JP6481256B2 - 積層シート - Google Patents

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Description

本発明は、積層シートに関する。
近年、住宅の内装材として用いられる積層シートには様々な機能が付与されている。このような機能が付与された積層シートである機能性内装材として、例えば、消臭性能を有する壁紙が用いられている。
消臭性能を有する壁紙として、消臭剤を含有する表面保護層を有する壁紙が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このような壁紙は、表面保護層が消臭剤を含有するため、消臭剤が汚れを吸着してしまい、耐汚染性が低いという問題がある。特に、高い消臭性能を得るために消臭剤を多量に添加させた場合、耐汚染性が低下するという問題が顕著となる。
更に、従来の壁紙においては、染み込み易い汚染物や、練り込まれ易い汚染物が積層シートの表面に付着した場合、汚染物が表面から浸透して積層シートの内部を汚染してしまい、耐汚染性に劣るという問題がある。また、臭気や、臭気源となる物質が積層シートの表面から内部に浸透して吸着され、臭気が残存し易いという問題もある。
また、従来の壁紙においては、表面を形成する樹脂が十分に検討されておらず、耐傷性に劣るという問題がある。
従って、消臭性能に優れ、且つ、臭気の残存が抑制されており、耐汚染性、及び耐傷性にも優れた積層シ−トの開発が望まれている。
特開2006−348430号公報
本発明は、消臭性能に優れ、且つ、臭気の残存が抑制されており、耐汚染性、及び耐傷性にも優れた積層シ−トを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究を重ねた結果、基材上に、少なくとも樹脂層、フィルム層及び表面保護層が順に形成されており、表面保護層が、電離放射線硬化型樹脂と、特定の含有量の消臭剤とを含有する電離放射線硬化型樹脂組成物により形成されている積層シートによれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の積層シートに関する。
1.基材上に、少なくとも樹脂層、フィルム層及び表面保護層が順に形成された積層シートであって、
(1)前記表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び消臭剤を含有する電離放射線硬化型樹脂組成物からなり、
(2)前記電離放射線硬化型樹脂組成物中の前記消臭剤の含有量は、前記電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して5〜25質量部である、
ことを特徴とする積層シート。
2.前記電離放射線硬化型樹脂は、2官能性のオリゴマーを80質量%以上含有する、上記項1に記載の積層シート。
3.前記2官能性のオリゴマーは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーである、上記項2に記載の積層シート。
4.前記フィルム層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する、上記項1〜3のいずれかに記載の積層シート。
5.前記樹脂層が、発泡剤含有樹脂層又は発泡樹脂層である、上記項1〜4のいずれかに記載の積層シート。
以下、本発明の積層シートについて詳細に説明する。
≪積層シート≫
本発明の積層シートは、基材上に、少なくとも樹脂層、フィルム層及び表面保護層が順に形成された積層シートであって、(1)上記表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び消臭剤を含有する電離放射線硬化型樹脂組成物からなり、(2)上記電離放射線硬化型樹脂組成物中の上記消臭剤の含有量は、上記電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して5〜25質量部であることを特徴とする。
上記特徴を有する本発明の積層シートは、表面保護層が電離放射線硬化型樹脂により形成されているので、耐傷性に優れている。また、表面保護層が、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して5〜25質量部の消臭剤を含有する電離放射線硬化型樹脂組成物により形成されているので、消臭性能に優れ、且つ、消臭剤の含有量が多過ぎないので、耐汚染性にも優れている。
本発明の積層シートは、また、樹脂層の上にフィルム層を備えているので、臭気や、臭気源となる物質の積層シート表面からの内部への浸透が抑制されており、容易に拭き取ることができ、また、臭気等が積層シート内部に吸着されることによる臭気の残存も抑制されている。また、フィルム層を備えることにより、臭気等の樹脂層への浸透が抑制されているので、表面保護層内で、消臭剤が臭気等を効率よく吸着することができるため、表面保護層の消臭剤の含有量を5〜25質量部に低減することが可能となる。このため、フィルム層により汚染物の浸透を抑制できることとあいまって、優れた耐汚染性を示すことができる。
