JP6128107B2 - 自動車の後部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の後部車体構造に関し、詳しくは、リヤホイールハウス周辺の自動車の後部車体構造に関する。
自動車のリヤホイールハウス周辺の後部車体構造に関する技術として、特許文献1は、ショックアブソーバ取付部位(ダンパ支持部)には路面からの車体上下方向を向いた突き上げ力のみならず、車幅内方向を向いた内倒れ力が入力されるとしたうえで、ショックアブソーバ取付部位に入力される突き上げ力及び内倒れ力のいずれに対しても支持できる車体後部構造を提供するために、ショックアブソーバに連結されるショックアブソーバブラケットの前後にホイールハウスに沿ってフロアまで延びる前部ピラーメンバと後部ピラーメンバとを配設し、ショックアブソーバブラケットの上面に車体前後方向に延びる水平メンバを接合し、この水平メンバで前部ピラーメンバと後部ピラーメンバとの間を連結し、前部ピラーメンバ及び後部ピラーメンバの上端を互いに連結すると共にルーフに連結することを開示する。そして、これによれば、前部ピラーメンバ、後部ピラーメンバ、及び水平メンバの3つのメンバが互いに連結した3角形の骨格構造をショックアブソーバブラケットに連結して、ショックアブソーバブラケットからの突き上げ力をこの3角形の骨格構造で受けることにより、突き上げ力に対して強い構造とすることができるとしている。
また、特許文献2は、ダンパ装置は、上側ほど車幅方向内側に傾斜するように配置され、その上端部がホイールハウス上部に形成されるサスペンションハウジング(ダンパ支持部)に支持されるため、サスペンションハウジングに対して上下方向に作用するダンパ荷重の車幅方向内側に向かう分力が車体に作用して、この分力によりサスペンションハウジング近傍のサイドパネルインナが車幅方向内側に倒れる内倒れの問題があるとしたうえで、サスペンションハウジングとリヤピラー部とが前後方向に離間した車体構造において、サイドパネルインナの内倒れを防止できる自動車の後部車体構造を提供するために、リヤホイールハウスの前側上部から上方へ延びるピラー部に、リヤシートのシートバックを保持するシートブラケットを設け、このシートブラケットが、サイドパネルインナとサスペンションハウジングとを連結する内側補強部材に連結されることを開示する。そして、これによれば、内側補強部材に作用するダンパ荷重がシートブラケットを介してピラー部へ伝達されるので、ダンパ荷重に起因したサイドパネルインナの内倒れを抑制でき、そのため、サスペンションハウジングとピラー部とを車両前後方向に離間して配置することができるとしている。併せて、特許文献2は、リヤホイールハウスの車内側の面のサスペンションハウジングよりも後方の部位において上下方向に延びて設けられる上下延長部を開示する。この上下延長部は、その上端部が内側補強部材に連結され、その下端部がリヤサイドフレームに連結される。
特開平11−180347号公報(特に、明細書段落0003、0005、0006、0010、図1、及び図2) 特開2013−82372号公報(特に、明細書段落0002、0013、0014、0018、図3、図4、及び図7)
特許文献1では、ダンパ支持部を前後に挟む前部ピラーメンバ及び後部ピラーメンバの他に水平メンバが必要であり、部材の数が増えて、重量及びコストの面で不利益がある。
特許文献2では、例えば、ホイールベースの延長や、上側ほど車両前方に傾斜するように配置されるダンパ装置の垂直支持化や、ダンパ支持部と給油管とのレイアウトの制約等により、ダンパ支持部がピラー部から大きく後方に離間して配置される場合には、内側補強部材とピラー部とをシートブラケットで連結することが難しくなる。
