JP4643371B2 - 熱電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、熱電モジュールに関し、詳しくは、熱電変換して電気エネルギーを安定に得るのに好適な熱電モジュールに関する。
ゼーベック効果を利用した熱電変換素子は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換することが可能である。この性質を利用し、産業・民生用プロセスや移動体から排出される排熱を有効な電力に変換することができるため、熱電変換素子は、環境問題に配慮した省エネルギー技術として注目されている。
熱電変換素子の性能は、性能指数ZT=α2σT/κ〔α:ゼーベック係数、σ:電気伝導度、κ:熱伝導度、T:測定温度〕で表すことができるが、高い性能指数を示す熱電変換素子としては従来から、ビスマス・テルル系材料、シリコン・ゲルマニウム系材料、鉛・テルル系材料などを用いた熱電変換素子が知られている。また、アルミニウムをドープした酸化亜鉛粉を成形、焼成してなる熱電変換素子も知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに近年では、新規な熱電変換素子の材料としてクラスレート化合物が注目されている(例えば、非特許文献1参照)。
一方、熱電変換素子は、素子を構成する熱電変換材料に温度差を与えたときに熱電変換し、熱から電流および電圧を取り出せるように構成されている必要があるため、熱電変換材料には一般に、電極(Cu、Ni等)が接合されている。
ところが、発電時の温度は約600℃程度の高温域にまで及ぶため、Cu、Ni等の電極成分や熱電変換素子成分が相互に拡散しやすく、電極/熱電変換素子の接合界面が剥離する、電極/熱電変換素子間に不純物相(以下、拡散層ということがある。)ができる等を招来すると共に、電極および熱電変換素子間における構成要素の線膨張係数(熱膨張率)が相互に大きく異なることに起因して熱電変換素子に割れ(破断)が発生しやすくなる傾向がある。このような場合には、熱電変換特性は低下し、電流が流れなくなる現象を招くことになる。
上記に関連して、熱電変換素子と電極との間で熱応力が発生して破断するのを防止するため、線膨張係数の異なる2種類の金属板を貼り合せて電極を作製し、電極の線膨張係数を熱電変換素子の線膨張係数に近づける技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−118296号公報 特開2004−63585号公報 Proc. 21th Int. Conf. on Thermoelectrics、2002、pp.77-80.
しかし、板材では、厚み管理が細かくできないために厚みの影響を直に受け、厳密に線膨張係数を調整することは難しい。また、板材を貼り合せる構成では、電極が厚く電極特性が低下するばかりか、金属板の貼り合せは熱間圧延法、爆着法、鋳ぐるみ法によるものとされ、一般の銅電極に比べてコスト高になる。
したがって、コストを維持しつつ、必ずしも電極および熱電材料間の熱膨張差を低く保つことはできず、電極/熱電変換素子間での接合の剥がれ、および熱電変換素子の割れ等による破損を効果的に解消することは困難である。特に400℃以上の高温域では、熱電変換素子と電極との接合部付近で発生する熱応力が大きく、熱電変換素子の割れを生じやすい。
また、電極と熱電変換素子とを接合する接合材には銀ろう等のろう材が用いられるのが一般的であるが、発電時の高温に曝されて電極成分および熱電変換素子成分が拡散した場合、接合界面を拡散する電極成分および熱電変換素子成分と反応し難いろう材はほとんど実在しないのが現状である。そのため、拡散成分と反応を起こさず、換言すれば接合界面に電気抵抗を増大させる不純物相の形成を抑えつつ、しかも電極/熱電変換素子間の接合性を高めることが可能な技術の確立が求められていた。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、電極およびクラスレート化合物(熱電変換素子)間の熱応力を緩和して熱電変換素子の破損(割れや破断など)が抑えられると共に、電極からの成分(特に銅)拡散が防止された熱電モジュールを提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
