JP6136440B2 - 積層シート及び発泡積層シート - Google Patents
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Description
1. 基材上に、少なくとも発泡剤含有樹脂層及び抗アレルゲン機能層が順に積層されている積層シートであって、
(1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として発泡時に少なくともアンモニアを発生する発泡剤を含有し、
(2)前記抗アレルゲン機能層は、スチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体を含む抗アレルゲン剤を含有する、
ことを特徴とする積層シート。
2. 前記発泡剤は、アゾ化合物、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム及び亜硝酸アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1に記載の積層シート。
3. 前記抗アレルゲン機能層は、当該層を構成するマトリックス樹脂100質量部に対して前記抗アレルゲン剤を0.2〜7質量部含有する、上記項1又は2に記載の積層シート。
4. 前記抗アレルゲン剤は、スチレンスルホン酸塩の単独重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸−スチレン共重合体及びスチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記項1〜3のいずれかに記載の積層シート。
5. 前記発泡剤含有樹脂層は、電子線照射により樹脂架橋されている、上記項1〜4のいずれかに記載の積層シート。
6. 前記発泡剤含有樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有する、上記項1〜5のいずれかに記載の積層シート。
7. 前記発泡剤含有樹脂層を構成する樹脂成分は、塩化ビニル樹脂及び/又はオレフィン系樹脂である、上記項1〜6のいずれかに記載の積層シート。
8. 前記基材は、繊維質シートである、上記項1〜7のいずれかに記載の積層シート。
9. 上記項1〜8のいずれかに記載の積層シートの前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる発泡積層シート。
10. 最表面層の上からエンボス加工が施されている、上記項9に記載の発泡積層シート。
11. 基材上に、少なくとも発泡樹脂層及び抗アレルゲン機能層が順に積層されている発泡積層シートの製造方法であって、
(1)前記発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られ、
(2)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として発泡時に少なくともアンモニアを発生する発泡剤を含有し、
(3)前記抗アレルゲン機能層は、スチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体を含む抗アレルゲン剤を含有し、
(4)前記基材上に、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層及び前記抗アレルゲン機能層が順に積層されている積層シートを形成後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させる、
ことを特徴とする発泡積層シートの製造方法。
≪積層シート≫
本発明の積層シートは、基材上に、少なくとも発泡剤含有樹脂層及び抗アレルゲン機能層が順に積層されている積層シートであって、
(1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として発泡時に少なくともアンモニアを発生する発泡剤を含有し、
(2)前記抗アレルゲン機能層は、スチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体を含む抗アレルゲン剤を含有する、
ことを特徴とする。
基材としては限定されず、公知の繊維質シート(裏打紙)などが利用できる。
本発明で用いる発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分としては、従来から壁装材に用いられている塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂等が広く採用できるが、塩化ビニル樹脂は可塑剤が経時的にブリードするおそれがあることから、積層シートの耐久性を高める観点では塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましい。また、エンボス賦型が容易である点からも、塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましく、特にエチレン系樹脂を含有することが好ましい。
発泡剤含有樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有していてもよい。
発泡剤含有樹脂層上(又は非発泡樹脂層A上)には抗アレルゲン機能層が形成されている。この抗アレルゲン機能層は、臭いやハウスダストの原因となる各種菌、カビ、ダニ(虫体、死骸、抜け殻、糞)、花粉等に由来のアレルゲンを抑制させる作用を有しており、通常最表面層へ設ける。
・スチレンスルホン酸塩のユニット数=スチレンスルホン酸塩単独重合体の分子量/スチレンスルホン酸塩の分子量
