JP2013256264A - ラック&ピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラックとピニオンのバックラッシュの経時変化を吸収してラトル音の発生を常に安定して抑制することができるラック&ピニオン式ステアリング装置を提供すること。
【解決手段】ステアリングシャフト5の回転変位をピニオン18とラック20によってラック軸19及びタイロッド26の直線変位に変換する装置であって、スプリング(付勢手段)23の付勢力をサポートヨークを介してラック軸19に伝達してラック20をピニオン18側に付勢するようにしたラック&ピニオン式ステアリング装置1において、前記タイロッド26の振動数を加速度センサ28によって検出し、検出された振動数に応じてソレノイド(アクチュエータ)24を制御してスプリング23の付勢力を変更するコントローラ(制御手段)9を設け、該コントローラ9によってピニオン18とラック20のバックラッシュが判別値に近づくようソレノイド24をフィードバック制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のステアリングシャフトの回転変位を、互いに噛合するピニオンとラックによってラック軸及びタイロッドの直線変位に変換するラック&ピニオン式ステアリング装置に関するものである。
車両のステアリングシャフトの回転変位を、互いに噛合するピニオンとラックによってラック軸及びタイロッドの直線変位に変換して操舵輪である左右の前輪を所望の方向に転舵させるラック&ピニオン式ステアリング装置においては、スプリング等の付勢手段の付勢力をサポートヨークを介してラック軸に伝達して該ラック軸に形成されたラックをピニオン側に付勢してラックとピニオンのバックラッシュを適正値に保持する構成が採用されている。
斯かるラック&ピニオン式ステアリング装置においては、長期の使用によってサポートヨークの摺動部やラック軸の外周面の初期磨耗、及び、ラックとピニオンのギヤ歯面の磨耗が増大してピニオンとラックとのバックラッシュが大きくなると、例えば悪路走行時等においてキックバック等の大きな荷重や振動がタイヤを介してラック軸に作用し、ラックとピニオンとの間でラトル音(歯打ち音)と称される金属音が発生するという問題があった。
そこで、特許文献1には、サポートヨークの傾斜面に係合する2つのカム部材と、両カム部材をサポートヨークの移動方向に対して直交する方向に付勢する圧縮コイルばねを設け、該圧縮コイルばねによって付勢されたカム部材によってサポートヨークをラック軸側に常時付勢することによって、サポートヨークの磨耗を補償してラックとピニオンの噛み合い部の押圧力を略一定に維持し、これによって騒音の発生を抑制するようにした構成が提案されている。
又、特許文献2には、車速センサによって検出される車両の車体速度と加速度センサによって検出されるタイロッドの軸方向加速度に基づいて油圧調整弁を制御し、油圧ポンプによって発生された油圧を油圧調整弁によって調整することによってラックの押圧力を変化させ、該ラックとピニオンとの摩擦力を増減させて打音(ラトル音)やキックバック等の発生を防ぐようにした構成が提案がなされている。
特開2011−173466号公報 特開昭60−053467号公報
しかしながら、特許文献1において提案された構成では、圧縮コイルばねによってサポートヨークをラック軸側に付勢する構成が採用されているため、サポートヨークがラックをピニオン側に押す力が徐々にではあるが低下し、ラックとピニオンのバックラッシュが大きくなってラトル音が発生する可能性がある。このようなラトル音の発生を防ぐために圧縮コイルばねの付勢力を過度に大きくすると、ラックとピニオンとの噛み合い抵抗や摩擦抵抗が増加し、ステアリングの操作性が悪化する可能性がある。
又、特許文献2において提案された構成は、ラトル音発生の主原因であるラックとピニオンのバックラッシュを制御するのではなく、ラックの押し付け油圧を制御して摩擦力を調整する方式を採用しているため、ラックとピニオンのバックラッシュのバラツキのためにラトル音に対する効果に個体差が生じるという問題がある。そして、この方式では予め決められたロジックによって制御がなされ、ラックとピニオンの磨耗によるバックラッシュの経時変化が考慮されていないため、ラトル音の発生を長期に亘って防ぐことができないという問題もある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、ラックとピニオンのバックラッシュの経時変化を吸収してラトル音の発生を常に安定して抑制することができるラック&ピニオン式ステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、車両のステアリングシャフトの回転変位を、互いに噛合するピニオンとラックによってラック軸及びタイロッドの直線変位に変換する装置であって、付勢手段の付勢力をサポートヨークを介して前記ラック軸に伝達して前記ラックを前記ピニオン側に付勢するようにしたラック&ピニオン式ステアリング装置において、前記ラック軸又は前記タイロッドの振動数に応じて前記付勢手段の付勢力を変更する制御手段を設けたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記付勢手段をスプリングで構成し、該スプリングを伸縮させてその付勢力を変更するアクチュエータを設けたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