本発明は、熱電変換素子としてクラスレート化合物を挟む電極を、チタン(Ti)および銅(Cu)を所定の割合で含む組成とすると共に、素子/電極間の接合をチタン層を介して行なう構成とすることが、高温側を約600℃程度の高温域に加熱して行なう発電時の温度差に伴なって発生する電極と熱電変換素子との間の熱膨張差を低減するのに有効であると共に、電極から素子へのCu拡散の防止に効果的であるとの知見を得、かかる知見に基づいて達成されたものである。
前記目的を達成するために、本発明の熱電モジュールは、対をなす2つの電極と該電極間に設けられた熱電変換素子としてクラスレート化合物とを少なくとも備えた熱電モジュールであり、電極の少なくとも一方を、TixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成を含み、線膨張係数が12×10-6〜15×10-6[/K]である構成とすると共に、この少なくとも一方の電極とクラスレート化合物との間に更にチタン層を設けて構成したものである。
すなわち、本発明の熱電モジュールは、少なくとも一方の電極がTixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成を含み、線膨張係数が12×10-6〜15×10-6[/K]である電極対と、該電極対の間に配置されたクラスレート化合物(熱電変換素子と、前記電極対における前記少なくとも一方の電極(即ち、少なくとも高温側の電極)とクラスレート化合物との間に設けられたTi層とで構成したものである。
本発明の熱電モジュールにおいては、モジュールを構成する電極とクラスレート化合物(熱電変換素子)との間にチタン層を設けることで、チタン層は電極成分およびクラスレート化合物(熱電変換素子)成分と合金を作りにくく電極中のCuの拡散を抑え得るので、電極/クラスレート化合物(熱電変換素子)間に不純物相(拡散層)が形成されるのを抑えつつ、電極からのCu拡散を効果的に防止できる。
また、チタン層を設けると共に、電極対のうちチタン層と対向する側の電極を、TixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成を含み、線膨張係数が12×10-6〜15×10-6[/K]である構成とすることで、接合界面の接合性をより向上させ得ると共に、クラスレート化合物(熱電変換素子との間の熱膨張差が低減されるので、発電時の広範な温度領域(特に室温〜600℃)にわたり、電極とクラスレート化合物(熱電変換素子との間の接合強度を向上でき、接合界面の剥離、およびクラスレート化合物(熱電変換素子の破損(割れや破断など)を解消することができる。接合性が向上し、クラスレート化合物(熱電変換素子との間で隙間の少ない良好な接合界面を形成し得るので、電極および熱電変換素子間の接合にろう材等の接合材が不要であり、接合強度も確保できる。
本発明の熱電モジュールを構成する熱電変換素子は、クラスレート化合物を用いて構成する。クラスレート化合物の線膨張係数は、TixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成を含む電極の線膨張係数に特に近く、高温域に達した場合でも熱膨張差を小さく保つことができ、電極と熱電変換素子であるクラスレート化合物との間の接合強度の向上、並びに接合界面の剥がれおよび熱電変換素子であるクラスレート化合物の割れの発生防止に効果的である。
TixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成を含む電極は、Ti粉およびCu粉の混合粉末を用いて成形した後、これを焼結することにより、またはTi−Cu合金粉末を用いて成形した後、これを焼結することにより、好適に形成することができる。Ti粉やCu粉、合金粉の粉末によると、成形が容易で取扱いやすく、また、粉末形態で用いることで、その一部が焼結の際に熱電変換素子の内部に入り込んで接合されるので、板状もしくはシート状等の物を用いた場合に比して、熱電変換素子との間の接合強度をより高めることができる。すなわち、上記のように熱膨張差を抑えつつ、接合強度を高め得るので、電極/熱電変換素子間での接合剥がれや熱電変換素子の割れの発生の回避に特に有効である。
