JP6172394B2 - レドックスフロー電池 - Google Patents

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Description

本発明は、レドックスフロー電池に関する。
一般的にレドックスフロー電池では強酸性の電解液が用いられる。強酸性の電解液の例としては、バナジウムのレドックス系物質を含有する電解液が実用化されている。強酸性の電解液中における金属レドックスイオンは、比較的高濃度であっても安定して溶解されるため、電池のエネルギー密度を高くすることができる。また、強酸性の電解液では、イオン伝導のキャリアはHイオン又はOHイオンとなる。Hイオンの移動度及びOHイオンの移動度はいずれも比較的高いため、強酸性の電解液は高い導電率を有する。これにより、電池の抵抗が小さくなる結果、電池の効率は高まる。ところが、レドックスフロー電池を構成する部品には、強酸性の電解液に耐え得る耐薬品性が求められる。レドックスフロー電池の部品としては、例えば、正極電解液と負極電解液の間の隔膜が挙げられる。特許文献1には、レドックスフロー電池用の隔膜として、親水性膜と多孔質膜との複合膜が開示されている。親水性膜は、セルロース系ポリマーやエチレン−ビニルアルコール共重合体から構成されている。多孔質膜は、テトラフルオロエチレンや塩化ビニルから構成されている。
一方、特許文献2には、弱酸性の電解液が開示されている。弱酸性の電解液を用いる場合では、強酸性の電解液を用いる場合よりも、正極電解液と負極電解液の間の隔膜に求められる耐薬品性は緩和される。また、特許文献3には、電解液のpHが2以上、8以下の電力貯蔵電池に用いられる隔膜としての陽イオン交換膜が開示されている。この陽イオン交換膜は、エチレン−ビニルアルコール共重合体をマトリックスとする樹脂フィルム基材にスチレンスルホン酸塩をグラフト重合したものである。
なお、特許文献4には、微多孔膜を備えるイオン透過性隔膜が開示されている。このイオン透過性隔膜は、アルカリ水の電解に要求される特性に優れるものであり、水系電解液を使用する電池にも有用とされている。また、特許文献5には、ポリオレフィンからなる多孔質基材の細孔内に、クロロメチルスチレンとジビニルベンゼンとの共重合体を充填し、その共重合体に第四級アンモニウム基を導入した陰イオン交換膜が開示されている。
特開昭62−223984号公報 特開昭56−42970号公報 国際公開第2014/030230号 特開2014−12889号公報 特開2009−144041号公報
レドックスフロー電池において、pHが2以上、8以下の範囲内の電解液を用いた場合、電池の部品に求められる耐薬品性が緩和されるため、高価な材料の使用を回避することが可能となる。したがって、設備の低コスト化が実現可能となるため、レドックスフロー電池の更なる普及を促進するという観点で有利である。
本発明は、pHが2以上、8以下の範囲内の電解液を用いたレドックスフロー電池において、好適な隔膜を見出すことでなされたものである。上述した特許文献1〜5は、pHが2以上、8以下の範囲内の電解液を用いたレドックスフロー電池において、エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材を用いた陰イオン交換膜を隔膜として用いる構成について示唆していない。
本発明の目的は、pHが2以上、8以下の範囲内の電解液を用いる場合に好適な隔膜を有するレドックスフロー電池を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の一態様では、pHが2以上、8以下の範囲内の正極電解液及び負極電解液が用いられるレドックスフロー電池であって、エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材に陰イオン交換性の置換基を有するモノマーをグラフト重合してなる陰イオン交換膜を、正極電解液と負極電解液の間の隔膜として有するレドックスフロー電池を提供する。
前記レドックスフロー電池において、前記非多孔質基材は、比重が1.17以上、1.23以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることが好ましい。
前記レドックスフロー電池において、前記非多孔質基材は、一軸又は二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることが好ましい。
前記レドックスフロー電池において、前記陰イオン交換膜のグラフト率は、15%以上、47%以下であることが好ましい。
前記レドックスフロー電池において、前記非多孔質基材の厚みは、15μm以上、50μm以下であることが好ましい。
