JP6013248B2 - ステアリング装置およびハウジング構造 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、ピニオン軸を収容するハウジングの剛性を高めることにより、ピニオン軸の撓みを抑制することにある。
また、前記複数のリブは、前記ピニオン軸の中心軸と交差する向きの断面において、当該中心軸から放射状に延びる向きに突出するとよい。
また、前記複数のリブは、前記ピニオン軸の中心軸と交差する向きの断面において、前記ハウジングの前記外面から一方向に向けて突出するとよい。
<実施形態1>
<ステアリング装置1>
図1は、電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す図である。
図2は、図1に示す電動パワーステアリング装置1のII−II線の断面図である。
本実施形態の電動パワーステアリング装置1(以下、単に「ステアリング装置1」と呼ぶ。)は、乗り物の進行方向を任意に変えるためのかじ取り装置であり、本実施形態においては自動車に適用した構成を例示している。また、本実施形態のステアリング装置1は、いわゆるピニオンアシストタイプの装置である。
また、ステアリング装置1は、ラック軸21の端部に設けられてナックルアーム(不図示)を介して例えばタイヤに連結するタイロッド23A,23Bと、各種部材を収容するハウジング30と、ステアリング装置1は、ピニオン軸22に操舵補助力を与えるアシスト部40とを備えている。
また、ピニオン軸22は、トーションバー12に接続される。従って、ピニオン軸22は、トーションバー12を介して入力軸11から操舵力を受けて回転する。また、本実施形態では、ピニオン軸22には、アシスト部40の後述するウォームホイール43が接続する。従って、ピニオン軸22は、入力軸11からの操舵力に加えてアシスト部40からの補助操舵力を受けて回転する。
ラックハウジング31Rは、軸方向に長く伸びる略円筒状の部材であって、ラック軸21の軸方向に沿うように構成される。そして、ラックハウジング31Rは、不図示のブッシュを介してラック軸21を保持し、ラック軸21を軸方向に移動可能に収納する。
電動モータ41は、例えば3相ブラシレスモータである。そして、この電動モータ41は、電子制御ユニット60により制御されて、ウォームギヤ42を回転駆動する。
ウォームギヤ42は、電動モータ41の出力軸に連結される。また、ウォームギヤ42は、ウォームホイール43に接続して電動モータ41からの駆動力をウォームホイール43に伝達する。従って、電動モータ41の回転力がウォームホイール43により減速されてピニオン軸22に伝達される。
電子制御ユニット60は、各種演算処理を行うCPUと、CPUにて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROMと、CPUの作業用メモリ等として用いられるRAMとを有する。そして、トルク検出装置50から得た操舵トルクに基づいて、アシスト部40の電動モータ41の駆動を制御する。
次に、図1乃至図5を参照しながら、ピニオンハウジング31Pについて説明をする。なお、図3は、従来技術のピニオンハウジング310Pを説明するための図であり、図4は、本実施の形態におけるピニオンハウジング31Pを説明するための図であり、図5は、本実施の形態におけるピニオンハウジング31Pの詳細を示す図である。ここで、図5(a)は、図4におけるVaからみたピニオンハウジング31Pを示す図であり、図5(b)は、図4におけるVb−Vb線の断面図である。
そして、このような外力をピニオン軸22が受けると、ピニオン軸22が撓み、ウォームギヤ42およびウォームホイール43との噛み合いが不安定となり得る。
しかしながら、リブ320をピニオン軸22の軸方向に沿って構成した場合、ピニオンハウジング310Pの剛性を高める部分の外径が異なる場合には、外径が大きい部分の外面の一部をリブと連続させることが困難となる。
ここで、第2外周部31Bおよび第3外周部31Cの関係をみると、第2外周部31Bの方が外径が大きい。この場合、外径が大きな第2外周部31Bにおける、ピニオン軸22の軸方向と交差する方向の端部に、リブ320を形成できない部分が生じる(図3の円内参照)。したがって、この構成においては第2外周部31Bの外周面の一部とリブ320とを連続させることができない。
なお、図示の例においては、複数のリブ32が設けられる基部31Fの形状は、第3外周部31C側よりも第2外周部31B側の外径が広い略円錐台状である。
また、特に第2外周部31B側において、隣接するリブ32の間隙が拡がることにより、リブ32どうしが離間され、隣接するリブ32どうしがつながることによる余肉が抑制される。
これらのことにより、ウォームギヤ42およびウォームホイール43との噛み合いを安定させ、ステアリング装置1が路面反力を受けた際にも安定した操舵アシストを行うことができる。
また、リブ32は、ピニオン軸22の軸方向における一端側において、頂部32Pが第2外周部31Bの外周面と連続し、他端側において第3外周部31Cの外周面と連続するように構成してもよい。
また、リブ32は、ピニオン軸22のピニオン22Pとラック軸21のラック21Rとが噛み合う領域(図2参照)を挟んで、ラックガイド24(図2参照)とは反対側の外面において、概ね半周の範囲に設けられる。なお、図示の例においては、リブ32が3本設けられているが、リブ32の本数は限定されるものではない。
次に、図6および図7を参照しながら、ピニオンハウジング31Pの実施形態2について説明をする。なお、図6は、実施形態2のピニオンハウジング31Pを説明するための図であり、図7は、実施形態2のピニオンハウジング31Pの詳細を示す図である。ここで、図7(a)は、図6におけるVIIaからみたピニオンハウジング31Pを示す図であり、図7(b)は、図6におけるVIIb−VIIb線の断面図である。