特に、Ti−Cu合金粉末を用いて成形、焼結する場合、用いる合金粉末の組成で電極の組成、特性が決まるので、組成が均一な電極の形成に有効であり、所望特性を有する熱電モジュールを安定的に作製することができると共に、高温下でも特性変化を生じ難い高い耐久性を確保することができる。
本発明によれば、電極およびクラスレート化合物(熱電変換素子)間の熱応力を緩和して熱電変換素子の破損(割れや破断など)が抑えられると共に、電極からの成分(特に銅)拡散が防止された熱電モジュールを提供することができる。
以下、図1〜図3を参照して、本発明の熱電モジュールの実施形態を説明する。但し、本発明においてはこれら実施形態に制限されるものではない。
下記の実施形態では、電極にTi3Cu4(TiCu合金)板を用い、N型熱電変換材料としてクラスレート化合物であるBa8Ga15Ge31を、P型熱電変換材料としてクラスレート化合物であるBa8Ga18Ge28を用いた場合を中心に説明する。
図1に示すように、本実施形態の熱電モジュール1は、Ti3Cu4の組成で構成されたTiCu共通極30並びにこれと対をなすTiCu対向極11、21と、TiCu共通極30とTiCu対向極11、21との間に配置されたBa8Ga15Ge31からなるN型熱電変換素子10およびBa8Ga18Ge28からなるP型熱電変換素子20と、TiCu共通極30とN型熱電変換素子10およびP型熱電変換素子20の各々との間に設けられたTi層12、22とを備えている。
N型熱電変換素子10およびP型熱電変換素子20は各々、Ti層12、22を介して単一のTiCu共通極30と接合されると共に、TiCu共通極30とTiCu対向極11、21との間に狭持されている。N型熱電変換素子10はTiCu対向極11と、P型熱電変換素子20はTiCu対向極21と、それぞれ直に接合されている。
本実施形態の熱電変換素子1は、TiCu共通極30側を加熱(heat;例えば600℃)すると共に、TiCu対向極11および21側を所定の温度(例えば100℃)が保たれるように冷却することにより、温度差が与えられたときに発電できるようになっている。
TiCu共通極30およびTiCu対向極11、21はいずれも、Ti3Cu4の組成となるように、チタン(Ti)粉と銅(Cu)粉とを混合した混合粉末を用いて成形し、成形された成形体を更に焼成することにより形成された電極である。具体的には後述する。
混合粉末中のTi粉の純度は99.99%であり、Cu粉の純度は99.99%である。純度としては、上記以外に99.9%以上の範囲で適宜選択することが可能である。
本発明においては、電極は前記組成以外に、TixCu1-x(x=0.2〜0.43)を満足する組成で構成される。組成を前記範囲で構成することにより、電極をクラスレート化合物に近い線膨張係数に構成することができ、クラスレート化合物(ここでは、N型熱電変換素子10またはP型熱電変換素子20)との熱膨張差を低減することができる。これにより、クラスレート化合物の割れや破断などの破損を解消し得ると共に、電極とクラスレート化合物との間の接合強度を高めるのに有効である。
TixCu1-x(0.2≦x≦0.43)の組成のうち、0.25≦x≦0.43が好ましく、0.40≦x≦0.43がより好ましい。好ましい具体的な例は、Ti3Cu4以外にTiCu4、Ti2Cu3である。
Ti3Cu4の組成を有するTiCu共通極30およびTiCu対向極11、21の線膨張係数は、12.8×10-6[/K]である。
本実施形態のTiCu共通極30およびTiCu対向極11、21以外に、本発明においては、TixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成で構成された電極は、線膨張係数が12×10-6〜15×10-6[/K]の範囲に構成されたものである。線膨張係数が前記範囲内であると、クラスレート化合物の線膨張係数に近く、熱膨張によるクラスレート化合物の割れや接合界面の剥離を効果的に回避することができる。
なお、線膨張係数は、TMA8140(理学電気(株)製)を用いて測定されるものである。
