることにより、所定の出力部材を作動させる中間レバーと、を有する車両用ペダル装置に関し、(d) 前記ダッシュパネルが運転席側へ後退変位した時に前記操作ペダルの踏部がその運転席側へ後退することを抑制する後退防止装置において、(e) 前記連結リンクの前記操作ペダル側の第1連結部および前記中間レバー側の第2連結部の何れか一方は、切欠を介して分離可能に連結された可分連結部とされており、(f) 前記ダッシュパネルよりも運転席側の車体側部材に支持されている後退防止部材には、そのダッシュパネルの後退変位の際に前記操作ペダルと係合させられ、その操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるとともに、前記可分連結部を分離させて前記連結リンクによるその操作ペダルと前記中間レバーとの連結を解除するストッパ部が設けられていることを特徴とする。
なお、上記ダッシュパネルよりも運転席側の車体側部材は、インパネリインフォースメント(インストルメントパネルの補強部材)やカウルブラケットなどで、一般に、衝突時等の車両前方からの大荷重入力時に運転席側すなわち車両後方側へ変位する可能性或いは変形量がダッシュパネルに比較して少なく、本発明は、この後退変位量の相違を前提として操作ペダルの踏部の後退を抑制する技術である。
第2発明は、(a) ダッシュパネルに配設されているペダルブラケットと、(b) そのペダルブラケットに第1支持軸の軸心まわりに回動可能に配設され、下端部に設けられた踏部が車両前方側へ踏込み操作される操作ペダルと、(c) 前記ペダルブラケットに前記第1支持軸と平行な第2支持軸の軸心まわりに回動可能に配設されるとともに、連結リンクを介して前記操作ペダルに連結され、その操作ペダルの踏込み操作に連動して機械的に出力方向へ回動させられることにより、所定の出力部材を作動させる中間レバーと、を有する車両用ペダル装置に関し、(d) 前記ダッシュパネルが運転席側へ後退変位した時に前記操作ペダルの踏部がその運転席側へ後退することを抑制する後退防止装置において、(e) 前記連結リンクの前記操作ペダル側の第1連結部はその操作ペダルのリンク連結点に相対回動可能に連結されているとともに、前記中間レバー側の第2連結部は、その中間レバーに設けられた切欠に離脱可能に係止されており、(f) 前記ダッシュパネルよりも運転席側の車体側部材に支持されている後退防止部材には、そのダッシュパネルの後退変位の際に前記操作ペダルと係合させられ、その操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるとともに、前記第2連結部を前記切欠から離脱させて前記連結リンクによるその操作ペダルと前記中間レバーとの連結を解除するストッパ部が設けられていることを特徴とする。
第3発明は、第2発明の車両用ペダル装置の後退防止装置において、前記後退防止部材は、前記操作ペダルが初期位置から踏込み操作された場合には、前記第2連結部が前記中間レバーの前記切欠から離脱しないように案内し、その操作ペダルに連動してその中間レバーを出力方向へ回動させる一方、前記ダッシュパネルの後退変位の際にはその第2連結部が案内領域から抜け出してその切欠から離脱することを許容するガイド部を備えていることを特徴とする。
第4発明は、第2発明または第3発明の車両用ペダル装置の後退防止装置において、前記後退防止部材には、前記ダッシュパネルの後退変位の際に前記操作ペダルに連結された前記第1連結部に当接させられる当接部が前記ストッパ部として設けられていることを特徴とする。
第5発明は、第1発明〜第3発明の何れかの車両用ペダル装置の後退防止装置において、(a) 前記操作ペダルと前記後退防止部材とに跨がってそれぞれ相対回動可能に連結されるとともに、少なくとも一方の連結部はその操作ペダルの踏込み操作を許容するように長穴を介して連結されている後退防止リンクを有し、(b) 前記ダッシュパネルの後退変位の際に前記後退防止リンクの前記一方の連結部が前記長穴の一端部に当接させられることにより、前記操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるようになっており、その一方の連結部およびその長穴の一端部のうち前記後退防止部材側のものが前記ストッパ部であることを特徴とする。
第1発明の車両用ペダル装置の後退防止装置においては、操作ペダルと中間レバーとを連結する連結リンクの一対の第1連結部および第2連結部の何れか一方は、切欠を介して分離可能に連結された可分連結部とされており、衝突時等にダッシュパネルが後退変位させられる際には、操作ペダルがストッパ部と係合させられて相対的に踏込み方向へ回動させられるとともに、可分連結部が分離させられて連結リンクによる操作ペダルと中間レバーとの連結が解除され、中間レバーの挙動とは無関係に操作ペダルが相対的に踏込み方向へ回動させられて踏部の後退が抑制される。すなわち、ダッシュパネルが後退変位させられた際に中間レバーを相対的に出力方向へ回動させるのではなく、後退防止部材に設けられたストッパ部と操作ペダルとの係合により、連結リンクの可分連結部を分離させて中間レバーと操作ペダルとの連結を解除するとともに、操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるため、出力部材の押込み不可等による中間レバーの出力方向への回動が可能か否かに拘らず操作ペダルの踏部の後退が適切に抑制され、その後退防止作用が安定して得られるようになる。
