JP6153653B2 - 幹細胞培養方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ドナーから採取した骨髄液を用いて幹細胞を培養する幹細胞培養方法に関する。
幹細胞を培養する培地と、幹細胞に対して照射エネルギーが0を超え10ジュール/cm以下、レーザパワー密度が0.1W/cm以下、照射エネルギーを0.1以上2.5ジュール/cm以下の低出力の炭酸ガスレーザーの照射光をデフォーカスして培地全体に照射し、幹細胞を活性化させるレーザー照射手段とを備え、幹細胞に低出力のレーザーを照射して活性化させた後、幹細胞に所定の休止期間を設けて目標増殖数まで増殖させる幹細胞培養方法が開示されている。この幹細胞培養方法によれば、ヒト、非ヒト(動物)から採取した組織またはその細胞に存在する幹細胞を活性化させて飛躍的に増殖させることができる。
特開2015−186465号公報
ドナーから採取した組織またはその細胞には多種雑多な幹細胞が存在するから、組織または細胞に存在する幹細胞を培養したとしても多種雑多な幹細胞が増殖し、特定種類の幹細胞のみを培養することができない。幹細胞は、各種の疾患(心血管疾患や中枢神経系疾患等)の治療や再生医療、非治療的用途に利用されるが、培養された多種雑多な幹細胞は、特定種類の幹細胞のみからなる場合と比較し、各種の疾患に対する治療の効果や再生医療における再生の効果が小さく、各種の疾患を完治させる確率が低く、各種の組織や各種の臓器を再生させる確率が低い。なお、前記特許文献1に開示の幹細胞培養方法では、多種雑多な幹細胞が培養され、特定種類の幹細胞のみを培養することができない。
本発明の目的は、多種雑多な幹細胞の増殖を防ぐことができ、特定種類の幹細胞のみを培養することができる幹細胞培養方法を提供することにある。本発明の他の目的は、各種の疾患に対する治療の効果や再生医療における再生の効果が大きく、各種の疾患を完治させる確率が高いとともに各種の組織や各種の臓器を再生させる確率が高い幹細胞を培養することができる幹細胞培養方法を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明の前提は、ドナーから採取した第1骨髄液を用いて特定種類の幹細胞を培養する幹細胞培養方法である。
前記前提における本発明の特徴は、幹細胞培養方法が、ドナーから採取した第1骨髄液を層状に分離する骨髄液分離工程と、骨髄液分離工程によって層状に分離した第1骨髄液のうちの中間層に位置する第2骨髄液を抽出する骨髄液抽出工程と、骨髄液抽出工程によって抽出した第2骨髄液と所定の培養液とを所定容量かつ所定面積の底面を有する第1培養容器に注入した後第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察する形状変形第1観察工程と、形状変形第1観察工程における観察の結果、第1幹細胞が初期平面形状から所定の平面形状に変形した場合、第1幹細胞が第1培養容器の底面に定着したと判断し、第1培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第1培養容器に注入し、第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第1培養容器の底面に定着した第1幹細胞の第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する総平面面積第1観察工程と、総平面面積第1観察工程における観察の結果、第1培養容器の底面において第1幹細胞が増殖して第1幹細胞の平面形状が拡張し、第1幹細胞の総平面面積が第1培養容器の底面面積に対して第1目標割合に達した場合、第1培養容器から第1幹細胞を抽出する幹細胞第1抽出工程と、幹細胞第1抽出工程によって抽出した第1幹細胞を層状に遠心分離する幹細胞遠心分離工程と、幹細胞遠心分離工程によって第1幹細胞を層状に分離させた後、最下層に位置する第2幹細胞を抽出する幹細胞第2抽出工程と、幹細胞第2抽出工程によって抽出した第2幹細胞と所定の培養液とを第1培養容器よりも大きい容量かつ大きい底面面積の底面を有する第2培養容器に注入し、第2培養容器を所定時間静的に放置して第2幹細胞を第2培養容器の底面に定着させるとともに第2幹細胞を増殖させ、第2培養容器の底面において第2幹細胞の平面形状が拡張して第2培養容器の底面面積に対する第2幹細胞の総平面面積が第2目標割合に達した場合、第2培養容器から第2幹細胞を抽出する幹細胞第3抽出工程とを有することにある。
本発明の一例としては、幹細胞培養方法が、幹細胞第2抽出工程によって抽出した第2幹細胞と培養液とを第2培養容器に注入した後、第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察する形状変形第2観察工程と、形状変形第2観察工程における観察の結果、第2幹細胞が初期平面形状から所定の平面形状に変形した場合、第2幹細胞が第2培養容器の底面に定着したと判断し、第2培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第2培養容器に注入し、第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第2培養容器の底面に定着した第2幹細胞の第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する総平面面積第2観察工程とを含み、幹細胞第3抽出工程では、総平面面積第2観察工程における観察の結果、第2幹細胞が増殖して第2幹細胞の平面形状が拡張し、第2幹細胞の総平面面積が第2培養容器の底面面積に対して第2目標割合に達した場合、第2培養容器から第2幹細胞を抽出する。
本発明の他の一例としては、第2培養容器の容量が40〜60ccであり、第2幹細胞の初期平面形状が略円形であり、第2幹細胞の変形後の平面形状が略円形を核として第2幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、形状変形第2観察工程では、第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、36〜48時間の間において1〜2時間間隔で第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、第2幹細胞が不定形の扁平形状に変形した場合に第2幹細胞が第2培養容器の底面に定着したと判断する。
本発明の他の一例として、総平面面積第2観察工程では、第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的放置しつつ、36〜48時間の間において1〜2時間間隔で第2培養容器の底面に定着した第2幹細胞の第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する。
本発明の他の一例としては、第2培養容器の底面面積に対する第2幹細胞の総平面面積の第2目標割合が88〜92%である。
本発明の他の一例として、骨髄液分離工程では、ドナーから2〜3ccの第1骨髄液を採取し、2〜3ccの第1骨髄液を上下方向へ延びる分離容器に注入し、分離容器を体温と略同一の温度で所定時間静的に放置して第1骨髄液を該分離容器内において上下方向へ層状に分離させ、骨髄液抽出工程では、分離容器内において層状に分離した第1骨髄液のうちの中間層に位置する第2骨髄液を抽出する。
本発明の他の一例としては、第1培養容器の容量が20〜30ccであり、第1幹細胞の初期平面形状が略円形であり、第1幹細胞の変形後の平面形状が略円形を核として第1幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、形状変形第1観察工程では、第1培養容器を体温と略同一の温度で12〜24時間静的に放置しつつ、12〜24時間の間において1〜2時間間隔で第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、第1幹細胞が不定形の扁平形状に変形した場合に第1幹細胞が第1培養容器の底面に定着したと判断する。
本発明の他の一例として、総平面面積第1観察工程では、第1培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、36〜48時間の間において1〜2時間間隔で第1培養容器の底面に定着した第1幹細胞の第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する。
本発明の他の一例としては、第1培養容器の底面面積に対する第1幹細胞の総平面面積の第1目標割合が70〜80%である。
本発明の他の一例として、幹細胞遠心分離工程では、第1幹細胞を分離容器に注入し、分離容器を遠心分離器に設置して第1幹細胞を遠心分離させ、幹細胞第2抽出工程では、分離容器内において第1幹細胞を層状に遠心分離させた後、最下層に位置する第2幹細胞を抽出する。
本発明の他の一例としては、第1および第2幹細胞が間葉系幹細胞である。
本発明にかかる幹細胞培養方法によれば、層状に分離させた第1骨髄液のうちの中間層に位置する第2骨髄液を抽出し、第2骨髄液を培養液とともに培養して第1幹細胞を第1培養容器の底面に定着させるとともに第1幹細胞を増殖させ、第1幹細胞の総平面面積が第1培養容器の底面面積に対して第1目標割合に達した場合、第1培養容器から第1幹細胞を抽出し、層状に遠心分離させた第1幹細胞のうちの最下層に位置する第2幹細胞を抽出し、第2幹細胞を培養液とともに培養して第2幹細胞を第2培養容器の底面に定着させるとともに第2幹細胞を増殖させ、第2幹細胞の総平面面積が第2培養容器の底面面積に対して第2目標割合に達した場合、第2培養容器から第2幹細胞を抽出するから、層状に分離させた第1骨髄液から特定の第2骨髄液を抽出し、層状に分離させた第1幹細胞から特定の第2幹細胞を抽出することで、多種雑多な幹細胞の増殖を防ぐことができ、製造対象の特定種類の幹細胞(第2幹細胞)のみを培養することができるとともに、不要な幹細胞が除去されたピュア(純粋)な幹細胞を製造することができる。幹細胞培養方法は、特定種類の幹細胞のみを培養することができるから、各種の疾患に対する治療の効果や再生医療における再生の効果が大きく、各種の疾患を完治させる確率が高いとともに各種の組織や各種の臓器を再生させる確率が高い幹細胞を培養することができる。
幹細胞培養方法は、抽出した第2骨髄液と培養液とを第1培養容器に注入した後、第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、第1幹細胞の変形を観察した結果、第1幹細胞が初期平面形状から所定の平面形状に変形した場合、第1幹細胞が第1培養容器の底面に定着したと判断し、第1培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第1培養容器に注入し、第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第1培養容器の底面に定着した第1幹細胞の第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察し、総平面面積を観察した結果、第1幹細胞が増殖して第1幹細胞の平面形状が拡張し、第1幹細胞の総平面面積が第1培養容器の底面面積に対して第1目標割合に達した場合、第1培養容器から第1幹細胞を抽出するから、第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置することで、第1培養容器の底面に第1幹細胞を確実に定着させることができ、第1培養容器の底面に第1幹細胞が定着した後、第1培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第1培養容器に注入するとともに第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置することで、第1幹細胞の増殖を確実に促進することができる。幹細胞培養方法は、第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察することで、第1幹細胞の第1培養容器の底面に対する定着を正確に確認することができ、第1目標割合に対する第1幹細胞の総平面面積の到達度を正確に確認することができる。幹細胞培養方法は、第1培養容器において第1幹細胞を確実に定着かつ増殖させることができるとともに、第1目標割合に対する第1幹細胞の総平面面積の到達度を正確に確認することができるから、他の幹細胞を含まない第1幹細胞のみを培養することができ、多種雑多な幹細胞の増殖を防ぎつつ、製造対象の特定種類の幹細胞(第2幹細胞)のみを培養することができる。
