JP6036202B2 - Au−Ag−Ge系はんだ合金 - Google Patents
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Description
<Au>
Auは本発明のはんだ合金の主成分であり、必須の元素である。Auは非常に酸化し難いため、高い信頼性が要求される電子部品類の接合には特性面で最も適している。このため、水晶デバイスやSAWフィルターなどの封止用としてAu系はんだが多用されており、本発明のはんだ合金もAuを基本成分とする。ただし、Auは非常に高価な金属であることから、コスト面からするとできるだけ使いたくない金属であるため、汎用品には使用されていない。本発明においては、接合性や信頼性は維持しながら、Auの含有量を減らすため、以下に述べるようにAgとGeを含有させる。
Agは本発明のはんだ合金において必須の元素である。Agを含有させることにより、Auの含有量を下げ、更に融点も下げることができる。しかも、AgはAuには及ばないものの非常に酸化し難い元素であるため、後述する含有量であれば、Au−12.5GeやAu−20Snと同等の濡れ性並びに信頼性等を得ることができる。また、AgはAuよりも酸化し易いものの、例えばAu−Ge合金におけるGeやAu−Sn合金におけるSnなどよりも格段に酸化し難いため、十分な濡れ性を確保でき、よって高い信頼性を得ることができる。
Geは上記Agと同様に本発明のはんだ合金において必須の元素である。Geは、Au−12.5Geはんだが実用的に使われていることからも分かるようにAuと共晶合金を作り、固相線温度も361℃と低くできるため、この利点を活かすべく含有するものである。当然、本発明ではGeとAuの共晶合金を作る組成を基本とすることによって、加工性に優れ、高い信頼性を有するAu−Ag−Ge系合金を提供することができる。
Niは本発明のはんだ合金において必要に応じて含有してよい任意の元素である。Niを含有させる目的は結晶の微細化による加工性の向上にある。つまり、NiはAuやAgにほとんど固溶しないため、溶融後の冷却時に初晶として析出し、その初晶が核となって結晶が微細化する。そのため、はんだ合金の柔らかさが増し、加工性、応力緩和性が向上する。
Sbは本発明のはんだ合金において必要に応じて含有してよい任意の元素である。Sbを含有させる目的は共晶合金による加工性の向上にある。即ち、SbはAuと、そしてAgとも共晶合金を作る元素であり、添加することではんだ合金を柔らかくすることが可能である。その結果、応力緩和性に優れ、高い信頼性を得ることができる。
Cuは本発明のはんだ合金において必要に応じて含有してよい任意の元素である。Cuを含有させる目的は固溶強化と低コスト化にある。即ち、CuはAuに固溶して転位をとめる働きをするため、合金の強度を上げることができる。ただし、Cuは柔らかい金属であるため、はんだ合金の柔軟性を下げる心配はない。Cuの更に好ましい効果として、はんだ合金の低コスト化がある。CuはAgやGeよりも安価な金属であるため、コストを下げる効果が大きい。
Pは本発明のはんだ合金において必要に応じて含有してよい任意の元素である。Pを含有させる目的は濡れ性の向上にある。Pが濡れ性を向上させるメカニズムは、還元性が強く、自ら酸化することにより、はんだ合金表面の酸化を抑制すると共に基板面を還元し、濡れ性を向上させることにある。
濡れ性試験機(装置名:雰囲気制御式濡れ性試験機)を起動し、試料を加熱するヒーター部分に二重のカバーをしてヒーター部の周囲4箇所から12l/分の流量で窒素ガスを流した。その後、ヒーター設定温度を各試料のはんだ合金の融点より50℃高い温度に設定して加熱した。
TOSMICRON−6125)を用いて測定した。即ち、各試料のはんだ合金とCu基板の接合面をはんだ上部から垂直にX線で透過し、下記計算式を用いてボイド率を算出した。
ボイド率(%)=ボイド面積÷(ボイド面積+はんだ合金とCu基板の接合面積)×100
ヒートサイクル試験は、上記接合性の評価と同様に各試料のはんだ合金を接合したCu基板を用いて行った。まず、はんだ合金が接合されたCu基板に対して、−40℃の冷却と250℃の加熱を1サイクルとして、所定のサイクル数だけ冷却と加熱を繰り返した。その後、はんだ合金が接合されたCu基板を樹脂に埋め込み、断面研磨を行った後、SEM(日立製作所製 S−4800)により接合面を観察した。接合面の剥がれ又ははんだ合金のクラックが認められた場合を「×」、そのような不良がなく、初期状態と同様の接合面を保っていた場合を「○」とした。
2 Cu基板
3 Ni層
4 Au層
Claims (3)
- Ag及びGeと共に、Ni、Sb、及びPのうちの少なくとも1種を含有するAu−Ag−Ge系はんだ合金であって、Agを5.0質量%以上10.0質量%未満含有し、Geを7.0質量%以上20.0質量%以下含有し、Niを含有する場合その含有量は0.01質量%以上1.50質量%以下、Sbを含有する場合その含有量は0.01質量%以上21.00質量%以下、Pを含有する場合その含有量は0.001質量%以上0.500質量%以下であって、残部がAu及び不可避不純物からなることを特徴とするAu−Ag−Ge系はんだ合金。
- Ag及びGeと共にCuを含有するAu−Ag−Ge系はんだ合金であって、Agの含有量は5.0質量%以上10.0質量%未満、Geの含有量は10.4質量%以上14.5質量%以下、Cuの含有量は8.3質量%以上18.00質量%以下であって、残部がAu及び不可避不純物からなることを特徴とするAu−Ag−Ge系はんだ合金。
- 更に、Ni、Sb、及びPのうちの少なくとも1種を含有し、Niを含有する場合その含有量は0.01質量%以上1.50質量%以下、Sbを含有する場合その含有量は0.01質量%以上2.1質量%以下、Pを含有する場合その含有量は0.001質量%以上0.500質量%以下であって、残部がAu及び不可避不純物からなることを特徴とする、請求項2に記載のAu−Ag−Ge系はんだ合金。
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