前記ラック軸又は前記タイロッドの加速度を検出する加速度センサと、
前記ステアリングシャフトのトルクを検出するトルクセンサと、
前記加速度センサによって検出された加速度から前記ラック軸又は前記タイロッドの変位を算出する演算回路と、
を設け、前記制御手段は、前記演算回路によって算出された前記ラック軸又は前記タイロッドの変位と前記トルクセンサによって検出されたトルクから前記ピニオンと前記ラックのバックラッシュを算出し、算出したバックラッシュが所定の値に近づくよう前記アクチュエータをフィードバック制御することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記制御手段は、前記加速度センサによって検出される前記ラック軸又は前記タイロッドの振動数が所定の範囲内にあるときのみ前記フィードバック制御を行うことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ラック軸又はタイロッドの振動数がラトル音が発生し易い値(20Hz程度)を示すときに付勢手段の付勢力を変更し、ラックとピニオンのバックラッシュを適正な値に調整することができるため、ラックとピニオンのバックラッシュの経時変化を吸収してラトル音の発生を常に安定して抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、サポートヨークを介してラックを付勢するスプリングをアクチュエータによって伸縮させることによって該スプリングの付勢力を容易に調整することができるため、ラックとピニオンのバックラッシュの制御が容易化する。又、スプリングを介してアクチュエータの力をラックに作用させることができるため、アクチュエータの動きに伴う過度の押し付け力がラックに作用してしまうこがを抑制されるとともに、タイヤから入力される衝撃荷重をスプリングによって吸収することができるため、アクチュエータを衝撃荷重から保護して該アクチュエータの耐久性を高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、加速度センサによって検出されたラック軸又はタイロッドの加速度からラック軸又はタイロッドの変位を算出し、この変位とトルクセンサによって検出されたステアリングシャフトのトルクからピニオンとラックのバックラッシュを算出し、算出したバックラッシュが所定の値(ラトル音が発生しづらい設計値)に近づくようアクチュエータをフィードバック制御するようにしたため、ラックとピニオンのバックラッシュの経時変化を吸収してラトル音の発生を常に安定して抑制することができる。
請求項4記載の発明によれば、加速度センサによって検出されるラック軸又はタイロッドの振動数が所定の範囲、具体的にはラトル音が発生し易い値(20Hz程度)を示すときにのみアクチュエータのフィードバック制御を行うようにしたため、車両の旋回時等のようにラトル音が発生しづらい高トルク作用時には制御を省略して制御機器の耐久性向上を図ることができる。
本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置の基本構成図である。 本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置のステアリングギヤボックスの内部構造を示す断面図である。 本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置の制御系の構成を示すブロック図である。 加速度センサとトルクセンサの検出データ、演算回路によって算出される変位及び制御手段によって算出されるバックラッシュを示す図である。 本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置の制御手順を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置の基本構成図であり、本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置1は、運転者によるステアリングホイール2の回動操作によって操舵輪である左右一対の前輪3(図1には一方のみ図示)を転舵させるものであって、運転者の操作力を電動モータ4の動力によってアシストする電動パワーステアリング装置を構成している。