抽出した第2幹細胞と培養液とを第2培養容器に注入した後、第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、第2幹細胞の変形を観察した結果、第2幹細胞が初期平面形状から所定の平面形状に変形した場合、第2幹細胞が第2培養容器の底面に定着したと判断し、第2培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第2培養容器に注入し、第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で第2培養容器の底面に定着した第2幹細胞の第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察し、総平面面積を観察した結果、第2幹細胞が増殖して第2幹細胞の平面形状が拡張し、第2幹細胞の総平面面積が第2培養容器の底面面積に対して第2目標割合に達した場合、第2培養容器から第2幹細胞を抽出する幹細胞培養方法は、第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置することで、第2培養容器の底面に第2幹細胞を確実に定着させることができ、第2培養容器の底面に第2幹細胞が定着した後、第2培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第2培養容器に注入するとともに第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置することで、第2幹細胞の増殖を確実に促進することができる。幹細胞培養方法は、第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察することで、第2幹細胞の第2培養容器の底面に対する定着を正確に確認することができ、第2目標割合に対する第21幹細胞の総平面面積の到達度を正確に確認することができる。幹細胞培養方法は、第2培養容器において第2幹細胞を確実に定着かつ増殖させることができるとともに、第2目標割合に対する第2幹細胞の総平面面積の到達度を正確に確認することができるから、他の幹細胞を含まない第2幹細胞のみを培養することができ、多種雑多な幹細胞の増殖を防ぎつつ、製造対象の特定種類の幹細胞(第2幹細胞)のみを培養することができる。
第2培養容器の容量が約40〜60ccであり、第2幹細胞の初期平面形状が略円形であり、第2幹細胞の変形後の平面形状が略円形を核として第2幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、36〜48時間の間において1〜2時間間隔で第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、第2幹細胞が不定形の扁平形状に変形した場合に第2幹細胞が第2培養容器の底面に定着したと判断する幹細胞培養方法は、第2幹細胞の定着時に容量が60ccを超過する大きな容器を使用すると、第2幹細胞が容器の底面に定着し難くなるとともに第2幹細胞の増殖が遅くなるが、前記容量の第2培養容器を使用することで、第2幹細胞を第2培養容器の底面に早期かつ容易に定着させることができ、第2培養容器において第2幹細胞を素早く増殖させることができる。幹細胞培養方法は、第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察するから、第2幹細胞の変形を見逃すことはなく、第2幹細胞の第2培養容器の底面に対する定着を正確に確認することができ、第2幹細胞の定着を確認した後、第2培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第2培養容器に注入することで、第2幹細胞の増殖を確実に促進することができる。幹細胞培養方法は、第2幹細胞が略円形を核として第2幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状に変形した場合に第2幹細胞が第2培養容器の底面に定着したと判断することで、第2幹細胞の第2培養容器の底面への定着を見逃すことはなく、第2幹細胞の平面形状の変化によって第2幹細胞の第2培養容器の底面に対する定着を正確に把握することができる。
第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、36〜48時間の間において1〜2時間間隔で第2培養容器の底面に定着した第2幹細胞の第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する幹細胞培養方法は、1〜2時間間隔で第2培養容器の底面に定着した第2幹細胞の総平面面積を観察することで、第2幹細胞の第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を正確に確認することができ、第2培養容器の底面面積に対して第2幹細胞の総平面面積が第2目標割合に達したことを確実に把握することができる。幹細胞培養方法は、第2培養容器からの第2幹細胞を抽出のタイミングを誤ることなく、第2幹細胞の活性を保持しつつ第2培養容器から第2幹細胞を抽出することができる。
第2培養容器の底面面積に対する第2幹細胞の総平面面積の第2目標割合が88〜92%である幹細胞培養方法は、第2培養容器の底面面積に対する第2幹細胞の総平面面積が92%を超過して第2幹細胞が増殖すると、第2幹細胞の活性が次第に失われるが、第2培養容器の底面面積に対して第2幹細胞の総平面面積が88〜92%に増殖したときに、第2幹細胞を第2培養容器から抽出するから、第2幹細胞の活性を保持することができ、高い活性を有する第2幹細胞を製造することができる。幹細胞培養方法は、高い活性を有する特定種類の幹細胞(第2幹細胞)のみを培養することができるから、各種の疾患に対する治療の効果や再生医療における再生の効果が大きく、各種の疾患を完治させる確率が高いとともに各種の組織や各種の臓器を再生させる確率が高い幹細胞を培養することができる。
ドナーから2〜3ccの第1骨髄液を採取し、2〜3ccの第1骨髄液を上下方向へ延びる分離容器に注入し、分離容器を体温と略同一の温度で所定時間静的に放置して第1骨髄液を分離容器内において上下方向へ層状に分離させ、分離容器内において層状に分離した第1骨髄液のうちの中間層に位置する第2骨髄液を抽出する幹細胞培養方法は、多種雑多な幹細胞を含む第1骨髄液を体温と略同一の温度で所定時間静的に放置して上下方向へ層状に分離させることで、第1骨髄液から特定の第2骨髄液を確実に抽出することができ、第1骨髄液に含まれる不要な幹細胞を除去することができるとともに、製造対象の特定種類の幹細胞(第2幹細胞)のみを培養することができる。幹細胞の培養に通常150〜200ccの骨髄液が必要とされているが、幹細胞培養方法は、ドナーから2〜3ccの骨髄液を採取すればよく、少量の骨髄液で特定種類の幹細胞(第2幹細胞)を培養することができるから、骨髄液の採取時間を大幅に短縮することができ、骨髄液を低コストで採取することができるとともに、骨髄液の採取時にドナーにかかる負担を最小限にすることができる。
第1培養容器の容量が20〜30ccであり、第1幹細胞の初期平面形状が略円形であり、第1幹細胞の変形後の平面形状が略円形を核として第1幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、第1培養容器を体温と略同一の温度で12〜24時間静的に放置しつつ、12〜24時間の間において1〜2時間間隔で第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、第1幹細胞が不定形の扁平形状に変形した場合に第1幹細胞が第1培養容器の底面に定着したと判断する幹細胞培方法は、第1幹細胞の定着時に容量が30ccを超過する大きな培養容器を使用すると、第1幹細胞が容器の底面に定着し難くなるとともに第1幹細胞の増殖が遅くなるが、前記容量の第1培養容器を使用することで、第1幹細胞を第1培養容器の底面に早期かつ容易に定着させることができ、第1培養容器において第1幹細胞を素早く増殖させることができる。幹細胞培養方法は、第1培養容器を体温と略同一の温度で12〜24時間静的に放置しつつ、12〜24時間の間において1〜2時間間隔で第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察するから、第1幹細胞の変形を見逃すことはなく、第1幹細胞の第1培養容器の底面に対する定着を正確に確認することができ、第1幹細胞の定着を確認した後、第1培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を第1培養容器に注入することで、第1幹細胞の増殖を確実に促進することができる。幹細胞培養方法は、第1幹細胞が略円形を核として第1幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状に変形した場合に第1幹細胞が第1培養容器の底面に定着したと判断することで、第1幹細胞の第1培養容器の底面への定着を見逃すことはなく、第1幹細胞の平面形状の変化によって第1幹細胞の第1培養容器の底面に対する定着を正確に把握することができる。
第1培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、36〜48時間の間において1〜2時間間隔で第1培養容器の底面に定着した第1幹細胞の第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する幹細胞培養方法は、1〜2時間間隔で第1培養容器の底面に定着した第1幹細胞の総平面面積を観察することで、第1幹細胞の第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を正確に確認することができ、第1培養容器の底面面積に対して第1幹細胞の総平面面積が第1目標割合に達したことを確実に把握することができる。幹細胞培養方法は、第1培養容器からの第1幹細胞を抽出のタイミングを誤ることなく、第1幹細胞の活性を保持しつつ第1培養容器から第1幹細胞を抽出することができる。
第1培養容器の底面面積に対する第1幹細胞の総平面面積の第1目標割合が70〜80%である幹細胞培養方法は、第1培養容器の底面面積に対する第1幹細胞の総平面面積が80%を超過して第1幹細胞が増殖すると、第1幹細胞の活性が次第に失われるが、第1培養容器の底面面積に対して第1幹細胞の総平面面積が70〜80%に増殖したときに、第1幹細胞を第1培養容器から抽出するから、第1幹細胞の活性を保持することができ、活性を保持した状態で第1幹細胞を増殖させることができる。
