JP2016002988A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Yoshifumi Koishikawa
佳史 小石川
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Abstract

【課題】トレッドパターンにピッチバリエーションを採用するにあたって、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善した空気入りタイヤを提供する。【解決手段】車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutに横溝51,61を含む複数の繰り返し要素をタイヤ周方向に沿って反復的に形成し、これら繰り返し要素を少なくとも3種類のピッチを含むピッチバリエーションで構成し、そのピッチバリエーション数をNとし、車両内側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をピッチが長いものから順番にSi(1)〜Si(N)としたとき、Si(2)−Si(1)≦Si(3)−Si(2)≦・・・≦Si(N)−Si(N−1)、かつ、Si(1)>Si(N)の関係を満足し、車両外側領域における各繰り返し要素の溝面積比率についても同様の関係を満足する。【選択図】図2

Description

本発明は、トレッドパターンにピッチバリエーションを採用した空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて、トレッドパターンにピッチバリエーションを採用したものが種々提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。より具体的には、トレッド部に横溝を含む複数の繰り返し要素をタイヤ周方向に沿って反復的に形成し、これら繰り返し要素に複数種類のピッチを設定する。このようなピッチバリエーションを採用した場合、走行時に発生するパターンノイズの周波数を分散させて空気入りタイヤのノイズ性能を改善することができる。
しかしながら、ピッチバリエーションを採用した場合、横溝を含む複数の繰り返し要素の剛性がタイヤ周上で不均一になるためドライ路面での操縦安定性や転がり抵抗が悪化するという問題がある。そのため、ピッチバリエーションという枠組みの中でドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することは極めて困難である。
特開2012−56464号公報 特開2010−76561号公報 特開2007−168572号公報 特開2004−299652号公報 特開2004−210133号公報
本発明の目的は、トレッドパターンにピッチバリエーションを採用するにあたって、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えると共に、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド部の車両内側の接地端からタイヤ赤道までを車両内側領域とし、前記トレッド部の車両外側の接地端からタイヤ赤道までを車両外側領域としたとき、前記車両内側領域及び前記車両外側領域に横溝を含む複数の繰り返し要素をタイヤ周方向に沿って反復的に形成し、これら繰り返し要素を少なくとも3種類のピッチを含むピッチバリエーションで構成し、そのピッチバリエーション数をNとし、前記車両内側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をピッチがより長いものから順番にSi(1)、Si(2)、・・・、Si(N−1)、Si(N)としたとき、Si(2)−Si(1)≦Si(3)−Si(2)≦・・・≦Si(N)−Si(N−1)、かつ、Si(1)>Si(N)の関係を満足し、前記車両外側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をよりピッチが長いものから順番にSo(1)、So(2)、・・・、So(N−1)、So(N)としたとき、So(2)−So(1)≦So(3)−So(2)≦・・・≦So(N)−So(N−1)、かつ、So(1)>So(N)の関係を満足することを特徴とするものである。
本発明では、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、上記関係式に基づいて、車両内側領域及び車両外側領域において繰り返し要素の溝面積比率を最長ピッチから最短ピッチに向けて減少させ、ピッチが相対的に小さい繰り返し要素の溝面積比率を相対的に小さくすることにより、繰り返し要素の剛性をタイヤ周上で均一化し、転がり抵抗を改善することができる。また、ピッチが相対的に小さい繰り返し要素ほど溝面積比率の変化量を小さくすることにより、繰り返し要素の剛性を均一化し、ドライ路面での操縦安定性を改善することができる。その結果、ピッチバリエーションという枠組みの中でドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することが可能になる。しかも、このような手法によれば、繰り返し要素の溝面積比率を特定することで所望の効果が得られるので、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗とを改善するために車両内側領域と車両外側領域とで異なるピッチ数や配列を採用する必要がなくなり、その結果、ピッチの設計に要する時間を短縮することができ、また、金型製作工程の複雑化を回避することができるという利点もある。