第2発明は実質的に第1発明の一実施態様に相当するもので、中間レバーに設けられた切欠に離脱可能に係止される第2連結部が可分連結部に相当し、第1発明と同様の作用効果が得られる。具体的には、操作ペダルと中間レバーとを連結する連結リンクの中間レバー側の第2連結部が、中間レバーに設けられた切欠に離脱可能に係止されており、衝突時等にダッシュパネルが後退変位させられる際には、操作ペダルがストッパ部と係合させられて相対的に踏込み方向へ回動させられるとともに、第2連結部が切欠から離脱させられて連結リンクによる操作ペダルと中間レバーとの連結が解除され、中間レバーの挙動とは無関係に操作ペダルが相対的に踏込み方向へ回動させられて踏部の後退が抑制される。すなわち、ダッシュパネルが後退変位させられた際に中間レバーを相対的に出力方向へ回動させるのではなく、後退防止部材に設けられたストッパ部と操作ペダルとの係合により、連結リンクの第2連結部を中間レバーの切欠から離脱させてその中間レバーと操作ペダルとの連結を解除するとともに、操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるため、出力部材の押込み不可等による中間レバーの出力方向への回動が可能か否かに拘らず操作ペダルの踏部の後退が適切に抑制され、その後退防止作用が安定して得られるようになる。
第3発明では、後退防止部材がガイド部を備えており、操作ペダルが初期位置から踏込み操作された場合には、第2連結部が中間レバーの切欠から離脱しないように案内し、その操作ペダルに連動してその中間レバーを出力方向へ回動させる一方、ダッシュパネルの後退変位の際にはその第2連結部が案内領域から抜け出してその切欠から離脱することを許容するようになっている。したがって、操作ペダルの踏込み操作時には、第2連結部が切欠から離脱することなく、操作ペダルに連動して中間レバーが確実に出力方向へ回動させられて、出力部材を作動させることができる一方、衝突時等にダッシュパネルが後退変位させられると、第2連結部がガイド部による案内領域から抜け出すことにより、その第2連結部が切欠から離脱することが許容され、操作ペダルがストッパ部と係合させられて相対的に踏込み方向へ回動させられることにより、第2連結部が切欠から離脱させられて連結リンクによる操作ペダルと中間レバーとの連結が確実に解除される。言い換えれば、第1連結部および第2連結部の連結位置の設定の自由度、すなわち連結リンクによる荷重伝達特性の設定の自由度を確保しつつ、第2連結部を切欠から離脱させて操作ペダルと中間レバーとの連結を確実に解除することができる。
第4発明では、ダッシュパネルの後退変位の際に操作ペダルに連結された第1連結部に当接させられる当接部が前記ストッパ部として後退防止部材に設けられているため、部品点数が少なく、簡単且つ安価に構成される。
第5発明では、操作ペダルと後退防止部材とに跨がって後退防止リンクが配設されているとともに、少なくとも一方の連結部は長穴を介して連結されており、ダッシュパネルの後退変位の際に後退防止リンクの一方の連結部が長穴の一端部に当接させられることにより、その操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるため、ストッパ部に関する後退防止部材の設計の自由度が高く、装置をコンパクトに構成できる。
本発明が適用されたブレーキペダル装置の概略構成を示す左側面図である。 図1におけるII部すなわち操作ペダルと中間レバーとを連結する連結リンクが配設された部分を拡大して示した側面図である。 図2において第2ペダルブラケット(後退防止部材)を省略するとともに連結リンクを仮想線とし、中間レバーの形状を具体的に示した側面図である。 図1の実施例において操作ペダルが踏込み操作された状態を示す側面図である。 図1の実施例において中間レバーが初期位置から逆方向へ回動させられた衝突初期の状態を示す側面図である。 図5の状態から更に中間レバーが逆方向へ回動させられるとともに、第2ペダルブラケットとの係合で操作ペダルが相対的に踏込み方向へ回動させられた衝突後の状態を示す側面図である。 本発明の他の実施例を説明する図で、図1に対応する側面図である。 図7におけるVIII部すなわち操作ペダルと中間レバーとを連結する連結リンクが配設された部分を拡大して示した側面図である。 図8の後退防止レバーおよび後退防止リンクを車両斜め前側から見た斜視図である。 図7の実施例において操作ペダルが踏込み操作された状態を示す側面図である。 図7の実施例において中間レバーが初期位置から逆方向へ回動させられた衝突初期の状態を示す側面図である。 図11の状態から更に中間レバーが逆方向へ回動させられるとともに、後退防止レバーおよび後退防止リンクの作用で操作ペダルが相対的に踏込み方向へ回動させられた衝突後の状態を示す側面図である。 従来のブレーキペダル装置の後退防止装置を説明する図で、衝突前の状態と衝突後の状態とを比較して示した図である。
本発明は、例えば油圧式ブレーキのブレーキブースタのオペレーティングロッドが出力部材として中間レバーに連結される常用ブレーキ用のブレーキペダル装置など、出力部材がダッシュパネルから突き出すように配設されて中間レバーに回動可能に連結される車両用ペダル装置に好適に適用される。ペダルブラケットは、単一のペダルブラケットをダッシュパネルに固設するだけでも良いが、ダッシュパネルおよびそれよりも運転席側の車体側部材に跨がって取り付けることが望ましい。ダッシュパネルおよび車体側部材にそれぞれ固設された2つのペダルブラケットが、第1支持軸および/または第2支持軸が配設される部分で重ね合わされて供締めされることにより一体的に連結されるものでも良い。
第2発明〜第4発明は、中間レバーに設けられた切欠に第2連結部が離脱可能に係止されており、その第2連結部が第1発明の可分連結部に相当するが、第1発明の実施に際しては、操作ペダルに設けられた切欠に第1連結部を離脱可能に係止しても良い。また、連結リンクに切欠を設けて、中間レバーや操作ペダルに配設された連結ピン等に離脱可能に係止することも可能である。
