JP2834594B2 - 騒音を低減した空気入りタイヤ - Google Patents
騒音を低減した空気入りタイヤInfo
- Publication number
- JP2834594B2 JP2834594B2 JP3109647A JP10964791A JP2834594B2 JP 2834594 B2 JP2834594 B2 JP 2834594B2 JP 3109647 A JP3109647 A JP 3109647A JP 10964791 A JP10964791 A JP 10964791A JP 2834594 B2 JP2834594 B2 JP 2834594B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tread
- circumferential
- block
- row
- pneumatic tire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/0318—Tread patterns irregular patterns with particular pitch sequence
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気入りタイヤ、中
でもアスペクトレシオ(最大幅に対する断面高さの比)
が0.6 以下のへん平ラジアルタイヤに関し、タイヤ騒音
の低いトレッドパターンを与えるものである。タイヤ騒
音は様々な原因によって発生し、中でもトレッドパター
ンに起因した、いわゆるパターンノイズの占める比率は
大きい。このパターンノイズは、主にトレッド接地面と
路面との間で圧縮された空気がトレッドの溝を介してト
レッド接地面の外側に急激に流出し、この現象が断続し
て起こるために生じるノイズで、ポンピングノイズとも
呼ばれる。
でもアスペクトレシオ(最大幅に対する断面高さの比)
が0.6 以下のへん平ラジアルタイヤに関し、タイヤ騒音
の低いトレッドパターンを与えるものである。タイヤ騒
音は様々な原因によって発生し、中でもトレッドパター
ンに起因した、いわゆるパターンノイズの占める比率は
大きい。このパターンノイズは、主にトレッド接地面と
路面との間で圧縮された空気がトレッドの溝を介してト
レッド接地面の外側に急激に流出し、この現象が断続し
て起こるために生じるノイズで、ポンピングノイズとも
呼ばれる。
【0002】
【従来の技術】この種のへん平ラジアルタイヤのトレッ
ドは、トレッド周線に沿って延びる複数の周溝とこれら
周溝を横切って延びる横溝とこれら周溝及び横溝で区画
されて周方向に並ぶブロックとからなり、特に高速走行
に供されることから、タイヤ最大幅は広く、従ってトレ
ッド幅も広いため、周溝の幅を広げかつ、これら周溝を
横切って延びる横溝は周溝に対し鋭角に傾斜した配置と
し、高い排水性能を与えている。そしてトレッドパター
ンには、いわゆるピッチバリエーションを導入してパタ
ーンノイズを低減することが通例である。すなわちタイ
ヤトレッドの周溝及びこれを横切る横溝で区画されたブ
ロックの周方向長さに該ブロックの対辺をなす一方の横
溝の周方向長さを含めた構成単位を一般にピッチと称
し、横溝の幅及びブロックの周方向長さの異なる複数種
(通常の乗用車用タイヤで3〜5種)のピッチをランダ
ムに又は規則性をもたせて配列することによって、パタ
ーンノイズを低減するものである。
ドは、トレッド周線に沿って延びる複数の周溝とこれら
周溝を横切って延びる横溝とこれら周溝及び横溝で区画
されて周方向に並ぶブロックとからなり、特に高速走行
に供されることから、タイヤ最大幅は広く、従ってトレ
ッド幅も広いため、周溝の幅を広げかつ、これら周溝を
横切って延びる横溝は周溝に対し鋭角に傾斜した配置と
し、高い排水性能を与えている。そしてトレッドパター
ンには、いわゆるピッチバリエーションを導入してパタ
ーンノイズを低減することが通例である。すなわちタイ
ヤトレッドの周溝及びこれを横切る横溝で区画されたブ
ロックの周方向長さに該ブロックの対辺をなす一方の横
溝の周方向長さを含めた構成単位を一般にピッチと称
し、横溝の幅及びブロックの周方向長さの異なる複数種
(通常の乗用車用タイヤで3〜5種)のピッチをランダ
ムに又は規則性をもたせて配列することによって、パタ