ここで、各繰り返し要素の溝面積比率は、その繰り返し要素に含まれるネガティブ要素の面積とポジティブ要素の面積との総和に対するネガティブ要素の面積の比率(%)である。ネガティブ要素とは溝部分を意味し、ポジティブ要素とは陸部分を意味する。
車両内側領域において最短ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率Si(N)と車両内側領域において最長ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率Si(1)との差〔Si(N)−Si(1)〕から求まる車両内側領域での溝面積比率の最大差は−1%〜−4%であることが好ましい。これにより、ウエット路面での操縦安定性を悪化させることなく、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することができる。
また、車両外側領域において最短ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率So(N)と車両外側領域において最長ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率So(1)との差〔So(N)−So(1)〕から求まる車両外側領域での溝面積比率の最大差は−1%〜−4%であることが好ましい。これにより、ウエット路面での操縦安定性を悪化させることなく、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することができる。
特に、Si(N)−Si(1)>So(N)−So(1)とした場合、偏摩耗への影響が大きい車両内側領域では溝面積比率の最大差が相対的に小さくなり、剛性の均一化が促進されるため耐偏摩耗性が良化し、通過音への影響が大きい車両外側領域では溝面積比率の最大差が相対的に大きくなり、パターンノイズの周波数分散性が向上するためノイズ性能が良化し、通過音が低減される。また、Si(N)−Si(1)<So(N)−So(1)とした場合、ウエット路面での操縦安定性への影響が大きい車両内側領域では溝面積比率の最大差が相対的に大きくなり、各繰り返し要素の溝体積がタイヤ周上で均一化されるためウエット路面での操縦安定性が良化し、ドライ路面での操縦安定性への影響が大きい車両外側領域では溝面積比率の最大差が相対的に小さくなり、剛性の均一化が促進されるためドライ路面での操縦安定性が良化する。
タイヤ周上において、最長ピッチを有する繰り返し要素の数は最短ピッチを有する繰り返し要素の数よりも少ないことが好ましい。本発明ではピッチが相対的に小さい繰り返し要素の溝面積比率を調整するため、最短ピッチを有する繰り返し要素の数が最長ピッチを有する繰り返し要素の数よりも多い配列において上述の構成を適用した場合に顕著な効果が得られる。
また、繰り返し要素はピッチの長さがタイヤ周方向に沿って周期的に増減するように配列することが好ましい。このような周期配列ではピッチが相対的に小さい繰り返し要素が局所的に集合することになるため、周期配列において上述の構成を適用した場合に顕著な効果が得られる。
本発明において、トレッド部の接地領域は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で平面上に垂直に置いて正規荷重を加えたときに測定されるタイヤ軸方向の接地幅に基づいて特定される。接地端は、接地領域のタイヤ軸方向の最外側位置である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが乗用車である場合には180kPaとする。「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表“TIRE ROAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“LOAD CAPACITY”であるが、タイヤが乗用車である場合には前記荷重の88%に相当する荷重とする。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 図1の空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 トレッド部の車両内側領域を示す平面図である。 トレッド部の車両外側領域を示す平面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。この空気入りタイヤは、車両装着時におけるタイヤ表裏の装着方向が指定されたタイヤである。図1〜図4において、INは車両装着時の車両内側であり、OUTは車両装着時の車両外側である。
