JP6148938B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、トレッド部にリブパターンを備えた空気入りタイヤに関するものである。
トレッド部にリブパターンを備えた空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」と表記)において、種々のパターン構成が提案されている。例えば、特許文献1に記載されたパターン構成である。
このパターン構成は特許文献1の第1図に示されている。つまり、タイヤ幅方向において対称形状であって、タイヤ幅方向中央部から両端部(ショルダー部)に向かうにつれ、各リブにタイヤ幅方向に延びるサイプの、タイヤ周方向における間隔が順次広くなるパターン構成である。つまり、当該文献に係る発明では、サイプの形成間隔が、タイヤ幅方向中央では密で、両端部(ショルダー部)では疎とされている。
ところで、多くのタイヤのトレッド面にはタイヤ幅方向(斜め方向も含む)に延びる溝(サイプを含む)が形成されており、タイヤの回転に伴い、トレッド面において前記溝が形成された部分が接地する際に打撃音が発生する。この打撃音がタイヤ単位で集合した音はパターンノイズと呼ばれ、前記溝のタイヤ周方向における間隔及びタイヤの回転数に対応した周波数の音である。
特許文献1の記載によると、当該文献に係る発明ではサイプの形成間隔を、タイヤ幅方向中央部からショルダー部に向かうにつれ広くなるようにしているため、サイプ間のゴムの剛性をタイヤ幅方向で変化させることができ、その結果、タイヤ回転に伴う剛性変化のピークを分散させて騒音を低減させることができるとされている。
しかし、特許文献1に係る発明の構成では、タイヤ幅方向中央寄りのリブの方がサイプの間隔が密である。つまり、密なサイプによってリブが細切れになってしまう。前記細切れとなった部分は外力によって曲がりやすくなることから、リブの剛性が低下する。ここで、走行中のタイヤにかかる荷重は車両内側よりも車両外側の方が相対的に大きい。よって、特許文献1に係る発明の構成ではセンター摩耗が激しい、つまり、剛性の低いタイヤ幅方向中央寄り部分において耐久性(耐摩耗性)に劣ることが懸念される。
特開昭62−251206号公報
そこで本発明は、適切な剛性を有しつつパターンノイズを低減した空気入りタイヤを提供することを課題とする。
本発明は、トレッド部にリブパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部は、タイヤ周方向に延びる3本以上の主溝と、前記主溝により形成され、タイヤ周方向に延びる4本以上のリブと、を備え、前記4本以上のリブのうち、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブは各々、前記主溝に対して平行に形成された、少なくとも前記主溝よりも溝幅の小さい溝である細溝と、前記細溝よりも車両内側に位置する内側小リブと、前記細溝よりも車両外側に位置する外側小リブと、を備え、前記各内側小リブは複数の細溝によりタイヤ周方向に分割されており、前記分割は、前記3本のリブのうちで車両内側寄りに位置するリブにおける内側小リブの分割数が大、中間位置のリブにおける内側小リブの分割数が中、車両外側寄りに位置するリブにおける内側小リブの分割数が小となるようにされ、前記車両内側から順に3本のリブのうち、前記車両内側寄りに位置するリブ及び前記中間位置のリブに属する前記外側小リブの各々は、複数の細溝によりタイヤ周方向に分割されており、前記外側小リブの前記複数の細溝による分割数は、当該外側小リブが属するリブにおける前記内側小リブの前記分割数に比べて小さい
この構成によれば、前記各内側小リブの分割は、前記3本のリブのうちで車両内側寄りに位置するリブにおける内側小リブの分割数が大、中間位置のリブにおける内側小リブの分割数が中、車両外側寄りに位置するリブにおける内側小リブの分割数が小となるようにされている。このため、走行中のタイヤにかかる荷重が相対的に大きい車両外側に位置するリブにおける内側小リブの分割数が、同荷重が相対的に小さい車両内側に位置するリブにおける内側小リブの分割数よりも小さいため、荷重の大小に合わせて剛性の大小を対応させられることから、リブの剛性を荷重に応じて適正化できる。かつ、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブの各々が備える内側小リブの分割数が異なるため、タイヤの回転に伴う打撃音の周波数ピークを3本の内側小リブで相違させることができる。よって、前記3本のリブにおける内側小リブから発生する打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより、前記打撃音(各内側小リブにおける打撃音の集合音)を低減できる。
また、前記3本のリブの各々が備える内側小リブのうち、走行中において路面に接触している(接触中の)部分は、前記3本のリブの各々備える外側小リブに接触する。このため、内側小リブのタイヤ周方向への変形量は、特に外側小リブに隣接する部分で小さくなる。よって、内側小リブ全体でのタイヤ周方向への変形量を、外側小リブを備えない場合に比べて抑制できる(言い換えると、内側小リブのタイヤ周方向への倒れ込みを小さくできる)。このため、内側小リブの、前記細溝によりタイヤ周方向に分割された各部分の不均一な摩耗を抑制できる。