第1幹細胞を分離容器に注入し、分離容器を遠心分離器に設置して第1幹細胞を遠心分離させ、分離容器内において第1幹細胞を層状に遠心分離させた後、最下層に位置する第2幹細胞を抽出する幹細胞培養方法は、不要な雑種の幹細胞を含む第1幹細胞を遠心分離器による遠心分離によって層状に分離させ、層状に遠心分離した第1幹細胞のうちの最下層に位置する第2幹細胞を抽出することで、第1幹細胞から特定の第2幹細胞を確実に抽出することができ、第1幹細胞から不要な幹細胞を除去することができるとともに、製造対象の特定種類の幹細胞(第2幹細胞)のみを培養することができる。
第1および第2幹細胞が間葉系幹細胞である幹細胞培養方法は、層状に分離させた第1骨髄液から特定の第2骨髄液を抽出し、層状に分離させた第1間葉系幹細胞から特定の第2間葉系幹細胞を抽出することで、不要な雑種の間葉系幹細胞が除去され、多種雑多な間葉系幹細胞の増殖を防ぐことができ、製造対象の特定種類の間葉系幹細胞(第2間葉系幹細胞)のみを培養することができる。幹細胞培養方法は、特定種類の間葉系幹細胞のみを培養することができるから、各種の疾患に対する治療の効果や再生医療における再生の効果が大きく、各種の疾患を完治させる確率が高いとともに各種の組織や各種の臓器を再生させる確率が高い間葉系幹細胞を培養することができる。
一例として示す幹細胞培養システムの概略構成図。 骨髄液分離工程の一例を示す説明図。 図2から続く骨髄液分離工程の説明図。 図3から続く骨髄液分離工程の説明図。 形状変形第1観察工程の一例を示す説明図。 第1扁平培養容器の側面図。 第1間葉系幹細胞の平面形状の一例を示す部分拡大図。 第1間葉系幹細胞の平面形状の他の一例を示す部分拡大図。 第1間葉系幹細胞の平面形状の他の一例を示す部分拡大図。 幹細胞遠心分離工程の一例を示す説明図。 幹細胞第2抽出工程の一例を示す説明図。 形状変形第2観察工程の一例を示す説明図。 第2扁平培養容器の側面図。 第2間葉系幹細胞の平面形状の一例を示す部分拡大図。 第2間葉系幹細胞の平面形状の他の一例を示す部分拡大図。 第2間葉系幹細胞の平面形状の他の一例を示す部分拡大図。 第2間葉系幹細胞の保存の一例を示す図。
一例として示す幹細胞培養システム10の概略構成図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる幹細胞培養方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、骨髄液分離工程の一例を示す説明図であり、図3は、図2から続く骨髄液分離工程の説明図である。図4は、図3から続く骨髄液分離工程の説明図である。
幹細胞培養方法は、複数のドナー(人)から採取した第1骨髄液を利用し、骨髄液分離工程、骨髄液抽出工程、形状変形第1観察工程)、総平面面積第1観察工程、幹細胞第1抽出工程、幹細胞遠心分離工程、幹細胞第2抽出工程、形状変形第2観察工程、総平面面積第2観察工程、幹細胞第3抽出工程を行うことにより、第1骨髄液19に含まれる複数種類の間葉系幹細胞の中から特定種類の単一種間葉系幹細胞を培養(製造)する。
幹細胞培養システム10は、コンピュータ11とバーコードリーダ12と電子顕微鏡13とから形成されている。コンピュータ11は、中央処理装置(CPUや仮想CPU)と記憶装置(メモリや仮想メモリ)と大容量記憶領域(ハードディスクや仮想ハードディスク等)とを備え、物理的なOS(オペレーティングシステム)や仮想OS(仮想オペレーティングシステム)によって動作する。コンピュータ11には、キーボード14やマウス15等の入力装置、ディスプレイ16やプリンタ(図示せず)等の出力装置がインターフェイス(無線または有線)を介して接続されている。
骨髄培養システム10では、ドナーデータ(ドナー特定情報)がQRコード(登録商標)を利用して管理される。ドナーデータには、ドナーの氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、血液型、身長、体重、メールアドレス等がある。システム10では、二次元コードとしてQRコードを使用しているが、QRコードの他に、マトリックス式のSPコード、ベリコード(VeriCode)、マキシコード(MaxiCode)、CPコード、DataMatrix、Code1、AztecCode、インタクタコード、カードeを使用することができる。なお、システム10で使用する二次元コードには、今後開発されるすべてのそれが含まれる。また、ドナーデータ(ドナー特定情報)をICタグ(ICチップ)によって管理することもできる。
骨髄液分離工程では、ドナーから採取した第1骨髄液19を層状に分離させる。骨髄液採取では、それらドナーの胸骨または腸骨(骨盤)から2〜3cc(2〜3ml)の第1骨髄液19が採取される。第1骨髄液19は、ドナーに局所麻酔をかけた後、骨髄を穿刺して骨髄液(骨髄血)を吸引する「骨髄穿刺」(マルク)によって採取される。医師や看護師、研究者等の担当者は、第1骨髄液19の採取と同時に、コンピュータ11においてシステム10を起動し、キーボード14やマウス15等の入力装置を利用してドナーデータをコンピュータ11に入力する。
コンピュータ11は、ドナーデータが入力される度毎(ドナーから第1骨髄液19を採取する度毎)に各ドナーを特定するユニークなドナー識別子を生成し、ドナーデータをドナー識別子に関連付けた状態で記憶領域に格納(記憶)する(ドナーデータ記憶手段)。コンピュータ11は、入力されたドナーデータを二次元コードライター機能によってQRコード(二次元コード)に変換し(二次元コード(QRコード)変換手段)、QRコードが印字された第1〜第4コード用紙18a〜18dを出力するとともに(二次元コード(QRコード)出力手段)、そのQRコードを各ドナーを特定するドナー識別子に関連付けた状態で記憶領域に格納(記憶)する(二次元コード(QRコード)記憶手段)。
なお、NO1が印字された第1コード用紙18aに印字されたQRコードには、骨髄液分離工程、骨髄液抽出工程までの番号1が格納され、NO2が印字された第2コード用紙18bに印字されたQRコードには、形状変形第1観察工程、総平面面積第1観察工程、幹細胞第1抽出工程までの番号2が格納されている。NO3が印字された第3コード用紙18cに印字されたQRコードには、幹細胞遠心分離工程、幹細胞第2抽出工程までの番号3が格納され、NO4が印字された第4コード用紙18dに印字されたQRコードには、形状変形第2観察工程、総平面面積第2観察工程、幹細胞第3抽出工程までの番号4が格納されている。コンピュータ11は、骨髄液分離工程から幹細胞第3抽出工程の各工程毎に、記憶領域に格納したドナーデータとバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較する。
ドナーから採取された2〜3ccの第1骨髄液19は、図2に示すように、上下方向へ延びるガラス試験管20(分離容器)内に注入(収容)される。なお、2〜3ccの第1骨髄液19には、0.5〜1ml(約5×10(cells/ml))の複数種類の間葉系幹細胞が含まれる。第1骨髄液19を注入するガラス試験管20の外周面には、第1コード用紙18aが貼付されている。第1骨髄液19を注入したガラス試験管20は、図3に示すように、試験管立て21にセットされ、試験管立て21とともに恒温槽22内に収容される。
医師や看護師、研究者等の担当者は、ガラス試験管20の外周面にQRコードが印字された第1コード用紙18aを貼付した後、ガラス試験管20のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。バーコードリーダ12は、インターフェイス(有線または無線)を介してコンピュータ11に接続されている。バーコードリーダ12は、読み取ったQRコードをコンピュータ11に送信する。
コンピュータ11は、バーコードリーダ12から送信されたQRコードが示す番号1およびドナーデータを記憶領域から抽出してキャッシュメモリに読み出すとともに、工程第1表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第1表示画面には、番号1およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離ボタン、骨髄液抽出ボタン、形状変形第1観察ボタン、総平面面積第1観察ボタン、幹細胞第1抽出ボタン、幹細胞遠心分離ボタン、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタン、ログアウトボタンが表示される。幹細胞の培養を行わない場合、ログアウトボタンをクリックする。ログアウトボタンをクリックすると、コンピュータ11においてシステム10が停止する。
担当者は、ディスプレイ16に表示された骨髄液分離ボタンをクリックした後、注射器からガラス試験管20に第1骨髄液19を注入し、第1骨髄液19を注入したガラス試験管20を試験管立て21に挿入(セット)する。担当者は、図3に示すように、試験管立て21を恒温槽22内に収容し、第1骨髄液19を注入したガラス試験管20を恒温槽22において所定時間(約2時間)静的に放置(動かすことなく静かに放置)する。恒温槽22内の温度は、体温と略同一の約36〜37℃に保持されている。コンピュータ11は、第1コード用紙18aに印字されたQRコードが示す番号1およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離実施中メッセージと骨髄液分離終了ボタンとをディスプレイ16に表示する。
ガラス試験管20を恒温槽22に所定時間(約2時間)静的に放置することで、図4に示すように、試験管20に注入された第1骨髄液19が試験管20内において上下方向へ何層か(3層)の層状に分離する。幹細胞の培養には通常150〜200cc(150〜200ml)の骨髄液が必要とされているが、この幹細胞培養方法は、ドナーから2〜3ccの第1骨髄液19を採取すればよく、少量の骨髄液19で特定種類の間葉系幹細胞(第2間葉系幹細胞31)を培養(製造)することができるから、骨髄液19の採取時間を大幅に短縮することができ、骨髄液19を低コストで採取することができるとともに、骨髄液19の採取時にドナーにかかる負担を最小限にすることができる。
第1骨髄液19を層状に分離させた骨髄液分離工程の後、骨髄液抽出工程が行われる。骨髄液抽出工程では、層状に分離した第1骨髄液19から第2骨髄液23を抽出する。担当者は、第1骨髄液19が層状に分離したことを確認した後、ディスプレイ16に表示された骨髄液分離終了ボタンをクリックする。
骨髄液分離終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第2表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第2表示画面には、番号1およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出ボタン、形状変形第1観察ボタン、総平面面積第1観察ボタン、幹細胞第1抽出ボタン、幹細胞遠心分離ボタン、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、工程第2表示画面の骨髄液抽出ボタンをクリックし、ガラス試験管20のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号1およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出実施中メッセージ、骨髄液抽出終了ボタンをディスプレイに表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、恒温槽22内から試験管立て21を取り出し、試験管立て21からガラス試験管20を引き抜き、層状に分離した第1骨髄液19の特定の層に存在する第2骨髄液23を抽出する。担当者は、注射器(図示せず)を利用して層状に分離した第1骨髄液19のうちの中間層に位置する3〜4mmの層厚みの第2骨髄液23を抽出(吸引)する。または、ピペット(図示せず)を利用して層状に分離した第1骨髄液19のうちの中間層に位置する3〜4mmの層厚みの第2骨髄液23を抽出(吸引)する。幹細胞培養方法は、多種雑多な間葉系幹細胞を含む第1骨髄液19を上下方向へ層状(3層)に分離させた後、注射器またはピペットを利用することで、第1骨髄液19から特定(中間)の第2骨髄液23を確実に抽出することができ、第1骨髄液19に含まれる不要な間葉系幹細胞を除去することができる。