すなわち、本発明によれば、消臭性能に優れ、且つ、臭気の残存が抑制されており、耐汚染性、及び耐傷性にも優れた積層シ−トを提供することができる。
以下、積層シートを構成する各層について説明する。なお、本明細書では、基材から見て樹脂層が積層されている方向を「上」又は「おもて面」と称し、基材から見て樹脂層が積層されている方向とは逆側を「下」又は「裏面」と称する。
基材
基材としては限定されず、公知の繊維質シート(裏打紙)などが利用できる。
具体的には、壁紙用一般紙(パルプ主体のシートを既知のサイズ剤でサイズ処理したもの);難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアジニン等の難燃剤で処理したもの);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機添加剤を含む無機質紙;上質紙;薄用紙などが挙げられる。
基材の坪量は限定的ではないが、50〜300g/m程度が好ましく、50〜130g/m程度がより好ましい。
樹脂層
本発明の積層シートでは、樹脂層は非発泡の樹脂層であってもよく、発泡樹脂層であってもよく、発泡剤を含有する発泡剤含有樹脂層であってもよい。樹脂層を発泡樹脂層とした場合、本発明の積層シートはいわゆる発泡壁紙としての使用に適した構成となる。樹脂層を発泡剤含有樹脂層とした場合、本発明の積層シートは、当該発泡剤含有樹脂層を発泡させることによって、発泡樹脂層を有する積層シートを製造するためのシートとして有用である。
本発明で用いる樹脂層に含まれる樹脂成分としては特に限定されず、例えば、塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。より具体的には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリメタクリル酸エチル樹脂、ポリアクリル酸ブチル樹脂、ナイロン6又はナイロン66等で代表されるポリアミド樹脂、三酢酸セルロース樹脂、セロファン、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、又はポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ポリ塩化ビニル樹脂等の塩化ビニル系樹脂、及び、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂が好ましい。
樹脂層を形成する樹脂組成物としては、例えば、上記樹脂成分、無機充填剤、顔料、熱分解型発泡剤、発泡助剤、可塑剤、架橋助剤及びセル調整剤等を含む樹脂組成物を好適に使用できる。その他にも、安定剤、滑剤、防カビ剤、希釈剤等を添加剤として使用できる。
熱分解型発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド(ADCA)、アゾビスホルムアミド等のアゾ系;オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)、パラトルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系などが挙げられる。熱分解型発泡剤の含有量は、発泡剤の種類、発泡倍率等に応じて適宜設定できる。発泡倍率の観点からは、2倍以上、好ましくは2〜6倍程度であり、熱分解型発泡剤は、樹脂成分100質量部に対して、1〜20質量部程度とすることが好ましい。
発泡助剤は、金属酸化物及び/又は脂肪酸金属塩が好ましく、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチル酸亜鉛、オクチル酸カルシウム、オクチル酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ラウリン酸カルシウム、ラウリン酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等を使用することができる。これらの発泡助剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、0.001〜20質量部程度が好ましく、0.001〜10質量部程度がより好ましい。
また、セル調整剤として、例えばステアリン酸亜鉛等の金属石鹸等を使用することができる。セル調整剤の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、0.3〜10質量部程度が好ましく、1〜5質量部程度がより好ましい。
