JP7245143B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリング装置に関するものである。
特許文献1には、互いに噛み合うピニオン軸とラック軸とを介して操舵力を車輪に伝達するラックピニオン機構を備えたステアリング装置が開示されている。
特開2008-143230号公報
特許文献1に記載されるようなラック軸を有するステアリング装置では、ラック軸は、ピニオン軸を挟んで設けられる2つのブッシュにより支持される。車幅が比較的広い車両では、2つのブッシュ間の間隔を確保できるため、何れのブッシュにもラック軸のギヤ部が進入しない状態でラック軸を支持することが可能である。一方で、車幅が比較的狭い車両では、2つのブッシュ間の間隔が制限されることになるが、単にブッシュ間の間隔を狭めてしまうと、ラック軸のギヤ部が常にブッシュに挿通した状態となる。
このようにラック軸のギヤ部が常にブッシュに挿通した状態となると、ラックギヤのエッジ部がブッシュに接触し続けることで局所的に面圧が上昇し、ブッシュが偏摩耗してしまったり、破損してしまったりするおそれがある。この結果、車幅が比較的狭い車両では、ラック軸とブッシュとの間の摺動抵抗が変化し、車両の操作性が低下してしまうおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、車幅が比較的狭い車両における車両の操作性を向上させることを目的とする。
本発明は、ステアリング装置が、ラックギヤが形成され車輪を転舵させるラック軸と、ラック軸を収容するハウジングと、ラックギヤと噛み合うピニオンギヤが形成されラック軸に操舵力を伝達するピニオン軸と、ハウジングに設けられラック軸を摺動自在に支持する第1ブッシュ及び第2ブッシュと、を備え、ラック軸が、ラックギヤが設けられるギヤ部と、ギヤ部の一方の端部に設けられる第1円柱部と、ギヤ部の他方の端部に設けられる第2円柱部と、を有し、第1ブッシュ及び第2ブッシュが、ピニオン軸を挟んでハウジングに配置され、ラック軸の軸方向におけるギヤ部の長さは、ピニオン軸の軸心から第1ブッシュのピニオン軸側の端面までの長さ及びピニオン軸の軸心から第2ブッシュのピニオン軸側の端面までの長さよりも長く、ラック軸の軸方向におけるギヤ部の長さは、第1ブッシュのピニオン軸とは反対側の端面と第2ブッシュのピニオン軸とは反対側の端面との間の長さよりも短く設定され、ピニオン軸の回転に伴いラック軸が一方の方向に移動し、第2ブッシュに第2円柱部が対向すると、第1ブッシュにギヤ部が対向した状態となり、ピニオン軸の回転に伴いラック軸が他方の方向に移動し、第1ブッシュに第1円柱部が対向すると、第2ブッシュにギヤ部が対向した状態となることを特徴とする。
この発明では、ピニオン軸の回転に伴いラック軸が一方の方向に移動し、第2ブッシュに第2円柱部が対向すると、第1ブッシュにギヤ部が対向した状態となり、ピニオン軸の回転に伴いラック軸が他方の方向に移動し、第1ブッシュに第1円柱部が対向すると、第2ブッシュにギヤ部が対向した状態となる。このため、車幅が比較的狭い車両にステアリング装置を適用するために、第1ブッシュと第2ブッシュとの間の間隔を狭くし、ギヤ部が第1ブッシュ及び第2ブッシュに挿通可能な構成となった場合であっても、第1ブッシュ及び第2ブッシュにギヤ部が常に挿通した状態となることはなく、ラックギヤのエッジ部が各ブッシュの内周面に接触し続けることが回避される。この結果、ブッシュの偏摩耗及び破損を抑制することができる。また、ピニオン軸の軸心から第1ブッシュのピニオン軸側の端面までの長さ及びピニオン軸の軸心から第2ブッシュのピニオン軸側の端面までの長さよりも、ラック軸の軸方向におけるギヤ部の長さが長く設定される。このように、ギヤ部の長さを、第1ブッシュ及び第2ブッシュにギヤ部が挿通可能なほど長くすることで、車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100が適用される場合であっても、要求される転舵角を得ることができる。また、第1ブッシュのピニオン軸とは反対側の端面と第2ブッシュのピニオン軸とは反対側の端面との間の長さよりも、ラック軸の軸方向におけるギヤ部の長さが短く設定される。このため、ラック軸はブッシュによって常に支持された状態となる。このようにラック軸がブッシュによって常に支持されることで、ラック軸の摺動抵抗の変化が小さくなるため、結果として、ラック軸の移動がスムーズになり、車両の操作性を向上させることができる。
また、本発明は、第1ブッシュが、ラック軸の軸方向においてハウジングの一方の端部寄りに設けられ、第2ブッシュが、ラック軸の軸方向においてハウジングの他方の端部寄りに設けられることを特徴とする。
