JP6141987B2 - 車両用開閉体制御装置及び車両用開閉システム - Google Patents

車両用開閉体制御装置及び車両用開閉システム Download PDF

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Description

本発明は、車両用開閉体制御装置及び車両用開閉システムに関する。
従来、車両には、開閉駆動装置の作動を制御することによりスライドドア等の開閉体を開閉作動させる車両用開閉体制御装置が搭載されたものがある。こうした車両用開閉体制御装置には、開閉駆動装置の駆動による開閉体の開閉作動時に、異物が挟み込まれたことを検出する機能を有するものがある。なお、挟み込み検出の方法としては、開閉駆動装置の駆動源となるモータに供給される電流変化や開閉体の速度変化等に基づいて行うもの(例えば、特許文献1)、あるいはタッチセンサ(感圧センサ)等を用いて行うもの(例えば、特許文献2)が知られている。そして、異物の挟み込みが検出されると、開閉体を反転させることで該異物の挟み込みが解消される。
また、近年では、異物の挟み込みを検出すると、開閉体を反転させた後に所定距離だけ移動させて作動範囲の途中位置で該開閉体を停止させることが提案されており(特許文献2の段落[0040]、非特許文献1等)、反転した開閉体によって同じ異物が再度挟み込まれることを抑制している。
特開2013−2110号公報 特開2013−92019号公報
「マツダMPV新型車解説書」、マツダ自動車株式会社、2008年1月
ところで、上記従来技術において、異物の挟み込みを検出することにより、開閉体を反転させて所定距離だけ移動させた結果、該開閉体が全閉位置近傍で停止することがある。このような場合には、開閉体によって車両ボディの開口部がほとんど閉塞された状態となるため、開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識し易い。その結果、開閉体が全閉位置にない状態、すなわち全閉ロック(ラッチ機構)による開閉体の保持が十分になされていない状態のまま、ユーザが車両を発進させたり、車両から離れたりする虞があり、その改善が求められていた。
本発明の目的は、開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減できる車両用開閉体制御装置及び車両用開閉システムを提供することにある。
上記目的を達成する車両用開閉体制御装置は、車両の開閉体を開閉作動させる開閉駆動装置と、前記開閉体の開閉体位置を検出する開閉体位置検出器と、前記開閉体による異物の挟み込みを検出する挟み込み検出器と、前記開閉駆動装置の作動を制御する制御器とを備え、前記制御器は、前記開閉体の閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が全閉位置と該全閉位置よりも開方向側の指定位置との間の指定範囲外にある場合には、前記開閉体が反転して所定の開き戻し距離だけ開作動してから停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、異物の挟み込み検出したときの開閉体位置が前記指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して前記所定の開き戻し距離以上開作動し、かつ前記指定範囲外で停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御する。
上記構成によれば、閉作動時の開閉体が指定範囲外にある場合に異物の挟み込みを検出すると、開閉体を所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止させるため、異物の挟み込みを解消できるとともに、反転した開閉体によって同じ異物が再度挟み込まれることを抑制できる。そして、閉作動により開閉体が全閉位置近傍まで移動した場合等、閉作動時の開閉体が指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、開閉体を少なくとも所定の開き戻し距離以上開作動させた上で、指定範囲外に停止させる。そのため、異物の挟み込みを解消しつつ、開閉体の開き量を確保して開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減できる。
上記目的を達成する車両用開閉体制御装置は、車両の開閉体を開閉作動させる開閉駆動装置と、前記開閉体の開閉体位置を検出する開閉体位置検出器と、前記開閉体による異物の挟み込みを検出する挟み込み検出器と、前記開閉駆動装置の作動を制御する制御器とを備え、前記制御器は、前記開閉体の開作動時において、異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が全閉位置と該全閉位置よりも開方向側の指定位置との間の指定範囲外にある場合には、前記開閉体が反転して所定の閉じ戻し距離だけ閉作動してから停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が前記指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して全閉位置まで移動するように前記開閉駆動装置の作動を制御する。
上記車両用開閉体制御装置において、前記制御器は、前記開閉体の開作動時において、異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が前記指定範囲外にある場合には、前記開閉体が反転して所定の閉じ戻し距離だけ閉作動してから停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が前記指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して全閉位置まで移動するように前記開閉駆動装置の作動を制御することが好ましい。
上記構成によれば、開作動時の開閉体が指定範囲外にある場合に異物の挟み込みを検出すると、開閉体を所定の閉じ戻し距離だけ閉作動させてから停止させるため、異物の挟み込みを解消できるとともに、反転した開閉体によって同じ異物が再度挟み込まれることを抑制できる。そして、開閉体を全閉位置にある状態から開作動させた直後等、開作動時の開閉体が指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、開閉体を全閉位置近傍で停止させず、全閉位置まで戻す。そのため、実際には開閉体が全閉位置にないにも関わらず、該開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減できる。
上記車両用開閉体制御装置において、前記開閉駆動装置の駆動により前記開閉体を開閉作動させるための開閉操作を検出する開閉操作検出器を備え、前記制御器は、前記開閉体の開作動時及び閉作動時において、開閉操作を検出したときの開閉体位置が全閉位置と前記指定位置よりも閉方向側の第2指定位置との間の第2指定範囲外にある場合には、前記開閉体の作動範囲の途中位置で該開閉体が停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、該開閉体位置で前記開閉体が停止しないように前記開閉駆動装置の作動を制御することが好ましい。
上記構成によれば、開閉体の開作動時及び閉作動時において、該開閉体が第2指定範囲外にある場合に開閉操作を検出すると、作動範囲の途中位置で開閉体を停止させる。ここで、上記構成では、開閉体が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出しても、該開閉操作を検出したときの開閉体位置で開閉体を停止させないため、開閉体が全閉位置近傍で停止することを抑制でき、開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減できる。
上記車両用開閉体制御装置において、前記制御器は、前記開閉体の開作動時において、開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、継続して前記開閉体が開作動するように前記開閉駆動装置の作動を制御することが好ましい。
上記構成によれば、開閉体の開作動時において、該開閉体が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出しても、開閉体の開作動を継続させる。そのため、開閉体が全閉位置近傍で停止することを十分に抑制できる。
上記車両用開閉体制御装置において、前記制御器は、前記開閉体の閉作動時において、前記開閉体を開作動させる開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して開作動するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、前記開閉体を閉作動させる開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、継続して前記開閉体が閉作動するように前記開閉駆動装置の作動を制御することが好ましい。
上記構成によれば、開閉体の閉作動時において、該開閉体が第2指定範囲内にある場合に閉作動させるための開閉操作(閉操作)を検出しても、開閉体の閉作動を継続させる。一方、開閉体の閉作動時において、該開閉体が第2指定範囲内にある場合に開作動させるための開閉操作(開操作)を検出すると、開閉体を反転させて開作動させる。そのため、開閉体が全閉位置近傍で停止することを十分に抑制できる。
上記目的を達成する車両用開閉システムは、上記構成の車両用開閉体制御装置を備える。
上記構成によれば、開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減できる。
本発明によれば、開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減できる。
パワースライドドア装置の概略構成図。 パワースライドドア装置のブロック図。 スライドドアの作動範囲を示す模式図。 スライドドアの開閉制御の処理手順を示すフローチャート。 第1実施形態の開作動制御の処理手順を示すフローチャート。 第1実施形態の閉作動制御の処理手順を示すフローチャート。 (a)〜(d)は第1実施形態の開作動制御時におけるスライドドアの挙動を示す模式図。 (a)〜(f)は第1実施形態の閉作動制御時におけるスライドドアの挙動を示す模式図。 車両ボディとスライドドアとの間に異物が挟み込まれる態様を示す模式図。 スライドドアの作動範囲を示す模式図。 第2実施形態の閉作動制御の処理手順を示すフローチャート。 (a)及び(b)は第2実施形態の閉作動制御時におけるスライドドアの挙動を示す模式図。 第3実施形態の開作動制御及び閉作動制御におけるスライドドアを途中位置で停止した後の処理手順を示すフローチャート。 (a)及び(b)は第3実施形態のスライドドアを途中位置で停止した後の該スライドドアの挙動を示す模式図、(c)は同じく閉作動制御時におけるスライドドアの挙動を示す模式図。 スライドドアの作動範囲を示す模式図。 第4実施形態の開作動制御の処理手順を示すフローチャート。 第4実施形態の閉作動制御の処理手順を示すフローチャート。
(第1実施形態)
以下、車両用開閉体制御装置の第1実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両ボディ1の側部には、開口部としてのドア開口2が形成されている。ドア開口2の上縁及び下縁には、車両前後方向に延びるようにアッパレール3及びロアレール4がそれぞれ設置されている。また、車両ボディ1の側部におけるドア開口2の車両後方側(図1中、右側)には、車両前後方向に延びるようにセンターレール5が設置されている。なお、本実施形態の各レール3〜5は、車両前端側が車内側に湾曲するように形成されている。各レール3〜5には、それぞれローラ6を介して開閉体としてのスライドドア7が車両前後方向に移動可能に支持されている。そして、スライドドア7は、車両前後方向に移動することによりドア開口2を開閉する。具体的には、スライドドア7は、閉方向となる車両前方側(図1中、左側)に移動することによりドア開口2を閉塞した閉状態とし、開方向となる車両後方側に移動することによりドア開口2をユーザが乗降可能な開状態とする。
スライドドア7には、ドア開口2を閉状態とする全閉位置Pcでスライドドア7を保持する全閉ロック(ラッチ機構)11が設けられている。なお、本実施形態の全閉ロック11には、ラッチ(図示略)をストライカ(図示略)に引き込むことにより、スライドドア7を全閉位置Pcで保持する周知の構成が採用されている。また、スライドドア7には、ドア開口2を開状態とする全開位置Poでスライドドア7を保持する全開ロック12が設けられている。なお、本実施形態の全開ロック12には、車両ボディ1に設けられた係合ピン(図示略)に対してフック(図示略)を係脱させことにより、スライドドア7を全開位置Poで保持する周知の構成が採用されている。