図5は、形状変形第1観察工程の一例を示す説明図であり、図6は、第1扁平培養容器25(第1培養容器)の側面図である。図7は、第1間葉系幹細胞35の平面形状の一例を示す部分拡大図であり、図8は、第1間葉系幹細胞35の平面形状の他の一例を示す部分拡大図である。図7,8は、電子顕微鏡13によって撮影された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像を示す。
第1骨髄液19から中間層に位置する特定の第2骨髄液23を抽出した骨髄液抽出工程の後、形状変形第1観察工程が行われる。形状変形第1観察工程では、第2骨髄液23および培養液24を第1扁平培養容器25(第1培養容器)(細胞培養容器)に注入(収容)し、培養容器25内を体温と略同一の温度(約36〜37℃)に保持しつつ、12〜24時間静的に放置(動かすことなく静かに放置)し、12〜24時間の間において約1〜2時間間隔で培養容器25内の第2骨髄液23に含まれる第1間葉系幹細胞35(第1幹細胞)の初期平面形状からの変形を電子顕微鏡13で観察し、幹細胞35が培養容器25の底面36に定着したか否かを判断する。第2骨髄液23および培養液24を注入する第1扁平培養容器25の底面36(底壁外面)には、ドナーを特定するQRコードを印字した第2コード用紙18bが貼付されている。
医師や看護師、研究者等の担当者は、第1骨髄液19から特定の第2骨髄液23を抽出した後、ディスプレイ16に表示された骨髄液抽出終了ボタンをクリックする。骨髄液抽出終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第3表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第3表示画面には、番号1およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察ボタン、総平面面積第1観察ボタン、幹細胞第1抽出ボタン、幹細胞遠心分離ボタン、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、QRコードが印字された第2コード用紙18bを第1扁平培養容器25の底面36(底壁外面)に貼付する。次に、工程第3表示画面の形状変形第1観察ボタンをクリックし、培養容器25のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号2およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察実施中メッセージ、形状変形第1観察終了ボタンをディスプレイに表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
形状変形第1観察工程で使用される第1扁平培養容器25は、透明なガラスまたは透明なプラスチックから作られ、小容量かつ所定面積の底面36を有する平面形状が略正四角形の扁平な容器である。第1扁平培養容器25は、頂部26および底部28と頂底部26,28の間に位置する中央部27と、頂部26に形成された注入口29とを有する。注入口29は、蓋30によって水密に閉塞されている。第1扁平培養容器25は、その容量が約20〜30cc(好ましくは、25cc)であり、その底面面積が約25〜36mmである。第1扁平培養容器25は、その一辺の長さが5〜6mmである。なお、第1扁平培養容器25として小容量かつ所定面積の底面28を有する平面形状が円形や楕円形の扁平な容器を使用することもできる。
担当者は、注入口29から蓋30を取り外し、注射器またはピペットに吸引された第2骨髄液23を培養容器25の注入口29から培養容器25の内部に注入(収容)するとともに、注射器またはピペットに吸引された培養液24を培養容器25の注入口29から培養容器25の内部に注入(収容)し、蓋30によって注入口29を閉塞する。
培養液24には、ペニシリン(約100U/ml)、アムホテリシン(約100ng/ml)、ストレプトマイシン(約100mkg/ml)、L−グルタミン(約2〜4ml)、20%ウシ胎児血清を添加したミネラル塩溶液およびアミノ酸が含まれる。第1扁平培養容器25に注入された第2骨髄液23に含まれる第1間葉系幹細胞35は、時間の経過とともに培養容器25の底面36に定着しつつ、培養液24によって培養され、培養容器25の底面36において次第に増殖(分化)してコロニーを形成する。
担当者は、第2骨髄液23および培養液24を第1扁平培養容器25に注入した後、培養容器25を電子顕微鏡13の試料ホルダ31に設置(セット)する。なお、電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第1扁平培養容器25の底部28との間にスペーサー33を介在させ、培養容器25の底部28をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器25の底部28が上となり培養容器25の頂部26(注入口29)が下となるように、培養容器25を所定角度に傾斜させた状態に保持する。また、電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第1扁平培養容器25の頂部26との間にスペーサー33を介在させ、培養容器25の頂部26をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器25の頂部26が上となり培養容器25の底部28が下となるように、培養容器25を所定角度に傾斜させた状態に保持してもよい。試料ホルダ31の上面32に対する第1扁平培養容器25の傾斜角度α1は、2〜5°の範囲にあり、好ましくは、2〜3°の範囲にある。
幹細胞培養方法は、試料ホルダ31の上面32に対して第1扁平培養容器25を前記傾斜角度で傾斜させることで、第1扁平培養容器25内において第2骨髄液23および培養液24が培養容器25の頂部26の側(または底部28の側)に偏り、培養容器25の頂部26の側(または底部28の側)において第2骨髄液23と培養液24との水圧が大きくなって第1間葉系幹細胞35が培養容器25の底面36の側に集中し、それによって第1間葉系幹細胞35どうしの活性が高まり、培養容器25の底面36において第1間葉系幹細胞35を容易かつ迅速に定着させることができる。
電子顕微鏡13は、インターフェイス(有線または無線)を介してコンピュータ11に接続されている。電子顕微鏡13は、撮像素子によって被写体の拡大画像を撮影する画像撮影機能を有するとともに、その拡大画像をコンピュータ11に送信する画像送信機能を有する。電子顕微鏡13は、第1扁平培養容器25に注入された第2骨髄液23に含まれる第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔で撮影し、撮影した幹細胞35の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔でコンピュータ11に送信する。電子顕微鏡13における画像撮影間隔や画像送信間隔は、キーボード14やマウス15等の入力装置によって1〜2時間の間で自由に設定することができる。
コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像と撮影時間とをドナー識別子に関連付けた状態で記憶領域に格納(記憶)する(幹細胞画像記憶手段)。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像と撮影時間とをディスプレイ16に表示する。担当者は、ディスプレイ16に表示された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像を12〜24時間の間において約1〜2時間間隔で確認(視認)し、第2骨髄液23に含まれる幹細胞35の平面形状の変化を観察する。なお、担当者が電子顕微鏡13の観察窓から第1間葉系幹細胞35の平面形状の変化を12〜24時間の間において約1〜2時間間隔で直接観察してもよい。
第1間葉系幹細胞35の初期平面形状は略円形であり、幹細胞35の平面形状が略円形の場合、幹細胞35が第1扁平培養容器25の底面36(底壁内面)に定着しておらず、幹細胞27が増殖(分化)を開始していない。第1間葉系幹細胞27の変形後の平面形状は定着前の略円形を核として幹細胞27が一方向(所定方向)へ不定形に伸張(拡張)した扁平形状であり、幹細胞27が第1扁平培養容器25の底面36(底壁内面)に定着し、幹細胞27が増殖(分化)を開始している。
担当者は、形状変形第1観察工程における観察の結果、図7に示すように、ディスプレイ16に表示された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像が略円形のまま観察される場合、幹細胞35が第1扁平培養容器25の底面36(底壁内面)に定着していないと判断し、幹細胞35の平面形状の変化を約1〜2時間間隔で継続して観察する。担当者は、形状変形第1観察工程における観察の結果、図8に示すように、ディスプレイ16に表示された第1間葉系幹細胞35の平面形状が略円形から略円形を核として不定形の扁平形状に変形した場合、幹細胞35が第1扁平培養容器25の底面35に定着したと判断する。
第1間葉系幹細胞35の定着時に容量が30ccを超過するとともに底面面積が36mmを超過する大きな培養容器を使用すると、幹細胞35が容器の底面に定着し難くなるとともに幹細胞35の増殖が遅くなるが、幹細胞培養方法は、前記容量かつ前記底面面積の第1扁平培養容器25を使用することで、幹細胞35を培養容器25の底面36に容易に定着させることができ、培養容器25において幹細胞27を素早く増殖させることができる。
幹細胞培養方法は、第1扁平培養容器25を体温と略同一の温度で12〜24時間静的放置しつつ、12〜24時間の間において約1〜2時間間隔で培養容器25内の第1間葉系幹細胞35の初期平面形状からの変形を観察するから、幹細胞35の変形を見逃すことはなく、幹細胞35の培養容器25の底面36に対する定着を正確に確認することができる。
図9は、第1間葉系幹細胞35の平面形状の他の一例を示す部分拡大図である。図9は、電子顕微鏡13によって撮影された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像を示す。形状変形第1観察工程における観察の結果、第1間葉系幹細胞35(第1幹細胞)が略円形(初期平面形状)から略円形を核として不定形の扁平形状に変形し、幹細胞35の第1扁平培養容器25(第1培養容器)の底面36への定着を確認した形状変形第1観察工程の後、総平面面積第1観察工程が行われる。