前記スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体としては、特に制限されないが、例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸カルシウム−スチレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸マグネシウム−スチレンスルホン酸共重合体等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはスチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸共重合体、更に好ましくはp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸共重合体が挙げられる。これらのスチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体中におけるスチレンスルホン酸塩成分の含有量については、特に制限されないが、優れた抗アレルゲン性能、耐水性、樹脂組成物の安定性の観点から、10〜99.9モル%が好ましく、50〜90モル%がより好ましい。
・スチレンスルホン酸塩及びスチレンスルホン酸のユニット数の総数=[スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体の分子量/(スチレンスルホン酸塩の含有モル%×スチレンスルホン酸塩の分子量+スチレンスルホン酸の含有モル%×スチレンスルホン酸の分子量)]
前記スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体としては、特に制限されないが、具体的には、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸カルシウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸マグネシウム−スチレン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはスチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、更に好ましくはp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体が挙げられる。これらのスチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体中におけるスチレンスルホン酸塩成分の含有量については、特に制限されないが、優れた抗アレルゲン性能と耐水性を備えさせるという観点から、例えば、10〜99.9モル%、好ましくは20〜50モル%が挙げられる。
・スチレンスルホン酸塩のユニット数=[スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体の分子量/(スチレンスルホン酸塩の含有モル%×スチレンスルホン酸塩の分子量+スチレンの含有モル%×スチレンの分子量)]×スチレンスルホン酸塩の含有モル%
・スチレンのユニット数=[スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体の分子量/(スチレンスルホン酸塩の含有モル%×スチレンスルホン酸塩の分子量+スチレンの含有モル%×スチレンの分子量)]×スチレンの含有モル%
前記スチレンスルホン酸−スチレン共重合体としては、特に制限されないが、例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸カルシウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸マグネシウム−スチレン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはスチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、更に好ましくはp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体が挙げられる。これらのスチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体中におけるスチレンスルホン酸塩成分の含有量については、特に制限されないが、優れた抗アレルゲン性能と耐水性を備えさせるという観点から、10〜99.9モル%が好ましく、20〜50モル%がより好ましい。
・スチレンスルホン酸のユニット数=[スチレンスルホン酸−スチレン共重合体の分子量/(スチレンの含有モル%×スチレンの分子量+スチレンスルホン酸の含有モル%×スチレンスルホン酸の分子量)]×スチレンスルホン酸の含有モル%
・スチレンのユニット数=[スチレンスルホン酸−スチレン共重合体の分子量/(スチレンの含有モル%×スチレンの分子量+スチレンスルホン酸の含有モル%×スチレンスルホン酸の分子量)]×スチレンの含有モル%
前記スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体としては、特に制限されないが、例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸カルシウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸アンモニウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、スチレンスルホン酸マグネシウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体等が挙げられる。これらの中でも、好ましくはスチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体、更に好ましくはp−スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体が挙げられる。これらのスチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
・スチレンスルホン酸塩及びスチレンスルホン酸のユニット数の総数={[前記三元共重合体の分子量/(スチレンスルホン酸塩の含有モル%×スチレンスルホン酸塩の分子量+スチレンの含有モル%×スチレンの分子量+スチレンスルホン酸の含有モル%×スチレンスルホン酸の分子量)]×スチレンスルホン酸塩の含有モル%}+{[前記三元共重合体の分子量/(スチレンスルホン酸塩の含有モル%×スチレンスルホン酸塩の分子量+スチレンの含有モル%×スチレンの分子量+スチレンスルホン酸の含有モル%×スチレンスルホン酸の分子量)]×スチレンスルホン酸の含有モル%}