なお、これらの発泡助剤とエチレン−メタクリル酸共重合樹脂(EMAA)とADCA発泡剤とを組み合わせて用いる場合には、EMAAのカルボキシル基と発泡助剤が反応することにより本来の発泡助剤の効果が損なわれるという問題がある。そのため、EMAAとADCA発泡剤とを組み合わせて用いる場合には、特開2009−197219号公報に説明されている通り、発泡助剤としてカルボン酸ヒドラジド化合物を用いることが好ましい。このとき、カルボン酸ヒドラジド化合物はADCA発泡剤1質量部に対して0.2〜1質量部程度用いることが好ましい。
無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。無機充填剤を含むことにより、目透き抑制効果、表面特性向上効果等が得られる。無機充填剤の含有量は、樹脂成分100質量部に対して0〜100質量部程度が好ましく、20〜70質量部程度がより好ましい。
顔料については、無機顔料として、例えば、酸化チタン(二酸化チタン)、亜鉛華、カーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、黄鉛、モリブデートオレンジ、カドミウムイエロー、ニッケルチタンイエロー、クロムチタンイエロー、酸化鉄(弁柄)、カドミウムレッド、群青、紺青、コバルトブルー、酸化クロム、コバルトグリーン、アルミニウム粉、ブロンズ粉、雲母チタン、硫化亜鉛等が挙げられる。また、有機顔料として、例えば、アニリンブラック、ペリレンブラック、アゾ系(アゾレーキ、不溶性アゾ、縮合アゾ)、多環式(イソインドリノン、イソインドリン、キノフタロン、ペリノン、フラバントロン、アントラピリミジン、アントラキノン、キナクリドン、ペリレン、ジケトピロロピロール、ジブロムアンザントロン、ジオキサジン、チオインジゴ、フタロシアニン、インダントロン、ハロゲン化フタロシアニン)等が挙げられる。顔料の含有量は、樹脂成分100質量部に対して5〜50質量部程度が好ましく、8〜30質量部程度がより好ましい。
樹脂層の厚さは40〜100μm程度が好ましく、樹脂層が発泡剤含有樹脂層である場合、発泡後の発泡樹脂層の厚さは80〜600μm程度が好ましい。
絵柄模様層
樹脂層とフィルム層との間には、必要に応じて絵柄模様層を形成してもよい。
絵柄模様層は、積層シートに意匠性を付与する。絵柄模様としては、例えば木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。絵柄模様は、目的に応じて選択できる。
絵柄模様層は、例えば、絵柄模様を印刷することで形成できる。印刷手法としては、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷等が挙げられる。印刷インキとしては、着色剤、結着材樹脂、溶剤を含む印刷インキが使用できる。これらのインキは公知又は市販のものを使用してもよい。
着色剤としては、例えば、前記発泡剤含有樹脂層で使用されるような顔料を適宜使用することができる。
結着材樹脂は、基材シートの種類に応じて設定できる。例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水などが挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は混合物の状態で使用できる。
絵柄模様層の厚みは、絵柄模様の種類により異なるが、一般には0.1〜10μm程度とすることが好ましい。
フィルム層
フィルム層は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。また、フィルム層が透明である場合、着色されていてもよい。また、絵柄模様層を形成する場合は、絵柄模様層が視認できる範囲内で半透明であってもよい。本発明の積層シートの耐汚染性をより優れたものとする観点からは、上記フィルム層は透明であることが好ましく、着色されていないことがより好ましい。フィルム層が着色剤等を含まないことにより、汚染物がフィルム層に吸着し難くなるため、汚染物の除去が容易となる。
フィルム層は、ポリエチレン及び/又はエチレン共重合体を含有する層であることが好ましい。ポリエチレン及び/又はエチレン共重合体としてはエチレンと炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン)、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂等のエチレン(メタ)アクリル酸系共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂ケン化物、アイオノマー等が挙げられるが、本発明では、特にエチレン−ビニルアルコール共重合体を使用することが好ましい。なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とはアクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味するものとし、他の類似する表現も同様とする。
透明性樹脂層の厚みは特に限定されないが、一般的には3〜30μm程度が好ましく、5〜20μm程度がより好ましい。