前記レドックスフロー電池において、前記モノマーは、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム塩を含むことが好ましい。
前記レドックスフロー電池において、前記正極電解液は、鉄のレドックス系物質と、クエン酸又は乳酸とを含有することが好ましい。
本発明の実施形態のレドックスフロー電池を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池について説明する。
<レドックスフロー電池の構造>
図1に示すように、レドックスフロー電池は、充放電セル11と、正極電解液22を貯蔵する第1タンク23と、負極電解液32を貯蔵する第2タンク33とを備える。さらに、レドックスフロー電池は、正極電解液22を充放電セル11に供給する第1供給管24と、負極電解液32を充放電セル11に供給する第2供給管34とを備える。
充放電セル11の内部は、隔膜12によって正極側セル21と負極側セル31とに仕切られている。
正極側セル21には、正極21aと正極側集電板21bとが互いに接触した状態で配置されている。負極側セル31には、負極31aと負極側集電板31bとが互いに接触した状態で配置されている。正極21a及び負極31aは、例えばカーボン製のフェルトから構成される。正極側集電板21b及び負極側集電板31bは、例えばガラス状カーボン板から構成される。正極側集電板21b及び負極側集電板31bは、充放電装置10に電気的に接続されている。レドックスフロー電池には、充放電セル11周辺の温度を調節する温度調節装置が必要に応じて設けられる。
正極側セル21には、第1供給管24及び第1回収管25を介して第1タンク23が接続されている。第1供給管24には、第1ポンプ26が装備されている。第1ポンプ26の作動により、第1タンク23内の正極電解液22は、第1供給管24を通じて正極側セル21に供給される。このとき、正極側セル21内の正極電解液22は、第1回収管25を通じて第1タンク23に回収される。このように正極電解液22は、第1タンク23と正極側セル21との間を循環する。
負極側セル31には、第2供給管34及び第2回収管35を介して第2タンク33が接続されている。第2供給管34には、第2ポンプ36が装備されている。第2ポンプ36の作動により、第2タンク33内の負極電解液32は、第2供給管34を通じて負極側セル31に供給される。このとき、負極側セル31内の負極電解液32は、第2回収管35を通じて第2タンク33に回収される。このように負極電解液32は、第2タンク33と負極側セル31との間を循環する。
第1タンク23及び第2タンク33には、第1ガス管13aが接続されている。第1ガス管13aは、不活性ガス発生装置から供給される不活性ガスを、第1タンク23内の正極電解液22中及び第2タンク33内の負極電解液32中に供給する。これにより、正極電解液22及び負極電解液32と大気中の酸素との接触が抑制される。第1タンク23内及び第2タンク33内の気相中の酸素濃度は、不活性ガスの供給量を調整することで、略一定に保たれる。
不活性ガスとしては、例えば窒素ガスが用いられる。なお、使用できる不活性ガスの例としては、窒素ガス以外に、例えば、二酸化炭素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスが挙げられる。第1タンク23及び第2タンク33に供給された不活性ガスは、排気管14を通じて排気される。排気管14の排出側の先端には、排気管14の先端開口を水封する水封部15が設けられている。水封部15は、排気管14内に大気が逆流することを防止するとともに、第1タンク23内及び第2タンク33内の圧力を一定に保つ。
本実施形態のレドックスフロー電池は、ケース41を備えている。ケース41は、充放電セル11、第1タンク23、及び第2タンク33を取り囲む。ケース41には、第2ガス管13bが接続されている。第2ガス管13bは、不活性ガス発生装置から供給される不活性ガスを充放電セル11の周囲に供給する。これにより、充放電セル11と大気中の酸素との接触が抑制される。ケース41内の酸素濃度は、不活性ガスの供給量を調整することで、略一定に保たれる。
充電時には、正極21aに接触する正極電解液22中で酸化反応が行われるとともに、負極31aに接触する負極電解液32中で還元反応が行われる。すなわち、正極21aは電子を放出するとともに、負極31aは電子を受け取る。このとき、正極側集電板21bは、正極21aから放出された電子を充放電装置10に供給する。負極側集電板31bは、充放電装置10から受け取った電子を負極31aに供給する。
放電時には、正極21aに接触する正極電解液22中で還元反応が行われるとともに、負極31aに接触する負極電解液32中で酸化反応が行われる。すなわち、正極21aは電子を受け取るとともに、負極31aは電子を放出する。このとき、正極側集電板21bは、充放電装置10から受け取った電子を正極21aに供給する。
