JP5633222B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝を備える空気入りタイヤに関する。
従来、トレッドパターンを有する空気入りタイヤには、パターンノイズを低減するために、パターンのピッチ長をタイヤ周方向で分散させたピッチバリエーションが施されている。ピッチバリエーションとは、タイヤが地面上を転動したとき、特定の周波数のパターンノイズのレベルが大きくならないように、ピッチ長をタイヤ周上で分散させて、パターンノイズの周波数を分散させることである。
ピッチバリエーションでは、ピッチ長の分散のさせ方の自由度が大きいため、様々なピッチバリエーションを適用した空気入りタイヤが提案されている。
例えば、周方向の長さであるピッチPが異なる3つ以上の種類数sの模様構成単位がタイヤ周方向に配列されてなる模様構成単位列により、タイヤトレッドのトレッドパターンを形成するとともに、長さの順に隣り合う1つ以上のピッチを飛ばして並ぶ前記模様構成単位を含んで配列した模様構成単位列からなり、しかも所定の検定を行うことにより得られる被検定の模様構成単位列を具えるピッチバリエーションの空気入りタイヤが知られている(特許文献1)。
また、ドライ路面での操縦安定性の向上とパターンノイズの低減とを両立することを可能にするための空気入りタイヤが知られている(特許文献2)。
すなわち、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、トレッド部のタイヤ赤道Eを挟んで車両内側(IN)及び車両外側(OUT)の領域にそれぞれタイヤ周方向に配列された複数のブロック要素を形成し、車両内側のブロック要素のピッチ数を60〜80個とし、該車両内側のブロック要素のピッチ種類数を4種類以上とし、車両外側のブロック要素のピッチ数を50〜70個とし、該車両外側のブロック要素のピッチ種類数を4種類以上とする。さらに、車両内側のブロック要素のピッチ数を車両外側のブロック要素のピッチ数よりも多くし、かつ車両内側のブロック要素の平均ピッチ長に対する車両外側のブロック要素の平均ピッチ長の比を1.05〜1.20の範囲とする。
特開2001−130226号公報 特開2009−262874号公報
上記特許文献1に記載されている空気入りタイヤでは、長さの順に隣り合う1つ以上のピッチを飛ばして並ぶ模様構成単位を含んで配列するので、長さが最も短い最短ピッチが並ぶことによりトレッドのブロック剛性が小さくなることを防止することができる。しかし、長さの順に隣り合う1つ以上のピッチを飛ばして並ぶ模様構成単位を含んで配列するので、タイヤ周方向において隣り合うピッチ長の変化が大きい部分が生じ、ヒール・アンド・トゥ摩耗が生じる原因となり得る。
上記特許文献2に記載されている空気入りタイヤでは、ドライ路面での操縦安定性の向上とパターンノイズの低減とを両立することが可能であるが、ユニフォミティの向上やヒール・アンド・トゥ摩耗の抑制については、何も言及されていない。
そこで、本発明は、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、操縦安定性とユニフォミティを向上することができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝を備える空気入りタイヤであって、タイヤ幅方向外方に位置するショルダー領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第1ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、タイヤ幅方向内方に位置するセンター領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第2ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、前記複数のピッチ種をピッチ長の順番に並べたとき、互いに隣り合うピッチ種を隣接ピッチ種とするとき、第1ピッチ配列は、タイヤ周方向に隣接するピッチ種が、互いに同じピッチ種あるいは前記隣接ピッチ種であるピッチ配列であり、第2ピッチ配列は、タイヤ周方向に、同じピッチ種および前記隣接ピッチ種のいずれとも異なるピッチ種が隣接する部分を備え、かつ、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種が連続する数が3個以下であるピッチ配列であり、前記ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなり、前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が小さくなることを特徴とする。
また、前記ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きく、前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さいことが好ましい。
また、第2ピッチ配列は、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種のピッチ長に対して、ピッチ長が10%長い範囲に含まれるピッチ種が連続して隣接する数が3個以下であることが好ましい。
また、前記隣接ピッチ種のピッチ長の比は、0.85以上1.15以下であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤは、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が指定され、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝を備える空気入りタイヤであって、タイヤ幅方向外方に位置するショルダー領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第1ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、タイヤ幅方向内方に位置するセンター領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第2ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、前記複数のピッチ種をピッチ長の順番に並べたとき、互いに隣り合うピッチ種を隣接ピッチ種とするとき、第1ピッチ配列は、タイヤ周方向に隣接するピッチ種が、互いに同じピッチ種あるいは前記隣接ピッチ種であるピッチ配列であり、第2ピッチ配列は、タイヤ周方向に、同じピッチ種および前記隣接ピッチ種のいずれとも異なるピッチ種が隣接する部分を備え、かつ、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種が連続する数が3個以下であるピッチ配列であり、前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をa1、ピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率をa2とし、車両外側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をb1、ピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率をb2とし、車両内側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をc1、ピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率をc2とするとき、a1>b1>c1、かつ、a2<b2<c2の関係を満たすことを特徴とする。
また、車両外側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きく、車両内側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きく、前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さいことが好ましい。
また、第2ピッチ配列は、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種のピッチ長に対して、ピッチ長が10%長い範囲に含まれるピッチ種が連続して隣接する数が3個以下であることが好ましい。
また、前記隣接ピッチ種のピッチ長の比は、0.85以上1.15以下であることが好ましい。
本発明の空気入りタイヤによれば、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、操縦安定性とユニフォミティを向上することができる。
第1の実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図である。 (a)は、第1ピッチ配列の一例を示す図であり、(b)は、第2ピッチ配列の一例を示す図である。 第1の実施形態のピッチの溝面積比率を示す図である。 (a)は、第1ピッチ配列の溝下ゴムのゲージ厚を説明する図であり、(b)は、第2ピッチ配列の溝下ゴムのゲージ厚を説明する図である。 第2の実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンの一例を示す展開図である。 第2の実施形態のピッチの溝面積比率を示す図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の空気入りタイヤについて、実施形態に基づいて説明する。
以下に説明する実施形態の空気入りタイヤは、例えば、JATMA YEAR BOOK 2009(日本自動車タイヤ協会規格)のA章に定められる乗用車用タイヤに適用することができる。この他、本発明の空気入りタイヤは、B章に定められる小型トラック用タイヤあるいはC章に定められるトラック及びバス用タイヤに適用することもできる。
なお、以下の説明において、タイヤ幅方向とは、空気入りタイヤの回転軸と平行な方向である。また、タイヤ幅方向外方とは、タイヤ幅方向において、タイヤセンターラインCLから離れる方向である。また、タイヤ幅方向内方とは、タイヤ幅方向において、タイヤセンターラインCLに近づく方向である。また、タイヤ周方向とは、空気入りタイヤの回転軸を回転の中心として回転する方向である。
まず、図1を参照して、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンについて説明する。図1は、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドに設けられるトレッドパターン10の一例を示す展開図である。
トレッドパターン10は、タイヤセンターラインCLから順に、周方向リブ12,14と、ブロック16と、ショルダーブロック18と、を有する。
トレッドパターン10は、ブロック16とショルダーブロック18との間に設けられる周方向溝20により、センター領域とショルダー領域に分けられる。以下の説明では、タイヤ幅方向において最も外側に形成された周方向溝よりもタイヤ幅方向外方の領域をショルダー領域と定義する。また、タイヤ幅方向において最も外側に形成された周方向溝よりもタイヤ幅方向内方の領域をセンター領域と定義する。
周方向リブ12は、2つの周方向溝22によって画されている。また、周方向リブ12には、一端が閉塞した傾斜ラグ溝24が設けられている。
周方向リブ14は、周方向溝22と周方向細溝26との間に画されている。
ブロック16は、周方向細溝26と、周方向溝20と、周方向細溝26と周方向溝20を結ぶ傾斜ラグ溝28とによって画されている。
ショルダーブロック18は、周方向溝20とショルダー端との間を連通するショルダーラグ溝30により画されている。また、ショルダーブロック18には、ショルダー端から延び、ショルダーブロック18の途中で閉塞するショルダー閉塞ラグ溝32が設けられている。
周方向溝20,22の溝幅は、例えば、6mm以上9mm以下であり、周方向溝20,22の溝深さは、例えば、7mm以上9mm以下である。また、周方向細溝26の溝幅は、例えば、1mm以上3mm以下であり、周方向細溝26の溝深さは、例えば、4mm以上5mm以下である。
傾斜ラグ溝24の溝幅は、例えば、2mm以上6mm以下であり、傾斜ラグ溝24の溝深さは、例えば、3mm以上7mm以下である。また、傾斜ラグ溝28の溝幅は、例えば、2mm以上7mm以下であり、傾斜ラグ溝28の溝深さは、例えば、3mm以上7mm以下である。