また、ラック軸21から力を受けたピニオン軸22が移動し得る向き(図中矢印参照)において、ピニオンハウジング31Pの剛性をより高めることができる。
次に、図8を参照しながら、ピニオンハウジング31Pの実施形態3について説明をする。なお、図8は、実施形態3のピニオンハウジング31Pを説明するための図である。
実施形態1および2の説明においては、リブ32が第2外周部31Bの外周面と連続するように設けられることを説明した。しかしながら、例えば図8に示すように、ウォームホイール43を内側に収容する第1外周部31Aの外周面と連続するようにリブ322を設けてもよい。
次に、図9を参照しながら、ピニオンハウジング31Pの実施形態4について説明をする。なお、図9は、実施形態4のピニオンハウジング31Pを説明するための図である。
まず、図9に示すように、ピニオンハウジング31Pは、リブ323どうしの間隔が第3外周部31C側よりも第2外周部31B側が拡がるように構成されることに加えて、ピニオンハウジング31Pの第3外周部31Cに、ピニオン軸22の中心軸に直交(交差)する横方向に延びる交差リブ324が設けられている。なお、この交差リブ324は、ピニオン軸22の中心軸に対して全周あるいはほぼ全周にわたって設けられている。
このことにより、ラック軸21から力を受けたピニオン軸22が、ピニオンハウジング31Pの内側からピニオンハウジング31Pを押し広げるような力、すなわちリブ323どうしが離間するような力を加えた場合、交差リブ324がリブ323を保持する。このことにより、ピニオンハウジング31Pの剛性が高まる。
次に、図10を参照しながら、ピニオンハウジング31Pの実施形態5について説明をする。なお、図10は、実施形態5のピニオンハウジング31Pを説明するための図である。
まず、図10に示すように、ピニオンハウジング31Pは、リブ325どうしの間隔が第3外周部31C側よりも第2外周部31B側が拡がるように構成されることに加えて、ピニオンハウジング31Pの第2外周部31Bに、ピニオン軸22の中心軸に直交(交差)する横方向に延びる交差リブ326が設けられている。なお、この交差リブ326は、ピニオン軸22の中心軸に対して全周あるいはほぼ全周にわたって設けられている。
また、交差リブ326とリブ325とは交差し、交差リブ326とリブ325とが互いに連続する。すなわち、交差リブ326がリブ325を跨ぐように形成されている。
このことから、ピニオン軸22がピニオンハウジング31Pに対して、ピニオンハウジング31Pの内側からリブ325どうしを離間させる向きに力を加えた場合、交差リブ326がリブ325を保持する。つまり、ピニオンハウジング31Pの剛性が高まる。
次に、図11を参照しながら変形例について説明をする。図11は、図5(b)に示すピニオンハウジング31Pの変形例である。
上述の図5(b)に示すピニオンハウジング31Pは、ピニオン軸22の軸方向と交差する断面において、複数のリブ32のピニオン軸22の直径方向における高さが、互いに一致する構成を説明したが、リブ32の高さは互いに異なる構成であってもよい。
また、図9および図10においては、交差リブ324,326のいずれか一方を設ける構成としたが、交差リブ324,326、および上述の第1外周部31Aに設けられるリブのうち、2つ以上を組み合わせて構成してもよい。
Claims (5)
- 操舵部の操舵に対するアシスト力を付与するモータと、
前記モータからの駆動力が伝達されるウォームホイールと、
前記ウォームホイールが取り付けられるピニオン軸と、
前記ピニオン軸を回転可能に支持する軸受と、
前記ピニオン軸のピニオンに押し付けられながら当該ピニオンと噛み合うラック軸と、
前記ピニオン軸を覆うハウジングと、
前記ハウジングの外面にて前記軸受側から前記ウォームホイール側に向けて延びる複数のリブであって、当該複数のリブの各々における径方向外側の頂部の間隔が当該軸受側よりも当該ウォームホイール側で広くなるように配置された複数のリブと
を備えることを特徴とするステアリング装置。 - 前記ハウジングは、前記外面において、前記複数のリブと交差する向きに延びかつ前記軸受の外周に沿って当該複数のリブを跨ぐように配置される交差リブを備えることを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
- 前記複数のリブは、前記ピニオン軸の中心軸と交差する向きの断面において、当該中心軸から放射状に延びる向きに突出することを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
- 前記複数のリブは、前記ピニオン軸の中心軸と交差する向きの断面において、前記ハウジングの前記外面から一方向に向けて突出することを特徴とする請求項1記載のステアリング装置。
- 操舵部の操舵に対するアシスト力を付与するモータからの駆動力が伝達されるウォームホイールを収納するウォームホイール収納部と、
前記ウォームホイールが取り付けられるピニオン軸を収納するピニオン軸収納部と、
前記ピニオン軸を回転可能に支持する軸受を収納する軸受収納部と、
前記ピニオン軸のピニオンに押し付けられながら当該ピニオンと噛み合うラック軸を収納するラック軸収納部と、
前記ピニオン軸の中心軸を挟んで、当該ピニオン軸の前記ピニオンと前記ラック軸のラックとが噛み合う領域とは反対側における外面に、前記軸受側から前記ウォームホイール側に向けて放射状に拡がるように配置された複数のリブと
を備えることを特徴とするハウジング構造。
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