JP6081371B2 - 車体構造 - Google Patents

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    • B62D25/00Superstructure or monocoque structure sub-units; Parts or details thereof not otherwise provided for
    • B62D25/08Front or rear portions
    • B62D25/087Luggage compartments

Description

本発明は、車両の後部に積載物を積載することが可能な車体構造の改良に関する。
従来、車椅子などの積載物を積載することを目的として、車両の後部にスロープを備えた車体が生産されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1のような一般的な軽自動車においては、リヤフロアの下に燃料タンクが配置されている。このため、リヤフロアを低く設定することができない。また、サイドフレームのキックアップ部とスロープとを接近させることができない。この結果、スロープの角度が制限されて後席への乗降性を高める上で不利であるとともに、スロープの長さを短くせざるを得ない。また、特許文献1の如き車椅子の積載を可能とした4輪駆動車の後輪用サスペンションには、上記の燃料タンクおよびスロープとの干渉を回避するため、一般的にリヤディファレンシャルが後輪用車軸と共に上下スイングする、いわゆる車軸懸架式が採用されており、この車軸懸架式サスペンションを採用した場合には、リヤディファレンシャルが上下スイングするので、スロープに干渉しないための、更なる配慮が必要であり、設計の自由度が低い。
特開2007−152067公報
本発明の課題は、傾斜フロア及びこの傾斜フロアの前に位置するフロアパネルの高さを下げることができるとともに、リヤサスペンション及び後輪駆動装置の設計自由度を高めることができる車体構造を提供することにある。
請求項1に係る発明によれば、車体構造であって、車体の側面に形成されたドア開口の下端側から上方に向けて形成されるキックアップ部を有する左右のサイドフレームと、前記キックアップ部の上端側から前記車体の後端面の後部開口の下端に向けて、前記左右のサイドフレーム間に形成された傾斜フロアと前記傾斜フロアの前端の下方に配置される、トーションビーム式リヤサスペンションのトーションビームと、該トーションビームの下方に位置し、車体前後方向に延びているプロペラシャフトと、前記トーションビームの後方に配置され、前記プロペラシャフトからの入力を後車軸に伝達するためのディファレンシャルと、備え、前記トーションビームの下端と前記ディファレンシャルの上端とが車体前後方向において重なるように配置され、かつ、前記ディファレンシャルと前記後部開口の下端とが車体前後方向において重なるように配置されている車体構造が提供される。
請求項2に係る発明では、好ましくは、前記トーションビームは、その下方に第1の地上高を有する第1空間が形成され、前記トーションビームの後方において前記傾斜フロアの下面によって規定される、第2の地上高を有する第2空間が形成され、前記傾斜フロアの前端部の下に、車幅方向へ延びるフロアクロスメンバが配置され、このフロアクロスメンバと前記トーションビームとは、車体前後方向に互いにずらして配置されている。
請求項3に係る発明では、好ましくは、前記キックアップ部の前方に位置している座席の下に、エネルギー源が配置されている。
請求項4に係る発明では、好ましくは、前記キックアップ部の前方に位置している座席の下に、エネルギー源が配置されている。
請求項5に係る発明では、好ましくは、前記トーションビームは、前上方へ向けて開口したU字状断面に形成されるとともに、車幅中央部が車幅方向両端部よりも細く形成されている。
請求項に係る発明では、好ましくは、前記ディファレンシャルは支持部により支持されており、前記支持部は前記傾斜フロアの底面側から前記後部開口にかけて設けられている。
請求項に係る発明では、好ましくは、前記傾斜フロアの下面において、前記後車軸に対して平行なクロスメンバは、前記傾斜フロアの車体側面側を囲むように前記左右のサイドフレームに接合されている。
請求項1に係る発明では、後下方へ傾斜した傾斜フロアの前端の下方、つまり傾斜フロアの頂部の近傍にトーションビームを配置することによって、トーションビームをキックアップ部によって規定されるフロアパネルの後方に近接させることができるとともに、傾斜フロアとトーションビーム式サスペンションとの干渉を最小限にすることができる。このため、傾斜フロアの頂部の起点を、前方に且つ下方に設定することができる。従って、傾斜フロア及びこの傾斜フロアの前に位置するフロアパネルの高さを下げることができるとともに、リヤサスペンション及び後輪駆動装置の設計自由度を高めることができる。
また、請求項1に係る発明では、トーションビームの下端とディファレンシャルの上端とが車体前後方向において重なるように配置されている。さらに、ディファレンシャルと後部開口の下端とが車体前後方向において重なるように配置されている。このため、フロアパネルの高さを下げるとともに、傾斜フロアの頂部の高さを抑えることができ、傾斜フロアの傾斜を緩くすることができる。そして、傾斜フロアの後端の高さをデファレンシャルの高さよりも低く設定することによって、積載物を容易に出し入れすることができる。
請求項2に係る発明では、フロアクロスメンバとトーションビームとは、車体前後方向に互いにずらして配置されているので、上下に重ならない。このため、トーションビームの軸心をより上方に配置することができ、トーションビームの下方の第1空間を、上下に重なる場合に比べ大きく設定することができる。これによって、後輪駆動用のプロペラシャフトやエンジン用排気管などの、付加的な構造部品を、トーションビームの下方に配置することが可能である。従って、これらの構造部品の大径部分を、トーションビームの後方の第2空間に配置することができる。しかも、トーションビームに対する傾斜フロアの頂部の高さを相対的に小さく抑えることができるので、傾斜フロアの傾斜を緩くすることができる。
請求項3及び4に係る発明では、左右のキックアップ部の前方に位置している座席の下に、エネルギー源(例えば燃料タンクやバッテリ)が配置されている。このため、エネルギー源が傾斜フロアに干渉することがなく、傾斜フロアと左右のキックアップ部との、前後方向の距離を最小化することができる。従って、エネルギー源の大きさや容量を少なくすることなく、傾斜フロアの前端の頂部(始点)の位置を、より車体前方に設定することができる。
請求項5に係る発明では、トーションビームは、前上方へ向けて開口したU字状断面に形成されるとともに、車幅中央部が車幅方向両端部よりも細く形成されている。
一般に、トーションビーム式サスペンションにおいては、トーションビームの車幅方向両端部に左右のトレーリングアームが設けられている、いわゆるHビームが採用されている。この場合に、左右のトレーリングアームの各前端部(スイング前端部)は、車体に上下スイング可能にマウントされる。
請求項5に係る発明では、トーションビームの捩り剛性を確保しつつ、左右のスイング前端部のスイング中心を前上方に配置することによって、Hビームのストローク量及び制振特性や操縦安定特性を確保したまま、トーションビームのスイング領域を傾斜フロアの前端寄りに近接させて配置することができる。このため、傾斜フロアの下方の空間を効率良く活用することができる。
請求項に係る発明では、ディファレンシャルを支持するための支持部が、傾斜フロアの底面側から後部開口にかけて設けられている。このため、フロアパネルの高さを下げること(低床化)に伴う、後部開口近傍(後部開口の周縁を含む)の剛性低下を補い、後部開口近傍の剛性を高めることができる。しかも、傾斜フロアの下方において、支持部によってディファレンシャルを支持することができる。さらには、傾斜フロアの底面を支持部によって補強することにより、傾斜フロアの剛性を高めることができる。つまり、傾斜フロアに積載された積載物に対する、傾斜フロアの耐荷重性能が高まる。
請求項に係る発明では、傾斜フロアの下面において、後車軸に対して平行なクロスメンバが、傾斜フロアの下面から側面を回り込むように左右のサイドフレームに接合されている。従って、傾斜フロアの側面側がクロスメンバによって囲まれることにより、剛性が高まる。
本発明に係る車両の概要を説明する模式図である。 図1に示された車体後部の車幅中央断面図である。 図2に示された車体後部にトーションビーム式リヤサスペンションとディファレンシャルが設けられた状態を左上から見た斜視図である。 図3に示された車体後部にトーションビーム式リヤサスペンションとディファレンシャルを設けた底面図である。 図3に示された車体後部にトーションビーム式リヤサスペンションとディファレンシャルを設けた車幅中央断面図である。 図2に示された車体後部に荷室スペース及び後席が設けられた側面図である。 図5に示された車体後部にトーションビーム式リヤサスペンションとディファレンシャルを設けた側面図である。 図4に示された車体後部にトーションビーム式リヤサスペンションとディファレンシャルが設けられた状態を左下から見た斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付した図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示されるように、車両10は、前にエンジン11を搭載するとともに後輪12を駆動するFR車、又は、前にエンジン11を搭載するFF車あるいは前後4輪を駆動する4WD車であって、左右の前ドアと、左右の後ドアと、車体20の後端面21(リヤパネル21)のテールゲート22とを有した、5ドア車である。後端面21に形成されている後部開口23は、テールゲート22によって開閉される。