スライドドア7の外表面(意匠面)を構成するアウターパネル13には、スライドドア7を開閉する際に操作されるドアハンドル14が設けられている。ドアハンドル14には、可動式のハンドグリップ15が設けられている。なお、本実施形態のハンドグリップ15は、車両後方側に操作することにより、車両前方側の端部が引き起こされる周知の構成を有している。そして、ドアハンドル14は、ワイヤ等の伝達部材を介して全閉ロック11及び全開ロック12と機械的に連結されている。これにより、ドアハンドル14に対する操作入力は、その把持部を構成するハンドグリップ15の動作に基づいて全閉ロック11及び全開ロック12へと伝達される。なお、スライドドア7の内表面を構成するインナーパネルにも同様に、ドアハンドル(ともに図示略)が設けられている。
このように構成されたスライドドア7では、全閉位置Pcにあるスライドドア7の開方向への移動、又は全開位置Poにあるスライドドア7の閉方向への移動は、ユーザのドアハンドル14への操作入力に基づいて全閉ロック11又は全開ロック12によるスライドドア7の保持が解除されることで許容される。
また、図1及び図2に示すように、車両には、車両用開閉体制御装置としてのパワースライドドア装置21が搭載されており、このパワースライドドア装置21及びスライドドア7により車両用開閉システム20が構成されている。パワースライドドア装置21は、スライドドア7を開閉作動させる開閉駆動装置22と、その作動を制御する制御器としてのドアECU23とを備えている。なお、ドアECU23は、車載電源(バッテリ)24に接続されており、この車載電源24の電圧に基づく駆動電力の供給を通じて開閉駆動装置22の作動を制御する。ちなみに、ドアECU23がスライドドア7に設けられるか車両ボディ1に設けられるかは問わない。
詳しくは、図2に示すように、開閉駆動装置22は、スライドアクチュエータ25と、クローザアクチュエータ26と、リリースアクチュエータ27とを備えている。スライドアクチュエータ25は、適宜の伝達機構(図示略)を介してスライドドア7に連結されており、スライドドア7が開閉可能な状態で、該スライドドア7を開閉作動させる。クローザアクチュエータ26は、適宜の伝達機構(図示略)を介して全閉ロック11に連結されており、半ドア状態のスライドドア7を全閉位置Pcまで移動させて全閉ロック11により保持させる。リリースアクチュエータ27は、適宜の伝達機構(図示略)を介して全閉ロック11及び全開ロック12に連結されており、全閉ロック11によるスライドドア7の全閉位置Pcでの保持を解除させるとともに、全開ロック12によるスライドドア7の全開位置Poでの保持を解除させる。
より詳しくは、スライドアクチュエータ25は、駆動源となるスライドモータ31と、電磁クラッチ32と、パルスセンサ33とを備えている。スライドモータ31は、ドアECU23から供給される駆動電力によってその回転方向や回転数等が制御される。電磁クラッチ32は、ドアECU23から供給される駆動電力の有無によって、スライドモータ31の回転をスライドドア7に伝達可能な接続状態と、スライドモータ31の回転をスライドドア7に伝達不能な遮断状態とが切り替えられる。そして、スライドモータ31は、電磁クラッチ32を介してスライドドア7(伝達機構)に連結されている。なお、電磁クラッチ32を遮断状態とすることにより、スライドドア7がスライドモータ31を回転させることなく移動可能になるため、ユーザが大きな力を加えずともスライドドア7を手動で開閉させることが可能になる。
パルスセンサ33は、スライドモータ31の回転に応じて位相の異なる2つのパルス信号をドアECU23に出力する。そして、ドアECU23は、所定位置(例えば、全閉位置Pc)を基準としてパルス信号のパルス数を計測することにより、スライドドア7のドア位置(開閉位置)を検出する。また、ドアECU23は、2つのパルスセンサ33から入力されるパルス信号のパルスの入力順に基づいて、スライドモータ31の回転方向、すなわちスライドドア7の作動方向を検出する。さらに、ドアECU23は、検出したドア位置を微分することによりスライドドア7の作動速度Vを検出する。つまり、本実施形態では、パルスセンサ33及びドアECU23が開閉体位置検出器及び速度検出器を構成する。
クローザアクチュエータ26は、駆動源となるクローザモータ34と、ハーフラッチスイッチ35と、フルラッチスイッチ36とを備えている。クローザモータ34は、ドアECU23から供給される駆動電力によってその回転方向や回転数等が制御される。ハーフラッチスイッチ35は、ラッチが抜け止め状態をとることによりスライドドア7が半ドア状態になると、そのオンオフ状態が変化する。フルラッチスイッチ36は、ラッチがストライカに完全に嵌り込むことによりスライドドア7が全閉位置Pcで保持されると、そのオンオフ状態が変化する。
ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉方向に移動(閉作動)させる際において、スライドドア7が全開位置Poにある場合には、リリースアクチュエータ27を駆動して全開ロック12によるスライドドア7の保持を解除する。続いて、スライドドア7が開閉可能な状態になると、スライドアクチュエータ25を駆動してスライドドア7を閉作動させる。そして、ドアECU23は、ハーフラッチスイッチ35のオンオフ状態に基づいてスライドドア7が半ドア状態になったことを検出すると、クローザアクチュエータ26の作動を制御し、ラッチをストライカに引き込むことにより、全閉ロック11によってスライドドア7を全閉位置Pcで保持する。なお、ドアECU23は、スライドドア7が全閉位置Pcで保持された状態では、電磁クラッチ32を遮断状態とする。
一方、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を開方向に移動(開作動)させる際において、スライドドア7が全閉位置Pcにある場合には、リリースアクチュエータ27を駆動して全閉ロック11によるスライドドア7の保持を解除する。続いて、スライドドア7が開閉可能な状態になると、スライドアクチュエータ25を駆動してスライドドア7を開作動させる。そして、ドアECU23は、予め設定された全開範囲内でスライドドア7が停止状態になったと判定した場合に、該スライドドア7が全開ロック12によって全開位置Poで保持されたと判定する。なお、ドアECU23は、スライドドア7が全開位置Poで保持された状態では、電磁クラッチ32を遮断状態とする。
なお、図3に示すように、全開範囲は、全開位置Poと該全開位置Poよりも閉方向側の全開擬制位置Po´との間の範囲である。全開範囲は、スライドドア7やレール3〜5等の各構成部品の寸法公差に起因して全開ロック12によりスライドドア7が保持される位置が車両毎にばらつくことを考慮して設定されている。また、ドアECU23は、パルスセンサ33のパルス信号に基づいて検出されるスライドドア7の作動速度Vが所定の停止判定時間以上継続して速度判定閾値Vth以下となった場合に、スライドドア7が停止状態になったと判定する。
また、図2に示すように、ドアECU23には、例えばインストルメントパネルに設けられた運転席スイッチ41、ドアハンドル14と一体的に設けられたハンドルスイッチ42、及び車両ボディ1のピラー1a(Bピラー)における車内側に設けられたピラースイッチ43とそれぞれ電気的に接続されている。また、ドアECU23は、ユーザの携帯する携帯機(電子キー)44との間で無線通信を行うレシーバECU45と電気的に接続されている。
詳しくは、運転席スイッチ41は、オープンスイッチ41a及びクローズスイッチ41bの2つのスイッチにより構成されている。オープンスイッチ41aは、ユーザにより押圧操作されることで、開操作信号をドアECU23に出力し、クローズスイッチ41bは、閉操作信号をドアECU23に出力する。ハンドルスイッチ42は、ユーザによるドアハンドル14への操作入力に応じて、トリガ信号をドアECU23に出力する。トリガ信号は、ドアECU23に入力されると、直前のスライドドア7の作動方向とは逆方向の操作信号として認識される。例えば、直前にスライドドア7が開作動していた場合、トリガ信号は閉操作信号として認識される。ピラースイッチ43は、ユーザにより押圧操作されることで、ハンドルスイッチ42と同様にトリガ信号をドアECU23に出力する。携帯機44には、携帯機スイッチ44aが設けられている。そして、レシーバECU45は、携帯機44の携帯機スイッチ44aの押圧操作に伴う送信信号を受信することで、ハンドルスイッチ42と同様にトリガ信号をドアECU23に出力する。
そして、ドアECU23は、開操作信号が入力されると開閉駆動装置22の駆動によりスライドドア7を全開位置Poに向けて開作動させる開作動制御を実行し、閉操作信号が入力されると開閉駆動装置22の駆動によりスライドドア7を全閉位置Pcに向けて閉作動させる閉作動制御を実行する。つまり、本実施形態では、運転席スイッチ41、ハンドルスイッチ42、携帯機44の携帯機スイッチ44aが、開閉駆動装置22の駆動によりスライドドア7を開閉動作させるための開閉操作を検出する開閉操作検出器にそれぞれ相当する。
また、本実施形態のドアECU23は、ユーザによる開閉操作を検出しない場合であっても、スライドドア7が全開範囲内にある状態から自重等の要因により閉方向に移動して全開擬制位置Po´を越えた場合には、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させる、すなわち閉作動制御(アシスト閉作動制御)を実行する。
次に、ドアECUによるスライドドアの開閉制御の処理手順について説明する。なお、ドアECU23は、下記の各ステップに示す処理を所定周期毎に実行する。
図4のフローチャートに示すように、ドアECU23は、先ず開作動信号が入力されたか否かを判定し(ステップ101)、開作動信号が入力されたと判定した場合(ステップ101:YES)には、開閉駆動装置22の作動を制御してスライドドア7を開作動させるべく、開作動制御を実行する(ステップ102)。
一方、ドアECU23は、開作動信号が入力されていないと判定した場合には(ステップ101:NO)、閉作動信号が入力されたか否かを判定する(ステップ103)。そして、閉作動信号が入力されたと判定した場合には(ステップ103:YES)、開閉駆動装置22の作動を制御してスライドドア7を閉作動させるべく、閉作動制御を実行する(ステップ104)。また、閉作動信号が入力されていないと判定した場合には(ステップ103:NO)、スライドドア7が全開範囲内から閉方向に移動して全開擬制位置Po´を越えたか否かを判定する(ステップ105)。そして、スライドドア7が全開擬制位置Po´を越えた場合には(ステップ105;YES)、ステップ104に移行して閉作動制御を実行する。なお、スライドドア7が全開範囲内にある状態から全開擬制位置Po´を越えない場合には(ステップ105;NO)、ステップ102,104の各処理を実行しない。
ここで、本実施形態のパワースライドドア装置21は、スライドドア7の開作動時及び閉作動時において、該スライドドア7と車両ボディ1と間に異物が挟み込まれたことを検出する機能を備えている。なお、異物の挟み込みの態様としては、例えばスライドドア7のインサイドパネル側と車両ボディ1との間で傘等の物が入って挟み込まれる態様や、乗降するユーザの体がスライドドア7における車両前方側の外縁とドア開口2との間に挟み込まれる態様等が含まれる。
詳しくは、図1に示すように、スライドドア7における車両前方側の外縁部には、タッチセンサ(感圧センサ)46が設けられている。なお、本実施形態のタッチセンサ46は、絶縁体からなる中空チューブ内に互いに離間して配置された複数の電極線を有しており、該タッチセンサ46に作用する人体等からの接触圧に応じて電極線同士が接離することで、該電極線を流れる検出電流Iが変化する構成となっている。
図2に示すように、ドアECU23には、タッチセンサ46が接続されている。そして、ドアECU23は、スライドドア7の開作動時及び閉作動時において、検出信号としての検出電流Iの絶対値が所定の挟み込み判定時間以上継続して挟み込み判定閾値Ith0を超えると、異物の挟み込みが発生した判定する。また、ドアECU23は、上記したスライドドア7が全開ロック12により保持されたか否かの判定と同様に、スライドドア7の作動速度Vに基づいてスライドドア7が停止状態となったか否かを判定し、停止状態となった場合に異物の挟み込みが発生したと判定する。つまり、本実施形態では、パルスセンサ33及びドアECU23、タッチセンサ46及びドアECU23が挟み込み検出器を構成する。