ーンノイズを低減するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】またタイヤ騒音の他の
発生機構の1つとして、タイヤ転動時にその踏み込み側
で接地する際のブロックと路面との衝突音があり、この
衝突音はピッチバリエーションの導入によって軽減する
ことは不可能である。特に周溝の幅が広い場合は、衝突
音がこの周溝内で共鳴して、より大きな騒音となる。そ
こでこの発明は、パターンノイズの低いピッチバリエー
ションを導入したブロックパターンにおける、ブロック
の路面との衝突音を低減し得るトレッド構造について提
案することを目的とする。
発生機構の1つとして、タイヤ転動時にその踏み込み側
で接地する際のブロックと路面との衝突音があり、この
衝突音はピッチバリエーションの導入によって軽減する
ことは不可能である。特に周溝の幅が広い場合は、衝突
音がこの周溝内で共鳴して、より大きな騒音となる。そ
こでこの発明は、パターンノイズの低いピッチバリエー
ションを導入したブロックパターンにおける、ブロック
の路面との衝突音を低減し得るトレッド構造について提
案することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、1対のサイ
ドウォールにまたがってトロイダル状に連なるトレッド
に、トレッドの中央周線に沿って延びる複数の周溝及び
これら周溝を横切る向きで延びる多数の横溝にて区画さ
れ中央周線に沿って並ぶブロック列をそなえる空気入り
タイヤであって、トレッドの中央周線と各トレッド端と
の間に少なくとも三列のブロック列を形成し、それぞれ
のブロック列のブロック配設ピッチの平均値をトレッド
端側へ向けて順次減少させるとともに、それぞれのブロ
ック列に形成される横溝の、周溝に対する傾斜角度をト
レッド端側へ向けて順次増加させたことを特徴とする騒
音を低減した空気入りタイヤである。またこの発明は、
とくに、ブロック配設ピッチを上述のように変化させる
ことに代えて、それぞれのブロック列のブロック設置数
または、それぞれのブロック列に形成される横溝の本数
を、中央周線側からトレッド端側へ向けて順次に増加さ
せたことを特徴とする騒音を低減した空気入りタイヤで
ある。
ドウォールにまたがってトロイダル状に連なるトレッド
に、トレッドの中央周線に沿って延びる複数の周溝及び
これら周溝を横切る向きで延びる多数の横溝にて区画さ
れ中央周線に沿って並ぶブロック列をそなえる空気入り
タイヤであって、トレッドの中央周線と各トレッド端と
の間に少なくとも三列のブロック列を形成し、それぞれ
のブロック列のブロック配設ピッチの平均値をトレッド
端側へ向けて順次減少させるとともに、それぞれのブロ
ック列に形成される横溝の、周溝に対する傾斜角度をト
レッド端側へ向けて順次増加させたことを特徴とする騒
音を低減した空気入りタイヤである。またこの発明は、
とくに、ブロック配設ピッチを上述のように変化させる
ことに代えて、それぞれのブロック列のブロック設置数
または、それぞれのブロック列に形成される横溝の本数
を、中央周線側からトレッド端側へ向けて順次に増加さ
せたことを特徴とする騒音を低減した空気入りタイヤで
ある。
【0005】さて図1にこの発明に従う空気入りタイヤ
のトレッド要部を示す。このトレッドは、トレッドの中
央周線Oに沿って延びそれぞれ中央周線Oの両側で対を
なす周溝1、2及び3と、これら周溝を横切る向きに延
びて周溝1〜3間又は周溝3及びトレッド端E間をつな
ぐ横溝4、5及び6によって、中央周線O上にリブ7を
区画するとともに、周溝1の片側にそれぞれ3列、両側
で6列のブロック列8、9及び10を区画してなる。
のトレッド要部を示す。このトレッドは、トレッドの中
央周線Oに沿って延びそれぞれ中央周線Oの両側で対を
なす周溝1、2及び3と、これら周溝を横切る向きに延
びて周溝1〜3間又は周溝3及びトレッド端E間をつな
ぐ横溝4、5及び6によって、中央周線O上にリブ7を
区画するとともに、周溝1の片側にそれぞれ3列、両側
で6列のブロック列8、9及び10を区画してなる。
【0006】この実施例においては、周溝1〜3は、周
溝1と1及び1と2の間隔を等しくする一方、この間隔
よりも周溝2と3の間隔を大きく、そして周溝3とトレ
ッド端Eの間隔をさらに大きくした。しかし目的によっ
ては上記トレッドの中央部分に位置するそれぞれの周溝
の間隔を等しくせずに、例えば周溝1と1の間隔に対し
周溝1と2の間隔を比較的広くすることができる。また