また、前記車両内側から順に3本のリブのうち、前記車両内側寄りに位置するリブ及び前記中間位置のリブに属する前記外側小リブの各々は、複数の細溝によりタイヤ周方向に分割されており、前記外側小リブの前記複数の細溝による分割数は、当該外側小リブが属するリブにおける前記内側小リブの前記分割数に比べて小さい。この構成によれば、各リブ単位で外側小リブと内側小リブとの分割数が異なるため、タイヤの回転に伴う打撃音の周波数ピークを、各リブ単位で相違させることができる。よって、各リブ単位でも前記打撃音を低減できる。
また、前記車両内側から順に3本のリブは各々、タイヤ周方向にて所定のピッチで分割されており、前記分割の1ピッチ内における前記各内側小リブの、前記分割数の比率が、車両内側寄りに位置するリブにおける内側小リブにおいて3、中間位置のリブにおける内側小リブにおいて2、車両外側寄りに位置するリブにおける内側小リブにおいて1となっている領域を少なくとも一つ備えるものとできる。この構成によれば、前記3本のリブにおける内側小リブから発生する打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより、前記打撃音(各内側小リブにおける打撃音の集合音)を低減できる。
本発明は、リブの剛性を荷重に応じて適正化でき、加えて、各内側小リブから発生する打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより、前記打撃音(各内側小リブの集合音)を低減できる。このため、適切な剛性を有しつつパターンノイズを低減した空気入りタイヤを提供できる。
本発明の一実施形態(実施例1)に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、径外方向から見た図である。 時速40km走行時の車内騒音レベルについての周波数曲線の一例である。 評価に供した比較例1に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、径外方向から見た図である。 評価に供した比較例2に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、径外方向から見た図である。 評価に供した比較例3に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、径外方向から見た図である。 評価に供した実施例2に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、径外方向から見た図である。 評価に供した実施例3に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す、径外方向から見た図である。
次に、本発明につき、一実施形態に係る空気入りタイヤを取り上げて説明を行う。なお、下記に記載した方向の表現にて、「内外」については、タイヤの車両装着時において車両の幅方向中央に近い側を内側、遠い側を外側としている。また、図1、図3〜図7上の上方側をタイヤ周方向一方側とし、同下方側をタイヤ周方向他方側とする。
−概要−
図1は本実施形態のタイヤのトレッドパターンを示す図である。このタイヤのトレッドパターンは、図1に示すタイヤ赤道Eを基準としてタイヤ幅方向に非対称である。図1に記載したように、図示右側が車両装着時における外側であり、同左側が同内側である。
このタイヤには、タイヤ周方向に延びる主溝1が3本(11〜13)形成され、これら3本の主溝11〜13によりトレッド部Tが分割されることで、タイヤ周方向に延びる陸部であるリブ2が4本(21〜24)形成されている。前記3本の主溝11〜13は、タイヤに形成された他の溝よりも太い溝として形成されている。本実施形態のリブ2は、中央外側リブ21、中央内側リブ22、最内側リブ23、最外側リブ24である。
−中央外側リブの構成−
中央外側リブ21は、タイヤ赤道Eを含むタイヤ幅方向の範囲に位置している。この中央外側リブ21には、タイヤ周方向に延びる細溝211が形成されている。この細溝211は本実施形態ではサイプとされているが、主溝11〜13よりも溝幅の小さい溝であればよく、サイプに限定されない。この細溝211は、中央外側リブ21における幅方向中央よりも外側の位置、具体的には外側端縁21eから約1/3.5の位置に形成されている。この細溝211により、中央外側リブ21の内側領域が内側小リブとしての太リブ21aとなり、外側領域が外側小リブとしての細リブ21bとなるように、中央外側リブ21が内外方向に分割される。
このように中央外側リブ21が太リブ21aと細リブ21bとに分割されることにより、中央外側リブ21が備える太リブ21aのうち、走行中において路面に接触している(接触中の)部分は、同リブ21が備える細リブ21bに接触する。このため、太リブ21aのタイヤ周方向への変形量は、特に細リブ21bに隣接する部分で小さくなる。よって、太リブ21a全体でのタイヤ周方向への変形量を、細リブ21bを備えない場合に比べて抑制できる(言い換えると、太リブ21aのタイヤ周方向への倒れ込みを小さくできる)。
このため、太リブ21aの、サイプ212…212によりタイヤ周方向に分割された各部分の不均一な摩耗を抑制できる。
そして、1本のサイプ212を挟んで、タイヤの回転方向後方側、つまり、後に路面に接触する側の角部よりも、回転方向前方側、つまり、先に路面に接触する側の角部の方が激しく(集中的に)摩耗する。この摩耗は「ヒール・アンド・トウ摩耗」と呼ばれるが、中央外側リブ21が細リブ21bを備えることにより、この「ヒール・アンド・トウ摩耗」も抑制できる。