そして、ドアECU23は、スライドドア7による異物の挟み込みを検出すると、該スライドドア7を所定距離だけ反転させてから停止させる。具体的には、ドアECU23は、スライドドア7の開作動時に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7が所定の閉じ戻し距離だけ閉作動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。また、ドアECU23は、スライドドア7の閉作動時に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7が所定の開き戻し距離だけ開作動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。なお、本実施形態では、所定の閉じ戻し距離と所定の開き戻し距離とは同一距離に設定されている。そして、ドアECU23は、異物の挟み込みを検出してスライドドア7を反転させてから作動範囲の途中位置(全開位置Po及び全閉位置Pc以外の位置)で停止させた場合には、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持する。なお、スライドドア7のドア位置は、電磁クラッチ32が接続状態のまま維持されることで、スライドモータ31の保持トルク(コギングトルク)に基づく保持力により途中位置で保持される。
また、ドアECU23は、スライドドア7の開作動時及び閉作動時において、ユーザによる開閉操作を検出すると、当該操作を検出したドア位置でスライドドア7が停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。そして、ドアECU23は、ユーザによる開閉操作を検出してスライドドア7を停止させた場合には、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持することで、スライドドア7のドア位置を途中位置で保持する。
ここで、異物の挟み込みの検出又はユーザによる開閉操作の検出により、スライドドア7が全閉位置Pc近傍に停止すると、ドア開口2がスライドドア7によりほとんど閉じられた状態となるため、スライドドア7が全閉位置Pcにあるとユーザが誤認識し易くなる。この点を踏まえ、本実施形態のドアECU23は、異物の挟み込みを検出したときのスライドドア7のドア位置、及び開閉操作を検出したときのスライドドア7のドア位置に応じて開閉駆動装置22の制御態様を変更することで、スライドドア7が全閉位置Pc近傍に停止することを抑制している。
詳しくは、図3に示すように、スライドドア7の作動範囲には、全閉位置Pcと該全閉位置Pcよりも開方向側の第1指定位置(指定位置)P1との間の範囲が第1指定範囲として設定されている。なお、第1指定位置P1は、スライドドア7の作動範囲全体における中央位置Pmよりも閉方向側、かつスライドドア7が半ドア状態となるハーフラッチ位置Phよりも開方向側で、第1指定範囲全体の距離が上記閉じ戻し距離及び開き戻し距離よりも長くなるように設定されている。また、スライドドア7の作動範囲には、全閉位置Pcと第1指定位置P1よりも閉方向側の第2指定位置P2との間の範囲が第2指定範囲として設定されている。なお、本実施形態の第2指定位置P2は、ハーフラッチ位置Phと同一位置に設定されている。
そして、ドアECU23は、開作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲内にある場合には、全閉位置Pcまでスライドドア7が移動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。なお、ドアECU23は、開作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲外にある場合には、上記のように所定の閉じ戻し距離だけスライドドア7が閉作動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。また、このように所定の閉じ戻し距離だけ閉作動した後のドア位置が第1指定範囲内にあるか第1指定範囲外にあるかは問わない。
一方、ドアECU23は、閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲内にある場合には、スライドドア7が少なくとも上記所定の開き戻し距離以上開作動した上で、第1指定範囲外に停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。なお、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲外にある場合には、上記のように所定の開き戻し距離だけスライドドア7が開作動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。
また、ドアECU23は、開作動時及び閉作動時において、ユーザによる開閉操作を検出したときのドア位置、すなわち開操作信号又は閉操作信号が入力されたときのドア位置が第2指定範囲内にある場合には、該ドア位置でスライドドア7が停止しないように開閉駆動装置22の作動を制御する。
より詳しくは、ドアECU23は、開作動時において、開操作信号又は閉操作信号が入力されたときのドア位置が第2指定範囲内にある場合には、継続してスライドドア7が開作動するように開閉駆動装置22の作動を制御する。なお、ドアECU23は、開作動時において、開操作信号又は閉操作信号が入力されたときのドア位置が第2指定範囲外にある場合には、上記のように当該信号が入力されたドア位置でスライドドア7が停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。
一方、ドアECU23は、閉作動時において、開操作信号が入力されたときのドア位置が第2指定範囲内にある場合には、スライドドア7が反転して開作動し、全開位置Poまで移動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。これに対し、ドアECU23は、閉作動時において、閉操作信号が入力されたときのドア位置が第2指定範囲内にある場合には、継続してスライドドア7が閉作動するように開閉駆動装置22の作動を制御する。なお、ドアECU23は、閉作動時において、開操作信号又は閉操作信号が入力されたときのドア位置が第2指定範囲外にある場合には、上記のように当該信号が入力されたドア位置でスライドドア7が停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。
なお、本実施形態のドアECU23は、開作動時には、パルスセンサ33が出力するパルス信号に基づいてスライドドア7のドア位置が第1指定範囲内にあるか、第2指定範囲内にあるか、又は第1指定範囲外にあるかを判定する。一方、ドアECU23は、閉作動時には、パルスセンサ33が出力するパルス信号に基づいてスライドドア7のドア位置が第1指定範囲内にあるか、又は第1指定範囲外にあるかを判定し、ハーフラッチスイッチ35及びフルラッチスイッチ36のオンオフ状態に基づいて第2指定範囲内にあるかを判定する。
次に、ドアECUによるスライドドアの開作動制御の処理手順について説明する。
図5のフローチャートに示すように、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を開作動させ(ステップ201)、スライドドア7が全開位置Poにあるか否かを判定する(ステップ202)。そして、スライドドア7が全開位置Poにあると判定した場合(ステップ202:YES)、すなわち異物の挟み込み及びユーザの開閉操作を検出することなく、スライドドア7が全開位置Poまで移動した場合には、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ203)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ204)。
一方、ドアECU23は、スライドドア7が全開位置Poにないと判定した場合には(ステップ202:NO)、スライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ205)。続いて、異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ205:YES)、挟み込みが検出したときのドア位置が第1指定範囲内にあるか否かを判定する(ステップ206)。続いて、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲内にある場合には(ステップ206:YES)、スライドドア7を反転して閉作動させ(ステップ207)、スライドドア7が全閉位置Pcにあるか否かを判定する(ステップ208)。そして、スライドドア7が全閉位置Pcにある場合には(ステップ208:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ209)、電磁クラッチ32を接続状態とする(ステップ210)。なお、スライドドア7が全閉位置Pcにない場合には(ステップ208:NO)、ステップ207に移行して閉作動を継続し、スライドドア7が全閉位置Pcに移動するまで繰り返す。
これに対し、ドアECU23は、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲外にある場合には(ステップ206:NO)、スライドドア7を反転させてから停止させる戻り位置、すなわち挟み込みを検出したときのドア位置から所定の閉じ戻し距離だけ閉方向側の位置を演算する(ステップ211)。続いて、スライドドア7を閉作動させ(ステップ212)、スライドドア7がステップ211で演算した戻り位置にあるか否かを判定する(ステップ213)。そして、スライドドア7が戻り位置にある場合には(ステップ213:YES)、ステップ209に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。なお、スライドドア7が戻り位置にない場合には(ステップ213:NO)、ステップ211に移行して閉作動を継続し、スライドドア7が戻り位置に移動するまで繰り返す。
また、ドアECU23は、スライドドア7による異物の挟み込みを検出しない場合には(ステップ205:NO)、ユーザによる開閉操作の有無を検出する(ステップ214)。続いて、開閉操作を検出した場合には(ステップ214:YES)、開閉操作を検出したときのドア位置が第2指定範囲内にあるか否かを判定する(ステップ215)。そして、開閉操作を検出したときのドア位置が第2指定範囲内にある場合には(ステップ215:YES)、ステップ201に移行し開作動を継続する。これに対し、開閉操作を検出したときのドア位置が第2指定範囲内にない場合には(ステップ215:NO)、ステップ209に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。なお、開閉操作を検出しない場合には(ステップ214:NO)、ステップ201に移行して閉作動を継続する。
次に、ドアECUによるスライドドアの閉作動制御の処理手順について説明する。
図6のフローチャートに示すように、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させ(ステップ301)、スライドドア7が全閉位置Pcにあるか否かを判定する(ステップ302)。そして、スライドドア7が全閉位置Pcにあると判定した場合(ステップ302:YES)、すなわち異物の挟み込み及びユーザの開閉操作を検出することなく、スライドドア7が全開位置Poまで移動した場合には、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ303)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ304)。
一方、ドアECU23は、スライドドア7が全閉位置Pcにないと判定した場合には(ステップ302:NO)、スライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ305)。続いて、異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ305:YES)、スライドドア7を反転させてから停止させる戻り位置、すなわち挟み込みを検出したときのドア位置から所定の開き戻し距離だけ開方向側の位置を演算する(ステップ306)。続いて、スライドドア7を反転して開作動させ(ステップ307)、スライドドア7がステップ306で演算した戻り位置にあるか否かを判定する(ステップ308)。そして、スライドドア7が戻り位置にある場合には(ステップ308:YES)、その戻り位置まで戻ったスライドドア7が第1指定範囲内にあるか否かを判定する(ステップ309)。なお、スライドドア7が戻り位置にない場合には(ステップ308:NO)、ステップ307に移行して開作動を継続し、スライドドア7が戻り位置に移動するまで繰り返す。
ドアECU23は、戻り位置まで戻ったスライドドア7が第1指定範囲外にある場合には(ステップ309:NO)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ310)、電磁クラッチ32を接続状態とする(ステップ311)。これに対し、スライドドア7が第1指定範囲内にある場合には(ステップ309:YES)、さらにスライドドア7を開作動させ(ステップ312)、スライドドア7が第1指定位置P1にあるか否かを判定する(ステップ313)。そして、スライドドア7が第1指定位置P1にある場合には(ステップ313:YES)、ステップ310に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。なお、スライドドア7が第1指定位置P1にない場合には(ステップ313:NO)、ステップ312に移行して開作動を継続し、スライドドア7が第1指定位置P1に移動するまで繰り返す。
