JP7077724B2 - 積層シート、発泡積層シート及び発泡積層シートの製造方法 - Google Patents
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1.最表面に、尿素を含有する尿素含有層を有することを特徴とする積層シート。
2.前記尿素含有層中の尿素の含有量は、0.01~0.20mol/m2である、項1に記載の積層シート。
3.基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層及び表面保護層をこの順に有し、前記表面保護層は、前記尿素含有層である、項1又は2に記載の積層シート。
4.基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層、表面保護層及び前記尿素含有層をこの順に有する、項1又は2に記載の積層シート。
5.最表面に、尿素を含有する尿素含有層を有することを特徴とする発泡積層シート。
6.前記尿素含有層中の尿素の含有量は、0.01~0.20mol/m2である、項5に記載の発泡積層シート。
7.基材上に少なくとも発泡樹脂層及び表面保護層をこの順に有し、前記表面保護層は、前記尿素含有層である、項5又は6に記載の発泡積層シート。
8.基材上に少なくとも発泡樹脂層、表面保護層及び前記尿素含有層をこの順に有する、項5又は6に記載の発泡積層シート。
9.項3又は4に記載の積層シートの発泡剤含有樹脂層を加熱により発泡させることを特徴とする発泡積層シートの製造方法。
尿素含有層
本発明の積層シートは、最表面に尿素を含有する尿素含有層を有する。尿素としては特に限定されず、工業製品等の用途に用いられる工業的に合成された尿素、又は尿から精製された尿素等を用いることができる。
本発明の積層シートは、艶調整及び/又は表面の保護を意図して表面保護層を有してもよい。
基材としては限定されず、公知の繊維質シート(裏打紙)などが利用できる。
具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙;繊維混抄紙(パルプと合成繊維とを混合して抄紙したもの)などが挙げられる。なお、本発明に使用される繊維質シートには、分類上、不織布に該当しているものも包含される。
積層シートは、発泡剤含有樹脂層を有することが好ましい。発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分としては、従来から壁装材に用いられている塩化ビニル樹脂、オレフィン系樹脂等が広く採用できるが、塩化ビニル樹脂は可塑剤が経時的にブリードするおそれがあることから、積層シートの耐久性を高める観点では塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましい。また、エンボス賦型が容易である点からも、塩化ビニル樹脂よりもオレフィン系樹脂が好ましく、特にエチレン系樹脂を含有することが好ましい。発泡剤含有樹脂層に含まれる樹脂成分としてオレフィン系樹脂を用いることにより、発泡剤含有樹脂層を発泡させて得られる発泡樹脂層が、オレフィン系樹脂を含有する発泡樹脂層となり、発泡積層シートも積層シートと同様に耐久性をより一層高めることができ、エンボス賦型もより一層容易となる。
発泡剤含有樹脂層は、その片面又は両面に非発泡樹脂層を有していてもよい。
例えば、発泡剤含有樹脂層の裏面(基材が積層される面)には、基材との接着力を向上させる目的で非発泡樹脂層B(接着樹脂層)を有してもよい。
積層シートは、樹脂層(発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層A等)の上には、必要に応じて絵柄模様層を有していてもよい。
樹脂層(発泡剤含有樹脂層、非発泡樹脂層A等)の上には、必要に応じてプライマー層を形成してもよい。プライマー層を形成することにより、その上に積層される表面保護層等の層との接着性がより一層向上する。
積層シート又は発泡積層シートのおもて面にはエンボス模様を付してもよい。この場合、最表面層(基材と反対側)の上からエンボス加工すれば良い。エンボス加工は、エンボス版の押圧等、公知の手段により実施することができる。例えば、最表面層が表面保護層である場合は、そのおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。エンボス模様としては、例えば木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、幾何学模様、万線条溝、輪郭模様等がある。
発泡積層シートは、上記積層シートの発泡剤含有樹脂層を発泡させ、発泡樹脂層とすることにより得られる。
発泡積層シートの製造方法としては、上記説明した積層シートの発泡剤含有樹脂層を加熱により発泡させる工程を含む製造方法が挙げられる。
裏打紙(KJ特殊紙株式会社製WK665、坪量:65g/m2)に、3種3層Tダイ押出し機を使用して、非発泡樹脂層(厚み8mm)/発泡剤含有樹脂層(厚み75μm)/非発泡樹脂層(厚み8μm)を順に製膜した。これにより、発泡壁紙用原反を得た。
発泡積層シートの表面の外観の変化を評価した。具体的には、発泡積層シートの表面の状態を目視で観察し、尿素水溶液の塗布前と、塗布乾燥後とで比較して、以下の評価基準に従って評価した。なお、△以上の評価であれば実使用において問題ないと評価される。
○:変化がなかった
△:軽微な尿素の析出が見られた
×:尿素が析出した
発泡積層シートの澱粉糊による変色を評価した。具体的には、純水:アミノ酸(グリシン):米糀=100:1:5(質量比)の割合で混合した混合液を調製した。当該混合液を発泡積層シートの表面に40g/m2の塗布量で塗布し、乾燥させた。次いで、澱粉糊:純水=1:1(質量比)の割合の混合液を調製した。当該混合液を60g/m2の塗布量で塗布し、恒温恒湿器(エスペック株式会社製 型番:LH-114)を用いて40℃90%Rhの環境下で保管して、発泡積層シートの変色を目視で観察し、以下の評価基準に従って評価した。なお、3週で△以上の評価であれば実使用において問題ないと評価される。
○:変色しなかった
△:軽微な変色が見られた
×:変色した
2. 非発泡樹脂層B
3. 発泡剤含有樹脂層
4. 非発泡樹脂層A
5. 絵柄模様層
6. プライマー層
7. 表面保護層
8. 尿素含有層
Claims (7)
- 最表面に、尿素を含有する尿素含有層を有する積層シートであって、
基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層及び表面保護層をこの順に有し、前記表面保護層は、前記尿素含有層である、
ことを特徴とする積層シート。 - 最表面に、尿素を含有する尿素含有層を有する積層シートであって、
基材上に少なくとも発泡剤含有樹脂層、表面保護層及び前記尿素含有層をこの順に有する、
ことを特徴とする積層シート。 - 前記尿素含有層中の尿素の含有量は、0.01~0.20mol/m2である、請求項1又は2に記載の積層シート。
- 最表面に、尿素を含有する尿素含有層を有する発泡積層シートであって、
基材上に少なくとも発泡樹脂層及び表面保護層をこの順に有し、前記表面保護層は、前記尿素含有層である、
ことを特徴とする発泡積層シート。 - 最表面に、尿素を含有する尿素含有層を有する発泡積層シートであって、
基材上に少なくとも発泡樹脂層、表面保護層及び前記尿素含有層をこの順に有する、
ことを特徴とする発泡積層シート。 - 前記尿素含有層中の尿素の含有量は、0.01~0.20mol/m2である、請求項4又は5に記載の発泡積層シート。
- 請求項1~3のいずれかに記載の積層シートの発泡剤含有樹脂層を加熱により発泡させる工程を含むことを特徴とする発泡積層シートの製造方法。
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