JP6114242B2 - ペダル後退量抑制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前方衝突に伴って、ダッシュパネルが運転席側へ変位した場合に、操作ペダルが運転席側へ後退することを抑制するペダル後退量抑制装置に関する。
従来、車両の前方衝突時に操作ペダルが車体に対し後退方向に移動し乗員側に移動することを抑制するペダル後退量抑制装置として、例えば、特許文献1記載の発明が知られている。特許文献1記載のペダル後退量抑制装置は、ペダルブラケットと、操作ペダルと、ガイド部材と、を有しており、そのペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退させられた時に、車体側部材との相対変位に伴ってその上端部を所定の移動軌跡に従って下方へ変位させ、前記一対の側板を座屈させながらそのペダルブラケットを曲げ変形させることで、前記操作ペダルの踏部が運転席側へ後退することを抑制するように構成されている。
特開2006−142940号公報
ここで、特許文献1記載のペダル後退量抑制装置においては、ペダルブラケットを構成する左右一対の側板は、何れも同じ形状をなすように構成されている為、ペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退させられた場合に、左右の側板の座屈変形量は、左右で略均等に座屈して曲げ変形を起こし、ペダルの後退量を抑制している。
この点、例えば、ブレーキペダル等に用いられるペダルブラケットの配設位置は、ダッシュパネル前方に位置する機械室における各構成部品の配置等の種々の要因によって、大きく制限される場合があり、当該制限によって、ペダルブラケットを構成する一対の側板の形状を、左右両側で同一形状とすることができない場合がある。
そして、ペダルブラケットを構成する左右の側板の形状が左右両側で異なる場合、特許文献1記載の発明を適用すると、ペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退させられたとしても、側板における座屈の位置や座屈の開始時期が左右で異なってしまう虞がある。操作ペダルの後退量は、左右の側板の座屈変形の影響を強く受ける為、側板における座屈の位置や開始時期が左右で異なってしまった場合、操作ペダルの後退量を十分に抑制することができない事態を招く虞がある。
本発明は、ペダルブラケットを構成する一対の側板の座屈を用いて、操作ペダルの後退量を抑制するペダル後退量抑制装置に関し、車幅方向両側の側板形状が異なる場合であっても、操作ペダルの後退量を抑制し得るペダル後退量抑制装置を提供する。
本発明の一側面に係るペダル後退量抑制装置は、車両前部のダッシュパネル及び上方に位置する車体側部材に対して固定されたペダルブラケットと、前記ペダルブラケットの支持軸によって回動可能に配設され、踏込み操作に用いられる踏部を下端に有する操作ペダルと、を有し、前記ペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退させられた場合に、前記車体側部材との相対変位に伴って、当該ペダルブラケットを座屈させながら曲げ変形させることによって、前記操作ペダルの踏部における運転席側への後退量を抑制するペダル後退量抑制装置であって、前記ペダルブラケットは、前記車両の車幅方向の一方側に位置し、前記ダッシュパネルに対して固定された第1側板と、前記車幅方向の他方側において前記ダッシュパネルに対して固定されると共に、前記車幅方向の他方側へ円弧状に張り出した膨出部を有する第2側板と、前記第1側板と前記第2側板の間を連結する背板と、を有し、前記背板の下端部において、前記第1側板及び前記第2側板に対して接合される側板接合部と、前記側板接合部の上部で、且つ、前記車幅方向の一方側において折曲されて前記第1側板に対して接合されており、前記背板の変形に伴って車幅方向に移動することにより、前記第1側板の座屈を促す座屈変形補助部と、前記座屈変形補助部に隣接して形成され、前記車幅方向の他方側へ向かう前記座屈変形補助部の移動を規制する規制部と、を有することを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置は、ペダルブラケットと、操作ペダルと、を有し、前記ペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退させられた場合に、前記車体側部材との相対変位に伴って、当該ペダルブラケットを座屈させながら曲げ変形させることによって、前記操作ペダルの踏部における運転席側への後退量を抑制している。前記ペダルブラケットは、車両前部のダッシュパネル及び上方に位置する車体側部材に対して固定されており、車幅方向の一方側に位置する第1側板と、車幅方向の他方側に位置し、膨出部を有する第2側板と、背板と、側板接合部と、座屈変形補助部と、規制部と、を有している。当該ペダル後退量抑制装置においては、ペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退することに伴って、背板が移動すると、座屈変形補助部は、背板と側板接合部が接近するように折曲変形するにつれて、車幅方向に移動し得る。この時、規制部が前記車幅方向の他方側へ向かう前記座屈変形補助部の移動を規制している為、座屈変形補助部は、車幅方向の一方側(第1側板側)に向かって移動し、膨出部を有する第2側板と同時期に、第1側板を、ペダルブラケットの外側方向に座屈させる。即ち、当該ペダル後退量抑制装置によれば、第1側板と、第2側板の形状が相違する場合であっても、側板接合部と、座屈変形補助部と、規制部とが協働することによって、第1側板、第2側板における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダルの後退量を十分に抑制することができる。