また、ドアECU23は、スライドドア7による異物の挟み込みを検出しない場合には(ステップ305:NO)、ユーザによる開閉操作の有無を検出する(ステップ314)。続いて、開閉操作を検出した場合には(ステップ314:YES)、開閉操作を検出したときのドア位置が第2指定範囲内にあるか否かを判定する(ステップ315)。そして、ドア位置が第2指定範囲外にある場合には(ステップ315:NO)、ステップ310に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。
一方、ドアECU23は、開閉操作を検出したときのドア位置が第2指定範囲内にある場合には(ステップ315:YES)、ステップ31で開操作信号が入力されていたか否かを判定する(ステップ316)。続いて、開操作信号入力されていた場合には(ステップ316:YES)、ステップ312に移行して、スライドドア7を反転して開作動させ、スライドドア7を第1指定位置P1に停止させる。なお、開閉操作を検出しない場合(ステップ314:NO)、及び閉操作信号が入力されていた場合には(ステップ316:NO)、ステップ301に移行して閉作動を継続する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図7(a)に示すように、ドアECU23は、スライドドア7が全閉位置Pcにある状態から開作動させた直後等、開作動時のスライドドア7が第1指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を全閉位置Pcまで戻して停止させる。これに対し、図7(b)に示すように、スライドドア7が第1指定範囲外にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を所定の閉じ戻し距離だけ閉作動させてから停止させる。また、図7(c)に示すように、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出すると、スライドドア7を継続して開作動させる。これに対し、図7(d)に示すように、スライドドア7が第2指定範囲外にある場合に開閉操作を検出すると、スライドドア7を当該開閉操作を検出したドア位置で停止させる。
図8(a)に示すように、ドアECU23は、閉作動によりスライドドア7が全閉位置Pc近傍まで移動した場合等、閉作動時のスライドドア7が第1指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を所定の開き戻し距離だけ戻し、その位置が第1指定範囲外であれば、その位置で停止させる。これに対し、図8(b)に示すように、所定の開き戻し距離だけ戻したときのドア位置が第1指定範囲内であれば、さらにスライドドア7を第1指定位置P1まで戻してから停止させる。また、図8(c)に示すように、スライドドア7が第1指定範囲外にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止させる。さらに、図8(d)に示すように、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に、例えばユーザがクローズスイッチ41bを押圧することで、スライドドア7を閉作動させるための開閉操作(閉操作)を検出すると、スライドドア7を継続して開作動させ、全閉位置Pcで停止させる。
これに対し、図8(e)に示すように、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に、例えばユーザがオープンスイッチ41aを押圧することで、スライドドア7を開作動させるための開閉操作(開操作)を検出すると、スライドドア7を第1指定位置P1まで戻して停止させる。なお、図8(f)に示すように、スライドドア7が第2指定範囲外にある場合に開閉操作を検出すると、スライドドア7を当該開閉操作を検出したドア位置で停止させる。
次に、本実施形態の効果について記載する。
(1)ドアECU23は、開作動時のスライドドア7が第1指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を全閉位置Pcまで戻すようにしたため、スライドドア7が全閉位置Pc近傍で停止しなくなる。そのため、実際にはスライドドア7が全閉位置Pcにないにも関わらず、該スライドドア7が全閉位置Pcにあるとユーザが誤認識することを低減できる。
(2)ドアECU23は、スライドドア7の開作動時及び閉作動時において、異物の挟み込みを検出した場合には、スライドドア7を所定距離だけ反転させてから停止させるようにした。したがって、スライドドア7の開作動時に異物の挟み込みを検出した場合、及びスライドドア7の閉作動時に異物の挟み込みを検出した場合のいずれの場合でも、異物の挟み込みを解消できるとともに、反転したスライドドア7によって同じ異物が再度挟み込まれることを抑制できる。
(3)ドアECU23は、閉作動時のスライドドア7が第1指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を少なくとも所定の開き戻し距離以上開作動させた上で、第1指定範囲外に停止させるようにした。そのため、異物の挟み込みを解消しつつ、スライドドア7の開き量を確保してスライドドア7が全閉位置Pcにあるとユーザが誤認識することを低減できる。
(4)ドアECU23は、スライドドア7の開作動時及び閉作動時において、開閉操作を検出した場合には、該開閉操作が検出されたドア位置でスライドドア7を停止させるようにしたため、スライドドア7を作動範囲の途中位置で停止させることができる。これにより、例えば雨天時等においてスライドドア7の開き量をユーザが乗り降りできる最低限の開き量とすることが可能になり、利便性を向上させることができる。
(5)ドアECU23は、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出しても、当該操作を検出したときのドア位置でスライドドア7を停止させないため、スライドドア7が全閉位置Pc近傍で停止することを抑制でき、スライドドア7が全閉位置Pcにあるとユーザが誤認識することを低減できる。
(6)ドアECU23は、開作動時において、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出しても、継続してスライドドア7を開作動させるため、スライドドア7が全閉位置Pc近傍で停止することを十分に抑制できる。
(7)ドアECU23は、スライドドア7の閉作動時において、該スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に閉操作を検出しても、継続してスライドドア7を閉作動させる。一方、スライドドア7の閉作動時において、該スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開操作を検出すると、スライドドア7を反転して開作動させ、第1指定位置P1に停止させる。そのため、スライドドア7が全閉位置Pc近傍で停止することを十分に抑制できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図面に従って説明する。第2実施形態は、図1及び図2に示すように第1実施形態と同様の構成を有し、図4に示すように第1実施形態と同じスライドドアの開閉制御を実行する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、閉作動制御の態様のみである。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
まず、第2実施形態の背景技術について簡単に説明する。
一般に、スライドドアには、ドア位置を全閉位置で保持する全閉ロック、及び全開位置で保持する全開ロックが設けられており、例えば坂路停車時に全閉位置又は全開位置にあるスライドドアが自重等の要因によって移動しないようにしている。ここで、多くの場合、全閉ロックには、その動作状態を示すスイッチ(ラッチスイッチ)等が設けられており、開閉駆動装置の作動を制御するドアECUは、該スイッチのオンオフ状態に基づいてスライドドアが全閉位置で保持されているか否かを判定することが可能となっている。
これに対し、多くの場合、全開ロックには、その動作状態を示すスイッチ等が設けられていないため、ドアECUは、予め設定された全開範囲内でスライドドアが停止状態になったと判定した場合に、該スライドドアが全開ロックによって全開位置で保持されたと判定している。なお、全開範囲は、全開位置と該全開位置よりも閉方向側の全開擬制位置との間の範囲であり、スライドドア等の各構成部品の寸法公差等に起因して全開ロックによりスライドドアが保持される位置が車両毎にばらつくことを考慮して設定されている。
また、スライドドアが停止状態となったか否かの判定は、上記挟み込み検出の方法と同様に、開閉駆動装置のモータに供給される電流変化に基づいて行われる。
さらに、こうしたドアECUには、ユーザによる開閉操作(例えば、ドアハンドルに対する操作入力等)を検出しなくても、スライドドアが全開範囲内にある状態から閉方向に移動して全開擬制位置を越えた場合には、開閉駆動装置を駆動してスライドドアを閉作動させるものがある。これにより、例えば坂路停車時にスライドドアを全開位置まで移動させた状況下において、全開ロックの異常によりスライドドアが自重等の要因によって閉方向に移動した際に、その作動速度が過剰になることを抑制して車両ボディに加わる衝撃を低減できる。
図9に示すように、例えば坂路停車時において、スライドドア7の開作動時に傘等の異物Wがスライドドア7に設けられたカップホルダ等の突起部7aと車両ボディ1との間で挟み込まれ、スライドドア7が全開範囲内にあるものの、全開ロック12による保持が不完全な状態で挟み込みが発生した場合を想定する。この場合、上記のようにドアECU23は、スライドドア7が全開範囲内で停止状態となった判定すると、全開ロック12によりスライドドア7が全開位置Poで保持されたと判定して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を遮断状態にする。その結果、スライドドア7がその自重により閉方向に移動し、全開擬制位置Po´を越えると、ドアECU23は開閉駆動装置を駆動してスライドドア7を閉作動させる、即ち閉作動制御を実行する。
ここで、スライドドア7は、閉方向に移動するにつれて徐々に車内側にも移動するため、同図において二点鎖線で示すように、スライドドア7の突起部7a以外の部分と車両ボディ1との間で異物Wが再び挟み込まれることがある。そして、ドアECU23は、異物Wの挟み込みを検出すると、スライドドア7を反転して開作動させるため、同図において実線で示す位置で再び異物Wの挟み込みが発生する。その結果、上記のように全開ロック12によるスライドドア7の保持が不完全な状態のまま開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動が停止することで、スライドドア7が自重により閉方向に移動し、再び全開擬制位置Po´を越える。つまり、スライドドア7が全開範囲にあるものの、全開ロック12による保持が不完全な状態で挟み込みが発生した場合を想定すると、スライドドア7の閉作動と開作動とが連続して繰り返されることが考えられる。
なお、スライドドア7の開閉作動が連続して繰り返されることは、異物の挟み込みによりスライドドア7を反転して開作動させた際に、全開ロックによるスライドドア7の保持が不完全な状態で異物Wの挟み込みが発生する場合に限らず生じ得る。例えば全開ロックの異常によりスライドドア7を全開位置で保持できない場合にも、スライドドア7の開閉作動の連続して繰り返されること同様に生じ得る。
この点を踏まえ、本実施形態のドアECU23は、スライドドア7の閉作動時において、異物Wの挟み込みを検出したときのスライドドア7が反転禁止範囲内にある場合には、スライドドア7が反転して開作動しないように駆動装置22の作動を制御する。即ち、第2の実施形態は、スライドドア7の閉作動と開作動とが連続して繰り返されることを抑制できる。
詳しくは、図10に示すように、反転禁止範囲は、スライドドア7の作動範囲のうち、全開位置Poと全開擬制位置Po´よりも閉方向側の反転禁止位置Ppとの間の範囲とされている。この反転禁止位置Ppは、全開擬制位置Po´から所定の開き戻し距離よりも閉方向側に大きく離れ、かつ中央位置Pmよりも開方向側の位置に設定されている。そして、ドアECU23は、スライドドア7の閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲内にある場合には、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動(スライドモータ31)を停止するとともに、電磁クラッチ32を断続的に遮断状態とする。なお、ドアECU23は、閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲外にある場合には、上記のように所定の開き戻し距離だけスライドドア7が開作動してから停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。