この中央外側リブ21における太リブ21aには、タイヤ周方向に間隔を置いて配置された複数のサイプ212…212を備える。なお、これらサイプは本実施形態では幅0.3mm〜1.5mmのサイプであるが、より溝幅の大きい細溝として形成することもできる。各サイプ212は、中央主溝12の外側端縁12eから外方かつタイヤ周方向一方側の斜め方向に延びて細溝211に至っている。図1上では一定間隔に示されているが、タイヤ周方向ではサイプ212…212の形成間隔の広い部分と狭い部分とが設けられている(バリアブルピッチ)。これは、車両走行時においてサイプ212…212が接地するタイミングを不均一にすることにより、接地時の打撃音を一定間隔で生じさせないようにすることで、中央外側リブ21が発生源となるパターンノイズを低減するための構成である。
このサイプ212…212は、一つおきに斜め溝213を備えている。この斜め溝213は、サイプ212と平行であって、タイヤ周方向他方から一方に向けて深くなる(径内に位置する)斜面を有している。この斜め溝213は、中央主溝12に対して共鳴部として作用し、中央主溝12における気柱管共鳴現象を抑制することで走行ノイズを抑制する作用を奏する。
中央外側リブ21における細リブ21bには前記サイプ212は形成されていない。このため細リブ21bは、タイヤ周方向に分割されない、タイヤ周方向に連続したリブとなっている。このため、中央外側リブ21の接地時に、太リブ21aのサイプ212は接地して打撃音が生じるが、細リブ21bはサイプを有さないため、サイプが接地することによる打撃音は生じない。つまり、細リブ21bにもサイプ212を形成した場合に比べると、中央外側リブ21にてサイプが形成された部分の占める面積を小さくできる。このため、中央外側リブ21の単位では前記打撃音を低減できることから、中央外側リブ21が発生源となるパターンノイズを低減できる。
−中央内側リブの構成−
中央内側リブ22にも、タイヤ周方向に延びる細溝221が形成されている。この細溝221は本実施形態ではサイプとされているが、前記細溝211と同様、サイプに限定されない。この細溝221は、中央内側リブ22における幅方向中央よりも外側の位置、具体的には外側端縁22eから約1/3.5の位置に形成されている。この細溝221により、中央内側リブ22の内側領域が内側小リブとしての太リブ22aとなり、外側領域が外側小リブとしての細リブ22bとなるように、中央内側リブ22が内外方向に分割される。
このように中央内側リブ22が太リブ22aと細リブ22bとに分割されることにより、中央内側リブ22が備える太リブ22aのうち、走行中において路面に接触している(接触中の)部分は、同リブ22が備える細リブ22bに接触する。このため、太リブ22aのタイヤ周方向への変形量は、特に細リブ22bに隣接する部分で小さくなる。よって、太リブ22a全体でのタイヤ周方向への変形量を、細リブ22bを備えない場合に比べて抑制できる(言い換えると、太リブ22aのタイヤ周方向への倒れ込みを小さくできる)。
このため、太リブ22aの、サイプ222〜224によりタイヤ周方向に分割された各部分の不均一な摩耗を抑制できる。
そして、各サイプ222〜224を挟んで、タイヤの回転方向後方側、つまり、後に路面に接触する側の角部よりも、回転方向前方側、つまり、先に路面に接触する側の角部の方が激しく(集中的に)摩耗する。この摩耗は「ヒール・アンド・トウ摩耗」と呼ばれるが、中央内側リブ22が細リブ22bを備えることにより、この「ヒール・アンド・トウ摩耗」も抑制できる。
この中央内側リブ22における太リブ22aには、タイヤ周方向に間隔を置いて配置された複数の第1サイプ222…222と、第1サイプ222…222とタイヤ周方向で交互に位置する第2サイプ223…223とを備える。また、中央内側リブ22における細リブ22bには、タイヤ周方向に間隔を置いて配置された複数の第3サイプ224…224を備える。これら第3サイプ224…224は、前記第1サイプ222…222の延長位置に形成されている。なお、これらサイプは本実施形態では幅0.3mm〜1.5mmのサイプであるが、より溝幅の大きい細溝として形成することもできる。
各第1サイプ222は、内側主溝11の外側端縁11eから外方かつタイヤ周方向一方側の斜め方向に延び、細溝221に至っている。そして、各第1サイプ222の細リブ22bにおける延長線上に各第3サイプ224が形成されている。各第2サイプ223は、前記各第1サイプ222と同様、内側主溝11の外側端縁11eから外方かつタイヤ周方向一方側の斜め方向に延び、細溝221に至っている。各第2サイプ223の細リブ22bにおける延長線上にサイプは形成されていない。前記サイプ212と同様、太リブ22aにおいてタイヤ周方向では第1サイプ222…222及び第2サイプ223…223の形成間隔の広い部分と狭い部分とが設けられ、細リブ22bにおいてタイヤ周方向では第3サイプ224…224の形成間隔の広い部分と狭い部分とが設けられている(バリアブルピッチ)。
第3サイプ224…224は、細リブ22bにおいて一つおきに三角溝225を備えている。この三角溝225は、第3サイプ224のタイヤ周方向一方に隣接し、タイヤ周方向一方から他方に向けて深くなる斜面を有している。この三角溝225は、前記斜め溝213と同様、中央主溝12の有する空間を前記三角溝225の位置でタイヤ幅方向に拡大させることにより、中央主溝12における気柱管共鳴現象を抑制することで走行ノイズを抑制する作用を奏する。また、この三角溝225は、前記斜め溝213の中央主溝12を挟んだ延長位置に形成されているため、トレッド面Tを見る者に対し、デザイン上の統一感を与えることができる。
