JP6050288B2 - マイクロリソグラフィ投影対物レンズ - Google Patents
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Description
本発明は、さらに、そのような投影対物レンズを有する投影露光機に関する。
本発明は、さらに、半導体部品および他の微細構造サブアセンブリを製造する方法に関する。
カタディオプトリック投影対物レンズの例は、下記特許文献1に開示されている。カタディオプトリック投影対物レンズのさらなる例は、下記特許文献2から理解される。
ビーム偏向を有する投影対物レンズの場合に生じることがある問題は、投影対物レンズを通過する光の一部分が、ビーム偏向装置において、第2対物レンズ部を抜かして第1投影対物レンズ部から第3対物レンズ部内に直接漏れることである。したがって、規定順序ですべての光学素子を横断する光のみが適切な結像に貢献することができるように投影対物レンズが設計されているので、そのような迷光または偽光は投影対物レンズのすべての光学素子を横断せず、ひいては投影対物レンズの像平面内に、投影対物レンズの物体平面に配置されるパターンを正しく結像することができない。
すでに上述したように、マイクロリソグラフィ投影露光機は、ステッパーとしてまたはスキャナーとして設計されている。ステッパーの場合には、正方形視野または長方形視野が静止ウエハ上に露光される。円形視野は、完全なウエハ表面を活用することができないという作用を有するものであり、よって半導体の大量生産用施設では用いられない。
長方形視野形状は、後の工程段階、特にウエハを個別片に分割する工程から好ましいが、生産技術の理由で、ステッパーおよびスキャナーで用いるための投影対物レンズは、一般に円形レンズ素子から構成されている。
すでに上述したように、投影対物レンズは、結像のために用いることができる結像ビーム経路が規定順序ですべての光学作用表面を横断する場合のみ、機能の点で適切に動作する。投影対象物のすべての光学作用表面を横断しない、または投影対物レンズのすべての光学活性表面を実際に横断する間に適切な結像に必要とされる以外の順序で横断する偽光によって、偽像が投影対物レンズにおいて生じている。偽光がウエハに達するために、偶数回のさらなる反射が起きなければならない。さらなる反射は、屈折するように設計されているレンズ表面での反射から始まる。今後、光は他のレンズ表面で、またはカタディオプトリック投影対物レンズの場合には鏡で逆反射することができる。
投影対物レンズの「拡大」光学システムは、偽像が投影対物レンズの像平面の近傍に生成されるように、偽光をウエハの方向に誘導する。
マイクロリソグラフィ投影対物レンズにおけるさらに他の問題は、使用視野全体にわたって均一な開口を設けるという要求に関連して生じるものである。マイクロリソグラフィ用の投影対物レンズでは、たとえば、フォトリソグラフィ用対物レンズにおいて公知であるような口径食は望ましくない。先行技術から公知である投影対物レンズでは、投影対物レンズの瞳孔平面において一つの開口絞りのみを提供するのが一般的である。しかしながら、一つの開口絞りのみでは、使用視野にわたって所望の均一開口を保証することができないという光学設計が存在する。
本発明のさらなる目的は、そのような投影対物レンズを有する投影露光機、およびそのような投影対物レンズを用いて半導体部品を製造する方法を提供することである。
本発明による投影対物レンズの場合に設けられるようなシールドは、システム開口絞りまたはそのような投影対物レンズに通常設けられる開口絞りと区別される。システム開口絞りは結像ビーム経路を制限し、一方シールドは、開口としてまたは開口がないシールド板として設計されるなら、結像に用いられる光の部分をできる限り制限または減少させてはならない。
この場合、シールドは、好ましくは板であり、好ましくは吸収性物質から、たとえば吸収性金属から作られる。あるいは、板上の吸収層によって吸収を達成することもできる。理想的には、吸収特性は用いる光の波長となる。
このようにして、像平面に入りかつ像平面においてパターンの像を悪化させる迷光および偽光の部分をさらに減少させることが可能である。
さらに、少なくとも一つの迷光シールドをその活性断面に対して位置調整することができおよび/または可変であるのが好ましい。