総平面面積第1観察工程では、第1扁平培養容器25内に注入されている培養液24を培養容器25から排出し、培養容器25内にあらたな培養液24を注入(収容)する。次に、第1扁平培養容器25を体温と略同一の温度(約37℃)で36〜48時間静的に放置(動かすことなく静かに放置)しつつ、36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で培養容器25の底面36に定着した第1間葉系幹細胞35の培養容器25の底面面積に対する総平面面積を電子顕微鏡13で観察し、幹細胞35の総平面面積が培養容器25の底面面積に対して第1目標割合に達したか否かを判断する。第1扁平培養容器25の底面面積に対する第1間葉系幹細胞35の総平面面積の第1目標割合は、70〜80%(70〜80%コンフルエント)である。
医師や看護師、研究者等の担当者は、第2骨髄液23に含まれる第1間葉系幹細胞35の第1扁平培養容器25の底面36に対する定着を確認した後、ディスプレイ16に表示された形状変形第1観察終了ボタンをクリックする。形状変形第1観察終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第4表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第4表示画面には、番号2およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察ボタン、幹細胞第1抽出ボタン、幹細胞遠心分離ボタン、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、工程第4表示画面の幹細胞第2観察ボタンをクリックし、第1扁平培養容器25を電子顕微鏡16の試料ホルダ31から取り外すとともに、培養容器25のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号2およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察中メッセージ、総平面面積第1観察終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、形状変形第1観察工程において第1扁平培養容器25に注入した培養液24を注射器またはピペットを利用して培養容器25から排出し、注射器またはピペットに吸引されたあらたな培養液24を培養容器25に注入(収容)する。あらたな培養液24は、形状変形第1観察工程において注入されたそれと同一である。担当者は、あらたな培養液24を第1扁平培養容器25に注入した後、培養容器25を電子顕微鏡13の試料ホルダ31に設置(セット)する。
なお、電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第1扁平培養容器25の底部28との間にスペーサー33を介在させ、培養容器25の底部28をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器25の底部28が上となり培養容器25の頂部26(注入口29)が下となるように、培養容器25を所定角度に傾斜させた状態に保持する(図6参照)。また、電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第1扁平培養容器25の頂部26との間にスペーサー33を介在させ、培養容器25の頂部26をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器25の頂部26が上となり培養容器25の底部28が下となるように、培養容器25を所定角度に傾斜させた状態に保持してもよい。試料ホルダ31の上面32に対する第1扁平培養容器25の傾斜角度α1は、2〜5°の範囲にあり、好ましくは、2〜3°の範囲にある。
幹細胞培養方法は、第1間葉系幹細胞35の定着を確認した後、第1扁平培養容器25の培養液24を排出しつつあらたな培養液24を培養容器25に注入することで、幹細胞35の増殖を確実に促進することができる。幹細胞培養方法は、試料ホルダ31の上面32に対して第1扁平培養容器25を前記傾斜角度で傾斜させることで、第1扁平培養容器25内において第1間葉系幹細胞35および培養液24が培養容器25の頂部26の側(または底部26の側)に偏り、培養容器25の頂部26の側(または底部26の側)において第1間葉系幹細胞35と培養液24との水圧が大きくなって第1間葉系幹細胞35が培養容器25の底面36の側に集中し、それによって第1間葉系幹細胞35どうしの活性が高まり、培養容器25の底面36において第1間葉系幹細胞35を容易かつ迅速に増殖(分化)させることができる。
電子顕微鏡13は、第1扁平培養容器25内の第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔で撮影し、撮影した幹細胞35の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔でコンピュータ11に送信する。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像と撮影時間とをドナー識別子に関連付けた状態で記憶領域に格納(記憶)する(幹細胞画像記憶手段)。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像と撮影時間とをディスプレイ16に表示する。
担当者は、ディスプレイ16に表示された第1間葉系幹細胞35の平面形状の拡大画像を36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で確認(視認)し、第1扁平培養容器25の底面36に定着した幹細胞35の培養容器25の底面面積に対する総平面面積を観察しつつ、幹細胞25の総平面面積が培養容器25の底面面積に対して第1目標割合(70〜80%コンフルエント)に達したか否かを判断する。なお、担当者が電子顕微鏡13の観察窓から第1間葉系幹細胞35の第1扁平培養容器25の底面面積に対する総平面面積を36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で直接観察し、幹細胞35の総平面面積が培養容器25の底面面積に対して第1目標割合(70〜80%コンフルエント)に達したか否かを判断してもよい。
担当者は、総平面面積第1観察工程における観察の結果、図8に示すように、ディスプレイ16に表示された第1間葉系幹細胞35の第1扁平培養容器25の底面面積に対する総平面面積が第1目標割合(70〜80%コンフルエント)に達していない場合、幹細胞35の培養容器25の底面面積に対する総平面面積を約1〜2時間間隔で継続して観察する。なお、ディスプレイ16に表示された拡大画像の全面積に対して第1間葉系幹細胞35の総平面面積が第1目標割合に達した場合に、幹細胞35の第1扁平培養容器25の底面面積に対する総平面面積が第1目標割合に達したものとする。
総平面面積第1観察工程における観察の結果、第1間葉系幹細胞35が第1扁平培養容器25の底面36(底壁内面)において増殖して幹細胞35がコロニーを形成し、幹細胞35の平面形状が拡張することで、図9に示すように、ディスプレイ16に表示された幹細胞35の培養容器25の底面面積に対する総平面面積が第1目標割合(70〜80%コンフルエント)に達した場合、培養容器25から幹細胞35を抽出する幹細胞第1抽出工程が行われる。幹細胞第1抽出工程では、第1扁平培養容器25内において増殖(分化)した第1間葉系幹細胞35を培養容器25から抽出する。
医師や看護師、研究者等の担当者は、第1間葉系幹細胞35の第1扁平培養容器25の底面面積に対する総平面面積が第1目標割合に達したことを確認した後、ディスプレイ16に表示された総平面面積第1観察終了ボタンをクリックする。総平面面積第1観察終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第5表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第5表示画面には、番号2およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出ボタン、幹細胞遠心分離ボタン、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、工程第5表示画面の幹細胞第1抽出ボタンをクリックし、第1扁平培養容器25のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号2およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出実施中メッセージ、幹細胞第1抽出終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、第1扁平培養容器25に注入されている総平面面積第1観察工程時の培養液24を注射器またはピペットを利用して培養容器25から排出し、培養容器25内をPBSで洗浄した後、注射器またはピペットに吸引されたトリプシン液を培養容器25内に注入する。第1扁平培養容器25にトリプシン液を注入すると、培養容器25の底面36に定着した第1間葉系幹細胞35がトリプシン液によって底面36から剥離し、トリプシン液の水面に浮上する。担当者は、ピペットを利用して幹細胞35を吸引し、幹細胞35をピペット内に収容する。
幹細胞培養方法は、約1〜2時間間隔で第1間葉系幹細胞35の総平面面積を観察することで、幹細胞35の第1扁平培養容器25の底面面積に対する総平面面積を正確に確認することができ、培養容器25の底面面積に対して幹細胞27の総平面面積が第1目標割合に達したことを確実に把握することができる。
図10は、幹細胞遠心分離工程の一例を示す説明図である。第1扁平培養容器25から第1間葉系幹細胞35を抽出した幹細胞第1抽出工程の後、幹細胞遠心分離工程が行われる。幹細胞遠心分離工程では、幹細胞第1抽出工程によって抽出された第1間葉系幹細胞35を遠心分離器37によって層状に遠心分離する。医師や看護師、研究者等の担当者は、第1間葉系幹細胞35を第1扁平培養容器25からピペットに吸引した後、ディスプレイ16に表示された幹細胞第1抽出終了ボタンをクリックする。
幹細胞第1抽出終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第6表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第6表示画面には、番号2およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離ボタン、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、QRコードが印字された第3コード用紙18cを第1間葉系幹細胞35を注入するガラス試験管38の外周面に貼付する。次に、工程第6表示画面の幹細胞遠心分離ボタンをクリックし、ガラス試験管38のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号3およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離実施中メッセージ、幹細胞遠心分離終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、ピペット内の第1間葉系幹細胞35をそのガラス試験管38に注入(収容)し、ガラス試験管38を遠心分離器37に設置(セット)する。担当者は、第1間葉系幹細胞35を遠心分離器37によって所定時間遠心分離した後、ガラス試験管38を遠心分離器37から取り出す。ガラス試験管38内の第1間葉系幹細胞35は、遠心分離器37によって上下方向へ2層の層状に分離する。
