JP6072219B2 - 熱電素子の粉末冶金製造 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも1つの熱電作用材料を乾燥した粉末形態で、孔を開けた成形型の孔の少なくとも一部の孔に導入する、熱電素子または少なくとも熱電素子の半製品の製造方法に関する。
本発明はさらに、上記製造方法により製造された熱電素子ないしは熱電素子の半製品、ならびに当該熱電素子ないしは当該半製品の使用に関する。
熱電素子は、ペルティエやゼーベックにより解明された熱電効果を利用して熱エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換素子である。この熱電効果は可逆的であるから、どの熱電素子も、電気エネルギーから熱エネルギーへの変換にも用いることが可能であり、いわゆるペルティエ素子は、電力消費により対象物を冷却ないしは加熱するのに用いられる。それゆえ、ペルティエ素子も本発明における熱電素子に含まれる。熱エネルギーを電気エネルギーに変換するために用いられる熱電素子は、しばしば熱電発電機(TEG)と称されることが多い。
熱電素子の例および採用については、以下の文献に記載がある:
・Thermoelectrics Goes Automotive, D. Jaensch (編集), expert verlag GmbH, 2011, ISBN 978-3-8169-3064-8
・JP2006032850A
・EP0773592A2
・US6872879B1
・US20050112872A1
・JP2004265988A
熱電素子の技術的構成には、熱電作用材料から成る2つの熱電脚部材により構成される少なくとも1つの熱電対と、当該熱電対を支持および/または包囲して外部に対して電気的に絶縁する基板とが含まれる。
従来技術では、熱電作用を示す多数の材料の記載がある。商業用には、たとえば半導体のテルル化ビスマス系に属する合金(とりわけ、セレンおよび/またはアンチモン成分を添加したもの)が適しており、この合金に、‐一方ではp型ドープを施し、他方ではn型ドープを施して‐熱電対を構成することができる。
熱電作用を示す他の材料系には、以下のものも含まれる:
ハーフホイスラー材料
種々のケイ化物(とりわけマグネシウム、鉄)
種々のテルル化物(鉛、錫、ランタン、アンチモン、銀)
種々のアンチモン化物(亜鉛、セレン、鉄、イッテルビウム、マンガン、コバルト、ビスマス;一部はジントル相とも称される)
TAGS、シリコンゲルマニウム化物、クラスレート(特にゲルマニウム系)。
これらの半導体材料の他にも、大抵の通常の金属を組み合わせて熱電素子を製造することも可能であり、たとえば、温度測定用の市販の熱電対において用いられるような金属、たとえばNi‐CrNiから熱電対を製造することも可能である。しかし、これらにより実現可能ないわゆる性能指数(熱電「効率」)は、上述の半導体材料の性能指数よりも格段に低い。
通常の熱電素子は、熱電作用を示す半導体から成る中実の立方体に硬質のセラミック被覆を施したものから成る。中実の立方体を用いる場合、中実のインゴットからソーイングにより立方体を切り出す。さらに、熱電作用材料を粉末冶金技術により加工することによっても、焼結工程において、可能な限り高密度の中空が少ないブロック(脚)を得ることができる。
従来技術では、粉末状のアクティブ材料を、孔が開いた成形型に通すようにプレスすることにより、タブレット状のグリーン体を形成することが公知である。この成形型は、打錠装置の定置の工具である。その後、受け型を通るようにプレスされたこの熱電性のグリーン体は焼結され、孔の開いたグリッドを用いて適切に配列され、ソルダブリッジを介して相互に結合された後、当該グリッドを取り除き、残りのコンタクトブリッジを設け、最後に、このようにして得られた熱電素子の半製品を、セラミック材料から成る2つの蓋板と、場合によっては側方の封止材(たとえばシリコーンシール材)とにより仕上げ処理して、使用可能なモジュールとする。
WO2008061823A1から、面状の多孔質基板の表面ないしは内部に熱電性材料を粉末または溶液として導入するか、もしくは気相で導入することにより、熱電素子用の半製品を製造することが公知である。
この従来技術に鑑みて、本発明の基礎となる課題は、特に経済的に実施することができ、かつ、熱電素子ないしはこれに対応する半製品の幾何学的な形状パラメータの自由度について特にフレキシブルである、熱電素子ないしはその半製品の製造方法を実現することである。
前記課題は、アクティブ材料を成形型の孔内に残し、当該アクティブ材料を充填した成形型を、製造完成後の熱電素子の一部とすることにより解決される。
したがって本発明の対象は、少なくとも1つの熱電作用材料を乾燥した粉末形状で、孔が開いた成形型の少なくとも一部の孔内に挿入し、当該アクティブ材料を当該孔内に残し、当該アクティブ材料を充填した成形型を製造完成後の熱電素子の一部とする、熱電素子の製造方法、または少なくとも半製品の製造方法である。
