JP4162115B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤトレッドの模様構成単位列を検定した被検定の模様構成単位列を用いることを基本として、走行時の騒音による不快感を低減しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
タイヤトレッドには、車両、路面の条件に応じて、路面との摩擦力の維持のために、種々なトレッドパターンが用いられる。また多くのトレッドパターンには、タイヤ軸方向の溝をタイヤ周方向に間隔を隔てて形成し、またはリブ溝をタイヤ周方向にジグザグとするなど、ある模様の構成の単位、即ち模様構成単位をタイヤ周方向に繰り返すことにより、模様構成単位列とした繰り返しパターンからなるブロックパターン、リブパターン、ラグパターンなどが採用される。
【0003】
このような繰り返しパターンのタイヤにおいては、各模様構成単位列の模様構成単位がタイヤの走行により路面と順次に接地し、路面との間において繰り返しの騒音を生じる。この模様構成単位に基づいて生じる音(以下ピッチ音という)は通常不快音となり、その改善が望まれる。
【0004】
この改善のために、従来、模様構成単位のタイヤ周方向の長さ、即ちピッチが異なる複数種類の模様構成単位をタイヤ周方向に配列することにより、騒音を広い周波数帯に分散させ、ホワイトノイズ化するいわゆるピッチバリエーション法が取られてきた。
【0005】
このホワイトノイズ化する方法には、多くの提案があり、例えば特公昭58−2844号公報(特開昭55−8904号)、特公平3−23366号公報(特開昭54−115801号)が提案するように、ピッチの配列を正弦関数的な周期的配列とするものがある。また、特公昭62−41122号公報(特開昭57−114706号)に記述されているような模様構成単位のピッチ配列をランダムとするものがある。
【0006】
なお、ピッチ数、ピッチ比などを規定しているに過ぎず、具体的に如何に模様構成単位を配列するかについての具体的な開示に欠けている提案もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
とはいえ、まず前者のピッチの配列を正弦関数的な周期的配列とするものは、ピッチが連続的に周期的に変化するため、隣り合う模様構成単位の剛性の変化が小さく異常摩耗が発生しにくい利点はある。しかしながら、模様構成単位の剛性の変化がそのピッチ変化に対応して周期的に変化する。このため、周期数に一致する特定の次数成分で半径方向のフォースバリエーション(RFV)が大きくなり、異常振動が生じ、むしろ不快音を増す場合もある。
【0008】
また、模様構成単位のピッチ配列をランダムとするものは、周期的配列の場合とはまったく反対に、周期的規則性がない。このため、フォースバリエーションの特定次数成分が大きくなることはなく、異常振動、騒音を発生する場合は少ない。しかし、隣り合う模様構成単位のピッチが比較的大きく変化するため、異常摩耗が発生しやすいという課題がある。
【0009】
なお、前記模様構成単位のピッチの長さの種類数sが増すに従い、一般的にピッチバリエーションの効果が向上する。従って種類数sは3以上が好ましく、他方、近年の金型製作の進歩により、種類数sを多くすること自体は、製作上、比較的容易となっている。しかし、低騒音化のための従来の提案は、低騒音化の理論が明確とはいえず、新しい手法が望まれている。
【0010】
本発明者らは種々開発を行ったところ、、タイヤの低騒音のためには、模様構成単位のタイヤ周方向の長さ(ピッチ)が異なる種類数を3以上とすることを前提として、
(1)模様構成単位列が具えるべき特性
・ 不規則性(周期性がない)
・ ピッチ変化の連続性(近傍のピッチ間は関連性がある)
・ 類似した並びが発生しにくい
(2)模様構成単位列が排除すべき特性
・ 周期性
であることを見出した。
【0011】
かかる特性の模様構成単位の配列を決定するべく、研究、開発を進めた結果、カオス関数の特性に着目した。
【0012】
カオスとは、「乱流や生体システムにおけるリズムなど自然界のいたるところに存在する決定論的方程式が生み出す一見無秩序かつ予測不可能な現象」をいう。またこのカオス理論とは、このようなカオスの複雑な現象の背後に隠れた法則乃至それを明かそうとする理論であり、またカオス関数とは、カオス的な擬似的信号を発生する関数をいう。
【0013】
なお、カオス、乃至カオス関数に関して、特開平4−86814号公報、及び特開平4−221937号公報はカオス発生装置を提案し、また特開平4−335730号公報はカオス方程式を用いるランダム暗号化通信方式を、また特開平6−44294号公報はカオス関数を用いて実際の現象に近い外乱信号を発生させる装置を提案している。
【0014】
また社団法人システム総合研究所発行の「システム総合研究 No169」の平成5年7月16日の大阪会場発表用資料の第35頁〜48頁の三洋電機(株)情報通信システム綜合研究所による「カオス理論の実用化動向を民生機器への応用」の38頁には、次の数1のカオス関数が例示されている。なおこの数1により得られる図形を図1(a)に示している。なおカオス関数を以後X(n+1)=fc(Xn)の形で表す。
【0015】
【数1】
Figure 0004162115
【0016】
又、他のカオス関数の例として次の数2のものが知られている〔図1(b)に示す〕。
【0017】
【数2】
Figure 0004162115
【0018】
なお、本明細書において、n、i、その他が変数の場合においても、混乱が生じるおそれがないときには、式の簡略化のために、要すれば、変数を囲む( )を省略している。
【0019】
前記した数1、2のような、カオス関数は、以下の(a)、(b)、(c)という特性がある。
(a) 近傍の数値間では連続的な変化をする
(b) 離れた数値間の関係は無相関になる
(c) 初期値が非常に近接していても時間が経過するに従い、互いに離散する。
【0020】
タイヤの低騒音のための模様構成単位の配列が具えるべき特性は、前記のように「不規則性」、「ピッチ変化の連続性」、「類似した並びが発生しにくいこと」である。排除すべき特性は、前記「周期性」である。
【0021】
カオス関数では「近傍の数値間は連続的に変化すること」が、模様構成単位の配列の前記「ピッチ長変化の連続性(近傍のピッチ間は関連性がある)」に相応する。またカオス関数の「離れた数値間が無相関であること」が、模様構成単位の配列における前記「不規則性(周期性がない)」に相応する。さらに「初期値が近接しても離散すること」は模様構成単位の配列における「類似した並びが発生しにくいこと」に相当する。これは、模様構成単位の配列において、模様構成単位の並びの繰り返しを妨げうることを意味する。この点においても、カオス関数に基づいて模様構成単位の配列を定めることにより、前記したピッチ音を分散し、ホワイトノイズ化することにより、耳触りなピーク音を減じうることが考えられる。
このように、カオス関数の基本的考えを採用することにより、タイヤを低騒音化するための模様構成単位の配列を求めうることを予想した。
【0022】
しかしながら、前記数1、2のカオス関数式をそのまま模様構成単位の配列を決定するのに用いることは得策ではない。例えば、数1、2のカオス関数は、図1(a)、(b)にも示したように、横軸の0〜0.5及び0.5〜1.0の2つの区画で夫々別個に定義されている各1つの曲線、直線しか存在していない。このため、ピッチの種類数が2の場合には用いうる可能性が存在するとしても、3以上の種類数sのときには0〜1を3以上の種類で分割しなければならない。そのとき各1つの曲線、直線しかないことによって、このカオス関数により得られる数列、乃至数列を換算してえた模様構成単位の配列はタイヤの低騒音化には余り適した配列とはなりえない。さらにカオス的関数を用いる場合において、得られた配列のままではタイヤの低騒音化に適した配列であるとは限らず、低騒音化のためには検定を加えることが必要となる。
【0023】
本発明は、ピッチの異なる種類数sが3以上の模様構成単位の配列において、低騒音化できかつユニフオミテイに優れたタイヤとなる。特にカオス的数列を発生しうるカオス的数列発生関数(本明細書において、カオス的関数と呼ぶ)を用いた模様構成単位の配列の検定に好適に利用できる。
【0024】
また、3つ以上の種類数の模様構成単位を有しピッチの長さの順番に隣り合うピッチを1つ以上飛ばした模様構成単位の並びを有して配列することにより、ピッチ配列に融通性を与え、自由度の高いピッチ配列を可能とすることを着想したものである。
【0025】
本発明は、ピッチの長さの順番に隣り合うピッチを1つ以上飛ばしたピッチの並びを有して模様構成単位を配列させた模様構成単位列を検定することにより、低騒音化しうるトレッドパターンを有する空気入りタイヤの提供を目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周方向の長さであるピッチPが異なる3つ以上の種類数sの模様構成単位がタイヤ周方向に配列されてなる模様構成単位列により、タイヤトレッドのトレッドパターンを形成するとともに、長さの順に隣り合う1つ以上のピッチを飛ばして並ぶ前記模様構成単位を含んで配列した模様構成単位列からなりしかも以下の▲1▼〜▲4▼の検定を行うことによりえられる被検定の模様構成単位列を具えることを特徴とする空気入りタイヤである。
▲1▼ 8次までの各次数での不規則性指数Vrが2よりも小であること。
▲2▼ 自己相関係数Ruが、u>5のとき0.5よりも小さいこと。
▲3▼ 最大分散係数PSDrmaxが次の式を充足すること。
PSDrmax≦{100/(Ps/P1)10}×(1/Rn)+5×{(1/Rn)+1}
ここで、P1は最短のピッチ、Psは最長のピッチ、RnはNp/60、Npは模様構成単位列での模様構成単位の総個数
▲4▼ 同一ピッチの模様構成単位が連続するその模様構成単位の最大の個数SQmaxと、模様構成単位のタイヤ周方向の配列総数Npとの比SQmax/Npが0.15以下であること。
【0027】
【発明の実施の態様】
以下、模様構成単位列をカオス的関数により得るトレッドパターンを有する空気入りタイヤの場合について説明する。
本発明の空気入りタイヤにおいては、周方向の長さであるピッチPが3つ以上の異なる種類数sの模様構成単位が、カオス的関数を用いてえられた数列を換算することによってタイヤ周方向に順次配列された模様構成単位列により、タイヤトレッドのトレッドパターンが形成される。またこの模様構成単位列は、検定されて被検定の模様構成単位列として採用される。
【0028】
(1)まず、図2〜図5に示すように、原点0の直角座標においてカオス的関数に適するように、横軸Xn、縦軸X(n+1)とする。この横軸Xn、縦軸X(n+1)と各直角かつ原点から正方向に夫々前記種類数sに区画する縦方向の区画線K0〜Ks、横方向の区画線K0〜Ks(各K0は、夫々横軸、縦軸を通る)を設けることにより、横軸Xn、縦軸X(n+1)を、ピッチの種類数sに夫々区画している。
【0029】
このように区画することにより、直角座標の正座標面には、各縦方向の区画線K0〜Ks、横方向の区画線K0〜Ksに囲まれる矩形の多数の領域に区分される。
【0030】
なお図2〜図5は、模様構成単位の種類数sが3〜5の場合を示しているが7以上でも同様に区分しうる。なお種類数sはタイヤの設計に際して予め設定しうるが、製作上の観点から、通常9種類以下程度に設定される。
【0031】
(2)次に横軸Xn、縦軸X(n+1)の前記区画に、原点Oから、長さが小から大となる順番のピッチP1〜Psの模様構成単位を割り当てる。なおピッチとは前記のごとく、模様構成単位の周方向の長さをいう(ピッチが特に長さであることを意味したいとき「ピッチ長さ」ということがある。又特に図において、誤解のないときは、簡略のために、模様構成単位を単にピッチと記載することがある)。
【0032】
その結果、横軸Xnの各区画(ピッチP1〜Ps)には、縦軸X(n+1)の方向、即ち縦方向に、夫々ピッチP1〜Psの区画の領域が並ぶこととなる。
【0033】
なお、種類数sが5の場合を例にとると、図4、図5に示すように、長さが小さい順に隣り合うピッチP1、P2、P3、P4、P5は、横軸Xn、縦軸X(n+1)の各区画において、区画線K0〜K5により、K0<P1<K1、K1≦P2<K2、K2≦P3<K3、K3≦P4<K4、K4≦P5<K5に原点側から割当られる。
【0034】
(3)各カオス的関数には、横軸Xnに、縦方向に存在が許容される定義領域が定義される。
【0035】
前記横軸をXn、前記縦軸をX(n+1)として、X(n+1)=fc(Xn)で表すカオス的関数fcの、横軸の各区画ごとの前記定義領域が定義される。この定義領域は、前記のように、横軸の各区画毎に、縦方向に並ぶ全ての領域の内で選択された領域の和として定められる。
【0036】
本発明においては、縦方向に並ぶ各領域において、各領域毎に、縦軸方向に割り当てたピッチ、横軸方向に割り当てたピッチの小なる方のピッチを分母とし、大なる方のピッチを分子としたときのピッチの比が、1.5以下である領域が選択され、しかも表1の例えばケース1,7のごとく、1.5以下である領域の全てを横軸の各区画毎の定義領域とすることも、表1のケース8などのように、この1.5以下として選択された領域内において、さらに選定した連続する領域を横軸の各区画毎の定義領域とすることもできる。これらは図2〜5にその定義領域が示される。
ここで、縦方向に並ぶ全ての領域とは、横軸Xnの各区画において縦方向に並ぶピッチP1〜Psのs個の領域を連続させた1本の縦方向の合計領域をいう。
【0037】
1.5以下とするのは、前記のように、トレッドにおけるピッチの変化は、隣合う模様構成単位の剛性の変化を生じ、接地面内のストレスの分布が均等でなくなり異常摩耗を発生する場合があるからである。なお、ピッチバリエーションの見地から、1.05以上、好ましくは1.10以上とする。