この発明では、ラック軸の軸方向においてハウジングの一方の端部寄りに第1ブッシュが設けられ、他方の端部寄りに第2ブッシュが設けられる。このようにハウジングの両端部に第1ブッシュ及び第2ブッシュが設けられた構成とすることによって、ラック軸の軸方向におけるハウジングの長さが短縮化されるため、車幅が比較的狭い車両に対してステアリング装置を容易に組み付けることが可能となる。
本発明によれば、車両の操作性を向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るステアリング装置の構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係るステアリング装置のラック軸の軸方向における断面図である。 図3は、図2のステアリング装置のラック軸が一方の方向に移動した状態を示す断面図である。 図4は、図2のステアリング装置のラック軸が他方の方向に移動した状態を示す断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係るステアリング装置の変形例のラック軸の軸方向における断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るステアリング装置100について説明する。
ステアリング装置100は、車両に搭載され、運転者がステアリングホイール1に加える操舵トルクを変換して車輪6を転舵する装置である。以下では、ステアリング装置100が電動パワーステアリング装置である場合について説明する。
図1に示すように、ステアリング装置100は、運転者によるステアリングホイール1の操作(以下、「ステアリング操作」と称する。)に伴って回転する入力シャフト2と、車輪6を転舵させるラック軸21に連係する出力シャフト3と、入力シャフト2と出力シャフト3を連結するトーションバー4と、を備える。入力シャフト2、出力シャフト3、及びトーションバー4によってステアリングシャフト7が構成される。
出力シャフト3の下部には、ラック軸21に形成されたラックギヤ21aと噛み合うピニオンギヤ5aが形成されたピニオン軸5が設けられる。ラック軸21は、ピニオン軸5から伝達される操舵力である回転力を直線方向の推力に変換するために後述の支持機構20によって支持される。これにより、運転者によるステアリング操作が行われステアリングシャフト7が回転すると、その回転はピニオンギヤ5a及びラックギヤ21aを介してラック軸21の直線運動に変換される。そして、ラック軸21の変位がタイロッド13及びナックルアーム14を介して車輪6に伝達され、車輪6はステアリング操作に応じて転舵される。
また、ステアリング装置100は、運転者によるステアリングホイール1の操舵を補助するための動力源である電動モータ10と、電動モータ10の回転を減速してステアリングシャフト7に伝達する減速機11と、運転者によるステアリング操作に伴う入力シャフト2と出力シャフト3との相対回転によってトーションバー4に作用するトルクを検出するトルクセンサ12と、トルクセンサ12の検出結果に基づいて電動モータ10の駆動を制御するコントローラ30と、をさらに備える。
減速機11は、電動モータ10の出力軸に連結されるウォームシャフト11aと、出力シャフト3に連結されウォームシャフト11aに噛み合うウォームホイール11bと、からなる。電動モータ10が出力するトルクは、ウォームシャフト11aからウォームホイール11bに伝達されて出力シャフト3に操舵補助トルクとして付与される。
コントローラ30は、電動モータ10の動作を制御するCPUと、CPUの処理動作に必要な制御プログラムや設定値等が記憶されたROMと、トルクセンサ12等の各種センサが検出した情報を一時的に記憶するRAMと、を有する。
運転者によるステアリング操作に伴って入力シャフト2に付与される操舵トルクはトルクセンサ12によって検出され、トルクセンサ12はその操舵トルクに対応する電圧信号をコントローラ30に出力する。コントローラ30は、トルクセンサ12からの電圧信号に基づいて、電動モータ10が出力するトルクを演算し、そのトルクが発生するように電動モータ10の駆動を制御する。
このように、ステアリング装置100は、入力シャフト2に付与される操舵トルクをトルクセンサ12にて検出し、その検出結果に基づいて電動モータ10の駆動をコントローラ30にて制御して運転者のステアリング操作をアシストする。
次に、図2を参照して、ラック軸21を支持する支持機構20について説明する。図2は、ラック軸21の軸方向における断面図であり、ラック軸21の軸心O1を通りラックギヤ21aが形成される面に対して垂直な平面において切断した断面を示している。
ラック軸21は、ラックギヤ21aが設けられるギヤ部21bと、ギヤ部21bの両端に設けられる第1及び第2円柱部21c,21dと、を有する棒状部材である。ギヤ部21bは、歯が形成された部分と、歯を形成するために何らかの加工が施された部分と、を含む部分であって、断面形状が円形ではない部分である。第1及び第2円柱部21c,21dは、断面形状が円形の部分であり、それぞれの端部にはタイロッド13が連結される。なお、第1及び第2円柱部21c,21dは、それぞれ中実軸であっても中空軸であってもよいが、剛性を確保する観点からは、中実軸とすることが好ましく、軽量化の観点からは、中空軸とすることが好ましい。