<隔膜12(陰イオン交換膜)の構成>
隔膜12は、正極側セル21と負極側セル31との間において活物質の透過を抑制する。隔膜12は陰イオン交換膜から構成されている。隔膜12は、充電時には、負極側セル31中の陰イオンを正極側セル21へ透過させるとともに、放電時には、正極側セル21中の陰イオンを負極側セル31へ透過させる。
陰イオン交換膜は、エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材に陰イオン交換性の置換基を有するモノマー(以下、単にモノマーという場合がある。)をグラフト重合したものである。すなわち、陰イオン交換膜を構成するポリマーの主鎖は、エチレン−ビニルアルコール共重合体から構成され、そのポリマーのグラフト鎖は陰イオン交換性の置換基を有するモノマーの重合体から構成される。
エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材としては、市販のフィルム又はシートから選択して用いることができる。エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材の厚みは、15μm以上、50μm以下であることが好ましい。エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材は、比重が1.17以上、1.23以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることが好ましい。この比重は、JIS Z8807:2012に準拠して測定される。具体的には、比重瓶を用いて比重を測定することができる。エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含量は、隔膜12としての強度が容易に確保されるという観点から、例えば20mol%以上であることが好ましい。エチレン−ビニルアルコール共重合体のエチレン含量は、親水性の観点から、50mol%以下であることが好ましい。なお、非多孔質基材には、例えば、可塑剤等の添加剤が含有されていてもよい。
エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材としては、無延伸又は延伸フィルムが好適に用いられる。エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材は、一軸又は二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムであることが好ましい。
モノマーの有する陰イオン交換性の置換基としては、例えば、1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基、及び4級イミダゾリウム基が挙げられる。モノマーの有する置換基の対イオンとしては、例えば、ハロゲン化物イオン、無機オキソ酸アニオン、有機酸アニオン、有機スルホン酸アニオン、水酸化物イオン、炭酸水素イオン、炭酸イオン等が挙げられる。
モノマーの有する陰イオン交換性の置換基は、アリール基を含んでいてもよい。アリール基を含む置換基を有するモノマーは、例えば、ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩が用いられる。ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩としては、例えば、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム塩、ビニルベンジルトリエチルアンモニウム塩、及びビニルベンジルトリエタノールアンモニウム塩が挙げられる。モノマーは、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム塩を含むことが好ましい。
陰イオン交換膜のグラフト率は、15%以上、47%以下であることが好ましい。陰イオン交換膜のグラフト率は、非多孔質基材の質量をW0、陰イオン交換膜の質量をW1とした場合、下記式(A)により算出される。
グラフト率(%)=100×(W1−W0)/W0 ・・・(A)
隔膜12(陰イオン交換膜)は、重合工程を通じて製造される。重合工程では、非多孔質基材に生成させたラジカル活性点に、モノマーを用いてグラフト鎖を導入する。ラジカル活性点は、例えば、ラジカル重合開始剤、電離放射線の照射、紫外線の照射、超音波の照射、プラズマの照射等により生成することができる。ラジカル活性点を生成する方法の中でも、電離放射線の照射を用いた重合工程は、製造プロセスが簡単、安全、かつ環境へ負荷も小さいという利点を有する。