フィルム層の表面であって、表面保護層を形成する面には、必要に応じて、コロナ放電処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理等の表面処理を施してもよい。表面処理は、各処理の常法に従って行えばよい。
フィルム層を樹脂層に積層する方法は特に限定されず、予め製膜されたフィルム層を熱ラミネートやドライラミネートにより樹脂層上に積層する方法や、フィルム層を溶融押出しにより製膜しながら樹脂層上に積層する押出しラミネートによる方法が例示できる。フィルム層を熱ラミネートにより積層する場合は、フィルム層の樹脂層に積層する側の面に、予め感熱接着剤を塗布しておいてもよい。また、フィルム層を樹脂層の上に積層した後に後述のプライマー層や表面保護層を形成してもよく、予めフィルム層の上にプライマー層や表面保護層を形成してから樹脂層上に積層してもよい。
表面保護層
本発明の積層シートを形成する表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び消臭剤を含有する電離放射線硬化型樹脂組成物により形成される。表面保護層を形成する樹脂成分に含まれる電離放射線硬化型樹脂としては、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合やカチオン重合性不飽和基などの重合性官能基を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂が使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのプレポリマーの中でも、ウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。これらの分子量としては、通常250〜100000程度が好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。また、チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したものが挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂としては、オリゴマーを用いることが好ましく、1分子内に重合性官能基を2つ有する2官能性のオリゴマーを用いることがより好ましい。電離放射線硬化型樹脂として2官能性のオリゴマーを用いると、架橋の度合いが緩やかであるので、臭気や臭気源となる物質が表面保護層中に浸透し易くなり、表面保護層中の消臭剤と接触し易くなるので、消臭剤の量が少量であっても効率よく消臭性能を発揮することができる。このため、表面保護層中の消臭剤の含有量が少量でよいので、積層シートの表面が耐汚染性にも優れることとなる。上記2官能性のオリゴマーとしては、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを用いることがより好ましい。
なお、上記2官能性のオリゴマーは、3官能性のオリゴマー等他の電離放射線硬化型樹脂と混合して用いてもよい。上記2官能性のオリゴマーを他の電離放射線硬化型樹脂と混合して用いる場合、消臭性能の発揮と耐汚染性とに優れる点で、上記2官能性のオリゴマーの含有量は、表面保護層を形成する樹脂成分に含まれる電離放射線硬化型樹脂の総量を100質量%として、80質量%以上であることが好ましく、実質的には電離放射線硬化型樹脂の全てを2官能性のオリゴマーとすることがより好ましい。
表面保護層は、艶調整のためには、シリカなどの既知フィラーを含有してもよい。また、表面保護層には、シリコーン樹脂、増粘剤及び消泡剤等の添加剤も加えることで、例えば、積層シートを壁紙として使用した場合に、滑り性や汚れの拭取り易さを付与することができる。なお、必要に応じて、抗菌剤、抗アレルゲン剤等を添加して機能性を付与してもよい。
表面保護層中のシリコーン樹脂の含有量は、滑り性や汚れの拭取り易さを付与するという観点からは、前述の樹脂成分100質量部に対して1〜100質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
本発明の積層シートは、表面保護層が消臭剤を含有する。当該消臭剤は、臭気や、臭気源となる物質に含まれる臭気成分を吸着することにより消臭作用を示す吸着剤である。以下、消臭剤を「吸着剤」とも表現することがある。
表面保護層が含有する吸着剤としては、有機吸着剤、有機無機複合吸着剤、無機吸着剤等が挙げられる。
有機吸着剤としては、例えば、イオン交換樹脂にSOH、COOH、NH等の官能基を付与したスチレン−ジビニルベンゼン共重合体等の合成高分子吸着剤が挙げられる。
