JP6180977B2 - グラフェン配線及び半導体装置 - Google Patents

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Description

実施形態はグラフェン配線及び半導体装置に関する。
LSIや3Dメモリの微細化および多層化に伴い、金属配線において配線遅延の増大が大きな問題となっている。配線遅延の低減には、配線抵抗や配線間容量の低減が重要である。配線の低抵抗化には、例えばCuなどの低抵抗材料が実用化されている。しかし、Cu配線においても、ストレスマイグレーションやエレクトロマイグレーションによる信頼性劣化、サイズ効果に起因する電気抵抗率の上昇などが問題となっており、低抵抗かつ電流密度耐性に優れた配線材料が求められている。
低抵抗・高信頼性が期待できる次世代配線材料として、高い電流密度耐性、電気伝導特性、熱伝導率など優れた物性を有するカーボンナノチューブやグラフェン等の炭素系材料の応用が注目されている。
特開2009−70911
実施形態は、グラフェンを用いた低抵抗配線構造を提供する。
実施形態のグラフェン配線は、グラフェンと、前記グラフェンの、配線長さ方向に対向する側面と接する第1導電層と、前記第1導電層と接し、前記グラフェンの、配線幅方向に対向する側面と接する第2導電層と、前記第1導電層と前記第2導電層の両方と接し、前記グラフェンの上面と接する第3導電層と、を備え、前記グラフェンの、配線幅方向に対向する側面は、前記第2導電層と接していない部分を有する。
図1は、実施形態の配線の斜視模式図である。 図2は、実施形態の配線の断面模式図である。 図3は、実施形態の配線の断面模式図である。 図4は、実施形態の配線の断面模式図である。 図5は、実施形態の配線の斜視模式図である。 図6は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面模式図である。 図7は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面模式図である。 図8は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図9は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図10は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図11は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図12は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図13は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図14は、実施形態の配線を有する半導体装置の工程断面図である。 図15は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面模式図である。 図16は、実施形態の配線を有する半導体装置の断面模式図である。
多層配線構造においては、ビア配線(縦方向配線)により層間を接続する。グラフェン配線(横方向)の場合、ビア配線との接続において、導電層を介してグラフェンとビア配線が接続する。ビア配線とグラフェンを低抵抗に接続するためには、ビア配線とグラフェンの両方と良好なコンタクトを形成する導電層が必要となる。ビア配線は、金属膜もしくはカーボンナノチューブが好適に用いられる。ビア配線と導電層との接触面積は、比較的大きいため、良好なコンタクトを形成し易い。しかし、グラフェンシートの1層の厚みは原子1個分であり、配線断面積に比して導電層との接触面積は小さく、コンタクト抵抗が大きくなることが懸念される。そこで、実施形態では、低抵抗なコンタクト構造を有するグラフェン配線を提供する。
グラフェンは、単層のグラフェンシート(ナノリボン)からなる単層グラフェンまたは複数のグラフェンシートが積層した多層グラフェンのいずれかである。グラフェンは、多層グラフェンが導電性の観点からより好ましい。多層グラフェンの場合、グラフェンの積層面と導電層が接続する。実施形態の配線は、グラフェンと導電層との接触面積を大きくする。そこで、実施形態の配線は、グラフェンと、第1導電層と、第2導電層と、第3導電層とを有する。第1導電層は、グラフェンの配線長さ方向において対向するグラフェンの側面と接続する。第2導電層は、グラフェンの配線幅方向において対向するグラフェンの側面と接続する。第3導電層は、グラフェンの上面と接続する。第1導電層と第2導電層は、さらに接続する。グラフェンや導電層の対向する側面は、2面で1対ある。グラフェンと第2の導電層との接続などは、2面1対の接続が好ましいが、1面の接続であってもコンタクト抵抗の低減に寄与する。