図11は、幹細胞第2抽出工程の一例を示す説明図である。第1間葉系幹細胞35を層状に分離させた幹細胞遠心分離工程の後、幹細胞第2抽出工程が行われる。幹細胞第2抽出工程では、層状に分離した第1間葉系幹細胞35から下層(最下層)に位置する第2間葉系幹細胞39を抽出する。医師や看護師、研究者等の担当者は、遠心分離器37によって第1間葉系幹細胞35を上下方向へ層状に分離させた後、ガラス試験管38を遠心分離器37から取り出し、ディスプレイ16に表示された幹細胞遠心分離終了ボタンをクリックする。
幹細胞遠心分離終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第7表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第7表示画面には、番号3およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出ボタン、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、工程第7表示画面の幹細胞第2抽出ボタンをクリックし、ガラス試験管38のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号3およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出実施中メッセージ、幹細胞第2抽出終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、ガラス試験管38において層状に分離した第1間葉系幹細胞35のうちの下層(最下層)に存在する第2間葉系幹細胞39を抽出する。担当者は、注射器を利用して層状に分離した第1間葉系幹細胞35のうちの下層(最下層)に位置する第2間葉系幹細胞39を抽出(吸引)する。または、ピペットを利用して層状に分離した第1間葉系幹細胞35のうちの下層(最下層)に位置する第2間葉系幹細胞39を抽出(吸引)する。
幹細胞培養方法は、不要な幹細胞を含む第1間葉系幹細胞35を遠心分離器37で遠心分離して上下方向へ層状に分離させ、層状に遠心分離した幹細胞35のうちの下層(最下層)に位置する第2間葉系幹細胞39を抽出することで、幹細胞35から特定の第2間葉系幹細胞39を確実に抽出することができ、幹細胞35から不要な間葉系幹細胞を除去することができる。
第1扁平培養容器25(第1培養容器)の底面面積に対する第1間葉系幹細胞35の総平面面積が80%を超過して幹細胞35が増殖すると、幹細胞35の活性が次第に失われるが、幹細胞培養方法は、培養容器25の底面面積に対して幹細胞35の総平面面積が70〜80%に増殖したときに、幹細胞35を培養容器25から抽出するから、幹細胞35の活性を保持することができ、活性を保持した状態で幹細胞35を増殖させることができるとともに、幹細胞35から活性を有する第2間葉系幹細胞39を抽出することができる。
図12は、形状変形第2観察工程の一例を示す説明図であり、図13は、第2扁平培養容器25(第2培養容器)の側面図である。図14は、第2間葉系幹細胞39の平面形状の一例を示す部分拡大図であり、図15は、第2間葉系幹細胞39の平面形状の他の一例を示す部分拡大図である。図14,15は、電子顕微鏡13によって撮影された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像を示す。
第1間葉系幹細胞35から下層(最下層)に位置する特定の第2間葉系幹細胞39を抽出した幹細胞第2抽出工程の後、形状変形第2観察工程が行われる。形状変形第2観察工程では、第2間葉系幹細胞39および培養液24を第2扁平培養容器34(第2培養容器)(細胞培養容器)に注入(収容)し、培養容器34を体温と略同一の温度(約37℃)で36〜48時間静的に放置(動かすことなく静かに放置)しつつ、36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で培養容器34内の第2間葉系幹細胞39(第2幹細胞)の初期平面形状からの変形を電子顕微鏡13で観察し、幹細胞39が培養容器34の底面45に定着したか否かを判断する。第2間葉系幹細胞39および培養液24を注入する第2扁平培養容器34の底面45(底壁外面)には、ドナーを特定するQRコードを印字した第4コード用紙18dが貼付されている。
医師や看護師、研究者等の担当者は、第1間葉系幹細胞35から特定の第2間葉系幹細胞39を抽出した後、ディスプレイ16に表示された幹細胞第2抽出終了ボタンをクリックする。幹細胞第2抽出終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第8表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第8表示画面には、番号4およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察ボタン、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、QRコードが印字された第4コード用紙18dを第2扁平培養容器34の底面45(底壁外面)に貼付する。次に、工程第8表示画面の形状変形第2観察ボタンをクリックし、培養容器34のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号4およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察中メッセージ、形状変形第2観察終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、注射器またはピペットに吸引された第2間葉系幹細胞39を第2扁平培養容器34に注入(収容)するとともに、注射器またはピペットに吸引された培養液24を培養容器34に注入(収容)する。形状変形第2観察工程で使用される第2扁平培養容器34(第2培養容器)は、透明なガラスまたは透明なプラスチックから作られ、小容量かつ所定面積の底面45を有する平面形状が略四角形の扁平な容器であり、底面45の面積が第1扁平培養容器25(第1培養容器)のそれの約2倍である。第2扁平培養容器34は、頂部40および底部42と頂底部40,42の間に位置する中央部41と、頂部40に形成された注入口43とを有する。注入口43は、蓋44によって水密に閉塞されている。
第2扁平培養容器34(第2培養容器)は、その容量が約40〜60cc(好ましくは、50cc)であり、その底面面積が約50〜72mmである。第2扁平培養容器26は、その一辺の長さが約7〜8.5mmである。なお、第2扁平培養容器34として小容量かつ所定面積の底面45を有する平面形状が円形や楕円形の扁平な容器を使用することもできる。培養液24は、形状変形第1観察工程において注入されたそれと同一である。培養容器34に注入された第2間葉系幹細胞39は、時間の経過とともに培養容器34の底面45に定着しつつ、培養液24によって培養され、培養容器34の底面45において次第に増殖(分化)してコロニーを形成する。
担当者は、注入口43から蓋44を取り外し、ピペットに吸引された第2間葉系幹細胞39を第2扁平培養容器34の注入口43から培養容器34の内部に注入(収容)するとともに、注射器またはピペットに吸引された培養液24を培養容器34の注入口43から培養容器34の内部に注入(収容)し、蓋44によって注入口43を閉塞する。担当者は、第2間葉系幹細胞39および培養液24を第2扁平培養容器34に注入した後、培養容器34を電子顕微鏡13の試料ホルダ31に設置(セット)する。
電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第2扁平培養容器34の底部42との間にスペーサー33を介在させ、培養容器34の底部42をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器34の底部42が上となり培養容器34の頂部40(注入口43)が下となるように、培養容器34を所定角度に傾斜させた状態に保持する。また、電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第2扁平培養容器34の頂部40との間にスペーサー33を介在させ、培養容器34の頂部40をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器34の頂部40が上となり培養容器34の底部42が下となるように、培養容器34を所定角度に傾斜させた状態に保持してもよい。試料ホルダ31の上面32に対する第2扁平培養容器34の傾斜角度α2は、2〜5°の範囲にあり、好ましくは、2〜3°の範囲にある。
幹細胞培養方法は、試料ホルダ31の上面32に対して第2扁平培養容器34を前記傾斜角度で傾斜させることで、第2扁平培養容器34内において第2間葉系幹細胞39および培養液24が培養容器34の頂部40の側(または底部42の側)に偏り、培養容器25の頂部40の側(または底部42の側)において第2間葉系幹細胞39と培養液24との水圧が大きくなって第2間葉系幹細胞39が培養容器34の底面45の側に集中し、それによって第2間葉系幹細胞39どうしの活性が高まり、培養容器34の底面45において第2間葉系幹細胞39を容易かつ迅速に定着させることができる。
電子顕微鏡13は、第2扁平培養容器34に注入された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔で撮影し、撮影した幹細胞39の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔でコンピュータ11に送信する。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像と撮影時間とをドナー識別子に関連付けた状態で記憶領域に格納(記憶)する(幹細胞画像記憶手段)。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像と撮影時間とをディスプレイ16に表示する。担当者は、ディスプレイ16に表示された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像を36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で確認(視認)し、幹細胞39の平面形状の変化を観察する。なお、担当者が電子顕微鏡13の観察窓から第2間葉系幹細胞39の平面形状の変化を36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で直接観察してもよい。
第2間葉系幹細胞39の初期平面形状は略円形であり、幹細胞39の平面形状が略円形の場合、幹細胞39が第2扁平培養容器34の底面45(底壁内面)に定着しておらず、幹細胞39が増殖(分化)を開始していない。第2間葉系幹細胞39の変形後の平面形状は定着前の略円形を核として幹細胞39が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、幹細胞39が第2扁平培養容器34の底面45(底壁内面)に定着し、幹細胞39が増殖(分化)を開始している。
担当者は、形状変形第2観察工程における観察の結果、図14に示すように、ディスプレイ16に表示された第2間葉系幹細胞39の平面形状が略円形のまま観察される場合、幹細胞39が第2扁平培養容器34の底面45(底壁内面)に定着していないと判断し、幹細胞39の平面形状の変化を約1〜2時間間隔で継続して観察する。担当者は、形状変形第2観察工程における観察の結果、図15に示すように、ディスプレイ16に表示された第2間葉系幹細胞39の平面形状が略円形から略円形を核として不定形の扁平形状に変形した場合、幹細胞39が第2扁平培養容器34の底面45に定着したと判断する。