本発明は、熱電素子の粉末冶金製造において公知の成形型を単なる工具として扱うのではなく、後で熱電素子の熱電作用を示さない基板にもなり、かつ同時にパッシベーションとして、つまり外部影響に対してアクティブ材料を保護するためにも機能する成形型で粉末を成形プレスするという思想に基づいている。その前提条件は、最小限の電気伝導度を有する材料(電気絶縁体)から成形型が構成されていることである。さらに、上述の成形型は、熱電用途に十分な耐熱性を有し、かつ、可能な限り低コストで入手可能でなければならない。さらに、熱電素子に流れる全熱流のうち、熱流から電力を取り出せる熱電作用を示す脚に流れる熱流が最大となり、これに応じて、全熱流のうち、利用されることなく熱電作用を示す脚の脇を通って成形型材料(基板)に流れる熱流を可能な限り少なくするのを保証するために有利なのは、熱伝導率が低い材料(熱絶縁体)から成形型を構成することである。
前記成形型は、緻密または多孔質の材料のいずれかから成ることができる。パーフォレーションの各孔は好適には貫通孔として形成され、この貫通孔はたとえば、機械的またはレーザ切削技術を用いて成形型に形成される。パーフォレーションを機械的に形成する場合、後のプレス工程を行うのと同一の機械において、とりわけ切断パンチを用いて、これを形成するのが有利である。
各熱電対ごとにそれぞれ、相互に電気的に接続される2つの異なる導電型のアクティブ材料が必要であり、第1のアクティブ材料はたとえばp型であり、第2のアクティブ材料はn型であるか、またはその逆である。ここで、両アクティブ材料が異なるゼーベック係数を有するということは、異なる意味を有する。p型半導体およびn型半導体はアクティブ材料として特に適している。というのも、これらの半導体のゼーベック係数の符号は異なっており(n型の場合には負、p型の場合には正)、これにより、ゼーベック係数の数値の差が特に大きくなるからである。このことにより、熱電素子の効率が上昇する。
本発明の方法では有利には、両アクティブ材料は乾式プレスされる。本発明の1つの有利な実施形態では、第1のステップにおいて第1の熱電作用材料(たとえばp型)を前記孔の一部である第1の孔内にプレスし、第2のステップにおいて第2の熱電作用材料(たとえばn型)を、前記孔の一部である第2の孔内にプレスする。このようにして、前記第1のステップでは第1の脚が形成され、前記第2のステップでは第2の脚が形成される。
本発明の方法では基本的に、粉末冶金加工可能であれば、熱電作用を示すどの材料を用いることも可能である。
有利には、前記粉末状のアクティブ材料はテルル化ビスマスであり、このテルル化ビスマスの、レーザ回折法で測定される粒度分布の平均粒度d50は、1〜100μmの間、有利には2〜10μmの間、特に有利には3〜5μmの間である。すなわち、このような粉末特性を有する粉末は未だ流体として振る舞うことがないので、このような粉末では、孔の壁に荷重をかけて成形型を損傷する横方向の力に変換される押込力はごく僅かとなる。
上述の粒度分布は、レーザ回折法により簡単かつ一義的に測定することができる。粒度分布を測定するのに適した装置は、HORIBA 社の型式番号LA‐950で市販されている。HORIBA 社のLA‐950を用いて粒度分布を測定するためには、脱塩処理した水中に上述の粉末を分散させる。堆積を回避するためには、最大循環ポンプレートを選択する。
既に説明したように、熱電素子の成形型は可能な限り良好な熱絶縁体かつ電気絶縁体でなければならない。それゆえ本発明の方法では、非金属材料から成る成形型を用いる。有利には、たとえばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフェニルスルフォン(PPSU)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)またはポリイミド(たとえばEVONIK Industries社のP84(登録商標))等の高機能プラスチックをこの成形型に用いる。
これらの有機材料が、意図した使用目的に適していない場合には、ケイ酸または他の金属酸化物をベースとした材料組成物を成形型の基本材料として使用することも可能である。適切なケイ酸は、EVONIK Industries AG社の商品名アエロジル(登録商標)ないしはSipernat(登録商標)で市販されている。これらのヒュームドシリカないしは析出シリカをプレスすることにより、本発明の方法を実施するための成形型として適した孔の開いたプレートを成形することができる。発熱性ケイ酸から絶縁プレートを製造する方法は、たとえば欧州特許出願公開EP119382A1および米国特許出願公開US20110089363A1に記載されている。