電離放射線としては、例えばα線、β線、γ線、電子線、X線等が挙げられる。電離放射線の中でも、工業的に利用し易いという観点から、例えばコバルト60から放射されるγ線、電子線加速器から放射される電子線、X線等が好適である。
電離放射線の照射は、ラジカル活性点と酸素との反応を抑制するという観点から、窒素ガス、ネオンガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。電離放射線の吸収線量は、例えば1〜300kGyの範囲とされる。電離放射線の吸収線量を調整することで、グラフト率を変更することができる。
重合工程では、ラジカル活性点の生成した非多孔質基材に、モノマーを含む溶液を接触させる。この接触では、モノマーを含む溶液中に浸漬した非多孔質基材を振とうしたり、加熱したりすることで、ラジカル重合反応を促進することが可能である。
モノマーを含む溶液の溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール等のアルコール、アセトン等の親水性ケトン等の親水性溶媒を使用することができる。複数種の親水性溶媒を混合した混合溶媒を用いてもよい。使用する溶媒は、製造プロセスのコスト低減、環境負荷の低減、及びプロセスの安全性の向上の観点から、水を主成分とすることが好ましく、より好ましくは水である。水としては、例えば、イオン交換水、純水、超純水等を用いることができる。
モノマーを含む溶液におけるモノマーの濃度調整により、グラフト率を変更することが可能である。モノマーを含む溶液中におけるモノマーの濃度は、例えば3質量%以上、35質量%以下の範囲であり、より好ましくは5質量%以上、30質量%以下である。モノマーの濃度が5質量%以上の場合、グラフト率を高めることが容易となる。モノマーの濃度が35質量%以下の場合、モノマーの単独重合体の生成が抑制される。
ラジカル活性点の生成した非多孔質基材に、モノマーを含む溶液を接触させる時間は、例えば30分以上、48時間以下の範囲とされる。
ラジカル活性点の生成した非多孔質基材とモノマーを含む溶液との接触についても、電離放射線の照射と同様に、窒素ガス、ネオンガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
重合工程後、陰イオン交換膜は、洗浄工程において水で洗浄される。洗浄工程では、必要に応じて酸を用いてもよい。
<電解液>
正極電解液22のpH及び負極電解液32のpHは、2以上、8以下の範囲内である。
正極電解液22及び負極電解液32として、上記pHの範囲内で酸化還元反応を行うことのできる活物質を含む水溶液が用いられる。正極電解液22のpH及び負極電解液32のpHが2以上であることで、耐食性が確保され易くなる。正極電解液22のpH及び負極電解液32のpHが8以下であることで、例えば、活物質の溶解性が確保され易くなる。
活物質としては、例えば、鉄のレドックス系物質、チタンのレドックス系物質、クロムのレドックス系物質、マンガンのレドックス系物質、及び銅のレドックス系物質が挙げられる。本出願で記載する「レドックス系物質」とは、金属の酸化還元反応で生成する金属イオン、金属錯イオン又は金属のことを言う。
活物質は、上記pHの範囲内における析出を抑制するために、金属錯体として電解液中に含有されることが好適である。金属錯体を形成するためのキレート剤としては、活物質と錯体を形成し得るものであって、例えば、アミン、クエン酸、乳酸、アミノカルボン系キレート剤、及びポリエチレンイミンが挙げられる。
以下、正極電解液22及び負極電解液32の一例の詳細について説明する。
正極電解液22は、鉄のレドックス系物質と、酸とを含有する。酸は、クエン酸又は乳酸である。
正極電解液22中では、鉄が活物質として機能し、例えば、充電時には、鉄(II)から鉄(III)への酸化が起こり、放電時には、鉄(III)から鉄(II)への還元が起こると推測される。正極電解液22は、上記の酸を含有することにより、実用的な起電力が得られ易くなっている。
正極電解液22中における鉄のレドックス系物質(鉄イオン)の濃度は、エネルギー密度を高めるという観点から、好ましくは0.2モル/L以上であり、より好ましくは0.3モル/L以上であり、さらに好ましくは0.4モル/L以上である。正極電解液22中における鉄のレドックス系物質(鉄イオン)の濃度は、好ましくは1.0モル/L以下である。
正極電解液22中の鉄のレドックス系物質に対する上記酸のモル比は、1以上、4以下の範囲内であることが好ましい。前記モル比が1以上の場合、正極電解液22の電気抵抗がより低くなるため、クーロン効率及び正極電解液22の利用率を高めることが容易となる。前記モル比が4以下の場合、経済性と実用性の両立が容易となる。