次に、ドアECUによるスライドドアの閉作動制御の処理手順について説明する。
図11のフローチャートに示すように、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させ(ステップ401)、スライドドア7が全閉位置Pcにあるか否かを判定する(ステップ402)。そして、スライドドア7が全閉位置Pcにあると判定した場合には(ステップ402:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ403)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ404)。
一方、ドアECU23は、スライドドア7が全閉位置Pcにないと判定した場合には(ステップ402:NO)、スライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ405)。続いて、異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ405:YES)、当該異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲内にあるか否かを判定する(ステップ406)。続いて、当該ドア位置が反転禁止範囲外にある場合には(ステップ406:NO)、スライドドア7を反転させて停止させる戻り位置を演算し(ステップ407)、スライドドア7を反転して開作動させる(ステップ408)。そして、スライドドア7がステップ407で演算した戻り位置にあるか否かを判定し(ステップ409)、スライドドア7が戻り位置にある場合には(ステップ409:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ410)、電磁クラッチ32を接続状態とする(ステップ411)。なお、スライドドア7が戻り位置にない場合には(ステップ409:NO)、ステップ408に移行して開作動を継続し、スライドドア7が戻り位置に移動するまで繰り返す。
また、ドアECU23は、スライドドア7による異物の挟み込みを検出しない場合には(ステップ405:NO)、ユーザによる開閉操作の有無を検出する(ステップ412)。続いて、開閉操作を検出した場合には(ステップ412:YES)、ステップ410に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。なお、開閉操作を検出しない場合には(ステップ412:NO)、ステップ401に移行して閉作動を継続する。
これに対し、ドアECU23は、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲内にある場合には(ステップ406:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ413)、電磁クラッチ32を断続的に遮断状態とする(ステップ414)。
次に、本実施形態の作用について説明する。
例えば坂路停車時において、スライドドア7が全開範囲にあるものの、全開ロック12による保持が不完全な状態で挟み込みが発生した場合、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動が停止され、電磁クラッチ32が遮断状態になる。その結果、スライドドア7が自重により閉方向に移動して全開擬制位置Po´を越えると閉作動制御が実行される。
このとき、図12(a)に示すように、ドアECU23は、スライドドア7が反転禁止位置Ppを越えてから異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止させる。ここで、上記のように反転禁止位置Ppは、全開擬制位置Po´から所定の開き戻し距離よりも閉方向側に大きく離れた位置に設定されていることから、スライドドア7は全開範囲までは戻らない。そのため、ドアECU23は、スライドドア7が全開ロック12により全開位置Poで保持されたとは判定せず、電磁クラッチ32は接続状態のまま維持され、スライドドア7が自重で閉作動することが抑制される。
これに対し、図12(b)に示すように、ドアECU23は、スライドドア7が反転禁止位置Ppを越える前に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を当該異物の挟み込みを検出したときのドア位置で停止させる。そして、このとき電磁クラッチ32を断続的に遮断状態とするため、ユーザが大きな力を加えなくても、スライドドア7を少しずつ手動で閉方向に移動させ、異物を取り除くことが可能になる。
次に、本実施形態の効果について記載する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果を有する。
(8)ドアECU23は、スライドドア7の閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのスライドドア7が反転禁止範囲内にある場合には、スライドドア7を反転させて開作動させないようにしたため、異物の挟み込みによりスライドドア7が全開範囲内に戻ることを抑制できる。これにより、全開ロック12によるスライドドア7の保持が不完全な状態で異物の挟み込みが発生することを低減でき、スライドドア7の閉作動と開作動とが連続して繰り返されることを抑制できる。
(9)ドアECU23は、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲外にある場合には、スライドドア7を反転して所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止するようにした。そのため、異物の挟み込みを解消できるとともに、反転したスライドドア7によって同じ異物が再度挟み込まれることを抑制できる。そして、反転禁止位置Ppを、全開擬制位置Po´から所定の開き戻し距離よりも閉方向側に大きく離れた位置に設定したため、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が所定の開き戻し距離だけ開作動すると全開範囲内に戻るような位置である場合には、スライドドア7が反転して開作動しないことになる。したがって、異物の挟み込みによりスライドドア7が反転して開作動した際に全開範囲内に戻ることが十分に抑制される。これにより、全開ロック12によるスライドドア7の保持が不完全な状態で異物の挟み込みが繰り返し発生することを効果的に低減でき、スライドドア7の閉作動と開作動とが連続して繰り返されることを効果的に抑制できる。
(10)ドアECU23は、スライドドア7の閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲内にある場合には、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止するとともに、電磁クラッチ32を断続的に遮断状態とするようにした。そのため、ユーザが大きな力を加えなくても、スライドドア7を少しずつ手動で閉方向に移動させることができ、容易に異物を取り除くことができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図面に従って説明する。なお、本実施形態と上記第1実施形態との主たる相違点は、スライドドアを途中位置で停止させた後の制御の態様のみである。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
例えば急な坂路に車両を停車し、スライドドア7に作用する自重に応じた閉方向の分力が上記スライドモータ31の保持トルクに基づく保持力を上回った場合には、途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動し、異物の挟み込みが発生することがある。
この点を踏まえ、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動した際に、タッチセンサ46の出力する検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には、該スライドドア7が全開位置Poまで移動するように開閉駆動装置22の作動を制御する。また、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力をしない状態での挟み込みの検出は、検出電流Iの絶対値が高感度挟み込み判定閾値Ith1よりも所定の挟み込み判定時間継続して大きくなった場合に、異物の挟み込みがあったと判定する。なお、高感度挟み込み判定閾値Ith1は、上記挟み込み判定閾値Ith0よりも小さな値に設定されている。つまり、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動する場合には、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させる場合に比べ、異物が挟み込まれている旨の検出結果が得られ易くなるように、検出電流Iに基づく挟み込み検出の検出条件を変更する。
一方、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉作動した際に、スライドドア7の作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態を継続する。
次に、異物の挟み込み又はユーザによる開閉操作によりスライドドア7をその作動範囲の途中位置で停止させた後の処理手順について説明する。
図13に示すように、ドアECU23は、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ209又はステップ310)、電磁クラッチ32を接続状態としてから(ステップ210又はステップ311)、スライドモータ31に駆動電力の供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動したか否かを判定する(ステップ501)。続いて、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動した場合には(ステップ501:YES)、タッチセンサ46から出力される検出電流Iに基づいてスライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ502)。
なお、このときの挟み込み検出は、検出電流Iと高感度挟み込み判定閾値Ith1との大小比較に基づいて行い、上記ステップ205,305(図5及び図6参照)の検出電流に基づく挟み込み検出は、検出電流Iと挟み込み判定閾値Ith0との大小比較に基づいて行う。
続いて、検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ502:YES)、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を開作動させ(ステップ503)、スライドドア7が全開位置Poにあるか否かを判定する(ステップ504)。
そして、スライドドア7が全開位置Poにある場合には(ステップ504:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ505)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ506)。
なお、スライドドア7が全開位置Poにない場合には(ステップ504:NO)、ステップ503に移行して開作動を継続し、スライドドア7が全開位置Poに移動するまで繰り返す。
一方、ドアECU23は、電磁クラッチ32を接続状態とした後に、スライドモータ31に駆動電力の供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動しない場合には(ステップ501:NO)、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持する。また、検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出しない場合(ステップ502:NO)、すなわち異物の挟み込みが発生しない場合に加え、スライドドア7の作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出した場合にも、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図14(a),(b)に示すように、例えば急な坂道に車両を停車し、スライドドア7を途中位置で停止させた状態でユーザが乗降する際に、スライドドア7がその自重等の要因により閉方向に移動した状況を想定する。ここで、同図(a)に示すように、例えばユーザが挟まれた場合、タッチセンサ46の検出電流Iに基づいて挟み込みを検出すると、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を全開位置Poまで移動させる。これにより、スライドドア7が全開ロック12により全開位置Poで保持されるため、ユーザは容易に乗降することが可能になる。