ピッチが2種類でタイヤ周方向に交互に変化するタイヤについて、H/T摩耗(ヒールアンドトウ摩耗)を測定した。このテストタイヤにおいては、ピッチの比を変化させ、かつドラム試験により測定した。その結果を、図6に、2種類のピッチの比と、H/T摩耗量の比との関係として図示している。なおタイヤサイズは205/65R15であって、標準内圧、荷重を負荷し、かつ基準となる模様構成単位のピッチを30.0mmとした。
【0038】
なおこのH/T摩耗量の周上のバラツキが、引き金となって多角形摩耗等の異常摩耗を発生する。図6からは、ピッチの比は1.5以下であるのが好ましいのが判る。
【0039】
従って、前記のように、ピッチの比が1.5以下となる範囲で選定した連続する縦方向の領域和を、カオス的関数fcの、横軸のこの区画についての定義領域とする。これにより、横軸の各区画における、カオス的関数の変化範囲が設定される。
その結果、カオス的関数の数列の値の変化が最大であるときにも模様構成単位列において隣合う模様構成単位のピッチの比が1.5よりも大となるのを防ぎ、前記H/T摩耗を抑制する。
【0040】
(4) 模様構成単位のピッチの種類数sが5の場合について以下説明する。
まず、ピッチを夫々、次のように設定しておくとする。
P1=19.4mm
P2=25.0mm
P3=30.0mm
P4=36.9mm
P5=46.6mm
なお、これは図4の(a)の「ケース1」の場合に相当している。
【0041】
第1に横軸XnのP1の区画について縦方向に並ぶ領域を考えると、P2/P1=1.29<1.5であり、P3/P1=1.55>1.5となる。従って縦方向の定義領域を、横軸Xnと平行(横方向)の区画線K3まで定義領域を含めるときにはピッチ比が1.5を超える場合が考えられる。従って、横軸XnのP1の区画には、縦軸X(n+1)方向では横方向の区画線K0〜K2の間の領域(縦軸のP1、P2の区画)がカオス的関数の定義領域として決められる。
【0042】
第2に横軸XnのP2の区画についての定義領域を考える。P2/P1=1.29≦1.5、P3/P2=1.20≦1.5、P4/P2=1.48≦1.5、P5/P2=1.86>1.5となる。ゆえにピッチ長変化が1.5を超えない縦方向の領域は、縦軸X(n+1)方向では横方向の区画線K0〜K4の間の領域である。この領域和がカオス的関数の定義領域として決められる。これは縦軸X(n+1)の区画P1、P2、P3、P4となる。
【0043】
第3に横軸XnのP3の区画についての定義領域を考えると、同様に、ピッチ長変化1.5を超えない縦方向の領域は、縦軸X(n+1)方向では横方向の区画線K1〜K4の間の領域である。この領域和がカオス的関数の定義領域として決められる。これは縦軸X(n+1)の区画P2、P3、P4となる。
【0044】
以下同様に、図4の(a)に示すように、横軸XnのP4の区画では縦方向のP2、P3、P4、P5の領域が定義領域となる。また横軸XnのP5の区画では縦方向のP4、P5の領域が定義領域となる。
【0045】
(5)このように、カオス的関数の定義領域を設定するに際しては、各領域における横軸Xn又は縦軸X(n+1)方向のその区画のピッチP1〜Psの内の小長さのピッチを分母とし、他方を分子としたときのピッチの比が1.5以下となる縦方向の領域和を定義領域としているのである。最短のピッチP1と最長のピッチPsとの比Ps/P1を1.5以内に設定する必要はない。また、このケース1の図4(a)のように、1.5以下である領域の全てを横軸の各区画毎の定義領域とすることも、表1のケース8などのように、この1.5以下として選択された領域において、さらに選定した連続する領域を横軸の各区画毎の定義領域とすることもできることは前記した。
【0046】
最短のピッチP1と最長のピッチPsとの比Ps/P1は、3.0以下、好ましくは2.5以下である。また1.1以上とする。3.0よりも大としても音の分散効果は対して変化がなく、異常摩耗を増大させる傾向となる。またピッチバリエーションの効果を発揮するためには1.1以上、好ましくは1.20以上とする。
【0047】
(6) さらに、長さの順に隣合うピッチにおいて、隣合う長いピッチP(i+1)と、短いピッチPiの比P(i+1)/Piは1.05以上、好ましくは1.10以上、かつ1.5よりも小とする。前記値以上ではピッチ音の分散効果が小であって、ノイズが大となる。
【0048】
図2〜図5に示すそれぞれの「ケース」についてピッチが満たすべき必要条件及びピッチ変化の可能性を表1にまとめる。図2〜図5のいずれかのケースの定義領域を使用する場合、表1の「ピッチの条件」を満たすことが必要となる。
【0049】
【表1】
Figure 0004162115
【0050】
(7)カオス関数を応用し変形したカオス的数列発生関数(本明細書において、既にカオス的関数と呼んでいる)が定義領域において具えるべき特性は、以下の通りである。
【0051】
まず第1に各区画のカオス的関数fc(Xn)が、全ての区画で導関数f′c(Xn)≧1であること。
【0052】
これはカオス的関数fc(Xn)が、図7のように、X(n+1)=Xnの直線と交わる場合がある(最短、最長ピッチの区画では交わらないときもある)。この交点の付近において、f′c(Xn)<1であるときには、数列がこの交点で収束し、無限数列を発生できなくなるためである。
【0053】
第2のカオス的関数が具えるべき特性は、横軸Xnの最短のピッチP1と最長のピッチPsとが定義されている各区画では、以下の関係を充足すること。
即ち、区画における小さい側(即ち原点側)の始点をXc、大きい側(即ち原点とは反対となる側)の終点をXeとするとき、
最短のピッチの区画では f′c(Xe)>f′c(Xc)
最長のピッチの区画では f′c(Xc)>f′c(Xe)
【0054】
これは、最短ピッチP1の区画においては、図8に示すように、f′c(Xe)>f′c(Xc)とするのが最短ピッチP1の区画に数列が滞留する確率が高くなる。即ち最短ピッチP1の模様構成単位が連続して並ぶ確率が高くなる。他方、最短ピッチの区画において、f′c(Xc)>f′(Xe)とするときには、図9に示すごとく、最短ピッチP1が連続して並ぶ確率が小となることによる。
【0055】
最長ピッチPsの区間のときには、最短ピッチの場合と逆の関係となり、最長ピッチPsでもある程度連続させるために前記のように、f′c(Xc)>f′c(Xe)の関係とするのがよい。
【0056】
このように、最短ピッチ及び最長ピッチの模様構成単位を適度に連続させる配列とするのは図10に示す実験の結果による。図10は、最短ピッチP1と最長ピッチPsの模様構成単位の総個数に対する、各1個で連続しない単独の最短ピッチ(単独最短ピッチ)及び最長ピッチ(単独最長ピッチ)の模様構成単位の総個数の比を変化させたタイヤについて、ピッチ音を試験した結果である。この試験は官能評価によりテストした。図10に示すごとく、単独のピッチの個数の比率が大きい程、評点が悪くなるのが判る。但し、後述するように、最短ピッチ或いは最長ピッチの模様構成単位が連続し過ぎても良くない。