有機無機複合吸着剤としては、例えば、無機材料に水酸基、アミン類、尿素類、アミド類、イミド類、ヒドラジド類、アゾール類、アジン類等の有機化合物を担持したものが挙げられる。担体として使用できる無機材料としては、耐熱性の点から、二酸化ケイ素、活性炭、セピオライト、雲母等が挙げられる。具体的には、第1級アミノ基を有するアミン類を上記無機材料に担持したものが好ましい。有機無機複合吸着剤は、特にホルムアルデヒド、アセトアルデヒド等のアルデヒドの吸着に効果的であり、市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の「ケスモンNS−231」が知られている。
有機無機複合吸着剤の平均粒径は限定的ではないが、1〜12μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。ここで、上記吸着剤の平均粒径は、レーザー回折散乱法により測定した値である。また、有機無機複合吸着剤の比表面積は限定的ではないが、400〜900m/gが好ましく、500〜900m/gがより好ましい。ここで、上記吸着剤の比表面積は、BET法により測定した値である。
無機吸着剤としては、例えば、ゼオライト、シリカゲル(二酸化珪素)、リン酸アルミニウム、ハイドロキシアパタイト、活性炭、雲母等が挙げられる。無機吸着剤は、特に酢酸、アンモニア等のVOCの吸着に効果的である。無機吸着剤の平均粒径は限定的ではないが、1〜7μmが好ましく、2〜5μmがより好ましい。また、無機吸着剤の比表面積は限定的ではないが、100〜800m/gが好ましく、200〜800m/gがより好ましい。
表面保護層に用いられる吸着剤としては、ガス吸着後の再放出の可能性が低い化学吸着剤が好ましい。これらの化学吸着剤は、化学結合によりガスを吸着する。代表的な化学吸着剤としては、上記した有機吸着剤及び有機無機複合吸着剤が挙げられる。
上記電離放射線硬化型樹脂組成物中の消臭剤(吸着剤)の含有量は、上記電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して5〜25質量部である。消臭剤の含有量が5質量部よりも少ないと、積層シートが消臭性能を十分に発揮できず、25質量部を超えると、積層シートの耐汚染性が劣る。上記表面保護層中の消臭剤の含有量は、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して10〜20質量部であることが好ましい。
吸着剤は、それぞれ吸着し易いガス種が異なるため、上記吸着剤は、複数種を併用することが好ましい。複数のガス種を効率的に吸着させる観点からは、対象ガスの異なる無機吸着剤と有機無機複合吸着剤とを併用することが好ましい。
表面保護層は、例えば、上記電離放射線硬化型樹脂含む樹脂成分、消臭剤(吸着剤)等を溶媒に分散させた分散液を、グラビアコート、スプレーコート、ディップコート、又はハケ塗りなどの方法により、フィルム層上に塗布し、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等の電離放射線を照射して硬化させることにより形成することができる。この中でも、特に紫外線又は電子線を用いることが好ましい。
紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nm程度である。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。電子線のエネルギーは、100〜1000kV程度が好ましく、100〜300kV程度がより好ましい。電子線の照射量は、20〜150kGy程度が好ましい。
表面保護層の厚さは特に限定されないが、2〜6μmが好ましく、3〜4μmがより好ましい。
プライマー層
本発明の積層シートは、樹脂層とフィルム層との間、フィルム層と表面保護層との間、絵柄模様層を備える場合には、樹脂層と絵柄模様層との間、及び絵柄模様層とフィルム層との間等、各層の間には、接着力を向上させる目的で、必要に応じてプライマー層が形成されていてもよい。
プライマー層に含有される樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレタン−アクリル系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂の中から、プライマー層の隣接層の種類に応じて接着性の向上などを考慮して適宜選択できる。特にアクリル系樹脂又はウレタン−アクリル系樹脂を用いることで高い密着性を得ることができる。
プライマー層の塗布量は限定的ではないが、0.2〜5.0g/m程度が好ましく、0.5〜2.0g/m程度がより好ましい。
エンボス
本発明の積層シートは、おもて面からエンボス加工されていてもよい。エンボス加工は、エンボス版等の公知の手段により実施することができる。例えば、消臭剤含有樹脂層のおもて面を加熱軟化後、エンボス版を押圧することにより所望のエンボス模様を賦型できる。また、予め表面保護層を形成したフィルム層を樹脂層上に熱ラミネートなどの手段により積層する場合、当該工程においてエンボス加工を同時に行ってもよい。エンボス模様としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