周溝の幅は、上記タイヤ軸方向幅(トレッド幅)の3〜
4.5 %の範囲に設定することが好ましい。なおこの発明
においてトレッド幅は、タイヤを規定リムに装着後に規
定内圧を充填して規定荷重を加えた際の接地部分の最大
幅を意味する。
溝1と1及び1と2の間隔を等しくする一方、この間隔
よりも周溝2と3の間隔を大きく、そして周溝3とトレ
ッド端Eの間隔をさらに大きくした。しかし目的によっ
ては上記トレッドの中央部分に位置するそれぞれの周溝
の間隔を等しくせずに、例えば周溝1と1の間隔に対し
周溝1と2の間隔を比較的広くすることができる。また
周溝の幅は、上記タイヤ軸方向幅(トレッド幅)の3〜
4.5 %の範囲に設定することが好ましい。なおこの発明
においてトレッド幅は、タイヤを規定リムに装着後に規
定内圧を充填して規定荷重を加えた際の接地部分の最大
幅を意味する。
【0007】横溝4〜6は、周溝に対して傾斜しかつ、
その傾斜角度α1 〜α3 が中央周線O側からトレッド端
E側へ増大(すなわちα1 <α2 <α3 )し、トレッド
端Eから中央周線Oへ実質上収斂する矢筈状の配置にな
る。これは中央周線O付近におけるブロックと路面との
衝突音がタイヤ騒音の大きな部分を占めるため、トレッ
ドの中央を連続したリブ7とし、このリブ7と周溝1,
1を介して隣接するブロック8,8からトレッド端E側
に向かって横溝の傾斜角を増加させたものである。それ
によって、ブロックのエッジ部が路面に同時に接するこ
とを回避し、ピッチノイズ成分を低減し得るトレッドパ
ターンとした。さらにこのトレッドパターンにおいて
は、横溝の幅を横溝4から6へと順次広くしたり、ある
いはブロック列8〜10のネガティブ比をほぼ等しくする
ことができる。また横溝の本数は、ブロック列10からト
レッド中央(リブ7は横溝なし)に向かって順次減少さ
せることが好ましい。さらにリブ及びブロックのタイヤ
軸方向の幅はリブ7からブロック列8,9,10へと順次
増加することが望ましい。一方溝深さは、周溝の深さと
同等か多少浅くする。
その傾斜角度α1 〜α3 が中央周線O側からトレッド端
E側へ増大(すなわちα1 <α2 <α3 )し、トレッド
端Eから中央周線Oへ実質上収斂する矢筈状の配置にな
る。これは中央周線O付近におけるブロックと路面との
衝突音がタイヤ騒音の大きな部分を占めるため、トレッ
ドの中央を連続したリブ7とし、このリブ7と周溝1,
1を介して隣接するブロック8,8からトレッド端E側
に向かって横溝の傾斜角を増加させたものである。それ
によって、ブロックのエッジ部が路面に同時に接するこ
とを回避し、ピッチノイズ成分を低減し得るトレッドパ
ターンとした。さらにこのトレッドパターンにおいて
は、横溝の幅を横溝4から6へと順次広くしたり、ある
いはブロック列8〜10のネガティブ比をほぼ等しくする
ことができる。また横溝の本数は、ブロック列10からト
レッド中央(リブ7は横溝なし)に向かって順次減少さ
せることが好ましい。さらにリブ及びブロックのタイヤ
軸方向の幅はリブ7からブロック列8,9,10へと順次
増加することが望ましい。一方溝深さは、周溝の深さと
同等か多少浅くする。
【0008】ここでブロック列8〜10の、各ブロック列
におけるブロックピッチ(ピッチ長さ)が、中央周線O
側からトレッド端E側へ順次に減少する設定とすること
が肝要である。すなわち図示例においてピッチの平均で
みたとき、ブロック列8でのピッチをPI とし、同様に
ブロック列9はピッチPM 及びブロック列10はピッチP
O としたとき、PI >PM >PO 、好ましくはPI :P
M :PO が1:1/2:1/4の関係にあるとよい。従
って各ブロック列におけるブロックの設置数又は横溝の
設置数は、ピッチとは逆に中央周線O側からトレッド端
E側へ順次に増加することになる。一方ブロック列のピ
ッチを上記に従う設定とした場合は、図示例のように、
トレッド周方向で連続するリブ7を設けることが、トレ
ッド踏面部のブロック剛性を維持する上で望ましく、加
えてリブ7に幅の細い補助周溝を設けることも可能であ
る。しかしトレッド中央部のブロック剛性不足のおそれ
がない場合は、リブ7を省略することもできる。
におけるブロックピッチ(ピッチ長さ)が、中央周線O
側からトレッド端E側へ順次に減少する設定とすること
が肝要である。すなわち図示例においてピッチの平均で
みたとき、ブロック列8でのピッチをPI とし、同様に