この場合、迷光の減少を、少なくとも一つの迷光シールドの活性断面の位置調整および/または設定によって、たとえば板状のシールドを拡大または縮小することによって、それぞれの投影対物レンズについて最適化することができ、少なくとも一つの迷光シールドの活性断面の位置調整または設定によって結像ビーム経路が少なくとも実質的に制限されないという点で、最適化工程が制限されるのは有利である。
すでに上述したように、先に記載した迷光絞りのみが、投影対物レンズの迷光または偽光のレベルを減少するが、照明ビーム経路を制限しないという機能を有している。
本発明による投影対物レンズは、特にカタディオプトリック投影対物レンズであり、その場合第2対物レンズ部がたとえばカタディオプトリックであり、かつ第3対物レンズ部がディオプトリック(屈折)であり、後者はこのように屈折光学素子からのみ構成される。
シールドとしての開口部を有する板または開口絞りの存在は、板または開口が可動設計のものであってもよいという利点を有し、その結果として、板または開口を適切に位置決めすることによって、偽光の抑制を最適化することが可能である。さらに、開口絞りは、簡単な手段によって、全視野照明用投影対物レンズから除去されてもよい。
開口絞りの形態である少なくとも一つのシールドは、この手段によって、ステッパーまたはスキャナーに存在するような長方形の結像ビーム経路に最適に適合される。
少なくとも一つの第1シールドは、結像ビーム経路によって用いられない光学部品の少なくとも一つの第1光学作用表面の第1表面領域上の遮蔽コーティングである場合特に好ましい。
少なくとも一つのシールドが、板または開口絞りの形態で設けられるかコーティングの形態で設けられるかにかかわらず、少なくとも一つの第1シールドが、結像に用いられる光の波長について反射性である場合がさらに好ましい。
反射偽光と対比した吸収偽光の利点は、偽光のさらにより有効な抑制にある。
シールドの吸光度は、好ましくは少なくとも約95%であり、好ましくは少なくとも約98%である。
さらに、吸収シールドの場合には、少なくとも一つの第1シールドが光触媒特性を有する場合が好ましい。
光触媒特性を用いて、少なくとも一つのシールドが少なくとも一つの光学部品の表面上で板または開口絞りの形態であってもコーティングの形態であっても、さらに、シールドの表面上で吸収された物質を分解または該分解を補助するのに有利な方法で用いることが可能である。たとえば、炭化水素等の有害物質の光触媒分解は、投影対物レンズの気層におけるこのような物質の濃度を減少させ、かつそれによって、透過または反射における減少をともなうような物質は、投影対物レンズの、たとえばレンズまたは鏡の有効領域上に沈殿しないようにする。
投影対物レンズの他の光学部品と比較して、視野、特に中間像の近傍に配置される光学部品は、小さな光学使用表面のみを有し、一方光学表面の大きな部分は、結像ビーム経路には用いられない。特にこれらの部品にコーティングの形態のシールドが割り当てられるとき、偽光を抑制するのに特に好適であるのはまさにそのような部品である。特に、シールドを、物体平面と第1レンズとの間および/または最後のレンズと像平面との間に設けることができる。
さらに、本発明の第1態様による投影対物レンズの場合のように、少なくとも一つの第1シールドをその活性断面に対して位置調整および/または可変設定することができる場合が好ましい。
少なくとも一つの第1シールドの設定は、好ましくは特にステッパーまたはスキャナー用の投影対物レンズと同様に、この場合結像のために用いられる像視野の大きさに応じたものとなる。
照明設定は、使用される視野の大きさ、およびレティクル(パターン)を照明するために用いられる光の角度分布として理解される。
本発明の第2態様は、好都合なことに、カタディオプトリック投影対物レンズと同様に、特に、レティクルとウエハとの間に一つ以上の中間像を生成するそれらの投影対物レンズに使用される。
本発明の第2態様を、好都合なことに、特に複数の光学部品が少なくとも2つの鏡または少なくとも4つの鏡を有する投影対物レンズの場合に使用することができる。
本発明のまたさらなる態様によれば、物体平面に配置されるパターンを像平面内に結像するマイクロリソグラフィ投影対物レンズが提供され、少なくとも一つの鏡を含む複数の光学部品を備え、パターンを像平面内に結像するために用いることができる結像ビーム経路は、少なくとも一つの鏡の領域において、互いに対して斜めに延び、重複領域で少なくとも部分的に互いに重複し、かつ重複領域の外部で間隙によって互いに間隔が開けられているビーム経路セグメントを有し、偽光を抑制するための少なくとも一つのシールドが間隙に配置される。
そのようなビーム経路セグメントは、特にビーム経路が繰り返し通過する光学素子を有するカタディオプトリック投影対物レンズにおいて見られる。
本発明の第3の態様は、複数の光学部品が少なくとも一つの第1鏡および少なくとも一つの第2鏡を含む投影対物レンズの場合に特に有効に用いることができ、ビーム経路セグメントの一つは、第2鏡によって反射されるビーム経路セグメントであり、かつビーム経路セグメントの他の一つは、第1鏡によって反射されるビーム経路セグメントであり、該少なくとも一つのシールドは第1鏡と少なくとも一つの第2鏡との間に配置されている。
2つの鏡間の空間の多くの順次導入されたシールドによっても遮断効果を達成することができる。
しかしながら、本発明の第3態様を、2つの鏡を有する投影対物レンズに使用することができるのみならず、好都合なことに3つ以上の鏡を有する他のカタディオプトリック対物レンズに使用することもできる。
本発明の本態様によれば、本発明によるマイクロリソグラフィ投影対物レンズには、少なくとも2つの開口絞りが設けられ、一方は公知の投影対物レンズにすでに存在するシステム開口を規定し、少なくとも一つのさらなる開口絞りは、物体平面から出るオーバ開口光を、このオーバ開口光が像平面に達するのを妨げるように遮蔽するのに特に役に立つことがある。該少なくとも一つの第2開口絞りは、好ましくは、オーバ開口光線が結像に用いられる光線から分離される投影対物レンズにおけるある位置に配置される。
少なくとも第2開口絞りがオーバ開口光をマスクするために用いられる場合、好ましくは、結像に用いられる光線からのオーバ開口光線の分離が最大である位置に配置される。
さらに好ましい実施形態では、少なくとも一つの第2開口絞りは、複数の光学部品のうちの一つの光学部品上の非透過コーティングによって形成される。
少なくとも一つの第2開口絞りを、オーバ開口光線をマスクするためだけでなく、システム開口絞りと共動してビーム経路を遮断するために用いることができる。
少なくとも一つの第2開口絞りを設けることは、投影対物レンズが、中間像平面によって分離される少なくとも2つの瞳孔平面を有する場合にも有利である。
少なくとも第2開口絞りを設けることのさらなる利点は、少なくとも一つの第2開口絞りが、最大開口のためのシステム開口絞りの機能にとって代わることができるので、調整可能なシステム開口絞りによって提供される最大口径の機械公差に対する要求を引き下げることができるということである。
本発明のまたさらなる態様によれば、半導体部品および他の微細構造部品を製造するための方法が提供され、規定パターンを有するマスクが設けられ、マスクは、規定波長の紫外光で照射され、投影対物レンズの像平面の領域に配置される感光性基板上にパターンが結像される。
以下でなお説明する上記の特徴を、それぞれ特定された組み合わせのみならず、本発明の範囲から逸脱することなく単独で用いることができる。
図1は、物体平面12に配置されるパターン(図示せず)を像平面14内に結像するための、一般参照符号10を付けたマイクロリソグラフィ投影対物レンズを示している。
投影対物レンズ10は、第1対物レンズ部16、第2対物レンズ部18、および第3対物レンズ部20を有している。
第2対物レンズ部18は、カタディオプトリックであり、かつレンズL2、L3および凹面鏡M2を有している。
第3対物レンズ部20は、ディオプトリックであり、かつレンズL4〜L17および端部平面L18を有している。
光を透過しないシールド24はビーム偏向装置22の領域に、第1対物レンズ部16から第3対物レンズ部20への直接の光漏れ、たとえばレンズL1の表面からの反射を回避するために設けられている。特にシールド24は、第2対物レンズ部18を抜かして第1対物レンズ部16から第3対物レンズ部20内へ光が漏れるのを防ぎ、すなわち、光がレンズL2,L3を通過しないで鏡M2で反射されるのを防ぐ。
さらなるシールド28は、投影対物レンズ10における迷光のレベルをさらに減少させるために、第3対物レンズ部20において作成される中間像30の領域に配置されている。
好ましくは、シールド24および/またはシールド28を、活性断面に対して位置調整および/または可変設定することができると規定されている。たとえば迷光を減少させるために、シールド24の板26は、板26の最適位置および最適活性断面を設定することができるように可動でありかつ可変長であってよい。迷光シールドの活性断面の位置調整および/または設定は、好ましくは、対物レンズの開口および/または用いられる物体視野の大きさの照明モード(設定)に応じて行われる。
投影対物レンズ10における迷光のレベルを減少させるために、投影対物レンズ10にさらなるシールドを設けることができるのは自明なことである。
図3は、物体平面42に配置されるパターン(図示せず)を像平面44に結像する、さらなるマイクロリソグラフィ投影対物レンズ40を図示している。
投影対物レンズ40は、設計のより正確な説明のために参照が可能な上記特許文献2に開示されている。
図1の例示的な実施形態の場合におけるように、折畳み鏡M1および折畳み鏡M3を備えるビーム偏向装置52は、第1対物レンズ部46と第2対物レンズ部48との間または第2対物レンズ部48と第3対物レンズ部50との間に配置される。
ビーム偏向装置52の領域における投影対物レンズ40の拡大断面を、図3Aに図示する。シールド54に加えて、投影対物レンズ40の場合には、投影対物レンズ40の中間像の領域にそれぞれ配置されるさらなるシールド54aおよびさらなるシールド54bが設けられている。シールド54および54bは、迷光絞りとして設計されている。
図4の一般参照符号60は、たとえば、投影対物レンズ10が用いられる投影露光機を示している。投影露光機は、レーザの帯域幅を狭める装置64を有するレーザ光源62を備えている。照明システム66は、下流の投影対物レンズ10のテレセントリック要求に適合している、大きく、境界がはっきりしており、かつ非常に均質に照射された像視野を作成する。照明システム66は、照明モードを選択する装置を有し、かつ該照明システムを、たとえば、さまざまな種類のコヒーレンスを有する従来の照明、環状視野照明、および双極子または四重極照明間で切り替えることができる。照明システムの後に配置されるのは、マスク70が投影対物レンズ10の物体平面12に存在し、かつこの平面内で走査動作のために移動することができるようにマスク70を保持しかつ操作する装置68である。装置68は同様に走査駆動装置を備えている。
偽光を抑制するために以下で説明するシールドは、これらのシールドが割り当てられる光学部品のそれぞれの未使用表面領域をマスクするのに役に立つ。したがって、これらのシールドの機能は、すでに上述し、かつ第2対物レンズ18を抜かして第1対物レンズ部16から第3対物レンズ部20内へ光が伝搬しないようにする機能があるシールド24とは異なっている。
レンズL5は、視野平面の近傍、具体的には中間像30の近傍に位置決めされている。しかしながら、迷光絞り32と対照してみると、シールド80はレンズL5に直接割り当てられ、かつコーティング82の形態でレンズL5に直接塗布されている。
像平面14に直接隣接している最後のレンズ素子L18は、図5に図示するように、結像ビーム経路によって用いられない表面領域UL18を有する。コーティング90から形成されるさらなるシールド88は、同様に、両側で最後のレンズ素子L18に割り当てられる。最後のレンズ素子L18の場合には、コーティング90は、有効な光がコーティングの形態のシールド88の開口部を像平面14までコーティングの形態で貫通することができるように、その上に環状で形成される。
投影対物レンズ100は、像平面102内に物体平面101を結像する。投影対物レンズ100は、物体平面101と像平面102との間に、カタディオプトリック対物レンズ部105に位置決めされ、その上流に屈折対物レンズ部106が位置決めされ、かつその下流に屈折対物レンズ部107が位置決めされる、2つの中間像103および104を生成する。
コーティング112の形態のシールドに割り当てられるレンズ108は、これらの光学部品に属している。コーティング112は、像側ではレンズ108の光学作用表面に塗布され、かつ好ましくは、図5を参照してすでに説明したコーティング82、86および90の特性も同様に有している。
鏡114に直接隣接するレンズ118は、結像ビーム経路によって用いられない表面領域を有し、かつ同様に遮蔽コーティング120が設けられる光学作用表面を有している。
最後に、最後のレンズ素子122には、同様に遮蔽コーティング124が設けられる。
投影対物レンズ200は、物体平面201を像平面202内に結像する複数の光学部品を有している。投影対物レンズ200は、屈折第1対物レンズ部210、2つの鏡221および222から形成されるカトプトリック(反射)第2対物レンズ部220、および屈折第3対物レンズ部230を有している。
第1対物レンズ部210の最後のレンズ232には、遮蔽コーティング234が設けられる。第3対物レンズ部230の第1レンズ236には、遮蔽コーティング238が設けられる。最後のレンズ素子240には、遮蔽コーティング242が設けられる。
最後に、図8は、さらなる投影対物レンズ300を示し、その場合偽光を抑制する手段が提供される。投影対物レンズ300は、同様に上記特許文献3に開示されている。
投影対物レンズ部300は、物体平面301を像平面302内に結像するカタディオプトリック投影対物レンズである。投影対物レンズ300は、屈折第1対物レンズ部310、カトプリック第2対物レンズ部320、および屈折第3対物レンズ部330を有している。
投影対物レンズ300は、カトプリック対物レンズ部320に中間像を生成する。
視野の近くの位置に位置決めされるレンズ332は、結像ビーム経路によって用いられない表面領域を有し、かつ該レンズには遮蔽コーティング334が設けられる。さらなるレンズ336には、遮蔽コーティング338が設けられ、かつさらなるレンズ340には、遮蔽コーティング342が設けられる。
特にこのような投影対物レンズ部が液浸対物レンズとして設計される場合、最後のレンズ素子、たとえばレンズ素子344には、好ましくは、最後のレンズ素子344を浸液による劣化から保護するコーティングが設けられる。このような場合、この保護コーティングを、特に遮蔽作用を用いて設計することも可能であり、すなわち保護層はそのとき最後のレンズ素子344を保護するだけでなく、偽光を抑制するのにも役立つ。
以下で説明する投影対物レンズの場合に行う偽光抑制の手段は、次の原理に基づいている。少なくとも一つの鏡を有する投影対物レンズの場合には、パターンを像平面内に結像するために用いることができる結像ビーム経路は、少なくとも一つの鏡の領域において、互いに対して斜めに走行し、かつ重複領域において少なくとも部分的に互いに重複するビーム経路セグメントを有することができる。ビーム経路セグメントは、重複領域の外部の間隙または自由空間によって互いに間隔が開けられている。シールドは、この場合、偽光を抑制するために間隙に配置される。このような投影対物レンズが、ビーム経路セグメント間または光束間に多数のこのような間隙または自由空間を有する場合、好ましくは、これらの自由空間または間隙が偽光の伝搬にもはや利用できないように、たとえば、一つ以上の迷光絞りの形態でこれらの自由空間の各々にシールドを導入することが可能である。このようにして偽光を有効に抑制することができる。
カタディオプトリック対物レンズ部406は、第1鏡410および第2鏡412を有している。
投影対物レンズ500は、物体平面502と像平面504との間に、投影対物レンズ500が構成される、投影対物レンズ500の2つの対物レンズ部514および516に属する4つの鏡506,508,510および512を有している。
投影対物レンズは、物体平面602と像平面604との間、具体的には伝搬の方向に第1鏡606、第2鏡608、第3鏡610、第4鏡612、第5鏡614、および第6鏡616の合計6つの鏡を有している。
図12は、物体平面702に配置されるパターンを像平面704内に結像するマイクロリソグラフィ投影対物レンズ700の他の実施形態を示している。
投影対物レンズ700は、第1開口絞り738が配置される第1瞳孔平面736をさらに有している。断面で調整可能である開口絞り738は、投影対物レンズ700のシステムまたは設計開口を規定する。第2瞳孔平面740は、光学部品707と光学部品708との間に存在する。
図12Aは、4つの第1光学部品705〜708を拡大して示し、視野点742および744からの光線をより詳細に示している。
第2開口絞りは、好ましくは、投影対物レンズ700のある位置に配置され、そこでオーバ開口光線748は、結像に役に立つ「通常」光線から分離される。このような位置は、たとえば、光学部品706と光学部品707との間の空間(図12Aの矢印752を参照)および/または光学部品707と708との間の位置(図12Aの矢印754を参照)であってもよい。後者の場合、光学部品707と光学部品708との間の空間が小さいため、第2開口絞りを、露光作業に用いられる光に対して非透過的である光学部品707または708上にコーティング756によって形成することができる。コーティングを、たとえば、光学部品707の表面のそれぞれの部分を黒くすることによって形成することができる。
オーバ開口光線748をマスクするための少なくとも第2開口絞りを配置するのに非常に好適である他の位置は、投影対物レンズ700の領域758にあり、そこでオーバ開口光線748は、結像に用いられ、かつ光学軸に対して最も高い光線である光線760から大幅に分離される。「通常」光線よりはるかに大きい光線748が部品724から出る場合、強く屈折されるまたは収差があることが、図12から分かる。
第2すなわちさらなる開口絞り762の位置は、好ましくは、システム開口738からの開口絞り762の距離Lが0.5D<L<2Dであるように選択され、式中Dはこの領域の光学部品の最大直径である。
投影対物レンズ700は、第1瞳孔平面738と第2瞳孔平面740との間に少なくとも一つの中間像平面を有している。さらに、投影対物レンズ700の光学部品705〜733の少なくも一つは、非球面光学作用表面を有していてもよい。特に非球面作用表面を持つ部品を有する投影対物レンズでは、オーバ開口光線748のようなオーバ開口光線は、非球面部品がない投影対物レンズにおけるように大きな収差がある。したがって、少なくとも第2開口絞りを非球面部品を有するそのような投影対物レンズに設けることは特に有利である。
Claims (12)
- 物体平面に配置されるパターンを像平面内に結像するマイクロリソグラフィ投影対物レンズであって、光路に沿って、第1対物レンズ部と、第2対物レンズ部と、少なくとも一つの第3対物レンズ部とを備え、
前記第2対物レンズ部は、前記第1対物レンズ部における光伝搬方向および前記第3対物レンズ部における光伝搬方向と異なる光伝搬方向を規定し、
前記第1対物レンズ部と前記第2対物レンズ部との間および前記第2対物レンズ部と前記第3対物レンズ部との間に少なくとも一つのビーム偏向装置をさらに備え、
少なくとも一つのシールドが、前記第1対物レンズ部から第3対物レンズ部内への直接光漏れが少なくとも減少するようにして前記ビーム偏向装置の領域に配置され、
前記第1対物レンズ部又は前記第3対物レンズ部は、レンズ、第1の絞り及び第2の絞りを備え、
前記レンズは、前記光路に沿って、前記第1の絞りと前記第2の絞りとの間にある唯一の光学要素である、
マイクロリソグラフィ投影対物レンズ。 - 前記第1の絞り、前記第2の絞り及び前記レンズは、前記第1対物レンズ部に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の投影対物レンズ。
- 前記第1の絞り、前記第2の絞り及び前記レンズは、前記第3対物レンズ部に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の投影対物レンズ。
- 前記第1の絞りは、前記物体面からのオーバー開口光線を遮蔽することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 前記投影対物レンズは、瞳面を有し、前記第1の絞りは、開口絞りであり、前記第1の絞りは、前記瞳面に又は前記瞳面の近傍にあることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 前記第1の絞りは、調整可能な断面を有することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 偽光を吸収するように設計されたコーティングを備える光学要素をさらに備える請求項1から6の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 前記第1の絞りは、光吸収層を備えることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 前記投影対物レンズは、反射屈折型投影対物レンズであることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 前記レンズは、負のレンズであることを特徴とする請求項1から9の何れか1項に記載の投影対物レンズ。
- 請求項1ないし10のいずれか1項に記載の投影対物レンズを有する、マイクロリソグラフィ投影露光機。
- 半導体部品および他の微細構造サブアセンブリを製造する方法であって、規定パターンを有するマスクが設けられ、前記マスクは、規定波長の紫外光で照射され、かつ請求項1ないし10のいずれか1項に記載の投影対物レンズを用いて、前記投影対物レンズの像平面の領域に配置される感光性基板上に前記パターンが結像される方法。
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