この車両10は、車室24に前席25と後席26とを備えるとともに、後席26の後ろに積載物を積載可能な荷室スペース27を有する。車室24の床は、前席25と後席26とが配置される概ね水平なフロアパネル28と、このフロアパネル28の後部に一体に形成される傾斜フロア29と、から成る。この傾斜フロア29は、荷室スペース27の床となる部材であって、後下がりに傾斜している。この荷室スペース27には、後部開口23から車椅子や自転車等などの積載物を出し入れできる。
図2〜図5に示されるように、車体20の後半部は、車体後部に位置して車体前後方向に延びた左右のリヤサイドフレーム31,31と、この左右のリヤサイドフレーム31,31のキックアップ部37,37から連続的に車体前方へ延びた左右のサイドシル32,32と、前部クロスメンバ34、前フロアクロスメンバ35及び後フロアクロスメンバ36と、前記フロアパネル28と、前記傾斜フロア29とを含んでいる。
図6及び図7に示されるように、左右のサイドフレーム31,31は、左右のキックアップ部37,37を有する。この左右のキックアップ部37,37は、左右のサイドシル32,32と合流しつつ、車体20の側面に形成された左右のドア開口38,38(図2)の後端且つ下端側から上方に向けて形成されるものであって、左右のサイドフレーム31,31に一体に形成されている。この左右のキックアップ部37,37の上端から左右のリヤピラー39,39が起立するとともに、前記フロアパネル28はこのキックアップ部37,37に沿って上方に隆起するように形成される。左右のドア開口38,38は、図示せぬ左右の後ドアによって開閉される。
図6に示されるように、左右のキックアップ部37,37に対して、後席26は車幅方向に概ね一致して位置している。つまり、後席26は傾斜フロア29の直ぐ前に位置しており、想像線に示されるように、シートバック26aを前に倒すとともにシートクッション26bも前下方へ変移させることが可能な、いわゆるダイブダウン構造である。このようにすれば、前に倒したシートバック26aの背面と傾斜フロア29とは、概ね連続した面を形成することができる。また、左右のキックアップ部37,37の前方に位置している座席25(図1)の下には、燃料タンクやバッテリ等のエネルギー源13が配置されている。
図3〜図5に示されるように、後部クロスメンバ33は、後部開口23の下縁に配置されるとともに、左右のサイドフレーム31,31の後端31a,31a間に掛け渡されている。この後部クロスメンバ33は、傾斜フロア29の後端29aの下面に位置することによって、この傾斜フロア29の後端29aを支えている。
前部クロスメンバ34は、左右のサイドフレーム31,31のキックアップ部前端31b,31b間に掛け渡されている。この前部クロスメンバ34は、フロアパネル28の後部の下面に位置することによって、このフロアパネル28の後部を支えている。
前フロアクロスメンバ35及び後フロアクロスメンバ36は、後部クロスメンバ33と前部クロスメンバ34との間に配置されるとともに、左右のサイドフレーム31,31間に掛け渡されている。つまり、前フロアクロスメンバ35は、傾斜フロア29の前端29bの下面に位置して車幅方向へ延びることによって、この傾斜フロア29の前端29bを支えている。この前フロアクロスメンバ35は、前部クロスメンバ34よりも高い位置に設定されている。後フロアクロスメンバ36は、傾斜フロア29の中間部の下面に位置して車幅方向へ延びることによって、この傾斜フロア29の中間部を支えている。この後フロアクロスメンバ36は、前フロアクロスメンバ35よりも低く、且つ、前部クロスメンバ34よりも高い位置に設定されている。
前部クロスメンバ34及び前フロアクロスメンバ35には、後席26(図1)の取り付け座が形成されている。
傾斜フロア29は、左右のキックアップ部37,37の上端37a,37a側から車体20の後端面21の後部開口23に向けて後下方へ傾斜し、左右のサイドフレーム31,31間に形成されている。この傾斜フロア29は、概ね水平な左右のサイドフレーム31,31に対し、後下がりに、ある程度の角度を有した傾斜面を形成するものであればよい。例えば、傾斜フロア29は、左右のキックアップ部37,37の上端37a,37aから後部開口23まで、ある程度の連続性を有して傾斜している平板によって構成される。
上述のように、後下方へ傾斜した傾斜フロア29の前端29b、つまり傾斜フロア29の頂部29cは、前フロアクロスメンバ35によって支えられる。左右のサイドフレーム31,31の上と前フロアクロスメンバ35の上には、傾斜フロア29の前端29bとフロアパネル28の後端28aとが重ねられ、共に溶接等によって接合されている。
図4に示されるように、後部クロスメンバ33と前フロアクロスメンバ35は、傾斜フロア29の下面において、この傾斜フロア29を囲むように配置されるとともに、左右のサイドフレーム31,31に接合されている。つまり、傾斜フロア29は、左右のサイドフレーム31,31と後部クロスメンバ33と前フロアクロスメンバ35とによって形成される、想像線の枠Sp3によって囲まれている。
図4に示されるように、後部クロスメンバ33と後フロアクロスメンバ36との間には、左右の支持部41,41が掛け渡されている。つまり、この左右の支持部41,41は、車体前後方向に延びて、両端を後部クロスメンバ33と後フロアクロスメンバ36とに接合されることにより、傾斜フロア29の底面側から後部開口23にかけて設けられている。
図3〜図5及び図8に示されるように、傾斜フロア29の下方には、トーションビーム式リヤサスペンション50が配置されている。このトーションビーム式リヤサスペンション50のビーム本体51は、車幅方向に延びるトーションビーム52と、このトーションビーム52の車幅方向両端部に一体に設けられた左右のトレーリングアーム53,53と、によって底面視で略H字状に形成された、いわゆるHビームである。
以下、トーションビーム式リヤサスペンション50について詳しく説明する。トーションビーム式リヤサスペンション50は、車幅方向に延びたトーションビーム52と、このトーションビーム52の車幅方向両端部に一体に設けられた左右のトレーリングアーム53,53と、この左右のトレーリングアーム53,53に支えられた緩衝用の左右のスプリング54,54及び左右のダンパ55,55と、から成る。
トーションビーム52は、前フロアクロスメンバ35よりも若干後方に配置されている。左右のトレーリングアーム53,53の各前端部53a,53a(左右のスイング前端部53a,53a)は、車体20に上下スイング可能にマウントされている。この左右のトレーリングアーム53,53の各後端部53b,53bには、左右の後輪12,12(図1)用の左右の後車軸63,63が回転可能に支持されている。従って、リヤサスペンション50及び左右の後車軸63,63は、左右の前端部53a,53aのスイング中心CL,CL(図4)を基準として上下スイング可能である。また、全てのクロスメンバ33〜36は、左右の後車軸63,63に対して概ね平行である。
トーションビーム52は、前上方へ向けて開口したU字状断面(図5)に形成されるとともに、図4に示すように、車幅中央部52aが車幅方向両端部52b,52bよりも細く形成されている。
前フロアクロスメンバ35及び傾斜フロア29に対するトーションビーム52の車幅方向両端部52b,52bの間隔は、前フロアクロスメンバ35及び傾斜フロア29に対する車幅中央部52aの間隔よりも大きい。図2、図7及び図8に示されるように、この大きい間隔を利用して、前フロアクロスメンバ35及び傾斜フロア29と、トーションビーム52の車幅方向端部52bと、の間には、燃料タンクに燃料を供給するためのフィラーパイプ43が配管されている。
図3〜図5及び図8に示されるように、傾斜フロア29の下方には、プロペラシャフト61とディファレンシャル62とが配置されている。プロペラシャフト61は、エンジン11(図1)に図示せぬトランスミッションを介して連結されており、トーションビーム52の下方を、車体前後方向に通っている。このプロペラシャフト61は、前部クロスメンバ34に支持されている。
ディファレンシャル62は、トーションビーム52の後方に配置され、プロペラシャフト61からの入力を左右の後車軸63,63に伝達する。このディファレンシャル62の入力軸は、等速ジョイント64によってプロペラシャフト61の後端に連結されている。図4に示されるように、ディファレンシャル62の後部は、支持機構65によって左右の支持部41,41に支持されている。また、ディファレンシャル62の前部は、左右のトルクロッド66,66によって前部クロスメンバ34に連結されている。このように、ディファレンシャル62は、トーションビーム式リヤサスペンション50とは独立して、車体20に支持されている。