ブロック列9はピッチPM 及びブロック列10はピッチP
O としたとき、PI >PM >PO 、好ましくはPI :P
M :PO が1:1/2:1/4の関係にあるとよい。従
って各ブロック列におけるブロックの設置数又は横溝の
設置数は、ピッチとは逆に中央周線O側からトレッド端
E側へ順次に増加することになる。一方ブロック列のピ
ッチを上記に従う設定とした場合は、図示例のように、
トレッド周方向で連続するリブ7を設けることが、トレ
ッド踏面部のブロック剛性を維持する上で望ましく、加
えてリブ7に幅の細い補助周溝を設けることも可能であ
る。しかしトレッド中央部のブロック剛性不足のおそれ
がない場合は、リブ7を省略することもできる。
【0009】また上記に従うトレッドパターンに、ピッ
チバリエーションを規則的に又はランダムに導入するこ
とが、タイヤ騒音の低下をはかる上で好ましい。ブロッ
ク列10を代表として説明すると、このブロック列10に3
種のピッチP1 、P2 及びP3 (P1 >P2 >P3 )を
導入する場合は、例えばP1,P1,P1,P2,P2,P2,P2,
P3,P3,P3,P2,P2,P2,P2,P1 ─の組合せで各ブロ
ックを配置するか、又は複数のピッチをランダムに配置
する。ところでピッチバリエーションを導入した場合
は、各ブロック列におけるピッチの平均値が中央周線O
からトレッド端Eへ順次に減少していればよい。
チバリエーションを規則的に又はランダムに導入するこ
とが、タイヤ騒音の低下をはかる上で好ましい。ブロッ
ク列10を代表として説明すると、このブロック列10に3
種のピッチP1 、P2 及びP3 (P1 >P2 >P3 )を
導入する場合は、例えばP1,P1,P1,P2,P2,P2,P2,
P3,P3,P3,P2,P2,P2,P2,P1 ─の組合せで各ブロ
ックを配置するか、又は複数のピッチをランダムに配置
する。ところでピッチバリエーションを導入した場合
は、各ブロック列におけるピッチの平均値が中央周線O
からトレッド端Eへ順次に減少していればよい。
【0010】なお周溝2から延びる横溝4を周溝1に開
口させない片側開口の溝とし、ブロック列8を連続又は
断続したリブに変更することも可能である。さらに横溝
は中央周線Oに関し実質上対称形であるが、横溝の向き
を全て同様の向きとすることも、この発明の目的を損な
わない範囲で可能である。この非対称形の横溝配置にあ
っても、各ブロック列でのピッチを中央周線O側からト
レッド端E側へ順次に減少させる必要がある。また図示
例は中央周線Oの両側に各3列のブロック列を配置した
対称型としたが、例えば中央周線Oの片側に3列及び逆
側に2列のブロック列を配置した非対称型としてもよ
い。この場合においてもこの発明を適用することが肝要
で、すなわち2列のブロック列を配置した側では、中央
周線O寄りのブロック列のピッチを長くすればよい。
口させない片側開口の溝とし、ブロック列8を連続又は
断続したリブに変更することも可能である。さらに横溝
は中央周線Oに関し実質上対称形であるが、横溝の向き
を全て同様の向きとすることも、この発明の目的を損な
わない範囲で可能である。この非対称形の横溝配置にあ
っても、各ブロック列でのピッチを中央周線O側からト
レッド端E側へ順次に減少させる必要がある。また図示
例は中央周線Oの両側に各3列のブロック列を配置した
対称型としたが、例えば中央周線Oの片側に3列及び逆
側に2列のブロック列を配置した非対称型としてもよ
い。この場合においてもこの発明を適用することが肝要
で、すなわち2列のブロック列を配置した側では、中央
周線O寄りのブロック列のピッチを長くすればよい。
【0011】この発明に従うタイヤの他の構造は、従来
タイヤの慣習に則ったものでよい。すなわちカーカス
は、ビードコアのまわりをタイヤの内側から外側へ巻返
した少なくとも1枚(多くて3枚)のターンナッププラ
イになり、プライはレーヨン、ナイロン及びポリエステ
ルで代表される繊維コードをタイヤの赤道面と実質的に
直交する方向(ラジアル方向)に配列したものを用い、
ベルトは、スチールコード、芳香族ポリアミド繊維コー
ドなどの非伸長性コードをタイヤの赤道面に対して10〜
35°の角度で配列したベルト層の少なくとも2層を互い
に交差させて配置した主ベルト層の全幅にわたり、ナイ
ロンコードで代表される熱収縮性コードをタイヤの赤道