さらに、無機原材料とバインダ剤とから成る複合材料を成形型材料として使用することも可能であり、たとえば、雲母、パーライト、金雲母または白雲母をシリコーン、シリコーン樹脂(スイスの Roll 株式会社から商標 Miglasil(登録商標)および Pamiterm(登録商標)で市販されている)またはセラミックバインダ系により結合したものから成る複合材料等を成形型として使用することも可能である。前記セラミックバインダ系はとりわけセメントである(スイスの Roll 株式会社から商標 C-Therm(登録商標)で市販されている)。切断パンチを用いて上述のようなプレートに穴を開けて、このプレートを本発明の成形型として用いることができる。
成形型の厚さは0.1〜10mm、有利には0.5〜5mm、特に有利には1〜3mmとしなければならない。この厚さは成形型材料に依存せず、必要な電気的特性に応じて定められるものである。
有利には前記成形型の孔は、当該成形型の面法線に対して実質的に平行に延在する。最も簡単なケースでは、前記成形型は完全に平坦であり、よって、面法線を1つだけ有する。成形型の形状がより複雑である場合、たとえば円形に湾曲している場合、面法線とは、孔の中心における成形型の表面に対する法線ベクトルを指す。孔の向きが成形型の表面に対して直交していることにより、熱電対の脚が成形型の平面内に延在することなく、当該平面に対して垂直に延在することとなる。このようにして、成形型材料の熱絶縁性を利用して熱電対の歩留まりを改善することができた。というのも、熱伝導率が低くなることにより、出力パワーを決定づける、熱電対の両端の温度差を、より良好に保持できるからである。
前記孔の断面は円形とすることができる。また、孔の断面を楕円形または多角形とすることもでき、特に六角形とすることができる。種々の断面形状を統一的に、かつ数値評価可能に記述できるようにするため、以下、円形を前提とする直径との用語に代えて、等価直径という。この等価直径は、目下の対象である実際の断面と等しい面積を有する円の直径である。
熱電対の脚のパッケージング密度が最大となるように、かつ、プレス成形中と、その後における素子の使用時とにおいて、成形型の機械的安定性が損なわれることがないように、孔の等価直径を成形型の厚さに対して選択しなければならない。使用される成形型材料に応じて、孔の等価直径と成形型の厚さとの比は0.1〜10であり、有利には0.5〜5であり、特に有利には1〜2である。
加工対象である粉体状の熱電作用材料の表面積は特に大きいので、この熱電作用材料は特に酸化しやすい。アクティブ材料が酸化すると、当該アクティブ材料の内部抵抗は上昇し、この内部抵抗の上昇により、熱電素子の効率が狭まってしまう。それゆえ、本発明では有利には、不活性および/または還元性の雰囲気中にて前記方法を実施する。ここで不活性の雰囲気とは、酸素、水、または、使用される材料に対して酸化作用を及ぼす媒質を適切に排除していることを指し、たとえば、アルゴンまたは窒素等の保護ガス等を指す。還元性の雰囲気とは、特に有利な条件で、阻害性の酸化物層をアクティブ材料から除去するのにも適した、ないしは、有効な金属態様に変換するのにも適したものとすることができる。還元性の雰囲気としては特に、水素、または、水素含有混合ガスを用いることができる。特に有利なのは、還元作用も有する不活性の雰囲気を選択することである。これについては、窒素と水素とから成る混合ガスが有利である。95〜99.5 Vol.-% のNと0.5〜5 Vol.-% のHとを含む特に適した混合気が、フォーミングガスとして知られている。
有利には、前記アクティブ材料の粉砕も、不活性雰囲気(または水不含の液体中に分散させたもの)中にて行って前処理する。
本発明の1つの有利な実施形態では、アクティブ材料のプレス中、アクティブ材料を目下プレスすべき孔の端面を少なくとも覆うレールが成形型を支持する。このレールは、前記プレス中に生じる力を吸収し、プレスされる孔を覆うことにより、成形型から粉末が出てくるのを防止する。というのも、この粉末は本発明では成形型内に留まらないといけないからである。
有利には、アクティブ材料のプレス中、押さえ具(ダウンホルダ)によって成形型をレールに押しつけることにより、成形型が押さえ具とレールとの間に保持されるようにする。このようにして、成形型は両面にてレールと押さえ具との間に挟み込まれ、これにより、粉末をプレスするときに成形型が破壊するのを防止することができる。本発明の上述の実施形態では、粉末の挿入を行えるようにするためには、成形型の孔パターンに対応する孔パターンを押さえ具に形成しなければならない。有利には、第1の工程において、充填しようとしている孔に対して同軸に延在する管内から前記アクティブ材料を、当該充填しようとしている孔内に充填し、第2の工程において、充填された当該孔に対して同軸に延在する押し型を用いて、当該孔に充填されたアクティブ材料をプレスする。
前記管の断面ないしは前記押し型の断面は、孔の断面と実質的に同一でなければならない。「実質的」とはここでは、偏差が±10%であることを意味する。断面が実質的に同一であることにより、前記孔より外側においてアクティブ材料が成形型に被着することや、押し型の加圧力が粉末にのみ加わるだけでなく、当該孔の周辺の成形型材料にも加わることを防止することができる。