また、ショルダーラグ溝30の溝幅は、例えば、2mm以上4mm以下であり、ショルダーラグ溝30の溝深さは、例えば、3mm以上6mm以下である。また、ショルダー閉鎖ラグ溝32の溝幅は、例えば、2mm以上4mm以下であり、ショルダー閉鎖ラグ溝32の溝深さは、例えば、3mm以上6mm以下である。
なお、周方向溝20,22や周方向細溝26は、図1に示されるようにタイヤセンターラインCLと平行な溝に限定されない。周方向溝20,22や周方向細溝26は、例えば、タイヤセンターラインCLに対して35度以内の角度で傾斜する溝も含む。
次に、本実施形態のトレッドパターン10に施されるピッチバリエーションについて説明する。ここで、トレッドパターン10のピッチとは、タイヤ周方向に沿って同じパターンが繰り返される最小単位である。図1にPc、Pcで示されるピッチは、センター領域に配置されるピッチを示す。また、図1にPsh、Pshで示されるピッチは、ショルダー領域に配置されるピッチを示す。
本実施形態の空気入りタイヤのショルダー領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第1ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成されている。また、本実施形態の空気入りタイヤのセンター領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第2ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成されている。第1ピッチ配列および第2ピッチ配列の定義は、後述する。
以下、図2を参照して、第1ピッチ配列および第2ピッチ配列について説明する。図2(a)は、第1ピッチ配列の一例を示す図であり、図2(b)は、第2ピッチ配列の一例を示す図である。図2に示される例では、ピッチ長が異なる5種類のピッチ種A〜Eを用いたピッチ配列が示されている。5種類のピッチ種A〜Eのピッチ長をそれぞれP〜Pとすると、P>P>P>P>Pである。
例えば、図2(a)に示される第1ピッチ配列は、ピッチ種Aが3つ、ピッチ種Bが3つ、ピッチ種Cが4つ、ピッチ種Dが4つ、…の順に、タイヤ周方向に各ピッチが配列されることを示す。また、図2(b)に示される第2ピッチ配列は、ピッチ種Bが2つ、ピッチ種Cが2つ、ピッチ種Aが3つ、ピッチ種Bが1つ、…の順に、タイヤ周方向に各ピッチが配列されることを示す。
ここで、複数のピッチ種A〜Eをピッチ長の順番に並べたとき、互いに隣り合うピッチ種を隣接ピッチ種と定義する。例えば、ピッチ種Aに対する隣接ピッチ種は、ピッチ種Bである。また、ピッチ種Bに対する隣接ピッチ種は、ピッチ種Aとピッチ種Cである。また、ピッチ種Cに対する隣接ピッチ種は、ピッチ種Bとピッチ種Dである。また、ピッチ種Dに対する隣接ピッチ種は、ピッチ種Cとピッチ種Eである。また、ピッチ種Eに対する隣接ピッチ種は、ピッチ種Dである。
なお、隣接ピッチ種のピッチ長の比は、0.85以上1.15以下であることが好ましい。これは、隣接ピッチ種のピッチ長の差が15%以内であることを意味する。
例えば、図2(a)に示される第1ピッチ配列のピッチ種A〜Eのピッチ長は、P=39.00mm、P=35.50mm、P=30.90mm、P=26.90mm、P=25.40mmである。また、図2(b)に示される第2ピッチ配列のピッチ種A〜Eのピッチ長は、P=37.20mm、P=34.30mm、P=31.20mm、P=28.10mm、P=25.00mmである。
ここで、タイヤ周方向に隣接するピッチ種(例えば、図1に示されるPcとPc)が、互いに同じピッチ種あるいは隣接ピッチ種であるピッチ配列を第1ピッチ配列と定義する。例えば、図2(a)に「A3」と示される部分のように、ピッチ種Aが3つ連続する部分は、タイヤ周方向に隣接するピッチ種が互いに同じピッチ種となる部分である。また、図2(a)に示される「A3」の次に「B3」と示される部分のように、3つ連続するピッチ種Aの3つ目のピッチ種Aと、その次に配置される3つ連続するピッチ種Bの1つ目のピッチ種Bとは、タイヤ周方向に隣接するピッチ種が隣接ピッチ種となる部分である。
また、タイヤ周方向に隣接ピッチ種以外のピッチ種が隣接する部分を備え、かつ、複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種が連続する数が3個以下であるピッチ配列を第2ピッチ配列と定義する。例えば、図2(b)に「C2」の次に「A3」と示される部分のように、第2ピッチ配列は、ピッチ種Cに隣接ピッチ種以外のピッチ種であるピッチ種Aが隣接する部分を備える。また、図2(b)に「E1」、「E2」と示される部分のように、第2ピッチ配列は、複数のピッチ種A〜Eのうちピッチ長が最も短いピッチ種Eが連続する数が3個以下となるピッチ配列である。
なお、本実施形態では、5種類のピッチ種A〜Eを用いて第1ピッチ配列、第2ピッチ配列を形成する例について説明したが、第1ピッチ配列、第2ピッチ配列を形成するために用いられるピッチ種の数はこれに限定されるものではない。例えば、ピッチ長が最も長いピッチ種のピッチ長と、ピッチ長が最も短いピッチ種のピッチ長とを一定とする条件において、第1ピッチ配列、第2ピッチ配列を形成するために用いられるピッチ種の数を多くすると、隣接ピッチ種のピッチ長の差は小さくなる。このような場合、第2ピッチ配列は、複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種のピッチ長に対して、ピッチ長が10%長い範囲に含まれるピッチ種が連続して隣接する数が3個以下であることが好ましい。
また、本実施形態のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなる。また、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が小さくなる。なお、溝面積比率とは、ピッチの面積に対してタイヤ幅方向に延びる溝が占める面積の比率である。
ここで、図3、図4を参照して、本実施形態のように各ピッチの溝面積比率を変えることの作用について説明する。図3は、本実施形態の各ピッチの溝面積比率の関係をタイヤ幅方向に延びる溝を用いて説明する概略図である。図3に斜線で示される部分は、各ピッチの面積に対してタイヤ幅方向に延びる溝が占める面積を示す。また、図3の縦方向に並ぶ複数のピッチは、ピッチ長が短いピッチほど図3の下方向に配置されるように示されている。例えば、図3の一番上に示されるピッチはピッチ種A、真中に示されるピッチはピッチ種C、一番下に示されるピッチはピッチ種Eである。