面と実質上平行に配した少なくとも1枚の補助ベルト層
を、その形成に当っては主ベルト層の円周に沿ってコー
ドを複数本並べてゴム引きしたリボン状体により、並置
巻き又はらせん巻きしてなるものをそれぞれ用いる。そ
してこのベルト上に、上記したトレッドを配置する。
タイヤの慣習に則ったものでよい。すなわちカーカス
は、ビードコアのまわりをタイヤの内側から外側へ巻返
した少なくとも1枚(多くて3枚)のターンナッププラ
イになり、プライはレーヨン、ナイロン及びポリエステ
ルで代表される繊維コードをタイヤの赤道面と実質的に
直交する方向(ラジアル方向)に配列したものを用い、
ベルトは、スチールコード、芳香族ポリアミド繊維コー
ドなどの非伸長性コードをタイヤの赤道面に対して10〜
35°の角度で配列したベルト層の少なくとも2層を互い
に交差させて配置した主ベルト層の全幅にわたり、ナイ
ロンコードで代表される熱収縮性コードをタイヤの赤道
面と実質上平行に配した少なくとも1枚の補助ベルト層
を、その形成に当っては主ベルト層の円周に沿ってコー
ドを複数本並べてゴム引きしたリボン状体により、並置
巻き又はらせん巻きしてなるものをそれぞれ用いる。そ
してこのベルト上に、上記したトレッドを配置する。
【0012】
【作用】タイヤ転動中の接地域はブロックからその隣の
ブロックへと順次に移行し、ブロックが路面と衝突して
衝突音が発生し、タイヤ騒音は大きくなる。そこでこの
発明に従うタイヤにあっては、各ブロック列におけるブ
ロックピッチの平均値をトレッドの中央周線側からトレ
ッド端側へ順次に減少させることによって、各ブロック
列8,9,10でのピッチノイズ成分の特性を異ならせて
タイヤ騒音におけるピーク音の発生を抑えることがで
き、よってタイヤ騒音の低減が達成される。また横溝の
傾斜角度をトレッドの中央周線側からトレッド端側へ順
次に増大することによって、タイヤ転動時にブロックの
エッジ部が路面に同時に接することを回避し、路面との
衝突音を低減する。
ブロックへと順次に移行し、ブロックが路面と衝突して
衝突音が発生し、タイヤ騒音は大きくなる。そこでこの
発明に従うタイヤにあっては、各ブロック列におけるブ
ロックピッチの平均値をトレッドの中央周線側からトレ
ッド端側へ順次に減少させることによって、各ブロック
列8,9,10でのピッチノイズ成分の特性を異ならせて
タイヤ騒音におけるピーク音の発生を抑えることがで
き、よってタイヤ騒音の低減が達成される。また横溝の
傾斜角度をトレッドの中央周線側からトレッド端側へ順
次に増大することによって、タイヤ転動時にブロックの
エッジ部が路面に同時に接することを回避し、路面との
衝突音を低減する。
【0013】
【実施例】図1に示したトレッドパターンに準じて、タ
イヤサイズ245/45ZR16の空気入りラジアルタイヤを試作
した。各ブロック列のピッチの平均値は、PI :68.32m
m,PM :34.16mm,PO :17.08mm とし、また導入したピ
ッチバリーションはピッチP1 :P2 :P3 が8.5 :1
0:11.5となるようにした。また周溝1〜3の幅は7m
m、そして横溝4の幅は4mm、横溝5の幅は4.3mm 、横
溝6の幅は4.5mm で、深さは全て8mmとし、リブ7の幅
は14mm、ブロック列8の幅は16mm、ブロック列9の幅は
25mm及びブロック列10の幅は68mm とした。さらに横溝
の傾斜角は、それぞれα1 :25°、α2 :46°及び
α3 :76°とした。
イヤサイズ245/45ZR16の空気入りラジアルタイヤを試作
した。各ブロック列のピッチの平均値は、PI :68.32m
m,PM :34.16mm,PO :17.08mm とし、また導入したピ
ッチバリーションはピッチP1 :P2 :P3 が8.5 :1
0:11.5となるようにした。また周溝1〜3の幅は7m
m、そして横溝4の幅は4mm、横溝5の幅は4.3mm 、横
溝6の幅は4.5mm で、深さは全て8mmとし、リブ7の幅
は14mm、ブロック列8の幅は16mm、ブロック列9の幅は
25mm及びブロック列10の幅は68mm とした。さらに横溝
の傾斜角は、それぞれα1 :25°、α2 :46°及び
α3 :76°とした。
【0014】また比較として、図2及び3に示すトレッ
ドパターンに準じて、同サイズの空気入りラジアルタイ
ヤも試作した。この比較タイヤの各ブロック列のピッチ
は全て同一とし、周溝11の幅は11mm及び横溝12の幅は4.