本発明の積層シートを形成する樹脂層が発泡剤含有樹脂層である場合、本発明の積層シートを加熱し、発泡剤含有樹脂層を発泡させて発泡樹脂層とすることによって、樹脂層としての発泡樹脂層を有する本発明の積層シートとすることができる。発泡時の加熱条件は、熱分解型発泡剤の分解により発泡樹脂層が形成される条件ならば限定されない。加熱温度は120〜240℃程度が好ましく、加熱時間は15〜80秒程度が好ましい。また、樹脂層として発泡樹脂層を有する本発明の積層シートを製造する方法は上記の方法に限られず、予め発泡剤含有樹脂層を発泡させて発泡樹脂層とした後に、フィルム層及び表面保護層、並びにその他の層を積層することによって製造してもよい。
本発明の積層シートは、基材上に、少なくとも樹脂層、フィルム層及び表面保護層が順に形成され、表面保護層が、電離放射線硬化型樹脂、及び上記電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して5〜25質量部の消臭剤を含有するので、消臭性能に優れ、且つ、臭気の残存が抑制されており、耐汚染性、及び耐傷性にも優れている。
本発明の積層シートの層構成の一例を示す断面図である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
基材として、繊維質シート「WK−670KD(KJ特殊紙(株)製、坪量:70g/m)を用意した。次いで、以下のポリ塩化ビニル樹脂組成物を調製し、繊維質シートの表面に、コンマコート法により総重量が200g/mとなるように塗布し、樹脂層を形成した。
(樹脂層形成用樹脂組成物)
・ポリ塩化ビニル樹脂「PQB83」(新第一塩ビ(株)製):100質量部
・可塑剤「DINP」((株)ジェイ・プラス製):44質量部
・炭酸カルシウム「Whiton−H」(東洋ファインケミカル(株)製):105質量部
・二酸化チタン「DE−30」(日弘ビックス(株)製):8質量部
・発泡剤「AZウルトラ#3050I(大塚化学(株)製):2質量部
・安定剤「FL−47」((株)ADEKA製):2.4質量部
・防カビ剤「ビオサイド7663DN」((株)タイショーテクノス製):0.25質量部
・希釈剤「シェルゾールS」(シェルケミカルズジャパン(株)製):18質量部
次いで、樹脂層上にグラビア印刷により、水性インキ「ハイドリック」(大日精化工業(株)製)を塗布し、絵柄模様層を形成した。当該絵柄模様層上に、「VCEV」((株)昭和インク工業所製)を塗布し、プライマー層を形成した後、発泡炉で加熱(230℃で35秒)し、樹脂層を発泡させて、基材上に樹脂層、絵柄模様層及びプライマー層が積層された積層体Aを調製した。
上記積層体Aとは別途に、フィルム層としてエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)のフィルム「エバールフィルムHF−MW12」((株)クラレ製)を用意した。
フィルム層上に、以下の配合の組成物を、乾燥塗布量が1.4g/mとなるように塗工して、プライマー層(表面保護層形成用プライマー層)を形成した。
・「EBRプライマー」(DIC−G(株)製):100質量部
・「FG700」(DIC−G(株)製)(硬化剤):6質量部
プライマー層上に、以下の配合の電子線硬化型樹脂(EB樹脂)の組成物を、乾燥塗布量が2.0g/mとなるようにロールコート方式で塗工した後、酸素濃度100ppm以下の環境下、電子線照射装置を用いて加速電圧125KeV、3Mradの条件で電子線を照射して、上記電子線硬化型樹脂を硬化させることで表面保護層を形成して、フィルム層上にプライマー層及び表面保護層が積層された積層体Bを調製した。
・2官能電離線硬化型オリゴマー(ウレタンアクリレート)((株)昭和インク工業所製):100質量部
・消臭剤「NS−231」(アミノ系化合物含有無機系(ゼオライト)消臭剤(不定形)(東亞合成(株)製):5質量部
・消臭剤「ZH10D」(金属イオン含有(亜鉛)無機系(ゼオライト)消臭剤((株)シナネンゼオミック製)):5質量部
最後に、積層体Aのプライマー層側と、積層体Bのフィルム層側とが接するように、積層体Aと積層体Bとを貼り合わせ、同時に表側(表面保護層側)からエンボス版を用いてエンボス加工を施して、発泡積層シート(発泡壁紙)を得た。
実施例2
表面保護層中の消臭剤の含有量を、「NS−231」:2.5質量部、「ZH10D」:2.5質量部とした以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
実施例3
表面保護層中の消臭剤の含有量を、「NS−231」:10質量部、「ZH10D」:10質量部とした以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
実施例4