このラック&ピニオン式ステアリング装置1に設けられたステアリングシャフト5の上端には前記ステアリングホイール2が結着されており、同ステアリングシャフト5の中間部にはトルクセンサ6と減速機7が設けられている。ここで、前記電動モータ4の回転動力(補助動力)は減速機7を介してステアリングシャフト5に伝達され、この回転動力によって運転者によるステアリングホイール2の操作力がアシストされる。又、トルクセンサ6によって検出されるステアリングシャフト5のトルクと車速センサ8によって検出される車速は制御手段であるコントローラ9に入力され、コントローラ9は、これに入力されるトルクと車速に基づいて電動モータ4を駆動制御する。
又、ステアリングシャフト5の下端にはユニバーサルジョイント10によって中間軸11の上端が連結されており、中間軸11の下端はユニバーサルジョイント12を介してステアリングギヤボックス13の入力軸14に連結されている。ここで、ステアリングギヤボックス13の内部構造を図2に基づいて説明する。
図2はステアリングギヤボックスの内部構造を示す断面図であり、ステアリングギヤボックス13のハウジング15内には前記入力軸14が上下のベアリング16,17によって回転可能に支持されて収容されており、該入力軸14の上下のベアリング16,17の間の中間部にはピニオン18が形成されている。そして、ハウジング15には車幅方向(図2の紙面垂直方向)に配されたラック軸19が貫通しており、このラック軸19に形成されたラック20は入力軸14に形成された前記ピニオン18に噛合している。
又、ハウジング15には、横方向に(ラック軸19に垂直な方向)に保持孔15aが貫設されており、この保持孔15aにはサポートヨーク21が保持孔15aの軸方向に摺動可能に嵌合保持されている。そして、保持孔15aの開口部はヨークプラグ22によって閉塞されている。ここで、サポートヨーク21のラック軸19に対向する一端面には、ラック軸19の背面に摺動可能に当接するラック軸19の背面に合致する断面半円状の嵌合孔21aが形成されており、同サポートヨーク21の他端面には円穴21bが形成されている。そして、円穴21b内には付勢手段であるスプリング23が収容されている。
更に、ハウジング15の外部(ヨークプラグ22の外部)にはアクチュエータであるソレノイド24が配設されており、このソレノイド24から保持孔15aの軸方向に延びる進退可能なロッド24aは前記ヨークプラグ22を貫通してハウジング15の保持孔15a内に臨んでいる。そして、このロッド24aの先端には円板状のスプリング受け25が結着されており、このスプリング受け25は前記スプリング23の一端を受けている。従って、ソレノイド24のロッド24aは、スプリング受け25からスプリング23に伝えられ、スプリング23の付勢力はサポートヨーク21をラック軸19に押し付けるように働く。そして、ラック軸19は、その背面をサポートヨーク21で押され、該ラック軸19に形成されたラック20は、入力軸14のピニオン18に噛み合う方向に押圧される。尚、ロッド24aがソレノイド24に最も引き込まれた状態でも、スプリング23の付勢力によってサポートヨーク21はラック軸19の背面に押し付けられており、ラック20は常時ピニオン18に噛み合う方向に押圧されている。
ところで、図1に示すように、前記ラック軸19の長手方向両端(図1には一端のみ図示)は、タイロッド26及びナックル27を介して左右の各前輪3にそれぞれ連結されている。そして、タイロッド26には、該タイロッド26の加速度及び振動数を検出する加速度センサ28が設けられている。尚、本実施の形態では、加速度センサ28をタイロッド26に設けたが、加速度センサ28をラック軸19に設けて該ラック軸19の加速度と振動数を検出するようにしても良い。
而して、車両の走行中に運転者がステアリングホイール2を回転操作すると、その回転は、ステアリングシャフト5から中間軸11を経てステアリングギヤボックス13の入力軸14へと伝達されて該入力軸14が回転する。そして、この入力軸14の回転は、該入力軸14に形成されたピニオン18とこれに噛合するラック20によってラック軸19の車幅方向(左右方向)の直線運動に変換され、このラック軸19の車幅方向の直線運動がタイロッド26とナックル27を経て左右の前輪3に伝達されて該前輪3の回動運動に変換され、これによって左右の前輪3が所望の方向に転舵される。
尚、前述のように、コントローラ9は、トルクセンサ6から入力されるトルクと車速センサ8から入力される車速に応じた電力を電動モータ4に供給して該電動モータ4を駆動するため、この電動モータ4によってステアリング操作の適切な補助動力が発生し、この補助動力が減速機7を経てステアリングシャフト5に伝達されるため、運転者はステアリングホイール2によるステアリング操作を楽に行うことができる。