5 mm、溝深さは全て8mmとした。
ドパターンに準じて、同サイズの空気入りラジアルタイ
ヤも試作した。この比較タイヤの各ブロック列のピッチ
は全て同一とし、周溝11の幅は11mm及び横溝12の幅は4.
5 mm、溝深さは全て8mmとした。
【0015】上記の各タイヤを8J×16サイズのリムに
装着後に内圧3.1kgf/cm2で空気を充てんした後、無音響
室内において、このタイヤを、表面にセーフティーウォ
ークを貼った2.0 mΦのドラム上に荷重400kg で押しつ
け、1m離れた位置での音をマイクでとって音圧を測定
したところ、この発明に従う供試タイヤは比較タイヤの
音圧の85%の低い音圧を示した。
装着後に内圧3.1kgf/cm2で空気を充てんした後、無音響
室内において、このタイヤを、表面にセーフティーウォ
ークを貼った2.0 mΦのドラム上に荷重400kg で押しつ
け、1m離れた位置での音をマイクでとって音圧を測定
したところ、この発明に従う供試タイヤは比較タイヤの
音圧の85%の低い音圧を示した。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、トレッドパターンの
各ブロックにおける衝突音を低下することができ、タイ
ヤ騒音の低い空気入りタイヤを提供し得る。
各ブロックにおける衝突音を低下することができ、タイ
ヤ騒音の低い空気入りタイヤを提供し得る。
【図1】この発明に従う空気入りタイヤのトレッド要部
の展開図である。
の展開図である。
【図2】従来のタイヤのトレッド要部の断面図である。
【図3】従来のタイヤのトレッド要部の断面図である。
【符号の説明】 1 周溝 2 周溝 3 周溝 4 横溝 5 横溝 6 横溝 7 リブ 8 ブロック列 9 ブロック列 10 ブロック列 11 周溝 12 横溝 O 中央周線 E トレッド端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 11/04 - 11/06 B60C 11/11
Claims (3)
- 【請求項1】 1対のサイドウォールにまたがってトロ
イダル状に連なるトレッドに、トレッドの中央周線に沿
って延びる複数の周溝及びこれら周溝を横切る向きで延
びる多数の横溝にて区画され中央周線に沿って並ぶブロ
ック列をそなえる空気入りタイヤであって、トレッドの中央周線と各トレッド端との間に少なくとも
三列のブロック列を形成し、それぞれのブロック列のブ
ロック配設ピッチの平均値をトレッド端側へ向けて順次
減少させるとともに、それぞれのブロック列に形成され
る横溝の、周溝に対する傾斜角度をトレッド端側へ向け
て順次増加させた ことを特徴とする騒音を低減した空気
入りタイヤ。 - 【請求項2】 1対のサイドウォールにまたがってトロ
イダル状に連なるトレッドに、トレッドの中央周線に沿
って延びる複数の周溝及びこれら周溝を横切る向きで延
びる多数の横溝にて区画され中央周線に沿って並ぶブロ
ック列をそなえる空気入りタイヤであって、トレッドの中央周線と各トレッド端との間に少なくとも
三列のブロック列を形成し、 それぞれのブロック列のブ
ロック設置数をトレッド端側へ向けて順次増加させると
ともに、それぞれのブロック列に形成される横溝の、周
溝に対する傾斜角度をトレッド端側へ向けて順次増加さ
せたことを特徴とする騒音を低減した空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 1対のサイドウォールにまたがってトロ
イダル状に連なるトレッドに、トレッドの中央周線に沿
って延びる複数の周溝及びこれら周溝を横切る向きで延
びる多数の横溝にて区画され中央周線に沿って並ぶブロ
ック列をそなえる空気入りタイヤであって、トレッドの中央周線と各トレッド端との間に少なくとも
三列のブロック列を形成し、 それぞれのブロック列に形
成される横溝の本数をトレッド端側へ向けて順次増加さ
せるとともに、それぞれのブロック列に形成される横溝
の、周溝に対する傾斜角度をトレッド端側へ向けて順次
増加させたことを特徴とする騒音を低減した空気入りタ
イヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3109647A JP2834594B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 騒音を低減した空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3109647A JP2834594B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 騒音を低減した空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04317805A JPH04317805A (ja) | 1992-11-09 |
JP2834594B2 true JP2834594B2 (ja) | 1998-12-09 |
Family
ID=14515592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3109647A Expired - Fee Related JP2834594B2 (ja) | 1991-04-16 | 1991-04-16 | 騒音を低減した空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2834594B2 (ja) |
Families Citing this family (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3243321B2 (ja) * | 1993-03-01 | 2002-01-07 | オーツタイヤ株式会社 | 自動車用タイヤ |
IT1265035B1 (it) | 1993-05-31 | 1996-10-28 | Pirelli | Pneumatico per ruote di veicoli con battistrada a bassa rumorosita' di rotolamento |
US5526860A (en) * | 1993-08-27 | 1996-06-18 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Pneumatic tire |