正極電解液22のpHは、例えば、鉄のレドックス系物質及び上記酸の溶解性を確保し易いことから、1以上、7以下の範囲内であることが好ましく、より好ましくは2以上、5以下の範囲内である。なお、pHは、例えば20℃で測定される値である。
正極電解液22には、必要に応じて、例えば、無機酸の塩、又は各種キレート剤を含有させることもできる。
負極電解液32は、チタンのレドックス系物質と酸とを含有する電解液である。酸は、クエン酸又は乳酸である。
負極電解液32中では、チタンが活物質として機能し、例えば、充電時には、チタン(IV)からチタン(III)への還元が起こり、放電時には、チタン(III)からチタン(IV)への酸化が起こると推測される。負極電解液32は、上記の酸を含有することにより、錯体化し、約0.2V電位が下がるため、実用的な起電力が得られ易くなっている。
負極電解液32中におけるチタンのレドックス系物質(チタンイオン)の濃度は、エネルギー密度を高めるという観点から、好ましくは0.2モル/L以上であり、より好ましくは0.3モル/L以上であり、さらに好ましくは0.4モル/L以上である。負極電解液32中におけるチタンのレドックス系物質(チタンイオン)の濃度は、好ましくは1.0モル/L以下である。
負極電解液32中のチタンのレドックス系物質に対する上記酸のモル比は、1以上、4以下の範囲内であることが好ましい。前記モル比が1以上の場合、負極電解液32の電気抵抗がより低くなるため、クーロン効率及び負極電解液32の利用率を高めることが容易となる。前記モル比が4以下の場合、経済性と実用性の両立が容易となる。
負極電解液32のpHは、例えば、チタンのレドックス系物質及び上記酸の溶解性を確保し易いことから、1以上、7以下の範囲内であることが好ましい。負極電解液32のpHは、2以上、5以下の範囲内であることがより好ましい。
負極電解液32には、必要に応じて、例えば、無機酸の塩、又は各種キレート剤を含有させることもできる。
正極電解液22及び負極電解液32は、公知の方法で調製することができる。正極電解液22及び負極電解液32に用いる水は、蒸留水と同等又はそれ以上の純度を有していることが好ましい。
以上のように構成されたレドックスフロー電池では、第2タンク33内の負極電解液32中の溶存酸素量が1.5mg/L以下に設定されることが好ましい。溶存酸素量は、1.0mg/L以下であることがより好ましい。さらに、ケース41内の酸素濃度は10体積%以下であることが好ましい。加えて、第2タンク33内の気相中の酸素濃度は1体積%以下であることが好ましい。
なお、第1タンク23内の正極電解液22中の溶存酸素量についても1.5mg/L以下に設定されてもよいし、1.0mg/L以下に設定されてもよい。また、第1タンク23内の気相中の酸素濃度についても1体積%以下に設定されてもよい。
<レドックスフロー電池の作用>
pHが2以上、8以下の範囲内の正極電解液22及び負極電解液32を用いたレドックスフロー電池は、上述した陰イオン交換膜を隔膜12として有するため、レドックス系物質である金属イオンの透過が好適に抑制され、良好な電流効率が発揮される。
電流効率は、所定のサイクル目の充電の電気量(A)と所定のサイクル目の放電の電気量(B)とを下記式(1)に代入することで算出される。
電流効率(%)=B/A×100 ・・・(1)
なお、レドックスフロー電池の充放電1回を1サイクルという。
電流効率は、例えば、1サイクル目から9サイクル目まで90%以上に維持されることが好ましい。
本実施形態の陰イオン交換膜は、非多孔質基材を用いるものであり、その非多孔質基材は、比較的安価なエチレン−ビニルアルコール共重合体製である。すなわち、本実施形態の陰イオン交換膜は、高価な樹脂材料を用いたり、多孔質基材のように特殊な加工を要したりすることを回避することが可能である。したがって、設備の低コスト化によって、レドックスフロー電池の更なる普及を促進するという観点で有利である。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態のレドックスフロー電池では、正極電解液22及び負極電解液32のpHが2以上、8以下の範囲内である。このレドックスフロー電池は、陰イオン交換膜を、正極電解液22と負極電解液32の隔膜12として有する。陰イオン交換膜は、エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材に陰イオン交換性の置換基を有するモノマーをグラフト重合したものである。この陰イオン交換膜は、正極電解液22及び負極電解液32のpHが2以上、8以下の範囲内のレドックスフロー電池の隔膜として好適である。
(2)エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材としては、例えば、比重が1.17以上、1.23以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを用いることができる。