【0057】
(8)次に、カオス関数を基本として、前記した条件を満足する関数、即ち前記カオス的関数を求める。
本発明者らは以下の3つのカオス的関数を見出している。なお、カオス関数を基本とし、これらの条件を満足する他のカオス的関数も本発明のタイヤにおいて採用することができ、これらを用いる場合も本発明の技術的範囲に包含される。
【0058】
又本実施例では、前記カオス的関数は、横軸Xnの最短、最長ピッチの区間を除く、他の各区画において、左右2つのカオス的関数Fcu、Fcdを定義している。前記左のカオス的関数Fcuは、定義領域の縦方向中間高さ点を通る横方向の仮想線Ha(図23に示す)と、横軸でのその区画の中央点Xaよりも原点側で交わって通る。又右のカオス的関数Fcdは仮想線Haと、その反対側(原点とは反対の側)を交わって通る。このように最短、最長ピッチの区画を除く、他の区画では、左右2つのカオス的関数Fcu、Fcdが設定されている。なお、中央点Haの両側を通らない(中央点Haの片側のみを通る)左右のカオス的関数Fcu、Fcdを採用することもできる。
【0059】
(9)−1 図11〜14(図13、14は、いずれも模様構成単位の種類数s=5)の曲線のカオス的関数は次の式で定義される。
なお、式において、横軸Xnの最短ピッチの区間(K0<Xn<K1)における定義領域の、原点とは反対側上限の格子点座標を(K1、Kp)、横軸Xnの最長ピッチの区間(K(sー1)≦Xn<Ks)の定義領域の、原点側下限の格子点座標を(K(sー1)、Ko)としている。なお定義領域とは前記のように、各領域毎に、縦軸方向に割り当てたピッチ、横軸方向に割り当てたピッチの小なる方のピッチを分母とし、大なる方のピッチを分子としたときのピッチの比が、1.5以下である領域において、ピッチの比が1.5以下である領域の全て、又はこの1.5以下の領域内において、さらに選定した連続する領域を横軸の各区画毎の定義領域として設定される。
A) 横軸Xnの最短ピッチの区間(K0<Xn<K1)
【0060】
【数3】
Figure 0004162115
【0061】
B) 横軸Xnの最長ピッチの区間(K(sー1)≦Xn<Ks)
【0062】
【数4】
Figure 0004162115
【0063】
C) A)、B)以外の区間(Kiを区間の下限値(=Xc)、K(i+1)を上限値(=Xe)とする)。
【0064】
【数5】
Figure 0004162115
【0065】
ここで、Xt=Xn−(Ki+K(i+1))/2−εgである。
又前記式において、通常Z1は1.0〜2.0、Zgは1.0〜10.0、εgの絶対値は、0〜0.5に設定される。本例ではZ1は1.06〜1.15、Zgは2.0〜5.0、εgの絶対値は0.08〜0.20である。
末尾の符号gは、X軸の区間P1〜Psの内、最短、最長の区間を除いた区間P2〜P(s−1)において、値が定められるZ、εの値の順番であり、2〜が割り当てられる。なお符号gは、各区間P2〜P(s−1)において、値が同じであるときgで代表させる。
【0066】
又前記εgは、左のカオス的関数Fcu、右のカオス的関数Fcdにおいて、横軸のその区画の前記中央点Xa=(Ki+K(i+1))/2よりも曲線をずらすための値である。原点側を通る左のカオス的関数Fcuの場合には、εg≧0とし、かつ反対側を通る右のカオス的関数Fcdのときにはεg≦0とする。さらにSGN(Xt)は、Xt≧0のときには、+1、Xt<0のときには、−1をとる。
a,Cは、各式の両端が、各区画の定義領域の格子端点を通るように設定される常数である。
【0067】
(9)−2 図15〜図18(図17,18はいずれも模様構成単位の種類数s=5)の曲線のカオス的関数は次の式で定義される。
A) 横軸Xnの最短ピッチの区間(K0<Xn<K1)
【0068】
【数6】
Figure 0004162115
【0069】
B) 横軸Xnの最長ピッチの区間(K(sー1)≦Xn<Ks)
【0070】
【数7】
Figure 0004162115
【0071】
C) A)、B)以外の区間(Kiを区画の下限値、K(i+1)を上限値とする)。
【0072】
【数8】
Figure 0004162115
【0073】
ここでεgは前記のように、区間の半分の範囲で任意に定めることができ、またZ1も前記のように選択しうる。前記εgは横軸のその区画の中央点Xa=(Ki+K(i+1))/2よりも曲線をずらすための値であって、原点側を通る左のカオス的関数Fcuの場合にはεg≧0とし、かつ反対側を通る右のカオス的関数Fcdのときにはεg≦0とする。なお末尾の符号gは、最短、最長の区間P1,Psを除いた区間P2〜P(s−1)において、値を定めたZ、εの順番であり、2〜が割り当てられる。a,Cは各式の両端が、各区画の定義領域の格子端点を通るように設定される。またbは、A)、B)以外の区間におけるカオス的関数の曲線を設定する。
【0074】
(9)−3 図19〜図22(図21、図22とは、いずれも模様構成単位の種類数S=5)の曲線のカオス的関数は次の式で定義される。
A) 横軸Xnの最短ピッチの区間(K0<Xn<K1)
【0075】
【数9】
Figure 0004162115
【0076】
B) 横軸Xnの最長ピッチの区間(K(sー1)≦Xn<Ks)
【0077】
【数10】
Figure 0004162115
【0078】
C) A)、B)以外のX軸の区間(Ki〜K(i+1))において、定義領域の原点側下限の格子点座標を(Ki、Ko)、反対側上限の格子点座標を(K(i+1)、Kp)とするとき、
C)−1 前記中央点Xaよりも原点とは反対側を通る右のカオス的関数Fcdのときには、
【0079】
【数11】
Figure 0004162115
【0080】
C)−2 前記中央点Xaよりも原点側を通る左のカオス的関数Fcuの場合には、
【0081】
【数12】
Figure 0004162115
【0082】
ここで、Z1,Zgは前記範囲のように選択できる。
【0083】
(10) このように、本実施例では、横軸Xnの最短、最長のピッチの区画を除く他の各区画において、前記定義領域の縦方向中間高さ点を通る横方向仮想線Haと、横軸のその区画の中央点Xaよりも原点側を通る左のカオス的関数Fcuと、その反対側を通る右のカオス的関数Fcdとの各2つのカオス的関数が設定されている。
【0084】
これによって、条件により左右のカオス的関数を使い分けることにより、最短ピッチの模様構成単位から最長ピッチの模様構成単位に、或いは最長ピッチの模様構成単位から最短ピッチの模様構成単位へと変化し易くし、ピッチの変動範囲を有効に利用する。
【0085】
(11) 本例では下記条件により、2つのカオス的関数Fcu、Fcdの一方を選択する。