一方、図14(b)に示すように、例えばスライドドア7がその自重等の要因により閉方向に移動してきたことをユーザが認識して手で止めた場合、スライドドア7の作動速度Vに基づいて挟み込みを検出しても、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態を継続する。これにより、スライドドア7がそのドア位置で停止したままとなるため、同ユーザに違和感を与えることが低減される。
なお、図14(c)に示すように、開閉駆動装置22の駆動によるスライドドア7の閉作動時にタッチセンサ46の検出電流I又はスライドドア7の作動速度Vに基づいて挟み込みを検出すると、ドアECU23は、スライドドア7を所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止させる。これにより、異物の挟み込みが解消されるとともに、反転したスライドドア7によって同じ異物が再度挟み込まれることが抑制される。
次に、本実施形態の効果について記載する。なお、本実施形態では、上記第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果を有する。
(11)ドアECU23は、スライドドア7がその自重等の要因によりスライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま閉方向に移動した際に、タッチセンサ46が出力する検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を全開位置Poまで開作動させるようにした。そのため、異物の挟み込みを解消できるとともに、全開ロック12によりスライドドア7が全開位置Poで保持されることで該スライドドア7が自重等の要因により再度閉方向に移動して異物の挟み込みが発生することを抑制できる。
(12)ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動した際に、スライドドア7の作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態を継続するようにした。
ここで、タッチセンサ46の検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出する場合には、ユーザがスライドドア7の移動を認識しておらず、スライドドア7(タッチセンサ46)がユーザの体に不意に接触するような状況が多い。そのため、検出電流Iに基づいて挟み込みが検出される場合には、スライドドア7を全開位置Poまで移動させて全開ロック12により保持することで、スライドドア7が繰り返し閉作動しないようにすることが望ましい。一方、作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出する場合には、上記のようにスライドドア7が自重等の要因で閉方向に移動していることをユーザが認識し、手でスライドドア7の移動を止めるような状況も想定される。そのため、作動速度Vに基づいて異物の挟み込みが検出される場合には、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態を継続し、スライドドア7を移動させない方が、ユーザに違和感を与えることを低減できる。したがって、本実施形態では、必要性の高い場合に適切にスライドドア7を全開位置Poまで移動させることができ、効果的に利便性を向上させることができる。
(13)ドアECU23は、開閉駆動装置22の駆動によるスライドドア7の閉作動時に異物の挟み込みを検出した場合には、スライドドア7を所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止させるようにした。そのため、スライドドア7の閉作動時に異物の挟み込みを検出した際に、異物の挟み込みを解消できるとともに、反転したスライドドア7によって同じ異物が再度挟み込まれることを抑制できる。
(14)ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動する場合には、開閉駆動装置22の駆動によりスライドドア7を閉作動させる場合に比べ、異物が挟み込まれている旨の検出結果が得られ易くなるように、検出電流Iに基づく挟み込み検出の検出条件を変更する。
ここで、スライドドア7がその自重等の要因によりスライドモータ31に駆動電力が供給しない状態のまま閉方向に移動する際には、スライドモータ31の保持トルクに基づく保持力がブレーキとして作用することになるため、スライドドア7の作動速度Vは比較的遅い。そのため、異物がタッチセンサ46に与える接触圧も小さくなり易い。したがって、上記構成のように、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉作動する場合に、タッチセンサ46の検出電流Iに基づく挟み込み検出の検出条件を緩和することで、精度良く異物の挟み込みを検出できる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図面に従って説明する。第4実施形態は、図1及び図2に示すように上記各実施形態と同様の構成を有し、図4に示すように各実施形態と同じスライドドアの開閉制御を実行する。なお、本実施形態と第1実施形態との主たる相違点は、図5の処理に代えて図16の処理を行い、図6の処理に代えて図17の処理を行う点である。このため、説明の便宜上、同一の構成については上記第1実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
まず、第4実施形態の背景技術について簡単に説明する。
通常、開閉駆動装置には、モータとスライドドアとの間の駆動力伝達を断接する電磁クラッチ等の断接機構が設けられている。スライドドアを途中位置で停止させる場合には、断接機構を接続状態とすることでモータの保持トルク(コギングトルク)に基づく保持力でスライドドアのドア位置を途中位置で保持している。そのため、例えば急な坂路に車両を停車することで、スライドドアに作用する自重に応じた閉方向の分力が上記保持力を上回った場合等には、途中位置で停止されたスライドドアが閉方向に移動する虞がある。
しかし、従来のパワースライドドア装置では、開閉駆動装置の駆動源であるモータに駆動電力を供給しない状態のまま、途中位置で保持したスライドドアが移動することについては何ら考慮されておらず、この点においてなお改善の余地がある。
第4実施形態は、この点を改善することが可能である。
ドアECU23は、スライドドア7の開作動時及び閉作動時において、ユーザによる開閉操作を検出すると、当該操作を検出したドア位置でスライドドア7が停止するように開閉駆動装置22の作動を制御する。そして、ドアECU23は、ユーザによる開閉操作を検出してスライドドア7を停止させた場合には、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持することで、スライドドア7のドア位置を途中位置で保持する。
ここで、例えば急な坂路に車両を停車し、スライドドア7に作用する自重に応じた閉方向の分力が上記スライドモータ31の保持トルクに基づく保持力を上回った場合には、途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動し、異物の挟み込みが発生することがある。
この点を踏まえ、第4の実施形態は、途中位置で停止したスライドドア7の移動による異物の挟み込みを解消できる。即ち、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動した際に、タッチセンサ46の出力する検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には、該スライドドア7が全開位置Poまで移動するように開閉駆動装置22の作動を制御する。
また、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力をしない状態での挟み込みの検出は、検出電流Iの絶対値が高感度挟み込み判定閾値Ith1よりも所定の挟み込み判定時間継続して大きくなった場合に、異物の挟み込みがあったと判定する。なお、高感度挟み込み判定閾値Ith1は、上記挟み込み判定閾値Ith0よりも小さな値に設定されている。
つまり、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動する場合には、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させる場合に比べ、異物が挟み込まれている旨の検出結果が得られ易くなるように、検出電流Iに基づく挟み込み検出の検出条件を変更する。
一方、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉作動した際に、スライドドア7の作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態を継続する。
次に、ドアECUによるスライドドアの開作動制御の処理手順について説明する。
図16のフローチャートに示すように、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を開作動させ(ステップ601)、スライドドア7が全開位置Poにあるか否かを判定する(ステップ602)。そして、スライドドア7が全開位置Poにあると判定した場合(ステップ602:YES)、すなわち異物の挟み込み及びユーザの開閉操作を検出することなく、スライドドア7が全開位置Poまで移動した場合には、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ603)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ604)。
一方、ドアECU23は、スライドドア7が全開位置Poにないと判定した場合には(ステップ602:NO)、スライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ605)。なお、このときの検出電流Iに基づく挟み込み検出は、検出電流Iと挟み込み判定閾値Ith0との大小比較に基づいて行う。続いて、異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ605:YES)、スライドドア7を反転させてから停止させる戻り位置、すなわち挟み込みを検出したときのドア位置から所定の閉じ戻し距離だけ閉方向側の位置を演算する(ステップ606)。続いて、スライドドア7を閉作動させ(ステップ607)、スライドドア7がステップ606で演算した戻り位置にあるか否かを判定する(ステップ608)。そして、スライドドア7が戻り位置にある場合には(ステップ608:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ609)、電磁クラッチ32を接続状態とする(ステップ610)。なお、スライドドア7が戻り位置にない場合には(ステップ608:NO)、ステップ607に移行して閉作動を継続し、スライドドア7が戻り位置に移動するまで繰り返す。
また、ドアECU23は、スライドドア7による異物の挟み込みを検出しない場合には(ステップ605:NO)、ユーザによる開閉操作の有無を検出する(ステップ611)。続いて、開閉操作を検出した場合には(ステップ611:YES)、ステップ609に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。なお、開閉操作を検出しない場合には(ステップ611:NO)、ステップ601に移行して閉作動を継続する。
そして、ドアECU23は、スライドドア7を途中位置で停止させ、上記ステップ610で電磁クラッチ32を接続状態とした後に、スライドモータ31に駆動電力の供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動したか否かを判定する(ステップ612)。続いて、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動した場合には(ステップ612:YES)、タッチセンサ46から出力される検出電流Iに基づいてスライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ613)。なお、このときの挟み込み検出は、検出電流Iと高感度挟み込み判定閾値Ith1との大小比較に基づいて行う。
