JP2011080193A - 表面特性が優れた発泡壁紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた表面強度、耐汚染性及び耐候性を有する発泡壁紙を提供する。
【解決手段】紙質基材上に、発泡樹脂層及び表面保護層を順に形成してなる発泡壁紙であって、
(1)前記発泡樹脂層は、エチレン単独重合体樹脂及びエチレン共重合体樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を樹脂成分とし且つ電子線照射により架橋しており、
(2)前記表面保護層は、電子線硬化型樹脂及びシリカを含有し、
(3)前記電子線硬化型樹脂は、ウレタンアクリレートプレポリマー及びアクリレートモノマーを含有し、電子線照射により架橋している、
ことを特徴とする発泡壁紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面特性(表面強度、耐汚染性、耐候性等)が優れた発泡壁紙に関する。
従来、発泡壁紙の分野において、電離放射線硬化型樹脂を用いることにより壁紙の表面特性を向上させる試みがなされている。
例えば、特許文献1には、基材上に発泡性樹脂層を有し、任意に印刷層を設けてなる発泡エンボス化粧シートにおいて、表面に紫外線硬化性樹脂層を設けてなることを特徴とする発泡エンボス化粧シートが開示されている。
しかしながら、この技術では、表面保護層に紫外線硬化型樹脂を用いているため、表面特性の中でも、特に耐汚染性が性能不十分であり、更なる改善の余地がある。しかも、紫外線硬化型樹脂には殆どUV開始剤が含まれているため、それにより化粧シートの耐候性が不十分となる傾向がある。
また、特許文献1には、該化粧シートの製造方法として、基材上に発泡性樹脂を塗布、乾燥し、任意に印刷により印刷層を設け、その上に紫外線硬化性樹脂を塗布、乾燥し、加熱により発泡性樹脂を発泡させ、表面にエンボスを施し、その後表面に紫外線を照射して紫外線硬化性樹脂を完全に硬化させる工程が開示されている。
しかしながら、この製造方法では、発泡工程、エンボス工程等において、シートが移送ロールにまとわりつき化粧シートの円滑な製造が阻害されるという問題がある。
電離放射線硬化型樹脂を用いる壁紙としては、例えば、特許文献2にも開示がある。具体的には、特許文献2には、基材シート上に活性エネルギー線で硬化された発泡樹脂層と印刷層とが順次積層されたことを特徴とする発泡壁紙が開示されている。
この技術は、活性エネルギー線の照射により樹脂硬化させた発泡樹脂層を設けることにより、発泡壁紙の表面特性を改善しようとするものである。
しかしながら、この技術により作製された発泡壁紙も、表面特性が十分ではなく、更なる改良が求められている。
また、引用文献2では、基材シート上に、活性エネルギー線硬化型の発泡性樹脂層を積層し、該発泡性樹脂層上に印刷層を積層して発泡用シートを作製し、該発泡用シートの発泡性樹脂層を発泡させて発泡樹脂層を形成し、しかる後に活性エネルギー線を照射して発泡樹脂層を硬化させる発泡壁紙の製造方法が開示されている。
この製造方法も、上記特許文献1記載の製造方法と同様に、印刷層形成、発泡、エンボス工程等において、シートが移送ロールにまとわりつき発泡壁紙の円滑な製造の支障となることが指摘されている。
特開平9−109303号公報 特開平10−296894号公報
本発明は、優れた表面強度、耐汚染性及び耐候性を有する発泡壁紙を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の層を形成してなる発泡壁紙が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の発泡壁紙に係るものである。
1.紙質基材上に、発泡樹脂層及び表面保護層を順に形成してなる発泡壁紙であって、
(1)前記発泡樹脂層は、エチレン単独重合体樹脂及びエチレン共重合体樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を樹脂成分とし且つ電子線照射により架橋しており、
(2)前記表面保護層は、電子線硬化型樹脂及びシリカを含有し、
(3)前記電子線硬化型樹脂は、ウレタンアクリレートプレポリマー及びアクリレートモノマーを含有し、電子線照射により架橋している、
ことを特徴とする発泡壁紙。
2.エンボス模様を有する、上記項1に記載の発泡壁紙。
以下、本発明の発泡壁紙とその製造方法について詳細に説明する。
本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に、電子線硬化型発泡樹脂層及び電子線硬化型表面保護層を順に形成してなることを特徴とする。
紙質基材
紙質基材としては特に限定されず、従来、壁紙用裏打紙として知られているものが広く使用できる。例えば、難燃紙(パルプ主体のシートをスルファミン酸グアニジン、リン酸グアニジンなどの難燃剤で処理したシート);水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機質剤を混抄した無機質紙;上質紙、薄用紙、和紙等の一般紙などが挙げられる。