・スチレンのユニット数=[前記三元共重合体の分子量/(スチレンスルホン酸塩の含有モル%×スチレンスルホン酸塩の分子量+スチレンの含有モル%×スチレンの分子量+スチレンスルホン酸の含有モル%×スチレンスルホン酸の分子量)]×スチレンの含有モル%
スチレンスルホン酸系抗アレルゲン剤の分子量については、使用する単量体の種類等に応じて適宜設定すればよいが、2万〜500万が好ましく、5万〜500万がより好ましく、10万〜500万が最も好ましい。とりわけ、スチレンスルホン酸及び/又はその塩の含有量が40〜50モル%である共重合体の場合であれば、良好な取扱性を備えさせるという観点から、10万〜500万が好ましく、15万〜500万がより好ましい。
・カラム:(昭和電工社製 Asahipak GF-7M HQ 7.5mmI.D.×30cm 1本)
・溶離液:(0.05M硫酸ナトリウム水溶液:THF=1:1)
・流速:0.6ミリリットル/分
・温度:40℃
・検出:UV(254nm)
・標準ポリスチレンスルホン酸ナトリウム:(scientific polymer products社製、重量平均分子量:1,530、5,180、7,540、34,700、126,700、262,600及び587,600の7種類の標準品を使用)
スチレンスルホン酸系抗アレルゲン剤の平均粒子径については、特に制限されないが、0.01〜30μmが好ましく、0.05〜15μmがより好ましい。なお、当該平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置にて測定される値であり、具体的には、商品名「LA-950V2」(HORIBA製作所製)を用いて測定することができる。
発泡剤含有樹脂層(又は非発泡樹脂層A)と抗アレルゲン機能層との間には、必要に応じて絵柄模様層を形成してもよい。
発泡剤含有樹脂層(又は非発泡樹脂層A)と抗アレルゲン機能層との間には、必要に応じて中間層(プライマー層、フィルム層等)を形成してもよい。中間層を形成する位置は限定的ではないが、抗アレルゲン機能層の下面であることが好ましい。なお、絵柄模様層を形成する場合には、絵柄模様層の上面に形成することが好ましい。中間層を設けることにより、発泡剤含有樹脂層(発泡樹脂層)及び絵柄模様層を保護することができ、積層シートの表面物性を更に向上させることができる。また各層間の密着性を向上させることができる。
大気中の人間の生活活動(タバコ、生ごみ、ペット、建築材など)に由来するホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等の揮発性化合物を吸着させる目的で、抗アレルゲン機能層及び/又はその近傍の層へ吸着剤を添加してもよい。近傍の層としては、例えば、上記中間層(プライマー層、フィルム層等)が挙げられる。また、吸着剤としては、下記有機吸着剤、有機無機複合吸着剤、無機吸着剤等が挙げられる。
抗アレルゲン機能層への抗菌性の付与を目的とし、抗菌剤を添加してもよい。抗菌剤の添加量としては、マトリックス樹脂100質量部に対して0.1〜50質量部が好ましく、塗布膜安定性の観点から5〜20質量部がより好ましい。
≪発泡積層シート≫
本発明の発泡積層シートは、上記積層シートの発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる。発泡時の加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は210〜240℃程度が好ましく、加熱時間は20〜80秒程度が好ましい。
≪発泡積層シートの製造方法≫
本発明の発泡積層シートの製造方法は、基材上に、少なくとも発泡樹脂層及び抗アレルゲン機能層が順に積層されている発泡積層シートの製造方法であって、
(1)前記発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られ、
(2)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として発泡時に少なくともアンモニアを発生する発泡剤を含有し、
(3)前記抗アレルゲン機能層は、スチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体を含む抗アレルゲン剤を含有し、
(4)前記基材上に、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層及び前記抗アレルゲン機能層が順に積層されている積層シートを形成後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させる、
ことを特徴とする。
公知のTダイ押出機を用いて、非発泡樹脂層A/発泡剤含有樹脂層/非発泡樹脂層Bの順に、各層の厚みが6μm/60μm/6μmになるように製膜して3層からなる積層体を得た。各層の形成に用いた樹脂又は樹脂組成物は以下の通りである。
(a)非発泡樹脂層Aに用いる樹脂:
・低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名:ペトロセン202)、100質量部
(b)非発泡樹脂層Bに用いた樹脂:
・エチレン−酢酸ビニル系共重合体(住友化学(株)製、商品名:エバテートCV5053)、100質量部
(c)発泡剤含有樹脂層に用いた樹脂組成物:
・低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名:ペトロセン208)、100質量部
・発泡剤(永和化成工業(株)製、商品名:ADCA#3)、5質量部
・炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商品名:ホワイトンH)、30質量部
・二酸化チタン(顔料)(デュポン(株)製、商品名:タイピュアR-350)、20質量部
・発泡助剤((株)ADEKA製、商品名:アデカスタブOF-101)、5質量部
・架橋剤(JSR(株)製、商品名:オプスターJUA-702)、1質量部
前記3層からなる積層体の非発泡層樹脂Bに裏打紙(米秤量60g/m2、興人(株)製、WK-FKKD)を積層して積層シートを得た。また、非発泡樹脂層A面に加速電圧200kV、照射線量5Mradの電子線を照射した。次いで、グラビア印刷により、非発泡樹脂層A面に水性インキ(大日精化工業(株)製、商品名:ハイドリック)を用いて布目模様を印刷して絵柄層を形成した。