(3)エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材としては、例えば、一軸又は二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを用いることができる。
(4)陰イオン交換膜のグラフト率は、15%以上、47%以下であることが好ましい。陰イオン交換膜のグラフト率が15%以上の場合、陰イオンが透過し易くなる。陰イオン交換膜のグラフト率が47%以下の場合、レドックス系物質の透過が抑制され易くなる。したがって、好適な電池性能が発揮され易くなる。
(5)エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材の厚みは、15μm以上、50μm以下であることが好ましい。この場合、例えば、隔膜12の機械的な強度が得られ易くなるとともに、陰イオンの透過性が確保され易くなる。
(6)本実施形態の陰イオン交換膜は、鉄のレドックス系物質と、クエン酸又は乳酸とを含有する正極電解液において、鉄イオンの透過を好適に抑制する。このため、本実施形態のレドックスフロー電池は、特に、正極電解液として鉄のレドックス系物質と、クエン酸又は乳酸とを含有するレドックスフロー電池において、例えば、電池寿命を向上することが可能である点で有利である。
(変更例)
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・前記陰イオン交換膜は、イオン伝導のキャリアとなるイオンの透過性が前記陰イオン交換膜よりも高い支持体を備えていてもよい。すなわち、隔膜12は、陰イオン交換膜と、それを支持する支持体とを有する積層体であってもよい。
・レドックスフロー電池の有する充放電セル11の形状、配置、又は数や第1タンク23及び第2タンク33の容量はレドックスフロー電池に求められる性能等に応じて変更されてもよい。また、充放電セル11に対する正極電解液22及び負極電解液32の供給量についても、例えば充放電セル11の容量等に応じて設定することができる。また、例えば、酸素濃度の影響の小さい電解液の場合には、ケース41を省略してもよい。
次に、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明する。
(製造例1)
二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(商品名:エバールフィルムEF−XL15、厚み15μm、寸法80×80mm、比重1.17、株式会社クラレ製)を袋に密封した後、その袋中を窒素置換した。これに電子線を加速電圧750kV、吸収線量50kGyの条件で照射した後、袋中にビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド(商品名:シグマ−アルドリッチ社製、4−ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド)の6質量%水溶液を20mL注入した。次に、袋を50℃の恒温槽中で2時間振とうした。これにより、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムにビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドをグラフト重合した陰イオン交換膜(隔膜)を得た。
得られた陰イオン交換膜を袋から取り出し、水等で洗浄した後に乾燥させた。
この手順で複数の陰イオン交換膜を作成した結果、陰イオン交換膜のグラフト率は、26〜28%の範囲内であった。
(電解液中のイオンの透過率の比較)
上記製造例1で得られた陰イオン交換膜について、電解液中のイオンの透過率を次のように測定した。まず、電解液を入れたガラス製容器の開口を陰イオン交換膜で密封した。電解液としては、0.2モル/Lの鉄(II)−クエン酸錯体水溶液を用いた。
100mLの蒸留水を入れたビーカーを準備し、上記のガラス製容器に取り付けた陰イオン交換膜を蒸留水中に浸漬した状態で、スターラーを用いて蒸留水を48時間撹拌した。次に、蒸留水中の鉄イオン濃度を測定した。この鉄イオン濃度を、陰イオン交換膜の面積1cm当たり、かつ電解液の濃度1モル当たり、かつ1時間当たりの濃度に換算し、その換算値を透過率とした。なお、鉄イオン濃度の測定可能な下限値は、0.2mg/Lであり、この値を透過率に換算すると1.87×10−8である。
製造例1で得られた陰イオン交換膜の透過率は、3.01×10−7であった。