図1に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、該トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2,2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3,3とを備えている。
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返されている。ビードコア5の外周上には断面三角形状のゴム組成物からなるビードフィラー6が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層7が埋設されている。これらベルト層7はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層7の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層7の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して例えば5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層8が配置されている。ベルトカバー層8の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
図2に示すように、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる4本の主溝11が形成されている。主溝11はタイヤ赤道CLよりも車両内側に位置する主溝11A,11Bとタイヤ赤道CLよりも車両外側に位置する主溝11C,11Dとを含んでいる。タイヤ赤道CL寄りの主溝11Aはジグザグ形状をなしているが、他の主溝11B,11C,11Dは直線状をなしている。これら4本の主溝11により、トレッド部1には、タイヤ赤道CL上に位置するセンター陸部20と、センター陸部20よりも車両内側に位置する内側中間陸部30と、センター陸部20よりも車両外側に位置する外側中間陸部40と、内側中間陸部30よりも車両内側に位置する内側ショルダー陸部50と、外側中間陸部40よりも車両外側に位置する外側ショルダー陸部60とが区画されている。
センター陸部20には、タイヤ幅方向に延長して一端が主溝11Cに連通する一方で他端がセンター陸部20内で閉止した複数本のサイプ25がタイヤ周方向に間隔をおいて形成されている。
内側中間陸部30には、タイヤ幅方向に延長して該中間陸部30を横断する複数本のサイプ35がタイヤ周方向に間隔をおいて形成されている。外側中間陸部40には、タイヤ周方向に沿ってジグザグ状に延在する周方向補助溝48が形成されている。また、外側中間陸部40には、タイヤ幅方向に延長して該中間陸部40を横断する複数本のサイプ45と、タイヤ幅方向に延長して一端が主溝11Dに連通する一方で他端が周方向補助溝48に連通する複数本のサイプ46とがタイヤ周方向に間隔をおいて形成されている。サイプ45とサイプ46とはタイヤ周方向に沿って交互に配置されている。
内側ショルダー陸部50には、車両内側の接地端Einを横切るようにタイヤ周方向に延長して主溝11Bに対して非連通となる複数本の横溝51と、タイヤ幅方向に延長して一端が主溝11Bに連通する一方で他端が内側ショルダー陸部50内で閉止した複数本のサイプ55とがタイヤ周方向に間隔をおいて形成されている。横溝51とサイプ55とはタイヤ周方向に沿って交互に配置されている。外側ショルダー陸部60には、車両外側の接地端Eoutを横切るようにタイヤ周方向に延長して主溝11Dに対して非連通となる複数本の横溝61がタイヤ周方向に間隔をおいて形成されている。
トレッド部1の車両内側の接地端Einからタイヤ赤道CLまでを車両内側領域Ainとし、トレッド部1の車両外側の接地端Eoutからタイヤ赤道CLまでを車両外側領域Aoutとしたとき、車両内側領域Ainでの溝パターンと車両外側領域Aoutでの溝パターンとは互いに非対称になっている。
図3に示すように、車両内側領域Ainには、横溝51を含む複数の繰り返し要素Riが形成されている。ここでは、各繰り返し要素Riは横溝51とサイプ35,55と主溝11A,11Bとからなるネガティブ要素とそれ以外の陸部からなるポジティブ要素とから構成されている。これら繰り返し要素Riは少なくとも3種類のピッチPi(1)〜Pi(N)を含むピッチバリエーションで構成されている。つまり、繰り返し要素Riのピッチバリエーション数はNである。ピッチPi(1)〜Pi(N)は、Pi(1)>Pi(2)>・・・>Pi(N)の関係を満足している。なお、ピッチPi(1)〜Pi(N)は各繰り返し要素Riにおけるタイヤ周方向の同一位置を基準として測定されるものである。図3では、内側ショルダー陸部50の横溝51の特定位置を基準としてピッチPi(1)〜Pi(N)が特定されているが、その基準となる位置は任意に定めることができる。
車両内側領域Ainにおける各繰り返し要素Riの溝面積比率をピッチがより長いものから順番にSi(1)、Si(2)、・・・、Si(N−1)、Si(N)としたとき、Si(2)−Si(1)≦Si(3)−Si(2)≦・・・≦Si(N)−Si(N−1)、かつ、Si(1)>Si(N)の関係を満足している。より好ましくは、Si(2)−Si(1)<Si(3)−Si(2)<・・・<Si(N)−Si(N−1)、かつ、Si(1)>Si(2)>・・・>Si(N−1)>Si(N)の関係を満足している。