紙質基材の坪量は特に限定的ではないが、通常20〜300g/m、好ましくは40〜110g/m程度である。
電子線硬化(架橋)型発泡樹脂層
紙質基材上には、電子線硬化型発泡樹脂層(以下、「発泡樹脂層」と略記する)が形成されている。
発泡樹脂層は、該層を構成する樹脂が電子線照射により架橋されている。
発泡樹脂層を構成する樹脂としては特に限定されないが、加工適性、発泡適性等を考慮するとエチレン系樹脂が好ましい。例えば、エチレン単独重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体樹脂(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体樹脂(EEA)、炭素数3〜5のエチレン−アルキルアクリレート共重合体樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体樹脂(EMMA)等のオレフィン系共重合体樹脂、これらの樹脂の混合物等が挙げられる。これらの樹脂は、いずれも電子線照射により容易に樹脂架橋させることができる。この中でも、特にEVAが好ましい。
EVAとしては、酢酸ビニル含有量が10〜30重量%であり、190℃におけるメルトフローレートが40〜120g/10分であるものが好ましい。
発泡樹脂層に含まれる発泡剤としては熱分解型発泡剤が好ましい。例えば、アゾジカルボンアミド、アゾビスホルムアミド等のアゾ系化合物、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等のヒドラジット系化合物が挙げられる。これらの発泡剤は、1種又は2種以上を混合して使用できる。
発泡剤の添加量は発泡度合、発泡壁紙の意匠性等を考慮して適宜決めればよいが、樹脂100重量部に対して、通常2〜15重量部、好ましくは3〜6重量部程度である。
発泡樹脂層は、必要に応じて、無機充填剤を含有してもよい。無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、モリブデン化合物等が挙げられる。この中でも、特に水酸化アルミニウム、炭酸カルシウムが好ましい。無機充填剤を含有することにより、発泡壁紙の目透きを抑制する効果、発泡壁紙の表面特性を高める効果等が得られる。無機充填剤の添加量としては、樹脂100重量部に対して、0〜100重量部であり、20〜70重量部が好ましい。
発泡樹脂層は、必要に応じて、電子線照射による樹脂架橋を促進する架橋助剤を含有してもよい。
架橋助剤としては、電子線照射による樹脂架橋を促進するものであれば特に限定されず、例えば、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の多官能性モノマー、オリゴマーなどが挙げられる。架橋助剤の添加量としては、樹脂100重量部に対して、0〜10重量部であり、1〜4重量部が好ましい。
発泡樹脂層は、必要に応じて、顔料等を添加して着色してもよい。また、発泡セル調整剤、熱安定剤、難燃剤等の周知の助剤を添加してもよい。これらの助剤の種類、添加量等は特に限定されず、発泡壁紙の所望の特性に応じて適宜設定できる。
発泡樹脂層は、例えば、発泡樹脂層形成用組成物(樹脂、発泡剤、各種助剤等を含む混合物)からなる層を紙質基材上に形成後、該層を電子線照射により架橋させ、さらに発泡剤を発泡させることにより形成できる。
発泡樹脂層の形成には、例えば、ドライラミネーション法、押出しラミネーション法等が適用できる。また、Tダイ式押出し法、カレンダー法等により発泡樹脂層形成用組成物をシート化(フィルム化)すると同時に発泡樹脂層形成用組成物を紙質基材上に積層してもよい。発泡樹脂層形成用組成物が加工温度において高い流動性を示す場合には、例えば、ロールコート法、グラビアコート法、コンマコート法等の塗布技術を採用してもよい。本発明では、上記のTダイ押出し法の中でも、同時多層押出し成形が可能なフィードブロックを備えたTダイ押出し機又はマルチマニホールドタイプのTダイ押出し機を用いて発泡樹脂層を形成する発泡樹脂層形成用組成物と後記する電子線硬化型表面保護層(以下「表面保護層」と略記する)を形成する表面保護層形成用組成物とを多層同時押出し法により紙質基材上に一体形成してもよい。この方法は、両層を形成する組成物の温度特性が同等である場合に、特に好適である。多層同時押出し法を用いる場合には、2層の樹脂層が同時に形成後、電子線照射及び加熱発泡を行えばよい。
発泡樹脂層を構成する樹脂を架橋させるには電子線を照射すればよい。電子線照射機器としては、例えば、コッククロフトワルトン型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、又は直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。