続いて、検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ613:YES)、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を開作動させ(ステップ614)、スライドドア7が全開位置Poにあるか否かを判定する(ステップ615)。そして、スライドドア7が全開位置Poにある場合には(ステップ615:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ616)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ617)。なお、スライドドア7が全開位置Poにない場合には(ステップ615:NO)、ステップ614に移行して開作動を継続し、スライドドア7が全開位置Poに移動するまで繰り返す。
一方、ドアECU23は、電磁クラッチ32を接続状態とした後に、スライドモータ31に駆動電力の供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動しない場合には(ステップ612:NO)、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持する。また、検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出しない場合(ステップ613:NO)、すなわち異物の挟み込みが発生しない場合に加え、スライドドア7の作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出した場合にも、電磁クラッチ32を接続状態のまま維持する。
このように、本実施形態の図16で示される開作動制御の処理は、第3実施形態の図13で示される処理と同じ処理(ステップ609〜617)を含んでいる。
次に、ドアECUによるスライドドアの閉作動制御の処理手順について説明する。
図17のフローチャートに示すように、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させ(ステップ701)、スライドドア7が全閉位置Pcにあるか否かを判定する(ステップ702)。そして、スライドドア7が全閉位置Pcにあると判定した場合(ステップ702:YES)、すなわち異物の挟み込み及びユーザの開閉操作を検出することなく、スライドドア7が全位置Pまで移動した場合には、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ703)、電磁クラッチ32を遮断状態とする(ステップ704)。
一方、ドアECU23は、スライドドア7が全閉位置Pcにないと判定した場合には(ステップ702:NO)、スライドドア7による異物の挟み込みの有無を検出する(ステップ705)。続いて、異物の挟み込みを検出した場合には(ステップ705:YES)、スライドドア7を反転させて停止させる戻り位置、すなわち挟み込みを検出したときのドア位置から所定の開き戻し距離だけ開方向側の位置を演算する(ステップ706)。続いて、スライドドア7を反転して開作動させ(ステップ707)、スライドドア7がステップ706で演算した戻り位置にあるか否かを判定する(ステップ708)。そして、スライドドア7が戻り位置にある場合には(ステップ708:YES)、開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し(ステップ709)、電磁クラッチ32を接続状態とする(ステップ710)。なお、スライドドア7が戻り位置にない場合には(ステップ708:NO)、ステップ707に移行して開作動を継続し、スライドドア7が戻り位置に移動するまで繰り返す。
また、ドアECU23は、スライドドア7による異物の挟み込みを検出しない場合には(ステップ705:NO)、ユーザによる開閉操作の有無を検出する(ステップ711)。続いて、開閉操作を検出した場合には(ステップ711:YES)、ステップ709に移行して開閉駆動装置22によるスライドドア7の開閉作動を停止し、電磁クラッチ32を接続状態とする。なお、開閉操作を検出しない場合には(ステップ711:NO)、ステップ701に移行して閉作動を継続する。
そして、ドアECU23は、スライドドア7を途中位置で停止させ、上記ステップ710で電磁クラッチ32を接続状態とした後は、上記開作動制御のステップ612〜617と同様に処理を行う(ステップ712〜717)。
このように、本実施形態の図17で示される閉作動制御の処理は、第3実施形態の図13で示される処理と同じ処理(ステップ709〜717)を含んでいる。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図14(a),(b)に示すように、例えば急な坂道に車両を停車し、スライドドア7を途中位置で停止させた状態でユーザが乗降する際に、スライドドア7がその自重により閉方向に移動した状況を想定する。ここで、同図(a)に示すように、例えばユーザが挟まれた場合、タッチセンサ46の検出電流Iに基づいて挟み込みを検出すると、ドアECU23は、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を全開位置Poまで移動させる。これにより、スライドドア7が全開ロック12により全開位置Poで保持されるため、ユーザは容易に乗降することが可能になる。
一方、図14(b)に示すように、例えばスライドドア7がその自重により閉方向に移動してきたことをユーザが認識して手で止めた場合、スライドドア7の作動速度Vに基づいて挟み込みを検出しても、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態を継続する。これにより、スライドドア7がそのドア位置で停止したままとなるため、同ユーザに違和感を与えることが低減される。
なお、図14(c)に示すように、開閉駆動装置22の駆動によるスライドドア7の閉作動時にタッチセンサ46の検出電流I又はスライドドア7の作動速度Vに基づいて挟み込みを検出すると、ドアECU23は、スライドドア7を所定の開き戻し距離だけ開作動させてから停止させる。これにより、異物の挟み込みが解消されるとともに、反転したスライドドア7によって同じ異物が再度挟み込まれることが抑制される。
このように、本実施形態では、第3実施形態と同様の作用を有する。
また、本実施形態は、第3実施形態の効果(11)〜(14)と同様の効果を奏するため、その説明を省略する。
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記第1実施形態では、開作動時のスライドドア7が第1指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を反転して全閉位置Pcまで移動させたが、これに限らず、例えば所定の閉じ戻し距離だけ閉作動させた後、スライドドア7が全閉位置Pcまで移動しかた否かによらず停止させてもよい。
・上記第1実施形態では、閉作動時のスライドドア7が第1指定範囲内にある場合に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を少なくとも所定の開き戻し距離以上開作動させた上で、第1指定範囲外に位置するように開作動させて停止するようにした。しかし、これに限らず、スライドドア7を少なくとも所定の開き戻し距離以上開作動させれば、スライドドア7を第1指定範囲内に停止させてもよい。
・上記第1実施形態では、開作動時において、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出しても、スライドドア7を継続して開作動させたが、これに限らず、例えば開閉操作を検出すると、スライドドア7を反転して閉作動させてもよい。
・上記第1実施形態では、閉作動時において、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に閉操作を検出しても、スライドドア7を継続して閉作動させたが、これに限らず、例えば閉操作を検出すると、スライドドア7を反転して開作動させてもよい。
・上記第1実施形態では、閉作動時において、該スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開操作を検出すると、スライドドア7を反転して開作動させ、全開位置Poまで移動させてから停止させたが、これに限らず、例えば第1指定位置P1まで移動させてから停止させてもよい。また、スライドドア7を反転させず、継続してスライドドア7を閉作動させてもよい。
・上記第1実施形態では、スライドドア7が第2指定範囲内にある場合に開閉操作を検出しても、当該操作を検出したときのドア位置でスライドドア7を停止させないようにしたが、これに限らず、スライドドア7を第2指定範囲内に停止させてもよい。
・上記第1実施形態では、開作動時及び閉作動時において、ユーザによる開閉操作を検出したときのドア位置が第2指定範囲外にある場合には、当該操作を検出したドア位置でスライドドア7を停止させた。また、第2、第3及び第4実施形態では、スライドドア7の開作動時及び閉作動時にユーザによる開閉操作を検出すると、当該操作を検出したドア位置でスライドドア7を停止させた。
しかし、これに限らず、第1〜第4実施形態において、例えば当該操作を検出したドア位置から所定距離だけ反転させてからスライドドア7を停止させてもよい。また、第1〜第4実施形態において、ユーザによる開閉操作を検出しても、スライドドア7を停止させず、継続して開作動又は閉作動させてもよい。
・上記第1実施形態では、開作動時及び閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が第1指定範囲外にある場合には、スライドドア7を所定距離だけ反転させてから停止させた。また、第2実施形態では、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲外にある場合には、スライドドア7を所定距離だけ反転させてから停止させた。さらに、第3及び第4実施形態では、スライドドア7の開作動時及び閉作動時に異物の挟み込みを検出すると、スライドドア7を停止させた。
しかし、これに限らず、第1、第3及び第4実施形態において、異物の挟み込みを検出した場合、例えばスライドドア7を全開位置Po又は全閉位置Pcまで移動させてもよく、また、第1、第3及び第4実施形態において、異物の挟み込みを検出したドア位置でスライドドア7を停止させてもよい。同様に、上記第2実施形態において、異物の挟み込みを検出したときのドア位置が反転禁止範囲外にある場合に、例えばスライドドア7を全開位置Po又は全閉位置Pcまで移動させてもよく、また、異物の挟み込みを検出したドア位置でスライドドア7を停止させてもよい。
・上記第1、第3及び第4実施形態において、スライドドア7が全開範囲内にある状態から閉方向に移動して全開擬制位置Po´を越えても、ユーザによる開閉操作を検出しなければ閉作動制御実行しないようにしてもよい。
・上記第1実施形態では、第1指定位置P1を中央位置Pmよりも閉方向側、かつハーフラッチ位置Phよりも開方向側で、第1指定範囲全体の距離が上記閉じ戻し距離及び開き戻し距離よりも長くなるように設定した。しかし、これに限らず、中央位置Pmよりも閉方向側、かつハーフラッチ位置Phよりも開方向側であれば、任意の位置に設定可能である。また、第2指定位置P2は、ハーフラッチ位置Phと同一位置出なくともよく、第1指定位置P1よりも閉方向側であれば、任意の位置に設定可能である。
・上記第2実施形態では、反転禁止位置Ppを、全開擬制位置Po´から所定の開き戻し距離よりも閉方向側に大きく離れた位置に設定したが、これに限らず、全開擬制位置Po´から反転禁止位置Ppまでの距離が所定の開き戻し距離以下となるように反転禁止位置Ppを設定してもよい。
・上記第2実施形態では、スライドドア7の閉作動時において、異物の挟み込みを検出したときのスライドドア7のドア位置が反転禁止範囲内にある場合には、電磁クラッチ32を断続的に遮断状態としたが、これに限らず、電磁クラッチ32を継続的に接続状態又は遮断状態としてもよい。
・上記第3及び第4実施形態において、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動した際に、スライドドア7の作動速度Vに基づいて異物の挟み込みを検出したときは、該スライドドア7を全開位置Poまで移動させてもよい。
・上記第3及び第4実施形態では、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動する場合の挟み込みの検出は、検出電流Iが高感度挟み込み判定閾値Ith1よりも所定の挟み込み判定時間継続して大きくなった場合に異物の挟み込みが発生したと判定するようにした。しかし、これに限らず、この場合の挟み込み検出に関し、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7の閉作動させる場合に比べ、異物が挟み込まれている旨の検出結果が得られ易くなるように検出条件を変更する態様は適宜変更可能である。具体的には、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のままスライドドア7が閉方向に移動する場合には、例えば所定の挟み込み判定時間を短くしたり、判定に用いる検出電流Iの値を実際に検出した値よりも大きな値としたりしてもよい。