本発明は、リヤホイールハウス周辺の自動車の後部車体構造における上記不具合に対処するもので、たとえダンパ支持部がピラー部から大きく後方に離間して配置される場合でも、部材の数を増やすことなく、リヤホイールハウス及びその周辺の内倒れを抑制することができる自動車の後部車体構造の提供を目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、車両の側壁を構成するサイドパネルから車内側に膨出するリヤホイールハウスが設けられ、上記リヤホイールハウスの上部に設けられるダンパ支持部にダンパ装置の上端部が支持される自動車の後部車体構造であって、車体下部において車両前後方向に延びるリヤサイドフレーム及び車幅方向に延びるフロアクロスメンバと、車体上部において車幅方向に延びるルーフレインフォースメントと、上記サイドパネルと上記ダンパ支持部とを連結するダンパ支持部補強部材と、上記リヤホイールハウスよりも上方に位置し、その上端部が車体上部において車両前後方向に延びるルーフサイドレールを介して又は介さずに上記ルーフレインフォースメントに連結される上側ピラー部と、上記リヤホイールハウスの車内側の面の上記ダンパ支持部よりも前方の部位において上下方向に延びて設けられ、その上端部が上記上側ピラー部の下端部に連結され、その下端部が上記リヤサイドフレーム及びフロアクロスメンバに連結される下側ピラー部と、上記リヤホイールハウスの車内側の面の上記ダンパ支持部よりも後方の部位において上下方向に延びて設けられ、その上端部が上記ダンパ支持部補強部材に連結され、その下端部が上記リヤサイドフレームに連結される上下延長部とを有し、上記下側ピラー部の後側部分における上記リヤホイールハウスの車両前後方向に延びる稜線部に沿う屈曲部位に、車内側に膨出する膨出稜線部が設けられ、上記下側ピラー部の前側部分における上記屈曲部位に、上記フロアクロスメンバから上方に延びる下側ピラー部補強部材が重ねられてスポット溶接されることを特徴とする。
本発明によれば、リヤホイールハウスのダンパ支持部よりも前方の部位において、下側ピラー部及び上側ピラー部、すなわちピラー部と、フロアクロスメンバと、ルーフレインフォースメントとにより、車両正面視で環状のフレーム構造が形成される。特に、下側ピラー部が車体に対して上下方向に延びるので、このピラー部を含む環状フレーム構造は、車両正面視で車体の平行四辺形変形に対する剛性に優れる(すなわちロール剛性感が良い)と共に、車両正面視で車体の左右方向の撓み変形に対する剛性に優れる(すなわちバタツキ剛性感が良い)。そのため、ピラー部から後方に離間して配置されるダンパ支持部の剛性向上が図られ、リヤホイールハウス及びその周辺の内倒れが抑制される。
これに対し、仮に、ピラー部から後方に離間して配置されるダンパ支持部にダンパ支持部補強部材を介して無理にピラー部を連結しようとすると、ピラー部が車両前後方向に屈曲し、ピラー部の剛性が低下し、ひいては上記環状フレーム構造の剛性が低下する。そのため、リヤホイールハウス及びその周辺の内倒れを抑制する作用が得られない。
併せて、本発明では、リヤホイールハウスのダンパ支持部よりも後方の部位においては、車体に対して上下方向に延びる上下延長部により、ダンパ支持部補強部材を介してダンパ支持部の剛性向上が図られ、リヤホイールハウス及びその周辺の内倒れが抑制される。
さらに、上記特許文献2のように、ピラー部とダンパ支持部補強部材とをシートブラケットで連結するようなことをしないので、上記特許文献2と比べて、シートブラケットが不要な分、軽量化が図られる。
以上により、本発明によれば、リヤホイールハウスのダンパ支持部よりも前方の部位におけるピラー部を含む環状フレーム構造による作用と、リヤホイールハウスのダンパ支持部よりも後方の部位における上下延長部による作用とが相俟って、たとえダンパ支持部がピラー部から大きく後方に離間して配置される場合でも、部材の数を増やすことなく、リヤホイールハウス及びその周辺の内倒れを抑制することができる自動車の後部車体構造が提供される。