グラフェンと接続した第2導電層がグラフェンと接続した第1導電層とさらに接続することで、第1導電層とのコンタクト抵抗は低減する。横方向配線のグラフェンと縦方向配線のビア配線が導電層を介して接続した半導体装置に実施形態の配線が用いられることが好ましい。
第1導電層は、グラフェンと接続し、さらに、図示しない縦方向配線等と接続する。第1導電層は、グラフェンの端面(グラフェンの配線長さ方向において対向するグラフェンの側面)と接続するが、接続面積が小さい。第1導電層は、グラフェンの側面(グラフェンの配線幅方向において対向するグラフェンの側面)と接続した第2導電層と接続することで、第2導電層を介して、第1導電層とグラフェンのコンタクト抵抗を低下させることができる。グラフェンの配線長さ方向において対向するグラフェンの側面の全面が第1導電層と接続することがより好ましい。
第2導電層は、第1導電層が接続する面とは異なるグラフェンの側面(グラフェンの配線幅方向において対向するグラフェンの側面)と接続し、更に第1導電層と接続する。第1導電層と接続する第2導電層は、グラフェンの配線幅方向において対向するグラフェンの側面の少なくとも一部と接続することで、第1導電層とグラフェンとのコンタクトを低下させることができる。第2導電層は、第1導電層のグラフェンと接続する第1導電層の側面と第1導電層の配線幅方向において対向するグラフェンの側面のいずれか一方又は両方と接続する。第1導電層と接続した第2導電層は、グラフェンの配線幅方向において対向するグラフェンの側面の全面と接続することが、第2導電層とグラフェンとの接続面積を増やし、第1導電層とグラフェンとのコンタクト抵抗低減の観点からより好ましい。第2導電層と接続していないグラフェンの配線幅方向に対向する側面がある場合は、その側面は、例えば、層間絶縁膜と接続する。
第3導電層をグラフェンの上面に形成することで、第3導電層に含まれる金属をグラフェンへドーピングすることができる。グラフェンへのドーピングによって、グラフェンの導電性を向上することができる。第3導電層は、ドーピングの観点から、グラフェン上面に形成されていればよく、グラフェン上面の全面に形成されていることがより好ましい。第3配線層は、第1導電層とグラフェンのコンタクト抵抗を向上させる観点から、第1導電層と第2導電層のいずれか一方又は両方と接続することが好ましい。第1導電層と、第2の導電層と、第3の導電層のうちの少なくともいずれか1つは、グラフェンとの導電性の観点から、グラフェンと密着して接続することが好ましい。
ここで、図1に実施形態の配線の斜視模式図を示す。図1の配線は、グラフェンAと、グラフェンAの配線長さ方向において対向するグラフェンの側面と接続した第1導電層Bと、グラフェンAの配線幅方向において対向するグラフェンの側面の一部と接続し更に第1導電層と接続した第2導電層Cと、グラフェンA上面と接続した第3導電層Dとを有する。図中のLは配線長さ方向を示す。
図2から図4に図1の配線の別方向の断面図を示す。図2は、図1のX1面の断面模式図である。図2では、グラフェンAと第3導電層Dが接続している断面が示される。図中のWは配線幅方向を示す。図3は、図1のX2面の断面模式図である。図3では、グラフェンAと第3導電層Dの接続に加え、グラフェンAの配線幅方向に対向する側面が第2導電層Cと接続している断面が示される。図1及び図3に示されるように、第1導電層Bの配線幅方向に対向する側面が第2導電層と接続する。図4は、図1のX3面の断面模式図である。図4では、グラフェンAと第3導電層Dの接続に加え、グラフェンAの配線長さ方向に対向する側面が第1導電層Bと接続している断面が示される。
また、図5に、図1とは異なる形態の配線の斜視模式図を示す。図5の配線は、グラフェンAと、グラフェンAの配線長さ方向において対向するグラフェンの側面と接続した第1導電層Bと、グラフェンAの配線幅方向において対向するグラフェンの側面の全面と接続し更に第1導電層と接続した第2導電層Cと、グラフェンA上面と接続した第3導電層Dとを有する。図5の配線のY1面の断面は、図3の断面図と同様である。図5の配線のY2面の断面は、図4の断面図と同様である。グラフェンAの配線幅方向において対向するグラフェンの側面の全面が第2導電層Cと接続しているため、図5において、グラフェンAが斜視図で確認されない。
グラフェンAと第1導電層BとのコンタクトやグラフェンAと第2導電層Cとのコンタクトを良好にすることで、グラフェン配線が低抵抗化する。コンタクトを良好にするためには、これらの第1、第2導電層B、Cに、例えば、炭素固溶限の大きい金属、炭化物を形成しやすい金属、触媒作用を有する金属などを用いることが好ましい。