電子線のエネルギーは、通常50〜300kV、好ましくは80〜200kV程度である。照射量は、通常1〜30Mrad、好ましくは2〜10Mrad程度である。
発泡剤は、例えば、加熱により発泡させることができる。加熱条件は特に限定されず、所望の発泡度合、発泡壁紙の意匠性等に応じて適宜設定できる。通常は200〜240℃で20〜40秒加熱すればよい。
発泡樹脂層(発泡後)の厚みは特に限定されないが、通常300〜1000μm、好ましくは400〜800μm程度である。
電子線硬化型表面保護層
発泡樹脂層(後記する絵柄模様層が表面に形成されていてもよい)の上には、表面保護層が形成されている。該表面保護層は電子線硬化型であり、電子線照射により構成樹脂が架橋されている。このような表面保護層を形成することにより、発泡壁紙の表面特性が高められる。
表面保護層を構成する樹脂としては特に限定されないが、電子線照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂が使用できる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数を混合して使用できる。硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
具体的には、前記プレポリマー又はモノマーとしては、分子中に(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和基、エポキシ基等のカチオン重合性官能基等を有する化合物が挙げられる。また、ポリエンとポリチオールとの組み合わせによるポリエン/チオール系のプレポリマーも好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基の意味である。
ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリマーとしては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの分子量としては、通常250〜100000程度が好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有するモノマーとしては、例えば、単官能モノマーとして、メチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、多官能モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキサイドトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カチオン重合性官能基を有するプレポリマーとしては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ化合物等のエポキシ系樹脂、脂肪酸系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテル等のビニルエーテル系樹脂のプレポリマーが挙げられる。また、チオールとしては、例えば、トリメチロールプロパントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等のポリチオールが挙げられる。ポリエンとしては、例えば、ジオール及びジイソシアネートによるポリウレタンの両端にアリルアルコールを付加したものが挙げられる。
表面保護層は、必要に応じて、シリカを含んでもよい。シリカを含むことにより、耐スクラッチ性向上、及び耐ブロッキング性向上の効果が得られる。シリカの含有量は特に限定的ではないが、樹脂100重量部に対して、通常1〜50重量部、好ましくは5〜20重量部程度である。
表面保護層は、必要に応じて、架橋助剤、熱安定剤、難燃剤等の周知の助剤を含有してもよい。これらの助剤の種類、添加量等は特に限定されず、発泡壁紙の所望の特性に応じて適宜設定できる。
表面保護層の形成には、発泡樹脂層の形成方法と同様に、ドライラミネーション法、押出しラミネーション法等が適用できる。
電子線照射機器、照射条件等も前記した発泡樹脂層の場合と同じである。通常は、前記発泡樹脂層と表面保護層とを形成後、表面保護層側から一度に両層に対して電子線を照射すればよい。また、発泡樹脂層の加熱発泡は、両層を形成後、電子線照射により両層の樹脂を架橋後に行うことが好ましい。
表面保護層の厚さは特に限定されず、最終製品の特性に応じて適宜設定できるが、通常0.1〜50μm、好ましくは1〜20μm程度である。
絵柄印刷層
発泡樹脂層と表面保護層との間にはさらに絵柄模様層が形成されていてもよい。
絵柄模様層は、発泡壁紙に所望の絵柄による意匠性を付与するものであり、絵柄の種類等は特に限定的ではない。例えば、木目模様、石目模様、砂目模様、タイル貼模様、煉瓦積模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、抽象模様等が挙げられる。