第1条件 先に定められた関数値X(n+1)が横軸の同一の区画内で生じたときには、先に定められた関数値X(n+1)と同じ右または左のカオス的関数Fcu、Fcdで次の関数値X(n+2)を生じさせる。
第2条件 先に定められた関数値X(n+1)が横軸のピッチの小さい側の区画で生じるとき又は初期値であるときには左のカオス的関数Fcuで次の関数値X(n+2)を生じさせる。
第3条件 先に定められた関数値X(n+1)が横軸のピッチの大きい側の区画で生じるときには右のカオス的関数Fcdで次の関数値X(n+2)を生じさせる。
【0086】
何故なら、左のカオス的関数Fcuは、その曲線が、X(n+1)=Xnの直線よりも左に偏位し、X(n+1)>Xnの確率が高いため、ピッチの長い模様構成単位へ変化させる傾向が強い。一方、右のカオス的関数Fcdは逆に、X(n+1)<Xnの確率が高いため、ピッチの短い模様構成単位へ変化させる傾向が強いからである。
【0087】
(12) さて、このような、本実施例のカオス的関数を用いて数列を発生させ、それを模様構成単位のピッチ配列に変換する。なお例として、図4の(a)の「ケース1」について、前記(6)−1の数3、4、5により求めた図13の(a)の「ケース1」の場合を採用する。なお図13の(a)を拡大して前記図23に示している。
【0088】
前記縦、横方向の区画線K0〜Ks(本例ではKs=K5)において、その区画が等分であるとして、図23においてK1を1、K2を2、順次K5を5としている。
【0089】
初期値X1として0.49をとると(本例では0〜5の範囲で例えば乱数器、乱数表により発生する)、最小ピッチの区画における前記数3のカオス的関数▲3▼によって、縦軸X(n+1)方向のX2=0.73が得られる。次にこのX2=0.73を横軸Xnとして、前記数3のカオス的関数▲3▼により、X3=1.27を順次生成する。
【0090】
このX3は横軸Xnでは区画P2に入るため、P2の区画で定義されている左のカオス的関数Fcu1、又は右のカオス的関数Fcd1を使うことになる。しかし、この先の関数値X3が、横軸のピッチの小さい側の区画P1で生じている。ゆえに、前記第2条件により、左のカオス的関数Fcu1で次の関数値X(n+1)、即ちX4=1.75が生じる。又同区画P2では、第1条件によって同じ左のカオス的関数Fcu1で次の関数値X5=3.13が生成される。
【0091】
X5は、横軸XnのP4の区画に入るためP4の区画で定義されている左のカオス的関数Fcu3、又は右のカオス的関数Fcd3を使うことになる。しかし、X5は、区画P4から見ると、横軸のピッチの小さい側の区画P2で生じているため、左のカオス的関数Fcu3で次の関数値X(n+1)、即ちX6=2.30が生じる。
【0092】
このX6は横軸の区画P3の区画に入り、左のカオス的関数Fcu2、又は右のカオス的関数Fcd2を使うことになる。しかし、X7は、X6が横軸のピッチの大きい側の区画で生じている。従って、第3条件に基づいて、右のカオス的関数Fcdで次の関数値X7を生じる。即ち右のカオス的関数Fcd2でX7=1.97をうることができる。このように、順次数列を生成させる。
【0093】
(13) 次に、この数列をピッチ配列に変換するには、各々の区画を各々の異なるピッチに対応させることにより可能となる。図23の例では、前記のように、0<Xn<1の区画がP1に、1≦Xn<2の区画がP2に、2≦Xn<3の区画がP3に、3≦Xn<4の区画がP4に、4≦Xn<5の区画がP5にそれぞれ対応させている。
【0094】
これにより、0.49、0.73、1.27、1.75、3.13、2.30、1.97……という数列は、P1、P1、P2、P2、P4、P3、P2……というような模様構成単位のピッチ配列に変換することができる。
【0095】
この配列から判るように、P1,P3からは長さの順に隣合うピッチにしか変化しないが(P5も同じ)、P2,P4との間は1つ離れている間で、即ち1つ飛ばしにピッチが変化している。これは、図2〜図5のカオス的関数の各定義領域から予想される所である。
この区画では、各定義領域は、図3〜図5において、原点からのびる45°の角度の仮想2等分線(X(n+1)=Xn)が通る領域を含んで(起点として)、縦方向上、又は下に、最大合計3つの小矩形の領域が縦方向に連続する3つの領域和を有する。そのため、1つ飛ばしにピッチが変化する模様構成単位の配列が生起される可能性が生じるのである。
【0096】
図4の(a)のケース1のカオス的関数の定義領域(図23)は、仮想等分線(Xn+1=Xn)が通る領域を含んで、横軸XnのP2,P4の区画において縦方向上、又は下に、最大合計3つの小矩形の領域が縦方向に連続している。なお、かかる場合において、ケース1のカオス的関数を使う場合は、ピッチにおいて、P4/P2≦1.5を満足させるようにピッチを設定するのである。
【0097】
このように、本発明において、1.5以下のピッチ比で、1つ飛ばし以上にピッチが変化する模様構成単位の配列を含むことを要件としている。この理由は、ピッチ配列の中にこのような離れたピッチへ変化する配列を含ますのが、より配列の自由度が増え、配列がより不規則化できると共に、ピッチ音の分散(ホワイトノイズ化)が良くなるからである。
【0098】
なお表1に、各図2〜図5の各場合に設定するべき前記「ピッチの条件」として、充足するべきピッチの比を記載している。
【0099】
無制御なピッチ変化を許容すると、異常摩耗の問題が発生するため、前記したようなカオス的関数を採用しつつ、ピッチ変化を所定の範囲に制御しているのである。
【0100】
(14) このように、カオス的関数を用いて数列を選び、模様構成単位のピッチ配列を生成しうる。しかし、これらのことは、タイヤの低騒音化のためには、必要条件とはいえるが、十分条件を充足しているとはいいえない場合がある。
これは、カオス的関数により生成される数列は非常に不規則であり(予測できない)、他方、タイヤの模様構成単位列における模様構成単位の総数、即ちピッチ総数(Np)はそれ程大きくないため、生成された数列に偏りが混入している可能性がある。タイヤの低騒音化のためには、このような偏りを排除して最適な配列を選択する必要がある。種々検討した結果、つぎの事項について検定するのがよいことが判明した。
【0101】
・ 不規則性指数Vrが2よりも小であること(請求項1の▲3▼に相当)。
・ 自己相関係数Ruが、u>5のとき0.5よりも小さいこと(請求項1の▲4▼に相当)。
・ 最大分散係数PSDr maxが次の式を充足すること(請求の範囲1の▲5▼に相当)。
PSDrmax≦{100/(Ps/P1)10}×(1/Rn)+5×{(1/Rn)+1}
ここでRnはピッチ総個数Npを無次元化した値であり、前記のようにRn=Np/60である。
・ 同一ピッチの模様構成単位が連続するその模様構成単位の個数SQ maxと、模様構成単位のタイヤ周方向の前記ピッチ総数Npとの比SQ max/Npが0.15以下であること(請求項1の▲6▼に相当)。
