JPH08142682A - 自動車の後部車体構造 - Google Patents

自動車の後部車体構造

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Publication number
JPH08142682A
JPH08142682A JP28483594A JP28483594A JPH08142682A JP H08142682 A JPH08142682 A JP H08142682A JP 28483594 A JP28483594 A JP 28483594A JP 28483594 A JP28483594 A JP 28483594A JP H08142682 A JPH08142682 A JP H08142682A
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JP
Japan
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tailgate
vehicle
floor
vehicle body
rear bumper
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Withdrawn
Application number
JP28483594A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Watari
淳一 亘
Yukiyasu Baseki
幸靖 馬石
Kazumi Makita
一巳 槙田
Shinji Imada
伸治 今田
Mitsushi Tamura
光志 田村
Shosuke Nomura
章介 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsuda Sangyo KK
Original Assignee
Matsuda Sangyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テールゲートの回動軸を低い位置に設定可能
としながらテールゲート本体の強度剛性をリヤバンパを
設けることにより向上する。 【構成】 車室内に形成された後部室の床面が比較的低
い位置に設定された低床車両に対し、後部室の後端部を
開閉自在とするバックドアを上方へ回動するハッチバッ
クドア4 と下方へ回動するテールゲート5 とにより成
す。テールゲート5の下端部分に車幅方向全体に亘って
延びるリヤバンパ26を一体形成する。テールゲート5 の
回動軸の位置がリヤバンパ26の存在によって制約を受け
ることがなくなり、テールゲート5 の回動軸を低い位置
に設定可能として低床化を実現可能としながらテールゲ
ート本体の強度剛性を向上させるリヤバンパ26が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の後部車体構造
に係り、特に、フロア面の高さ位置を低く設定した所謂
低床型のものであって、車室後方を開放自在とするテー
ルゲートを備えた車両における車体構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平5−10512
3号公報に開示されているような荷物等の運搬を目的と
した車両の一例として、身障者が車椅子に乗ったままで
の乗降を可能としたり、荷物をカートや台車に載せたま
まで搬入出を可能とするようなものが要求されている。
そして、この要求を満たすものとして、車体の後部室の
後部開口にテールゲートを設け、このテールゲートを電
動で昇降させるようにしたものが知られている。つま
り、該テールゲートを路面に接地する最下降位置に配置
させ、該テールゲート上に、身障者が車椅子に乗ったま
まで移動したり、荷物を載せたカートや台車を移動させ
た状態にしておいて、テールゲートを後部室の床面高さ
位置まで上昇させて、後部室への車椅子やカート等の移
動を可能にしたものである。
【0003】しかしながら、このような車両ではテール
ゲートを昇降させるための特別な駆動源(モータ等)が
必要であり、車両全体としての構造が複雑となるばかり
でなく、車両の製造コストも高いものであった。
【0004】そこで、本発明の発明者らは、後部室の床
面をできるだけ低い位置に設定し、この後部室の床面か
ら路面までの間に傾斜角度が小さいスロープを構成する
部材を配置することによって、車椅子やカート等を人力