なお、エチレン−ビニルアルコール共重合体の基材を用いていない市販のイオン交換膜についても、同様に透過率を求めた。市販のイオン交換膜としては、市販品(商品名:ネオセプタAHA、アストム社製)を用いた。市販品の透過率は、5.13×10−7であった。
このように、製造例1で得られた陰イオン交換膜は、市販品のイオン交換膜と同様に鉄イオンの透過を抑制できることが分かる。
(実施例1)
<レドックスフロー電池>
図1に示されるレドックスフロー電池を用いた。正極及び負極としては、カーボンフェルト(商品名:GFA5、SGL社製)を用いて電極面積を10cmに設定した。集電板としては、厚み1.0mmの純チタンを用いた。隔膜としては、製造例1で得られた陰イオン交換膜を用いた。
第1タンク及び第2タンクとしては、容量30mLのガラス容器を用いた。各供給管、各回収管、各ガス管及び排気管としては、シリコーン製のチューブを用いた。各ポンプとしては、マイクロチューブポンプ(MP−1000、東京理化器械株式会社製)を用いた。充放電装置としては、充放電バッテリテストシステム(PFX200、菊水電子工業株式会社製)を用いた。
<鉄(II)−クエン酸錯体水溶液の調製>
蒸留水50mLに0.04モル(8.4g)のクエン酸を溶解させた。この水溶液に、0.01モル(0.4g)のNaOHを添加することで、pHを2に調整した。この水溶液に、0.02モル(4.0g)のFeCl・4HOを溶解させた。次に、この水溶液に、全量が100mLとなるように蒸留水を加えた。これにより、鉄(II)−クエン酸錯体の濃度が0.2モル/Lの水溶液を得た。
<チタン(IV)−クエン酸錯体水溶液の調製>
蒸留水30mLに0.04モル(8.4g)のクエン酸を溶解させた。この水溶液に、28質量%アンモニア水を3.6g(0.06モルのアンモニアに相当)添加した後、0.06モル(2.4g)のNaOHを添加することで、pHを5に調整した。この水溶液に、チタンの濃度が16質量%のTiCl水溶液を6g(0.02モルのチタンに相当)添加した。次に、この水溶液に、全量が100mLとなるように蒸留水を加えて60℃に加温しながら透明になるまで撹拌した。これにより、チタン(IV)−クエン酸錯体の濃度が0.2モル/Lの水溶液を得た。
<酸素濃度の調整>
正極電解液として鉄(II)−クエン酸錯体水溶液を用いるとともに、負極電解液としてチタン(IV)−クエン酸錯体水溶液を用いた。第1ガス管から窒素ガスを供給することで、各電解液のバブリングを行い、各電解液中の溶存酸素量を0.8mg/L(飽和酸素濃度の約10%)以下に調整した。なお、第1ガス管からの窒素ガスの供給は、以降の充放電試験中においても継続した。
次に、第2ガス管からケース内に窒素を供給することで、充放電セルの周囲雰囲気の酸素濃度を1%以下に調整した。なお、第2ガス管からの窒素ガスの供給は、以降の充放電試験中においても継続した。
溶存酸素量は、溶存酸素計(飯島電子工業株式会社製、“B−506”)を用いて測定した。酸素濃度は、酸素濃度計(新コスモス電機株式会社製、“XPO−318”)を用いて測定した。
<充放電試験>
充放電試験は、まず、充電を定電流で60分間行った。次に、定電流で、放電終止電圧を0Vとして放電した。充放電の1サイクル目から3サイクル目までは、定電流を50mAとし、充放電の4サイクル目から6サイクル目までは、定電流を100mAとし、充放電の7サイクル目から9サイクル目までは、定電流を200mAとした。
充放電を行う際のレドックス反応は、以下のように推定される。
正極:鉄(II)−クエン酸錯体 ⇔ 鉄(III)−クエン酸錯体+e
負極:チタン(IV)−クエン酸錯体+e ⇔ チタン(III)−クエン酸錯体
実施例1では、隔膜の性能に依存し易い評価項目である電流効率を算出した。その結果を表1に示す。
電流効率は、1〜3サイクル目の平均値と、4〜6サイクル目の平均値と、7〜9サイクル目の平均値とを算出した。
(実施例2)
実施例2では、隔膜を変更した以外は実施例1と同様に充放電試験を行った。実施例2では、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを、無延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(商品名:エバールフィルムEF−F50、厚み50μm、寸法80×80mm、比重1.19、株式会社クラレ製)に変更した以外は、実施例1と同様にして陰イオン交換膜を得た。複数の陰イオン交換膜を作成した結果、陰イオン交換膜のグラフト率は、26〜29%の範囲内であった。実施例2の陰イオン交換膜における透過率を上記(電解液中のイオンの透過率の比較)欄で述べた方法と同様に測定した結果、9.89×10−7であった。実施例1と同様に、電流効率を算出した結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例3では、隔膜を変更した以外は実施例1と同様に充放電試験を行った。