そして、本発明の他の側面に係るペダル後退量抑制装置は、請求項1記載のペダル後退量抑制装置であって、前記第1側板は、前記ダッシュパネルに対して立設された略平板状に形成されており、前記ペダルブラケットの前記車幅方向の一方側において、前記ダッシュパネルに固定されていることを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置において、第1側板は、略平板状に形成され、ペダルブラケットの前記車幅方向の一方側に位置しており、第2側板は、膨出部を有し、車幅方向の他方側に位置している。即ち、当該ペダル後退量抑制装置によれば、ペダルブラケットが、略平板状の第1側板と、膨出部を有する第2側板を有する構成の場合であっても、側板接合部と、座屈変形補助部と、規制部とが協働することによって、第1側板、第2側板における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダルの後退量を十分に抑制することができる。
又、本発明の他の側面に係るペダル後退量抑制装置は、請求項1記載のペダル後退量抑制装置であって、前記第1側板は、前記第2側板の膨出部よりも小さく張り出した膨出部を有しており、前記ペダルブラケットの前記車幅方向の一方側において、前記ダッシュパネルに固定されていることを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置において、前記第1側板は、前記第2側板の膨出部よりも、前記ペダルブラケットの外側方向へ小さく張り出した膨出部を有している。即ち、当該ペダル後退量抑制装置によれば、ペダルブラケットが、異なる大きさの膨出部が形成された第1側板と第2側板を有する構成の場合であっても、側板接合部と、座屈変形補助部と、規制部とが協働することによって、第1側板、第2側板における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダルの後退量を十分に抑制することができる。
そして、本発明の他の側面に係るペダル後退量抑制装置は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のペダル後退量抑制装置であって、前記規制部は、前記背板を上端から下端に向かって延長した延長線と、前記ダッシュパネルとが交わる部分に対応して配置されていることを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置において、前記規制部は、前記背板を上端から下端に向かって延長した延長線と、前記ダッシュパネルとが交わる部分に対応して配置されている為、背板と側板接合部が接近するように折り曲げられた場合に、座屈変形補助部がペダルブラケットの車幅方向の他方側に移動することを、規制部によって確実に規制することができ、座屈変形補助部が車幅方向の一方側への移動することを促進できる。即ち、当該ペダル後退量抑制装置によれば、規制部を上記のように配置することによって、側板接合部に対する背板の変形に係る力を、座屈変形補助部の所定方向への移動に、より効率よく用いることができる。
本発明の他の側面に係るペダル後退量抑制装置は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載のペダル後退量抑制装置であって、前記側板接合部との上部境界において、剛性の低い部分を前記車幅方向に横断する直線状に配置して、前記背板に対する前記側板接合部の折曲変形を促進する折曲補助部が形成されていることを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置においては、折曲補助部は、前記側板接合部との上部境界において、剛性の低い部分を前記車幅方向に横断する直線状に配置することで構成されており、前記背板に対する前記側板接合部の折曲変形を促進している。当該ペダル後退量抑制装置によれば、折曲補助部によって、背板に対する前記側板接合部の折曲変形が所望の位置で行われる為、第1側板、第2側板における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダルの後退量を十分に抑制することができる。