によって容易に後部室に移動させることが可能となるよ
うな所謂低床車両に関して考察した。
【0005】そして、これまで、自動車のバックドアを
利用し、このバックドアの回動軸を低い位置に設定する
ことにより、該バックドアをテールゲートとして機能さ
せ、該テールゲートが開放された状態では後部室の床面
から路面までのスロープを構成させるものについて出願
している(例えば特願平5−327542号)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
車両を実現させようとした場合、一般に、リヤバンパ
は、テールゲートの下側に配置されるものであるため
に、このリヤバンパの配設空間を確保する必要からテー
ルゲートの回動軸を低い位置に設定するには限界があっ
た。つまり、本来、リヤバンパは、車体の保護を目的と
するために、車両の車幅方向全体に亘る一体構造物であ
る必要があるので、この構造物よりも上側にテールゲー
トの回動軸を設けねばならなくなり、このため、後部室
の床面の位置を十分に低い位置に設定することが難し
く、該床面から路面までのスロープの傾斜角度が大きく
なって、車椅子やカート等を人力によって後部室に移動
させる際に必要な人力を低減するには限界があった。
【0007】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、テールゲートの回動軸を低い位置に設定可能と
しながら車体の保護を一般の自動車並に十分に行えるリ
ヤバンパを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、テールゲートに回動一体なリヤバンパを
設けることにより、テールゲートの回動軸の位置がリヤ
バンパの存在によって制約を受けないようにした。
【0009】具体的に、請求項1記載の発明は、車体の
後端部に、車室後方を開閉自在とするテールゲートが設
けられ、該テールゲートの下端縁部が水平軸回りに回動
自在に車体に支持された自動車の後部車体構造を前提と
している。そして、上記テールゲートに、該テールゲー
トの車幅方向寸法よりも長尺に形成されたリヤバンパを
回動一体に設けた構成としている。
【0010】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の自動車の後部車体構造において、テールゲートの開放
状態では、テールゲート前端部の高さ位置が車室の床面
高さに略一致された状態で、該テールゲートが後部室の
床面と路面との間に掛け渡されるような構成としてい
る。
【0011】請求項3記載の発明は、上記請求項1また
は2記載の自動車の後部車体構造において、テールゲー
トにインナパネル及びアウタパネルを備えさせ、該テー
ルゲートを、これらによって閉断面構造で形成し、リヤ
バンパを、上記アウタパネルを膨出させて形成した構成
としている。
【0012】
【作用】上記の構成により本発明では以下に述べるよう
な作用が得られる。請求項1記載の発明では、テールゲ
ートの開閉動作に伴い、リヤバンパもそれに一体的に回
動されることになる。そして、テールゲートの閉鎖状態
では、リヤバンパは本来のバンパとしての機能を発揮す
る。このように、リヤバンパがテールゲートに回動一体
であるので、テールゲートの回動軸の位置はリヤバンパ
の存在によって制約を受けることがなくなる。
【0013】請求項2記載の発明では、テールゲートが
開放されると、テールゲート前端部の高さ位置が後部室
の床面高さに略一致された状態で、該テールゲートが後
部室の床面と路面との間にスロープ状に掛け渡されるこ
とになる。このため、車椅子やカート等を人力によって
容易に後部室に移動させることが可能となる。
【0014】請求項3記載の発明では、リヤバンパが、
テールゲートのアウタパネルにより形成されているた
め、テールゲートの製作と同時にリヤバンパの製作がで
き、作業効率が向上する。
【0015】
【実施例】次に、本発明の一実施例について説明する。
図1及び図2は、本例に係る車両1の全体を示す斜視図
であり、図3は、本車両1における乗員A,Bの乗車状
態を示す平面図、図4は、その側面図である。この図1
〜図4に示すように本車両1は、車室内前部に運転席及
び助手席が備えられた前部室2を有していると共に、こ
の前部室2の後方には後部室3が備えられている。ま
た、本車両1は、身障者Bが車椅子Cに乗ったままでの
後部室3に対する乗降や、荷物をカートや台車に載せた
まま後部室3に対する搬入出を可能にすることを目的と