特に、本発明では、下側ピラー部の後側部分における屈曲部位に、車内側に膨出する膨出稜線部が設けられるとともに、下側ピラー部の前側部分における屈曲部位に、フロアクロスメンバから上方に延びる下側ピラー部補強部材が重ねられてスポット溶接されるので、下側ピラー部の後側部分においては、膨出稜線部による下側ピラー部の軽量高剛性化が図られ、下側ピラー部の前側部分においては、下側ピラー部補強部材による内倒れ抑制作用の強化が図られつつ、応力が集中する屈曲部位でのスポット溶接の破断が抑制される。
本発明においては、上記上下延長部の下端部がリヤサイドフレームに連結される第1部位と、上記ダンパ支持部と、上記上側ピラー部の所定の基準部位とが車両側面視及び車両平面視の双方で直線上に並び、上記下側ピラー部の下端部がリヤサイドフレームに連結される第2部位と、上記第1部位と、上記基準部位とを結ぶ三角フレーム構造が車両側面視及び車両平面視の双方で形成され、上記サイドパネルの車外側に、車両側面視で上記ダンパ支持部から上記基準部位まで延びる外側補強部材が設けられることが好ましい。
この構成によれば、ダンパ支持部を通る三角フレーム構造により、ダンパ支持部に作用するダンパ荷重が効率よくピラー部へ伝達される。しかも、その荷重伝達経路に沿って外側補強部材が設けられるので、上記三角フレーム構造の剛性低下が抑制される。そのため、ダンパ荷重に起因した内倒れをより一層抑制でき、リヤホイールハウス周辺の後部車体構造の軽量高剛性化や、ダンパ支持部とピラー部とを車両前後方向に離間して配置することや、それに伴いドアや窓のデザイン性を維持すること等が高次元で達成される。
本発明によれば、たとえダンパ支持部がピラー部から大きく後方に離間して配置される場合でも、部材の数を増やすことなく、リヤホイールハウス及びその周辺の内倒れを抑制することができる自動車の後部車体構造が提供される。
本発明の実施形態に係る自動車の後部車体構造の右側面図である。 上記後部車体構造の車両左前方からの斜視図である。 上記後部車体構造の要部の拡大斜視図である。 上記後部車体構造の要部の平面図である。 図3の矢印V−V線断面図である。
以下、図面に基き本発明の実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係る自動車1の後部車体構造の右側面図、図2は、上記後部車体構造の車両左前方からの斜視図である。
図1及び図2において、符号1は本実施形態に係る自動車、符号11はリヤサイドフレーム、符号12はサイドパネル、符号13はリヤホイールハウス、符号18はフロアクロスメンバ、符号19はリヤサスペンション、符号20はリヤピラー部、符号21は下側ピラー部、符号22は上側ピラー部、符号31はルーフサイドレール、符号32はルーフレインフォースメント、符号33は上下延長部、符号34はダンパ支持部補強部材、符号54はダンパ装置である。
リヤサスペンション19は、ダンパ装置54と、リヤサイドフレーム11に設けられるサブフレーム(図示せず)に揺動自在に支持される複数(図例では3つ)のアーム部材56と、これらのアーム部材56に取り付けられて後輪53を支持する車輪支持部52と、リヤサイドフレーム11に支持されて後輪53の振動を減衰するためのコイルスプリング55と、車輪支持部52を上下方向に揺動可能に支持するトレーリングアーム51とを備える。後輪53の微小な振動はダンパ装置54で減衰され、大きな振動はコイルスプリング55で減衰される。
ダンパ装置54は、バンプストラップラバー(図示せず)を頂部に有し、バンプストラップラバーの上端部がリヤホイールハウス13の上部に設けられるダンパ支持部13xに支持される。ダンパ装置54の下端部は、車輪支持部52に連結される。ダンパ装置54は、車両側面視で上側ほど車両前方に傾斜するように配置され、車両正面視で上側ほど車幅方向内側に傾斜するように配置される。
トレーリングアーム51は、前端部51aがリヤサイドフレーム11のキックアップ部11aに上下方向に揺動可能に支持され、後端部51bが車輪支持部52に連結される。路面突起を乗り越える際のショック緩和の観点から、トレーリングアーム51の前端部51aのキックアップ部11aへの支持部、すなわちアーム支持部50の位置は、後端部51bの車軸の位置よりも高い位置に配置される。