【0102】
これらの検定を充足することによって、カオス性の確認、偏りの排除、諸性能の最適化ができる。このように、本発明のタイヤでは、カオス的関数に基づいてえられた模様構成単位列に、前記した検定を加えた被検定の模様構成単位列をえて、これを採用する。
【0103】
(15)不規則性指数Vrについて
不規則性指数Vrは、ピッチ列に特定の周期性がないことを確認するものであり、8次の次数まで行う。周期性のチェックを8次までとしたのは表2に示すように、タイヤ転動時の半径方向力変化(RFV)の各次数成分が原因となって発生する振動、騒音は、概ね8次までである。8次までに特定の周期性がなければ、問題が発生しないと考えられるからである。
【0104】
【表2】
Figure 0004162115
【0105】
本明細書において、不規則性指数Vrとは、以下の数13〜15において定義される値をいい、この不規則性指数Vrが2よりも小とする。
【0106】
【数13】
Figure 0004162115
【0107】
ここで、
【0108】
【数14】
Figure 0004162115
【0109】
【数15】
Figure 0004162115
【0110】
又djとは、模様構成単位列におけるj番目の無次元化されたピッチをいう。
dj=Pj/平均ピッチ
Pj:模様構成単位列におけるj番目の模様構成単位のピッチ
平均ピッチ:タイヤ全周長さCL/模様構成単位列のピッチ総数Np(図24参照)
Xj:j番目のピッチの位置。
【0111】
不規則性指数Vrとは前記のように、r次成分の周期性の程度を示す指標である。不規則性指数Vrが大きくなるに従って、r次の周期性が大なることを示す。さらに図25に示すように、不規則性指数Vrと、前記RFVのr次成分の大きさには正相関がある。前記RFVに起因する振動、騒音を生じないためには、不規則性指数Vrが2よりも小とするのがよいと判明した。より好ましくは1.7以下、さらに好ましくは1.5以下がよい。但し、一般には0とはならず、Vrは、0より大である。
【0112】
(16) 自己相関係数Ruについて
自己相関関数Ruとは、本明細書において、数16で定義される係数をいう。
【0113】
【数16】
Figure 0004162115
【0114】
ここで、
【0115】
【数17】
Figure 0004162115
【0116】
前記数16において、模様構成単位の各ピッチを小さい順番に、P1,P2,……Psとし、これらの各ピッチに整数1、2……sを割り当てる。模様構成単位列におけるピッチ配列をこのような整数で表したものを、PQ(j)として定義される。即ち、模様構成単位のピッチ配列が、P1,P1,P2,P3,P3……であったとすると、PQ(1)=1,PQ(2)=1,PQ(3)=2,PQ(4)=3,PQ(5)=3……であることを意味する。又変数uは基準となるピッチ配列PQ(j)のjからのずれ量である。
【0117】
又数16において、分子が一般的に言われる自己相関関数であり、分母は正規化定数である。正規化定数で除しているのは、一般的な自己相関関数では振幅の大小により、周期の不規則の度合いを判断しえないためである。
【0118】
なお、自己相関係数Ruは、ピッチ列の変化が正弦波的(完全な周期性があること)であって、ずれ量uが周期長さに一致したときなどの場合、Ruが1となる。周期性が減じ、不規則さが増し、かつずれ量uが大きくなるに従い、Ruが0に近づく。これは、離れたピッチ間が無相関であり、配列が不規則であることを意味する。
【0119】
自己相関係数Ruは、u>5の範囲において求めたRu値におけるその最大値Ruによって判別する。本発明者らは、u>5の範囲において最大の自己相関係数Ru<0.5と設定することによって、好ましい程度のピッチ配列の不規則さが得られることを見出したのである。なおさらに好ましくは1/3以下とするのがよい。なお自己相関係数Ruの最大値は、0以上となる。
【0120】
(16)最大分散係数PSDr maxについて
本明細書において、最大分散係数PSDr maxとは、数18で求められる値の内、次数rが150以下の範囲における最大値として定義している。
【0121】
【数18】
Figure 0004162115
【0122】
ここで、
【0123】
【数19】
Figure 0004162115
【0124】
【数20】
Figure 0004162115
【0125】
なお、CLはタイヤ全周長さ、Xjはj番目のピッチの位置を示す。
【0126】
ピッチ音の分散(ホワイトノイズ化)はピッチ配列を数18で次数解析したときのPSDrmax値と関係がある。PSDrmaxが大きくなると、音の分散が悪くなり、純音的な音に近づくために、図26に示すように、官能試験の評点(官能評点)が悪くなる。
一方、PSDrmaxは、最短ピッチP1と最長ピッチPsの比(Ps/P1)、およびピッチ総個数Npに依存する。従ってPs/P1を例えば0.1ごとに1.1〜1.7の範囲、Rn(=Np/60)を例えば0.67、1.17、1.67の3種の値とし、その組合わせごとにカオス的関数を用いてピッチ配列を求めた。
計算はコンピュータ処理により各組合わせごとに50個のピッチ配列を求めた。又そのピッチ配列から前記数18によりPSDrmaxを求めた。各組合わせにおける各50個のピッチ配列のPSDrmaxの内、最小のPSDrmaxの値を取出して図27に記載している。この図27には、得られた各値と、各値に対して好ましい猶予範囲を与えた曲線▲1▼、▲2▼、▲3▼を示している。
【0127】
ピッチ配列についてPSDrmaxについての検定は、例えば前記曲線▲1▼、▲2▼、▲3▼を参酌して定めた次の式を充足させることにある。
この検定により、各組合わせに応じて、比較的小さいPSDrmaxのピッチ配列を選択したことになる。
即ち与えられたPs/P1、Rn(=Np/60)についてPSDrmaxを以下の式で検定し、この式を充足させる。
PSDrmax≦{100/(Ps/P1)10}×(1/Rn)+5×{(1/Rn)+1}
ここでRnはピッチ総個数Npを無次元化した値であり、Rn=Np/60である。
【0128】
(17) 同一ピッチの模様構成単位が連続するその模様構成単位の個数SQ maxと、模様構成単位列における模様構成単位のピッチ総数Npとの比SQ max/Npが0.15以下であること。
【0129】
最短ピッチと最長ピッチとは、適度に連続して配列するのが良いことを記述した。しかし、過度に同一ピッチが連続しすぎるとワウ音と呼ばれる「ワウワウワウ」というような脈動音が発生し、耳障りとなる。ワウ音と同一ピッチの連続数最大値SQ maxとピッチ数Npの比との関係を図28に示す。
SQ max/Npが大きくなると、ワウ音は悪化して官能評価を低下し、従って、SQ max/Np≦0.15の範囲が良好であるのがわかった。なお、SQmax /Npは、0よりも大きい。
【0130】