絵柄模様層の形成方法は特に限定されず、例えば、公知の着色剤(染料又は顔料)を結着材樹脂とともに溶剤(又は分散媒)中に溶解(又は分散)させて得られる着色インキ、コーティング剤等を用いた印刷法などにより、発泡樹脂層表面に形成すればよい。従って、発泡樹脂層表面に絵柄模様層を形成する場合には、発泡樹脂層と表面保護層とは多層同時押出しによっては形成できないため、絵柄模様層を形成後、該絵柄模様層を被覆するように表面保護層をさらに形成すればよい。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド等の無機顔料;アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、フタロシアニン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料;酸化チタン被覆雲母、酸化塩化ビスマス等の真珠光沢顔料;蛍光顔料;夜光顔料等が挙げられる。これらの着色剤は、単独又は2種以上を混合して使用できる。これらの着色剤には、シリカ等のフィラー、有機ビーズ等の体質顔料、中和剤、界面活性剤等がさらに配合してもよい。
結着剤樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキド系樹脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘導体、ゴム系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
溶剤(又は分散媒)としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メトキシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系有機溶剤;メチルアルコール、エチルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系有機溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系有機溶剤;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、;ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤;水等の無機溶剤等が挙げられる。これらの溶剤(又は分散媒)は、単独又は2種以上を混合して使用できる。
絵柄模様層の形成に用いる印刷法としては、例えば、グラビア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット印刷法等が挙げられる。また、全面ベタ状の絵柄模様層を形成する場合には、例えば、ロールコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート法、ディップコート法等の各種コーティング法が挙げられる。その他、手描き法、墨流し法、写真法、転写法、レーザービーム描画法、電子ビーム描画法、金属等の部分蒸着法、エッチング法等を用いたり、他の形成方法と組み合わせて用いたりしてもよい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
エンボス
本発明の発泡壁紙は、発泡により生じるエンボス模様に加えて、任意にエンボス模様が付与されていてもよい。即ち、表面保護層から発泡樹脂層にかけて任意の凹凸模様を有していてもよい。
通常は、凹凸模様はエンボス加工により付与する。エンボス加工方法は特に限定されず、例えば、表面保護層のおもて面を加熱軟化させてエンボス版により加圧・賦形後、冷却する方法が好ましい方法として挙げられる。エンボス加工には、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸形状としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
発泡壁紙の製造方法
本発明の発泡壁紙の製造方法は特に限定されないが、例えば、下記工程を順に有する製造方法が好適な製造方法として挙げられる。
(1)紙質基材上に電子線硬化型発泡樹脂層形成用組成物からなる層を形成する工程1、
(2)工程1で得られた層の上に電子線硬化型表面保護層形成用組成物からなる層を形成する工程2、
(3)電子線を照射することにより前記2層に含まれる電子線硬化型樹脂を架橋させる工程3、及び
(4)加熱により熱分解型発泡剤を発泡させる工程4。
以下、本製造方法について説明する。
工程1では、紙質基材上に発泡樹脂層形成用組成物からなる層を形成する。
工程2では、工程1で得られた層の上に表面保護層形成用組成物からなる層を形成する。