したものであり、図3及び図4は、この後部室3に身障
者Bが車椅子Cに乗ったままで乗車した状態を示してい
る。また、図2に示すように、後部室3の後端部には、
この後部室3の出入口としての後端部開口を開閉するた
めの上下2枚のドア4,5が設けられている。上側のド
ア4はハッチバックドアであって、その上端部が車幅方
向に延びる回動軸を有するヒンジによって車体に対して
回動自在に連結されていると共にガスステー4a,4a
を介して開口縁に連結支持されている。一方、下側のド
ア5はテールゲートであって、その下端部が車幅方向に
延びる回動軸を有するヒンジによって車体に対して回動
自在に連結されていると共にステー5a,5aを介して
開口縁に連結支持されている。そして、このテールゲー
ト5の特徴として、前記ヒンジを中心に後方へ回動され
た状態にあっては、このテールゲート5の内壁面5bが
図2に示すように後部室3の床面6と路面とに跨る緩か
なスロープ状となるようになっている(構成の詳細は後
述する)。また、本車両1は後部室3の室内空間の高さ
寸法を大きくするためにルーフパネル7のうち後部室3
を構成する部分のみが上方に膨出された形状とされてい
る。
【0016】そして、このスロープ状とされたテールゲ
ート5の路面に対する傾斜角度(図2における角度α)
を小さく設定して、身障者Bが車椅子Cに乗ったままで
の後部室3への乗降や、荷物をカートや台車に載せたま
ま後部室3への搬入出を人力によって容易に行えるよう
に、後部室3の床面高さ位置を低い位置(例えば路面か
らの高さ寸法150mm)に設定されている。
【0017】次に、本車両における車体後部の構成につ
いて説明する。先ず、この車体後部の車体フレーム構造
について説明すると、図5に示すように、車体後部の左
右両側には各々閉断面構造で成り車体の基本構成部材で
あるリヤサイドフレーム8,8が配設されており、この
リヤサイドフレーム8,8同士が車幅方向に延びるクロ
スメンバ9,10,11によって連結されている。詳し
くは、このクロスメンバは、前後3本の第1〜第3クロ
スメンバ9,10,11で成っており、夫々は閉断面構
造で且つ鉛直方向に延びる鉛直部9a,10a,11a
と該鉛直部9a,10a,11aの下端部同士を連結す
る水平部9b,10b,11bとを備えた略コ字状に屈
曲された形状となっており、前記鉛直部9a,10a,
11aの上端が夫々リヤサイドフレーム8に連結されて
いる。また、この各クロスメンバ9,10,11の水平
部9b,10b,11bは略同一水平面上に位置されて
いる。更に、この略同一水平面上に位置された各クロス
メンバ9,10,11の水平部9b,10b,11b同
士は車体前後方向に延びる閉断面構造の左右一対のサブ
フレーム12,12によって連結されており、このよう
にして複数の閉断面構造で成る部材が互いに連結されて
いることによって、車体下部の剛性が高く確保されてい
る。そして、このリヤサイドフレーム8の内側面、各ク
ロスメンバ9,10,11の鉛直部9b,10b,11
bの内側面、水平部9a,10a,11aの上面及びサ
ブフレーム12の上面に亘ってフロアパネル13(図2
参照)が配設され、これによって後部室3の壁面及び床
面6が構成されて後部室空間が区画形成されている。
【0018】次に、本車両のサスペンション構造につい
て説明する。本サスペンション構造のサスペンションリ
ンク14は、図5及び図6の如く、略H型を呈してお
り、前記リヤサイドフレーム8,8の車幅方向外側で車
体前後方向に延びるトレーリングアーム15,15と該
トレーリングアーム15,15の前端部よりも僅かに後
方位置同士を連結する車幅方向に延びる連結部材16と
を備えている。前記トレーリングアーム15は、その前
端部が円筒状に形成されており、その中心には揺動軸挿
通用の開口15aが車幅方向に貫通して形成されてい
て、該トレーリングアーム15の前端部は、この開口1
5aに挿通された図示しない回動軸を介して前記リヤサ
イドフレーム8に連結されており、この前端部分を揺動
支点として揺動自在とされている(図6の矢印参照)。
一方、このトレーリングアーム15の後端部には、後輪
Tが締結されるブレーキドラム17が回転自在に支持さ
れていると共に、ショックアブソーバ18及びコイルス
プリング19が前記リヤサイドフレーム8との間に架設
されており、路面から後輪Tを介してトレーリングアー
ム15に入力される路面荷重を吸収するようになってい
る。尚、このトレーリングアーム15の揺動範囲とし