前記サイプ222〜224のうち、細リブ22bには第3サイプ224だけが形成されている。一方、太リブ22aには、第1サイプ222及び第2サイプ223が形成されている。太リブ22aにおけるサイプ(222,223)の形成数に対し、細リブ22bにおけるサイプ(22)の形成数は1/2である。つまり、細リブ22bのサイプ(22)による分割数は、細リブ22bの属する中央内側リブ22における太リブ22aの分割数に比べて小さい。このため、中央内側リブ22の接地時に、各サイプ222〜224が接地して生じる打撃音は、サイプ形成数の少ない細リブ22bの方が、サイプ形成数の多い太リブ22aよりも周波数の低い音となる。このため、太リブ22aと細リブ22bのサイプ形成数が等しい場合に比べると、中央内側リブ22の単位では打撃音の周波数を異なるものとできるために、打撃音の周波数ピークをずらすことができる。よって、打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより前記打撃音を低減できることから、中央内側リブ22が発生源となるパターンノイズを低減できる。
−最内側リブの構成−
最内側リブ23にも、タイヤ周方向に延びる細溝231が形成されている。この細溝231は本実施形態ではサイプとされているが、前記細溝211,221と同様、サイプに限定されない。この細溝231は、最内側リブ23における幅方向中央よりも外側の位置、具体的には外側端縁23eから約1/7の位置に形成されている。この細溝231により、最内側リブ23の内側領域が内側小リブとしての太リブ23aとなり、外側領域が外側小リブとしての細リブ23bとなるように、最内側リブ23が内外方向に分割される。
このように最内側リブ23が太リブ23aと細リブ23bとに分割されることにより、最内側リブ23が備える太リブ23aのうち、走行中において路面に接触している(接触中の)部分は、同リブ23が備える細リブ23bに接触する。このため、太リブ23aのタイヤ周方向への変形量は、特に細リブ23bに隣接する部分で小さくなる。よって、太リブ23a全体でのタイヤ周方向への変形量を、細リブ23bを備えない場合に比べて抑制できる(言い換えると、太リブ23aのタイヤ周方向への倒れ込みを小さくできる)。
このため、太リブ23aの、サイプ232〜234によりタイヤ周方向に分割された各部分の不均一な摩耗を抑制できる。
そして、各サイプ232〜234を挟んで、タイヤの回転方向後方側、つまり、後に路面に接触する側の角部よりも、回転方向前方側、つまり、先に路面に接触する側の角部の方が激しく(集中的に)摩耗する。この摩耗は「ヒール・アンド・トウ摩耗」と呼ばれるが、最内側リブ23が細リブ23bを備えることにより、この「ヒール・アンド・トウ摩耗」も抑制できる。
この最内側リブ23における太リブ23aには、タイヤ周方向に間隔を置いて配置された複数の第1サイプ232…232と、第1サイプ232…232に対してタイヤ周方向で挟まれて位置する第2サイプ233…233とを備える。本実施形態では、2本の第1サイプ232,232間に2本の第2サイプ233,233が位置する。また、最内側リブ23における細リブ23bには、タイヤ周方向に間隔を置いて配置された複数の第3サイプ234…234を備える。これら第3サイプ234…234は、前記第1サイプ232…232の延長位置に形成されている。なお、これらサイプは本実施形態では幅0.3mm〜1.5mmのサイプであるが、より溝幅の大きい細溝として形成することもできる。
各第1サイプ232は、太リブ23aにて内方に向かうにつれ溝幅が拡大する拡大部232aを有している。この拡大部232は降雨時等においてトレッド部Tからの排水を良くするために設けられている。
各第1サイプ232は、最内側リブ23の内側端縁から外方かつタイヤ周方向一方側の斜め方向に延び、細溝231に至っている。そして、各第1サイプ232の細リブ23bにおける延長線上に各第3サイプ234が形成されている。
各第2サイプ233は、車両走行時のトレッド部Tにおける接地範囲に略対応して、最内側リブ23の内側端縁より外方に所定距離離れた位置から外方かつタイヤ周方向一方側の斜め方向に延び、細溝231に至っている。各第2サイプ233の細リブ23bにおける延長線上にサイプは形成されていない。
前記サイプ212,222,223と同様、太リブ23aにおいてタイヤ周方向では第1サイプ232…232及び第2サイプ233…233の形成間隔の広い部分と狭い部分とが設けられ、細リブ23bにおいてタイヤ周方向では第3サイプ234…234の形成間隔の広い部分と狭い部分とが設けられている(バリアブルピッチ)。
前記サイプ232〜234のうち、細リブ23bには第3サイプ234だけが形成されている。一方、太リブ23aには、第1サイプ232及び第2サイプ233が形成されている。太リブ23aにおけるサイプ(232,233)の形成数に対し、細リブ23bにおけるサイプ(234)の形成数は1/3である。つまり、細リブ23bのサイプ(23)による分割数は、細リブ23bの属する最内側リブ23における太リブ23aの分割数に比べて小さい。このため、最内側リブ23の接地時に、各サイプ232〜234が接地して生じる打撃音は、サイプ形成数の少ない細リブ23bの方が、サイプ形成数の多い太リブ23aよりも周波数の低い音となる。このため、太リブ23aと細リブ23bのサイプ形成数が等しい場合に比べると、最内側リブ23の単位では打撃音の周波数を異なるものとできるために、打撃音の周波数ピークをずらすことができる。よって、打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより前記打撃音(集合音)を低減できることから、最内側リブ23が発生源となるパターンノイズを低減できる。