図4に示すように、車両外側領域Aoutには、横溝61を含む複数の繰り返し要素Roが形成されている。ここでは、各繰り返し要素Roは横溝61とサイプ25,45,46と周方向補助溝48と主溝11C,11Dとからなるネガティブ要素とそれ以外の陸部からなるポジティブ要素とから構成されている。これら繰り返し要素Roは少なくとも3種類のピッチPo(1)〜Po(N)を含むピッチバリエーションで構成されている。つまり、繰り返し要素Roのピッチバリエーション数はNである。ピッチPo(1)〜Po(N)は、Po(1)>Po(2)>・・・>Po(N)の関係を満足している。なお、ピッチPo(1)〜Po(N)は各繰り返し要素Roにおけるタイヤ周方向の同一位置を基準として測定されるものである。図4では、外側ショルダー陸部60の横溝61の特定位置を基準としてピッチPo(1)〜Po(N)が特定されているが、その基準となる位置は任意に定めることができる。
車両外側領域Aoutにおける各繰り返し要素Roの溝面積比率をピッチがより長いものから順番にSo(1)、So(2)、・・・、So(N−1)、So(N)としたとき、So(2)−So(1)≦So(3)−So(2)≦・・・≦So(N)−So(N−1)、かつ、So(1)>So(N)の関係を満足している。より好ましくは、So(2)−So(1)<So(3)−So(2)<・・・<So(N)−So(N−1)、かつ、So(1)>So(2)>・・・>So(N−1)>So(N)の関係を満足している。
表1には、車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutにおける繰り返し要素Ri,Roのピッチと溝面積比率の具体例を示す。
Figure 2016002988
上述した空気入りタイヤでは、上記関係式に基づいて、車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutにおいて繰り返し要素Ri,Roの溝面積比率を最長ピッチPi(1),Po(1)から最短ピッチPi(N),Pi(N)に向けて減少させ、ピッチが相対的に小さい繰り返し要素Ri,Roの溝面積比率〔例えば、Si(N),So(N)〕を相対的に小さくすることにより、繰り返し要素Ri,Roの剛性をタイヤ周上で均一化し、転がり抵抗を改善することができる。また、ピッチが相対的に小さい繰り返し要素Ri,Roほど溝面積比率の変化量〔例えば、Si(N)−Si(N−1)の絶対値、So(N)−So(N−1)の絶対値〕を小さくすることにより、繰り返し要素Ri,Roの剛性を均一化し、ドライ路面での操縦安定性を改善することができる。その結果、ピッチバリエーションという枠組みの中でドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することが可能になる。
上記空気入りタイヤにおいて、車両内側領域Ainにおいて最短ピッチを有する繰り返し要素Riの溝面積比率Si(N)と車両内側領域Ainにおいて最長ピッチを有する繰り返し要素Riの溝面積比率Si(1)との差〔Si(N)−Si(1)〕から求まる車両内側領域Ainでの溝面積比率の最大差は−1%〜−4%であると良い。これにより、ウエット路面での操縦安定性を悪化させることなく、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することができる。ここで、車両内側領域Ainでの溝面積比率の最大差が−1%超であると転がり抵抗及びドライ路面での操縦安定性の改善効果が低下し、逆に−4%未満であるとピッチが相対的に小さい繰り返し要素Riの溝面積が不足して排水性が悪化し、ウエット路面での操縦安定性を悪化する。
また、車両外側領域Aoutにおいて最短ピッチを有する繰り返し要素Roの溝面積比率So(N)と車両外側領域Aoutにおいて最長ピッチを有する繰り返し要素Roの溝面積比率So(1)との差〔So(N)−So(1)〕から求まる車両外側領域Aoutでの溝面積比率の最大差は−1%〜−4%であると良い。これにより、ウエット路面での操縦安定性を悪化させることなく、ドライ路面での操縦安定性と転がり抵抗を効果的に改善することができる。ここで、車両外側領域Aoutでの溝面積比率の最大差が−1%超であると転がり抵抗及びドライ路面での操縦安定性の改善効果が低下し、逆に−4%未満であるとピッチが相対的に小さい繰り返し要素Roの溝面積が不足して排水性が悪化し、ウエット路面での操縦安定性を悪化する。
車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutでの溝面積比率の最大差については、Si(N)−Si(1)=So(N)−So(1)とすることが可能であるが、Si(N)−Si(1)の値とSo(N)−So(1)の値とを互いに異ならせることも可能である。