熱電脚のグリーン体を成形するためには、アクティブ材料のみをプレスしなければならない訳ではなく、粉末状の添加材も一緒にプレスすることが可能である場合もある。
本発明の方法が対象とする重要な点は、成形型内に粉末を入れることである。このようにして製造された半製品から機能性の熱電素子を製造するためには、孔内にプレスされたアクティブ材料(グリーン体)に焼結プロセスを施すことにより、当該孔内にてアクティブ材料を固形化し、十分に低い電気的な比抵抗を実現する必要がある。
特に有利には、前記孔内にプレスされたアクティブ材料の焼結プロセスは、電流焼結法を用いて、特に、半導体構造に電流を導通させることにより当該半導体構造を加熱するいわゆるSPS(Spark Plasma Sintering)法を用いて実施される。この焼結は有利には、押し型を電極としても用いることにより、前記プレス過程と並行して行われる。その際には、前記レールが対向電極となる。前記焼結プロセス(すなわち電流を流すプロセス)は、既に固形化中に用いることができ、または、固形化の実施直後に行うことができ、またはそれより遅い時点で、等しいかまたは異なる機械的荷重圧力を加えて同一または同様の配置構成で行うことができる。
電流による上述の焼結に代えて択一的に、プレス過程後に焼結を熱により、つまり従来の炉処理で行うこともできる。
孔内にて焼結されたアクティブ材料の少なくとも片面を、たとえばはんだ付けにより、相互に適切に電気的コンタクトしなければならない。焼結された各アクティブ材料(熱電脚)を相互にはんだ付けすることにより、熱電作用を示す熱電対が得られる。さらに、1つの熱電素子の中で多数の熱電対を並列接続および/または直列接続することにより、パワーを上昇させることもできる。熱電脚ないしは熱電対の接続は、有利には公知のはんだ技術を用いて行われる。
しかしはんだ付けの際には、アクティブ材料中へのはんだの成分(特に錫、銀、鉛)の拡散容易性が有意に高く、このことが、熱電素子の性能を持続的に阻害する可能性があることに留意しなければならない。これを防止するためには、通常、アクティブ材料とはんだとの間にいわゆる拡散バリアを設けなければならない。この拡散バリアとして適しているのは、特にニッケル、タングステン、モリブデンまたは変性炭素のみから成る層、またはこれらの混合物から成る層である。本発明は、このような層を公知の手法(スパッタ法、化学蒸着法、粉末プラズマ射出成形法)で被着するのではなく、その代わりに、拡散バリアをモールド成形することを提案する。このような加工を行うためには、成形型上にダイを載せ、このダイ上に、バリア材料から成るフィルムを、特にニッケルから成るフィルムを載せ、押し型を用いて当該フィルムをダイの切刃で打抜きしてスライスを成形し、当該スライスを前記バリア層としてアクティブ材料に押しつけて被着させる。
オプションとして、前記拡散バリア上にさらに、たとえば錫から成るコンタクト層も設けることにより、その後のはんだ工程において拡散バリア層との結合をより良好にすることができる。このコンタクト層は、拡散バリアと同じ技術を用いて被着することができる。
本発明はさらに、本発明により製造された熱電素子ないしは熱電素子の半製品、および、異なる温度レベルに基づいて熱流の形態の熱エネルギーを電気エネルギーに変換するため(熱電発電機)、ないしは、熱生成ないしは冷気生成のために電気エネルギーを熱エネルギーに変換するため(ペルティエ素子)の当該熱電素子の使用も対象とする。前記熱電素子は必ずしも、エネルギー変換機器にて使用しなければならない訳ではなく、測定用に僅かなエネルギー変換を行うだけの測定機器(たとえば温度計)にて使用することもできる。したがって本発明では、温度測定用の温度センサとしての熱電素子の使用も包含する。
本発明の他の格別な利点として、熱電作用材料間にマトリクス材料を用いることにより、この「デッドスペース」の特に良好な熱絶縁を実現でき、この良好な熱絶縁により、利用可能な熱流を熱電素子によって、熱電作用を示す領域に特に有効に集中させることができると同時に、熱電作用を示す脚の脇を通り過ぎるいわゆる「熱的短絡」を最小限に抑えることができ、これにより、システム効率(エネルギー取り出し効率ないしはエネルギー利用率)を最大限にすることができるという利点も奏される。従来の熱電素子では、熱電作用を示す脚間に常圧の空気が存在していた。この常圧および常温の空気の熱伝導率は、対流を無視すれば、既に約26mW/(m・K)にも達する。従来の熱電素子において典型的に生じる、ミリメータ領域の幅のギャップがある場合にはさらに、対流の熱移動と輻射とが有意に寄与することとなり、これにより、有効熱伝導率が格段に大きくなり、特に、高温側の温度がより高くなると有効熱伝導率が高くなる。それに対し、本発明で使用される、ケイ酸をベースとする基板の有効総熱伝導率は、上記の条件下では典型的には、25mW/(m・K)を格段に下回り、18〜22mW/(m・K)の値も可能である場合も多い。高温側と低温側との間の輻射熱交換が特に有効に低減することにより、従来の熱電素子に対する利点は、高温側の温度が上昇するほど比例関係以上の効果を奏する。したがって、使用温度が高くなるほど、本発明の熱電素子は特に有利となる。