本実施形態に係る自動車1の後部車体構造においては、車両の側壁を構成するサイドパネル12から車内側に膨出するリヤホイールハウス13が設けられる。リヤホイールハウス13の上部にダンパ支持部13xが設けられ、上記ダンパ支持部13xにダンパ装置54の上端部(より詳しくは、バンプストラップラバーの上端部)が支持される。具体的に、ダンパ装置54の上端部はリヤホイールハウス13の上部の面に支持される。つまり、ダンパ支持部13xは、より詳しくは、リヤホイールハウス13の上部の面に設けられる。
リヤホイールハウス13の車内側の面13zの上記ダンパ支持部13xよりも前方の部位にリヤピラー部20の下側ピラー部21が上下方向に延びて設けられる。リヤホイールハウス13の車内側の面13zの上記ダンパ支持部13xよりも後方の部位に上下延長部33が上下方向に延びて設けられる。リヤホイールハウス13の上部にサイドパネル12とダンパ支持部13xとを連結するダンパ支持部補強部材34が設けられる。ダンパ支持部補強部材34は、サイドパネル12と、ダンパ支持部13xが設けられるリヤホイールハウス13の上部の面との間で閉断面を形成する。したがって、ダンパ支持部13xは、ダンパ支持部補強部材34で覆われて見えないが、図2〜図4においては、ダンパ支持部13xの位置が「●」で図示されている。
下側ピラー部21の上端部がリヤホイールハウス13よりも上方に位置するリヤピラー部20の上側ピラー部22の下端部に連結される。下側ピラー部21の下端部が車体下部において車両前後方向に延びる左右一対のリヤサイドフレーム11(右側のみ図示)及び車幅方向に延びるフロアクロスメンバ18に連結される。上下延長部33の上端部がダンパ支持部補強部材34に連結される。上下延長部33の下端部が上記リヤサイドフレーム11に連結される。上側ピラー部22の上端部が車体上部において車両前後方向に延びる左右一対のルーフサイドレール31を介して車幅方向に延びるルーフレインフォースメント32に連結される。
フロアクロスメンバ18は、左右一対のリヤサイドフレーム11間に亘って架設され、左右端部がリヤサイドフレーム11の側面に突合して結合され、かつ下側ピラー部21の下端部と結合される。ルーフレインフォースメント32は、左右一対のルーフサイドレール31間に亘って架設され、左右端部がルーフサイドレール31の側面に突合して結合される。
なお、図1及び図2において、符号30はクォータウィンドウ開口、符号60はサイドシルである。
図3は、上記後部車体構造の要部の拡大斜視図、図4は、上記後部車体構造の要部の平面図、図5は、図3の矢印V−V線断面図である。図3及び図4において、符号25は外側補強部材、符号35は第1ガセット、符号36は第2ガセットである。
リヤホイールハウス13には車両前後方向に延びる稜線部13aが形成される。下側ピラー部21は上記稜線部13aに沿って屈曲する。下側ピラー部21の後側部分の上記屈曲部位21aに、車内側に膨出する膨出稜線部21xが設けられる。下側ピラー部21の前側部分の上記屈曲部位21bに、フロアクロスメンバ18から上方に延びる第1ガセット(本発明の「下側ピラー部補強部材」に相当する)35が重ねられてスポット溶接部21yでスポット溶接される。
第1ガセット35に、さらに第2ガセット36が重ねられてスポット溶接される。第1ガセット35及び第2ガセット36は、前側部分が上方に延び、後側部分が下方に下がった形状であり(言い換えると、前側部分が上方に尖った形状であり)、前側部分及び後側部分の双方でスポット溶接される。特に、第1ガセット35は、フロアクロスメンバ18の左右端部及び下側ピラー部21の下半部に亘って設けられ、第1ガセット35と下側ピラー部21とリヤホイールハウス13の車内側の面13zとが3枚接合される。