(18) 以上述べたように、本発明の空気入りタイヤは、模様構成単位の配列を、以下の手順で求める。 ▲1▼ カオス的関数により数列を生成する。
▲2▼ 数列を模様構成単位のピッチ配列に変換する。
▲3▼ Vr、Ru、PSDr max、SQ max/Npの適合性を確認し、検定する。
【0131】
なお▲3▼での検定が適合しない場合、▲1▼に戻り、異なる初期値で数列を生成させ、工程を繰り返す。このような手順は、コンピュータを使用し図29のプログラムのフローチャートに従い繰り返し自動計算される。
【0132】
さらに好ましくは、各ピッチの模様構成単位の数を予期値と一致させるように繰り返し計算するのもよい。例えば、種類数sが4のピッチを具える場合において、模様構成単位列の模様構成単位の総数Npを64とし、各ピッチP1,P2,P3,P4の数Np1〜Np4をともに16とするなどの条件が付加されるときには、かかる条件を充足するまで計算を繰り返す。そのとき、初期値を順次変化するのもよい。また用いるカオス的関数、定数を変えることもできる。
【0133】
さらには、前記実施例では、数列からピッチ配列への変換に際して、各区画線K0〜Ksに整数値を割当て、横軸、縦軸の区画を全て同じ長さとした。しかし最短ピッチの区画、最長ピッチの区画を、他に比して例えばともに小さくし、又は大きくするなど、各区画において長さを変化させるのもよい。かかる作業によって、例えば前記した模様構成単位列のピッチ総数Npを64とた場合において、本願発明の要件を充足しつつ、各ピッチP1,P2,P3,P4の模様構成単位の数Np1=19,Np2=13,Np3=13,Np4=19などと調整することが可能となる。これは、前記図29のプログラムチャートにおけるパラメータの変更要否に相当する。前記のように各ピッチの各配分個数が最も発生し易いようにK0〜Ksの値を設定するのである。例えば種類数s=3のとき、各ピッチの模様構成単位がともに21個のとき、K0=0、K1=1.13、K2=1.87、K3=3.0とする。これに対して個数が18、27、18のときにはK0=0、K1=1.05、K2=1.95、K3=3.0とする。
【0134】
空気入りタイヤは、図30に示す如く、周方向の長さであるピッチPが異なる複数の種類数sの模様構成単位1A,1B,1C(総称するとき模様構成単位1という)……がタイヤ周方向に配列されてなる模様構成単位列2A,2A,2B,2B(総称するとき模様構成単位列2という)を、タイヤトレッドに、かつタイヤ赤道を通るセンタリブ3の両側に対称に配置している。
【0135】
又本実施例では、前記模様構成単位1A,1B,1C……がブロックからなるブロックパターンとしている。しかし、リブパターン、ラグパターン、乃至それらの組合せとすることができる。そのとき、ジグザグのリブ溝の1つの山部、ラグ溝の間などが模様構成単位1をなす。また、空気入りタイヤは、ラジアルタイヤ、バイアスタイヤとしても、さらに乗用車用タイヤの他、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤなどとしても構成しうる。
【0136】
図30に示すブロックパターンにおいて、本実施例では、模様構成単位列2A,2A,模様構成単位列2B,2Bは、ともに模様構成単位の総数、模様構成単位の配列を同じとし、位相のみを異ならせている。しかし、タイヤ周方向の模様構成単位の総数は同じとして模様構成単位の配列を異ならせることもできる。
【0137】
さらに図31に示すように、模様構成単位列2A,2A,模様構成単位列2B,2Bを、タイヤ周方向の模様構成単位の総数を異ならせることもできる。また模様構成単位列2の本数を、3〜7程度で自在に変化しうる。
【0138】
さらに前記模様構成単位列2は、いずれも前記したように、コンピユータを用いて、以下の手順の繰り返しにより最適なピッチ配列として形成され、図示のように、例えばピッチP1,P2,P3,P2,P1,P2……のようにその配列が設定されている。
▲1▼ カオス的関数により数列を生成する。
▲2▼ 数列を模様構成単位のピッチ配列に変換する。
▲3▼ Vr、Ru、PSDr max、SQ max/Npの適合性を確認する。
【0139】
また、ピッチとは、模様構成単位1のタイヤ周方向の長さであり、ブロックパターンの場合には、そのブロックと、一方の横溝との合計長さとして定義している。
【0140】
【実施例】
1) タイヤサイズ205/65R15のラジアルタイヤであって、図30の模様構成単位列2A,2A,模様構成単位列2B,2Bが、ともに模様構成単位の総数、模様構成単位の配列を同じとし、位相のみを平均ピッチの約1/3程度異ならせたタイヤを、表3〜5に示す仕様により本発明に基づいて試作した。また表6に示す比較例品1、2について、不規則性指数Vr、自己相関係数Ru、最大分散係数PSDr max、SQ max/Npを検定し、かつRFVの次数解析を行うとともに、ピッチ音について官能評価を行った。その結果を合わせて各表(なお各表において模様構成単位をピッチと記載している)に示している。
また各表において、PSDr maxの列では、上段に数18の式による値を、下段の(式値)は、不等式の右辺の計算結果を記載している。
【0141】
なお念の為、前記した特公昭58−2844号公報(特開昭55−8904号)の第3図が示すトレッドパターンのタイヤについて、前記タイヤサイズについての前記タイヤと同じ仕様により試作し、同様な官能評価、各検定を行った結果を表6の比較例3に示している。また特公平3−23366号公報(特開昭54ー115801号)に記載の発明に基づくタイヤを比較例4として表6に記載している。
【0142】
【表3】
Figure 0004162115
【0143】
【表4】
Figure 0004162115
【0144】
【表5】
Figure 0004162115
【0145】
【表6】
Figure 0004162115
【0146】
なお前記したコンピユータプログラムによる繰り返し演算でも、特公昭58−2844号公報(特開昭55−8904号)の第3図が示す比較例3、特公平3−23366号公報(特開昭54−115801号)に記載の発明に基づく比較例4のピッチ列は生じることがなかった。さらに比較例3のタイヤでは、Vrが2.46と高く従ってRFVの3次成分が1.92kgであり、不規則度が小さく、かつRuも0.76と大きい。又比較例4は、Vrが2.16と高く、従ってRFVの5次成分も1.72kgと大きく好ましくない。
【0147】
このように、本発明の空気入りタイヤは、従来のタイヤと前記検定により区分しうるトレッドパターンを選択できる。
【0148】
2) 同じタイヤサイズで模様構成単位列2A,2A,模様構成単位列2B,2Bを、タイヤ周方向の模様構成単位の総数を同じとし、配列を異ならせたことのみが(1)と相違するタイヤを試作し、同様に検討した結果を表7に示す。
【0149】
3) さらに図31の模様構成単位列2A,2A,模様構成単位列2B,2Bを、タイヤ周方向の模様構成単位の総数を異ならせたものを試作し、同様に検討した結果を表8に示す。