又、本発明の他の側面に係るペダル後退量抑制装置は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載のペダル後退量抑制装置であって、前記背板は、前記側板接合部と、前記座屈変形補助部と、前記規制部と共に、前記側板接合部の上部に位置し、前記背板の下端部に対して接合される背板接合部と、を有するブラケットを、前記背板接合部を介して前記背板の下端部に対して接合することによって、前記側板接合部と、前記座屈変形補助部と、前記規制部とを有していることを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置によれば、背板は、前記側板接合部と、前記座屈変形補助部と、前記規制部と、背板接合部とを有するブラケットを接合することによって、前記側板接合部と、前記座屈変形補助部と、前記規制部とを有している。従って、当該ペダル後退量抑制装置によれば、別部材として形成されたブラケットを、背板の下端部に接合するという単純な工程を行うことで、第1側板、第2側板における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダルの後退量を十分に抑制することができる。
そして、本発明の他の側面に係るペダル後退量抑制装置は、請求項6記載のペダル後退量抑制装置であって、前記ブラケットの背板接合部は、前記ダッシュパネルの運転席側への後退に伴って当該背板接合部に作用する荷重の方向を、前記座屈変形補助部が形成された前記車幅方向の一方側へ向かうように変換する荷重方向変換部を有することを特徴とする。
当該ペダル後退量抑制装置によれば、荷重方向変換部が、前記ダッシュパネルの運転席側への後退に伴って当該背板接合部に作用する荷重の方向を、前記座屈変形補助部が形成された前記車幅方向の一方側へ向かうように変換する為、前記ブラケットの背板接合部と側板接合部が接近するように折り曲げられた場合に、車幅方向の一方側への座屈変形補助部の移動を促進することができる。即ち、当該ペダル後退量抑制装置によれば、側板接合部に対する背板接合部の変形に係る力を、座屈変形補助部の所定方向への移動に、より効率よく用いることができる。
この発明によれば、第1側板と、第2側板の形状が相違する場合であっても、側板接合部と、座屈変形補助部と、規制部とが協働することによって、第1側板、第2側板における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダルの後退量を十分に抑制可能なペダル後退量抑制装置を提供できる。
本実施形態に係るブレーキペダル装置の構成を示す側面図である。 本実施形態に係るブレーキペダル装置の正面図である。 本実施形態に係るブレーキペダル装置の背面斜視図である。 本実施形態におけるブラケットの外観斜視図である。 本実施形態におけるブラケットの正面図である。 本実施形態におけるブラケットの側面図である。 後退量抑制状態のブレーキペダル装置の構成を示す側面図である。 後退量抑制状態のブレーキペダル装置の正面図である。 ブレーキペダル装置の変形例の一例を示す正面図である。 ブラケットの変形例の一例を示す正面図である。
以下、本発明に係るペダル後退量抑制装置を、常用ブレーキ用のブレーキペダル装置1に適用した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態に係るブレーキペダル装置1は、図1に示すように、車両前方のエンジンルームと車室(運転席)内とを区切るダッシュパネル2と、車体側部材であるインパネリインフォースメント7に対して取り付けられており、ペダルブラケット10と、操作ペダル15と、ブラケット50を有している。
ダッシュパネル2の前方側に位置するエンジンルームには、ブレーキブースタ3が配設されており、ダッシュパネル2に対して一体的に固定されている。そして、ブレーキブースタ3は、オペレーティングロッド4と、連結ピン5と、円筒部6を有しており、オペレーティングロッド4の先端に形成された連結ピン5を介して、操作ペダル15の踏込み操作が伝達されると、ブレーキ力を発生させる。円筒部6は、オペレーティングロッド4によって挿通されており、ダッシュパネル2を介して、車室内に突き出す蛇腹状に形成されている。
インパネリインフォースメント7は、インストルメントパネルの補強部材であり、車両前方からの大荷重(例えば、衝突荷重L)入力時に運転席側(即ち、車両後方側)へ変位する可能性がダッシュパネルに比較して少ないものである。本実施形態に係るブレーキペダル装置1においては、車両前方からの大荷重(例えば、衝突荷重L)入力時におけるダッシュパネル2とインパネリインフォースメント7の相対変位に基づいて、ペダルブラケットの座屈変形を発生させている。
図1〜図3に示すように、ペダルブラケット10は、ダッシュパネル2に対して、ボルト(図示せず)等を介して固設されると共に、インパネリインフォースメント7に対して連結されており、第1側板20と、第2側板25と、背板30を有している。ペダルブラケット10は、相互に対向するように配置された第1側板20と第2側板25の間を、背板30によって連結するようにして構成されており、全体として断面がコの字形状を成している。
図1〜図3に示すように、第1側板20は、ペダルブラケット10の車幅方向における一方側を構成する略平板状の部材であり、ダッシュパネル2に対して略垂直となる姿勢で、ボルト等によって固設されている。第1側板20は、前記ブレーキブースタ3の円筒部6の一方側の位置において、上方へ向かうに従ってダッシュパネル2から離間する車両後方側へ向かって傾斜して延び出している。