Si(N)−Si(1)>So(N)−So(1)とした場合、車両内側領域Ainでは繰り返し要素Riの溝面積比率の最大差〔Si(N)−Si(1)の絶対値〕が相対的に小さくなり、剛性の均一化が促進されるため耐偏摩耗性が良化し、車両外側領域Aoutでは溝面積比率の最大差〔Si(N)−Si(1)の絶対値〕が相対的に大きくなり、パターンノイズの周波数分散性が向上するためノイズ性能が良化する。
表2には、Si(N)−Si(1)>So(N)−So(1)とした場合の車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutにおける繰り返し要素Ri,Roのピッチと溝面積比率の具体例を示す。
Figure 2016002988
また、Si(N)−Si(1)<So(N)−So(1)とした場合、車両内側領域Ainでは繰り返し要素Roの溝面積比率の最大差〔So(N)−So(1)の絶対値〕が相対的に大きくなり、各繰り返し要素Roの溝体積がタイヤ周上で均一化されるためウエット路面での操縦安定性が良化し、車両外側領域Aoutでは繰り返し要素Roの溝面積比率の最大差〔So(N)−So(1)の絶対値〕が相対的に小さくなり、剛性の均一化が促進されるためドライ路面での操縦安定性が良化する。
表3には、Si(N)−Si(1)<So(N)−So(1)とした場合の車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutにおける繰り返し要素Ri,Roのピッチと溝面積比率の具体例を示す。
Figure 2016002988
上記空気入りタイヤでは、タイヤ周上において、最長ピッチ〔即ち、Pi(1),Po(1)〕を有する繰り返し要素Ri,Roの数は最短ピッチ〔即ち、Pi(N),Po(N)〕を有する繰り返し要素Ri,Roの数よりも少ないことが望ましい。つまり、ピッチが相対的に小さい繰り返し要素Ri,Roの溝面積比率を調整することで転がり抵抗とドライ路面での操縦安定性を改善する効果を得ているため、最短ピッチを有する繰り返し要素Ri,Roの数が最長ピッチを有する繰り返し要素Ri,Roの数よりも多い配列において上述の構成を適用した場合に顕著な効果が得られる。
また、繰り返し要素Ri,Roはピッチの長さがタイヤ周方向に沿って周期的に増減するように配列すると良い。例えば、ピッチPi(1)〜Pi(N),Po(1)〜Po(N)の長さがタイヤ周上で3〜5回増減を繰り返すような配列が良い。その際、ピッチの長さがタイヤ周方向に沿って一様に増加又は減少することは必ずしも要求されず、同じ長さのピッチが並ぶ場合を含んでいても良い。このような周期配列ではピッチが相対的に小さい繰り返し要素が局所的に集合することになるため、周期配列において上述の構成を適用した場合に顕著な効果が得られる。
上述した空気入りタイヤにおいて、車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutにおける各繰り返し要素Ri,Roの溝面積比率は特に限定されるものではないが、例えば、20%〜40%の範囲、より好ましくは、25%〜35%の範囲に設定することが望ましい。これにより、ウエット路面での操縦安定性を損なうことなく、転がり抵抗及びドライ路面での操縦安定性の改善効果を十分に確保することができる。
また、上述した空気入りタイヤにおいて、車両内側領域Ainにおける繰り返し要素RiのピッチPi(1)〜Pi(N)の値と車両外側領域Aoutにおける繰り返し要素RoのピッチPo(1)〜Po(N)の値は互いに一致するものであり、その配列も同じである。しかしながら、車両内側領域Ain及び車両外側領域Aoutにおいて繰り返し要素Ri,Roの配列を異ならせたり、或いは、車両内側領域AinのピッチPi(1)〜Pi(N)と車両外側領域AoutのピッチPo(1)〜Po(N)の値を異ならせたりすることは可能である。いずれの場合においても、Pi(1)/Pi(N)及びPo(1)/Po(N)を1.2〜2.0の範囲、より好ましくは、1.3〜1.6の範囲に設定することが望ましい。
タイヤサイズ215/45R17で、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とを備えると共に、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、車両内側領域及び車両外側領域に横溝を含む複数の繰り返し要素をタイヤ周方向に沿って反復的に形成し、これら繰り返し要素を5種類のピッチを含むピッチバリエーションで構成し、車両内側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をピッチがより長いものから順番にSi(1)、Si(2)、Si(3)、Si(4)、Si(5)とし、車両外側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をよりピッチが長いものから順番にSo(1)、So(2)、So(3)、So(4)、So(5)としたとき、Si(1)〜Si(5)及びSo(1)〜So(5)の関係を表4のように設定した従来例、比較例及び実施例1〜7のタイヤを製作した。