また、図4(a)は、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列の溝下ゴムのゲージ厚を模式的に説明する図であり、図4(b)は、センター領域に配置される第2ピッチ配列の溝下ゴムのゲージ厚を模式的に説明する図である。図4は、タイヤ製造時に用いる金型MによりトレッドゴムGが溝下側に押し込められる状態を示している。
図3に示されるように、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなる。そのため、図4(a)に示されるように、異なるピッチ種に対して、金型MによるトレッドゴムGの押し込み量が略均等になる。トレッドゴムGの押し込み量を均一にすることによる影響は、センター領域に比べてショルダー領域の方が大きい。そのため、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、ユニフォミティを向上させることができる。
ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きいことが好ましい。
また、図3に示されるように、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が小さくなる。そのため、図4(b)に示されるように、異なるピッチ種に対して、溝面積比率が一定の場合に比べて、ブロックの大きさは均等に近づく。ブロックの大きさを均一にすることによる影響は、ショルダー領域に比べてセンター領域の方が大きい。そのため、空気入りタイヤの操縦安定性を向上させることができる。
センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さいことが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の空気入りタイヤでは、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなり、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が小さくなる。そのため、本実施形態の空気入りタイヤによれば、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、操縦安定性とユニフォミティを向上することができる。
なお、本実施形態では、第1ピッチ配列に用いられるピッチ種の数と第2ピッチ配列に用いられるピッチ種の数をいずれも5種類としたが、第1ピッチ配列に用いられるピッチ種の数は、第2ピッチ配列に用いられるピッチ種の数と異なるものでもよい。
<第2の実施形態>
上述した第1の実施形態の空気入りタイヤは、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が特に限定されるものではない。以下に説明する第2の実施形態は、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が指定される空気入りタイヤに適用することができる。
まず、図5を参照して、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドパターンについて説明する。図5は、本実施形態の空気入りタイヤのトレッドに設けられるトレッドパターン10の一例を示す展開図である。本実施形態のトレッドパターン10の基本的な構成は、図1を参照して説明した第1の実施形態と同様である。そのため、第1の実施形態と同様の部分については説明を省略し、第1の実施形態と異なる部分について、以下に説明する。
本実施形態の空気入りタイヤは、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が指定されている。図5に示される例では、図5の右方向が車両外側であり、左方向が車両内側である。また、図5に示されるように、車両外側に位置するショルダー領域を外側ショルダー領域と定義し、車両内側に位置するショルダー領域を内側ショルダー領域と定義する。
ここで、本実施形態のトレッドパターン10に施されるピッチバリエーションについて説明する。図5にPc、Pcで示されるピッチは、センター領域に配置されるピッチを示す。また、図5にPsh、Pshで示されるピッチは、外側ショルダー領域に配置されるピッチを示す。
第1の実施形態と同様、本実施形態の空気入りタイヤのショルダー領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第1ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成されている。また、本実施形態の空気入りタイヤのセンター領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第2ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成されている。第1ピッチ配列および第2ピッチ配列の定義は、図2を参照して説明した第1の実施形態と同様である。
ここで、図6を参照して、本実施形態の各ピッチの溝面積比率について説明する。図6は、本実施形態の各ピッチの溝面積比率の関係をタイヤ幅方向に延びる溝を用いて説明する概略図である。図6の縦方向に並ぶ複数のピッチは、ピッチ長が短いピッチほど図6の下方向に配置されるように示されている。例えば、図6の一番上に示されるピッチはピッチ種A、真中に示されるピッチはピッチ種C、一番下に示されるピッチはピッチ種Eである。
図6に斜線で示される部分は、各ピッチの面積に対してタイヤ幅方向に延びる溝が占める面積を示す。図6に示されるように、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率をa、ピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率をaと定義する。また、外側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をb、ピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率をbと定義する。また、内側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をc、ピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率をcと定義する。