そして、第2側板25は、ペダルブラケット10の車幅方向における一方側において、前記第1側板20に対して平行となるように配置された部材であり、ダッシュパネル2に対して略垂直となる姿勢で、ボルト等によって固設されている。第2側板25は、前記ブレーキブースタ3の円筒部6の他方側の位置において、上方へ向かうに従ってダッシュパネル2から離間する車両後方側へ向かって傾斜して延び出している。第2側板25の下部には、膨出部25Aが形成されており、ブレーキブースタ3の円筒部6を避けるように、車幅方向における他方側(ペダルブラケット10の外側)へ膨出している。
図2に示すように、第1側板20及び第2側板25の膨出部25Aは、ブレーキブースタ3の円筒部6が配置される部分を、それぞれ避けて配置されている為、円筒部6と干渉することはない。又、円筒部6の周囲には、ボルト等が取り付けられるように構成されており、円筒部6を避けた位置において、第1側板20及び第2側板25を、夫々、ダッシュパネル2に対して略垂直な状態で固定している。
背板30は、第1側板20及び第2側板25の上部(車両後方側へ傾斜して伸び出した部分)において、第1側板20と第2側板25の間を連結するように配置されている(図2、図3参照)。当該背板30は、第1側板20及び第2側板25の上部において、ダッシュパネル2側の端縁に沿って延びるように配設されている。
そして、ペダルブラケット10の上端部は、インパネリインフォースメント7に一体的に固設されたサポート部材35に対して、ボルト36を介して連結されている。当該ペダルブラケット10の上端部は、サポート部材35に対して前後方向へスライド移動可能に連結されており、車両前方からの荷重入力によって、ダッシュパネル2が運転席側へ変位した場合に、ペダルブラケット10の上端部がサポート部材35から離脱することを許容している。
操作ペダル15は、その上端部において支持軸16によって、ペダルブラケット10に対して回動可能に取り付けられており、下端部に踏部17を有している。支持軸16は、ペダルブラケット10の上端部において、略水平で且つ車両幅方向と略平行となるように、第1側板20、第2側板25に跨がって配設されており、操作ペダル15の上部を回動可能に支持している。踏部17は、ブレーキを作動させる際に、運転者によって踏み込まれる部分である。
図1に示すように、操作ペダル15の中間位置には、ブレーキブースタ3のオペレーティングロッド4が、連結ピン5を介して連結されている。従って、操作ペダル15の車両前方側への踏込み操作が行われると、連結ピン5を介して、オペレーティングロッド4を前方側へ押圧することになる為、ブレーキブースタ3は、ブレーキ力を発生させる。
そして、ブラケット50は、背板30の下部において、第1側板20と第2側板25の間を接続するように取り付けられており(図1〜図3参照)、側板接合部51と、背板接合部52と、座屈変形補助部53と、規制部54と、折曲補助部55とを有している。当該ブラケット50は、ペダルブラケット10の上端部に対して、下方に向かう荷重Fが加えられた場合に、第1側板20及び第2側板25の座屈変形を、左右均等に発生させる機能を果たす。ブラケット50の構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
続いて、車両前方からの荷重が入力された場合に当該ブレーキペダル装置1の動作について説明する。車両前方からの荷重(例えば、衝突荷重L)が入力されると、ブレーキブースタ3等によって、ダッシュパネル2が運転席側へ変位する。インパネリインフォースメント7は、車両前方からの大荷重(例えば、衝突荷重L)入力時に車両後方側へ変位する可能性がダッシュパネル2に比較して少ない為、この時、ペダルブラケット10の上端部は、インパネリインフォースメント7に固設されたサポート部材35との連結が解除される。
サポート部材35との連結が解除されると、ペダルブラケット10は、ダッシュパネル2と共に更に運転席側へ移動する。この時、ペダルブラケット10の上端部は、サポート部材35から離脱し、斜め下方へ滑らかに変位させられる為、ペダルブラケット10の上端部に対して、下方に向かう荷重Fが加えられる。
ペダルブラケット10の上端部に対して、下方に向かう荷重Fが加えられると、第1側板20と第2側板25は、後述するブラケット50によって、ペダルブラケット10の外側方向へ座屈変形する。これに伴って、当該ペダルブラケット10は、ペダルブラケット10全体としてお辞儀をするように、ブラケット50の配設位置に対応する部分で曲げ変形する。これにより、操作ペダル15は、上端部が支持軸16によって支持されている為、オペレーティングロッド4の連結ピン5に連結されている中間部を支点として回動する。つまり、操作ペダル15の踏部17が相対的に車両前方側(ダッシュパネル2側)へ移動することによって、操作ペダル15の踏部17の運転席側への後退が抑制される。
続いて、ペダルブラケット10に取り付けられるブラケット50の構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、ブラケット50は、背板30の下部において、第1側板20と第2側板25の間を接続するように取り付けられており(図1〜図3参照)、側板接合部51と、背板接合部52と、座屈変形補助部53と、規制部54と、折曲補助部55とを有している(図4〜図6参照)。