而して、本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置1は、タイロッド26の振動数に応じてコントローラ9がソレノイド24を制御することによってスプリング23の付勢力(ラック軸19の背面へのサポートヨーク21の押し付け力)を変更することを特徴とするが、その制御系は図3に示すように構成されている。
即ち、図3は本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置の制御系の構成を示すブロック図であり、制御系は、タイロッド26の加速度を検出する前記加速度センサ28と、ステアリングシャフト5のトルクを検出する前記トルクセンサ6と、加速度センサ28によって検出された加速度からタイロッド26の変位を算出する演算回路29と及び前記コントローラ9を含んで構成されている。
而して、本実施の形態では、ラトル音が発生し易い振動数が20Hz程度であることに着目し、コントローラ9は、加速度センサ28によって検出されるタイロッド26の振動数が20Hz付近である場合には、該演算回路29によって算出されたタイロッド26の変位とトルクセンサ6によって検出されたトルクからピニオン18とラック20のバックラッシュを算出し、算出したバックラッシュが所定の値(ラトル音が発生しない適正値)に近づくようソレノイド24をフィードバック制御する。
次に、本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置1におけるピニオン18とラック20のバックラッシュの具体的な制御方法を図4及び図5に基づいて説明する。
図4は加速度センサとトルクセンサの検出データ、演算回路によって算出される変位及びコントローラによって算出されるバックラッシュを示す図、図5はコントローラの制御手順を示すフローチャートである。
制御が開始されると(図5のステップS1)、加速度センサ28によって検出されるタイロッド26の振動数が読み込まれるとともに(ステップS2)、トルクセンサ6によって検出されるステアリングシャフト5のトルクが読み込まれ(ステップS3)、タイロッド26の振動数が20Hz(ラトル音が発生し易い振動数)付近であるか否かが判定される(ステップS4)。
タイロッド26の振動数が20Hz付近である場合(ステップS4での判定結果がYesである場合)には次の方法によってピニオン18とラック20のバックラッシュを算出する(ステップS5)。尚、タイロッド26の振動数が20Hz付近以外である場合(ステップS4での判定結果がNoである場合)には、以下に説明するフィードバック制御はなされない(ステップS11)。又、以下に説明するフィードバック制御がなされている場合には、このフィードバック制御を終了する(ステップS12)。
加速度センサ28によって検出されるタイロッド26の加速度Gの時間変化を図4に示すが、演算回路29において、この加速度Gを時間で2回積分することによってタイロッド26の変位Xが求められる。このようにして求められたタイロッド26の変位Xの時間変位を図4に示す。このようにして求められた変位Xは、概ねラック軸19の軸方向の動きと考えることができる。
又、トルクセンサ6によって検出されるステアリングシャフト5のトルクTの時間変化を図4に示すが、コントローラ9は、演算回路29によって算出されたタイロッド26の変位Xとトルクセンサ6によって検出されたステアリングシャフト5のトルクTからピニオン18とラック20のバックラッシュδを算出する(ステップS5)。ここで、このようにして求められるピニオン18とラック20のバックラッシュδが判別値δと比較され(ステップS6)、バックラッシュδが判別値δの範囲外か否かが判定される(ステップS7)。
バックラッシュδが判別値δの範囲外である場合(ステップS7での判定結果がYesである場合)には、バックラッシュδが判別値δの上限値を超えているか否かが判定される(ステップS8)。バックラッシュδが判別値δの上限値を超えている場合(ステップS8での判定結果がYesである場合)には、コントローラ9はソレノイド24を制御してロッド24aを延出させ、該ロッド24aの先端に結着されたスプリング受け25によってスプリング23を圧縮してその付勢力を高め、サポートヨーク21によるラック軸19の押圧力を高めてピニオン18とラック20とのバックラッシュδを小さくして判別値δに近づくようにし(ステップS9)、以後、バックラッシュδが判別値δの上限値以下になるまで又はタイロッド26の振動数が20Hz付近でなくなるまでフィードバック制御を繰り返す(ステップS11)。