上下延長部33の下端部がリヤサイドフレーム11に連結される部位を第1部位P1とし、上側ピラー部22に予め設けられる部位を基準部位Paとすると、第1部位P1と、ダンパ支持部13xと、基準部位Paとが、車両側面視(図3参照)及び車両平面視(図4参照)の双方で直線上に並ぶ。また、下側ピラー部21の下端部がリヤサイドフレーム11に連結される部位を第2部位P2とすると、第2部位P2と、第1部位P1と、基準部位Paとを結ぶ三角フレーム構造が、車両側面視(図3参照)及び車両平面視(図4参照)の双方で形成される。そして、サイドパネル12の車外側に、車両側面視で上記ダンパ支持部13xから上記基準部位Paまで延びる外側補強部材25が設けられる。外側補強部材25は、上側ほど車両前方に傾斜する形状である。また、これに呼応して、上側ピラー部22も上側ほど車両前方に傾斜する形状である。
なお、図3及び図4に示すように、フロアクロスメンバ18は、フロアクロスメンバアッパ18aとフロアクロスメンバロア18bとの間にフロアパネル14を挟んだ形状である。また、上記基準部位Paは、クォータウィンドウ開口30の下部に対応する位置で、下側ピラー部21寄りに設定される。
図5に示すように、上側ピラー部22は、上記基準部位Paを含んで、ピラーインナ22aとピラーアウタ22bとピラーレインフォースメント22cとの3枚構造である。これらのうち、厚みが相対的に大きく剛性の高いピラーインナ22aとピラーレインフォースメント22cとが相対的に近接され、厚みが相対的に小さく剛性の低いピラーアウタ22bがこれらと閉断面を形成するように相対的に離間される。
なお、以上においては、図面上、右側を中心に記載したが、例えばリヤホイールハウス13やダンパ支持部13xやリヤサスペンション19やリヤピラー部20等は、左右一対に設けられることはいうまでもない。
次に、本実施形態の作用を説明する。
(1)本実施形態に係る自動車1の後部車体構造においては、車両の側壁を構成するサイドパネル12から車内側に膨出するリヤホイールハウス13が設けられ、上記リヤホイールハウス13の上部に設けられるダンパ支持部13xにダンパ装置54の上端部が支持される。車体下部において車両前後方向に延びるリヤサイドフレーム11及び車幅方向に延びるフロアクロスメンバ18と、車体上部において車幅方向に延びるルーフレインフォースメント32と、上記サイドパネル12と上記ダンパ支持部13xとを連結するダンパ支持部補強部材34と、上記リヤホイールハウス13よりも上方に位置し、その上端部が車体上部において車両前後方向に延びるルーフサイドレール31を介して上記ルーフレインフォースメント32に連結される上側ピラー部22と、上記リヤホイールハウス13の車内側の面13zの上記ダンパ支持部13xよりも前方の部位において上下方向に延びて設けられ、その上端部が上記上側ピラー部22の下端部に連結され、その下端部が上記リヤサイドフレーム11及びフロアクロスメンバ18に連結される下側ピラー部21と、上記リヤホイールハウス13の車内側の面13zの上記ダンパ支持部13xよりも後方の部位において上下方向に延びて設けられ、その上端部が上記ダンパ支持部補強部材34に連結され、その下端部が上記リヤサイドフレーム11に連結される上下延長部33とが備えられる。
この構成によれば、リヤホイールハウス13のダンパ支持部13xよりも前方の部位において、下側ピラー部21及び上側ピラー部22、すなわちリヤピラー部20と、フロアクロスメンバ18と、ルーフレインフォースメント32とにより、車両正面視で環状のフレーム構造が形成される。特に、下側ピラー部21が車体に対して上下方向に延びるので、このリヤピラー部20を含む環状フレーム構造は、車両正面視で車体の平行四辺形変形に対する剛性に優れる(すなわちロール剛性感が良い)と共に、車両正面視で車体の左右方向の撓み変形に対する剛性に優れる(すなわちバタツキ剛性感が良い)。そのため、リヤピラー部20から後方に離間して配置されるダンパ支持部13xの剛性向上が図られ、リヤホイールハウス13及びその周辺の内倒れが抑制される。