グラフェンAは、典型的には、幅が5nm以上100nm以下である。配線幅が狭いと、配線長さ方向において対向するグラフェンA側面の面積が少なくなるため、上記のグラフェンAと第2、第3導電層B、Cとが良好なコンタクトを形成することによるコンタクト抵抗低下の効果が顕著になることが好ましい。配線幅は、例えば、透過型電子顕微鏡にて測定することができる。
以下、実施例について図面を参照して、グラフェン配線について具体的に説明する。
(実施例1)
図6は、実施例1の縦方向配線(ビア配線)と横方向配線(グラフェン配線)を含む半導体装置の一部の断面模式図である。横方向配線の長さ方向をL、幅方向をWとする。図6の配線は、基板1と、基板1上に下部配線層2と、下部配線層2上に第1層間絶縁膜3と、下部配線層2上に、下部配線層2と上層の配線層を接続するビア配線5と、第1層間配線膜3上に触媒金属膜6と、触媒金属膜6上にグラフェン7と、ビア配線5上にグラフェン7と接続する第1導電層9と、第1導電層9とグラフェン7と接続する第2導電層10と、グラフェン7上(上面)に第3導電層11とを有する。
図7は、図6のx−x´の断面図である。グラフェン7の配線幅方向に対向する側面は、第2層間絶縁膜12と接する。第1層間絶縁膜3と第2層間絶縁膜12は、同一材料で一体でもよい。
グラフェン7の配線長さ方向に対向する側面は、第1導電層9と接続する。グラフェン7の配線幅方向に対向する側面の一部は、第2導電層10と接続する。第2導電層10と接続するグラフェン7は、図6の断面で第2導電層10と重なっているため、実際には、図6中には無いが、便宜的に7’の符号で、破線で示してある。
基板1は、例えば、トランジスタやダイオードなどを含む回路が形成された半導体基板である。グラフェン7の上部等にも図示しない基板や配線を有してもよい。
下部配線層2は、基板1とビア配線5との間の配線となる導電層である。下部配線層2は、基板1と異なる単一の導電材料の層、又は、基板1とは異なる複数の導電材料が積層された構造を有している。下部配線層2の導電材料は、単層又は多層のグラフェンやCu、W、Al、Si(シリサイド)などの元素からなる金属やこれらの金属を含む合金などが挙げられる。下部配線層2には、グラフェンと金属(合金)が積層した構造も含まれる。下部配線層2は、ビア配線5と低抵抗なコンタクトを形成することが好ましい。
第1層間絶縁膜3は、グラフェン7と下部配線層2との間に存在する絶縁膜である。第1層間絶縁膜3は、絶縁層中に、ビアホール(コンタクトホール)4を有する。ビアホール4は、第1層間絶縁膜3を貫通する。第1層間絶縁膜3の材料としては、SiO、SiOCなどの低誘電率絶縁膜やSiCNなどのエッチングストップ膜が好ましい。
ビア配線5は、ビアホール4中に存在する配線である。ビア配線5は、下部配線層2と第1導電層9との間に存在する配線である。ビア配線5は、グラフェン7を含む上層の配線層と下部配線層2を含む下層の配線層を接続する配線である。ビア配線5の導電材料としては、カーボンナノチューブ、グラフェンなどの炭素系導電体やCu、W、AlやSi(ポリシリコン)などの金属やこれらの金属を含む合金を用いることができる。
触媒金属膜6は、第1層間絶縁膜3とグラフェン7との間に存在する金属膜である。触媒金属膜6は、炭素原料からグラフェン7を成長させるための触媒である。触媒金属膜6と第1層間絶縁膜3との間に下地層を挿入してもよく、異なる複数の導電材料が積層された構造を有していてもよい。下地膜は、グラフェン成長のための助触媒としての機能を有することが望ましい。触媒金属膜6は、Co、Ni、Fe、Ru、Cuなどの元素、またはこれらの元素を含む合金であることが好ましい。また、触媒金属膜6は、大面積グラフェン成長のため、連続膜であることが望ましい。なお、転写などによってグラフェン7を第1層間絶縁膜3上に設ける場合は、触媒によるグラフェン7の成長が不要なため、触媒金属膜6を省略することができる。ビア配線5と第1導電層9との間に、触媒金属膜6を備えてもよい。
グラフェン7は、第1層間絶縁膜3上又は触媒金属膜6上に存在する多層グラフェンである。グラフェン7は、ビア配線5と第1導電層9と第2導電層と電気的に接続している。また、グラフェン7の上面は、第3導電層11と接続する。グラフェン7の側面の第2導電層10とグラフェン7の上面の第3導電層11は接続している。グラフェン7の側面とグラフェン7の上面の第2導電層10が接続することで、グラフェン7と導電性の金属である第2導電層10との接続面積が大きくなり、配線が低抵抗化する。
また、グラフェン7には、第3導電層11の原子がドーピングされると、グラフェン7の状態密度が増加することが好ましい。状態密度が増加すると、グラフェン7と第1導電層9とのコンタクト抵抗が低減することが好ましい。