側板接合部51は、第1側板20と第2側板25との間を接続するように延びる平板状に構成されており、ブラケット50の基礎的部分を構成する。側板接合部51は、図3等に示すように、第1側板20及び第2側板25に対して接合されており、夫々、ボルト等を介して、ダッシュパネル2に対して固定される。尚、側板接合部51の下端縁には、湾曲した部分が形成されており、ブラケット50の下方に位置する円筒部6を避け、円筒部6との干渉を回避している。
そして、背板接合部52は、側板接合部51の上部に平板状に形成されており、ペダルブラケット10の背板30下端に対して、溶接その他の接合方法で接合される。即ち、背板30は、その下端部に対して、ブラケット50の背板接合部52を接合することによって、側板接合部51と、座屈変形補助部53と、規制部54と、折曲補助部55を有することになる。そして、ペダルブラケット10の上端部に対して、下方に向かう荷重Fが作用した場合、背板接合部52は、側板接合部51に接近する折曲変形方向Bへ折れ曲がるように変形する。
座屈変形補助部53は、前記側板接合部51の車幅方向の一方側において、側板接合部51の上部で、且つ、折曲された板状の部材であり、前記第1側板20に対して接合されている。当該座屈変形補助部53は、前記側板接合部51の車幅方向の一方側において、前記側板接合部51と背板接合部52にわたるように配置されている。当該座屈変形補助部53は、背板接合部52が折曲変形方向Bへ折れ曲がり、側板接合部51に接近していくと、後述する規制部54の作用によって、車幅方向の一方側に向かう補助部移動方向Wへ移動する。即ち、この場合において、座屈変形補助部53は、前記第1側板20をペダルブラケット10の外側方向へ押圧する為、第1側板20の座屈を促進する。
規制部54は、前記座屈変形補助部に隣接し、且つ、側板接合部51と背板接合部52の境界線上の位置において、車両後方側に向かって突出するように形成されている。当該規制部54は、側板接合部51、背板接合部52及び座屈変形補助部53に対して、夫々、その一部が位置するように配置されている。従って、荷重Fによって背板接合部52が折曲変形方向Bへ折れ曲がる場合であっても、座屈変形補助部53は、規制部54が形成されていることで、前記車幅方向の他方側への移動を規制されることになり、車幅方向の一方側(第1側板20側)への移動を許容された状態になる。
本実施形態に係るブレーキペダル装置1において、規制部54は、背板30を上端から下端に向かって延長した延長線である補助線Sとダッシュパネル2とが交わる交点Pに対応して配置されている(図1参照)。従って、側板接合部51と背板接合部52とが接近するように折り曲げられた場合に、規制部54がペダルブラケット10の車幅方向の他方側に移動することを確実に規制することができ、車幅方向の一方側(第1側板20側)への移動を促進することができる。即ち、本実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、ダッシュパネル2と補助線Sとの交点Pに対応する位置に、規制部54を配置することによって、側板接合部51に対する背板接合部52の変形に係る荷重Fを、座屈変形補助部53の第1側板20への移動に、より効率よく用いることができる。
上述したように、規制部54は、側板接合部51、背板接合部52及び座屈変形補助部53の夫々に対して、当該規制部54の一部が含まれるように配置されている。従って、荷重Fが作用することによって、背板接合部52が側板接合部51に接近するように折曲変形方向Bへ作用すると、規制部54は、この折曲変形に伴う力を、座屈変形補助部53を第1側板20側に移動させる力に変換することができる。即ち、本実施形態に係るブレーキペダル装置1において、ブラケット50の規制部54は、本発明における荷重方向変換部として機能する。
折曲補助部55は、側板接合部51と背板接合部52の境界(即ち、側板接合部51の上部境界)において、ブラケット50の車幅方向に横断する直線状に、ブラケット50の板厚の薄い部分を配置して構成される。当該折曲補助部55は、剛性の低い部分によって構成されている為、側板接合部51に対する背板接合部52の折曲変形を、所定の位置(折曲補助部55の形成)において促進することができる。
続いて、車両前方からの衝突荷重Lが入力された場合において、当該ブレーキペダル装置1に対するブラケット50の作用動作について説明する。車両前方から衝突荷重Lが入力されると、上述したように、ダッシュパネル2が運転席側へ変位すると共に、ペダルブラケット10の上端に対して、下方に向かう荷重Fが加えられる(図7参照)。
ペダルブラケット10の上端部に対して、下方に向かう荷重Fが加えられると、当該荷重Fは、ペダルブラケット10全体としてお辞儀をするように変形させる。この変形の過程について具体的に説明すると、ペダルブラケット10の上端に加えられた荷重Fは、背板30及び背板接合部52に作用する。ここで、ブラケット50の側板接合部51は、第1側板20及び第2側板25と共に、ダッシュパネル2に対して固設されている為、背板30及び背板接合部52は、側板接合部51に接近するように折曲変形する。背板接合部52が折曲変形方向Bへ移動すると、座屈変形補助部53は、規制部54の作用によって、第1側板20側(即ち、ペダルブラケット10の外側方向)へ移動し、座屈変形方向Eへの第1側板20の座屈変形を促進する(図8参照)。