−最外側リブの構成−
最外側リブ24には、タイヤ周方向に延びる細溝241が形成されている。この細溝241は本実施形態ではサイプとされているが、前記細溝211,221,231と同様、サイプに限定されない。この細溝241は、最外側リブ24における幅方向中央よりも内側の位置、具体的には外側主溝13の外側端縁13eから約1/7.5の位置に形成されている。この細溝241により、最外側リブ24の外側領域が太リブ24aとなり、内側領域が細リブ24bとなるように、最外側リブ24が内外方向に分割される。この最外側リブ24における太リブ24aと細リブ24bの内外の関係は、前記各リブ21〜23と逆である。
この最外側リブ24における太リブ24aには、タイヤ周方向に間隔を置いて配置された複数のサイプ242…242を備える。各サイプ242は、細溝241の外側端縁241eから外方かつタイヤ周方向一方側の斜め方向に延びて(途中に屈曲箇所がある)最外側リブ24の外側端縁24eに至っている。前記サイプ212等と同様、タイヤ周方向ではサイプ242…242の形成間隔の広い部分と狭い部分とが設けられている(バリアブルピッチ)。
最外側リブ24における細リブ24bには前記サイプ242は形成されていない。このため細リブ24bは、タイヤ周方向に分割されない、タイヤ周方向に連続したリブとなっている。このため、最外側リブ24の接地時に、太リブ24aのサイプ242は接地して打撃音が生じるが、細リブ24bはサイプを有さないため、サイプが接地することによる打撃音は生じない。つまり、細リブ24bにもサイプ242を形成した場合に比べると、最外側リブ24の単位では前記打撃音を低減できることから、最外側リブ24が発生源となるパターンノイズを低減できる。
なお、この最外側リブ24は、タイヤ赤道Eよりも内側に位置する中央内側リブ22及び最内側リブ23に比べ、車両走行中に接地荷重が大きくかかる。このため、剛性を確保するべく、サイプ242…242の形成数が、中央内側リブ22及び最内側リブ23よりも少なくされている。
図1に示すように、最外側リブ24における細リブ24bは中央外側リブ21における細リブ21bと外側主溝13を介して隣り合っている。しかも、各細リブ21b,24bはサイプを有しないため、この、各細リブ21b,24b及び外側主溝13の位置する領域の剛性はタイヤ幅方向で最も高くなる。この剛性の最も高い部分がタイヤ赤道Eよりも車両外側に位置するため、操縦安定性の向上に貢献できる。
−3本のリブについてのまとめ−
以上、本実施形態における4本のリブ21〜24のうち、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブ21〜23についてまとめると、前記各リブには、各主溝11〜13に対して平行に形成された細溝211〜231により当該リブ21〜23が内外方向に分割されることで、当該リブ21〜23内の車両内側領域に位置する相対的に幅寸法の大きな太リブ21a〜23aと、当該リブ21〜23内で車両外側領域に位置する相対的に幅寸法の小さな細リブ21b〜23bとが形成される。
前記太リブ21a〜23aがサイプ212/222,223/232,233によりタイヤ周方向に分割され、当該分割は、車両内側寄りに位置する最内側リブ23における太リブ23aの分割数が大、中間位置の中央内側リブ22における太リブ22aの分割数が中、車両外側寄りに位置する中央外側リブ21における太リブ21aの分割数が小となるようにされている。言い換えると、サイプの形成間隔が最内側リブ23で密、中央外側リブ21で疎、中央内側リブ22で前記疎密の中間の間隔とされている。
前記分割数は具体的に下記のように特定される。本実施形態では、中央内側リブ22における太リブ22aに形成された第1サイプ222…222(及び、細リブ22bに形成された第3サイプ224…224)のタイヤ周方向における形成ピッチを、ピッチの基準(1ピッチ)とする。前記1ピッチ内における各内側小リブ21a,22a,23aの分割数の比率は、車両内側寄りに位置する最内側リブ23における太リブ23aにおいて3、中間位置の中央内側リブ22における太リブ22aにおいて2、車両外側寄りに位置する中央外側リブ21における太リブ21aにおいて1である。
また、前記分割数は前記の他、下記のようにも特定できる。まず、前記3本のリブ21〜23にわたって内外方向に連続し、車両外側から車両内側に向かうにつれ、タイヤ周方向他端側に向かうように湾曲して延びる仮想線X1,X2を定める。なお、前記仮想線X1,X2は、図1上の太実線のように、1本の湾曲線として図示されているが、場合によっては、主溝11,12を隔てて一方と他方とでタイヤ周方向にずれていることもある(タイヤ周方向にずれた段差をもって内外方向に連続する場合がある)。サイプ212,222,232(及び、斜め溝213、三角溝225)は前記仮想線X1,X2に略沿うように位置する。このように前記仮想線X1,X2に略沿うサイプ(ただし、サイプ以外の溝であってもよい)により、湾曲して延びる帯状の領域が形成されている。そして、前記領域、つまり、前記サイプ212,222,232(及び、斜め溝213、三角溝225)により、前記3本のリブ21〜23がタイヤ周方向にて分割されたうちの各リブ21〜23における一単位(図1に斜線を付して示した領域)A,B,Cを特定する。前記各リブ21〜23における一単位A,B,C内にて、前記3本のリブ21〜23に属する3本の前記太リブ21a〜23aが、当該一単位A,B,Cに位置するサイプ212(領域A)/222,223(領域B)/232,233(領域C)により分割されている。この分割に係る分割数の比率が、車両内側寄りに位置する最内側リブ23における太リブ23aにおいて3、中間位置の中央内側リブ22における太リブ22aにおいて2、車両外側寄りに位置する中央外側リブ21における太リブ21aにおいて1である。