この棒状のラック軸21を支持する支持機構20は、図2に示すように、ラック軸21を収容するハウジング22と、ハウジング22に設けられラック軸21を摺動自在に支持する第1及び第2ブッシュ23,24と、ラック軸21をピニオン軸5に向けて押圧する押圧機構25と、を有する。
ハウジング22には、ハウジング22に貫通して形成されラック軸21を収容する第1収容孔22aと、第1収容孔22aに交差する方向に形成されピニオンギヤ5aを収容する第2収容孔22bと、第1収容孔22aの一端に形成され第1ブッシュ23を収容する第3収容孔22cと、第1収容孔22aの他端に形成され第2ブッシュ24を収容する第4収容孔22dと、ラック軸21の軸心O1を挟んでピニオンギヤ5aとラックギヤ21aとの噛合部の反対側に形成され押圧機構25を収容する第5収容孔22eと、が設けられる。
押圧機構25は、ラック軸21に摺接するプレッシャパッド25aと、ハウジング22に螺合するアジャスタ25bと、プレッシャパッド25aとアジャスタ25bとの間に圧縮された状態で介装されピニオンギヤ5aに向けてプレッシャパッド25aを付勢するスプリング25cと、を有する。
アジャスタ25bの螺合位置を変更することにより、スプリング25cのセット荷重が調整され、プレッシャパッド25aがラック軸21を押圧する力が調整される。ラック軸21がピニオン軸5に向けて付勢されることにより、ラックギヤ21aとピニオンギヤ5aとの間のバックラッシュが低減され、ピニオンギヤ5aが回転してラック軸21が移動する際の歯打ち音が低減される。
第1ブッシュ23は、ハウジング22の第3収容孔22cに圧入固定される円筒状の部材であり、青銅等の金属や樹脂で形成される。第1ブッシュ23は、内周面23aによりラック軸21の第1円柱部21cとギヤ部21bとを摺動支持することが可能である。
第2ブッシュ24は、ハウジング22の第4収容孔22dに圧入固定される円筒状の部材であり、第1ブッシュ23と同様に、青銅等の金属や樹脂で形成される。第2ブッシュ24は、内周面24aによりラック軸21の第2円柱部21dとギヤ部21bとを摺動支持することが可能である。
このようにハウジング22の一方の端部寄りには第1ブッシュ23が配置され、他方の端部寄りには第2ブッシュ24が配置される。このため、ラック軸21の軸方向におけるハウジング22の長さは必要最小限の長さとなる。
なお、上述のように、ラック軸21を支持可能なブッシュが二つ設けられる場合、ラック軸21は、ピニオンギヤ5aと第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との3点において支持されることになる。このように軸部材を3点で支持する場合、2点で支持する場合と比較し、摺動抵抗が大きくなりやすいため、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24の何れか一方の内径を他方の内径よりも大きくしてもよい。
ここで、車幅が比較的広い車両では、ラック軸21の軸心O1方向におけるハウジング22の長さを長くすることができるため、第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との間の間隔を十分確保することができる。つまり、車幅が比較的広い車両では、転舵角が大きいときであっても第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが進入することを回避することが可能である。
一方で、車幅が比較的狭い車両、例えば、不整地を含む様々な地形を走行可能な全地形対応車(ATV : All Terrain Vehicle)や多用途四輪車(SSV : Side by Side Vehicle)では、ラック軸21の軸心O1方向におけるハウジング22の長さを長くすることができず、第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との間の間隔が制限される。このような場合、単に第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との間の間隔を狭めてしまうと、ギヤ部21bが第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に常に挿通した状態となる。