【0150】
【表7】
Figure 0004162115
【0151】
【表8】
Figure 0004162115
【0152】
実施例のものはいずれもRFVの特定次数が大きくなく、またピッチ音の官能評価も良好である。
【0153】
なお、各官能評価は、前記サイズのタイヤを2.5リットルのFR車に装着し、空気圧200kpaで使用した。車内音の官能評価は5点法を用い3以上が良好なレベルである。また100kphよりエンジンオフで惰行させて評価した。RFVの測定はJASO C607に準じ実施した。
【0154】
【発明の効果】
このように、本発明の空気入りタイヤは、ピッチ長さが3種類以上の模様構成単位をその長さの順のピッチを1つ以上飛ばした配列を含んで配列した模様構成単位列を不規則性指数Vr、自己相関係数Ru、最大分散係数PSDr max、SQ max/Npが検定されることにより、不快音因子をなくした被検定の模様構成単位列となり、タイヤを低騒音化できかつユニフオミテイに優れたタイヤとなる。
さらに、カオス的関数の定義領域を用いたときには、配列がより不規則化できると共に、ピッチ音の分散(ホワイトノイズ化)が良くなる。また、このような構成は、ピッチの種類数が多い場合にも容易にその配列を好ましく設定でき、タイヤの低騒音化に役立たせうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カオス関数の一例を示す線図である。
【図2】模様構成単位の種類数sが3のカオス的関数の定義領域を示す線図である。
【図3】模様構成単位の種類数sが4のカオス的関数の定義領域を示す線図である。
【図4】模様構成単位の種類数sが5のカオス的関数の定義領域を示す線図である。
【図5】模様構成単位の種類数sが5のカオス的関数の定義領域を示す線図である。
【図6】ピッチの比とH/T摩耗の関係を示す線図である。
【図7】カオス的関数を説明する線図である。
【図8】最短ピッチ区画のカオス的関数を説明する線図である。
【図9】最短ピッチ区画のカオス的関数を説明する線図である。
【図10】最長、短ピッチの模様構成単位合計数と単独の最長、短ピッチの模様構成単位数との比と、騒音との関係を示す線図である。
【図11】模様構成単位の種類数3のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図12】模様構成単位の種類数4のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図13】模様構成単位の種類数5のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図14】模様構成単位の種類数5のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図15】模様構成単位の種類数3のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図16】模様構成単位の種類数4のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図17】模様構成単位の種類数5のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図18】模様構成単位の種類数5のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図19】模様構成単位の種類数3のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図20】模様構成単位の種類数4のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図21】模様構成単位の種類数5のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図22】模様構成単位の種類数5のときのカオス的関数を例示する線図である。
【図23】カオス的関数を用いて数列をうる方法を例示する線図である。
【図24】不規則性指数VrのXjについて説明する線図である。
【図25】不規則性指数Vrとピッチ音の官能評価の結果を示す線図である。
【図26】PSDr maxとピッチ音の官能評価の結果を示す線図である。
【図27】Ps/P1と、Rnとの組み合わせにおけるPSDrmaxの最小値の関係を例示する線図である。PSDr maxとピッチ音の官能評価の結果を示す線図である。
【図28】Sq maxとワウ音との官能評価の結果を示す線図である。
【図29】数列を求めるコンピユータプログラムのフローチャートである。
【図30】本発明の一実施例のトレッドパターンを示す平面図である。
【図31】本発明の他の実施例のトレッドパターンを示す平面図である。
【符号の説明】
1、1A,1B,1C 模様構成単位
2、2A,2B 模様構成単位列
P、P1,P2,P3,P4…Ps ピッチ
s 模様構成単位の最大種類数

Claims (3)

  1. 周方向の長さであるピッチPが異なる3つ以上の種類数sの模様構成単位がタイヤ周方向に配列されてなる模様構成単位列により、タイヤトレッドのトレッドパターンを形成するとともに、長さの順に隣り合う1つ以上のピッチを飛ばして並ぶ前記模様構成単位を含んで配列した模様構成単位列からなりしかも以下の(1) 〜(4) の検定を行うことによりえられる被検定の模様構成単位列を具えることを特徴とする空気入りタイヤ。
    (1) 8次までの各次数での不規則性指数Vrが2よりも小であること。
    (2) 自己相関係数Ruが、u>5のとき0.5よりも小さいこと。
    (3) 最大分散係数PSDrmaxが次の式を充足すること。
    PSDrmax≦{100/(Ps/P1) 10 }×(1/Rn)
    +5×{(1/Rn)+1}
    ここで、P1は最短のピッチ、Psは最長のピッチ、RnはNp/60、
    Npは模様構成単位列での模様構成単位の総個数
    (4) 同一ピッチの模様構成単位が連続するその模様構成単位の最大の個数SQmaxと、模様構成単位のタイヤ周方向の配列総数Npとの比SQmax/Npが0.15以下であること。
  2. 前記タイヤトレッドは、タイヤ周方向の模様構成単位の総数は同じであるが、模様構成単位の配列が異なる2種以上の模様構成単位列を具えることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ
  3. 前記タイヤトレッドは、タイヤ周方向の模様構成単位の総数が異なる2種以上の模様構成単位列を具えることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ
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