TiCu共通極30およびTiCu対向極11、21は、Ti3Cu4の組成となるようにTi粉(線膨張係数8×10-6〜11×10-6[/K])とCu粉(線膨張係数17×10-6〜21×10-6[/K])とを混合して混合粉末とし、この混合粉末を成形し、成形された成形体を更に焼成して形成されたものであり、その具体的な方法としては下記方法が挙げられる。また、成形と焼結とは別々に行なう以外に、成形すると共に焼結するようにすることもできる。
成形すると共に焼結する場合、加圧成形しながら焼結することで好適に作製できる。加圧成形しながら焼結(加圧焼結)する方法としては、ホットプレス焼結法、熱間等方圧加圧焼結法、放電プラズマ焼結法等のいずれの方法も用いることができる。中でも特に放電プラズマ焼結法が好ましい。
放電プラズマ焼結法においては、焼結温度は600〜900℃が好ましく、650〜850℃がより好ましく、焼結時間は10〜90分が好ましく、20〜60分がより好ましく、加圧時の圧力は10〜50MPaが好ましく、25〜45MPaがより好ましい。
例えば、あらかじめ成形されたN型、P型の熱電変換素子の表面またはチタン層(Ti層)の表面に上記の混合粉末を接触させて加圧焼結する方法、焼結装置の所定形状に形成された焼結用室もしくは容器に熱電変換素子の粉末と上記の混合粉末とを積層状態にして加圧焼結する方法、等により行なうことができる。
上記の方法例のうち、前者では、所望の形状(厚みやサイズなど)の熱電変換素子やTi層を選択した構成が可能であると共に、接合界面の隙間が少なく接合バラツキの小さい、高度の接合強度を確保することが可能であり、後者では、クラスレート化合物を用いて熱電変換素子を構成する場合の該熱電変換素子の焼結処理を行なうと同時に、熱電変換素子に電極を接合形成することができる。
Ti粉およびCu粉を用いる場合、各々の平均粒径としては、0.1〜100μmの範囲内であるのが好ましく、1〜50μmの範囲内であるのがより好ましい。平均粒径が前記範囲内であると、緻密な焼結体が作製できる点で有利である。
電極(ここでは、TiCu共通極30およびTiCu対向極11、21)は、Ti粉とCu粉とを混合した混合粉末を用いる以外に、あらかじめ所望の組成でTiとCuとを合金化したTi−Cu合金の粉末(Ti−Cu合金粉末)を用い、このTi−Cu合金粉末を成形、焼成して形成するようにすることもできる。Ti粉およびCu粉の混合によるよりも、Ti−Cu合金粉末を用いた場合が、より層中の組成を均一化でき、所望の特性の電極を安定的に形成できると共に、(特に高温域で)高い耐久性が得られる点で好ましい。
Ti−Cu合金粉末を用いる場合、その平均粒径としては、0.1〜100μmの範囲内であるのが好ましく、1〜50μmの範囲内であるのがより好ましい。平均粒径が前記範囲内であると、緻密な焼結体が作製できる点で有利である。
また、Ti粉およびCu粉あるいはTi−Cu合金粉末を用いる以外に、TixCu1-x(x=0.2〜0.43)の組成を含むTi−Cu合金で構成された合金板や合金シート等の板状材料を用い、これをクラスレート化合物(熱電変換素子)の表面またはTi層の表面に接合して電極とするようにしてもよい。
電極(ここでは、TiCu共通極30およびTiCu対向極11、21)の厚みは、0.1mm〜2mmが好ましく、0.5mm〜1mmがより好ましい。
熱電変換素子として用いられる(より好ましくは粉状の)クラスレート化合物と、Ti粉およびCu粉の混合粉末またはTi−Cu合金粉末あるいはTiCu合金板等(電極成分)とを直接接触させて焼成し電極形成する場合は、焼成により混合粉末等の電極材料とクラスレート化合物(熱電変換素子)との接触界面で成分拡散現象が起こり、クラスレート化合物(熱電変換素子成分および電極成分が互いに拡散しながら接合して拡散層を形成し得る。この拡散層の形成により、クラスレート化合物および電極間の接合強度が高められるが、電気的抵抗を抑えて熱電特性を良好に維持するために、この拡散層の厚みは50μm以下であるのが望ましい。より好ましくは、10μm以下である。なお、拡散層の厚み(μm)は、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した写真を用いて測定されるものである。
TiCu共通極30、つまり加熱側電極とN型熱電変換素子10およびP型熱電変換素子20との間には、層厚約500nm(単位面積あたりのTiイオン量=約2×1017 ion/cm2)のTi層12、22が設けられており、電極と熱電変換素子間の接合性を高度に保持すると共に、発電時高温に曝された際のCu成分(電極成分)がP型およびN型の熱電変換素子に拡散するのを効果的に防止できるようになっている。
このTi層は、スパッタ法や蒸着法などの公知の方法、あるいは電極の熱電変換素子と接合される側の面または熱電変換素子の電極と接合される側の面(好ましくは熱電変換素子の電極と接合される側の面)に対して、加速されたTiイオンを照射して層状の金属Ti(Ti層)を形成することが可能なイオン注入装置などにより好適に形成することができる。中でも、イオン注入による方法が好ましい。
前記イオン注入による場合、注入の際の条件のうち、加速電圧、注入時間の調整により所望とする層厚、Ti層が形成される被注入物への注入深さなどを調整することができる。加速電圧は100〜300keVの範囲が好ましく、注入時間は30〜180分の範囲が好ましい。
本実施形態のTi層12、22は、N型熱電変換素子10のTiCu対向極11と接合される側と反対側の表面、およびP型熱電変換素子20のTiCu対向極21と接合される側と反対側の表面に、加速電圧200keV、注入時間120分間の条件で加速させたTiイオンを照射、注入して形成されたものである。このように、熱電変換素子側にイオン注入を行なうことで、素子表面にTi層が形成すると共に、各熱電変換素子(ここではクラスレート化合物)中にTi成分を注入できるので、Ti層および熱電変換素子間の接合強度がより高められる。
Ti層は、上記の層厚とする以外に、100nm〜1μmの範囲内で好適に選択することができる。好ましくは100〜500nmの範囲である。また、単位面積あたりのチタンイオン量としては、1×1017〜1×1018ion/cm2の範囲内が好ましく、より好ましくは1×1017〜5×1017ion/cm2である。
N型熱電変換素子10およびP型熱電変換素子20は、上記のBa8Ga15Ge31、Ba8Ga18Ge28で構成する以外に、他のクラスレート化合物を用いて構成することができる。他のクラスレート化合物としては、例えば、一般式II8(III、IV)46:〔II=Ba、Sr、アルカリ金属、アルカリ土類金属;III=Ga、Si、Sn、Al、遷移金属;IV=Ge、Si、Sn、遷移金属〕で表される立方晶系のクラスレート化合物が挙げられる。これらから、N型用、P型用に適宜選択して用いることができる。
上記の中でも、Ba8GayGe46-yで表される立方晶系のクラスレート化合物が好適であり、前記yは14≦y≦22を満たす範囲が好ましい。具体的な化合物例として、Ba8Ga16Ge30、Ba8Ga15Si31、Ba8Ga16Si30、Ba8Ga18Si28、Ba8Ga14Sn32、Ba8Ga15Sn31、Ba8Ga16Sn30、Ba8Al16Si30、Ba8Al16Ge30、Sr8Al16Si30、Sr8Ga16Si30、Sr8Ga16Ge30等が挙げられる。
N型およびP型の各熱電変換素子の作製は、例えば、微粒子状に粉砕されたクラスレート化合物を(場合により別のクラスレート化合物を併用する場合は、微粒子状に粉砕された別のクラスレート化合物と共に有機溶剤中で超音波攪拌器等により攪拌、分散して分散液とした後の乾燥後)成形し、成形されたクラスレート化合物を焼結することによって行なうことができる。また、成形と焼結とは別々に行なう以外に、成形すると共に焼結するようにすることもできる。
成形すると共に焼結する場合、加圧成形しながら焼結することで好適に作製できる。ここでの加圧焼結は、前記電極の作製において加圧焼結する方法と同様の方法を利用して行なうことができる。例えば、ホットプレス焼結法、熱間等方圧加圧焼結法、放電プラズマ焼結法などである。中でも、放電プラズマ焼結法が好ましい。
熱電変換素子の作製においては、放電プラズマ焼結法では、焼結温度は600〜900℃が好ましく、650〜850℃がより好ましく、焼結時間は30〜90分が好ましく、20〜60分がより好ましく、加圧時の圧力は20〜50MPaが好ましく、25〜45MPaがより好ましい。
また、複数のクラスレート化合物により熱電変換素子を構成する場合には、クラスレート化合物の一つを粒子状に粉砕、焼結して多孔体とし、この多孔体の空隙に他のクラスレート化合物を含浸させて作製することができる。含浸は、例えば溶融状態のクラスレート化合物中に多孔体を浸す方法などで行なえる。
本実施形態では、上記のように加熱、加圧による拡散接合を行なって熱電変換素子上のTi層と電極(TiCu共通極30)とを接合するようにし、接合材(銀ろう等のろう材など)が不要である態様を説明したが、目的等に応じて熱電変換素子および電極間に接合材(例えば銀ろう等のろう材)を設けて接合するようにすることも可能である。
本実施形態の熱電モジュール1は、TiCu共通極30の熱電変換素子と接合されていない側から加熱(heat)すると共に、TiCu対向極11、21の熱電変換素子と接合されていない側を冷却してTiCu共通極30側との間に温度差ができるように所定の温度域に保つようにして、電気的に繋がれた回路内に電圧が発生した場合には、負荷(電球)に電流が流れて点灯される。
本実施形態では、一対のP型/N型からなる熱電変換素子で構成された熱電モジュールを中心に説明したが、TiCu対向極11に更にP型を、TiCu対向極21にN型を更に接続し、NI型とPI型、PI型とNII型、NII型とPIII型のように順次交互に接続されたN型/P型/N型/P型・・・に構成された熱電モジュールや、P型/N型の熱電変換素子がさらに複数組接続して構成された熱電モジュールの場合についても同様である。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
−クラスレート化合物の成形−
図2に示すように、試料を加圧するパンチ42とダイス43とで取り囲むように形成された試料室46を有し、試料室46内に収容された試料を二つのパンチ42で加圧すると共に二つのパンチ42の試料室形成側とは逆側にカーボンプレート47を介して設けられた電極48から直流パルス電流を流すことによって、試料室46内の試料を焼結できる放電プラズマ焼結装置を準備した。
まず、上記の放電プラズマ焼結装置の試料室46内に、図2に示すように試料40として、Ba8Ga15Ge31の粉体(平均粒径〜75μm;クラスレート化合物)10gを収容し、0.05MPaのアルゴン雰囲気とした後、パンチ圧40MPa、加熱温度820℃、加熱時間60分間の焼結条件となるように直流電流をパルス状に流して焼結を行ない、φ20×4.5mmの焼結体を作製し、切断、研磨により□4×厚み4mmサイズのBa8Ga15Ge31チップ(N型熱電変換素子)を成形した。そして、試料室46からBa8Ga15Ge31チップを取り出した。
続いて、試料室46内に試料40として、Ba8Ga18Ge28の粉体(平均粒径〜75μm;クラスレート化合物)10gを収容し、上記と同条件にて焼結を行ない、φ20×4.5mmの焼結体を作製し、切断、研磨により□4×厚み4mmサイズのBa8Ga18Ge28チップ(P型熱電変換素子)を成形した。そして、試料室46からBa8Ga18Ge28チップを取り出した。
−電極の成形−
次に、上記と同じ放電プラズマ焼結装置の試料室46内に、試料40として、チタン粉(チタン純度99.99%、平均粒径〜30μm)と銅粉(銅純度99.99%、平均粒径〜30μm)とを、Ti3Cu4の組成となるように混合したチタン/銅混合粉を収容し、0.05MPaのアルゴン雰囲気とした後、パンチ圧10MPa、加熱温度800℃、加熱時間30分間の焼結条件となるように直流電流をパルス状に流して焼結を行なった。このようにして、幅5mm×長さ10mm×厚み1mmサイズのTiCu電極を成形した。
−熱電モジュールの作製−
次に、上記のようにして成形したBa8Ga18Ge28チップ(P型熱電変換素子)およびBa8Ga15Ge31チップ(N型熱電変換素子)4mm×4mmの各一面に、下記の注入条件にて層厚500nmのTi層を形成した。このとき、単位面積あたりのチタンイオン量は、約2×1017[ion/cm2]であり、チップ中に注入されたチタンの注入深さは150nmであった。
《注入条件》
イオン注入装置
・加速電圧:200keV
・注入時間:120min
続いて、Ti層が形成されたBa8Ga18Ge28チップおよびBa8Ga15Ge31チップの、熱電モジュールとしたときに高温側となる各Ti層の表面に、上記で得たTiCu電極を重ね、700℃で0.5時間加熱して拡散接合した。
続いて、Ba8Ga18Ge28チップおよびBa8Ga15Ge31チップのTiCu電極が接合されていない側の表面に、上記より得たTiCu電極をはんだ付けした。
上記のようにして、図1に示すように、TiCu電極30/Ti層12,Ti層22/Ba8Ga15Ge31チップ10,Ba8Ga18Ge28チップ20/TiCu11,TiCu21に構成された本発明の熱電モジュールを作製した。
(比較例1)
実施例1において、Ba8Ga15Ge31チップ10およびBa8Ga18Ge28チップ20の表面にTi層を形成しなかったこと以外、実施例1と同様にして、図3に示すように構成された比較の熱電モジュールを作製した。
(評価)
実施例及び比較例で作製した各熱電モジュールについて、下記の評価、測定を行なった。測定及び評価の結果は下記表1に示す。
−1.線膨張係数−
各熱電モジュールを組み立てる前のTiCu電極単体での線膨張係数[/K]をTMA8140(理学電気(株)製)を用いて測定した。
−2.電気抵抗率−
各熱電モジュールについて、TiCu電極11とTiCu電極21とを配線で繋いで電気的に接続し、室温下、交流四端子法により抵抗値[mΩ]を測定した。
−3.拡散層の厚み−
各熱電モジュールのP型熱電変換素子およびN型熱電変換素子を各々、A−A’線、B−B’線(図1参照)で裁断、研磨した後、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察し、実施例についてはTi層とTiCu電極30またはP型/N型熱電変換素子との間、比較例についてはTiCu電極30とP型/N型熱電変換素子との間に拡散接合により形成された拡散層の層厚[μm]を測定した(なお、図1には拡散層は図示していない。)。測定値のうち最大値を下記表1に示す。層厚の値は小さい方が熱電特性が良好であることを示す。
−4.クラスレート割れ−
各熱電モジュールを用いて、TiCu電極30を加熱(600℃)すると共に他方のTiCu電極側(図1〜2中のTiCu対向極11、21)を冷却(100℃)し、電極間に温度差を形成して一定の電流を流した後に、N型熱電変換素子10およびP型熱電変換素子20における割れ、接合剥がれの発生を目視により観察した。
Figure 0004643371
前記表1に示すように、実施例では、クラスレート化合物で構成された熱電変換素子の割れや剥がれの発生がなく、また、接合界面の抵抗値が低減され、拡散接合時に形成された拡散層の厚みも小さく抑えられた。実施例で得られた本発明の熱電モジュールは、ろう材等の接合材を用いずに、高温下でも熱電変換素子との接合性が良好で電極特性に優れており、安定した熱電変換特性を得ることができた。
これに対し、比較の熱電モジュールでは、電極及び熱電変換素子間の熱膨張差に伴なう熱応力が大きく、接合界面での剥離や熱電変換素子の割れを解消することはできないだけでなく、接合界面の抵抗値、および拡散接合時に形成された拡散層の厚みも小さく抑えられなかった。
本発明の実施形態に係る熱電モジュールを示す概略断面図である。 実施例で使用した放電プラズマ焼結装置を説明するための概略断面図である。 比較例の熱電モジュールを示す概略断面図である。
符号の説明
10…N型熱電変換素子(クラスレート化合物)
11,21…TiCu対向極
12,22…Ti層
20…P型熱電変換素子(クラスレート化合物)
30…TiCu共通極

Claims (3)

  1. 少なくとも2つの電極と前記電極間に設けられた熱電変換素子としてクラスレート化合物とを備え、
    前記電極の少なくとも一方は、TiCu1−x(x=0.2〜0.43)の組成を含み、線膨張係数が12×10−6〜15×10−6[/K]であり、該少なくとも一方の電極と前記クラスレート化合物との間にチタン層を有する熱電モジュール。
  2. 前記電極は、チタン粉および銅粉の混合粉末を用いて成形、焼結されてなる請求項1に記載の熱電モジュール。
  3. 前記電極は、Ti−Cu合金粉末を用いて成形、焼結されてなる請求項1に記載の熱電モジュール。
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