一方、第2側板25は、上述したように膨出部25Aが形成されており、膨出部25Aの頂部分の強度が最も弱くなるように構成されている。従って、ペダルブラケット10の上端に加えられた荷重Fが背板30及び背板接合部52に作用すると、第2側板25は、膨出部25Aの頂部分を座屈変形方向E(即ち、ブレーキペダル装置1の外側)へ突き出すようにして、座屈変形する(図8参照)。
こうして、第1側板20及び第2側板25が夫々座屈変形方向Eに座屈すると、操作ペダル15は、オペレーティングロッド4の連結ピン5に連結されている中間部を支点として回動する。即ち、操作ペダル15の踏部17は、第1側板20及び第2側板25の座屈変形に伴って、図7において破線で示す通常状態における位置から、図7において実線で示す位置に向かって、相対的に車両前方側(ダッシュパネル2側)へ移動する。このように、当該ブレーキペダル装置1によれば、ブラケット50を用いて第1側板20及び第2側板における座屈変形を発生させることによって、操作ペダル15の踏部17の運転席側への移動量を抑制することができる。
本実施形態に係るブレーキペダル装置1においては、背板30の下端部に対してブラケット50が取り付けられており、第2側板25における座屈変形は、側板接合部51と共にダッシュパネル2に固定されている部分の上方(即ち、膨出部25Aの頂部分)で生じる。即ち、当該ブレーキペダル装置1において、第1側板20における座屈変形は、ブラケット50の座屈変形補助部53によって、第2側板25における座屈変形に対して、ペダルブラケット10の上下方向において略同位置で生じる(図8参照)。これにより、当該ブレーキペダル装置1によれば、第1側板20と第2側板25の形状が異なる場合であっても、第1側板20と第2側板25における座屈変形の発生位置を略等しくすることができ、もって、操作ペダル15の後退量を十分に抑制することができる。
又、当該ブレーキペダル装置1において、ペダルブラケット10の上端に荷重Fが加わった場合、第2側板25における座屈変形が生じると略同時に、背板接合部52は、背板30を介して、側板接合部51に接近するように、折曲変形方向Bへ折曲変形する。この時、ブラケット50の座屈変形補助部53は、背板接合部52が折曲変形方向Bへ折曲変形していくほど、補助部移動方向Wに向かって移動し、第1側板20を座屈変形方向Eへ押圧し、第1側板20に座屈変形を生じさせる。即ち、当該ブレーキペダル装置1によれば、第1側板20と第2側板25の形状が異なる場合であっても、第1側板20と第2側板25における座屈変形の発生時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダル15の後退量を十分に抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るブレーキペダル装置1は、ペダルブラケット10と、操作ペダル15と、を有し、前記ペダルブラケット10が前記ダッシュパネル2と共に運転席側へ後退させられた場合に、前記インパネリインフォースメント7との相対変位に伴って、当該ペダルブラケット10を座屈させながら曲げ変形させることによって、前記操作ペダル15の踏部17における運転席側への後退量を抑制している。
ペダルブラケット10は、略平板状の第1側板20と、膨出部25Aを有する第2側板25と、背板30とによって構成されており、背板30の下端には、ブラケット50が接合されている。ブラケット50は、側板接合部51と、座屈変形補助部53と、規制部54を有している。ペダルブラケット10の上端に荷重Fが作用した場合に、背板30が側板接合部51に接近するように折曲変形し、それに連動して、座屈変形補助部53が第1側板20側へ移動する。これにより、当該ブレーキペダル装置1によれば、第2側板と同時期に、第1側板20を座屈変形させることができ、第1側板20と第2側板25における座屈変形の位置も略等しくすることができる。
即ち、本実施形態に係るブレーキペダル装置1によれば、略平板状の第1側板20と、膨出部25Aを有する第2側板25のように、第1側板20と第2側板25の形状が相違する場合であっても、側板接合部51と、座屈変形補助部53と、規制部54とが協働することによって、第1側板20、第2側板25における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダル15の後退量を十分に抑制することができる。
又、本実施形態に係るブレーキペダル装置1においては、図1に示すように、規制部54は、背板30を上端から下端に向かって延長した補助線Sと、ダッシュパネル2とが交わる交点Pに対応する位置に配置されている。荷重Fによって、背板30と側板接合部51が接近するように折り曲げられた場合に、座屈変形補助部53がペダルブラケット10の内側方向へ移動することを、規制部54によって確実に規制することができ、座屈変形補助部53が第1側板20側への移動することを促進できる。