なお、前記バリアブルピッチの関係で、前記湾曲した軌跡X1,X2に略沿う前記一単位における分割数の比率は、タイヤ周方向の全周において前記比率になっている訳ではなく、前記とは異なる比率となっている部分も存在する。つまり、タイヤ周方向において、前記比率になっている領域を少なくとも一つ備えればよい(タイヤ周方向の全周中で前記領域が存在する割合が大きい方が好ましいことは言うまでもない)。
このように、前記3本のリブ21〜23の各々(中央内側リブ22及び最内側リブ23に関しては、各リブにおいて面積の大部分を占める太リブ22a,23a)で、前記一単位中のサイプによる分割数は、外側に位置する一単位A(分割数1)よりも中間に位置する一単位Bの方が(分割数2)大きく、かつ、中間に位置する一単位B(分割数2)よりも内側に位置する一単位C(分割数3)の方が大きい。分割数が大きいほど接地時の打撃音は高い周波数でピークとなる。このため、各リブ21〜23から発生する打撃音の周波数ピークが相違する。よって、各リブ21〜23から発生する打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより、前記打撃音(リブ21〜23からの打撃音の集合音)を低減できることから、各リブ21〜23毎に発生する打撃音の集合した音であるパターンノイズを低減できる。
そしてリブの剛性に関し、本実施形態では、走行中のタイヤにかかる荷重が相対的に大きい車両外側に位置する太リブ21aの分割数が、同荷重が相対的に小さい車両内側に位置する太リブ23aの分割数よりも小さいため、リブの剛性を荷重に応じて適正化できる。そして、本実施形態では中央外側リブ21がタイヤ赤道E上に位置している。リブの剛性は分割数と逆の関係になるから、前記剛性の大小関係は、タイヤ幅方向外側(車両内側)で小、タイヤ幅方向中央(タイヤ赤道E)で大となる。このため、特許文献1に係る発明のタイヤに比べ、センター摩耗を抑制できる。
これら作用との関係では、同時に接地するタイヤ幅方向(タイヤ周方向に直交する方向)に延びる領域で前記「大・中・小」の関係にあるように前記分割数が構成されていることが理想的である。ただ、本実施形態ではデザインの観点により、前記仮想線X1,X2に略沿うよう湾曲して形成された帯状の領域で前記「大・中・小」の関係にあるように前記分割数が構成されている。本実施形態の構成であっても、前記3本のリブ21〜23の接地タイミングに若干のずれが生じるが、パターンノイズ低減の作用は十分に奏することができる。
図2に、時速40km走行時の車内騒音レベルについての周波数曲線の一例を挙げる。本実施形態(図1(実施例1))のパターン構成であるタイヤを装着した車両における周波数分布を実線表示し、比較例1(図3)のパターン構成であるタイヤを装着した車両における周波数分布を破線表示している。この周波数曲線によると、特に2次ピッチピークにおいて音圧レベルのピークが顕著に低下しており、比較例1に対して本実施形態のパターン構成が優れていることが裏付けられている。
−実施例とその評価−
次に、本願の発明者が図3(比較例1)、図4(比較例2)、図5(比較例3)、図6(実施例2)、図7(実施例3)、図1(実施例1)に示すトレッドパターンのタイヤを試作して評価を行ったのでこの評価につき説明する。なお、図3〜図7については、主に、説明に必要な部分に符号を付している。
図3に示す比較例1につき、前記実施形態(実施例1)と異なる点は、中央外側リブ21、中央内側リブ22、最内側リブ23において、細溝211,221,231に相当するタイヤ周方向に延びる細溝が形成されていない点、また、これに関連して、各サイプ212,222,232が全て各リブ21〜23の外側端縁21e〜23eに至っている点である。サイプによるリブの分割数の比率は、車両内側から外側へと並ぶ、最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で2:2:2である。
そして、図4に示す比較例2は、図3に示す比較例1とほぼ同じ構成であるが、中央外側リブ21のサイプ212による分割数を多くしたものである。サイプによるリブの分割数の比率は、最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で2:2:4である。
そして、図5に示す比較例3は、図3に示す比較例1とほぼ同じ構成であるが、中央外側リブ21のサイプ212による分割数を少なくし、最内側リブ23のサイプ232,233による分割数を多くしたものである。サイプによるリブの分割数の比率は、最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で4:2:1である。
そして、図6に示す実施例2は、図1に示す前記実施形態(実施例1)とほぼ同じ構成であるが、最内側リブ23のサイプ232,233による分割数を多くしたものである。また、三角溝225に相当する溝が形成されていない。サイプによるリブの分割数の比率は、最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で4:2:1である。