図示しない上層配線又は基板と絶縁するために、第1導電層9や第2導電層10の上面に絶縁膜を有してもよい。絶縁膜としては、典型的には、SiOCなどの低誘電率絶縁膜、SiCNなどのエッチングストップ膜やSiOなどを用いることができる。
第1導電層9は、ビア配線5とグラフェン7と接続する導電層である。第1導電層9は、ビア配線5とグラフェンと良好なコンタクトを形成する。第1導電層9は、低抵抗な金属を用いることができるが、その中でも触媒作用を有するCo、Ni、PdやRuなどの金属が好ましい。触媒作用を有する金属は、炭素が溶け込みやすく、これらの金属は、グラフェン7と良好なコンタクトを形成する
第2導電層10は、グラフェン7と低抵抗に接続する導電層である。第2導電層10は、さらに、第1導電層9と接続して、グラフェン7と第1導電層9とのコンタクト抵抗の低減に寄与する。第2導電層10として用いられる材料は、Ti、Ni、Co、Pd、Cr、Mo、W、Al、Cu、Ru、Ag、Au、Ir、Ptなどの金属、またはこれらの元素を含む合金が挙げられる。第2導電層10は、グラフェン7との良好なコンタクトを形成が期待できる炭素の固溶限の大きい金属またはこれらの金属を含む合金が望ましい。炭素の固溶限の大きい金属としては、Ti、Ni、Co、TaやPdなどが好ましい。第2導電層10は、第1導電層9と同一の材料となってもよい。
また、第3導電層11に、グラフェン7との仕事関数差の大きい金属を用いることで、グラフェン7への第3導電層11で用いられる金属のドーピングによるグラフェン7と第1導電層9とのコンタクト抵抗低減も期待できる。ドーピングによって、グラフェン7と第2導電層10とのコンタクト抵抗低減もさらに期待できる。この観点から第3導電層11としては、Ti、Ni、Co、Pd、Cr、Mo、W、Al、Cu、Ru、Ag、Au、Ir、Ptなどの金属、またはこれらの元素を含む合金が好適である。なお、第3導電層11は、第1導電層9や第2導電層10と同一の材料となってもよい。
実施例1の作製工程を、図8から図14の配線を有する半導体装置の作製工程断面図を用いて説明する。
図8は、下部配線層および層間絶縁膜形成工程である。最初に、半導体集積回路等が形成された基板1上に下部配線層2を形成する。下部配線層2の形成方法は、例えば、CVD(気相成長:Chemical Vapor Deposition)法が挙げられる。次いで、下部配線層2上に第1層間絶縁膜3を形成する。
次いで、図9の工程断面図に示すように、例えばフッ素系ガスを用いたドライエッチングにより第1層間絶縁膜3を下部配線層2まで貫通させ、ビアホール4を形成する。
そして、図10に示すように、ビアホール4にビア配線5を形成する。ここでビア配線5は、カーボンナノチューブまたはCuなどの元素からなる金属でもよい。ビア配線5がカーボンナノチューブである場合、例えば、ビアホール4の底部に形成させた触媒金属膜を触媒として用い炭化水素系ガスなどを供給して、熱CVD法やプラズマCVD法で成長させることができる。また、Cuなどの元素からなる金属である場合には、めっき法やスパッタ法によりビア配線を形成することができる。いずれの場合にも、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing、CMP)による平坦化研磨を行うことができる。
次いで、図11の工程断面図に示すように、第1層間絶縁膜3およびビア配線5上にグラフェン成長用の触媒金属膜6を形成する。ここで、触媒金属膜6下に下地層を挿入してもよく、異なる複数の導電材料が積層された構造を有していてもよい。下地層は、グラフェン成長のための助触媒としての機能を有することが望ましい。また、グラフェン7の配線形状に合わせて、触媒金属膜6の形成前に図示しない第2層間絶縁膜12を形成する。
次いで、図12の工程断面図に示すように、グラフェン7を触媒金属膜6上に成長させる。グラフェン成長には、例えば熱CVD法、プラズマCVD法が挙げられる。プラズマCVD法を用いる場合、反応炉内で基板を例えば500℃に昇温し、原料ガスとしてメタンガスなどの炭化水素系ガスを、キャリアガスとして水素を導入して、例えばマイクロ波によってメタンガスを励起・放電させて、原料ガスをプラズマ化させ、グラフェン成長用触媒金属膜3と反応させて、2層以上の多層構造を有するグラフェン7を成長させる。
なお、触媒金属膜の形成された別の基板上に多層グラフェンを成長させ、グラフェンを触媒金属膜から剥離し、第1層間絶縁膜3およびビア配線5上に転写することで、グラフェン7を形成することもできる。
次いで、図13の工程断面図に示すように、グラフェン7上にエッチングマスクとして絶縁膜8を形成し、例えば酸素系ガスを用いたドライエッチングにより、ビア配線5上のグラフェン7を除去する。