第1発明の後退防止部材には、第3発明と同様のガイド部が必要に応じて設けられる。すなわち、前記操作ペダルが初期位置から踏込み操作された場合に、前記可分連結部が分離しないように前記連結リンクを案内し、該操作ペダルに連動して前記中間レバーを出力方向へ回動させる一方、前記ダッシュパネルの後退変位の際には該可分連結部が案内領域から抜け出し、前記切欠を介して分離することを許容するガイド部が設けられる。このガイド部は、例えば操作ペダルの踏込みストロークの全域で連結リンクや可分連結部に係合させられて分離を阻止するように構成されるが、分離する可能性がある一部の領域だけで連結リンク等に係合させられるものでも良い。連結リンクの一対の連結部の位置関係によっては、操作ペダルが初期位置から踏込み操作された場合は分離する可能性が無く、逆方向へ所定量回動させられると分離可能となるようにすることも可能で、その場合はガイド部は必ずしも必要ない。第3発明のガイド部も同様である。
中間レバーは、例えば上下方向に配設されるとともに、上部に出力部材が連結されて車両前側へ押圧するように、上下方向の中間部または下端部においてペダルブラケットに回動可能に配設される。中間レバーは、例えば操作ペダルよりも車両前側に配設されるが、操作ペダルの上方に配設することもできるなど、種々の態様が可能である。この中間レバーは、例えばダッシュパネルが後退変位させられる際にブラケットと共に車両後方側へ略平行移動させられることにより、可分連結部がガイド部の案内領域から抜け出すように構成されるが、出力部材を介して出力方向と逆方向へ第2支持軸まわりに回動させられる場合でも良い。すなわち、ペダルブラケットがダッシュパネルだけでなく運転席側の車体側部材に跨がって取り付けられている場合など、中間レバーの第2支持軸の後退変位量が出力部材の変位量よりも少ないと、中間レバーは逆方向へ回動させられる。
後退防止部材としては、例えば車体側部材に一体的に固設されて第2支持軸を支持するペダルブラケットや、第2支持軸まわりに回動可能に配設されるとともに先端部が車体側部材に当接させられて車両後方側への回動が阻止される後退防止レバーなどが好適に用いられるが、単に車体側部材に一体的に固設されているだけのものでも良いなど、種々の態様が可能である。第4発明においてストッパ部として機能する当接部は、連結リンクの第1連結部に当接させられるが、第2発明の実施に際しては、操作ペダルの何処に当接させられるものであっても良い。操作ペダルに後退防止部材側へ延び出す係合部を設けて、後退防止部材のストッパ部に係合させられるようになっていても良い。第5発明では、操作ペダルと後退防止部材とに跨がって後退防止リンクが配設され、長穴を介して連結されるようになっているが、その長穴は操作ペダル、後退防止部材、および後退防止リンクの何れに設けられても良い。長穴が後退防止部材に設けられる場合は、その長穴の一端部がストッパ部に相当し、長穴が操作ペダルに設けられる場合は、その長穴に係合させられる一方の連結部がストッパ部に相当する。要するに、互いに係合させられる一方の連結部および長穴の一端部のうち、後退防止部材側のものがストッパ部である。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された常用ブレーキ用のブレーキペダル装置10を説明する図で、車両の左側から見た左側面図であり、図2は図1におけるII部の拡大図である。ブレーキペダル装置10は車両用ペダル装置に相当し、エンジンルームと車室内とを区切るダッシュパネル12には第1ペダルブラケット14が一体的に固定されており、操作ペダル18が略水平で且つ車両幅方向と略平行な第1支持軸20まわりの回動可能に配設されている。操作ペダル18は、上端部において第1支持軸20の軸心まわりに回動可能に支持されており、下端部に設けられた踏部22が車両前方側(図1の左方向)へ踏込み操作されるようになっている。図1は第1ペダルブラケット14を仮想線で示し、その内側の構造が分かるように示した図である。
第1ペダルブラケット14にはまた、操作ペダル18よりも車両の前側に、第1支持軸20と平行な第2支持軸24まわりに回動可能に中間レバー26が配設されている。中間レバー26は、下端部において第2支持軸24の軸心まわりに回動可能に支持されて上方へ延び出しており、上下の中間位置で、連結リンク28を介して操作ペダル18に連結されている。中間レバー26の上端部には、ブレーキブースタ30のオペレーティングロッド32が連結されており、操作ペダル18の踏込み操作に連動して連結リンク28を介して機械的に第2支持軸24の左回り方向(出力方向)へ回動させられることにより、オペレーティングロッド32を前方へ押圧してブレーキ力を発生させる。ブレーキブースタ30はダッシュパネル12のエンジンルーム側に一体的に固設されており、オペレーティングロッド32は、そのダッシュパネル12から車室内へ突き出すように配設されている。オペレーティングロッド32は出力部材に相当する。
ダッシュパネル12よりも運転席側に位置するインパネリインフォースメント34には、第2ペダルブラケット36が一体的に固設されている。第2ペダルブラケット36は、第2支持軸24の両側部で前記第1ペダルブラケット14と重ね合わされ、ボルト等により供締めされており、互いに支え合うように一体的に連結されている。これにより、ペダルブラケットとして必要な所定の強度や剛性が確保されるようになっている。インパネリインフォースメント34は車体側部材に相当するもので、一般に、衝突時等の車両前方からの大荷重入力時に運転席側すなわち車両後方側へ変位する可能性或いは変形量がダッシュパネル12よりも少ない。
前記連結リンク28は、その両端部においてそれぞれ第1支持軸20と平行な第1連結ピン40、第2連結ピン42を介して、操作ペダル18、中間レバー26に相対回動可能に連結されている。第2ペダルブラケット36を省略するとともに連結リンク28を仮想線で示した図3から明らかなように、操作ペダル18側の第1連結ピン40は、操作ペダル18の予め定められたリンク連結点に設けられた連結穴44に、軸心まわりに回動可能に配設されている。また、中間レバー26側の第2連結ピン42は、中間レバー26に設けられた半円形の切欠46に離脱可能に係止されている。第1連結ピン40は第1連結部に相当し、第2連結ピン42は第2連結部に相当し、第2連結部が分離可能な可分連結部である。