マトリックス樹脂100質量部に対する抗アレルゲン剤の添加量を0.2質量部とした以外は、実施例1と同様にして壁紙を得た。
マトリックス樹脂100質量部に対する抗アレルゲン剤の添加量を5質量部とした以外は、実施例1と同様にして壁紙を得た。
抗アレルゲン剤としてフェノール性水酸基を有する抗アレルゲン剤(積水化学工業製、商品名:アレルバスター(登録商標))を用意し、マトリックス樹脂100質量部に対する抗アレルゲン剤の添加量を5質量部とした以外は、実施例1と同様にして壁紙を得た。
抗アレルゲン剤として無機化合物にフェノール性ポリマーが担持された抗アレルゲン剤(東亞合成製、商品名:アレリムーブ(登録商標))を用意し、マトリックス樹脂100質量部に対する抗アレルゲン剤の添加量を5質量部とした以外は、実施例1と同様にして壁紙を得た。
抗アレルゲン剤として銀系抗アレルゲン剤(大原パラジウム製、商品名:パラファイン)を用意し、マトリックス樹脂100質量部に対する抗アレルゲン剤の添加量を5質量部とした以外は、実施例1と同様にして壁紙を得た。
抗アレルゲン性能の評価
実施例及び比較例において作製した壁紙に対してダニアレルゲン(「ダニ(Df)粗抽出液」ITEA(株)製)を含む水溶液(ダニアレルゲンの初期濃度:5ng/ml)200μl滴下して、ガラス板で覆って3時間放置した後、該壁紙上のダニアレルゲンを回収し、回収されたダニアレルゲン量をサンドイッチELISA法にて測定を行った。ダニアレルゲン量は、濃度既知の標準品を用いて作成した標準曲線から求めてアレルゲン低減化率を算出し、下記の4段階での判定基準で抗アレルゲン性能を評価した。
<抗アレルゲン性能の判定基準>
A:アレルゲン低減化率80%以上
B:アレルゲン低減化率60%以上80%未満
C:アレルゲン低減化率40%以上60%未満
D:アレルゲン低減化率40%未満
耐変色性
発泡前サンプルの表面色について、加熱発泡処理(230℃・20秒)前後で肉眼観察し、変色の程度を評価した。
<耐変色性の判定基準>
A:変化のないもの
B:若干黄変しているものの、外観上問題ないもの
C:多少黄変しており、外観上問題があるもの
D:明らかに黄変しているもの
I:スチレンスルホン酸ナトリウム−スチレン共重合体、
II:フェノール系高分子、
III:フェノール系高分子を無機材料に担持した複合材料及び
IV:無機化合物に銀を担持した材料。
(考察)
表1の結果から明らかなように、実施例1、3では、優れた抗アレルゲン性能が発現しており、添加量の少ない実施例2でも十分な抗アレルゲン性能が発現している。
2. 非発泡樹脂層B
3. 発泡剤含有樹脂層
4. 非発泡樹脂層A
5. 絵柄模様層
6. 抗アレルゲン機能層
11. 基材
12. 非発泡樹脂層B
13. 発泡剤含有樹脂層
14. 非発泡樹脂層A
15. 絵柄模様層
16. 中間層
17. 抗アレルゲン機能層
Claims (11)
- 基材上に、少なくとも発泡剤含有樹脂層及び抗アレルゲン機能層が順に積層されている積層シートであって、
(1)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として発泡時に少なくともアンモニアを発生する発泡剤を含有し、
(2)前記抗アレルゲン機能層は、スチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体を含む抗アレルゲン剤を含有する、
ことを特徴とする積層シート。 - 前記発泡剤は、アゾ化合物、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム及び亜硝酸アンモニウムからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の積層シート。
- 前記抗アレルゲン機能層は、当該層を構成するマトリックス樹脂100質量部に対して前記抗アレルゲン剤を0.2〜7質量部含有する、請求項1又は2に記載の積層シート。
- 前記抗アレルゲン剤は、スチレンスルホン酸塩の単独重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸共重合体、スチレンスルホン酸塩−スチレン共重合体、スチレンスルホン酸−スチレン共重合体及びスチレンスルホン酸塩−スチレンスルホン酸−スチレン三元共重合体からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の積層シート。
- 前記発泡剤含有樹脂層は、電子線照射により樹脂架橋されている、請求項1〜4のいずれかに記載の積層シート。
- 前記発泡剤含有樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の積層シート。
- 前記発泡剤含有樹脂層を構成する樹脂成分は、塩化ビニル樹脂及び/又はオレフィン系樹脂である、請求項1〜6のいずれかに記載の積層シート。
- 前記基材は、繊維質シートである、請求項1〜7のいずれかに記載の積層シート。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の積層シートの前記発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られる発泡積層シート。
- 最表面層の上からエンボス加工が施されている、請求項9に記載の発泡積層シート。
- 基材上に、少なくとも発泡樹脂層及び抗アレルゲン機能層が順に積層されている発泡積層シートの製造方法であって、
(1)前記発泡樹脂層は、発泡剤含有樹脂層を発泡させることにより得られ、
(2)前記発泡剤含有樹脂層は、発泡剤として発泡時に少なくともアンモニアを発生する発泡剤を含有し、
(3)前記抗アレルゲン機能層は、スチレンスルホン酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の単量体成分を含む重合体を含む抗アレルゲン剤を含有し、
(4)前記基材上に、少なくとも前記発泡剤含有樹脂層及び前記抗アレルゲン機能層が順に積層されている積層シートを形成後、前記発泡剤含有樹脂層を発泡させる、
ことを特徴とする発泡積層シートの製造方法。
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