本実施形態の空気入りタイヤは、a>b>c、かつ、a<b<cの関係を満たす第1ピッチ配列、第2ピッチ配列によりトレッドパターンが形成されている。これは、外側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列の溝面積比率の大きさが、センター領域に配置される第2ピッチ配列の溝面積比率の大きさと内側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列の溝面積比率の大きさの中間の大きさであることを意味する。
センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さいことが好ましい。
また、外側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きいことが好ましい。
また、内側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きいことが好ましい。
本実施形態では、第1の実施形態において説明した効果に加えて、外側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列の溝面積比率の大きさが、センター領域に配置される第2ピッチ配列の溝面積比率の大きさと内側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列の溝面積比率の大きさの中間の大きさであるため、外側ショルダー領域のブロック剛性がタイヤ周方向でより均一になり、旋回時の操縦安定性を向上させることができる。
種々の空気入りタイヤを用いて、本発明の効果を確認する試験を行った。タイヤサイズは、205/55R16であり、JATMA YEAR BOOK 2009(日本自動車タイヤ協会規格)に規定された空気圧の条件を用いた。荷重条件は、JATMA YEAR BOOK 2009で規定される条件とした。各試験タイヤを1.5Lクラスの前輪駆動車の4輪に装着し、正規荷重の80%の荷重を加え、以下のような試験を行った。
(操縦安定性)
乾燥路面において、時速100kmで走行したときの操縦安定性をドライバーが官能評価した。評価点数が高いほど、操縦安定性が優れていることを示す。
(ユニフォミティ)
各試験タイヤを空気圧200kPaにしてユニフォミティ測定試験機に取り付け、各試験タイヤのRFV(ラジアル・フォース・バリエーション)を測定した。その評価結果を比較例1を100とする指数値で示す。この値が大きいほど、ユニフォミティが優れている。なお、比較例2のユニフォミティは実用上、問題とならないレベルである。
(ヒール・アンド・トゥ摩耗)
各試験タイヤを装着した車両で10000km走行した後に、ヒール・アンド・トゥ摩耗の大きさを測定し、測定した数値の逆数により指数化した。比較例1の測定結果を100とする指数値でその結果を示す。この値が大きいほど、ヒール・アンド・トゥ摩耗が発生しにくいことを示す。
(実施例1〜5)
まず、実施例1〜5の空気入りタイヤのトレッドパターン10について説明する。実施例1〜5の空気入りタイヤは、第1の実施形態で説明したように、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が限定されない空気入りタイヤである。実施例1〜5の空気入りタイヤのトレッドパターン10は、ショルダー領域が図2(a)に示されるような第1ピッチ配列で形成され、センター領域が図2(b)に示されるような第2ピッチ配列で形成されている。
実施例1〜5の空気入りタイヤでは、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなる。また、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が小さくなる。
ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列、センター領域に配置される第2ピッチ配列のそれぞれについて、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率を基準として、ピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率との溝面積比率の差は、下記表1に示される通りである。表1において、溝面積比率の差が正の値であることは、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりもピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率の方が大きいことを示す。同様に、溝面積比率の差が負の値であることは、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりもピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率の方が小さいことを示す。
(比較例1)
次に、比較例1の空気入りタイヤのトレッドパターン10について説明する。比較例1の空気入りタイヤのトレッドパターン10は、ショルダー領域、センター領域が図2(a)に示されるような第1ピッチ配列で形成されている。比較例1の空気入りタイヤは、ショルダー領域、及び、センター領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなる。
具体的には、ショルダー領域、及び、センター領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が1.0%だけ大きい
(比較例2)
次に、比較例2の空気入りタイヤのトレッドパターン10について説明する。比較例2の空気入りタイヤのトレッドパターン10は、ショルダー領域、センター領域が図2(b)に示されるような第2ピッチ配列で形成されている。比較例2の空気入りタイヤは、ショルダー領域、及び、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなる。
具体的には、ショルダー領域、及び、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が1.0%だけ大きい