また、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動した場合の検出条件が、開閉駆動装置22を駆動してスライドドア7を閉作動させる場合の検出条件と同一であってもよい。
・上記第3及び第4実施形態では、ドアECU23は、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま、途中位置で停止されたスライドドア7が閉方向に移動した際に対応する制御を実施した。しかし、これに限らず、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま、途中位置で停止されたスライドドア7が開方向に移動した際に対応する制御を実行してもよい。具体的には、スライドモータ31に駆動電力を供給しない状態のまま途中位置で停止されたスライドドア7が開方向に移動した際に、異物の挟み込みを検出した場合には、該スライドドア7を全閉位置Pcまで移動させるようにしてもよい。
・上記各実施形態では、ドアECU23は、スライドドア7の停止位置によらず、ハンドルスイッチ42等のスイッチから入力されるトリガ信号を直前のスライドドア7の作動方向とは逆方向の操作信号として認識するようにした。しかし、これに限らず、トリガ信号を、スライドドア7が全開位置Po又は全閉位置Pcにある場合にのみ直前のスライドドア7の作動方向とは逆方向の操作信号として認識し、スライドドア7が途中位置にある場合には、直前のスライドドア7の作動方向と同一方向の操作信号として認識するようにしてもよい。これにより、例えばスライドドア7の閉作動時に該スライドドア7を途中位置で停止させた場合、ユーザがドアハンドル14を再度操作することにより、継続してスライドドア7を閉作動させることが可能になる。
なお、この構成において、閉作動時のスライドドア7が第2指定範囲にあるときにトリガ信号が入力された場合には、ドアECU23は、該トリガ信号を閉操作信号と認識せず、開操作信号と認識することにより、図8(e)に示すようにスライドドア7を反転させて開作動させることが好ましい。
・上記各実施形態では、ユーザの開閉操作を検出する開閉操作検出器として、パワースライドドア装置21が運転席スイッチ41、ハンドルスイッチ42、ピラースイッチ43及び携帯機スイッチ44aを有する構成としたが、これに限らず、例えばピラースイッチ43を有していない構成としたり、他のスイッチを有する構成としたりしてもよい。
・上記各実施形態では、所定の閉じ戻し距離と所定の開き戻し距離とを同一距離に設定したが、所定の閉じ戻し距離と所定の開き戻し距離とを異なる距離に設定してもよい。
・上記各実施形態において、全開ロック12として、例えば各ローラ6が各レール3〜5に設けられた突起(図示略)を乗り越えることにより、スライドドア7を全開位置Poで保持する構成を採用してもよい。この場合には、全開位置Poにあるスライドドア7の閉方向への移動は、ローラ6が突起を乗り越えるために必要な力をスライドドア7に付与することで許容される。
・上記各実施形態では、スライドモータ31とスライドドア7との間の駆動力伝達を断接させる断接機構として電磁クラッチ32を用いたが、これに限らず、例えば機械式のクラッチを用いてもよい。
・上記第1及び第2実施形態において、開閉駆動装置22が電磁クラッチ等の断接機構を有しない構成としてもよい。
・上記各実施形態では、タッチセンサ46から出力される検出電流Iに基づいて異物の挟み込みを検出したが、これに限らず、例えばタッチセンサ46を接触圧に応じた検出電圧を出力する構成とし、この検出電圧に基づいて異物の挟み込みを検出してもよい。また、タッチセンサ46として、例えば圧電材料を2つの電極で挟んだ構成のものや他の構成のものを採用してもよい。
・上記各実施形態では、スライドドア7の作動速度Vに基づいて該スライドドア7が停止状態となったか否か(挟み込みが発生したか否か)を検出したが、これに限らず、例えばスライドモータ31に供給されるモータ電流に基づいてスライドドア7が停止状態となったか否かを検出してもよい。
・上記各実施形態では、パルスセンサ33から出力されるパルス信号のパルス数をカウントすることでスライドドア7のドア位置(作動速度V)を検出したが、これに限らず、例えばスライドモータ31の絶対角を検出することで、スライドドア7のドア位置(作動速度V)を検出してもよい。また、例えば変位センサ等を用いて、直接的にドア位置を検出してもよい。
・上記各実施形態では、開閉駆動装置22がスライドアクチュエータ25、クローザアクチュエータ26及びリリースアクチュエータ27を有する構成としたが、これに限らず、例えばクローザアクチュエータ26を設けず、スライドアクチュエータ25により半ドア状態のスライドドア7を全閉位置Pcまで移動させるようにしてもよい。
・上記第1、第3及び第4実施形態において、上記第2実施形態の開閉体の閉作動と開作動とが連続して繰り返されることを抑制するための制御を併せて実行してもよい。
・上記第1実施形態では、スライドドア7を開閉させるパワースライドドア装置21に対して、スライドドア7が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減するための制御を適用した。しかし、例えば、車両後部に設けられたバックドアやラゲッジドア、あるいはトランク蓋等、スライドドア7以外の開閉体を開閉させる他の車両用開閉体制御装置に対して、開閉体が全閉位置にあるとユーザが誤認識することを低減するための制御を適用してもよい。同様に、スライドドア7以外の開閉体を開閉させる他の車両用開閉体制御装置に対して、上記第2実施形態の開閉体の閉作動と開作動とが連続して繰り返されることを抑制するための制御を適用してもよく、また、上記第3及び第4実施形態の途中位置で停止した開閉体の移動による異物の挟み込みを解消するための制御を適用してもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
)車両の開閉体を開閉作動させる開閉駆動装置と、前記開閉体を全閉位置で保持する全閉ロックと、前記開閉体の開閉体位置を検出する開閉体位置検出器と、前記開閉体による異物の挟み込みを検出する挟み込み検出器と、前記開閉駆動装置の作動を制御する制御器とを備え、前記開閉駆動装置には、該開閉駆動装置の駆動源となるモータと前記開閉体との間の駆動力伝達を断接する断接機構が設けられ、前記制御器は、前記断接機構を前記モータと前記開閉体との間の駆動力伝達が可能な接続状態として前記開閉体をその作動範囲の途中位置で停止させた状態から、前記モータに駆動電力を供給しない状態のまま前記開閉体が開方向に移動した際に異物の挟み込みを検出した場合には、該開閉体が全閉位置まで移動するように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
7…スライドドア(開閉体)、11…全閉ロック、12…全開ロック、14…ドアハンドル、20…車両用開閉システム、21…パワースライドドア装置(車両用開閉体制御装置)、22…開閉駆動装置、23…ドアECU(制御器、挟み込み検出器、速度検出器)、24…車載電源、31…スライドモータ(モータ)、32…電磁クラッチ(断接機構)、33…パルスセンサ(挟み込み検出器、速度検出器)、41…運転席スイッチ(開閉操作検出器)、42…ハンドルスイッチ(開閉操作検出器)、43…ピラースイッチ(開閉操作検出器)、44…携帯機、44a…携帯機スイッチ(開閉操作検出器)、45…レシーバECU、46…タッチセンサ(挟み込み検出器)、I…検出電流、P1…第1指定位置(指定位置)、P2…第2指定位置、Pc…全閉位置、Po…全開位置、Pp…反転禁止位置、V…作動速度、W…異物。

Claims (7)

  1. 車両の開閉体を開閉作動させる開閉駆動装置と、
    前記開閉体の開閉体位置を検出する開閉体位置検出器と、
    前記開閉体による異物の挟み込みを検出する挟み込み検出器と、
    前記開閉駆動装置の作動を制御する制御器とを備え、
    前記制御器は、前記開閉体の閉作動時において、
    異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が全閉位置と該全閉位置よりも開方向側の指定位置との間の指定範囲外にある場合には、前記開閉体が反転して所定の開き戻し距離だけ開作動してから停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、
    異物の挟み込み検出したときの開閉体位置が前記指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して前記所定の開き戻し距離以上開作動し、かつ前記指定範囲外で停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
  2. 車両の開閉体を開閉作動させる開閉駆動装置と、
    前記開閉体の開閉体位置を検出する開閉体位置検出器と、
    前記開閉体による異物の挟み込みを検出する挟み込み検出器と、
    前記開閉駆動装置の作動を制御する制御器とを備え、
    前記制御器は、前記開閉体の開作動時において、
    異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が全閉位置と該全閉位置よりも開方向側の指定位置との間の指定範囲外にある場合には、前記開閉体が反転して所定の閉じ戻し距離だけ閉作動してから停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、
    異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が前記指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して全閉位置まで移動するように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記制御器は、前記開閉体の開作動時において、
    異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が前記指定範囲外にある場合には、前記開閉体が反転して所定の閉じ戻し距離だけ閉作動してから停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、
    異物の挟み込みを検出したときの開閉体位置が前記指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して全閉位置まで移動するように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記開閉駆動装置の駆動により前記開閉体を開閉作動させるための開閉操作を検出する開閉操作検出器を備え、
    前記制御器は、前記開閉体の開作動時及び閉作動時において、
    開閉操作を検出したときの開閉体位置が全閉位置と前記指定位置よりも閉方向側の第2指定位置との間の第2指定範囲外にある場合には、前記開閉体の作動範囲の途中位置で該開閉体が停止するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、
    開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、該開閉体位置で前記開閉体が停止しないように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
  5. 請求項に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記制御器は、前記開閉体の開作動時において、開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、継続して前記開閉体が開作動するように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
  6. 請求項又はに記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記制御器は、前記開閉体の閉作動時において、
    前記開閉体を開作動させる開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、前記開閉体が反転して開作動するように前記開閉駆動装置の作動を制御し、
    前記開閉体を閉作動させる開閉操作を検出したときの開閉体位置が前記第2指定範囲内にある場合には、継続して前記開閉体が閉作動するように前記開閉駆動装置の作動を制御する車両用開閉体制御装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車両用開閉体制御装置を備えた車両用開閉システム。
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