IT1276320B1 (it) | 1994-02-22 | 1997-10-28 | Pirelli | Pneumatico per veicoli da trasporto medio/pesante con battistrada di tipo universale |
US5964267A (en) * | 1994-05-10 | 1999-10-12 | Uniroyal Englebert Reifen Gmbh | Tread configuration |
JPH08295105A (ja) * | 1995-04-27 | 1996-11-12 | Bridgestone Corp | V字型方向性傾斜溝を有する空気入りタイヤ |
US5746849A (en) * | 1995-12-11 | 1998-05-05 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tire tread including tie bar |
DE19830469C1 (de) * | 1998-07-08 | 2000-03-09 | Continental Ag | Fahrzeugluftreifen |
JP4286363B2 (ja) * | 1999-02-10 | 2009-06-24 | 株式会社ブリヂストン | 方向性傾斜溝を有する空気入りタイヤ |
DE60232920D1 (de) * | 2002-12-19 | 2009-08-20 | Pirelli | Profilmuster für winterreifen |
US20080093010A1 (en) * | 2006-10-17 | 2008-04-24 | Bridgestone Firestone North America Tire, Llc | Method for designing the fundamental pitch for a tire tread pattern with variable lug count by rib |
JP5140146B2 (ja) * | 2010-12-09 | 2013-02-06 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP6148938B2 (ja) * | 2013-08-29 | 2017-06-14 | 東洋ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP6438329B2 (ja) * | 2015-03-16 | 2018-12-12 | 住友ゴム工業株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
1991
- 1991-04-16 JP JP3109647A patent/JP2834594B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04317805A (ja) | 1992-11-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2834594B2 (ja) | 騒音を低減した空気入りタイヤ | |
US5766383A (en) | Pneumatic tire | |
US4928742A (en) | Pneumatic radial tire | |
JPH10175406A (ja) | 重荷重用ラジアルタイヤ | |
EP0719659A2 (en) | Pneumatic tires | |
JPH06127216A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH10166817A (ja) | 空気入りタイヤ | |
EP0598568B1 (en) | Pneumatic tyre | |
JPH07179103A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2992466B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH0655912A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2799137B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US5394915A (en) | Tire for heavy load that prevents center wear and river wear | |
JPH04201610A (ja) | 騒音を低減した空気入りタイヤ | |
JP2698739B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US5472030A (en) | Pneumatic tire | |
JP2966759B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JPH07186628A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2899200B2 (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
EP0678403B1 (en) | Pneumatic tyre | |
JP2702877B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP3559060B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2989767B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2644966B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2999575B2 (ja) | 騒音を低減した空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071002 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081002 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |