JP6111799B2 - 医薬用水製造向け精製水製造方法 - Google Patents

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本発明は、逆浸透膜と電気脱イオン装置とによって医薬用水製造向けの精製水を製造するための方法及び装置に係り、特に残留塩素含有水を原水とする精製水製造方法及び装置に関する。
医薬用水の製造には、日本薬局方、USP、EPの三局に定められる精製水基準を満たすべく、水道水を逆浸透膜と電気脱イオン装置で処理している。一般細菌の増殖防止の為に水中に塩素を添加した水道水等の残留塩素濃度は0.5mg/L程度である。この水道水等の原水を処理して医薬用水製造向け精製水を製造する場合、残留塩素によって逆浸透膜および電気脱イオン装置が酸化劣化しないようにするために、原水中の残留塩素を除去手段で除去する。原水中の残留塩素を除去する手段としては、活性炭濾過、重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤注入のほか、特許文献1,2に記載の紫外線照射手段がある。
原水を活性炭塔で処理する場合、活性炭塔内には塩素が除去された水の滞留箇所が生じる。この滞留箇所においては、水中の一般細菌が増殖するため、活性炭塔処理水中の一般細菌数が増加する。
医薬用精製水製造装置の一般細菌は、処理水1mL当たり100個以下で管理されており、菌数管理の為に定期的に活性炭塔を熱水や蒸気によって熱殺菌している。夏場など原水水温が上昇する時期には、活性炭塔の熱殺菌を行っても急速に菌が増殖し、3,4日程度で活性炭処理水の一般細菌数は100個/mLを超過する。そのため、頻繁な熱殺菌を必要とし、維持管理費の増加だけでなく、精製水製造時間が削減され、安定的な精製水製造が行えなくなる。また、活性炭では結合塩素が除去されない為、電気脱イオン装置内で結合塩素が電気分解し、より酸化力のある次亜塩素酸が発生し、電気脱イオン装置の劣化を招く。
還元剤注入により残留塩素を除去する場合、還元剤添加によって原水中のイオン量が増加するため、後段装置の負荷が増大する。また、薬品の補充管理が煩雑である。また、薬注ポンプのエア噛みなどによる注入不良が生じやすく、後段に塩素がリークするリスクがある。
紫外線照射による残留塩素分解は、菌が増殖せず、結合塩素も分解可能であり、煩雑な運転管理が必要ない。特許文献1には、塩素系殺菌剤を添加して液体中の細菌等を殺菌した後、液体中の塩素系殺菌剤を紫外線照射して分解除去する方法として、液体中の塩素系殺菌剤の濃度に応じて、紫外線照射の中断または紫外線照射量を低減することによって、液体中の塩素系殺菌剤の濃度を、UFやRO等の膜に支障をきたさない範囲である0.1〜0.3ppmに調整した後、UFやRO等の膜で処理する方法が記載されている。特許文献1の0022段落には、紫外線ランプとして低圧紫外線ランプ又は高圧紫外線ランプを用いることが記載されている。
特許文献2には、図3に示す純水製造方法及び装置が記載されている。この図3では、原水タンク21に供給・貯留された被処理水を、供給水ポンプ22により、光触媒を内蔵した紫外線装置23に供給し、被処理水中の残留塩素の除去とバクテリヤの殺菌が行われる。この紫外線装置23から流出水にpH調整薬剤タンク26からpH調整用薬剤を注入して、pHを8.5程度に調整する。このようにしてpH調整した被処理水は、その後、加圧ポンプ24により逆浸透装置25に供給され、有機物,シリカ,溶存塩類などが除去されて処理水となる。この逆浸透処理水のうち、一部を復帰路27によって原水タンク21に戻す。
特開平9−271772 特開平6−071256
(1) 特許文献1には、塩素分解に低圧紫外線ランプを使用することが記載されている。低圧紫外線ランプは、ランプ内の水銀封入圧力が1〜10Pa程度のランプであり、水温が高くなると出力が低下する。医薬用精製水装置は80℃以上で熱水殺菌を行った後、水道水を系内に流入させることにより系内をおよそ25℃〜30℃にまで冷却する。この冷却時に水温がおよそ40〜70℃となるため、低圧紫外線ランプは出力が最低で20%程度に低下し、水道水由来の残留塩素が除去しきれず後段に流出するおそれがある。残留塩素が含まれる熱水は後段の逆浸透膜を著しく劣化させるため、低圧紫外線ランプは熱水殺菌を行う医薬用精製水製造装置には不適である(逆浸透膜がポリアミド製である場合、残留塩素濃度が0.1〜0.3mg/Lであると劣化する。)。医薬用水製造向け精製水の製造には、40℃以上の熱水でも塩素分解機能が維持される必要がある。
(2) 特許文献1には、紫外線殺菌装置出口で残留塩素濃度が0.1〜0.3mg/Lとなるように紫外線照射することで、逆浸透膜が劣化しない旨が記載されている。上記濃度の残留塩素によって劣化されないことから、特許文献1では酢酸セルロース製の逆浸透膜が使用されると考えられる。医薬用水では、菌管理の為に逆浸透膜は定期的に熱殺菌されるため、酢酸セルロースの膜では熱による膜の破断が生じてしまう。そのため、医薬用水製造用には耐熱性のあるポリアミド膜の使用が考えられるが、ポリアミドは残留塩素がわずかでも検出されると劣化するため、残留塩素は非検出となるまで除去される必要がある。
(3) 特許文献2では、光触媒を紫外線装置内に内蔵させて紫外線照射の効果を高めている。特許文献2の0004段落には、光触媒としてチタン合金を用いると記載されているが、これは光触媒作用のある二酸化チタンの誤記であると考えられる。医薬用水において使用される薬品類は、厚生労働省が定める食品添加物に認定され、かつ使用基準が厚生労働省告示の基準に則っている必要がある。二酸化チタンは、該基準において、着色料の目的以外に使用不可とあるため、医薬用水製造向け精製水製造工程では塩素分解用の光触媒としては使用できない。
(4) 特許文献1には、紫外線ランプとして高圧紫外線ランプも記載されている。高圧紫外線ランプは気体の水銀が100kPa以上の高圧で封入されており、ランプ温度が900℃以上に上昇する。ポリアミド製の逆浸透膜は、水温が45℃以上の場合、熱水殺菌時のように90〜120分以内の短時間であれば問題ないが、この時間を超過すると膜が劣化する危険性がある。そのため、高圧紫外線ランプによる水温の上昇を抑えつつ紫外線照射を行う必要がある。
(5) 特許文献1には、菌増殖抑制のために紫外線殺菌装置出口で残留塩素濃度を0.1〜0.3mg/Lに調整することが記載されている。しかし、上述のポリアミド逆浸透膜や電気脱イオン装置は、残留塩素による酸化劣化を起こし、特に医薬用水では熱水殺菌を行うため、加熱によって残留塩素の酸化作用が促進される。なお、配管やバルブがステンレス製の器材であっても酸化されることが報告されている。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、活性炭塔を用いることなく、また光触媒(二酸化チタン)を用いることなく、耐熱性ポリアミド逆浸透膜及び電気脱イオン装置を用いて残留塩素含有原水を処理して医薬用水製造向け精製水を製造することができる医薬用水製造向け精製水の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の医薬用精製水製造方法は、残留塩素を含む原水を処理して医薬用精製水を製造する方法において、中圧水銀ランプを搭載した中圧紫外線殺菌器によって被処理水の残留塩素を分解した後、ポリアミド製逆浸透膜を有した逆浸透膜装置で処理し、次いで電気脱イオン装置で処理する工程を有する医薬用精製水製造方法であって、定期的に60℃以上の熱水による系内の殺菌を行い、熱水殺菌後、系内を冷却する工程において前記紫外線殺菌装置を運転して塩素分解することを特徴とする。
本発明の医薬用精製水の製造方法では、前記中圧水銀ランプによって、中圧紫外線殺菌器給水の残留塩素濃度0.1mg/Lあたり50Wh/m〜150Wh/mで紫外線照射することが好ましい。
本発明の医薬用精製水の製造方法では、医薬用精製水の製造運転の停止期間中は、系内を0.01MPa以上の陽圧に保持することが好ましい。
本発明の医薬用精製水の製造装置は、残留塩素を含む原水に紫外線を照射する中圧水銀ランプを搭載した中圧紫外線殺菌器と、該中圧紫外線殺菌器からの流出水が順次に通水される、ポリアミド製逆浸透膜を有した逆浸透膜装置と、該逆浸透膜装置からの流出水が通水される電気脱イオン装置とを有する。
本発明では、残留塩素含有水を紫外線によって残留塩素分解処理した後、ポリアミド製逆浸透膜及び電気脱イオン装置によって処理して医薬用水向けに精製水を製造するに際し、中圧紫外線ランプを中圧紫外線殺菌器給水の残留塩素濃度0.1mg/Lあたり50Wh/m〜150Wh/mで使用して原水中の残留塩素を分解し、逆浸透膜装置、電気脱イオン装置の順に処理する。
このように、中圧紫外線ランプを使用することにより、熱水殺菌時に水温に関係なく残留塩素が非検出になるまで分解することが可能である。
中圧紫外線ランプは、高圧紫外線ランプよりもランプ温度が上昇しないため、装置や配管からの自然放熱によって水温は35℃以下に抑えられる。
本発明では、残留塩素を非検出となるまで分解することができるので、耐熱性ポリアミド製逆浸透膜、及び電気脱イオン装置の劣化が防止(抑制)される。
本発明では、光触媒(二酸化チタン)無しで残留塩素を分解することができるため、厚生労働省告示基準に則ったものとなる。
本発明では、活性炭塔を用いておらず、滞留部を無くした構成となっているので、システム全体の一般細菌増殖を抑制できる。
本発明によると、中圧紫外線殺菌器による殺菌効果のため、残留塩素を非検出となるまで除去しても、システム全体の一般細菌増殖を抑制することができる。
実施の形態に係る精製水製造装置のフロー図である。 実験例に係る精製水製造装置のフロー図である。 従来例に係る精製水製造装置のフロー図である。
以下、図1を参照して本発明についてさらに詳細に説明する。図1は実施の形態に係る医薬用精製水製造装置のフロー図である。原水(残留塩素含有水)は、原水タンク1からポンプ2によって中圧紫外線殺菌器3に通水され、中圧紫外線ランプからの紫外線照射を受けて殺菌されると共に、残留塩素が非検出(ポリアミド膜が劣化しない塩素濃度であり、具体的にはDPD試薬を用いた吸光度測定により、残留塩素濃度0.05mg/L未満、好ましくは0.02mg/L未満)となるまで分解される。殺菌器3からの殺菌処理水は、加熱器4を通り、必要に応じ加熱された後、高圧ポンプ5で昇圧され、第1逆浸透膜装置6及び第2逆浸透膜装置7に順次に通水される。即ち、第1逆浸透膜装置6の透過水が第2逆浸透膜装置7に通水される。第2逆浸透膜装置7の透過水が電気脱イオン装置8に通水され、電気脱イオンされ、処理水が取り出される。
原水としては、残留塩素濃度0.02〜2mg/L特に0.1〜1mg/Lの水道水、または、水道法の飲料水適用基準に則った水などが好適である。中圧紫外線殺菌器3への通水水温は、好ましくは5〜40℃、特に好ましくは20〜30℃とする。
中圧紫外線殺菌器3の中圧水銀ランプの水銀封入圧は、100Pa〜100kPa(0.1〜100kPa)、好ましくは500Pa〜10kPaとする。中圧紫外線殺菌器3への給水の残留塩素濃度0.1mg/L当りの紫外線照射量が、30〜500Wh/m、好ましくは50〜150Wh/mとなるように紫外線を照射する。
中圧紫外線殺菌器3における紫外線照射時間(すなわち被処理水の滞留時間)は、残留塩素が非検出となるように6秒以上、好ましくは6〜180秒、より好ましくは15〜100秒、特に好ましくは15〜25秒とする。6秒以下の場合、塩素が分解しきれない可能性がある。また、180秒以上であると、水温が、逆浸透膜の給水許容温度を超える可能性がある。
中圧紫外線殺菌器3への通水方向は、装置内に空気だまりが発生してランプ外管の表面温度が上昇しないように、上部より下向流で流入させ、流入口から離れた出口より上向流で流出させるのが好ましい。中圧紫外線殺菌器3は、被処理水が装置内でまんべんなく紫外線照射されるような構造とするのが好ましく、特に好ましくは、被処理水の流入方向、流出方向共に、ランプ外管面に対し垂直になるようにする。流速は好ましくは10〜300m/h、特に好ましくは60〜100m/hとする。
第1逆浸透膜装置6の回収率は、好ましくは30〜80%、特に好ましくは、50〜70%とする。図1のように、第1逆浸透膜装置の濃縮水の一部を原水タンクに返送し、残部を系外に排出するのが好ましい。第2逆浸透膜装置の回収率は、好ましくは30〜80%、特に好ましくは、40〜60%とする。図1のように、第2逆浸透膜装置7の濃縮水の全量を原水タンクに返送するのが好ましい。なお、上記の回収率とは、回収率(%)=100×逆浸透膜処理水量/逆浸透膜給水量にて算出される値である。
一般に、電気脱イオン装置の給水のカルシウムイオン濃度が高いと電気脱イオン装置内で炭酸カルシウムスケールが発生する。カルシウムイオン低減に軟水器は広く使われているが、塩素が除去された滞留部が発生することから、活性炭同様に軟水器は一般細菌の温床となり得る。本発明では、軟水器を用いずに逆浸透膜装置を二段直列で設置することにより、電気脱イオン装置給水のカルシウムイオンを低減することができる。
図1の装置では、精製水の製造を行う通常運転工程と、一般細菌が発生した場合や定期的な殺菌による菌数管理のために系内の一般細菌を殺菌する熱水殺菌工程と、熱水殺菌後に系内を冷却する降温工程とを順次に切り換えて運転を行う。通常運転時に中圧紫外線殺菌器3で紫外線照射を行って残留塩素を除去する。また、降温工程では系内に常温の水道水を流通させる。この降温工程においても、中圧紫外線殺菌器3で紫外線照射して、冷却用の水道水中の塩素を除去する。
上記通常運転時の水温は、好ましくは5〜40℃、より好ましくは20〜30℃、特に好ましくは23〜27℃とする。上記熱水殺菌時の水温は、好ましくは60〜90℃、特に好ましくは80〜85℃とする。上記熱水殺菌工程の時間は、好ましくは10〜120分、特に好ましくは30〜60分とする。上記降温工程が完了する水温は、好ましくは20〜40℃、特に好ましくは25〜30℃とする。
本発明の精製装置の運転を停止する場合は、外気からのコンタミネーションを防止するために、系内を陽圧保持するのが好ましく、具体的には大気圧よりも0.01MPa以上高い圧力を保持した状態で装置を停止し、外気との接触を遮断する。なお、タンクなどの陽圧保持が困難な構成機器については、エアベントフィルターを設置するのが好ましい。
以下、実験例及び実施例について説明する。
[実験例1]
低圧紫外線ランプと中圧紫外線ランプの水温による塩素分解性能の違いについて図2の試験装置を用いて以下の条件で測定した。
図2の試験装置では、水道水(被処理原水)を原水タンク11に受け、この原水をポンプ12によって送水し、加熱器13を経て低圧紫外線殺菌器14又は中圧紫外線殺菌器15に通水する。低圧紫外線殺菌器14には光触媒として二酸化チタンを150mg充填してある。
<実験条件>
被処理原水:栃木県野木町水
原水残留塩素濃度:1.0mg/L
低圧紫外線殺菌器:槽容積15L、千代田工販(株)製 低圧水銀ランプ2400W(100Wランプ×24本)搭載
中圧紫外線殺菌器:槽容積15L、千代田工販(株)製 中圧水銀ランプ2400W(3000Wランプを80%に出力調整)搭載