一方、前記第2ペダルブラケット36は後退防止部材としても機能するもので、連結リンク28を内部に収容できる開口50を有するとともに、その開口50の周辺にガイド部52および当接部54が設けられている。ガイド部52は、操作ペダル18が初期位置から踏込み操作された場合に、前記第2連結ピン42が中間レバー26の切欠46から離脱しないように、その第2連結ピン42或いは連結リンク28を案内し、その操作ペダル18に連動して中間レバー26を機械的に出力方向へ回動させるもので、第2支持軸24を中心とする周方向へ直線状または円弧状に設けられている。図4は、操作ペダル18が踏込み操作された状態で、ガイド部52は、操作ペダル18の踏込み操作に伴って第2連結ピン42が切欠46と共に第2支持軸24まわりに回動できる長さ寸法を有している。
ガイド部52はまた、ダッシュパネル12の後退変位の際に、中間レバー26が図2に示す初期位置から出力方向と逆方向へ回動させられると、切欠46と共に第2連結ピン42がガイド部52から抜け出し、その第2連結ピン42が切欠46から離脱することを許容するように、その長さ寸法(案内領域)が定められている。図5は、ダッシュパネル12の後退変位の際に中間レバー26が矢印Aで示すように初期位置から逆方向へ回動させられ、操作ペダル18を矢印Bで示すように同じく初期位置から逆方向へ回動させることにより、切欠46が第2連結ピン42と共にガイド部52から抜け出した状態で、第2連結ピン42は切欠46から上方へ離脱することができる。本実施例では、中間レバー26が配設された第2支持軸24が、第1ペダルブラケット14および第2ペダルブラケット36によって支持されているため、正面衝突時等の後退変位量はブレーキブースタ30やオペレーティングロッド32に比較して小さくなり、その後退変位量の差に基づいて中間レバー26がオペレーティングロッド32に押されて逆方向へ回動させられる。
前記当接部54はストッパ部として機能するもので、ダッシュパネル12の後退変位の際に前記図5に示すように中間レバー26が逆方向へ回動させられ、それに伴って操作ペダル18が逆方向へ所定量だけ回動させられることにより、その操作ペダル18に配設された前記第1連結ピン40或いは連結リンク28の端部に当接させられるように設けられている。すなわち、図2に示されるように操作ペダル18が初期位置に保持されている状態で、第1連結ピン40と当接部54との間には所定の隙間dが設けられており、中間レバー26および操作ペダル18の逆方向への回動により、図5に示すように第2連結ピン42が前記ガイド部52から抜け出すことを許容するようになっている。そして、第1連結ピン40または連結リンク28の端部が当接部54に当接した状態で、中間レバー26が図6に矢印Cで示すように更に逆方向へ回動させられると、第1連結ピン40はそれ以上後退できないため、その反力で第2連結ピン42が切欠46から上方へ離脱し、連結リンク28による操作ペダル18と中間レバー26との連結が解除される。これにより、操作ペダル18は中間レバー26の挙動と無関係に第1支持軸20まわりに回動できるようになる。したがって、その後ダッシュパネル12の後退変位に伴って第2支持軸24が更に後退させられると、上端部がインパネリインフォースメント34に固定されている第2ペダルブラケット36は、図6に矢印Dで示すように相対的に第2支持軸24の左まわりに回動させられ、その第2ペダルブラケット36の当接部54に第1連結ピン40が当接させられている操作ペダル18は、矢印Eで示すように相対的に踏込み方向へ回動させられる。これにより、操作ペダル18の踏部22が車両前方側へ回動させられ、その分だけ運転席側への後退が抑制される。
このように本実施例のブレーキペダル装置10によれば、操作ペダル18と中間レバー26とを連結する連結リンク28の中間レバー26側の第2連結ピン42が、中間レバー26に設けられた切欠46に離脱可能に係止されており、衝突時等にダッシュパネル12が後退変位させられる際には、操作ペダル18が当接部54と係合させられて相対的に踏込み方向へ回動させられるとともに、第2連結ピン42が切欠46から離脱させられて連結リンク28による操作ペダル18と中間レバー26との連結が解除され、中間レバー26の挙動とは無関係に操作ペダル18が相対的に踏込み方向へ回動させられて踏部22の後退が抑制される。
すなわち、本実施例では後退防止部材として機能する第2ペダルブラケット36、第1連結ピン40、第2連結ピン42、切欠46等によって後退防止装置56が構成されている。そして、この後退防止装置56は、ダッシュパネル12が後退変位させられた際に中間レバー26を相対的に出力方向へ回動させるのではなく、第2ペダルブラケット36に設けられた当接部54と操作ペダル18との係合により、連結リンク28の第2連結ピン42を中間レバー26の切欠46から離脱させてその中間レバー26と操作ペダル18との連結を解除するとともに、操作ペダル18を相対的に踏込み方向へ回動させる。このため、オペレーティングロッド32の押込み不可等による中間レバー26の出力方向への回動が可能か否かに拘らず操作ペダル18の踏部22の後退が適切に抑制され、その後退防止作用が安定して得られるようになる。
また、本実施例では第2ペダルブラケット36がガイド部52を備えており、操作ペダル18が初期位置から踏込み操作された場合には、第2連結ピン42が中間レバー26の切欠46から離脱しないように案内し、その操作ペダル18に連動してその中間レバー26を出力方向へ回動させる一方、ダッシュパネル12の後退変位の際にはその第2連結ピン42が案内領域から抜け出してその切欠46から離脱することを許容するようになっている。したがって、操作ペダル18の踏込み操作時には、第2連結ピン42が切欠46から離脱することなく、操作ペダル18に連動して中間レバー26が確実に出力方向へ回動させられて、オペレーティングロッド32を押圧することができる一方、衝突時等にダッシュパネル12が後退変位させられると、第2連結ピン42がガイド部52による案内領域から抜け出すことにより、その第2連結ピン42が切欠46から離脱することが許容され、操作ペダル18が当接部54と係合させられて相対的に踏込み方向へ回動させられることにより、第2連結ピン42が切欠46から離脱させられて連結リンク28による操作ペダル18と中間レバー26との連結が確実に解除される。言い換えれば、第1連結ピン40および第2連結ピン42の連結位置の設定の自由度、すなわち連結リンク28による荷重伝達特性の設定の自由度を確保しつつ、第2連結ピン42を切欠46から離脱させて操作ペダル18と中間レバー26との連結を確実に解除することができる。