このようにギヤ部21bが第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に常に挿通した状態となると、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることで局所的に面圧が上昇し、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりするおそれがある。このため、車幅が比較的狭い車両では、ラック軸21を摺動支持する各ブッシュ23,24の接触面積が徐々に減少し、ラック軸21と各ブッシュ23,24との間の摺動抵抗が変化することで操舵力にばらつきが生じ、結果として、車両の操作性が低下してしまうおそれがある。
本実施形態では、ギヤ部21bが第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に常に挿通した状態となることを回避することによって、上記構成のステアリング装置100が、全地形対応車等の車幅が比較的狭い車両に適用される場合であっても、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりすることを抑制し、車両の操作性を向上させている。
次に、図2~4を参照し、上記構成のステアリング装置100のラック軸21と各ブッシュ23,24との関係性について説明する。図3は、図2に示されるラック軸21が一方の方向に移動した状態を示す断面図であり、図4は、図2に示されるラック軸21が他方の方向に移動した状態を示す断面図である。
図2に示すように、ラック軸21の軸心O1方向におけるギヤ部21bの長さである第1長さL1は、ピニオン軸5の軸心O2から第1ブッシュ23のピニオン軸5側の端面23bまでの長さである第2長さL2及びピニオン軸5の軸心O2から第2ブッシュ24のピニオン軸5側の端面24bまでの長さである第3長さL3よりも長く設定される。
より好ましくは、ラック軸21の軸心O1方向におけるギヤ部21bの第1長さL1は、第1ブッシュ23のピニオン軸5とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の長さである第4長さL4よりも長く設定される。
このように、ギヤ部21bの第1長さL1を、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが挿通可能なほど長くすることによって、車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100が適用される場合であっても、要求される転舵角を得ることが可能となる。
また、上記構成のステアリング装置100において、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が一方の方向、具体的には第2ブッシュ24から第1ブッシュ23に向かう方向に移動すると、図3に示されるように、第2ブッシュ24に第2円柱部21dが挿通するとともに、第1ブッシュ23にギヤ部21bが挿通した状態となる。
同様に、上記構成のステアリング装置100において、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が他方の方向、具体的には第1ブッシュ23から第2ブッシュ24に向かう方向に移動すると、図4に示されるように、第1ブッシュ23に第1円柱部21cが対向するとともに、第2ブッシュ24にギヤ部21bが対向した状態となる。
つまり、上記構成のステアリング装置100では、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが挿通可能であるが、ギヤ部21bは第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に常に挿通してはおらず、第1ブッシュ23には第1円柱部21cが挿通したり、第2ブッシュ24には第2円柱部21dが挿通したりすることになる。
このように第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが常に挿通した状態とはならないため、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることを回避することが可能となる。この結果、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりすることが抑制され、ラック軸21と各ブッシュ23,24との間の摺動抵抗が安定することで車両の操作性を向上させることができる。
以上の実施形態によれば以下の効果を奏する。
ステアリング装置100では、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が一方の方向に移動し、第2ブッシュ24に第2円柱部21dが対向すると、第1ブッシュ23にギヤ部21bが対向した状態となり、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が他方の方向に移動し、第1ブッシュ23に第1円柱部21cが対向すると、第2ブッシュ24にギヤ部21bが対向した状態となる。