以下、実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
方法のフローの概観を示す概略図である。 成形型を2つの断面で示す概略的な平面図である。 プレートの孔を概略的に示す図である。 プレートの孔を概略的に示す図である。 プレートの孔を概略的に示す図である。 挟み込まれた成形型にアクティブ材料を入れる様子を示す概略図である。 挟み込まれた成形型にアクティブ材料を入れる様子を示す概略図である。 挟み込まれた成形型にアクティブ材料を入れる様子を示す概略図である。 挟み込まれた成形型にアクティブ材料を入れる様子を示す概略図である。 粉末の成形および焼結を示す概略図である。 粉末の成形および焼結を示す概略図である。 粉末の成形および焼結を示す概略図である。 押し型の除去を示す概略図である。 半製品を2つの断面で示す概略的な平面図である。
図1に、熱電素子ないしは熱電素子の半製品の、本発明の製造工程を概略的に示す。第1の作業工程(I)において切断パンチ2により、未だ孔を開けていないプレート1に機械的に複数回穴を開け、これにより穴開き成形型が得られる。次に、第1の充填工程(II)において、孔を開けられた成形型4の上方にマスク3を配置し、乾燥粉末状の第1の熱電作用材料(たとえばp型)を充填する。この工程において充填されるのは、穴開き成形型4の半分の孔だけである。次に第2の充填工程(III)において、残りの孔に第2種類のアクティブ材料を、その前の充填と同様に充填する。この充填は、上記2つの熱電作用材料が交互に、相互に隣接して配置されるように行う(図9および図14も参照されたい)。
次の作業工程(IV)において、成形型4内にある乾燥粉末を成形してグリーン体を形成する。次の作業工程(V)では、この成形した粉末、つまり、孔の中の、後で熱電脚となるグリーン体を焼結する。この焼結は有利には、各粉末成形体に大電流(直流電流、または、直流電流に交流電流を重畳したもの)を与え、この電流がオーム抵抗により粉末に熱を生じさせて粉末を焼結させることにより行われる。押し型を電極として用いると、前記作業工程(IV)および(V)を合理的にまとめることができる。場合によっては、上述の粉末成形体を加熱する他にさらに、プレス装置を介してプレス圧を加えることも可能であり、これにより、個別粒子の焼結をさらに促進させること、ないしは、上述のプロセスをより低温および/またはより短い保持時間で行えるようにすることができる。必要に応じて、各焼結工程の合間に品質保証プロセスを行うことが可能である。このようにして、焼結された熱電脚5,6が内部にて交互に配置された成形型4が得られる。この半製品から熱電作用素子を製造するためには、さらに、各熱電脚の電気的コンタクトも行う必要があり、この電気的コンタクトは公知のように、たとえばはんだ付けにより行われる(作業工程 VI)。
場合によっては、このはんだ付けの前に拡散バリアをアクティブ材料に被着させることにより、はんだがアクティブ材料中に拡散するのを防止する。バリア材料から成るフィルムを、成形型上に載置したダイ上に配置し、ディスクである押し型を用いて当該ダイの切刃にてフィルムを打抜き加工し、粉末とともにプレス成形することにより、前記拡散バリアを形成するのが有利である。オプションとして、拡散バリアとはんだとの間にさらに、たとえば錫から成るコンタクト層を設けることにより、はんだと拡散バリアとの接続を改善することができる。
図2に、多数の孔7を有する面状の平坦な成形型4を上から見た図と、その下に、当該成形型の、異なる位置における2つの断面図とを示す。次に、これらの孔7に、後に熱電脚となる2つの異なるアクティブ材料を交互に充填する。各孔7は等しい直径を有し、かつ円形である。各孔7の中心点は、規則的な正方形の格子状に配置される。非円形の孔を設けること、特に多角形または楕円形の孔を設けることも可能である。また、その中心点を不規則的な格子で配置し、これらがそれぞれ異なる直径を有することも可能である。孔密度をより高くするため、パーフォレーションをずらして配置することも可能である。幾何学的には、正六角形の蜂の巣構造も有利である。
図3,4,5に、成形型4の製造を再度、より具体的に示す。この製造を行うためには、選択された成形型材料から成る、当初は孔が開いていないプレート1を、孔の開いた2つのマスク3間に挟み込む。これらのマスク3は金属材料から製造されており、成形型の所望の孔パターンを有する。この所望の孔パターンに相当する金属製または超硬合金製の切断パンチ2が上部マスク3に入り込んで、下部マスク3の孔縁辺でプレート1に孔を開けることにより、当該孔パターンを成すように孔を開けられた成形型4が得られる(図4)。その後、パンチ2を取り出す(図5)。