そして、図7に示す実施例3は、図1に示す前記実施形態(実施例1)とほぼ同じ構成であるが、三角溝225に相当する溝が形成されていない。サイプによるリブの分割数の比率は、最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で3:2:1である。
なお、図1に示す前記実施形態(実施例1)における、サイプによるリブの分割数の比率は、最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で3:2:1である。
ノイズの評価に関しては、評価対象の各タイヤを装着した車両を、乾燥路で2名のドライバーが、各種の運転モードにて運転した際の各ドライバーの官能評価につき、比較例1を100とした指数で評価した。値が大きいほど高評価である。
センター摩耗の評価に関しては、20,000km走行後における、中央主溝12と外側主溝13との摩耗量の差を、比較例1を100とした指数で評価した。値が大きいほど高評価である。
ヒール・アンド・トウ摩耗の評価に関しては、20,000km走行後における、最内側リブ23における第1サイプ232をタイヤ周方向に挟んで摩耗により生じた段差の寸法(径方向での「高低」差)の逆数につき、比較例1を100とした指数に換算して評価した。値が大きいほど高評価である。
操縦安定性の評価に関しては、評価対象の各タイヤを装着した車両を、乾燥路及び湿潤路で2名のドライバーが運転した際の各ドライバーの官能評価につき、比較例1を100とした指数で評価した。値が大きいほど高評価である。
前記各評価をまとめたものを表1に示す。実施例1〜3はいずれも100を超えた評価となった。
Figure 0006148938
これらにより、本発明に係るタイヤの優位性が裏付けられた。
−実施形態の変形例−
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることができる。
例えば、リブパターンはタイヤ赤道Eを基準としてタイヤ幅方向に非対称であるものに限定されず、対称であってもよい。
また、主溝1の形成数は3本に限定されず、4本以上を形成することもできる。
また、サイプによるリブの分割数の比率は、前記実施例1及び4にて最内側リブ23、中央内側リブ22、中央外側リブ21の順で3:2:1、前記実施例2にて4:2:1であったが、例示した数値の比率だけに限定されない。例えば、前記実施例1のように1以外の公約数を持たない数値の組み合わせの比率としてもよく、大:中:小の関係を崩さない限り種々の比率とできる。
また、前記実施形態(実施例1)では、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブ21〜23につき、各リブ21〜23の内側領域が内側小リブとしての太リブ21a〜23aとなり、外側領域が外側小リブとしての細リブ21b〜23bとなるように、各リブ21〜23が内外方向に分割されていた。つまり、分割により形成された各小リブの幅寸法は、内側小リブが大で外側小リブが小であった。しかし、これに限定されず、少なくとも内側小リブの、細溝によりタイヤ周方向に分割された各部分の不均一な摩耗を抑制できる作用を満たす限りにおいて、内側小リブが小で外側小リブが大であったり、内側小リブと外側小リブとが同幅であったりしてもよい。
−前記実施形態の構成及び作用−
最後に、前記実施形態の構成及び当該構成により奏する作用についてまとめておく。
本実施形態は、トレッド部Tにリブパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部Tは、タイヤ周方向に延びる3本以上の主溝1(11〜13)と、前記主溝1(11〜13)により形成され、タイヤ周方向に延びる4本以上のリブ2(21〜24)と、を備え、前記4本以上のリブ2(21〜24)のうち、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブ(中央外側リブ21、中央内側リブ22、最内側リブ23)は各々、前記主溝1に対して平行に形成された、少なくとも前記主溝1よりも溝幅の小さい溝である細溝211,221,231と、前記細溝211,221,231よりも車両内側に位置する太リブ21a〜23aと、前記細溝211,221,231よりも車両外側に位置する細リブ21b〜23bと、を備え、前記各太リブ21a〜23aは複数の細溝212/222,223/232,233によりタイヤ周方向に分割されており、前記分割は、前記3本のリブ21〜23のうちで車両内側寄りに位置する最内側リブ23における太リブ23aの分割数が大、中間位置の中央内側リブ22における太リブ22aの分割数が中、車両外側寄りに位置する中央外側リブ21における太リブ21aの分割数が小となるようにされている。
この構成によれば、前記各太リブ21a〜23aの分割は、前記3本のリブ21〜23のうちで車両内側寄りに位置する最内側リブ23における太リブ23aの分割数が大、中間位置の中央内側リブ22における太リブ22aの分割数が中、車両外側寄りに位置する中央外側リブ21における太リブ21aの分割数が小となるようにされている。このため、走行中のタイヤにかかる荷重が相対的に大きい車両外側に位置するリブにおける太リブの分割数が、同荷重が相対的に小さい車両内側に位置するリブにおける太リブの分割数よりも小さいため、荷重の大小に合わせて剛性の大小を対応させられることから、リブ21〜23の剛性を荷重に応じて適正化できる。かつ、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブ21〜23の各々が備える太リブ21a〜23aの分割数が異なるため、タイヤの回転に伴う打撃音の周波数ピークを3本の太リブ21a〜23aで相違させることができる。よって、前記3本のリブ21〜23における太リブ21a〜23aから発生する打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより、前記打撃音(各太リブにおける打撃音の集合音)を低減できる。