第2間葉系幹細胞39の定着時に容量が60ccを超過するとともに底面面積が72mmを超過する大きな培養容器を使用すると、幹細胞39が容器の底面に定着し難くなるとともに幹細胞39の増殖が遅くなるが、幹細胞培養方法は、前記容量かつ前記底面面積の第2扁平培養容器34を使用することで、幹細胞39を培養容器34の底面45に容易に定着させることができ、培養容器34において幹細胞39を素早く増殖させることができる。
幹細胞培養方法は、第2扁平培養容器34を体温と略同一の温度で36〜48時間静的放置しつつ、36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で培養容器34内の第2間葉系幹細胞39の初期平面形状からの変形を観察するから、幹細胞39の変形を見逃すことはなく、幹細胞39の培養容器34の底面45に対する定着を正確に確認することができる。
図16は、第2間葉系幹細胞39の平面形状の他の一例を示す部分拡大図であり、図17は、第2間葉系幹細胞39の保存の一例を示す図である。図16は、電子顕微鏡13によって撮影された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像を示す。形状変形第2観察工程における観察の結果、第2間葉系幹細胞39(第2幹細胞)が略円形(初期平面形状)から略円形を核として不定形の扁平形状に変形し、幹細胞39の第2扁平培養容器34(第2培養容器)の底面45への定着を確認した幹細胞第3観察工程の後、総平面面積第2観察工程が行われる。
総平面面積第2観察工程では、第2扁平培養容器34内に注入されている培養液24を培養容器34から排出し、培養容器34にあらたな培養液24を注入(収容)する。次に、第2扁平培養容器34を体温と略同一の温度(約36〜37℃)で36〜48時間静的に放置(動かすことなく静かに放置)しつつ、36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で培養容器34の底面45に定着した第2間葉系幹細胞39の培養容器34の底面面積に対する総平面面積を電子顕微鏡13で観察し、幹細胞39の総平面面積が培養容器34の底面面積に対して第2目標割合に達したか否かを判断する。第2扁平培養容器34の底面面積に対する第2間葉系幹細胞39の総平面面積の第2目標割合は、88〜92%(88〜92%コンフルエント)である。
医師や看護師、研究者等の担当者は、第2間葉系幹細胞39の第2扁平培養容器34の底面45に対する定着を確認した後、ディスプレイ16に表示された形状変形第2観察終了ボタンをクリックする。形状変形第2観察終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第9表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第9表示画面には、番号4およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第2観察ボタン、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、工程第9表示画面の総平面面積第2観察ボタンをクリックし、第2扁平培養容器34を電子顕微鏡13の試料ホルダ31から取り外すとともに、培養容器34のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダによって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号4およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第2観察中メッセージ、総平面面積第2観察終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、総平面面積第2観察工程において第2扁平培養容器34に注入した培養液24を注射器またはピペットを利用して培養容器34から排出し、注射器またはピペットに吸引されたあらたな培養液24を培養容器34に注入(収容)する。あらたな培養液24は、形状変形第1観察工程において注入されたそれと同一である。担当者は、あらたな培養液24を第2扁平培養容器34に注入した後、培養容器34を電子顕微鏡13の試料ホルダ31に設置(セット)する。
電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第2扁平培養容器34の底部42との間にスペーサー33を介在させ、培養容器34の底部42をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器34の底部42が上となり培養容器34の頂部40(注入口43)が下となるように、培養容器34を所定角度に傾斜させた状態に保持する(図13参照)。また、電子顕微鏡13の試料ホルダ31の上面32と第2扁平培養容器34の頂部40との間にスペーサー33を介在させ、培養容器34の頂部40をスペーサー33によって持ち上げた状態に保持し、培養容器34の頂部40が上となり培養容器34の底部42が下となるように、培養容器34を所定角度に傾斜させた状態に保持してもよい。試料ホルダ31の上面32に対する第2扁平培養容器34の傾斜角度α2は、2〜5°の範囲にあり、好ましくは、2〜3°の範囲にある。
幹細胞培養方法は、第2間葉系幹細胞39の定着を確認した後、第2扁平培養容器34の培養液24を排出しつつあらたな培養液24を培養容器34に注入することで、幹細胞39の増殖を確実に促進することができる。幹細胞培養方法は、試料ホルダ31の上面32に対して第2扁平培養容器34を前記傾斜角度で傾斜させることで、第2扁平培養容器34内において第2間葉系幹細胞39および培養液24が培養容器34の頂部40の側(または底部42の側)に偏り、培養容器34の頂部40の側(または底部42の側)において第2間葉系幹細胞39と培養液24との水圧が大きくなって第2間葉系幹細胞39が培養容器34の底面45の側に集中し、それによって第2間葉系幹細胞39どうしの活性が高まり、培養容器34の底面45において第2間葉系幹細胞39を容易かつ迅速に増殖(分化)させることができる。
電子顕微鏡13は、第2扁平培養容器34内の第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔で撮影し、撮影した幹細胞39の平面形状の拡大画像を約1〜2時間間隔でコンピュータ11に送信する。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像と撮影時間とをドナー識別子に関連付けた状態で記憶領域に格納(記憶)する(幹細胞画像記憶手段)。コンピュータ11は、電子顕微鏡13から送信された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像と撮影時間とをディスプレイ16に表示する。
担当者は、ディスプレイ16に表示された第2間葉系幹細胞39の平面形状の拡大画像を36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で確認(視認)し、第2扁平培養容器34の底面45に定着した幹細胞39の培養容器34の底面面積に対する総平面面積を観察しつつ、幹細胞39の総平面面積が培養容器34の底面面積に対して第2目標割合(82〜92%コンフルエント)に達したか否かを判断する。なお、担当者が電子顕微鏡13の観察窓から第2間葉系幹細胞39の第2扁平培養容器34の底面面積に対する総平面面積を36〜48時間の間において約1〜2時間間隔で直接観察し、幹細胞39の総平面面積が培養容器34の底面面積に対して第2目標割合(88〜92%コンフルエント)に達したか否かを判断してもよい。
担当者は、総平面面積第2観察工程における観察の結果、図15に示すように、ディスプレイ16に表示された第2間葉系幹細胞39の第2扁平培養容器34の底面面積に対する総平面面積が第2目標割合(88〜92%コンフルエント)に達していない場合、幹細胞39の培養容器34の底面面積に対する総平面面積を約1〜2時間間隔で継続して観察する。なお、ディスプレイ16に表示された拡大画像の全面積に対して第2間葉系幹細胞39の総平面面積が第2目標割合に達した場合に、幹細胞39の第2扁平培養容器34の底面面積に対する総平面面積が第2目標割合に達したものとする。
総平面面積第2観察工程における観察の結果、第2間葉系幹細胞39が第2扁平培養容器34(第2培養容器)の底面45(底壁内面)において増殖して幹細胞39がコロニーを形成し、幹細胞39の平面形状が拡張することで、図16に示すように、ディスプレイ16に表示された幹細胞39の培養容器34の底面面積に対する総平面面積が第2目標割合(88〜92%コンフルエント)に達した場合、培養容器34から幹細胞39を抽出する幹細胞第3抽出工程が行われる。幹細胞第3抽出工程では、第2扁平培養容器34内において増殖(分化)した第2間葉系幹細胞39を培養容器34から抽出する。幹細胞培養方法は、約1〜2時間間隔で総平面面積を観察することで、第2間葉系幹細胞39の第2扁平培養容器34の底面面積に対する総平面面積を正確に確認することができ、培養容器34の底面面積に対して幹細胞39の総平面面積が第2目標割合に達したことを確実に把握することができる。
医師や看護師、研究者等の担当者は、第2間葉系幹細胞39の第2扁平培養容器34の底面面積に対する総平面面積が第2目標割合に達したことを確認した後、ディスプレイ16に表示された総平面面積第2観察終了ボタンをクリックする。総平面面積第2観察終了ボタンをクリックすると、コンピュータ11は、工程第10表示画面(図示せず)をディスプレイ16に表示する。工程第10表示画面には、番号4およびドナーデータが表示されるとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第2観察終了メッセージ、幹細胞第3抽出ボタンが表示される。
担当者は、工程第10表示画面の幹細胞第3抽出ボタンをクリックし、第2扁平培養容器34のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせる。QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号4およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第2観察終了メッセージ、幹細胞第3抽出終了ボタンをディスプレイ16に表示する。それらドナーデータが不一致の場合、コンピュータ11は、エラーメッセージおよび培養中止メッセージをディスプレイ16に表示する。
担当者は、総平面面積第2観察工程において第2扁平培養容器34内に注入した培養液24を注射器またはピペットを利用して培養容器34から排出し、培養容器34内をPBSで洗浄した後、注射器またはピペットに吸引されたトリプシン液を培養容器34内に注入する。第2扁平培養容器34にトリプシン液を注入すると、培養容器34の底面45に定着した第2間葉系幹細胞39がトリプシン液によって底面45から剥離し、トリプシン液の水面に浮上する。
担当者は、ピペットを利用して第2間葉系幹細胞39を吸引し、幹細胞39をピペットから保存容器46に注入(収容)する。保存容器46に注入された第2間葉系幹細胞39は、不要な間葉系幹細胞が除去された活性を有する培養対象の特定種類(略単一種)のピュアな間葉系幹細胞である。担当者は、第2間葉系幹細胞39をピペットから保存容器46に注入した後、QRコードが印字された第4コード用紙18dを保存容器46の外周面に貼付する。
担当者は、ディスプレイ16に表示された工程第10表示画面の幹細胞第3抽出終了ボタンをクリックし、保存容器46のQRコードをバーコードリーダ12に読み取らせた後、第2間葉系幹細胞39を注入した保存容器46を冷蔵庫47に収納する。第2間葉系幹細胞39は、冷蔵庫47において約3〜4℃で保存される。