工程1及び2において、各層の形成方法としては、前記の通り、ドライラミネーション法、押出しラミネーション法等が適用できる。
発泡樹脂層表面には、必要に応じて、絵柄模様層を形成してもよい。絵柄模様層を形成する場合には、工程1と工程2との間で形成する。絵柄模様層の形成方法については、前記の通りである。
工程3では、電子線を照射することにより前記2層に含まれる電子線硬化型樹脂を架橋させる。
電子線の照射条件等については、前記の通りである。本製造方法では、発泡剤の加熱発泡に先立って電子線照射による樹脂架橋を行うため、樹脂架橋の作用により樹脂層が硬化し、次に続く発泡剤の発泡工程において、積層シートが移送ロールにまとわりつくことが抑制される。これにより、積層シートの円滑な移送が実現でき、円滑に後続の発泡剤の発泡が行える。
工程4では、加熱により熱分解型発泡剤を発泡させる。加熱条件等については、前記の通り、発泡壁紙の意匠性、発泡程度に応じて、適宜調整できる。
本発明の発泡壁紙は、紙質基材上に電子線硬化型発泡樹脂層及び電子線硬化型表面保護層を順に形成してなり、優れた表面強度、耐汚染性及び耐候性を有する。
本発明の製造方法によれば、発泡剤の加熱発泡に先立って電子線照射による樹脂架橋を行うため、樹脂架橋の作用により樹脂層が硬化し、次に続く発泡剤の発泡工程において、積層シートが移送ロールにまとわりつくことが抑制される。これにより、積層シートの円滑な移送が実現でき、円滑に後続の工程を実施し、発泡壁紙を製造できる。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(190℃におけるMFR:70g/10分、酢酸ビニル含有量:20重量%)、無機充填剤(炭酸カルシウム)、着色剤(酸化チタン)、発泡剤及び安定剤の混合物を発泡樹脂層形成用組成物とした。該発泡樹脂層形成用組成物の組成を下記表1に示す。
該組成物を、厚み110μmの裏打ち紙(坪量70g)上に、Tダイ成形機を用いて厚み100μmとなるようにシーティングした。
次いで、発泡樹脂層表面にアクリル系水性インキにより絵柄模様層を形成後、その表面に10μm厚の電子線硬化型樹脂層(表面保護層)を形成した。電子線硬化型樹脂層形成用組成物の組成を下記表2に示す。
電子線硬化型樹脂層側から175kVの電子線を3Mrad照射して発泡樹脂層及び表面保護層に含まれる電子線硬化型樹脂を架橋させた。
次いで、230℃の炉で30秒間加熱することにより発泡エンボス模様を付与し、発泡壁紙を作製した。
Figure 2011080193
Figure 2011080193
比較例1
電子線硬化型樹脂層(表面保護層)の代わりに紫外線(UV)硬化型樹脂層を形成し、発泡エンボス模様付与後に樹脂架橋のためのUV照射を行うこととした以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。該電子線硬化型樹脂層形成用組成物の組成を下記表3に示す。
Figure 2011080193
比較例2
UV照射を発泡エンボス模様付与前に行うこととした以外は、比較例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
比較例3
電子線硬化型樹脂層を形成しない以外は、実施例1と同様にして発泡壁紙を作製した。
試験例1
実施例及び比較例で作製した発泡壁紙の特性(製造工程中の表面ベタツキ、表面強度、耐汚染性及び耐候性)を評価した。
(製造工程中の表面ベタツキ)
金属ロールとゴムロールとが接触して同時回転している部分(ラミネート部分)にシートを通すことによりロールへのまとわりつきの有無を肉眼観察した。ベタツキ程度が高い程、製造工程におけるロール取られ(ロールへのまとわりつき)が発生し易い。
(表面強度)
日本ビニル工業会建装部会制定の「表面強化商品性能表示規定」の方法により発泡壁紙の表面強度を評価した。
(耐汚染性)
日本ビニル工業会建装部会制定の「汚れ防止商品性能表示規定」の方法により耐汚染性を評価した。
これらの評価結果を下記表4に示す。
Figure 2011080193
○:良好
△:やや不良
×:不良

Claims (2)

  1. 紙質基材上に、発泡樹脂層及び表面保護層を順に形成してなる発泡壁紙であって、
    (1)前記発泡樹脂層は、エチレン単独重合体樹脂及びエチレン共重合体樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を樹脂成分とし且つ電子線照射により架橋しており、
    (2)前記表面保護層は、電子線硬化型樹脂及びシリカを含有し、
    (3)前記電子線硬化型樹脂は、ウレタンアクリレートプレポリマー及びアクリレートモノマーを含有し、電子線照射により架橋している、
    ことを特徴とする発泡壁紙。
  2. エンボス模様を有する、請求項1に記載の発泡壁紙。
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