その後、図6に示しているように、成形型4を平坦なレール8上に載せ、このレール8は孔7の下方を塞ぐ。上部マスクの場所に、対応する孔パターンが設けられた押さえ具9を配置し、この押さえ具9は成形型4をレール8に押しつける。アクティブ材料5が充填されたサンプル10を孔の上に位置決めし、一部の孔7にこのアクティブ材料を充填する。
前記充填を行っている間は、孔を開けられた前記成形型4は、その下に配置されたレール8と、上方から下方に押しつけられる押さえ具9との間に挟み込まれている。前記レールも、押さえ具9も、双方とも平坦な金属板である。充填中に成形型4の孔を覆うため、前記レールにはパーフォレーションは設けられていない。それに対して押さえ具9には、成形型の孔に充填できるようにするための適切な孔が設けられている。
上述のプロセスを行うためには、粉末状の乾燥したアクティブ材料が充填されたサンプル10を、成形型4の、目下充填しようとしている孔の上方に位置決めする。こうするためにサンプル10は、充填プロセス中に成形型の充填対象の孔7に対して実質的に同軸に延在する管11を有する。この管11の断面は、充填対象の孔7の断面と実質的に同じである。前記充填中に、粉末集合体を孔7に充填することにより、孔7を完全に充填する。場合によっては、押さえ具9に設けられた、対応する同軸の開口内部にも、前記粉末集合体を延在させておくことにより、プレス成形工程の圧縮時に粉末の目減りや体積縮小を相殺できる場合がある。図中に示されていないねじ留め部を介して(または流体力学的/空気力学的/磁気的に)レール8と押さえ具9とを相互に締結する。
半分の孔に第1種のアクティブ材料5を充填した後(図7)、残りの孔7に第2種のアクティブ材料6を充填し(図8)、成形型4に両アクティブ材料5,6が交互に充填されるようにする(図9)。
図10および11に示された次の作業工程では、押し型13を押さえ具9に通すように下方に降ろし、孔7内のアクティブ材料をプレス成形してグリーン体16,17にする。この押し型13の断面もまた、プレスされる孔7の断面に相当する。押し型13を下方に降ろすときに作用するプレス圧は、押さえ具9とレール8とにより受け止められる。本発明において選択される粒度分布により、粉末の振舞いは未だ流動性でないので、押し型13が発揮するプレス力のうち、孔7を半径方向に拡げて成形型4を壊してしまう横方向力に変換されるのは、僅かな一部のみとなる。
アクティブ材料とはんだとが接触するのを防止するためにアクティブ材料にバリア層を被着しなければならない場合は、フィルム14をプレスすることにより当該フィルム14から直接、バリア層を形成するのが有利である。こうするためには、たとえばニッケルから成るフィルム14を押さえ具9に載せる(図10)。このようにすると、押し型13を下方に降ろしたときに押さえ具9がダイのように作用し、押し型13と押さえ具9との間の切断エッジで当該フィルム14からスライス15が1つずつ切り取られ、押さえ具によって下方に向かってアクティブ材料に押しつけられる。このようにしてスライス15は粉末を覆い、これが後で熱電脚になったときに、スライス15がこの熱電脚を有害な影響から保護する。
追加的に、バリアフィルムから成るスライス15も同様に、孔7へのアクティブ材料5,6の充填前に既に、打抜き加工によって当該孔へ挿入することができる。すなわち、図5に示した作業工程と図6に示した作業工程との間に当該孔へ挿入することができる(図示されていない)。その後、プレス工程の終了時には、図11と同様に熱電脚グリーン体16,17が得られ、これらの熱電脚グリーン体16,17の両端面は、バリア材料から成るスライス15により被覆される。
上述のグリーン体16,17を焼結して熱電脚18,19を得るためには、押し型13に電流を供給する(図12)。この焼結は、電極として作用する圧縮押し型13とグリーン体16,17とを通ってレール8まで電流が流れることにより行われる。この焼結時には場合によっては、この押し型13を介してある程度のプレス圧をグリーン体16,17に伝達させる。電圧、電流強度および機械的圧力は、時間と共に変化させることができる。実施例を参照されたい。
焼結工程の終了後、半製品(熱電脚18,19が充填された状態の成形型4)が残るように押し型13を除去する。図13および図14を参照されたい。
しかし未だ、熱電脚を適切に、たとえばはんだの塗布により、電気的に接続しなければならない。バリア層を被着した場合には、バリア層がこのはんだをアクティブ材料から分離する。このようにして熱電素子が得られる。
実施例1