そして、ブラケット50には、折曲補助部55は、側板接合部51と背板接合部52の境界に沿って、車幅方向に横断する直線状に形成されており、ブラケット50の板厚が薄い剛性の低い部分によって構成されている。従って、当該ブレーキペダル装置1によれば、折曲補助部55によって、背板30及び背板接合部52に対する前記側板接合部51の折曲変形が所望の位置で行われる為、第1側板20、第2側板25における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダル15の後退量を十分に抑制することができる。
更に、当該ブレーキペダル装置1においては、ペダルブラケット10を構成する背板30の下端部に対して、ブラケット50の背板接合部52を接合することで、背板30の下端部に、側板接合部51、座屈変形補助部53、規制部54を形成している。即ち、当該ブレーキペダル装置1によれば、別部材として形成されたブラケット50を、従来のペダルブラケット10における背板30の下端部に接合するという単純な工程を行うことで、第1側板20、第2側板25における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダル15の後退量を十分に抑制することができる。
又、当該ブラケット50においては、規制部54は、荷重Fによって、前記ダッシュパネル2の運転席側への後退に伴って当該背板接合部52に作用する荷重の方向を、前記座屈変形補助部53が形成された前記車幅方向の一方側(即ち、第1側板20側)へ向かうように変換し、第1側板20側への座屈変形補助部53の移動を促進する。従って、当該ブレーキペダル装置1によれば、ペダルブラケット10の上端に作用する荷重Fに起因する側板接合部51に対する背板接合部52の折曲変形に係る力を、座屈変形補助部53の第1側板20側への移動に、より効率よく用いることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、ペダルブラケット10は、略平板状に形成された第1側板20と、膨出部25Aを有する第2側板25とを有する構成であったが、第1側板20と、第2側板25の形状が相違していれば、本発明を適用することが可能である。
例えば、図9に示すように、第1側板20が、第2側板25の膨出部25Aよりも小さな膨出部20Aを有していてもよい。この場合、ブレーキペダル装置1によれば、膨出部の大きさが異なる第1側板20、第2側板25を有する場合であっても、背板30の下端にブラケット50を接合することによって、上述した実施形態に係るブレーキペダル装置1と同様の効果を奏する。即ち、膨出部の大きさが異なる第1側板20、第2側板25を有するブレーキペダル装置1の場合であっても、側板接合部51と、座屈変形補助部53と、規制部54とが協働することによって、第1側板20、第2側板25における座屈変形の位置や時期を略等しくすることができ、もって、操作ペダル15の後退量を十分に抑制することができる。
又、上述した実施形態においては、図4〜図6に示すように、規制部54は、側板接合部51と背板接合部52の境界部分であって、座屈変形補助部53側の部分を、ペダルブラケット10の内側方向へ突出変形させることによって構成していたが、この態様に限定されるものではない。例えば、図10に示すように、規制部54を、背板接合部52と座屈変形補助部53の間を接続するシャフト状に形成することも可能である。シャフト状の規制部54は、より高い剛性を有しており、背板接合部52が側板接合部51に接近するように変形した場合に、座屈変形補助部53を第1側板20側へ押し出す。つまり、シャフト状の規制部54であっても、本発明の規制部及び荷重方向変換部として機能し得る。
そして、上述した実施形態においては、背板30の下端部に対して、ブラケット50の背板接合部52を接合した態様であったが、この態様に限定されるものではない。即ち、背板30の下端部に、ブラケット50における側板接合部51、座屈変形補助部53、規制部54と同様の構成を一体的に形成してもよい。尚、折曲補助部55についても、ブラケット50と同様の位置関係で、背板30の下端部に一体的に形成してもよい。
又、上述した実施形態においては、ブラケット50の折曲補助部55は、ブラケット50の板厚を薄くした部分を、側板接合部51と背板接合部52の境界に沿って、車幅方向に横断する直線状に配置して構成していたが、この態様に限定されるものではない。折曲補助部55は、剛性の低い部分を、側板接合部51と背板接合部52の境界に沿って、車幅方向に横断する直線状に配置する構成であればよく、種々の態様を採用することができる。例えば、ブラケット50を貫通する複数の貫通孔を、側板接合部51と背板接合部52の境界に沿って配置することで、折曲補助部55を構成してもよい。
又、上述した実施形態におけるブレーキペダル装置1は、常用ブレーキ用のブレーキペダルに本発明を適用した構成であったが、この態様に限定されるものではない。例えば、本発明は、アクセルペダルやクラッチペダル、パーキング用ブレーキペダル等、他の車両用ペダルに対して、適用することも可能である。