て、該トレーリングアーム15は後部室3の床面6より
も車幅方向外側に配置されているために、該トレーリン
グアーム15は前記床面6に干渉するようなことなしに
該床面6の高さ位置よりも上側まで揺動可能とされてい
る。尚、図6における20は、車体前部に配設された図
示しないエンジンから車幅方向中央部を車体後方に向っ
て延びる排気管であって、前側排気管21と後側排気管
22とがフレキシブルジョイント23を介して連結され
て成っている。また、24はマフラー、25はフレキシ
ブルホースである。
【0019】そして、上記後側排気管22の配設状態と
しては、図6の如く、前記フレキシブルジョイント23
から後方に延び、前記連結部材16に近接した位置にお
いて車幅方向外側(本例においては車体左側)に向って
屈曲されて該連結部材16の前縁に沿って延長され、更
に、この連結部材16の側端部に近接した位置では片側
(左側)のトレーリングアーム15の内側面に沿って車
体後方に向って延長されている。また、この排気管20
における連結部材16の側端部に近接した位置の屈曲部
分では、前記連結部材16の上側を乗り越えるように上
方に湾曲された形状とされている。このようにして排気
管20が配管されているために、前記連結部材16の後
側で且つ左右のトレーリングアーム15,15の車幅方
向内側部分では、排気管20が配設されていないので、
この部分のフロアパネル13の高さ位置を低く設定する
ことができるようになっている。つまり、前記各クロス
メンバ9,10,11の水平部9b,10b,11bの
下側にはサスペンションリンク14や排気管20が配設
されないような構造となっているので、これら部材と路
面との干渉を考慮する必要なしに各クロスメンバ9,1
0,11の水平部9b,10b,11bの位置を低い位
置に設定することが可能となり、これに伴ってフロアパ
ネル13の位置も低い位置に設定できるようになってい
る。
【0020】次に、本発明の特徴とする部材である前記
テールゲート5の構造について説明する。このテールゲ
ート5は、第1及び第2の2枚のゲート部材40,41
によって成っている。図7及び図8に示すように、第1
ゲート部材40は、後部室3の開口縁の下端両隅角部に
ヒンジ連結されており、後部室3の開口の下側半分を開
閉自在としている。一方、第2ゲート部材41は、前記
第1ゲート部材40の端縁部にヒンジ連結されており、
該第1ゲート部材40に対して揺動自在とされている。
【0021】各ゲート部材40,41について詳述する
と、第1ゲート部材40は、図8に示すように、インナ
パネル40aとアウタパネル40bとで成る閉断面構造
で成っていると共に、その上下方向(図7や図8に示す
ような開放状態にあっては車体前後方向)の各端縁部に
は閉断面構造の補強部材40c,40cが内装されてい
る。また、前記インナパネル40aの裏面には補強プレ
ート40dが配設されており、第1ゲート部材40全体
として高い剛性が確保されている。また、この第1ゲー
ト部材40のアウタパネル40bは、テールゲート5の
外板を形成していると共に車幅方向に延びる膨出部42
を備えている。また、図1に示すように、車体後部の両
側部には側部膨出部42´,42´が設けられており、
上記膨出部42と側部膨出部42´,42´とは、図1
に示すような第1ゲート部材40の閉鎖状態にあって
は、車幅方向に連続する位置に夫々形成されている。
【0022】そして、この第1ゲート部材40の特徴と
するところは、上記膨出部42の下側にリヤバンパ26
が一体形成されていることにある。以下、このリヤバン
パ26について説明する。該リヤバンパ26は、第1ゲ
ート部材40のアウタパネル40bの下端部分が略コ字
状に膨出して形成されており、その車幅方向の長さ寸法
は、第1ゲート部材40の長さ寸法よりも長く、且つ車
両全体の車幅寸法程度に大きく設定されている。また、
このリヤバンパ26は、その車幅方向の両端部分が僅か
に車体前方に向って湾曲されている。このような構成で
あることから、テールゲート5の閉鎖状態では、図1に
示すように、上述した各膨出部42,42´,42´と
リヤバンパ26とが上下に配置された状態となり、これ
ら各部材が一体となって外観上、大型のリヤバンパを構
成するようになっている。そして、各膨出部42,42
´,42´はテールゲート5の両側縁部に対応した位置
で分割されているのに対し、その下側のリヤバンパ26
は車幅方向全体に亘って一体的に延びているので、本来