実施例3では、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムを、以下に説明する一軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムに変更した以外は、実施例1と同様にして陰イオン交換膜を得た。実施例3の一軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムは、無延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム(商品名:エバールフィルムEF−F50、厚み50μm、比重1.19、株式会社クラレ製)を160℃に加熱した状態で幅寸法を1.3倍に一軸延伸したフィルム(寸法80×80mm、比重1.23)である。複数の陰イオン交換膜を作成した結果、陰イオン交換膜のグラフト率は、15〜18%の範囲内であった。実施例3の陰イオン交換膜における透過率を上記(電解液中のイオンの透過率の比較)欄で述べた方法と同様に測定した結果、2.64×10−7であった。実施例1と同様に、電流効率を算出した結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例4では、隔膜を変更した以外は実施例1と同様に充放電試験を行った。実施例4では、二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムと反応させる水溶液中のビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロリドの濃度を6質量%から8質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして陰イオン交換膜を得た。複数の陰イオン交換膜を作成した結果、陰イオン交換膜のグラフト率は、44〜47%の範囲内であった。実施例4の陰イオン交換膜における透過率を上記(電解液中のイオンの透過率の比較)欄で述べた方法と同様に測定した結果、9.33×10−7であった。実施例1と同様に、電流効率を算出した結果を表1に示す。
(比較例)
比較例では、イオン交換膜の市販品(商品名:ネオセプタAHA、アストム社製)をレドックスフロー電池の隔膜として用いた以外は、実施例1と同様に、充放電試験を行い、電流効率を算出した。その結果を表1に示す。
Figure 0006172394
表1に示すように、実施例1〜4のイオン交換膜は、レドックスフロー電池の隔膜として比較例のイオン交換膜と同様の性能を有する。
表2には、実施例1〜4及び比較例の透過率を示す。
Figure 0006172394

Claims (7)

  1. pHが2以上、8以下の範囲内の正極電解液及び負極電解液が用いられるレドックスフロー電池であって、
    エチレン−ビニルアルコール共重合体製の非多孔質基材に陰イオン交換性の置換基を有するモノマーをグラフト重合してなる陰イオン交換膜を、正極電解液と負極電解液の間の隔膜として有することを特徴とするレドックスフロー電池。
  2. 前記非多孔質基材は、比重が1.17以上、1.23以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムである、請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  3. 前記非多孔質基材は、一軸又は二軸延伸エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムである、請求項1又は請求項2に記載のレドックスフロー電池。
  4. 前記陰イオン交換膜のグラフト率は、15%以上、47%以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のレドックスフロー電池。
  5. 前記非多孔質基材の厚みは、15μm以上、50μm以下である、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のレドックスフロー電池。
  6. 前記モノマーは、ビニルベンジルトリメチルアンモニウム塩を含む、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のレドックスフロー電池。
  7. 前記正極電解液は、鉄のレドックス系物質と、クエン酸又は乳酸とを含有する、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のレドックスフロー電池。
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