QRコードがバーコードリーダ12からコンピュータ11に送信されると、コンピュータ11は、ディスプレイ16に表示されたドナーデータ(メモリに読み出したドナーデータ)とバーコードリーダ12によって読み取られたQRコードが示すドナーデータとを比較し、それらドナーデータが一致した場合、番号4およびドナーデータをディスプレイ16に表示するとともに、骨髄液分離終了メッセージ、骨髄液抽出終了メッセージ、形状変形第1観察終了メッセージ、総平面面積第1観察終了メッセージ、幹細胞第1抽出終了メッセージ、幹細胞遠心分離終了メッセージ、幹細胞第2抽出終了メッセージ、形状変形第2観察終了メッセージ、総平面面積第2観察終了メッセージ、幹細胞第3抽出終了メッセージをディスプレイ16に表示する。
第2扁平培養容器34(第2培養容器)の底面面積に対する第2間葉系幹細胞39の総平面面積が92%を超過して幹細胞39が増殖すると、幹細胞39の活性が次第に失われるが、幹細胞培養方法は、培養容器34の底面面積に対して幹細胞39の総平面面積が88〜92%に増殖したときに、幹細胞39を培養容器34から抽出するから、幹細胞39の活性を保持することができ、活性を保持した状態で幹細胞39を増殖させることができる。
幹細胞培養方法は、層状に分離させた第1骨髄液19のうちの中間層に位置する第2骨髄液23を抽出し、第2骨髄液23を培養液24とともに培養して第1間葉系幹細胞35(第1幹細胞)を第1扁平培養容器25(第1培養容器)の底面36に定着させつつ第1間葉系幹細胞35を増殖させ、第1間葉系幹細胞35の総平面面積が第1扁平培養容器25の底面面積に対して第1目標割合に達した場合、培養容器25から第1間葉系幹細胞35を抽出し、層状に遠心分離させた第1間葉系幹細胞35のうちの下層(最下層)に位置する第2間葉系幹細胞39(第2幹細胞)を抽出し、第2間葉系幹細胞39を培養液24とともに培養して第2間葉系幹細胞39を第2扁平培養容器34の底面45に定着させつつ第2間葉系幹細胞39を増殖させ、第2間葉系幹細胞39の総平面面積が第2扁平培養容器34の底面面積に対して第2目標割合に達した場合、培養容器34から第2間葉系幹細胞39を抽出するから、層状に分離させた第1骨髄液19から特定の第2骨髄液23を抽出し、層状に分離させた第1間葉系幹細胞35から特定の第2間葉系幹細胞39を抽出することで、多種雑多な幹細胞の増殖を防ぐことができ、製造対象の特定種類の幹細胞(第2間葉系幹細胞)のみを培養することができるとともに、不要な幹細胞が除去されたピュア(純粋)な幹細胞を製造することができる。
幹細胞培養方法は、特定種類の幹細胞(第2間葉系幹細胞39)のみを培養することができるから、各種の疾患に対する治療の効果や再生医療における再生の効果が大きく、各種の疾患を完治させる確率が高いとともに各種の組織や各種の臓器を再生させる確率が高い幹細胞を培養することができる。
10 幹細胞培養システム
11 コンピュータ
12 バーコードリーダ
13 電子顕微鏡
14 キーボード
15 マウス
16 ディスプレイ
18a 第1コード用紙
18b 第2コード用紙
18c 第3コード用紙
18d 第4コード用紙
19 第1骨髄液
20 ガラス試験管
21 試験管立て
22 恒温槽
23 第2骨髄液
24 培養液
25 第1扁平培養容器(第1培養容器)
26 頂部
27 中央部
28 底部
29 注入口
30 蓋
31 試料ホルダ
32 上面
33 スペーサー
34 第2扁平培養容器(第2培養容器)
35 第1間葉系幹細胞(第1幹細胞)
36 底面
37 遠心分離器
38 ガラス試験管
39 第2間葉系幹細胞(第2幹細胞)
40 頂部
41 中央部
42 底部
43 注入口
44 蓋
45 底面
46 保存容器
47 冷蔵庫

Claims (11)

  1. ドナーから採取した第1骨髄液を用いて特定種類の幹細胞を培養する幹細胞培養方法において、
    前記幹細胞培養方法が、前記ドナーから採取した第1骨髄液を層状に分離する骨髄液分離工程と、前記骨髄液分離工程によって層状に分離した第1骨髄液のうちの中間層に位置する第2骨髄液を抽出する骨髄液抽出工程と、前記骨髄液抽出工程によって抽出した前記第2骨髄液と所定の培養液とを所定容量かつ所定面積の底面を有する第1培養容器に注入した後前記第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で該第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察する形状変形第1観察工程と、前記形状変形第1観察工程における観察の結果、前記第1幹細胞が初期平面形状から所定の平面形状に変形した場合、前記第1幹細胞が前記第1培養容器の底面に定着したと判断し、前記第1培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を該第1培養容器に注入し、前記第1培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で該第1培養容器の底面に定着した前記第1幹細胞の該第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する総平面面積第1観察工程と、前記総平面面積第1観察工程における観察の結果、前記第1培養容器の底面において前記第1幹細胞が増殖して該第1幹細胞の平面形状が拡張し、前記第1幹細胞の総平面面積が前記第1培養容器の底面面積に対して第1目標割合に達した場合、前記第1培養容器から前記第1幹細胞を抽出する幹細胞第1抽出工程と、前記幹細胞第1抽出工程によって抽出した第1幹細胞を層状に遠心分離する幹細胞遠心分離工程と、前記幹細胞遠心分離工程によって前記第1幹細胞を層状に分離させた後、最下層に位置する第2幹細胞を抽出する幹細胞第2抽出工程と、前記幹細胞第2抽出工程によって抽出した前記第2幹細胞と所定の培養液とを前記第1培養容器よりも大きい容量かつ大きい底面面積の底面を有する第2培養容器に注入し、前記第2培養容器を所定時間静的に放置して前記第2幹細胞を該第2培養容器の底面に定着させるとともに該第2幹細胞を増殖させ、前記第2培養容器の底面において前記第2幹細胞の平面形状が拡張して該第2培養容器の底面面積に対する該第2幹細胞の総平面面積が第2目標割合に達した場合、前記第2培養容器から前記第2幹細胞を抽出する幹細胞第3抽出工程とを有することを特徴とする幹細胞培養方法。
  2. 前記幹細胞培養方法が、前記幹細胞第2抽出工程によって抽出した前記第2幹細胞と前記培養液とを前記第2培養容器に注入した後、前記第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で該第2培養容器内の前記第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察する形状変形第2観察工程と、前記形状変形第2観察工程における観察の結果、前記第2幹細胞が初期平面形状から所定の平面形状に変形した場合、前記第2幹細胞が前記第2培養容器の底面に定着したと判断し、前記第2培養容器内の培養液を排出しつつあらたな培養液を該第2培養容器に注入し、前記第2培養容器を2〜5°の傾斜角度に傾斜させた状態で所定時間静的に放置しつつ所定の時間間隔で該第2培養容器の底面に定着した前記第2幹細胞の該第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する総平面面積第2観察工程とを含み、前記幹細胞第3抽出工程では、前記総平面面積第2観察工程における観察の結果、前記第2幹細胞が増殖して該第2幹細胞の平面形状が拡張し、前記第2幹細胞の総平面面積が前記第2培養容器の底面面積に対して第2目標割合に達した場合、前記第2培養容器から前記第2幹細胞を抽出する請求項1に記載の幹細胞培養方法。
  3. 前記第2培養容器の容量が、40〜60ccであり、前記第2幹細胞の初期平面形状が、略円形であり、前記第2幹細胞の変形後の平面形状が、前記略円形を核として該第2幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、前記形状変形第2観察工程では、前記第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、前記36〜48時間の間において1〜2時間間隔で前記第2培養容器内の第2幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、前記第2幹細胞が前記不定形の扁平形状に変形した場合に該第2幹細胞が前記第2培養容器の底面に定着したと判断する請求項2に記載の幹細胞培養方法。
  4. 前記総平面面積第2観察工程では、前記第2培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的放置しつつ、前記36〜48時間の間において1〜2時間間隔で前記第2培養容器の底面に定着した前記第2幹細胞の該第2培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する請求項2または請求項3に記載の幹細胞培養方法。
  5. 前記第2培養容器の底面面積に対する前記第2幹細胞の総平面面積の第2目標割合が、88〜92%である請求項2ないし請求項4いずれかに記載の幹細胞培養方法。
  6. 前記骨髄液分離工程では、前記ドナーから2〜3ccの前記第1骨髄液を採取し、前記2〜3ccの第1骨髄液を上下方向へ延びる分離容器に注入し、前記分離容器を体温と略同一の温度で所定時間静的に放置して前記第1骨髄液を該分離容器内において上下方向へ層状に分離させ、前記骨髄液抽出工程では、前記分離容器内において層状に分離した前記第1骨髄液のうちの中間層に位置する前記第2骨髄液を抽出する請求項1ないし請求項5いずれかに記載の幹細胞培養方法。
  7. 前記第1培養容器の容量が、20〜30ccであり、前記第1幹細胞の初期平面形状が、略円形であり、前記第1幹細胞の変形後の平面形状が、前記略円形を核として該第1幹細胞が一方向へ不定形に伸張した扁平形状であり、前記形状変形第1観察工程では、前記第1培養容器を体温と略同一の温度で12〜24時間静的に放置しつつ、前記12〜24時間の間において1〜2時間間隔で前記第1培養容器内の第1幹細胞の初期平面形状からの変形を観察し、前記第1幹細胞が前記不定形の扁平形状に変形した場合に該第1幹細胞が前記第1培養容器の底面に定着したと判断する請求項1ないし請求項6いずれかに記載の幹細胞培方法。
  8. 前記総平面面積第1観察工程では、前記第1培養容器を体温と略同一の温度で36〜48時間静的に放置しつつ、前記36〜48時間の間において1〜2時間間隔で前記第1培養容器の底面に定着した前記第1幹細胞の該第1培養容器の底面面積に対する総平面面積を観察する請求項1ないし請求項7いずれかに記載の幹細胞培養方法。
  9. 前記第1培養容器の底面面積に対する前記第1幹細胞の総平面面積の第1目標割合が、70〜80%である請求項1ないし請求項8いずれかに記載の幹細胞培養方法。
  10. 前記幹細胞遠心分離工程では、前記第1幹細胞を分離容器に注入し、前記分離容器を遠心分離器に設置して前記第1幹細胞を遠心分離させ、前記幹細胞第2抽出工程では、前記分離容器内において前記第1幹細胞を層状に遠心分離させた後、最下層に位置する前記第2幹細胞を抽出する請求項1ないし請求項9いずれかに記載の幹細胞培養方法。
  11. 前記第1および第2幹細胞が、間葉系幹細胞である請求項1ないし請求項10いずれかに記載の幹細胞培養方法。
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