そして、上述した実施形態に係るブレーキペダル装置1においては、ペダルブラケット10の上端は、インパネリインフォースメント7のサポート部材35に対して連結され、ペダルブラケット10の座屈変形を発生させていたが、この態様に限定されるものではない。例えば、カウルパネル等に対して、ペダルブラケット10の上端を連結する構成であってもよい。
又、車体側部材であるインパネリインフォースメント7と、ペダルブラケット10の上端部との連結態様は、ペダルブラケット10を所定の位置に位置決めしておくと共に、ペダルブラケット10の上端に対して車両後方側へ向かって所定の荷重が作用した場合に、連結が解除されて、インパネリインフォースメント7に対して相対移動を可能とするものであれば、種々の態様を採用し得る。例えば、はじめから、インパネリインフォースメント7とペダルブラケット10の上端が相対移動可能であっても良い。又、所定の荷重で破断するボルトやその他の破断部材、ボルトの締結荷重等で摩擦係合すると共に所定の荷重でスリップしてスリット等から抜け出す摩擦係合部材、或いは所定の荷重で変形して相対変位を許容する変形部材等を用いる構成であってもよい。
1 ブレーキペダル装置
2 ダッシュパネル
7 インパネリインフォースメント
10 ペダルブラケット
15 操作ペダル
16 支持軸
17 踏部
20 第1側板
25 第2側板
25A 膨出部
30 背板
50 ブラケット
51 側板接合部
52 背板接合部
53 座屈変形補助部
54 規制部
55 折曲補助部
S 補助線
P 交点

Claims (7)

  1. 車両前部のダッシュパネル及び上方に位置する車体側部材に対して固定されたペダルブラケットと、
    前記ペダルブラケットの支持軸によって回動可能に配設され、踏込み操作に用いられる踏部を下端に有する操作ペダルと、を有し、
    前記ペダルブラケットが前記ダッシュパネルと共に運転席側へ後退させられた場合に、前記車体側部材との相対変位に伴って、当該ペダルブラケットを座屈させながら曲げ変形させることによって、前記操作ペダルの踏部における運転席側への後退量を抑制するペダル後退量抑制装置であって、
    前記ペダルブラケットは、
    前記車両の車幅方向の一方側に位置し、前記ダッシュパネルに対して固定された第1側板と、
    前記車幅方向の他方側において前記ダッシュパネルに対して固定されると共に、前記車幅方向の他方側へ円弧状に張り出した膨出部を有する第2側板と、
    前記第1側板と前記第2側板の間を連結する背板と、を有し、
    前記背板の下端部において、前記第1側板及び前記第2側板に対して接合される側板接合部と、
    前記側板接合部の上部で、且つ、前記車幅方向の一方側において折曲されて前記第1側板に対して接合されており、前記背板の変形に伴って車幅方向に移動することにより、前記第1側板の座屈を促す座屈変形補助部と、
    前記座屈変形補助部に隣接して形成され、前記車幅方向の他方側へ向かう前記座屈変形補助部の移動を規制する規制部と、を有する
    ことを特徴とするペダル後退量抑制装置。
  2. 前記第1側板は、
    前記ダッシュパネルに対して立設された略平板状に形成されており、
    前記ペダルブラケットの前記車幅方向の一方側において、前記ダッシュパネルに固定されている
    ことを特徴とする請求項1記載のペダル後退量抑制装置。
  3. 前記第1側板は、
    前記第2側板の膨出部よりも小さく張り出した膨出部を有しており、
    前記ペダルブラケットの前記車幅方向の一方側において、前記ダッシュパネルに固定されている
    ことを特徴とする請求項1記載のペダル後退量抑制装置。
  4. 前記規制部は、
    前記背板を上端から下端に向かって延長した延長線と、前記ダッシュパネルとが交わる部分に対応して配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のペダル後退量抑制装置。
  5. 前記側板接合部との上部境界において、剛性の低い部分を前記車幅方向に横断する直線状に配置して、前記背板に対する前記側板接合部の折曲変形を促進する折曲補助部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のペダル後退量抑制装置。
  6. 前記背板は、
    前記側板接合部と、前記座屈変形補助部と、前記規制部と共に、前記側板接合部の上部に位置し、前記背板の下端部に対して接合される背板接合部と、を有するブラケットを、
    前記背板接合部を介して前記背板の下端部に対して接合することによって、前記側板接合部と、前記座屈変形補助部と、前記規制部とを有している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のペダル後退量抑制装置。
  7. 前記ブラケットの背板接合部は、
    前記ダッシュパネルの運転席側への後退に伴って当該背板接合部に作用する荷重の方向を、前記座屈変形補助部が形成された前記車幅方向の一方側へ向かうように変換する荷重方向変換部を有する
    ことを特徴とする請求項6記載のペダル後退量抑制装置。
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