これに対して、バックラッシュδが判別値δの範囲外であって、且つ、バックラッシュδが判別値δの上限値を超えていない場合(ステップS8での判定結果がNoである場合)には、バックラッシュδが判別値δの下限値を下回っている(バックラッシュδが小さ過ぎる)ため、コントローラ9はソレノイド24を制御してロッド24aを後退させ、該ロッド24aの先端に結着されたスプリング受け25によってスプリング23を伸張させてその付勢力を下げ、サポートヨーク21によるラック軸19の押圧力を小さくしてピニオン18とラック20とのバックラッシュδを大きくし、このバックラッシュδが判別値δに近づくようにし(ステップS10)、以後、バックラッシュδが判別値δの下限値以上になるまで又はタイロッド26の振動数が20Hz付近でなくなるまでフィードバック制御を繰り返す(ステップS11)。
ところで、タイロッド26の振動数が20Hz付近の値を示す場合(ステップS4での判定結果がYesである場合)であっても、バックラッシュδが判別値δの範囲内である場合(ステップS7での判定結果がNoである場合)には、以上説明したフィードバック制御(ソレノイド24のロッド24a移動)はなされない(ステップS11)。
以上のように、本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置1によれば、加速度センサ28によって検出されるタイロッド26の加速度から該タイロッド26の変位Xを算出し、この変位Xとトルクセンサ6によって検出されるステアリングシャフト5のトルクTからピニオン18とラック20のバックラッシュδを算出し、算出したバックラッシュδが判別値δ(所定の値であって、トルクTを考慮した適正なバックラッシュδの範囲)に近づくようソレノイド24をフィードバック制御するようにしたため、ピニオン18とラック20とのバックラッシュの経時変化を吸収してラトル音の発生を常に安定して抑制することができる。そして、本実施の形態では、加速度センサ28によって検出されるタイロッド26の振動数が所定の範囲、具体的にはラトル音が発生し易い値(20Hz程度)を示すときにのみソレノイド24のフィードバック制御を行うようにしたため、車両の旋回時等のようにラトル音が発生しづらい高トルク作用時には制御を省略して制御機器の耐久性向上を図ることができる。
又、本発明に係るラック&ピニオン式ステアリング装置1によれば、サポートヨーク21を介してラック19を付勢するスプリング23をソレノイド24によって伸縮させることによって該スプリング23の付勢力を容易に調整することができるため、ピニオン18とラック20のバックラッシュのフィードバック制御が容易化する。そして、前輪3のタイヤから入力される衝撃荷重をスプリング23によって吸収することができるため、ソレノイド24を衝撃荷重から保護して該ソレノイド24の耐久性を高めることができる。
尚、以上の実施の形態では、アクチュエータとしてソレノイドを用いたが、ソレノイド以外の油圧シリンダやエアシリンダ等の他の任意のアクチュエータを使用することができる。
1 ラック&ピニオン式ステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 前輪
5 ステアリングシャフト
6 トルクセンサ
9 コントローラ(制御手段)
18 ピニオン
19 ラック軸
20 ラック
21 サポートヨーク
23 スプリング(付勢手段)
24 ソレノイド(アクチュエータ)
26 タイロッド
28 加速度センサ
29 演算回路

Claims (4)

  1. 車両のステアリングシャフトの回転変位を、互いに噛合するピニオンとラックによってラック軸及びタイロッドの直線変位に変換する装置であって、付勢手段の付勢力をサポートヨークを介して前記ラック軸に伝達して前記ラックを前記ピニオン側に付勢するようにしたラック&ピニオン式ステアリング装置において、
    前記ラック軸又は前記タイロッドの振動数に応じて前記付勢手段の付勢力を変更する制御手段を設けたことを特徴とするラック&ピニオン式ステアリング装置。
  2. 前記付勢手段をスプリングで構成し、該スプリングを伸縮させてその付勢力を変更するアクチュエータを設けたことを特徴とする請求項1記載のラック&ピニオン式ステアリング装置。
  3. 前記ラック軸又は前記タイロッドの加速度を検出する加速度センサと、
    前記ステアリングシャフトのトルクを検出するトルクセンサと、
    前記加速度センサによって検出された加速度から前記ラック軸又は前記タイロッドの変位を算出する演算回路と、
    を設け、前記制御手段は、前記演算回路によって算出された前記ラック軸又は前記タイロッドの変位と前記トルクセンサによって検出されたトルクから前記ピニオンと前記ラックのバックラッシュを算出し、算出したバックラッシュが所定の値に近づくよう前記アクチュエータをフィードバック制御することを特徴とする請求項2記載のラック&ピニオン式ステアリング装置。
  4. 前記制御手段は、前記加速度センサによって検出される前記ラック軸又は前記タイロッドの振動数が所定の範囲内にあるときのみ前記フィードバック制御を行うことを特徴とする請求項3記載のラック&ピニオン式ステアリング装置。
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