n型ないしはp型のアクティブ材料(たとえば、表1に示した原子組成のテルル化ビスマス系のアクティブ材料)をグローブボックス内にて、窒素雰囲気下(5.0)で酸化ジルコニウム粉砕容器内に、酸化ジルコニウム粉砕ボールと共に入れる。次に、この粉砕容器をプラネットミル(Fritsch Planeten-Monomuehle「Pulverisette 6」classic line)内に挟み込み、15分ごとに650rpmで10回粉砕し、この粉砕の合間に、冷却目的(粉砕物の過熱を防止する目的)で休止期間をおきながら、当該粉砕を行う。その後、HORIBA 社 950-L を用いて粒度分布を求める(脱塩処理した水中に超音波によって粒子サンプルを拡散させたもの)。d50値が8μmを下回る場合、前記粉砕処理を終了させ、そうでない場合には必要に応じて、所望のd50値に達するかまたは所望のd50値を下回るまで、上述の設定でさらに粉砕工程を行う。この粉砕したアクティブ材料粉末は、後続の使用まで窒素下で保管される。
Figure 0006072219
表1:セミRFA(レントゲン蛍光分析法)により求められた、使用されるアクティブ材料の原子組成
2mmの厚さの、中実のPPSUから成るプレートに、柱形の4mm孔を開けた。このプレートは基板として用いられる。この基板上に、金属製の押し型ガイドを置く(厚さ10mm)。この押し型ガイドは、基板の孔と当該押し型ガイドの孔とが合同に重なるように、当該基板の孔と同じ場所に4mm孔を有する。この構成体の下に、前記レールとしての中実の金属板が来る。これら3つの層を、ねじまたは加圧によって相互に固定することにより、相互間の位置ずれが回避されるようにする。
その後、孔ごとに0.2±0.025gのアクティブ材料を成形型の孔に充填し、粉末が底部まで、すなわち基板の孔内まで確実に落ちていくようにする。n型半導体材料とp型半導体材料とを交互に充填することにより、後で熱電発電機を成すのに適した配列体が形成される。
このようにして充填された配列体を、加圧試験設備(たとえば型式 ZWICK)の下部台上に固定する。加圧試験設備の可動の押し型は、外径が4mmでありかつ下面が平面研削加工されている押し型を有する。ここで、この押し型を押し型ガイドの各孔に順次挿入し、粉末充填物をプレス成形するのに用いる。こうするためには、1つの熱電脚あたりの反力が少なくとも1kN(少なくとも800バールの圧力に相当)に達するまで、それぞれ1mm/minの送り速度で押し型を動かす。この力は少なくとも10秒間、より好適には60秒間維持される。その後、押し型を押し型ガイドから引き出し、充填された孔すべてにおいて上記プロセスを同様に行う。
次に、半導体圧粉体が充填された基板をプレス装置から取り出し、細かい研磨紙(200粒度)を用いて、当該圧粉体の視認可能である方の端面を軽く研磨し、その後、加圧空気ピストルを用いて徹底的に塵埃を除去する。
その直後、前記圧粉体に直流焼結プロセスを施す。こうするためには、平面研磨処理された直径4mmのニッケルピンをプラスチック中から突出させてばね懸架した当該プラスチックから成るコンタクトプレート上に、前記基板を載せる。焼結処理される上記圧粉体をこのコンタクトピンの上方に正確に位置決めし、押付ばねにより良好な面コンタクトを保証する。上側から加圧試験装置を用いて、上述のニッケルピンと同一のものを、500Nの押付力で、焼結処理対象の前記圧粉体上に合同になるように位置決めする。ここで直流電流を供給して、温度を300℃まで上昇させる。この温度を少なくとも5分間にわたって、最大で30分間にわたって一定に維持する。こうすることにより前記圧粉体は焼結し、この処理後に測定される比抵抗は最大0.00001Ω・mとなる。
実施例2
同実施例では、粉末状の半導体材料のプレスを、5*10Pa(500バール)のみのプレス圧で行い、その他は実施例1と同様に行う。このようにプレス圧が低いにもかかわらず、熱電脚をほぼ同一の目標密度にすることができ、それと同時に、構造不具合(ひび、反り、剥離)が生じる確率を格段に低下させることができ、基板の孔の縁辺にかかる力が小さくなることにより熱電脚の側方の広がりを小さくすることができ、十分に同じ電気的特性および熱電特性を実現することができる。このようにして、熱電脚の欠陥率を格段に低くすることができる。さらに、基板に変形が生じるのを十分に回避することができる。基板に変形が生じると、場合によっては後処理が必要になることがある。
1 プレート
2 切断パンチ
3 マスク
4 成形型
5 第1のアクティブ材料
6 第2のアクティブ材料
7 孔
8 レール
9 押さえ具
10 サンプル
11 管
12 ―――
13 押し型
14 フィルム
15 スライス
16 グリーン体(第1のアクティブ材料から成る)
17 グリーン体(第2のアクティブ材料から成る)
18 熱電脚(第1のアクティブ材料から成る)
19 熱電脚(第2のアクティブ材料から成る)

Claims (26)

  1. 乾燥した粉末状の少なくとも1つの熱電性のアクティブ材料を、孔が開いた成形型の少なくとも一部の孔内に挿入する、熱電素子または熱電素子の少なくとも半製品の製造方法において、
    前記アクティブ材料を前記孔内に残留させ、
    前記孔内にてプレスされた前記アクティブ材料に電流焼結法としての放電プラズマ焼結法を用いて焼結プロセスを施し、前記アクティブ材料を固形化して熱電脚を形成し、
    前記アクティブ材料を充填した前記成形型の少なくとも片面において、前記孔内にて焼結したアクティブ材料を相互に電気的にコンタクトし、
    前記成形型を、製造完成後の前記熱電素子の一部とする
    ことを特徴とする、製造方法。
  2. 2つの異なるゼーベック係数を有する2つの異なる熱電性のアクティブ材料を使用し、
    第1のステップにおいて、第1の熱電性のアクティブ材料を前記孔のうちの一部である第1の孔にプレスし、
    第2のステップにおいて、第2の熱電性のアクティブ材料を前記孔のうちの一部である第2の孔にプレスする、
    請求項1記載の製造方法。
  3. 前記アクティブ材料はテルル化ビスマスであり、
    前記アクティブ材料の、レーザ回折法により測定される粒度分布の平均粒度d50は、1〜100μmの間である、
    請求項1または2記載の製造方法。
  4. 前記成形型は、熱絶縁性かつ電気絶縁性の材料から成る、
    請求項1から3までのいずれか1項記載の製造方法。
  5. 前記成形型は非金属材料からなる、
    請求項4記載の製造方法。
  6. 前記非金属材料は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、ポリフェニルスルフォン(PPSU)と、ポリフェニレンスルフィド(PPS)と、ヒュームドシリカと、析出シリカとポリイミドとを含む群から選択したものである、
    請求項5記載の製造方法。
  7. 前記成形型は、金属酸化物からなる、
    請求項4記載の製造方法。
  8. 前記成形型は、無機原材料とバインダ剤との複合材料から成る、
    請求項4記載の製造方法。
  9. 前記バインダ剤は、シリコーンまたはシリコーン樹脂である、
    請求項記載の製造方法。
  10. 前記無機原材料は、雲母、パーライト、金雲母、白雲母を含む群から選択したものである、
    請求項8または9記載の製造方法。
  11. 前記成形型の厚さは0.1ないし10mmである、
    請求項1から10までのいずれか1項記載の製造方法。
  12. 前記孔は、前記成形型の面法線に対して平行に延在する、
    請求項1から11までのいずれか1項記載の製造方法。
  13. 前記孔の断面は、円形または楕円形または多角形である、
    請求項1から12までのいずれか1項記載の製造方法。
  14. 前記多角形は、六角形である、
    請求項13記載の製造方法。
  15. 前記孔の等価直径と前記成形型の厚さとの比は0.1ないし10である、
    請求項1から14までのいずれか1項記載の製造方法。
  16. 前記製造方法を、不活性および/または還元性の雰囲気中にて実施する、
    請求項1から15までのいずれか1項記載の製造方法。
  17. 95ないし99.5 Vol.-% のNと0.5ないし5 Vol.-% のHとを含む雰囲気中にて前記製造方法を実施する、
    請求項16記載の製造方法。
  18. 前記アクティブ材料のプレス中、アクティブ材料を目下プレスしようとしている孔の端面を少なくとも覆うレールによって前記成形型を支持する、
    請求項1から17までのいずれか1項記載の製造方法。
  19. 前記アクティブ材料のプレス中、押さえ具によって前記成形型を前記レールに押しつけることにより、前記成形型を前記押さえ具と前記レールとの間に保持する、
    請求項18記載の製造方法。
  20. 第1の工程において、充填しようとしている孔に対して同軸に延在する管内から、当該充填しようとしている孔内にアクティブ材料を充填し、
    第2の工程において、充填された前記孔に対して同軸に延在する押し型を用いて、前記孔内に充填したアクティブ材料をプレスする、
    請求項1から19までのいずれか1項記載の製造方法。
  21. 前記管および/または前記押し型の断面は、前記孔の断面と同一である、
    請求項20記載の製造方法。
  22. 前記アクティブ材料上に拡散バリアを配置する、
    請求項1から21までのいずれか1項記載の製造方法。
  23. 前記拡散バリア上にコンタクト層を配置する、
    請求項22記載の製造方法。
  24. 前記成形型上にダイを載置し、
    前記ダイ上にバリア材料から成るフィルムを載置し、
    前記押し型を用いて、前記ダイの切刃で前記フィルムを打ち抜いてスライスを成形し、
    前記スライスをバリア層として前記アクティブ材料に押圧する、
    請求項20から23までのいずれか1項記載の製造方法。
  25. 前記フィルムはニッケルから成る、
    請求項24記載の製造方法。
  26. 前記アクティブ材料を、粉末状の少なくとも1つの添加剤とともにプレスする、
    請求項1から25までのいずれか1項記載の製造方法。
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