次いで、図14の工程断面図に示すように第1導電層9を形成する。第1導電層9の形成方法は、PVD(物理気相成長:Physical Vapor Deposition)やCVD(化学気相成長:Chemical Vapor Deposition)などの成膜方法を採用することができる。次いで、リフトオフ法またはCMPによる平坦化研磨を行うことで図14の構造を作製することができる。図14の工程断面図に示すように第1導電層9は、グラフェン7と側面で接続するように形成する。ここで、例えば反応炉内で基板を昇温することにより、第1導電層9とグラフェン7との界面で反応が進み、接触抵抗の低減が期待される。
そして、グラフェン7上の絶縁膜8と、グラフェン7と第1導電層9との界面近傍に存在する絶縁膜8をドライエッチングまたはウェットエッチングにより除去する。次いで、エッチングで除去された領域を充填し覆うように第2導電層10と第3導電層11をグラフェン7の側面とグラフェン7の上面と接続する様に形成する。第2導電層10と第3導電層11の形成方法は、PVDやCVDなどの成膜方法を採用することができ、次いで、リフトオフ法またはCMPによる平坦化研磨を行うことで図5の配線構造を作製することができる。第2導電層10と第3導電層11が同じ材料である場合は、同時に、第2導電層10と第3導電層11を形成することができる。図8から14の工程を繰り返すことで、多層配線構造にすることもできる。
(実施例2)
図15は、実施例2の縦方向配線(ビア配線)と横方向配線(グラフェン配線)を含む半導体装置の一部の断面模式図である。図15の断面図では、第2導電層10の形成領域は、グラフェン7の配線幅方向において対向するグラフェンの側面の第1導電層9側の一部のみであったが、実施例2では、グラフェン7の配線幅方向において対向するグラフェンの側面の全面に第2導電層10を有する。
図16は、図15のy−y´の断面図である。グラフェン7の配線幅方向において対向するグラフェンの側面(グラフェンの側壁面)は、第2層間絶縁膜12ではなく、第2導電層10と接続する。実施例2では、実施例1と比べて、さらに、グラフェン7と第2導電層10との接続面積が増加する。そのため、実施例2の半導体装置の配線は、実施例1よりもさらに低抵抗となることが好ましい。
実施例2の半導体装置の配線の製造方法は、基本的に、実施例1と共通する。実施例2の製造方法のうち実施例1の製造方法と異なる点は、グラフェン7の配線幅方向において対向するグラフェンの側面の全面に第2導電層10を形成することである。この方法としては、例えば、グラフェン7上の絶縁膜8と、グラフェン7と第1導電層9との界面近傍に存在する絶縁膜8をドライエッチングまたはウェットエッチングにより除去する際に、グラフェン7の配線幅方向において対向するグラフェンの側面と接続する第2層間絶縁膜11の全面をさらに除去してから第2導電層10を形成する方法が挙げられる。
1:基板
2:下部配線層
3:第1層間絶縁膜
4:ビアホール
5:ビア配線
6:触媒金属膜
7:グラフェン
8:絶縁膜
9:第1導電層
10:第2導電層
11:第3導電層
12:第2層間絶縁膜

Claims (5)

  1. グラフェンと、
    前記グラフェンの、配線長さ方向に対向する側面と接する第1導電層と、
    前記第1導電層と接し、前記グラフェンの、配線幅方向に対向する側面と接する第2導電層と、
    前記第1導電層と前記第2導電層の両方と接し、前記グラフェンの上面と接する第3導電層と、
    を備え、
    前記グラフェンの、配線幅方向に対向する側面は、前記第2導電層と接していない部分を有するグラフェン配線。
  2. 前記グラフェンは2層以上の多層構造であり、
    前記グラフェンの、配線長さ方向において対向する側面と、前記グラフェンの配線幅方向において対向する側面は、多層グラフェンの積層面である請求項1記載のグラフェン配線。
  3. 前記グラフェンの、配線幅方向に対向する側面の前記第2導電層と接していない部分を被覆する層間絶縁膜をさらに備える請求項1または2に記載のグラフェン配線。
  4. 前記グラフェンは、幅が5nm以上100nm以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のグラフェン配線。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれか1項に記載のグラフェン配線を有する半導体装置。
JP2014058842A 2014-03-20 2014-03-20 グラフェン配線及び半導体装置 Expired - Fee Related JP6180977B2 (ja)

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