のバンパとしての機能はこの下側に位置しているリヤバ
ンパ26が発揮するようになっている。
【0023】次に、この第1ゲート部材40の車体に対
する支持構造について説明すると、図9に示すように、
前記第3クロスメンバ11の左右両側面の下端部には、
略L型のヒンジブラケット44がボルト止めされてお
り、このヒンジブラケット44の後端下部には水平方向
に延びるパイプ部材44aが溶着されている。そして、
このパイプ部材44aの位置は、前記フロアパネル13
の後端縁よりも僅かに車体後方に設定されている。一
方、第1ゲート部材40の下端部(図9に示す状態では
前端部)の左右両側面には前記パイプ部材44aに挿通
可能なヒンジピン40eが突設されており、この左右の
各ヒンジピン40eが各パイプ部材44aに夫々挿通さ
れて、第1ゲート部材40は第3クロスメンバ11に対
して揺動自在に支持されている。従って、この第1ゲー
ト部材40は図8において反時計回り方向に回動される
と後部室3の開口を閉鎖することになり、時計回り方向
に回動されると後部室3の開口を開放して、そのインナ
パネル40aの表面が上方を向くようになっている。つ
まり、この第1ゲート部材40は、比較的下側の低い位
置に回動支点を備えており、この回動支点を中心に回動
可能となっている。また、この第1ゲート40は、2本
のリンク構造で成る前記ステー5aによって後部室3の
開口縁に連結されており、これによって全開位置が規制
されて、該第1ゲート40の開放状態においてその外側
面と路面との接触が回避されるようになっている。ま
た、この第1ゲート部材40の上端部分には、第1ゲー
ト部材40が閉鎖状態とされた際に、該第1ゲート部材
40を車体側にロックするためのロック装置45が備え
られている。更に、このロック機構45は、車体後部の
開口縁に設けられたストライカ28に対して係脱自在と
された図示しないラッチを備えており、第1ゲート部材
40のインナパネル40aにおけるこのラッチに対向す
る部分にはストライカ28を挿入するための開口40g
が形成されている。また、上記膨出部42には、第1ゲ
ート部材40の開放状態において、路面と膨出部42と
が直接接触することがないようにゴム製の突起27が取
付けられている。
【0024】次に、第2ゲート部材41について説明す
る。この第2ゲート部材41は、図7及び図8に示すよ
うに、その左右両側縁部が屈曲されて成るフランジ部4
1a,41aが形成された2枚のプレート41b,41
b間に連結プレート41cが架設されてなっている。更
に、該第2ゲート部材41の連結プレート41cの前側
には、前記第1ゲート部材40に設けられたロック装置
45に略合致する形状の開口41dが形成されている。
そして、この第2ゲート部材41の第1ゲート部材40
に対する支持構造について説明すると、前記第1ゲート
部材40に取付けられた支持部材40fに対して、水平
方向に延びる軸回りに回動自在となるように、前記各フ
ランジ部41aが支持されている。従って、この第2ゲ
ート部材41は図8において反時計回り方向に回動され
ると第1ゲート部材40の上面に重合わされることにな
り、時計回り方向に回動されると車体後方に展開され
て、そのインナパネル41aの表面が上方を向くように
なっている。また、この第2ゲート部材41が第1ゲー
ト部材40の上面に重合わされた状態では、第2ゲート
部材41に形成されている開口41d内に第1ゲート部
材40のロック装置45が位置されることになり、この
ように各ゲート部材40,41が重合わされた状態で後
部室3が閉鎖された状態であっても、前記開口41dか
らロック装置45が後部室3に臨むことになって、後部
室内側からロック装置45のロック解除操作が行えるよ
うになっている。このようにしてテールゲート5が構成
されているために、図1に示すようにテールゲート5が
閉鎖されている状態では、第1及び第2のゲート部材4
0,41が互いに重合わされた状態で、ロック装置45
により車体側にロックされている一方、このロック状態
が解除されて各ゲート部材40,41が展開された状態
では、各ゲート部材40,41が後部室3の床面6から
路面に跨るスロープ状となる。そして、上述したよう
に、フロアパネル13の高さ位置は極めて低い位置に設
定されているので、この各ゲート部材40,41による
スロープは緩かであって、身障者Bが車椅子Cに乗った
ままでの後部室3への乗降や、荷物をカートや台車に載
せたまま後部室3への搬入出を容易に行うことができ
る。