図5に想像線Liによって示されるように、トーションビーム52とディファレンシャル62と後部開口23とは、車体前後方向においてそれぞれの一部が重なるように配置されている。トーションビーム52の下方には、後輪駆動装置(プロペラシャフト61とディファレンシャル62を含む)のなかで、最も小径である等速ジョイント64が位置するように設定されている。
図5に示されるように、トーションビーム52の下方には、第1の地上高H1を有する第1空間Sp1が形成されている。また、第1空間Sp1の真後ろ、つまりトーションビーム52の後方には、傾斜フロア29の下面によって規定される、第2の地上高H2を有する第2空間Sp2が形成されている。前フロアクロスメンバ35とトーションビーム52とは、車体前後方向に互いにずらして配置されている。
後下方へ傾斜した傾斜フロア29の前端29bの下方、つまり傾斜フロア29の頂部29cの近傍にトーションビーム52を配置することによって、トーションビーム52をキックアップ部37によって規定されるフロアパネルの後方に近接させることができるとともに、傾斜フロア29とトーションビーム式サスペンション50との干渉を最小限にすることができる。このため、傾斜フロア29の頂部29cの起点を、前方に且つ下方に設定することができる。従って、傾斜フロア29及びこの傾斜フロア29の前に位置するフロアパネル28の高さを下げることができるとともに、リヤサスペンション50及び後輪駆動装置(プロペラシャフト61、ディファレンシャル62、等速ジョイント64)の設計自由度を高めることができる。
フロアクロスメンバ35(前フロアクロスメンバ35)とトーションビーム52とは、車体前後方向に互いにずらして配置されているので、上下に重ならない。このため、トーションビーム52の軸心をより上方に配置することができ、トーションビーム52下方の第1空間Sp1及び第2空間Sp2を、上下に重なる場合に比べ大きく設定することができる。これによって、後輪駆動用のプロペラシャフト61やエンジン用排気管などの、付加的な構造部品を、トーションビーム52の下方に配置することが可能である。従って、これらの構造部品の大径部分を、トーションビーム52の後方の第2空間Sp2に配置することができる。しかも、トーションビーム52に対する傾斜フロア29の頂部29cの高さを相対的に小さく抑えることができるので、傾斜フロア29の傾斜を緩くすることができる。
左右のキックアップ部37,37の前方に位置している座席25(図1)の下に、エネルギー源13が配置されている。このため、エネルギー源13が傾斜フロア29に干渉することがなく、傾斜フロア29と左右のキックアップ部37,37との、前後方向の距離を最小化することができる。従って、エネルギー源13の大きさや容量を少なくすることなく、傾斜フロア29の前端29bの頂部29c(始点)の位置を、より車体前方に設定することができる。
トーションビーム52は、前上方へ向けて開口したU字状断面に形成されるとともに、車幅中央部52aが車幅方向両端部52b,52bよりも細く形成されている。トーションビーム52の捩り剛性を確保しつつ、左右のスイング前端部53a,53aのスイング中心CL,CLを前上方に配置することによって、ビーム本体51(Hビーム51)のストローク量及び制振特性や操縦安定特性を確保したまま、トーションビーム52のスイング領域を傾斜フロア29の前端29b寄りに近接させて配置することができる。このため、傾斜フロア29の下方の空間Sp1(第1空間Sp1)を効率良く活用することができる。
図5に想像線Liによって示されるように、トーションビーム52とディファレンシャル62と後部開口23とは、車体前後方向においてそれぞれの一部が重なるように配置されている。このため、フロアパネル28の高さを下げるとともに、傾斜フロア29の頂部29cの高さを抑えることができ、傾斜フロア29の傾斜を緩くすることができる。そして、傾斜フロア29の後端29aの高さをデファレンシャル62の高さよりも低く設定することによって、積載物を容易に出し入れすることができる。
ディファレンシャル62を支持するための左右の支持部41,41が、傾斜フロア29の底面側から後部開口23にかけて設けられている。このため、フロアパネル28の高さを下げること(低床化)に伴う、後部開口23近傍の剛性低下を補い、後部開口23近傍の剛性を高めることができる。しかも、傾斜フロア29の下方において、左右の支持部41,41によってディファレンシャル62を支持することができる。さらには、傾斜フロア29の底面を左右の支持部41,41によって補強することにより、傾斜フロア29の剛性を高めることができる。つまり、傾斜フロア29に積載された積載物に対する、傾斜フロア29の耐荷重性能が高まる。