また、本実施例ではダッシュパネル12の後退変位の際に操作ペダル18に配設された第1連結ピン40に当接させられる当接部54がストッパ部として第2ペダルブラケット36に一体に設けられているため、部品点数が少なく、簡単且つ安価に構成される。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の実施例において前記実施例と実質的に共通する部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
図7は前記図1に対応する左側面図で、図8は図7におけるVIII部の拡大図であり、このブレーキペダル装置60は、前記第2ペダルブラケット36の代わりに第2ペダルブラケット62を備えているとともに、後退防止部材として第2支持軸24の軸心まわりに回動可能に配設された後退防止レバー64が設けられている。第2ペダルブラケット62は、インパネリインフォースメント34に一体的に固設されているとともに、第1支持軸20の両側部で前記第1ペダルブラケット14と重ね合わされ、ボルト等により供締めされて互いに支え合うように一体的に連結されており、ペダルブラケットとして必要な所定の強度や剛性が確保されるようになっている。また、後退防止レバー64は、下端部において第2支持軸24の軸心まわりに回動可能に支持されており、上端部が第2ペダルブラケット62に当接させられることにより、それ以上右まわり方向すなわち車両後方側へ回動できない状態に保持されている。なお、必要に応じて上端部を第2ペダルブラケット62或いはインパネリインフォースメント34に固定することも可能である。
図9は、上記後退防止レバー64を車両の斜め前側から見た斜視図で、全体として断面U字状の長手形状を成しており、下端部に第2支持軸24が挿通させられる取付穴66が設けられているとともに、背板部分には長手方向に開口68が設けられ、操作ペダル18や中間レバー26との干渉が回避されるようになっている。この後退防止レバー64には、ガイド部70および長穴72が設けられており、長穴72は後退防止リンク74を介して操作ペダル18に連結されている。ガイド部70は開口68の中間部分の両側にフランジ状に設けられており、操作ペダル18が初期位置から踏込み操作された場合に、第2連結ピン42が中間レバー26の切欠46から離脱しないように連結リンク28を案内するもので、連結リンク28の上側の側端縁に摺動可能に係合させられるようになっており、連結リンク28はガイド部70に案内されつつ開口68内を車両前側へ挿通させられる。これにより、第2連結ピン42と切欠46との係止状態が維持され、操作ペダル18の踏込み操作に連動して連結リンク28を介して中間レバー26が機械的に出力方向へ回動させられる。図10は、操作ペダル18が踏込み操作された状態で、連結リンク28とガイド部70との係合により第2連結ピン42と切欠46との係止状態が維持される。
ガイド部70はまた、ダッシュパネル12の後退変位の際に、中間レバー26が図8に示す初期位置から逆方向へ回動させられると、切欠46と共に第2連結ピン42がガイド部70による案内領域から抜け出し、その第2連結ピン42が切欠46から離脱することを許容するように、その配設位置が定められている。図11は、ダッシュパネル12の後退変位の際に中間レバー26が矢印Aで示すように初期位置から逆方向へ回動させられ、操作ペダル18を矢印Bで示すように同じく初期位置から逆方向へ回動させることにより、切欠46が第2連結ピン42と共にガイド部70から抜け出した状態で、第2連結ピン42は切欠46から上方へ離脱することができる。
前記後退防止リンク74の操作ペダル18側の端部は、その操作ペダル18に配設された前記第1連結ピン40に相対回動可能に連結されており、他端部は、後退防止レバー64に設けられた長穴72に第3連結ピン76を介して相対回動可能に連結されている。長穴72は、操作ペダル18が初期位置から踏込み操作された際に、中間レバー26が操作ペダル18の踏込み操作に連動して出力方向へ回動することを阻害しないように、言い換えれば操作ペダル18の踏込み操作を阻害しないように、第2支持軸24を中心とする周方向へ直線状に所定の長さを有して設けられている。
一方、ダッシュパネル12の後退変位の際に図11に示すように中間レバー26が逆方向へ回動させられ、それに伴って操作ペダル18が逆方向へ所定量だけ回動させられると、第3連結ピン76は長穴72の一端部72aに当接させられる。すなわち、図8に示されるように操作ペダル18が初期位置に保持されている状態で、第3連結ピン76と一端部72aとの間には所定の隙間dが設けられており、中間レバー26および操作ペダル18の逆方向への回動により、図11に示すように第2連結ピン42が前記ガイド部70から抜け出すことを許容するようになっている。そして、第3連結ピン76が一端部72aに当接した状態で、中間レバー26が図12に矢印Cで示すように更に逆方向へ回動させられると、後退防止リンク74を介して第3連結ピン76に連結されている第1連結ピン40はそれ以上後退できないため、その反力で第2連結ピン42が切欠46から上方へ離脱し、連結リンク28による操作ペダル18と中間レバー26との連結が解除される。これにより、操作ペダル18は中間レバー26の挙動と無関係に第1支持軸20まわりに回動できるようになる。したがって、その後ダッシュパネル12の後退変位に伴って第2支持軸24が更に後退させられると、上端部がインパネリインフォースメント34に係止されている後退防止レバー64は、図12に矢印Dで示すように相対的に第2支持軸24の左まわりに回動させられ、後退防止リンク74を介して後退防止レバー64に連結されている操作ペダル18は、矢印Eで示すように相対的に踏込み方向へ回動させられる。これにより、操作ペダル18の踏部22が車両前方側へ回動させられ、その分だけ運転席側への後退が抑制される。上記長穴72の一端部72aはストッパ部に相当し、第3連結ピン76は一方の連結部に相当する。