このため、全地形対応車等の車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100を適用するために、第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との間の間隔を狭くし、ギヤ部21bが第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に挿通可能であったとしても、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが常に挿通した状態となることはなく、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることが回避される。
このようにラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることが回避されることによって、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりすることが抑制され、ラック軸21と各ブッシュ23,24との間の摺動抵抗を安定させることが可能となる。この結果、車両の操作性を向上させることができる。
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、ラック軸21の軸心O1方向におけるギヤ部21bの第1長さL1が、第1ブッシュ23のピニオン軸5とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の第4長さL4よりも長く設定される。これに代えて、図5に示すステアリング装置100の変形例のように、ラック軸21の軸心O1方向におけるギヤ部21bの第1長さL1を、第1ブッシュ23のピニオン軸5とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の第4長さL4よりも短く設定してもよい。
なお、図5に示される変形例においてもラック軸21の軸心O1方向におけるギヤ部21bの第1長さL1は、ピニオン軸5の軸心O2から第1ブッシュ23のピニオン軸5側の端面23bまでの第2長さL2及びピニオン軸5の軸心O2から第2ブッシュ24のピニオン軸5側の端面24bまでの第3長さL3よりも長く設定される。
このため、車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100が適用される場合であっても、要求される転舵角を得ることができる。
また、図5に示される変形例では、ラック軸21がどのような位置にあっても、ギヤ部21bは第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に同時に完全に挿通することはない。つまり、ラック軸21は、第1円柱部21cが第1ブッシュ23により支持された状態、第2円柱部21dが第2ブッシュ24により支持された状態、及び、第1円柱部21cが第1ブッシュ23により支持されるとともに第2円柱部21dが第2ブッシュ24により支持された状態の何れかの状態となる。
このように、ラック軸21がブッシュ23,24によって常に支持されることで、ラック軸21の摺動抵抗の変化が小さくなるため、結果として、ラック軸21の移動がスムーズになり、車両の操作性を向上させることができる。さらに、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることが回避されることによって、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりすることが抑制され、ラック軸21と各ブッシュ23,24との間の摺動抵抗を安定させることが可能となる。この結果、車両の操作性を向上させることができる。
なお、ラック軸21の軸心O1方向におけるギヤ部21bの第1長さL1は、要求される転舵角に応じて、ピニオン軸5の軸心O2から第1ブッシュ23のピニオン軸5側の端面23bまでの第2長さL2とピニオン軸5の軸心O2から第2ブッシュ24のピニオン軸5側の端面24bまでの第3長さL3とを足し合わせた第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との対向面間の長さよりも短く設定されてもよい。
また、上記実施形態では、操舵ハンドルは、ステアリングホイール1である。これに代えて、操舵ハンドルは、例えば、バーハンドルや操縦桿等その他の形態のものであってもよい。