通水流量:3.0m/h (中圧紫外線殺菌器給水の残留塩素濃度0.1mg/Lあたり80Wh/m
紫外線照射時間:18秒
水温:25〜80℃(加熱器で調整)
<結果・考察>
残留塩素濃度の測定結果を表1に示す(残留塩素濃度が0.02mg/L未満の場合を非検出とした。)。中圧紫外線殺菌器は水温が変化しても塩素除去率に変化はなかったが、低圧紫外線殺菌器は水温が40℃を超えると、処理水に塩素が検出された。水温の上昇により原水中の残留塩素は揮発して殺菌器入口では濃度が減少したものの、低圧紫外線ランプは水温による出力低下により塩素が後段にリークすることが認められた。
Figure 0006111799
[実施例1]
図1の中圧紫外線装置と二段逆浸透膜を用いたシステムにおいて、一般細菌増殖抑制効果を検証した。
<実験条件>
被処理原水:栃木県野木町水
中圧紫外線殺菌器給水の残留塩素濃度:0.5〜1.0mg/L
中圧紫外線殺菌器:槽容積15L、千代田工販(株)製 中圧水銀ランプ2400W(3000Wランプを80%に出力調整)搭載
水温:25℃(加熱器で調整)
中圧紫外線殺菌器の通水流量:3.0m/h (給水残留塩素濃度0.1mg/Lあたり80〜160Wh/m
紫外線照射時間(被処理水の殺菌器内滞留時間):18秒
逆浸透膜装置:日東電工(株)製 NTR−759−HG(ポリアミド膜)
前段逆浸透膜装置回収率=60%(=100×逆浸透膜処理水量/逆浸透膜給水量)
後段逆浸透膜装置回収率=60%(=100×逆浸透膜処理水量/逆浸透膜給水量)
電気脱イオン装置:栗田工業(株)製 耐熱KCDI 処理水量1.1m/h
<運転方法>
80℃の熱水殺菌実施後、平日の9:00〜17:30運転。夜間、休日は装置を停止させる。停止期間中は0.01MPa以上の圧力となるよう、系内を陽圧保持する。
中圧紫外線殺菌器は、出口の残留塩素濃度が非検出となるように出力を調整する。一般細菌の測定方法は日局方に準じた。(日局方に従い、無菌条件下でサンプリングし、採取したサンプルを培地に塗布し、30℃、3日間培養した。培地上に現れたコロニー数を(例えば、目視で)確認した。)
<結果・考察>
結果を表2に示す。表2の通り、システムを熱水殺菌後4週間、中圧紫外線殺菌器出口、二段逆浸透膜出口、電気脱イオン装置出口から一般細菌は検出されなかった。この期間、各機器の出口残留塩素は常に非検出であったため、残留塩素を所定濃度残さなくても、本発明のシステムは一般細菌増殖を抑制できることが認められた。
Figure 0006111799
3 中圧紫外線殺菌器
6 第1逆浸透膜装置
7 第2逆浸透膜装置
8 電気脱イオン装置

Claims (3)

  1. 残留塩素を含む原水を処理して医薬用精製水を製造する方法において、中圧水銀ランプを搭載した中圧紫外線殺菌器によって被処理水の残留塩素を分解した後、ポリアミド製逆浸透膜を有した逆浸透膜装置で処理し、次いで電気脱イオン装置で処理する工程を有する医薬用精製水製造方法であって、
    定期的に60℃以上の熱水による系内の殺菌を行い、熱水殺菌後、系内を冷却する工程において前記紫外線殺菌装置を運転して塩素分解することを特徴とする医薬用精製水製造方法。
  2. 請求項1において、前記中圧水銀ランプによって、中圧紫外線殺菌器給水の残留塩素濃度0.1mg/Lあたり50Wh/m〜150Wh/mで紫外線照射することを特徴とする医薬用精製水の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、医薬用精製水の製造運転の停止期間中は、系内を0.01MPa以上の陽圧を保持することを特徴とする医薬用精製水の製造方法。
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