(比較例3)
次に、比較例3の空気入りタイヤのトレッドパターン10について説明する。比較例3の空気入りタイヤのトレッドパターン10は、ショルダー領域が図2(a)に示されるような第1ピッチ配列で形成され、センター領域が図2(b)に示されるような第2ピッチ配列で形成されている。
比較例3の空気入りタイヤでは、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列、及び、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、いずれも、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなる。
具体的には、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列、及び、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率よりも、溝面積比率が1.0%だけ大きい。
比較例1〜3、実施例1〜5の空気入りタイヤにおける操縦安定性、ユニフォミティ、ヒール・アンド・トゥ摩耗(H&T摩耗)の試験結果を表1に示す。
表1の結果から、実施例1〜5の空気入りタイヤでは、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率を大きくし、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率を小さくすることにより、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、操縦安定性、また、ユニフォミティが向上することが分かる。
特に、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率が、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さい実施例2〜4の空気入りタイヤでは、初期応答時の操縦安定性、また、ユニフォミティがより向上することが分かる。
(実施例6〜9)
次に、実施例6〜9の空気入りタイヤのトレッドパターン10について説明する。実施例6〜9の空気入りタイヤは、第1の実施形態で説明したように、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が限定されない空気入りタイヤである。実施例6〜9の空気入りタイヤのトレッドパターン10は、ショルダー領域が図2(a)に示されるような第1ピッチ配列で形成され、センター領域が図2(b)に示されるような第2ピッチ配列で形成されている。
ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列、センター領域に配置される第2ピッチ配列のそれぞれについて、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率を基準として、ピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率との溝面積比率の差は、下記表2に示される通りである。
比較例1〜3、実施例3,6〜9の空気入りタイヤにおける操縦安定性、ユニフォミティ、ヒール・アンド・トゥ摩耗の試験結果を表2に示す。
表2の結果から、実施例3,6〜9の空気入りタイヤでは、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率を大きくし、センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率を小さくすることにより、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、操縦安定性、また、ユニフォミティが向上することが分かる。
特に、ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率が、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きい実施例3,7,8の空気入りタイヤでは、初期応答時の操縦安定性、また、ユニフォミティがより向上することが分かる。
(実施例10〜14)
次に、実施例10〜14の空気入りタイヤのトレッドパターン10について説明する。実施例10〜14の空気入りタイヤは、第2の実施形態で説明したように、車両に対するタイヤ表裏の装着方向が指定される空気入りタイヤである。実施例10〜14の空気入りタイヤのトレッドパターン10は、外側ショルダー領域、内側ショルダー領域が図2(a)に示されるような第1ピッチ配列で形成され、センター領域が図2(b)に示されるような第2ピッチ配列で形成されている。
実施例10〜14の空気入りタイヤは、a>b>c、かつ、a<b<cの関係を満たす第1ピッチ配列、第2ピッチ配列によりトレッドパターンが形成されている。
外側ショルダー領域、内側ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列、センター領域に配置される第2ピッチ配列のそれぞれについて、ピッチ長が最も長いピッチ種Aの溝面積比率を基準として、ピッチ長が最も短いピッチ種Eの溝面積比率との溝面積比率の差は、下記表3に示される通りである。
比較例1〜3、実施例10〜14の空気入りタイヤにおける操縦安定性、ユニフォミティ、ヒール・アンド・トゥ摩耗の試験結果を表3に示す。
表3の結果から、実施例10〜14の空気入りタイヤでは、a>b>c、かつ、a<b<cの関係を満たす第1ピッチ配列、第2ピッチ配列によりトレッドパターンが形成されることにより、ヒール・アンド・トゥ摩耗の発生を抑制しつつ、初期応答時及び旋回時の操縦安定性、また、ユニフォミティが向上することが分かる。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。また、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 トレッドパターン
12,14 周方向リブ
16 ブロック
18 ショルダーブロック
20,22 周方向溝
24,28 傾斜ラグ溝
26 周方向細溝
30 ショルダーラグ溝
32 ショルダー閉塞ラグ溝