このように、本実施例のブレーキペダル装置60においても、衝突時等にダッシュパネル12が後退変位させられる際に、第2連結ピン42がガイド部70による案内領域から抜け出し、その第2連結ピン42が切欠46から離脱することが許容されるとともに、後退防止リンク74の第3連結ピン76が長穴72の一端部72aに当接させられることにより、操作ペダル18が相対的に踏込み方向へ回動させられる。これにより、第2連結ピン42が切欠46から離脱して連結リンク28による操作ペダル18と中間レバー26との連結が解除され、中間レバー26の挙動とは無関係に操作ペダル18を相対的に踏込み方向へ回動させて踏部22の後退を抑制できる。
すなわち、本実施例では後退防止部材として機能する後退防止レバー64、後退防止リンク74、第1連結ピン40、第2連結ピン42、第3連結ピン76、切欠46等によって後退防止装置78が構成されている。そして、この後退防止装置78は、ダッシュパネル12が後退変位させられた際に中間レバー26を相対的に出力方向へ回動させるのではなく、後退防止リンク74の第3連結ピン76が長穴72の一端部72aに当接させられることにより、連結リンク28の第2連結ピン42を中間レバー26の切欠46から離脱させてその中間レバー26と操作ペダル18との連結を解除するとともに、操作ペダル18を相対的に踏込み方向へ回動させる。このため、オペレーティングロッド32の押込み不可等による中間レバー26の出力方向への回動が可能か否かに拘らず操作ペダル18の踏部22の後退が適切に抑制され、その後退防止作用が安定して得られるようになる。
また、後退防止レバー64がガイド部70を備えており、操作ペダル18が初期位置から踏込み操作された場合には、第2連結ピン42が中間レバー26の切欠46から離脱しないように案内し、その操作ペダル18に連動してその中間レバー26を出力方向へ回動させる一方、ダッシュパネル12の後退変位の際にはその第2連結ピン42が案内領域から抜け出してその切欠46から離脱することを許容するようになっている。したがって、操作ペダル18の踏込み操作時には、第2連結ピン42が切欠46から離脱することなく、操作ペダル18に連動して中間レバー26が確実に出力方向へ回動させられて、オペレーティングロッド32を押圧することができる一方、衝突時等にダッシュパネル12が後退変位させられると、第2連結ピン42がガイド部70による案内領域から抜け出すことにより、その第2連結ピン42が切欠46から離脱することが許容され、後退防止リンク74の第3連結ピン76が長穴72の一端部72aに当接させられることにより、操作ペダル18が相対的に踏込み方向へ回動させられると、第2連結ピン42が切欠46から離脱させられて連結リンク28による操作ペダル18と中間レバー26との連結が確実に解除される。言い換えれば、第1連結ピン40および第2連結ピン42の連結位置の設定の自由度、すなわち連結リンク28による荷重伝達特性の設定の自由度を確保しつつ、第2連結ピン42を切欠46から離脱させて操作ペダル18と中間レバー26との連結を確実に解除することができる。
また、操作ペダル18と後退防止レバー64とに跨がって後退防止リンク74が配設されているとともに、第3連結ピン76は長穴72を介して後退防止レバー64に連結されており、ダッシュパネル12の後退変位の際に第3連結ピン76が長穴72の一端部72aに当接させられることにより、操作ペダル18を相対的に踏込み方向へ回動させるため、ストッパ部として機能する長穴72等に関する後退防止レバー64の設計の自由度が高く、装置をコンパクトに構成できる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10、60:ブレーキペダル装置(車両用ペダル装置) 12:ダッシュパネル 14:第1ペダルブラケット 18:操作ペダル 20:第1支持軸 22:踏部 24:第2支持軸 26:中間レバー 28:連結リンク 32:オペレーティングロッド(出力部材) 34:インパネリインフォースメント(車体側部材) 36:第2ペダルブラケット(後退防止部材) 40:第1連結ピン(第1連結部、可分連結部) 42:第2連結ピン(第2連結部) 46:切欠 52、70:ガイド部 54:当接部(ストッパ部) 56、78:後退防止装置 62:第2ペダルブラケット 64:後退防止レバー(後退防止部材) 72:長穴 72a:一端部(ストッパ部) 74:後退防止リンク 76:第3連結ピン(一方の連結部)

Claims (5)

  1. ダッシュパネルに配設されているペダルブラケットと、
    該ペダルブラケットに第1支持軸の軸心まわりに回動可能に配設され、下端部に設けられた踏部が車両前方側へ踏込み操作される操作ペダルと、
    前記ペダルブラケットに前記第1支持軸と平行な第2支持軸の軸心まわりに回動可能に配設されるとともに、連結リンクを介して前記操作ペダルに連結され、該操作ペダルの踏込み操作に連動して機械的に出力方向へ回動させられることにより、所定の出力部材を作動させる中間レバーと、
    を有する車両用ペダル装置に関し、前記ダッシュパネルが運転席側へ後退変位した時に前記操作ペダルの踏部が該運転席側へ後退することを抑制する後退防止装置において、
    前記連結リンクの前記操作ペダル側の第1連結部および前記中間レバー側の第2連結部の何れか一方は、切欠を介して分離可能に連結された可分連結部とされており、
    前記ダッシュパネルよりも運転席側の車体側部材に支持されている後退防止部材には、該ダッシュパネルの後退変位の際に前記操作ペダルと係合させられ、該操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるとともに、前記可分連結部を分離させて前記連結リンクによる該操作ペダルと前記中間レバーとの連結を解除するストッパ部が設けられている
    ことを特徴とする車両用ペダル装置の後退防止装置。
  2. ダッシュパネルに配設されているペダルブラケットと、
    該ペダルブラケットに第1支持軸の軸心まわりに回動可能に配設され、下端部に設けられた踏部が車両前方側へ踏込み操作される操作ペダルと、
    前記ペダルブラケットに前記第1支持軸と平行な第2支持軸の軸心まわりに回動可能に配設されるとともに、連結リンクを介して前記操作ペダルに連結され、該操作ペダルの踏込み操作に連動して機械的に出力方向へ回動させられることにより、所定の出力部材を作動させる中間レバーと、
    を有する車両用ペダル装置に関し、前記ダッシュパネルが運転席側へ後退変位した時に前記操作ペダルの踏部が該運転席側へ後退することを抑制する後退防止装置において、
    前記連結リンクの前記操作ペダル側の第1連結部は該操作ペダルのリンク連結点に相対回動可能に連結されているとともに、前記中間レバー側の第2連結部は、該中間レバーに設けられた切欠に離脱可能に係止されており、
    前記ダッシュパネルよりも運転席側の車体側部材に支持されている後退防止部材には、該ダッシュパネルの後退変位の際に前記操作ペダルと係合させられ、該操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるとともに、前記第2連結部を前記切欠から離脱させて前記連結リンクによる該操作ペダルと前記中間レバーとの連結を解除するストッパ部が設けられている
    ことを特徴とする車両用ペダル装置の後退防止装置。
  3. 前記後退防止部材は、前記操作ペダルが初期位置から踏込み操作された場合には、前記第2連結部が前記中間レバーの前記切欠から離脱しないように案内し、該操作ペダルに連動して該中間レバーを出力方向へ回動させる一方、前記ダッシュパネルの後退変位の際には該第2連結部が案内領域から抜け出して該切欠から離脱することを許容するガイド部を備えている
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
  4. 前記後退防止部材には、前記ダッシュパネルの後退変位の際に前記操作ペダルに連結された前記第1連結部に当接させられる当接部が前記ストッパ部として設けられている
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
  5. 前記操作ペダルと前記後退防止部材とに跨がってそれぞれ相対回動可能に連結されるとともに、少なくとも一方の連結部は該操作ペダルの踏込み操作を許容するように長穴を介して連結されている後退防止リンクを有し、
    前記ダッシュパネルの後退変位の際に前記後退防止リンクの前記一方の連結部が前記長穴の一端部に当接させられることにより、前記操作ペダルを相対的に踏込み方向へ回動させるようになっており、該一方の連結部および該長穴の一端部のうち前記後退防止部材側のものが前記ストッパ部である
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用ペダル装置の後退防止装置。
JP2014017766A 2014-01-31 2014-01-31 車両用ペダル装置の後退防止装置 Expired - Fee Related JP6144636B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017766A JP6144636B2 (ja) 2014-01-31 2014-01-31 車両用ペダル装置の後退防止装置
CN201480073576.9A CN105916745A (zh) 2014-01-31 2014-05-23 车辆用踏板装置的后退防止装置
EP14880923.9A EP3100921A4 (en) 2014-01-31 2014-05-23 Backdown preventing device for vehicular pedal device
PCT/JP2014/063755 WO2015114844A1 (ja) 2014-01-31 2014-05-23 車両用ペダル装置の後退防止装置
US15/217,732 US20160325718A1 (en) 2014-01-31 2016-07-22 Backdown preventing device for vehicular pedal device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014017766A JP6144636B2 (ja) 2014-01-31 2014-01-31 車両用ペダル装置の後退防止装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015146073A JP2015146073A (ja) 2015-08-13
JP6144636B2 true JP6144636B2 (ja) 2017-06-07

Family

ID=53756449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014017766A Expired - Fee Related JP6144636B2 (ja) 2014-01-31 2014-01-31 車両用ペダル装置の後退防止装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20160325718A1 (ja)
EP (1) EP3100921A4 (ja)
JP (1) JP6144636B2 (ja)
CN (1) CN105916745A (ja)
WO (1) WO2015114844A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6716524B2 (ja) * 2017-11-10 2020-07-01 豊田鉄工株式会社 車両用操作ペダル装置
JP7061985B2 (ja) * 2019-06-12 2022-05-02 豊田鉄工株式会社 車両用操作ペダル装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3125715B2 (ja) 1997-05-23 2001-01-22 トヨタ自動車株式会社 車両用ペダル変位制御構造
JP3449206B2 (ja) 1998-02-04 2003-09-22 トヨタ自動車株式会社 車両用ペダル変位制御構造
JP4006676B2 (ja) * 2001-08-29 2007-11-14 スズキ株式会社 ペダル支持構造
JP3925845B2 (ja) * 2002-03-04 2007-06-06 ダイハツ工業株式会社 自動車における2次衝突時の衝撃力緩和装置
GB0310510D0 (en) * 2003-05-08 2003-06-11 Bck Technology Ltd Arrangement for permitting motor vehicle foot pedal release and motor vehicle incorporating same
JP4979986B2 (ja) * 2006-05-31 2012-07-18 日産自動車株式会社 自動車のブレーキペダル装置
JP5625601B2 (ja) * 2010-08-06 2014-11-19 スズキ株式会社 車両のペダル装置
JP5656113B2 (ja) 2010-12-15 2015-01-21 スズキ株式会社 車両のペダル装置
CN202400071U (zh) * 2011-12-21 2012-08-29 郑州日产汽车有限公司 机动车制动踏板机构

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015146073A (ja) 2015-08-13
WO2015114844A1 (ja) 2015-08-06
CN105916745A (zh) 2016-08-31
EP3100921A1 (en) 2016-12-07
EP3100921A4 (en) 2017-09-27
US20160325718A1 (en) 2016-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4500739B2 (ja) 車両用ペダルの後退防止装置
US9821777B2 (en) Vehicle brake pedal device
JP6577142B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP6144636B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP6148629B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP5650973B2 (ja) 操作ペダルの支持構造
JP5306937B2 (ja) 自動車のブレーキペダル装置
JP6403284B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP2006103501A (ja) 車両用ペダルの後退防止装置
WO2016121154A1 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP2018200516A (ja) 車両用操作ペダル装置
JP6144648B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
WO2016125337A1 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP2020030561A (ja) 車両用操作ペダル装置
JP2000280874A (ja) 自動車のブレーキペダル装置
WO2017006628A1 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
JP6114242B2 (ja) ペダル後退量抑制装置
JP2012058801A (ja) 車両のペダル装置
JP6920258B2 (ja) 車両用操作ペダル装置
JP5233899B2 (ja) 自動車の操作ペダル支持構造
JP6015587B2 (ja) 車両用ブレーキ装置
JP6190353B2 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
WO2016157945A1 (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置
WO2017026186A1 (ja) シフト装置
JP2017134552A (ja) 車両用ペダル装置の後退防止装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20150731

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150926

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170511

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6144636

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees