JP6040991B2 - 運転支援装置及び運転支援方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の運転を支援する運転支援装置及び運転支援方法に関する。
一般に、車両の運転を支援する運転支援装置は、車両の減速制御が必要となる交通情報、例えば交差点や一時停止位置、カーブ、前方車両の接近等といった交通情報を車載カメラやナビゲーションシステムにより取得している。そして、この取得された車両周辺の交通情報に基づき、音声による減速案内や半強制的な制動力の付与を通じた減速支援等の運転支援が行われる。
そして従来、運転支援装置の一例として、特許文献1に記載の装置が知られている。特許文献1に記載のクルーズ制御装置は、先行車があるときには自車両を先行車に追従させる車間制御を実行するとともに、先行車がないときには自車両を定速走行させる車速制御を実行するクルーズ制御手段を備えている。また、このクルーズ制御装置は、自車両の進路に交差する進路を有して自車両に衝突する可能性のある物体を判定する衝突判定手段を備えている。そして、クルーズ制御手段が先行車を検出せずに車速制御を実行している場合であれ、衝突判定手段が自車両に衝突する可能性のある物体を検出したときには、クルーズ制御手段による加速を通常よりも抑制する。
つまり、クルーズ制御手段が、進行路の推定を誤るなどして同一車線上に存在する前方車両を先行車として選択し損なったときであれ、衝突判定手段による衝突可能性のある物体の検出に基づいて自車両の加速が抑制される。これにより、自車両が先行車に近づきすぎるなど、ドライバに違和感を与えるようなおそれが低減されるようになる。
特開2002−36908号公報
特許文献1のクルーズ制御装置などのように、クルーズ制御手段や衝突判定手段など、複数の運転支援装置が搭載されることでドライバに対する利便性の向上が期待される一方、複数の運転支援装置が搭載される場合には、それら運転支援装置による支援内容に整合性を持たせるための工夫が併せて求められている。例えば、加速支援の直後に減速支援が行われるようなことがあれば、運転支援そのものがドライバに違和感を与えるおそれがある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の加減速等にかかる複数の運転支援の内容についての整合性を確保することのできる運転支援装置及び運転支援方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果を記載する。
上記目的を達成するために運転支援装置は、車両に搭載され、当該車両の運転を支援する運転支援装置であって、前記車両の進行方向の状態に基づいて当該車両に対して加減速支援を行う第1の支援部と、前記車両と前記車両の進路に交差する移動経路を有する移動体との関係が衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると判定されるとき、前記移動体との衝突を回避する衝突回避支援を前記車両に対して行う第2の支援部と、前記衝突回避支援が実施されていないとき、前記車両に前記第1の支援部による加減速支援が実施されることによって前記車両と前記移動体との関係が前記衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させることを推定する推定部と、前記車両と前記移動体との関係が前記支援条件を成立させることが推定されることに基づいて、前記第1の支援部による加減速支援の支援量、前記第2の支援部による前記衝突回避支援を発動させないように、又は、前記第2の支援部による前記衝突回避支援により発動される支援量を少なく抑えられるように調整する調整部とを備える。
上記目的を達成するために運転支援方法は、車両に搭載される運転支援装置で当該車両の運転を支援する運転支援方法であって、第1の支援部により、前記車両の進行方向の状態に基づいて当該車両に対して加減速支援を行う第1の支援工程と、第2の支援部により、前記車両と前記車両の進路に交差する移動経路を有する移動体との関係が衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると判定されるとき前記移動体との衝突を回避する衝突回避支援を前記車両に対して行う第2の支援工程と、推定部により、前記衝突回避支援が実施されていないとき、前記車両に前記第1の支援工程による加減速支援が実施されることによって前記車両と前記移動体との関係が前記衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させることを推定する推定工程と、調整部により、前記車両と前記移動体との関係が前記支援条件を成立させることが推定されることに基づいて前記第1の支援工程による加減速支援の支援量、前記第2の支援工程による前記衝突回避支援を発動させないように、又は、前記第2の支援工程による前記衝突回避支援により発動される支援量を少なく抑えられるように調整する調整工程とを備える。
このような構成によれば、衝突回避支援を発動させる支援条件が成立することを、第1の支援部によって加減速支援された車両と移動体との関係に基づいて推定することができる。この推定結果に基づいて、車両に対する加減速支援によって車両の衝突回避支援が発動されると推定(予想)される場合、加減速支援の度合いが調整される。つまり、衝突回避支援が行われる可能性が生じたとき、加減速支援の度合いを調整することができるようになる。換言すれば、加減速支援が、衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させるか否かを含めて、衝突回避支援との整合が調整されるようになる。
これにより、加減速支援と衝突回避支援との運転支援に整合性が確保されるため、ドライバに与える違和感が低減されるようになる。
好ましい構成として、前記推定部は、前記衝突回避支援を発動させる支援条件を前記車両と前記移動体との関係が成立させることを、推定時における前記第1の支援部による支援量に基づいて推定する。
このような構成によれば、車両と移動体との関係が衝突回避支援条件を成立させることの推定が、推定時における第1の支援部による支援量に基づいて推定される。
これにより、第1の支援部による運転支援が生じさせる衝突回避支援条件の成立の要否を迅速、かつ容易に推定できるようになる。
好ましい構成として、前記第1の支援部による支援が加速支援であり、前記衝突回避支援を発動させる支援条件を前記車両と前記移動体との関係が成立させると前記推定部により推定されるとき、前記調整部は前記第1の支援部による加速支援を抑制する調整を行う。
このような構成によれば、加速支援による衝突回避支援の発動が抑制される。もしも、衝突回避支援が発動されると、加速支援との間で支援内容の切り替わりが生じ、ドライバに違和感を覚えさせるおそれがある。
しかし上記構成によれば、衝突回避支援が発動されることが推定される場合は加速支援が抑制されるため、加速支援と衝突回避支援とが発動されて支援内容が頻繁に変化することが抑制され、ドライバに違和感を覚えさせるようなおそれが抑制される。
好ましい構成として、前記第1の支援部による支援が減速支援であり、前記衝突回避支援を発動させる支援条件を前記車両と前記移動体との関係が成立させると前記推定部により推定されるとき、前記調整部は前記第1の支援部による減速支援の支援量を増加する調整を行う。
このような構成によれば、減速支援により衝突回避支援が発動されるような場合であれ、衝突回避支援の発動後、衝突回避支援の支援条件が成立する状態から速やかに離脱できる可能性が高まる。
これにより、第1の支援部による支援の結果、衝突回避支援が発動したとしても、衝突回避支援から速やかに抜けることができるとともに、調整部により増加された減速支援の支援量には第1の支援部による支援内容も反映されるため、ドライバの違和感を抑制させることができるようになる。
好ましい構成として、前記第1の支援部による加速支援が実施されることで、併せて前記第2の支援部による衝突回避支援が実施されるとき、前記調整部は、前記加速支援の支援量が減速量ではない場合、前記衝突回避支援の支援量を優先させる調整を行う。
このような構成によれば、衝突回避支援が優先されるため、車両と移動体との衝突が回避される。また、衝突回避支援が優先されると、少なくとも加速支援は予め抑制されるため、加速支援が急に減速支援に変化することが防止され、ドライバに与える違和感が抑制される。
好ましい構成として、前記第1の支援部による減速支援が実施されることで、併せて前記第2の支援部による衝突回避支援が実施されるとき、前記調整部は、前記減速支援の減速量と前記衝突回避支援の減速量とを比較して減速量の大きい方の減速量以上となる減速量への調整を併せて行う。
このような構成によれば、衝突回避支援による減速量と同じか、それ以上の減速支援が行われるため、車両と移動体の衝突が回避されるとともに、調整部により調整された後の減速量は第1の支援部による支援内容にも整合するようになる。
好ましい構成として、前記第2の支援部は、前記車両と前記移動体とが交差する交差地点に前記車両が到達するまでの第1の時間と、前記交差地点に前記移動体が到達するまでの第2の時間とを求め、前記衝突回避支援を発動させる支援条件が成立することの判定を、前記求めた第1の時間と前記第2の時間との関係に基づき定められている判断領域への侵入の有無によって行い、前記推定部は、前記支援条件が成立することの推定を、前記定められている判断領域に対する前記第1の時間と前記第2の時間との関係に基づいて推定する。
このような構成によれば、第2の支援部は、車両と移動体とが交差する交差地点に、車両が到達するまでの第1の時間いわゆるTTC(Time To Collision)と、交差地点に移動体が到達するまでの第2の時間いわゆるTTV(Time To Vehicle)とに基づいて衝突回避支援である運転支援を行う。この場合、推定部は判断領域への侵入の推定を第1の時間と第2の時間とに基づいて行うことができるようになる。
好ましい構成として、前記第1の時間と前記第2の時間との関係に基づき定められている判断領域は、マップデータとして予め登録されている。
このような構成によれば、衝突回避支援が発動されることや、衝突回避支援が発動されることの推定が、マップデータと、第1の時間と第2の時間との関係に基づいて定められる。
本発明に係る運転支援装置を具体化した第1の実施形態について、その概略構成を示すブロック図。 図1に示す運転支援装置の衝突回避支援を模式的に示す模式図。 図1に示す運転支援装置の衝突回避支援に用いられるマップ。 図1に示す運転支援において運転支援が調整された結果を模式的に示すマップ。 図1に示す運転支援において運転支援が調整された結果を模式的に示すマップ。 図1に示す運転支援にて支援量を調整する手順の一例を示すフローチャート。 図1に示す運転支援にて支援量を調整する手順の一例を示すフローチャート。 図1に示す運転支援にて支援量を調整する手順の一例を示すフローチャート。 本発明に係る運転支援装置を具体化した第2の実施形態について、その概略構成を示すブロック図。 本発明に係る運転支援装置を具体化した他の実施形態における運転支援の調整について模式的に示す模式図。 本発明に係る運転支援装置を具体化したその他の実施形態における運転支援の調整について模式的に示す模式図。
(第1の実施形態)
運転支援装置及び運転支援方法を具体化した第1の実施形態について、図1〜8に従って説明する。
図1に示すように、運転支援装置及び運転支援方法が適用される車両10は、車両10に各種運転支援を提供する運転支援部11を有している。また、車両10は、ドライバに支援を通知するHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)12と、車両操作を補助する介入制御装置13と、衝突回避支援の回避対象となる移動体を検出する移動体情報算出部14とを有している。運転支援部11は、HMI12及び介入制御装置13へ情報を出力可能に接続され、移動体情報算出部14に情報を取得可能に接続されている。
また車両10は、車両10周辺の車外情報を取得する車外情報取得部15と、道路地図を含む地図情報記録部16と、車両10の現在位置を取得する現在位置取得部17と、車両10の各種情報を車両情報として取得する車両情報取得部18とを備えている。車外情報取得部15と地図情報記録部16は、移動体情報算出部14へ情報を出力可能に接続されている。また、車外情報取得部15と、現在位置取得部17と、車両情報取得部18とは、運転支援部11へ情報を出力可能に接続されている。
車外情報取得部15は、車両10に搭載されて該車両10の周辺環境を撮像する車載カメラ151と、該車両10の周辺に存在する物体を検知するミリ波レーダ152と、車外装置等との間で無線通信する機能を有する通信機153とを備えている。
車載カメラ151は、ルームミラーの裏側に設置されたCCDカメラなどにより車両10の前方の所定範囲を撮像する。車載カメラ151は、撮像した撮像画像に基づく画像信号を、移動体情報算出部14へ出力する。
ミリ波レーダ152は、例えば、自車両10の周辺に存在する物体と該車両10との距離を測定する距離測定機能や、物体と自車両10との相対速度を測定する速度測定機能を有している。ミリ波レーダ152は、自車両10の周辺に存在する物体を検出すると、検出した物体の情報を含む信号を、移動体情報算出部14へ出力する。
通信機153は、例えば、自車両10の周辺に存在する他車両との車車間通信を通じて、他車両の速度や位置を示す情報を取得する。通信機153は、取得した情報を移動体情報算出部14へ出力する。また、通信機153は、道路施設として設けられる光ビーコンアンテナとの間で路車間通信を行う。通信機153は、光ビーコンアンテナとの路車間通信を通じて、道路施設等に関するインフラ情報信号を取得する。通信機153は、インフラ情報信号を受信すると、受信したインフラ情報信号を、移動体情報算出部14や運転支援部11へ出力する。なお、インフラ情報信号には、例えば、交差点までの距離や交差点に設けられた信号機の信号サイクルや道路線形、及び光ビーコンアンテナが設けられている道路の道路状況(交差点形状、曲率、勾配、車線数を含む)が含まれる。また、インフラ情報信号には、道路に付随した付随情報や、地上設備等により検出された交差点周辺の他車両などの移動体の情報も含まれる。
地図情報記録部16は、道路地図を含む地図情報を保持しているとともに、保持している地図情報を移動体情報算出部14が読み出し可能になっている。そして移動体情報算出部14は、位置を指定することで、当該位置に対応する地図情報を地図情報記録部16から読み出す。地図情報には、カーブ、交差点、一方通行道路、一時停止位置、踏切、及び信号機の緯度経度を示す情報が含まれている。
現在位置取得部17は、車両10の現在位置の検出に用いられるGPS171を備えている。GPS171は、GPS衛星からの信号を受信し、受信したGPS衛星からの信号に基づき自車両10の現在位置を検出する。GPS171は、検出した位置を示す情報を運転支援部11や移動体情報算出部14へ出力する。
車両情報取得部18は、速度センサ181と、加速度センサ182と、アクセルセンサ183と、ブレーキセンサ184とを有している。
速度センサ181は、自車両10の車輪の回転速度を検出するとともに、当該検出された回転速度に応じた信号を運転支援部11へ出力する。
加速度センサ182は、自車両10の加速度を検出するとともに、当該検出された加速度に応じた信号を運転支援部11へ出力する。
アクセルセンサ183は、ドライバによるアクセルペダルの操作の有無やペダルの踏込量を検出するとともに、当該検出された操作の有無やペダルの踏込量に応じた信号を運転支援部11へ出力する。
ブレーキセンサ184は、ドライバによるブレーキペダルの操作の有無やペダルの踏込量を検出するとともに、当該検出された操作の有無や踏込量に応じた信号を運転支援部11へ出力する。
HMI12は、ドライバが認知可能な画像や音声などを出力する装置である。画像は、静止画及び動画の少なくとも一方を含むことができ、音声には、警報音等の単なる音及び案内音声の少なくとも一方を含むことができる。HMI12は、例えば、音声装置、ヘッド・アップ・ディスプレイ、ナビゲーションシステムのモニタ、及びメータパネル等によって構成されている。また、HMI12は、画面のみ、スピーカのみ、ブザーのみから構成されていてもよい。そしてHMI12は、運転支援部11から警告指示信号が入力されると、当該入力された信号に対応する内容であるドライバに認知可能な出力を行なう。HMI12は、支援制御部50から入力される警告情報信号に基づいて、ドライバに認知可能な情報を出力することによって減速制御や加速制御を行なう。
減速制御としては、進行方向前方に人物や車両が存在することをドライバに警告したり、ヘッド・アップ・ディスプレイ等に警告文を表示したりすることが挙げられる。
加速制御としては、車間距離が長くなったことを表示したりする。
介入制御装置13は、車両10の制動や、加速や、操舵などうちの1つ以上について補助(支援)を実行する装置であって、運転支援部11から介入制御信号が入力され、当該入力された信号に基づいて制動や、加速や、操舵などを補助する。介入制御装置13は、例えば、車両10のブレーキアクチュエータを制御するブレーキ制御装置、エンジンを制御するエンジン制御装置、ステアリングアクチュエータを制御するステアリング制御装置等の各種制御装置等によって構成されている。介入制御装置13は、運転支援部11から入力される介入制御信号に基づき、減速制御や加速制御を行なう。
減速制御としては、エンジン回転数の抑制や、エンジンへの燃料供給を停止(フューエルカット)や、ブレーキアシスト制御や、プリブレーキ制御などが挙げられる。例えば、ブレーキ制御装置等を制御することにより、車両10の速度を低下させることができる。こうした減速制御によって、車間距離の確保や、設定された速度の維持が行われる。
加速制御としては、設定された速度を維持する定速制御や、追従する前車の増速に併せて増速する追従制御などが挙げられる。こうした加速制御によって、車間距離の維持や、設定速度の維持が行われる。
移動体情報算出部14は、衝突回避支援において回避対象とする歩行者や他車両等の移動体60を検出する。移動体情報算出部14は、車外情報取得部15から入力された車両10周辺の情報や、現在位置取得部17から入力された現在位置情報や、地図情報記録部16から取得した地図情報に基づいて、車両10の周辺に存在する移動体60(図2に示す)を検出する。この検出した移動体60のうちから衝突回避支援において回避対象となる移動体60を特定し、特定した移動体60の移動情報(速度、移動方向など)を運転支援部11へ出力する。
続いて、運転支援部11について説明する。
運転支援部11は、複数の運転支援として、衝突回避支援及び追従走行支援の2つの運転支援を行なうとともに、この2つの運転支援の度合いの調整を行う。運転支援部11は、追従走行支援を行う第1の支援部としての追従走行支援部20と、衝突回避支援を行う第2の支援部としての衝突回避支援部30と、衝突回避支援に用いるマップを記憶するマップ記憶部40と、2つの運転支援の度合いを調整する支援制御部50とを有している。
運転支援部11は、演算装置(CPU)と、ROMやRAMなどの不揮発性や揮発性の記憶装置等とを有するマイクロコンピュータを含み構成されている。運転支援部11の不揮発性の記憶装置には、各種処理を行う制御プログラム及び、各種処理に用いられる各種パラメータが保持されている。演算装置は、記憶装置に保持されている制御プログラムを必要に応じて実行するとともに、制御プログラムの実行処理時には必要に応じて各種パラメータを参照する。なお、本実施形態では、制御プログラムは、衝突回避支援を行うプログラムと、追従走行支援を行うプログラムと、2つの運転支援の度合いを調整するプログラムとを含む。なお、これらのプログラムは、個別のプログラムとして運転支援部11に保持され、プログラムの別に実行されてもよい。また、各種パラメータには、衝突回避支援、追従走行支援、及び2つの運転支援の度合いの調整などに用いられる各種パラメータが含まれる。
つまり、運転支援部11では、制御プログラムが実行されることで、追従走行支援部20の機能と、衝突回避支援部30の機能と、支援制御部50の機能とが発揮される。
追従走行支援部20は、自車両10の直前を走行する先行車に対して、自車両10を追従走行させるための運転支援を行なう。追従走行支援部20は、運転支援に要する支援量である追従支援量H1を算出する支援量算出部21を有し、支援量算出部21で算出した追従支援量H1を支援制御部50へ出力する。
追従走行支援部20は、自車両10を先行車に追従走行させるため、自車両10の加速や減速(加減速)操作を支援する(第1の支援工程)。追従走行支援部20は、追従すべき先行車が無いとき、法定速度等の設定された速度で走行するように車両10の加減速操作を支援する速度制御を行う。一方、追従走行支援部20は、追従すべき先行車があるとき、設定された速度以下の範囲内で、先行車との車間距離を適切に維持するように車両10の加減速操作を支援する車間制御を行なう。
つまり、追従走行支援部20は、車両10の速度が設定値を超えそうなときや、先行車との車間距離が適切な距離よりも短くなりそうなとき、車両10を減速させるための運転支援である減速支援を行う。一方、追従走行支援部20は、車両10の速度が設定値よりも遅いときや、先行車がない又は先行車との車間距離が適切な距離よりも長いとき、車両10を設定値まで加速させる運転支援である加速支援を行う。
追従支援量H1は、減速支援では、「第1追従用減速量」又は「第2追従用減速量」のいずれかに設定され、加速支援では、「第1追従用加速量」又は「第2追従用加速量」のいずれかに設定され、支援が必要のないときは、「0」となる。なお、減速量の大きさは、「第1追従用減速量」<「第2追従用減速量」であり、加速量の大きさは、「第1追従用加速量」<「第2追従用加速量」である。また、支援量算出部21は、追従支援量H1を、数値で示してもよい。数値で示す場合、加速支援用の支援量を正の値で示し、減速支援用の支援量を負の値で示すことなどができる。
そして、追従走行支援部20は、算出した追従支援量H1を示す信号を、支援制御部50へ出力する。
図2に示すように、衝突回避支援部30は、自車両10と移動体60とが交差点SCの交差地点Poで衝突する可能性に応じて、自車両10に、移動体60への衝突を回避するための運転支援である衝突回避支援を提供する(第2の支援工程)。なお、交差地点Poは、車両10の進路と移動体60の進路が交差する位置であれば、交差点SC以外の場所でもよい。
図1に示すように、衝突回避支援部30は、自車両10の現在位置情報が現在位置取得部17から入力され、回避対象となる移動体60の情報が移動体情報算出部14から入力される。衝突回避支援部30は、自車両10が移動体60の進路に交差する交差地点へ到達するまでに要する時間である第1時間TTC(Time To Collision)を算出するTTC算出部31を有する。また衝突回避支援部30は、移動体60が自車両10の進路に交差する交差地点へ到達するまでに要する時間である第2時間TTV(Time To Vehicle)を算出するTTV算出部32を有する。衝突回避支援部30は、第1時間TTCと第2時間TTVとに基づいて運転支援に要する支援量である回避支援量H2を算出する支援量算出部33を有し、支援量算出部33で算出した回避支援量H2を支援制御部50へ出力する。
図2に示すように、衝突回避支援部30は、自車両10の現在位置情報や、自車両10の車両情報に基づいて、自車両10の現在位置(px10,py10)や速度(vx10,vy10)を算出することができる。また衝突回避支援部30は、移動体60の移動体情報や、自車両10の現在位置情報に基づいて、移動体60の現在位置(px60,py60)や速度(vx60,vy60)を算出することができる。なお、自車両10の現在位置と移動体60の現在位置との相対位置関係を相対位置(x,y)で示す。
なお、交差地点Po(衝突位置)を、自車両10の現在位置(px10,py10)と、速度(vx10,vy10)からなる自車両10のベクトルと、移動体60の現在位置(px60,py60)と、速度(vx60,vy60)からなる移動体60のベクトルとから求めてもよい。また、交差地点Po(衝突位置)は、地図情報や、交通情報や、過去の軌跡などを考慮して定めてもよい。例えば、交差地点は「交差点」であることが地図情報を用いて特定できれば、自車両10及び移動体60の当該交差点までの正確な道のり距離を得ることができる。
本実施形態では、説明の便宜上、自車両10の進行方向を基準に、移動体60の進行方向を定めるものとする。つまり、自車両10は進行方向へのみ移動するものとし速度を(vx10,0)とする。また、移動体60は進行方向及び進行方向に直交する方向に移動するものとし、速度を(xv60、vy60)とする。さらに、自車両10と移動体60との相対位置関係は、現在相対位置(x,y)とする。
そして、衝突回避支援部30は、自車両10の進路と移動体60の進路とが交差する交差地点Poへ自車両10及び移動体60が到達するまでに要する時間(TTC、TTV)を予測し、この予測された時間に基づいて衝突する可能性を判断する。
そこで上述のように、衝突回避支援部30は、自車両10が移動体60と交差する交差地点に到達するまでに要する第1時間TTCを算出する。本実施形態の第1時間TTCは、自車両10が現在の進路及び走行速度を維持して走行したときに移動体60と衝突する(交差地点に到達する)までの時間に相当する。下の式(1)に示すように、第1時間TTCは、自車両10の進行方向を基準として、自車両10と移動体60との間の相対距離、つまり相対位置(x)を、自車両10と移動体60との間の相対速度(|vx10−vx60|)で除することにより求められる。
また衝突回避支援部30は、交差地点Poに移動体60が到達するまでに要する第2時間TTVを算出する。本実施形態の第2時間TTVは、移動体60が現在の進路及び移動速度を維持して移動したときに自車両10と衝突するまでの時間に相当する。下の式(2)に示すように、第2時間TTVは、自車両10の進行方向に直交する方向を基準として、自車両10と移動体60との間の相対距離、つまり相対位置(y)を、自車両10と移動体60との間の相対速度(|0−vy60|)で除することにより求められる。なお、上述のように、自車両10は、進行方向に直交する方向へは進行しないため、速度は零であるものとする。
TTC=x/(vx10−vx60) ・・・(1)
TTV=y/vy60 ・・・(2)
図3に示すように、マップ記憶部40には、衝突回避支援を発動させるか否かの判定に用いられるマップデータとしてのマップ41が記録されている。マップ41は、y軸に第1時間TTC用の時間[s]が、x軸に第2時間TTV用の時間[s]が規定されている。またマップ41には、第1時間TTCと第2時間TTVとの関係に基づいて規定される判断領域(運転支援エリアA2)が規定されている。判断領域(運転支援エリアA2)は、衝突回避支援を発動させる判断条件の成否の判断に用いられる。
運転支援エリアA2は、支援対象となる車両10と歩行者や他車両等の移動体60との衝突を回避するための衝突回避支援が発動されるエリアである。またマップ41には、運転支援エリアA2以外の範囲からなるエリアであって衝突回避支援が発動されない運転支援不要エリアA1が設定されている。運転支援エリアA2は、第1時間TTCと第2時間TTVとの差が小さく、かつ、原点「0」に近い領域に設定されている。運転支援エリアA2は、例えば、実験データ等に基づいて規定されたエリアである。なお、運転支援エリアA2は、ドライバのアクセル操作特性やブレーキ操作特性等の運転操作特性の学習結果に基づき設定されることも可能である。
そして、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の、マップ41上における位置に基づいて、衝突回避支援を発動させるか否かが判定される。マップ41において、原点「0」は、図2における車両10と歩行者との交差地点Poに対応する。マップ41において、第1時間TTCや第2時間TTVが大きくなると、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点は原点「0」から離れる。そして、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が原点「0」から離れるほど、第1時間TTCと第2時間TTVとを算出した時点における車両10や歩行者が交差地点から離れた場所に位置することとなる。また、第1時間TTCと第2時間TTVとの差が大きくなるほど、車両10と歩行者とが原点「0」に近づく時刻の違いが大きくなる。換言すると、車両10と歩行者との間の距離が離れる。
本実施形態では、マップ41上における、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の位置が運転支援エリアA2に位置するとき、衝突回避支援の発動条件が成立する。逆に、マップ41上における、第1時間TTCと第2時間TTVと交点の位置が運転支援不要エリアA1に位置するとき、衝突回避支援の発動条件が成立しない。なお、運転支援エリアA2は、y=fx(TTC,TTV)で示される関数fxにより規定される領域で表されるものとする。
運転支援エリアA2が運転支援不要エリアA1と接する部分には、境界を形成する2つの図において右肩上がりの境界線S1及びS2が設けられている。2つの境界線S1,S2は、マップ41上に規定できる、第1時間TTC=第2時間TTVの線としての中間線を挟んで設定される。この中間線は、マップ41のx軸とy軸との時間スケールが同じとき、つまり第1時間TTCの時間と第2時間TTVの時間とのスケールが同じとき、マップ41上のx軸とy軸との間に45度の角度を有する線となる。また、境界線S1は「第1時間TTC>第2時間TTV」の領域に設定され、境界線S2は「第1時間TTC<第2時間TTV」の領域に設定される。
さらに、2つの境界線S1,S2はそれぞれ、第1時間TTCと第2時間TTVとの差分、「第1時間TTC−第2時間TTV」が所定の時間になるように設定されている。本実施形態では、境界線S1は、「第1時間TTC−第2時間TTV」の値T1が1〜3秒になるように設定されている。つまり、第2時間TTVが「0」のとき、第1時間TTCの値は1〜3秒になる。また、境界線S2は、「第2時間TTV−第1時間TTC」の値T2が1〜3秒になるように設定されている。つまり、第1時間TTCが「0」のとき、第2時間TTVの値が1〜3秒になる。
図3に示すように、運転支援エリアA2は、運転支援の緊急度に応じて第1エリアA21、第2エリアA22、及び第3エリアA23に分割されている。本実施形態では、第1エリアA21は緊急度の低いエリアであって、衝突回避支援としてドライバへの警告を行なうエリアである。また、第2エリアA22は緊急度の高いエリアであって、衝突回避支援としてドライバの運転操作に補助的に介入するエリアである。さらに、第3エリアA23は緊急度の極めて高いエリアであって、衝突回避支援としてドライバの運転操作に介入するエリアである。
第1エリアA21は、運転支援エリアA2のうち運転支援不要エリアA1に隣接する部分に設けられており、第1時間TTCと第2時間TTVとの差が大きいエリアである。第1エリアA21では、ドライバに対して移動体60の存在や車両10と移動体60との異常接近を警告する運転支援が行われる。つまり、第1エリアA21に規定された運転支援は、マップ41上において第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が当該第1エリアA21に位置するときに行われる。
第2エリアA22は、第1エリアA21の内側の部分に設けられており、第1エリアA21よりも第1時間TTCと第2時間TTVとの差分が小さいエリアである。第2エリアA22は、ドライバに対して警告とともに、補助的な制動などの介入制御が運転支援として行われる。
第3エリアA23は、運転支援エリアA2の中で最も原点「0」近傍に位置し、原点「0」から所定範囲に規定されるエリアである。つまり、第3エリアA23は、車両10と移動体60とが交差地点に最も近くなる位置に規定される。第3エリアA23は、移動体60と車両10との衝突を回避するための警告とともに、急制動等の緊急的な介入制御が運転支援として行われる。
一方、運転支援不要エリアA1は、運転支援エリアA2以外の部分である。例えば、図3において運転支援不要エリアA1内に位置するポイントP1は、「第1時間TTC<<第2時間TTV」である。「第1時間TTC<<第2時間TTV」が成立するとき、車両10が交差地点を通過してから一定以上の時間が経過した後、移動体60が交差地点に到達することとなる。また、例えば、運転支援不要エリアA1内に位置するポイントP2は、「第1時間TTC>>第2時間TTV」である。「第1時間TTC>>第2時間TTV」が成立するとき、移動体60が交差地点を通過してから一定以上の時間が経過した後に、車両10が交差地点に到達することとなる。このように運転支援不要エリアA1では、車両10及び移動体60が交差地点に到達するまでに要する時間が一定時間以上異なっている。換言すれば、車両10と移動体60との間に一定以上の距離が確保されている。このため、運転支援不要エリアA1では、衝突回避支援となる運転支援は不要である。
図1に示すように、衝突回避支援部30は、衝突回避支援を発動させるか否かを判定する。衝突回避支援部30は、第1時間TTCと、第2時間TTVと、マップ41に基づき、発動条件の成否を判定する。衝突回避支援部30は、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が、マップ41上の運転支援エリアA2に位置するとき、衝突回避支援の発動条件が成立したと判定する。また、衝突回避支援部30は、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が存在するエリアの種類に基づいて、つまり第1エリアA21か、第2エリアA22か、第3エリアA23かに基づいて、各エリアに対応する回避支援量H2を算出する。
本実施形態では、回避支援量H2は、各エリア毎に設定されている。回避支援量H2として、運転支援不要エリアA1には「0」が、第1エリアA21には「第1回避用減速量」が、第2エリアA22には「第2回避用減速量」が、第3エリアA23には「第3回避用減速量」がそれぞれ設定されている。なお、減速量の大きさの関係は、「第1回避用減速量」<「第2回避用減速量」<「第3回避用減速量」であるものとする。また、回避支援量H2は、数値で示してもよい。数値は、減速を負の値で示すようにしてもよい。
そして、衝突回避支援部30は、算出された回避支援量H2を示す信号を、支援制御部50へ出力する。
支援制御部50は、追従走行支援部20から入力される追従支援量H1や、衝突回避支援部30から入力される回避支援量H2に基づいて適切な運転支援を選択するとともに、選択した運転支援をHMI12や介入制御装置13に出力する。つまり、支援制御部50は、選択した運転支援に基づいてHMI12による警告を発動させるための警告指示信号を生成し、生成した警告指示信号をHMI12へ出力する。また、支援制御部50は、選択した運転支援に基づいて介入制御装置13による介入制御を実行させるための介入制御信号を生成し、生成した介入制御信号を介入制御装置13へ出力する。
なお本実施形態では、支援制御部50は、追従支援量H1や回避支援量H2に基づく運転支援がドライバに違和感を与えないように適切に調整した警告指示信号や介入制御信号を生成し、出力する。
まず、支援制御部50の基本的な動作について説明する。
支援制御部50は、追従支援量H1として「第1追従用加速量」や「第2追従用加速量」の信号が入力されると、加速支援用の警告指示信号や介入制御信号を生成する。本実施形態では、「第1追従用加速量」のときは介入制御信号が生成され、「第2追従用加速量」のときは介入制御信号と警告指示信号とが生成される。警告指示信号には、ドライバへの加速指示が含まれ、介入制御信号には加速指令が含まれる。これにより、介入制御装置13が車両10の速度を増加させる介入制御を行なうことにより車両10の速度が増加されて車間距離が維持される。さらに、HMI12を通じて加速支援に係る警告を認知したドライバが加速操作をすることでも車間距離が維持される。
また、支援制御部50は、追従支援量H1として「第1追従用減速量」や「第2追従用減速量」の信号が入力されると、減速支援用の警告指示信号や介入制御信号を生成する。本実施形態では、「第1追従用減速量」のときは介入制御信号が生成され、「第2追従用減速量」のときは警告指示信号が生成される。警告指示信号には、ドライバへの減速指示が含まれ、介入制御信号には減速指令が含まれる。これにより、HMI12を通じて減速支援に係る警告を認知したドライバが減速操作をすることで車間距離が維持される。又は、介入制御装置13が車両10の速度を減速させる介入制御を行なうことにより車両10の速度が減速されて車間距離が維持される。
さらに、支援制御部50は、回避支援量H2として「第1回避用減速量」、「第2回避用減速量」や「第3回避用減速量」の信号が入力されると、減速支援用の警告指示信号や介入制御信号を生成する。本実施形態では、「第1回避用減速量」のときは、警告指示信号のみが生成される。「第2回避用減速量」や「第3回避用減速量」のときは、警告指示信号と介入制御信号とが生成される。なお、減速量の大きさの関係は「第2回避用減速量」<「第3回避用減速量」であるから、警告指示信号に含まれる減速指示や介入制御信号に含まれる減速指令は、「第2回避用減速量」に対応する指示や指令よりも、「第3回避用減速量」に対応する指示や指令の方が強い、もしくは大きい。つまり「第3回避用減速量」に対応する介入制御信号は、介入制御装置13によって運転に緊急的な介入を指示する緊急介入制御信号である。
警告指示信号には、ドライバへの減速指示が含まれるとともに、例えば、車両10との衝突が予測される移動体60の位置、移動体60までの距離、及び衝突までの予測時間等が含まれる。これにより、HMI12を通じて警告を認知したドライバが、減速操作、進路変更等を行うことにより、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の位置が変化し、車両10が交差地点に到達する以前に移動体60が交差地点Poを通過するようにすることができる。
介入制御信号には、減速指令、例えば、運転支援エリアA2内に位置していた第1時間TTCと第2時間TTVとの交点を運転支援エリアA2の範囲外とし得るブレーキの減速量等を示す制御量が含まれる。これにより、介入制御装置13による介入制御によって車両10の走行速度が低下して第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の位置が変化し、車両10が交差地点に到達する以前に移動体60が交差地点を通過するようにすることができる。すなわち、車両10と移動体60との衝突が回避されたり、異常接近が抑止されたりする。
緊急介入制御信号には、減速指令、例えば、運転支援エリアA2内の特に衝突可能性の高い位置から、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点を運転支援エリアA2の範囲外とし得る強いブレーキの減速量等を示す制御量が含まれる。これにより、介入制御装置13による介入制御によって車両10の走行速度が急速に低下して第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の位置が変化し、車両10が交差地点に到達する以前に移動体60が交差地点を通過するようにすることができる。すなわち、車両10と移動体60との衝突や異常接近が回避されたりする。
ところで、追従走行支援と衝突回避支援とが行われているとき、それらからの支援内容を調整せずに運転支援を提供すると、短時間のうちに加速支援と減速支援が切り替わるなど、ドライバに違和感を与えるおそれがある。そこで、支援制御部50は、追従走行支援と衝突回避支援との両方が行なわれているとき、追従支援量H1や回避支援量H2を適切に調整してからHMI12や介入制御装置13に提供する。
図4及び図5を参照して、支援制御部50が追従支援量H1や回避支援量H2を調整する必要性について説明する。
図4は、車両10と移動体60との関係が、第1時間TTC>第2時間TTV、かつ、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の位置がマップ41の運転支援不要エリアA1にあるとき、追従走行支援が行なわれる場合について説明している。
図4に示すように、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L10のように変化すれば、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点は、運転支援不要エリアA1を移動し、運転支援エリアA2には侵入しない。つまり、第2時間TTVが「0」のとき、移動体60が車両10との間に充分な余裕を持って車両10の前方を横切ることとなる。そのため衝突回避支援は発動しない。
また車両10が減速すると、第1時間TTCが増加するため、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L12のようになり、運転支援不要エリアA1を移動し、運転支援エリアA2には侵入しない。つまり、第2時間TTVが「0」のとき、移動体60が車両10との間に充分な余裕を持って車両10の前方を横切ることとなる。そのため衝突回避支援は発動しない。
一方、車両10が増速すると、第1時間TTCが減少するため、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L11のようになり、運転支援不要エリアA1から運転支援エリアA2に侵入するおそれが生じる。つまり、第1時間TTCと第2時間TTVとの時間差が小さくなり、この時間差が1〜3秒以下になると、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が運転支援エリアA2に侵入する。そうすると、衝突回避支援が発動され、車両10に衝突回避支援としての減速支援が行われる。このとき車両10を増速させる要因には、ドライバのアクセル操作の他、追従走行支援による加速支援もある。つまり、追従走行支援が行われている場合、先行車との車間距離が長くなったことが検知されると加速支援が行なわれることもある。
追従走行支援による加速支援の直後に、衝突回避支援の減速支援が行われると、運転支援がドライバに違和感を与えるおそれがある。つまり、本実施形態では、こうした違和感をドライバに与えないように、支援制御部50によって運転支援の度合いを調整するようにしている。
また図5は、車両10と移動体60との位置関係が、第1時間TTC<第2時間TTV、かつ、運転支援不要エリアA1にあるとき、追従走行支援部20の追従支援量H1が入力される場合について説明している。
図5に示すように、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L20のように変化すれば、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の軌跡は、運転支援不要エリアA1を移動し、運転支援エリアA2には侵入しない。つまり、第1時間TTCが「0」のとき、車両10は移動体60との間に充分な余裕を持って移動体60の前方を横切る。そのため衝突回避支援は発動しない。
また、車両10が増速すると、第1時間TTCが減少するため、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L23のようになり、運転支援不要エリアA1を移動し、運転支援エリアA2には侵入しない。つまり、第1時間TTCが「0」のとき、車両10は移動体60との間に充分な余裕を持って移動体60の前方を横切る。そのため衝突回避支援は発動しない。
一方、車両10が減速すると、第1時間TTCが増加するため、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L21のようになり、運転支援不要エリアA1から運転支援エリアA2に侵入するおそれが生じる。つまり、第1時間TTCと第2時間TTVとの時間差が小さくなり、この時間差が1〜3秒以下になると、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が運転支援エリアA2に侵入する。そのため衝突回避支援が発動され、車両10に衝突回避支援としての減速支援が行われる。このとき車両10を減速させる要因には、ドライバのアクセル操作による他、追従走行支援による減速支援もある。つまり、追従走行支援が行われている場合、先行車との車間距離が短くなったことが検知されると減速支援が行われるおそれがある。
ところで、単に、追従走行支援による減速支援を行なうと、第1時間TTCと第2時間TTVとの差が大きくならないまま原点「0」に近づく、つまり軌跡L21のようになるおそれが生じる。そして、軌跡L21が運転支援不要エリアA1から運転支援エリアA2の特に回避の緊急性の高い第3エリアA23に侵入するおそれが生じる。そうすると、強い衝突回避支援の介入が行なわれ、ドライバに与える不快感が高くなる可能性がある。
そこで、追従走行支援による減速支援が行なわれた場合、第1時間TTCと第2時間TTVとの差が短時間のうちに大きくなるように、車両10の減速量を増加させて、第1時間TTCを大きくする。これにより、第1時間TTCと第2時間TTVとの差が大きく変化して、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が軌跡L22のようになり、軌跡L22が早期に運転支援エリアA2から離脱して運転支援不要エリアA1に侵入するようになる。そうすると、一時的に減速支援が少し強くなるのみで、強い衝突回避支援の介入が防止されるので、ドライバに与える不快感が高くならないことが期待できる。
つまり、追従走行支援による減速支援をきっかけとして、強い衝突回避支援が行われると、運転支援がドライバに違和感を与えるおそれがある。そこで本実施形態では、こうした違和感をドライバに与えないように、支援制御部50によって運転支援の度合いを調整するようにしている。
図1に示すように、支援制御部50は、追従支援量H1に基づく追従支援が衝突回避支援を発動させるか否かを推定する推定部51を有する。また、支援制御部50は、衝突回避支援が発動されることが推定されたとき追従支援量H1を調整したり、追従支援量H1と回避支援量H2とが入力されたとき、この2つの支援量の度合いを調整したりする調整部52を有する。
推定部51は、追従走行支援部20から入力された追従支援量H1に基づいて車両10に実施される運転支援が、衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させるか否かを推定する(推定工程)。推定部51は、推定処理を行う時(推定時)の第1時間TTCが、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点を境界線S2上にさせる第1時間TTCよりも大きいとき、加速支援が行われることで衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推定する。例えば、図3において、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が境界線S2から境界線S1側の領域にあるとき、加速支援が衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推定される。
また、推定部51は、推定時の第1時間TTCが、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点を境界線S1上にさせる第1時間TTCよりも小さいとき、減速支援が行われることで衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推定する。例えば、図3において、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が境界線S1から境界線S2側の領域にあるとき、減速支援が衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推定される。
なお、推定部51は、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が原点「0」から十分に離れた領域にあるとき、減速支援や加速支援が衝突回避支援を発動させる支援条件が成立するか否かを推定しなくてもよい。例えば、図3において、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が、中間線に直交する線であって、原点「0」から最も離れた運転支援エリアA2を通る境界線S3に対して、原点「0」から遠い側の領域にあるとき、衝突回避支援を発動させる支援条件が成立しないと推定してもよい。
調整部52は、追従支援量H1や、回避支援量H2や、推定部51による推定結果に基づいて、運転支援量を適切に調整し、調整した運転支援量に基づいて運転支援を行う(調整工程)。調整部52は、調整された運転支援量に基づいて生成された警告指示信号や介入制御信号を出力する。
調整部52は、例えば、推定部51が衝突回避支援を発動させる支援条件が成立しないと推定すると、入力された追従支援量H1に基づいて運転支援を実行させる。一方、調整部52は、推定部51が衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推定すると、入力された追従支援量H1を調整した支援量により運転支援を実行させる。
次に、図6〜8を参照して、支援制御部50の動作について、フローチャートに従って詳細に説明する。図6に示される処理は、支援制御部50にて周期的に実行される。なお、図6〜8に示す処理は、支援量を調整する方法の一例であって、衝突回避支援を発動させる支援条件が成立する推定結果に基づいて支援量を調節するのであれば、図示する処理順や処理方法に限定されることなく、この開示の技術的思想に含まれる。
図6に示すように、支援制御部50は、追従支援量H1を監視して、追従支援が発動したか否かを判断する(図6のステップS11)。追従支援が発動したことは、追従支援量H1が「0」以外であること、又は、「第1追従用減速量」、「第2追従用減速量」、「第1追従用加速量」もしくは「第2追従用加速量」であることから判断できる。追従支援が発動していないと判断される場合(図6のステップS11でNO)、支援制御部50による処理は終了する。
一方、追従支援が発動していると判断される場合(図6のステップS11でYES)、支援制御部50は、衝突回避支援が発動されているか否かを判断する(図6のステップS12)。衝突回避支援が発動されていることは、回避支援量H2が「0」以外であること、又は、「第1回避用減速量」、「第2回避用減速量」もしくは「第3回避用減速量」であることから判断できる。
衝突回避支援が発動されていると判断される場合(図6のステップS12でYES)、支援制御部50は、追従支援と衝突回避支援との度合いの調整を行う(図6のステップS20)。そして、調整が終了すると、支援制御部50による処理は終了する。
一方、衝突回避支援が発動されていないと判断される場合(図6のステップS12でNO)、支援制御部50は、衝突回避支援を発動させる支援条件を追従支援が成立させるか否かを推測する(図6のステップS13)。衝突回避支援を発動させる支援条件を追従支援が成立させるか否かは、推定部51により推定される。なお、推定部51は、追従支援が加速支援であるのか、減速支援であるのかに応じて衝突回避支援を発動させる支援条件を追従支援が成立させるか否かを判断する。
衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推測される場合(図6のステップS13でYES)、支援制御部50は、追従支援の支援量を調整する(図6のステップS30)。そして、調整が終了すると、支援制御部50による処理は終了する。
一方、衝突回避支援を発動させないと推測される場合(図6のステップS13でNO)、支援制御部50は、調整不要と判断し、入力された追従支援量H1に基づく運転支援を行い(図6のステップS14)、処理が終了される。つまり、支援制御部50は、「第1追従用加速量」に基づいて介入制御信号を生成するか、あるいは「第2追従用加速量」に基づいて警告指示信号と介入制御信号を生成する。もしくは「第1追従用減速量」に基づいて介入制御信号を生成するか、あるいは「第2追従用減速量」に基づいて警告指示信号と介入制御信号を生成する。
図7は、追従支援と衝突回避支援との度合いを調整する処理(図6のステップS20)を詳細に示すフローチャートである。
図7に示すように、支援制御部50は、追従支援量H1を取得する(図7のステップS21)とともに、回避支援量H2を取得する(図7のステップS22)。支援制御部50は、追従支援量H1が減速であるか否かを判断する(図7のステップS23)。追従支援量H1が減速であることは、追従支援量H1が「第1追従用減速量」や「第2追従用減速量」であることや、負の値であることなどから判断できる。
追従支援量H1が減速であると判断される場合(図7のステップS23でYES)、支援制御部50は、追従支援量H1の減速量を増加させる(図7のステップS24)。増加させられる減速量は、「第1回避用減速量」や、「第2回避用減速量」や、その他の所定値などでよい。そして、支援制御部50は、追従支援量H1の減速量が、回避支援量H2の減速量以上であるか否かを判断する(図7のステップS25)。追従支援量H1の減速量が、回避支援量H2の減速量以上であると判断される場合(図7のステップS25でYES)、支援制御部50は、増加された追従支援量H1の減速量で運転支援を行う(図7のステップS26)。この減速量であれば、追従支援と衝突回避支援との両方の目的を満足させることができるからである。そして、図6のステップS20で示す処理は終了される。
一方、追従支援量H1が減速ではないと判断される場合(図7のステップS23でNO)、支援制御部50は、回避支援量H2の減速量で運転支援を行う(図7のステップS27)。これは、複数の運転支援に減速支援が含まれている場合、減速支援を優先させることが好ましいからである。
また、追従支援量H1の減速量が、回避支援量H2の減速量以上ではないと判断される場合(図7のステップS25でNO)、支援制御部50は、回避支援量H2の減速量で運転支援を行う(図7のステップS27)。これは、複数の運転支援に複数の減速支援が含まれている場合、最大の減速量の減速支援を優先させことが好ましいからである。なお、複数の減速支援が含まれている場合、最大の減速量に、さらに減速量を増加させるようにしてもよい。
こうして、図6のステップS20で示す処理は終了される。
これにより、車両10で、追従支援と衝突回避支援とが同時に発動する場合、それぞれの支援に基づいて複数の支援量、例えば、追従支援量H1と回避支援量H2とが出力されたとしても、追従支援量H1及び回避支援量H2のうち、最も大きな減速量を有する支援量で運転支援が実行されることとなる。これにより、車両10の運転支援が矛盾なく行われるようになり、ドライバに違和感を与えるおそれが軽減される。
図8は、追従支援の支援量を調整する処理(図6のステップS30)を詳細に示すフローチャートである。
図8に示すように、支援制御部50は、追従支援量H1を取得し(図8のステップS31)、追従支援が加速支援であるか否かを判断する(図8のステップS32)。追従支援が加速支援であることは、追従支援量H1が、「第1追従用加速量」や「第2追従用加速量」、もしくは正の値であることから判断できる。追従支援が加速支援であると判断された場合(図8のステップS32でYES)、支援制御部50は、追従支援量H1の加速量を抑制する(図8のステップS33)。追従支援量H1の加速量の抑制は、加速量を、所定の割合に減らしたり、所定量減らしたり、「0」にしたりすることにより行うことができる。こうして、図6のステップS30で示す処理は終了される。
なお、ステップS13では追従支援が加速支援であるか減速支援であるかを判断し、このステップS32でも追従支援が加速支援であるか否かを判断しているが、ステップS13の判断も、ステップS32の判断も、同じ追従支援量H1にもとづく判断であるため、ステップS13とステップS32との判断結果は一致する。
これにより、追従支援の加速支援に基づいて衝突回避支援が発動されて減速支援が行われることを抑制することができる。加速支援の直後に減速支援が行われることを抑制することで、運転支援がドライバに違和感を与えるおそれが軽減される。
一方、追従支援が加速支援ではないと判断された場合(図8のステップS32でNO)、支援制御部50は、追従支援は減速支援であるか否かを判断する(図8のステップS34)。追従支援が減速支援であることは、追従支援量H1が、「第1追従用減速量」や「第2追従用減速量」、もしくは負の値であることから判断できる。追従支援が減速支援であると判断された場合(図8のステップS34でYES)、支援制御部50は、追従支援量H1の減速量を増加させる(図8のステップS35)。追従支援量H1の減速量の増加は、減速量を、増分として、「第1回避用減速量」増加したり、「第2回避用減速量」増加したり、所定の割合に増やしたり、所定量増やしたり、所定の値にしたりすることにより行うことができる。そして、図6のステップS30で示す処理は終了される。
これにより、追従支援の減速支援に基づいて発動される衝突回避支援を速やかに終了させることができるようになる。減速支援に続いて、強い減速支援に切り替わることを抑制する、つまり一定の減速支援を維持するので、運転支援がドライバに違和感を与えるおそれが軽減される。
なお、追従支援が減速支援ではないと判断された場合(図8のステップS34でNO)、支援制御部50は、追従支援量H1を維持して、図6のステップS30で示す処理を終了する。
本実施形態の運転支援装置によれば、車両10で追従支援が発動した場合、その追従支援が衝突回避支援を発動させることを回避するか、もしくは発動された衝突回避支援を速やかに終了させることができるように支援量が調整され、その調整された支援量に基づいて運転支援が実行されることとなる。これにより、運転支援が短時間で切り替わるようなことが抑制され、運転支援がドライバに違和感を与えるおそれが軽減される。
以上説明したように、本実施形態に係る運転支援装置及び運転支援方法によれば、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(1)衝突回避支援を発動させる支援条件が成立することを、追従走行支援部20によって加減速支援された車両10と移動体60との関係に基づいて推定することができる。この推定結果に基づいて、追従走行支援部20による支援によって車両10の衝突回避支援部30による支援が発動されると推定(予想)される場合、追従走行支援部20による加減速支援の度合いが調整される。つまり、衝突回避支援部30による支援が行われる可能性が生じたとき、追従走行支援部20による支援の度合いを調整することができるようになる。換言すれば、追従走行支援部20による支援が、衝突回避支援部30による支援を発動させる支援条件を成立させるか否かを含めて、衝突回避支援部30による支援との整合が調整されるようになる。
これにより、追従走行支援部20と衝突回避支援部30との運転支援に整合性が確保されるため、ドライバに与える違和感が低減されるようになる。
(2)車両10と移動体60との関係が衝突回避支援条件を成立させることの推定が、推定時における追従走行支援部20による支援量に基づいて実行される。
これにより、追従走行支援部20による運転支援が生じさせる衝突回避支援条件の成立の正否を迅速、かつ容易に推定できるようになる。
(3)加速支援による衝突回避支援の発動が抑制される。もしも、衝突回避支援が発動されると、加速支援との間で支援内容の切り替わりが生じ、ドライバに違和感を覚えさせるおそれがある。
しかし本実施形態によれば、衝突回避支援が発動されることが推定される場合には加速支援が抑制される。つまり、加速支援と衝突回避支援とが発動されて支援内容が頻繁に変化することが抑制され、ドライバに違和感を覚えさせるようなおそれが抑制される。
(4)追従走行支援部20による減速支援の支援量を増加させるため、減速支援により衝突回避支援が発動されるような場合であれ、衝突回避支援の発動後、衝突回避支援の支援条件が成立する状態から速やかに離脱できる可能性が高まる。
これにより、追従走行支援部20による支援の結果、衝突回避支援が発動したとしても、衝突回避支援から速やかに抜けることができるとともに、調整部52により増加された減速支援の支援量には追従走行支援部20による支援内容も反映されるため、ドライバの違和感を抑制させることができるようになる。
(5)追従支援の加速支援が要求されるときであれ、衝突回避支援が優先されるため、車両10と移動体60との衝突が回避される。また、衝突回避支援が優先されると、少なくとも加速支援は予め抑制されるため、加速支援が急に減速支援に変化することが防止され、ドライバに与える違和感が抑制される。
(6)追従支援の減速支援が要求されるとき、衝突回避支援による減速量と同じか、それ以上の減速支援が行われる。このため、車両と移動体の衝突が回避されるとともに、調整部52により調整された後の減速量は追従走行支援部20による支援内容にも整合するようになる。
(7)衝突回避支援部30は、車両10と移動体60とが交差する交差地点に車両10が到達するまでの第1の時間いわゆる第1時間TTCと、交差地点に移動体60が到達するまでの第2の時間いわゆる第2時間TTVとに基づいて衝突回避支援である運転支援を行う。この場合、推定部51は運転支援エリアA2への侵入の推定を第1時間TTCと第2時間TTVとに基づいて行うことができるようになる。
(8)衝突回避支援が発動されることや、衝突回避支援が発動されることの推定が、マップ41と、第1時間TTCと第2時間TTVとの関係に基づいて定められる。
(第2の実施形態)
運転支援装置及び運転支援方法を具体化した第2の実施形態について、図9を参照して説明する。
本実施形態では、アシスト・ブレーキ部が第1の実施形態における追従走行部と相違するが、それ以外の構成は同様である。そこで、以下では、第1の実施形態と相違する構成について説明し、説明の便宜上、同様の構成については同一の符合を付し、その詳細な説明を割愛する。
図9に示すように、運転支援部11は、第1の支援部としての追突回避用のアシスト・ブレーキ部25を有している。アシスト・ブレーキ部25は、車外情報取得部15から得られる車外情報から先行車両の情報を取得し、車両情報取得部18から得られる情報から自車両10の車両情報を取得する。運転支援部11は、自車両10と先行車との車間距離に対応するアシスト量H3を算出する支援量算出部26を有する。
支援量算出部26は、自車両10と先行車との車間距離が所定の距離よりも短くなることに基づいて「第1アシスト減速量」を算出し、さらに短くなることに基づいて「第2アシスト減速量」を算出する。また、支援量算出部26は、車間距離が所定の距離以上の長さであればアシスト量H3として「0」を算出する。そしてアシスト・ブレーキ部25は、支援量算出部26が算出したアシスト量H3を支援制御部50へ出力する。
なお、本実施形態は、アシスト量H3は減速量のみであることが、第1の実施形態の追従支援量H1とは相違する。また、本実施形態の「第1アシスト減速量」及び「第2アシスト減速量」の値は、第1の実施形態の「第1追従用減速量」や「第2追従用減速量」の値と相違する可能性がある。しかしながら、その他のことは同様である。
つまり、支援制御部50は、アシスト量H3が衝突回避支援を発動させる支援条件が成立するか否かを推定し、衝突回避支援を発動させる支援条件が成立すると推定されるとき、アシスト量H3を増加させて運転支援を行なう。また、支援制御部50は、アシスト量H3と回避支援量H2とが入力されたとき、それら支援量の度合いを調整して、運転支援を行う。
これにより、運転支援の支援量が短期間に大きく変化することが抑制され、ドライバに違和感を与えるおそれが軽減される。
以上説明したように、本実施形態に係る運転支援装置及び運転支援方法によれば、先の第1の実施形態で記載した効果(1)〜(8)に加え、以下に列記するような効果が得られるようになる。
(9)衝突回避支援が発動されることの推定に基づいて、アシスト・ブレーキ部25による追突回避支援を調整することができるようになるため、追突回避支援と衝突回避支援との間で運転支援内容が切り替わるようなことが抑制され、ドライバに違和感を与えるおそれが低減されるようになる。
(その他の実施形態)
なお上記各実施形態は、以下の態様で実施することもできる。
・上記各実施形態では、境界線S3が中間線に直交する場合について例示した。しかしこれに限らず、境界線は、マップ上に、原点「0」側と、原点「0」側ではない側とを区分できるのであれば、中間線に直交する以外の線であってもよい。例えば、境界線S3は、原点「0」から等距離の円弧であってもよいし、その他の形状であってもよい。
図10に示すように、例えば、加速を抑制させる領域を区画する境界線S3aを、第1時間TTCが小さくなると運転支援エリアA2に侵入するおそれの生じる範囲を区画するように設けてもよい。境界線S3aは、境界線S2と境界線S3との交点から上方、つまり第1時間TTCが増加する方向に延びる。
図11に示すように、例えば、減速を増加させる領域を区画する境界線S3bを、第1時間TTCが大きくなると運転支援エリアA2に侵入するおそれの生じる範囲を区画するように設けてもよい。境界線S3bは、境界線S2と境界線S3との交点から下方、つまり第1時間TTCが減少する方向に延びる。
・上記各実施形態では、追従支援が衝突回避支援を発動させることを、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点が境界線S3から原点「0」側にあることを条件に判断する場合について例示した。しかしこれに限らず、第1時間TTCと第2時間TTVとの交点の軌跡を推定して、推定した軌跡が運転支援エリアA2に侵入するか否かを条件に判断するようにしてもよい。
第1の実施形態の符号を用いて説明すると、例えば、推定部51は、追従支援量H1に基づく運転支援が行なわれた場合、車両10が移動して辿ると推定される軌跡を所定時間先まで、例えば1〜10秒先まで算出する。軌跡の推定の際、推定時の追従支援量H1がその後も維持される、つまり変化しないものとする。なお、地図情報や過去の履歴に基づいて追従支援量H1の変化を推定して、その推定される追従支援量H1の変化を考慮して軌跡を推定してもよい。また、推定部51は、移動体60が移動して辿ると推定される軌跡を所定時間先まで、例えば1〜10秒先まで算出する。軌跡の推定の際、推定時の移動体60の移動情報がその後も維持される、つまり変化しないものとする。
そして推定部51は、1〜10秒先までを推定した車両10の移動軌跡に基づく第1時間TTCを算出するとともに、同じく1〜10秒先までを推定した移動体60の移動軌跡に基づく第2時間TTVを算出する。第1時間TTCは、衝突回避支援部30のTTC算出部31による算出と同様に算出でき、第2時間TTVは、衝突回避支援部30のTTV算出部32による算出と同様に算出できる。例えば、第1時間TTCや第2時間TTVをTTC算出部31やTTV算出部32にて算出させてもよい。そして、推定部51は、推定された1〜10秒先までの第1時間TTCと第2時間TTVとに基づいて、1〜10秒先までの第1時間TTCと第2時間TTVとの交点を算出する。そして算出された1〜10秒先までの交点について、マップ記憶部40のマップ41上における位置を得る。そして、得られた位置が、運転支援不要エリアA1であるか、運転支援エリアA2であるかを判定する。そして、推定部51は、得られた位置が運転支援不要エリアA1である場合、衝突回避支援は発動されないものと推定し、得られた位置に運転支援エリアA2が含まれる場合、衝突回避支援を発動させる支援条件が成立されると推定する。
これにより、衝突回避支援を発動させる支援条件が成立するか否かの推定精度を上げることもできるようになるなど、運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、車外情報取得部15、車載カメラ151、ミリ波レーダ152、及び通信機153によって構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、車外情報取得部は、車載カメラ、ミリ波レーダ、及び通信機の少なくとも1つによって構成されてもよい。また、車外情報取得部は、車両10の周辺状況を示す情報を取得可能なものであればよく、例えば各種センサ等であってもよい。また、車外情報取得部は、例えば、インターネットワーク等を介して各種交通情報等を取得可能な携帯型情報処理装置であってもよい。これによれば、運転支援部は、携帯型情報処理装置から取得した各種交通情報等に基づき衝突回避支援の要否を判定できる。これによれば、運転支援部は、より多くの手段によって衝突回避支援の要否に用いる情報を取得することが可能となる。これにより、この運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、車両10に搭載されたGPS171によって現在位置取得部17が構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、例えば携帯型情報処理装置に搭載されたGPSによって現在位置取得部が構成されてもよい。これによれば、携帯型情報処理装置に搭載されたGPSから取得された緯度経度情報が、無線通信等を介して運転支援部に取得される。また、現在位置取得部は、その他、車両の位置を特定可能な装置でもよい。これにより、この運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、車両情報取得部18が、速度センサ181、加速度センサ182、アクセルセンサ183、及びブレーキセンサ184によって構成される場合について例示した。しかしこれに限らず、速度センサ、加速度センサ、アクセルセンサ、及びブレーキセンサの少なくとも1つによって車両情報取得部が構成されてもよい。この他、車両情報取得部は、例えば、ステアリングの操作量を検出するセンサ等、ドライバによる車両操作を検出可能なものであればよい。これにより、この運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、介入制御が行われるとき、HMIによる警告も行われる場合について例示した。しかしこれに限らず、介入制御のみが行われてもよい。これにより、運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、マップ41の運転支援エリアA2が、第1エリアA21、第2エリアA22、及び第3エリアA23の3つに分割されるとともに、各エリアにそれぞれ運転支援の態様が関連付けられていた。しかしこれに限らず、運転支援エリアA2が4つ以上に分割され、分割された領域毎に運転支援の態様が関連付けられてもよい。また、運転支援エリアA2が、2つもしくは1つの領域によって規定され、規定された領域に運転支援の態様が関連付けられていてもよい。これにより、この運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、マップ記憶部40に記憶されたマップ41に基づいて衝突回避支援が行われる場合について例示した。しかしこれに限らず、衝突回避支援を、マップを用いず、第1時間及び第2時間の関係に基づき行ってもよい。例えば、第1時間及び第2時間の各値が、所定の関数に基づいたり、衝突回避支援を発動させる条件として規定された値に該当するか否かに基づいたりして、衝突回避支援の発動条件の成否が判定されてもよい。これにより、この運転支援装置の設計自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施の形態では、第1時間TTC及び第2時間TTVの関係に基づいて衝突回避支援が行われる場合について例示した。しかしこれに限らず、衝突回避支援は、第1時間のみに基づいて行われてもよい。例えば、車両の進行方向前方に人物等の対象物が存在するとき、この対象物に車両が到達するまでの第1時間に基づき衝突回避支援を行ってもよい。これにより、この運転支援装置の適用範囲の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると推定される運転支援が追従支援、又はアシスト・ブレーキ支援である場合について例示した。しかしこれに限らず、衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると推定される運転支援は、車両を加減速させる運転支援を提供するものであれば、どのような運転支援であってもよい。そのような運転支援として、車両が走行車線を維持して走行するための支援を行う車線逸脱警報システム(レーンキープアシスト)等が挙げられる。これにより、この運転支援装置の適用可能性の向上が図られる。
・上記各実施形態では、衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると推定される運転支援が追従支援の場合、追従支援の加速支援は抑制され、減速支援は増加される場合について説明した。しかしこれに限らず、車両の走行に安全が確保される状態であれば、衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると推定される運転支援による加速支援を増加させ、減速支援を抑制してもよい。これにより、運転支援装置の適用範囲の拡大が図られるようになる。
・上記各実施形態では、運転支援部11に追従走行支援部20や、衝突回避支援部30や、支援制御部50が設けられている場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援部が情報取得可能であれば、追従走行支援部、衝突回避支援部及び支援制御部の一部又は全部がそれぞれ別の装置で処理されもよい。
逆に、運転支援部に移動体情報算出部が含まれてもよい。
これにより、運転支援装置の構成自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、運転支援装置が車両10に搭載されている場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援装置では、運転支援部の一部や、車外情報取得部の一部又は全部や、地図情報記録部や、現在位置取得部などが車両以外に設けられていてもよい。携帯型情報処理装置などの外部装置に、運転支援部の一部を代替する機能を設けたり、車外情報取得部の一部又は全部の機能を設けたり、地図情報記録部を設けたり、現在位置取得部を設けたりしてもよい。そして、運転支援装置が携帯型情報処理装置から必要な情報を取得可能であればよい。
例えば、携帯型情報処理装置がスマートフォンである場合、各種の処理がアプリケーションプログラムの実行によって行われてもよい。またスマートフォンは、保有する地図情報や、インターネットワーク等を介して取得可能な交通情報等に基づいて、移動体情報を算出してもよい。
これにより、運転支援装置の構成自由度の向上が図られるようになる。
・上記各実施形態では、運転支援装置が車両10に搭載されている場合について例示した。しかしこれに限らず、運転支援装置は車両以外の移動体、例えば船舶やロボットなどに設けられていてもよい。これにより、運転支援装置の適用範囲の拡大が図られるようになる。
10…車両、11…運転支援部、12…HMI、13…介入制御装置、14…移動体情報算出部、15…車外情報取得部、16…地図情報記録部、17…現在位置取得部、18…車両情報取得部、20…追従走行支援部、21…支援量算出部、25…アシスト・ブレーキ部、26…支援量算出部、30…衝突回避支援部、31…TTC算出部、32…TTV算出部、33…支援量算出部、40…マップ記憶部、41…マップ、50…支援制御部、51…推定部、52…調整部、60…移動体、151…車載カメラ、152…ミリ波レーダ、153…通信機、171…GPS、181…速度センサ、182…加速度センサ、183…アクセルセンサ、184…ブレーキセンサ、A1…運転支援不要エリア、A2…運転支援エリア、H1…追従支援量、H2…回避支援量、H3…アシスト量、S1,S2,S3…境界線、A21…第1エリア、A22…第2エリア、A23…第3エリア、TTC…第1時間、TTV…第2時間。

Claims (9)

  1. 車両に搭載され、当該車両の運転を支援する運転支援装置であって、
    前記車両の進行方向の状態に基づいて当該車両に対して加減速支援を行う第1の支援部と、
    前記車両と前記車両の進路に交差する移動経路を有する移動体との関係が衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると判定されるとき、前記移動体との衝突を回避する衝突回避支援を前記車両に対して行う第2の支援部と、
    前記衝突回避支援が実施されていないとき、前記車両に前記第1の支援部による加減速支援が実施されることによって前記車両と前記移動体との関係が前記衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させることを推定する推定部と、
    記車両と前記移動体との関係が前記支援条件を成立させることが推定されることに基づいて、前記第1の支援部による加減速支援の支援量、前記第2の支援部による前記衝突回避支援を発動させないように、又は、前記第2の支援部による前記衝突回避支援により発動される支援量を少なく抑えられるように調整する調整部とを備える
    ことを特徴とする運転支援装置。
  2. 前記推定部は、前記衝突回避支援を発動させる支援条件を前記車両と前記移動体との関係が成立させることを、推定時における前記第1の支援部による支援量に基づいて推定する
    請求項1に記載の運転支援装置。
  3. 前記第1の支援部による支援が加速支援であり、前記衝突回避支援を発動させる支援条件を前記車両と前記移動体との関係が成立させると前記推定部により推定されるとき、前記調整部は前記第1の支援部による加速支援を抑制する調整を行う
    請求項1又は2に記載の運転支援装置。
  4. 前記第1の支援部による支援が減速支援であり、前記衝突回避支援を発動させる支援条件を前記車両と前記移動体との関係が成立させると前記推定部により推定されるとき、前記調整部は前記第1の支援部による減速支援の支援量を増加する調整を行う
    請求項1又は2に記載の運転支援装置。
  5. 前記第1の支援部による加速支援が実施されることで、併せて前記第2の支援部による衝突回避支援が実施されるとき、
    前記調整部は、前記加速支援の支援量が減速量ではない場合、前記衝突回避支援の支援量を優先させる調整を行う
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  6. 前記第1の支援部による減速支援が実施されることで、併せて前記第2の支援部による衝突回避支援が実施されるとき、
    前記調整部は、前記減速支援の減速量と前記衝突回避支援の減速量とを比較して減速量の大きい方の減速量以上となる減速量への調整を併せて行う
    請求項1,2,4のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  7. 前記第2の支援部は、前記車両と前記移動体とが交差する交差地点に前記車両が到達するまでの第1の時間と、前記交差地点に前記移動体が到達するまでの第2の時間とを求め、前記衝突回避支援を発動させる支援条件が成立することの判定を、前記求めた第1の時間と前記第2の時間との関係に基づき定められている判断領域への侵入の有無によって行い、
    前記推定部は、前記支援条件が成立することの推定を、前記定められている判断領域に対する前記第1の時間と前記第2の時間との関係に基づいて推定する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の運転支援装置。
  8. 前記第1の時間と前記第2の時間との関係に基づき定められている判断領域は、マップデータとして予め登録されている
    請求項7に記載の運転支援装置。
  9. 車両に搭載される運転支援装置で当該車両の運転を支援する運転支援方法であって、
    第1の支援部により、前記車両の進行方向の状態に基づいて当該車両に対して加減速支援を行う第1の支援工程と、
    第2の支援部により、前記車両と前記車両の進路に交差する移動経路を有する移動体との関係が衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させると判定されるとき前記移動体との衝突を回避する衝突回避支援を前記車両に対して行う第2の支援工程と、
    推定部により、前記衝突回避支援が実施されていないとき、前記車両に前記第1の支援工程による加減速支援が実施されることによって前記車両と前記移動体との関係が前記衝突回避支援を発動させる支援条件を成立させることを推定する推定工程と、
    調整部により、前記車両と前記移動体との関係が前記支援条件を成立させることが推定されることに基づいて前記第1の支援工程による加減速支援の支援量、前記第2の支援工程による前記衝突回避支援を発動させないように、又は、前記第2の支援工程による前記衝突回避支援により発動される支援量を少なく抑えられるように調整する調整工程とを備える
    ことを特徴とする運転支援方法。
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