また、上記実施形態では、ステアリング装置100が電動モータ10等を備えた電動パワーステアリング装置である場合について説明したが、ステアリング装置100は、電動モータ10等を備えていないものであってもよい。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ステアリング装置100は、ラックギヤ21aが形成され車輪6を転舵させるラック軸21と、ラック軸21を収容するハウジング22と、ラックギヤ21aと噛み合うピニオンギヤ5aが形成されラック軸21に操舵力を伝達するピニオン軸5と、ハウジング22に設けられラック軸21を摺動自在に支持する第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24と、を備え、ラック軸21は、ラックギヤ21aが設けられるギヤ部21bと、ギヤ部21bの一方の端部に設けられる第1円柱部21cと、ギヤ部21bの他方の端部に設けられる第2円柱部21dと、を有し、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24は、ピニオン軸5を挟んでハウジング22に配置され、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が一方の方向に移動し、第2ブッシュ24に第2円柱部21dが対向すると、第1ブッシュ23にギヤ部21bが対向した状態となり、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が他方の方向に移動し、第1ブッシュ23に第1円柱部21cが対向すると、第2ブッシュ24にギヤ部21bが対向した状態となる。
この構成では、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が一方の方向に移動し、第2ブッシュ24に第2円柱部21dが対向すると、第1ブッシュ23にギヤ部21bが対向した状態となり、ピニオン軸5の回転に伴いラック軸21が他方の方向に移動し、第1ブッシュ23に第1円柱部21cが対向すると、第2ブッシュ24にギヤ部21bが対向した状態となる。このため、全地形対応車等の車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100を適用するために、第1ブッシュ23と第2ブッシュ24との間の間隔を狭くし、ギヤ部21bが第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に挿通可能な構成となった場合であっても、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが常に挿通した状態となることはなく、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることが回避される。
このように、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることが回避されることによって、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりすることが抑制され、ラック軸21と各ブッシュ23,24との間の摺動抵抗を安定させることが可能となる。この結果、車両の操作性を向上させることができる。
また、第1ブッシュ23は、ラック軸21の軸方向においてハウジング22の一方の端部寄りに設けられ、第2ブッシュ24は、ラック軸21の軸方向においてハウジング22の他方の端部寄りに設けられる。
この構成では、ラック軸21の軸方向においてハウジング22の一方の端部寄りに第1ブッシュ23が設けられ、他方の端部寄りに第2ブッシュ24が設けられる。このようにハウジング22の両端部に第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24が設けられた構成とすることによって、ラック軸21の軸方向におけるハウジング22の長さが短縮化されるため、全地形対応車等の車幅が比較的狭い車両に対してステアリング装置100を容易に組み付けることが可能となる。
また、ラック軸21の軸方向におけるギヤ部21bの第1長さL1は、ピニオン軸5の軸心O2から第1ブッシュ23のピニオン軸5側の端面23bまでの第2長さL2及びピニオン軸5の軸心O2から第2ブッシュ24のピニオン軸5側の端面24bまでの第3長さL3よりも長く設定される。
この構成では、ピニオン軸5の軸心O2から第1ブッシュ23のピニオン軸5側の端面23bまでの第2長さL2及びピニオン軸5の軸心O2から第2ブッシュ24のピニオン軸5側の端面24bまでの第3長さL3よりも、ラック軸21の軸方向におけるギヤ部21bの第1長さL1が長く設定される。このように、ギヤ部21bの第1長さL1を、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが挿通可能なほど長くすることで、車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100が適用される場合であっても、要求される転舵角を得ることができる。