傾斜フロア29の下面において、後車軸63,63に対して平行なクロスメンバ33(後部クロスメンバ33)が、傾斜フロア29の下面から側面を回り込むように左右のサイドフレーム31,31に接合されている。従って、傾斜フロア29の側面側は、図7に示されるようにクロスメンバ33によって囲まれることにより、剛性が高まる。
なお、本発明の実施例においては、図6に示されるように、傾斜フロア29に積載されている積載物Caが後部開口23からの落下を防止するために、傾斜フロア29の後端29aに落下防止部材71を設けることが好ましい。また、図6に示されるように、傾斜フロア29の上方に略水平なトノボード72(想像線によって示される)を設けてもよい。傾斜フロア29の上をトノボード72によって覆うことが可能である。また、更に、このトノボード72の一部または全体を利用して着脱可能に構成し、後席26を前下方に収容した状態で、後席26のシートバックと共働して傾斜フロア29の直上に略平坦な荷室底面を形成可能としたトノボード72Aのような構成が提案される。
本発明の車体20は、テールゲート22を有しているFF車、FR車又は4WD車に採用するのに好適である。
10…車両、13…エネルギー源、20…車体、21…車体の後端面、23…後部開口、25…キックアップ部の前方に位置している座席、28…フロアパネル、29…傾斜フロア、29b…前端、31…サイドフレーム、33…クロスメンバ(後部クロスメンバ)、34…前部クロスメンバ、35…前フロアクロスメンバ、36…後フロアクロスメンバ、37…キックアップ部、37a…上端、38…ドア開口、41…支持部、50…トーションビーム式リヤサスペンション、51…ビーム本体(Hビーム)、52…トーションビーム、52a…車幅中央部、52b…車幅方向両端部、61…プロペラシャフト、63…後車軸、62…ディファレンシャル、Ca…積載物、Sp1…第1空間、Sp2…第2空間。

Claims (7)

  1. 車体構造であって、
    車体の側面に形成されたドア開口の下端側から上方に向けて形成されるキックアップ部を有する左右のサイドフレームと、
    前記キックアップ部の上端側から前記車体の後端面の後部開口の下端に向けて、前記左右のサイドフレーム間に形成された傾斜フロアと、
    前記傾斜フロアの前端の下方に配置される、トーションビーム式リヤサスペンションのトーションビームと、
    該トーションビームの下方に位置し、車体前後方向に延びているプロペラシャフトと、
    前記トーションビームの後方に配置され、前記プロペラシャフトからの入力を後車軸に伝達するためのディファレンシャルと、備え、
    前記トーションビームの下端と前記ディファレンシャルとが車体前後方向において重なるように配置され、
    かつ、前記ディファレンシャルと前記後部開口の下端とが車体前後方向において重なるように配置されていることを特徴とする車体構造。
  2. 前記トーションビームは、その下方に第1の地上高を有する第1空間が形成され、
    前記トーションビームの後方において前記傾斜フロアの下面によって規定される、第2の地上高を有する第2空間が形成され、
    前記傾斜フロアの前端の下に、車幅方向へ延びるフロアクロスメンバが配置され、
    このフロアクロスメンバと前記トーションビームとは、車体前後方向に互いにずらして配置されている、請求項1に記載の車体構造。
  3. 前記キックアップ部の前方に位置している座席の下に、エネルギー源が配置されている、請求項1に記載の車体構造。
  4. 前記キックアップ部の前方に位置している座席の下に、エネルギー源が配置されている、請求項2に記載の車体構造。
  5. 前記トーションビームは、前上方へ向けて開口したU字状断面に形成されるとともに、車幅中央部が車幅方向両端部よりも細く形成されている、請求項1に記載の車体構造。
  6. 前記ディファレンシャルは支持部により支持されており、前記支持部は前記傾斜フロアの底面側から前記後部開口にかけて設けられている、請求項1記載の車体構造。
  7. 前記傾斜フロアの下面において、前記後車軸に対して平行なクロスメンバは、前記傾斜フロアの車体側面側を囲むように前記左右のサイドフレームに接合されている、請求項1に記載の車体構造。
JP2013545854A 2011-11-25 2012-10-19 車体構造 Active JP6081371B2 (ja)

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