これに対し、仮に、リヤピラー部20から後方に離間して配置されるダンパ支持部13xにダンパ支持部補強部材34を介して無理にリヤピラー部20を連結しようとすると、リヤピラー部20が車両前後方向に屈曲し、リヤピラー部20の剛性が低下し、ひいては上記環状フレーム構造の剛性が低下する。そのため、リヤホイールハウス13及びその周辺の内倒れを抑制する作用が得られない。
併せて、本実施形態では、リヤホイールハウス13のダンパ支持部13xよりも後方の部位においては、車体に対して上下方向に延びる上下延長部33により、ダンパ支持部補強部材34を介してダンパ支持部13xの剛性向上が図られ、リヤホイールハウス13及びその周辺の内倒れが抑制される。
さらに、上記特許文献2のように、リヤピラー部20とダンパ支持部補強部材34とをシートブラケット(図示せず)で連結するようなことをしないので、上記特許文献2と比べて、シートブラケットが不要な分、軽量化が図られる。
以上により、本実施形態によれば、リヤホイールハウス13のダンパ支持部13xよりも前方の部位におけるリヤピラー部20を含む環状フレーム構造による作用と、リヤホイールハウス13のダンパ支持部13xよりも後方の部位における上下延長部33による作用とが相俟って、たとえダンパ支持部13xがリヤピラー部20から大きく後方に離間して配置される場合でも、部材の数を増やすことなく、リヤホイールハウス13及びその周辺の内倒れを抑制することができる自動車1の後部車体構造が提供される。
(2)本実施形態においては、上記下側ピラー部21の後側部分における上記リヤホイールハウス13の車両前後方向に延びる稜線部13aに沿う屈曲部位21aに、車内側に膨出する膨出稜線部21xが設けられ、上記下側ピラー部21の前側部分における上記リヤホイールハウス13の車両前後方向に延びる稜線部13aに沿う屈曲部位21bに、上記フロアクロスメンバ18から上方に延びる第1ガセット35が重ねられてスポット溶接部21yでスポット溶接される。
この構成によれば、下側ピラー部21の後側部分においては、膨出稜線部21xによる下側ピラー部21の軽量高剛性化が図られ、下側ピラー部21の前側部分においては、第1ガセット35による内倒れ抑制作用の強化が図られつつ、応力が集中する屈曲部位21bでのスポット溶接の破断が抑制される。
(3)本実施形態においては、上記上下延長部33の下端部がリヤサイドフレーム11に連結される第1部位P1と、上記ダンパ支持部13xと、上記上側ピラー部22の所定の基準部位Paとが車両側面視及び車両平面視の双方で直線上に並び、上記下側ピラー部21の下端部がリヤサイドフレーム11に連結される第2部位P2と、上記第1部位P1と、上記基準部位Paとを結ぶ三角フレーム構造が車両側面視及び車両平面視の双方で形成され、上記サイドパネル12の車外側に、車両側面視で上記ダンパ支持部13xから上記基準部位Paまで延びる外側補強部材25が設けられる。
この構成によれば、ダンパ支持部13xを通る三角フレーム構造により、ダンパ支持部13xに作用するダンパ荷重が効率よくリヤピラー部20へ伝達される。しかも、その荷重伝達経路に沿って外側補強部材25が設けられるので、上記三角フレーム構造の剛性低下が抑制される。そのため、ダンパ荷重に起因した内倒れをより一層抑制でき、リヤホイールハウス13周辺の後部車体構造の軽量高剛性化や、ダンパ支持部13xとリヤピラー部20とを車両前後方向に離間して配置することや、それに伴いドアや窓のデザイン性を維持すること等が高次元で達成される。
また、基準部位Paが設けられる上側ピラー部22を図5のような構造としたことにより、上側ピラー部22の剛性が向上し、ダンパ荷重がより一層効率よくリヤピラー部20へ伝達される。
(4)本実施形態においては、下側ピラー部21に重ねられてスポット溶接される第1ガセット35の他に、さらに重ねられてスポット溶接される第2ガセット36が設けられ、両ガセット35,36の前側部分が上方に延び、後側部分が下方に下がっている。