【0025】以上説明したように、本例では、テールゲ
ート5を開放するのみで、該テールゲート5が後部室3
の床面6と路面との間にスロープ状に掛け渡すことがで
き、また、フロアパネル13の高さ位置及びテールゲー
ト5のヒンジ位置が比較的低い位置に設定された車両1
に対し、テールゲート5に一体的にリヤバンパ26を設
け、このリヤバンパ26をテールゲート5よりも車幅方
向に延長させた構成としたために、テールゲート5全体
の剛性を向上させることができる。つまり、テールゲー
ト5の回動軸を低い位置に設定可能としながら一般の自
動車並の強度を有するリヤバンパ26を得ることができ
る。また、テールゲート5とリヤバンパ26とを個別に
製作したり、これらを個別に車体に取付ける必要もなく
なるので、製作作業の簡素化及び製造コストの低減を図
ることもできる。
【0026】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、テールゲートに、該テールゲートの車
幅方向寸法よりも長尺に形成されたリヤバンパを回動一
体に設けたために、テールゲートの回動軸の位置はリヤ
バンパの存在によって制約を受けることがなくなる。従
って、テールゲートの回動軸が低い位置に設定可能であ
り、しかもテールゲート本体の強度剛性をリヤバンパを
設けることにより向上させることができる。
【0027】請求項2記載の発明によれば、テールゲー
トの開放状態では、該テールゲートが後部室の床面と路
面との間に掛け渡されるようにしたために、車椅子やカ
ート等を人力によって容易に後部室に移動させることが
可能となり、これらの乗降性を良好に得ることができ
る。
【0028】請求項3記載の発明によれば、リヤバンパ
を、アウタパネルを膨出させて形成したために、テール
ゲートとリヤバンパとを個別に製作したり、これらを個
別に車体に取付ける必要がなくなるので、製作作業の簡
素化及び製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る車両の後部室閉鎖状態を示す斜視
図である。
【図2】車両の後部室開放状態を示す斜視図である。
【図3】乗員の着座状態を示す平面図である。
【図4】乗員の着座状態を示す側面図である。
【図5】車体後部のフレーム構造及びサスペンションリ
ンクを示す斜視図である。
【図6】サスペンションリンク及び排気管の配設状態を
示す斜視図である。
【図7】テールゲートの開放状態を示す斜視図である。
【図8】図7におけるVIII-VIII 線に沿った断面図であ
る。
【図9】クロスメンバに対するテールゲートの支持構造
を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
3 後部室 5 テールゲート 6 床面 26 リヤバンパ 40a インナパネル 40b アウタパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今田 伸治 広島県広島市南区仁保2丁目4番1号 マ ツダ産業株式会社内 (72)発明者 田村 光志 広島県広島市南区仁保2丁目4番1号 マ ツダ産業株式会社内 (72)発明者 野村 章介 広島県広島市南区仁保2丁目4番1号 マ ツダ産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の後端部に、車室後方を開閉自在と
    するテールゲートが設けられ、該テールゲートの下端縁
    部が水平軸回りに回動自在に車体に支持された自動車の
    後部車体構造において、 上記テールゲートには、該テールゲートの車幅方向寸法
    よりも長尺に形成されたリヤバンパが回動一体に設けら
    れていることを特徴とする自動車の後部車体構造。
  2. 【請求項2】 テールゲートの開放状態では、テールゲ
    ート前端部の高さ位置が車室の床面高さに略一致された
    状態で、該テールゲートが後部室の床面と路面との間に
    掛け渡されるようになっていることを特徴とする請求項
    1記載の自動車の後部車体構造。
  3. 【請求項3】 テールゲートは、インナパネル及びアウ
    タパネルを備え、これらによって閉断面構造で形成され
    ており、リヤバンパは、上記アウタパネルが膨出されて
    形成されていることを特徴とする請求項1または2記載
    の自動車の後部車体構造。
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