また、ラック軸21の軸方向におけるギヤ部21bの第1長さL1は、第1ブッシュ23のピニオン軸5とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の第4長さL4よりも長く設定される。
この構成では、第1ブッシュ23のピニオン軸5とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の第4長さL4よりも、ラック軸21の軸方向におけるギヤ部21bの第1長さL1が長く設定される。このように、ギヤ部21bの第1長さL1を、第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24にギヤ部21bが挿通可能なほど長くすることで、車幅が比較的狭い車両にステアリング装置100が適用される場合であっても、要求される転舵角を得ることができる。
また、ラック軸21の軸方向におけるギヤ部21bの第1長さL1は、第1ブッシュ23のピニオン軸とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の第4長さL4よりも短く設定される。
この構成では、第1ブッシュ23のピニオン軸5とは反対側の端面23cと第2ブッシュ24のピニオン軸5とは反対側の端面24cとの間の第4長さL4よりも、ラック軸21の軸方向におけるギヤ部21bの第1長さL1が短く設定される。このため、ラック軸21がどのような位置にあっても、ギヤ部21bが第1ブッシュ23及び第2ブッシュ24に同時に完全に挿通した状態となることがない。つまり、ラック軸21は、第1円柱部21cが第1ブッシュ23により支持された状態、第2円柱部21dが第2ブッシュ24により支持された状態、及び、第1円柱部21cが第1ブッシュ23により支持されるとともに第2円柱部21dが第2ブッシュ24により支持された状態の何れかの状態となる。
このように、ラック軸21がブッシュ23,24によって常に支持されることで、ラック軸21の摺動抵抗の変化が小さくなるため、結果として、ラック軸21の移動がスムーズになり、車両の操作性を向上させることができる。さらに、ラックギヤ21aのエッジ部が各ブッシュ23,24の内周面23a,24aに接触し続けることが回避されることによって、各ブッシュ23,24が偏摩耗してしまったり、破損してしまったりすることが抑制され、ラック軸21と各ブッシュ23,24との間の摺動抵抗を安定させることが可能となる。この結果、車両の操作性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100・・・ステアリング装置、5・・・ピニオン軸、5a・・・ピニオンギヤ、6・・・車輪、21・・・ラック軸、21a・・・ラックギヤ、21b・・・ギヤ部、21c・・・第1円柱部、21d・・・第2円柱部、22・・・ハウジング、23・・・第1ブッシュ、24・・・第2ブッシュ

Claims (2)

  1. ラックギヤが形成され、車輪を転舵させるラック軸と、
    前記ラック軸を収容するハウジングと、
    前記ラックギヤと噛み合うピニオンギヤが形成され、前記ラック軸に操舵力を伝達するピニオン軸と、
    前記ハウジングに設けられ前記ラック軸を摺動自在に支持する第1ブッシュ及び第2ブッシュと、を備え、
    前記ラック軸は、前記ラックギヤが設けられるギヤ部と、前記ギヤ部の一方の端部に設けられる第1円柱部と、前記ギヤ部の他方の端部に設けられる第2円柱部と、を有し、
    前記第1ブッシュ及び前記第2ブッシュは、前記ピニオン軸を挟んで前記ハウジングに配置され、
    前記ラック軸の軸方向における前記ギヤ部の長さは、前記ピニオン軸の軸心から前記第1ブッシュの前記ピニオン軸側の端面までの長さ及び前記ピニオン軸の軸心から前記第2ブッシュの前記ピニオン軸側の端面までの長さよりも長く、
    前記ラック軸の軸方向における前記ギヤ部の長さは、前記第1ブッシュの前記ピニオン軸とは反対側の端面と前記第2ブッシュの前記ピニオン軸とは反対側の端面との間の長さよりも短く設定され、
    前記ピニオン軸の回転に伴い前記ラック軸が一方の方向に移動し、前記第2ブッシュに前記第2円柱部が対向すると、前記第1ブッシュに前記ギヤ部が対向した状態となり、
    前記ピニオン軸の回転に伴い前記ラック軸が他方の方向に移動し、前記第1ブッシュに前記第1円柱部が対向すると、前記第2ブッシュに前記ギヤ部が対向した状態となることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記第1ブッシュは、前記ラック軸の軸方向において前記ハウジングの一方の端部寄りに設けられ、
    前記第2ブッシュは、前記ラック軸の軸方向において前記ハウジングの他方の端部寄りに設けられることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
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