この構成によれば、ガセット35,36の前側部分が相対的に上下に長いので、スポット溶接範囲が十分に確保されると共に、後側部分が相対的に上下に短いので、下側ピラー部21の膨出稜線部21xの範囲が十分に確保されて、応力分散が図られる。
以上、実施形態を挙げて本発明を詳しく説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、下側ピラー部21の膨出稜線部21x、第1ガセット35、第2ガセット36、三角フレーム構造、外側補強部材25等は省略することができる。
また、上記実施形態では、上側ピラー部22の上端部はルーフサイドレール31を介してルーフレインフォースメント32に連結されたが、ルーフサイドレール31を介さずに直接ルーフレインフォースメント32に連結されてもよい。
1 自動車
11 リヤサイドフレーム
12 サイドパネル
13 リヤホイールハウス
13a 稜線部
13x ダンパ支持部
13z 車内側の面
18 フロアクロスメンバ
21 下側ピラー部
21a 後側部分の屈曲部位
21b 前側部分の屈曲部位
21x 膨出稜線部
21y スポット溶接部
22 上側ピラー部
25 外側補強部材
31 ルーフサイドレール
32 ルーフレインフォースメント
33 上下延長部
34 ダンパ支持部補強部材
35 第1ガセット(下側ピラー部補強部材)
54 ダンパ装置
Pa 基準部位
P1 第1部位
P2 第2部位

Claims (2)

  1. 車両の側壁を構成するサイドパネルから車内側に膨出するリヤホイールハウスが設けられ、上記リヤホイールハウスの上部に設けられるダンパ支持部にダンパ装置の上端部が支持される自動車の後部車体構造であって、
    車体下部において車両前後方向に延びるリヤサイドフレーム及び車幅方向に延びるフロアクロスメンバと、
    車体上部において車幅方向に延びるルーフレインフォースメントと、
    上記サイドパネルと上記ダンパ支持部とを連結するダンパ支持部補強部材と、
    上記リヤホイールハウスよりも上方に位置し、その上端部が車体上部において車両前後方向に延びるルーフサイドレールを介して又は介さずに上記ルーフレインフォースメントに連結される上側ピラー部と、
    上記リヤホイールハウスの車内側の面の上記ダンパ支持部よりも前方の部位において上下方向に延びて設けられ、その上端部が上記上側ピラー部の下端部に連結され、その下端部が上記リヤサイドフレーム及びフロアクロスメンバに連結される下側ピラー部と、
    上記リヤホイールハウスの車内側の面の上記ダンパ支持部よりも後方の部位において上下方向に延びて設けられ、その上端部が上記ダンパ支持部補強部材に連結され、その下端部が上記リヤサイドフレームに連結される上下延長部とを有し、
    上記下側ピラー部の後側部分における上記リヤホイールハウスの車両前後方向に延びる稜線部に沿う屈曲部位に、車内側に膨出する膨出稜線部が設けられ、
    上記下側ピラー部の前側部分における上記屈曲部位に、上記フロアクロスメンバから上方に延びる下側ピラー部補強部材が重ねられてスポット溶接されることを特徴とする自動車の後部車体構造。
  2. 請求項1に記載の自動車の後部車体構造において、
    上記上下延長部の下端部がリヤサイドフレームに連結される第1部位と、上記ダンパ支持部と、上記上側ピラー部の所定の基準部位とが車両側面視及び車両平面視の双方で直線上に並び、
    上記下側ピラー部の下端部がリヤサイドフレームに連結される第2部位と、上記第1部位と、上記基準部位とを結ぶ三角フレーム構造が車両側面視及び車両平面視の双方で形成され、
    上記サイドパネルの車外側に、車両側面視で上記ダンパ支持部から上記基準部位まで延びる外側補強部材が設けられることを特徴とする自動車の後部車体構造。
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