また、前記3本のリブ21〜23の各々が備える太リブ21a〜23aのうち、走行中において路面に接触している(接触中の)部分は、前記3本のリブ21〜23の各々備える細リブ21b〜23bに接触する。このため、太リブ21a〜23aのタイヤ周方向への変形量は、特に細リブ21b〜23bに隣接する部分で小さくなる。よって、太リブ21a〜23a全体でのタイヤ周方向への変形量を、細リブ21b〜23bを備えない場合に比べて抑制できる(言い換えると、太リブ21a〜23aのタイヤ周方向への倒れ込みを小さくできる)。このため、太リブ21a〜23aの、前記細溝によりタイヤ周方向に分割された各部分の不均一な摩耗を抑制できる。
また、前記車両内側から順に3本のリブ21〜23のうち、少なくとも1本のリブ(中央内側リブ22、最内側リブ23)に属する前記細リブ22b,23bは、複数の細溝224,234によりタイヤ周方向に分割されており、前記細リブ22b,23bの前記複数の細溝224,234による分割数は、当該細リブ22b,23bが属するリブ(中央内側リブ22、最内側リブ23)における前記太リブ22a,23aの前記分割数に比べて小さいものとできる。この構成によれば、各リブ22,23単位で細リブ22b,23bと太リブ22a,23aとの分割数が異なるため、タイヤの回転に伴う打撃音の周波数ピークを、各リブ22,23単位で相違させることができる。よって、各リブ22,23単位でも前記打撃音を低減できる。
また、前記車両内側から順に3本のリブ21〜23は各々、タイヤ周方向にて所定のピッチで分割されており、前記分割の1ピッチ内における前記各太リブ21b〜23bの、前記分割数の比率が、車両内側寄りに位置する最内側リブ23における太リブ23aにおいて3、中間位置の中央内側リブ22における太リブ22aにおいて2、車両外側寄りに位置する中央外側リブ21における太リブ21aにおいて1となっている領域を少なくとも一つ備えるものとできる。この構成によれば、前記3本のリブ21〜23における太リブ21a〜23aから発生する打撃音の周波数ピークが重なり合うことを抑制することにより、前記打撃音(各太リブにおける打撃音の集合音)を低減できる。
1 主溝
11 内側主溝
12 中央主溝
13 外側主溝
2 リブ
21 中央外側リブ
21a 内側小リブ、太リブ(中央外側リブ)
21b 外側小リブ、細リブ(中央外側リブ)
211 細溝(中央外側リブ)
212 サイプ(中央外側リブ)
22 中央内側リブ
22a 内側小リブ、太リブ(中央内側リブ)
22b 外側小リブ、細リブ(中央内側リブ)
221 細溝(中央内側リブ)
222 細溝、第1サイプ(中央内側リブ)
223 細溝、第2サイプ(中央内側リブ)
224 細溝、第3サイプ(中央内側リブ)
23 最内側リブ
23a 内側小リブ、太リブ(最内側リブ)
23b 外側小リブ、細リブ(最内側リブ)
231 細溝(最内側リブ)
232 細溝、第1サイプ(最内側リブ)
233 細溝、第2サイプ(最内側リブ)
234 細溝、第3サイプ(内側リブ)
24 最外側リブ
T トレッド部
E タイヤ赤道
X1,X2 3本のリブにわたって内外方向に連続した仮想線

Claims (2)

  1. トレッド部にリブパターンを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部は、タイヤ周方向に延びる3本以上の主溝と、前記主溝により形成され、タイヤ周方向に延びる4本以上のリブと、を備え、
    前記4本以上のリブのうち、タイヤの車両装着時に車両内側から順に3本のリブは各々、
    前記主溝に対して平行に形成された、少なくとも前記主溝よりも溝幅の小さい溝である細溝と、
    前記細溝よりも車両内側に位置する内側小リブと、
    前記細溝よりも車両外側に位置する外側小リブと、を備え、
    前記各内側小リブは複数の細溝によりタイヤ周方向に分割されており、
    前記分割は、前記3本のリブのうちで車両内側寄りに位置するリブにおける内側小リブの分割数が大、中間位置のリブにおける内側小リブの分割数が中、車両外側寄りに位置するリブにおける内側小リブの分割数が小となるようにされ
    前記車両内側から順に3本のリブのうち、前記車両内側寄りに位置するリブ及び前記中間位置のリブに属する前記外側小リブの各々は、複数の細溝によりタイヤ周方向に分割されており、
    前記外側小リブの前記複数の細溝による分割数は、当該外側小リブが属するリブにおける前記内側小リブの前記分割数に比べて小さいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記車両内側から順に3本のリブは各々、タイヤ周方向にて所定のピッチで分割されており、
    前記分割の1ピッチ内における前記各内側小リブの、前記分割数の比率が、車両内側寄りに位置するリブにおける内側小リブにおいて3、中間位置のリブにおける内側小リブにおいて2、車両外側寄りに位置するリブにおける内側小リブにおいて1となっている領域を少なくとも一つ備えることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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