Claims (8)

  1. タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝を備える空気入りタイヤであって、
    タイヤ幅方向外方に位置するショルダー領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第1ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、
    タイヤ幅方向内方に位置するセンター領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第2ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、
    前記複数のピッチ種をピッチ長の順番に並べたとき、互いに隣り合うピッチ種を隣接ピッチ種とするとき、
    第1ピッチ配列は、タイヤ周方向に隣接するピッチ種が、互いに同じピッチ種あるいは前記隣接ピッチ種であるピッチ配列であり、
    第2ピッチ配列は、タイヤ周方向に、同じピッチ種および前記隣接ピッチ種のいずれとも異なるピッチ種が隣接する部分を備え、かつ、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種が連続する数が3個以下であるピッチ配列であり、
    前記ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が大きくなり、
    前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種は、ピッチ長が短くなるにつれて溝面積比率が小さくなること
    を特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きく、
    前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さい、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 第2ピッチ配列は、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種のピッチ長に対して、ピッチ長が10%長い範囲に含まれるピッチ種が連続して隣接する数が3個以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記隣接ピッチ種のピッチ長の比は、0.85以上1.15以下である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 車両に対するタイヤ表裏の装着方向が指定され、タイヤ周方向に延びる複数の周方向溝を備える空気入りタイヤであって、
    タイヤ幅方向外方に位置するショルダー領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第1ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、
    タイヤ幅方向内方に位置するセンター領域には、ピッチ長が異なる複数のピッチ種を第2ピッチ配列によりタイヤ周方向に分散配置したトレッドパターンが形成され、
    前記複数のピッチ種をピッチ長の順番に並べたとき、互いに隣り合うピッチ種を隣接ピッチ種とするとき、
    第1ピッチ配列は、タイヤ周方向に隣接するピッチ種が、互いに同じピッチ種あるいは前記隣接ピッチ種であるピッチ配列であり、
    第2ピッチ配列は、タイヤ周方向に、同じピッチ種および前記隣接ピッチ種のいずれとも異なるピッチ種が隣接する部分を備え、かつ、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種が連続する数が3個以下であるピッチ配列であり、
    前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をa1、ピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率をa2とし、
    車両外側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をb1、ピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率をb2とし、
    車両内側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうち、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率をc1、ピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率をc2とするとき、
    a1>b1>c1、かつ、a2<b2<c2の関係を満たすことを特徴とする空気入りタイヤ。
  6. 車両外側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きく、
    車両内側のショルダー領域に配置される第1ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ大きく、
    前記センター領域に配置される第2ピッチ配列を構成する複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種の溝面積比率は、ピッチ長が最も長いピッチ種の溝面積比率よりも溝面積比率が0.5%以上2.0%以下だけ小さい、請求項5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 第2ピッチ配列は、前記複数のピッチ種のうちピッチ長が最も短いピッチ種のピッチ長に対して、ピッチ長が10%長い範囲に含まれるピッチ種が連続して隣接する数が3個以下である、請求項5又は6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記隣接ピッチ種のピッチ長の比は、0.85以上1.15以下である、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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