表面保護層中の消臭剤の含有量を、「NS−231」:12.5質量部、「ZH10D」:12.5質量部とした以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
実施例5
表面保護層に用いる電離放射線硬化型樹脂を、2官能電離線硬化型オリゴマー(ウレタンアクリレート)((株)昭和インク工業所製):80質量部、及び3官能電離線硬化型オリゴマー(ウレタンアクリレート)((株)昭和インク工業所製):20質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
実施例6
表面保護層に用いる電離放射線硬化型樹脂を、3官能電離線硬化型オリゴマー(ウレタンアクリレート)((株)昭和インク工業所製):100質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
比較例1
フィルム層を形成せず、表面保護層に用いる樹脂を、アクリルウレタン系熱硬化型樹脂((株)昭和インク工業所製):100質量部に変更した以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
比較例2
フィルム層上に、プライマー層及び表面保護層を形成しなかった以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
比較例3
表面保護層中の消臭剤の含有量を、「NS−231」:15質量部、「ZH10D」:15質量部とした以外は実施例1と同様にして、発泡積層シートを得た。
実施例及び比較例の発泡積層シートについて、以下の評価方法により評価した。
(1)耐汚染試験
実施例及び比較例で得られた発泡積層シートの表面に、油性ペン(黒)、水性ペン(黒)、赤クレヨンを付着させ、24時間後に、水、中性洗剤、エタノールを含ませたウエスで拭取った。表面の汚れ付着状態について、汚染用グレースケールを用いて5段階評価を行った。なお、汚染用グレースケールの評価基準は、5級(汚れ小)〜1級(汚れ大)である。
(2)耐傷性試験
壁紙工業会の定める「表面強化壁紙性能試験」に準拠して試験を行い、5段階評価を行った。なお、評価基準は5級(傷付き小)〜1級(傷付き大)である。
(3)臭気残存性試験
食用酢(ミツカン純米酢)を発泡積層シートの表面に滴下し、10分後に水で拭取り発泡積層シートの臭いを嗅ぎとり、下記評価基準に基づいて評価した。
○:臭い付きが軽微で、酢の臭いと判断できない。
×:酢の臭いと判断できる。
(4)アセトアルデヒド消臭性能試験
実施例及び比較例で得られた発泡積層シート(10cm×14cm)を半分に折り曲げ、端部をアルミテープでシールして試験片を調製した。試験片を内容量5Lのテドラーバック内に挿入した。テドラーバック内に、1Lの合成空気〔(窒素:酸素)容積比:4/1、50%RH〕をテドラーバック内に送り込み、更に、アセトアルデヒドを濃度が50ppmとなるようにテドラーバック内に送り込み、試験片をアセトアルデヒド消臭性能試験ガス中に設置した。
試験ガス投入直後(0時間)及び暗所に24時間保管後のテドラーバック内のアセトアルデヒド濃度を測定した。また、テドラーバック内に試験片を挿入せずに同様の試験を行い、空試験とした。なお、アセトアルデヒド濃度は、テドラーバック内のガスを吸引し、検知管により測定した。
アセトアルデヒド濃度の測定値を用いて、下記式に基づいて臭気濃度減少率を計算した。
[臭気濃度減少率]=[(空試験の平均値−測定値の平均値)/(空試験の平均値)]×100
測定は3回行い、算出された臭気濃度減少率の幅(最小値〜最大値)により評価した。
結果を表1に示す。
Figure 0006481256
1.基材
2.樹脂層
3.絵柄模様層
4.フィルム層
5.表面保護層

Claims (4)

  1. 基材上に、少なくとも樹脂層、フィルム層及び表面保護層が順に形成された積層シートであって、
    (1)前記表面保護層は、電離放射線硬化型樹脂及び消臭剤を含有する電離放射線硬化型樹脂組成物からなり、
    (2)前記電離放射線硬化型樹脂組成物中の前記消臭剤の含有量は、前記電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して5〜25質量部であり、
    (3)前記消臭剤は、有機無機複合吸着剤及び無機吸着剤を含み、
    (4)前記電離放射線硬化型樹脂は、2官能性のオリゴマーを80質量%以上含有する
    ことを特徴とする積層シート。
  2. 前記2官能性のオリゴマーは、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーである、請求項に記載の積層シート。
  3. 前記フィルム層は、エチレン−ビニルアルコール共重合体を含有する、請求項1又は2に記載の積層シート。
  4. 前記樹脂層が、発泡剤含有樹脂層又は発泡樹脂層である、請求項1〜のいずれかに記載の積層シート。
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