最短・最長ピッチ数について、最長ピッチを有する繰り返し要素の数が最短ピッチを有する繰り返し要素の数よりも少ない場合を「最短>最長」にて示し、最長ピッチを有する繰り返し要素の数が最短ピッチを有する繰り返し要素の数よりも多い場合を「最短<最長」にて示した。また、配列について、繰り返し要素をピッチの長さがタイヤ周方向に沿って周期的に増減するように配列した場合を「周期」にて示し、繰り返し要素をピッチの長さがタイヤ周方向に沿ってランダムに増減するように配列した場合を「ランダム」にて示した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、転がり抵抗、ドライ路面での操縦安定性を評価し、その結果を表4に併せて示した。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付け、ISOの規定に準拠して、転がり抵抗を測定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど転がり抵抗が小さいことを意味する。
ドライ路面での操縦安定性:
各試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて排気量1800ccの前輪駆動車に装着し、ウォームアップ後の空気圧(F/R)を230kPa/220kPaとし、ドライ路面において走行した際のパネラーによる官能評価を実施した。評価結果は、従来例を100とする指数にて示した。この指数値が大きいほどドライ路面での操縦安定性が優れていることを意味する。
Figure 2016002988
この表4から判るように、実施例1〜7のタイヤは、ドライ路面での操縦安定性及び転がり抵抗が効果的に改善されていた。一方、比較例においては、車両内側領域及び車両外側領域において繰り返し要素の溝面積比率の変化量が一様であるため、ドライ路面での操縦安定性及び転がり抵抗の改善効果が必ずしも十分ではなかった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
11 主溝
51,61 横溝
Ain 車両内側領域
Aout 車両外側領域
Ri 車両内側領域の繰り返し要素
Ro 車両外側領域の繰り返し要素

Claims (5)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えると共に、車両に対する装着方向が指定された空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部の車両内側の接地端からタイヤ赤道までを車両内側領域とし、前記トレッド部の車両外側の接地端からタイヤ赤道までを車両外側領域としたとき、前記車両内側領域及び前記車両外側領域に横溝を含む複数の繰り返し要素をタイヤ周方向に沿って反復的に形成し、これら繰り返し要素を少なくとも3種類のピッチを含むピッチバリエーションで構成し、そのピッチバリエーション数をNとし、前記車両内側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をピッチがより長いものから順番にSi(1)、Si(2)、・・・、Si(N−1)、Si(N)としたとき、Si(2)−Si(1)≦Si(3)−Si(2)≦・・・≦Si(N)−Si(N−1)、かつ、Si(1)>Si(N)の関係を満足し、前記車両外側領域における各繰り返し要素の溝面積比率をよりピッチが長いものから順番にSo(1)、So(2)、・・・、So(N−1)、So(N)としたとき、So(2)−So(1)≦So(3)−So(2)≦・・・≦So(N)−So(N−1)、かつ、So(1)>So(N)の関係を満足することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記車両内側領域において最短ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率Si(N)と前記車両内側領域において最長ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率Si(1)との差〔Si(N)−Si(1)〕から求まる前記車両内側領域での溝面積比率の最大差が−1%〜−4%であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記車両外側領域において最短ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率So(N)と前記車両外側領域において最長ピッチを有する繰り返し要素の溝面積比率So(1)との差〔So(N)−So(1)〕から求まる前記車両外側領域での溝面積比率の最大差が−1%〜−4%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周上において、最長ピッチを有する繰り返し要素の数が最短ピッチを有する繰り返し要素の数よりも少ないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記繰り返し要素をピッチの長さがタイヤ周方向に沿って周期的に増減するように配列したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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