JP6360446B2 - ラック軸の押し付け機構 - Google Patents
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Description
このようなラックアンドピニオン式のステアリング装置では、ピニオンギヤとラックギヤとのバックラッシュを低減させるため、ラック軸をピニオン軸に押し付けるラック軸の押し付け機構(ラックガイド機構)が設けられている(下記特許文献1の「ラック軸支持装置」を参照)。
なお、従来のラック軸の押し付け機構は、ラック軸に向って開口する収容室が形成されたハウジングと、収容室に収容された圧縮コイルばねと、圧縮コイルばねに付勢されてラック軸をピニオン軸に押し付ける押し付け部材(ラックガイド)と、を備えている。
また、弾性体とハウジングの内周面との摩擦力を所定値に設定するため、押し付け部材の外周面とハウジングの内周面との間で圧縮される弾性体の圧縮量(締め代)を調整している。
この抗力(反力)を押し付け部材の径方向と軸方向とに分解すると、第2弾性体が環状になっていることから径方向の分力は相殺され、軸方向(収容室の底面側)の分力が残り、押し付け部材に軸方向(収容室の底面側)に向う分力が作用する。
そして、押し付け部材が組み付け位置に戻る場合、第2弾性体に作用する第2内周面の抗力(反力)が次第に大きくなることから、押し付け部材に作用する軸方向(収容室の底面側)に向う分力も次第に大きくなる。このため、押し付け部材の戻り速度が次第に低減する。
以上から、摩擦力以外に軸方向(収容室の底面側)に向う分力も作用するため、押し付け部材の戻り速度は、組み付け位置に近接するにつれて大きく低減する。
また、第1ピニオン軸4cの第1ピニオンギヤ5aは、ラック軸6の第1ラックギヤ5bに噛合している。そして、運転者がステアリングホイール4aを回転させると、ラック軸6が左方又は右方へ移動して操舵車輪8,8が操舵される。
ウォームギヤ機構31は、アシスト用モータ30に軸着されたウォーム33と、ウォーム33に噛合するウォームホイール34と、を備えている。ウォームホイール34は第2ピニオン軸32に軸着されている。補助トルク機構3は、前記トーションバーに発生したトルクが図示しないトルクセンサで検出され、その検出したトルクに応じて図示しない制御装置によりアシスト用モータ30が駆動制御される。これにより、ウォームギヤ機構31および第2ピニオン軸32を介して、アシスト用モータ30の発生トルクが、補助操舵力としてラック軸6に伝達される。
なお、本実施形態では、ラックガイド機構10をステアリング機構2における第1ピニオンギヤ5aと第1ラックギヤ5bとに適用した例を挙げて説明するが、本発明はこれに限定されない。補助トルク機構3における第2ピニオンギヤ32aと第2ラックギヤ5cとに対し、本発明に係るラックガイド機構10を適用しても良く、又は、ステアリング機構2と補助トルク機構3との両方に本発明に係るラックガイド機構10を適用しても良い。
以下、方向を説明する場合、収容室Sが延在する方向を「軸方向」と称し、軸方向でラック軸6が配置された側を「一端側」と称し、その反対側を「他端側」と称する。
ハウジング11の内周面には、一端側から他端側に向って、軸方向に同一径に形成された円筒状の第1内周面11aと、一端側から他端側に向って拡径するテーパ状の第2内周面11bと、ねじ溝面11cと、が形成されている。
第2内周面11bは、ラックガイド13の外周面13eと協働して第2Oリング17を径方向に圧縮するための面である。
ねじ溝面11cは、ねじ溝が形成された面である。そして、ねじ溝面11cのねじ溝には、収容室Sの底壁を構成するスクリュー15が螺合している。
ラックガイド13の一端面13dは、ラック軸6に当接している。また、ラックガイド13の一端面13dは、ラック軸6の外周面に対応して略半円弧状に形成され、ラック軸6が上下方向に移動しないように規制されている。
ラックガイド13の穴部13bの底面13cには、圧縮コイルばね12が当接し、ラックガイド13が圧縮コイルばね12により一端側に付勢されている。このため、ラックガイド13は、ラック軸6を第1ピニオン軸4cに押し付け、第1ピニオンギヤ5aと第1ラックギヤ5bとのバックラッシュが低減される。以下、この状態におけるラックガイド13の位置をラックガイド13の組み付け位置と称する。
よって、図3に示すように、ラックガイド13が収容室Sの底面S1側に移動した場合に皿ばね14が軸方向に圧縮し、ラックガイド13には、圧縮コイルばね12の弾性力の他に皿ばね14の弾性力も作用する。
また、ラックガイド13が組み付け位置から一端側にL2(図2参照)分だけ移動すると、皿ばね14が押し潰されて平らになる。このため、皿ばね14を介してラックガイド13が収容室Sの底面S1に突き当たり、ラックガイド13の他端側への移動が規制される。
第1Oリング16と第2Oリング17は、組み付け前の断面形状が円形を呈する円環状のゴムである。また、第1Oリング16と第2Oリング17とは、組み付け前の断面形状の径が同一に形成されている。
図4に示すように、第1凹部18の底面18aと第1内周面11aとの距離L3は、組み付け前の第1Oリング16の断面形状の径よりも小さく、第1Oリング16が圧縮されている。
ここで、距離L4は、組み付け位置にあるラックガイド13が収容室Sの底面S1側に向って移動できる距離L2よりも大きい(L4>L2)。よって、ラックガイド13が収容室Sの底面S1側に距離L2分だけ移動しても(図4の破線を参照)、第1Oリング16が第1内周面11aに当接する。
また、ラックガイド13が他端側に距離L2分だけ移動しても(図5の破線を参照)、第2凹部19の底面19aと第2内周面11bとの距離L6は、組み付け前の第2Oリング17の断面形状の径よりも小さく、第2Oリング17が圧縮されている。
このため、第2内周面11bに作用する第2Oリング17の弾性力(F11、F21)は次第に大きくなり、第2Oリング17に作用する第2内周面11bの抗力(F12、F22)も次第に大きくなる。
ここで、抗力(F12、F22)を、径方向内側に向う第1分力(F13、F23)と、軸方向に向う第2分力(F14、F24)とに分解すると、第1分力(F13、F23)は、第2Oリング17が環状を呈し、ラックガイド13の全周に作用していることから相殺され、第2分力(F14、F24)が残る。
この結果、ラックガイド13には、第2分力(F14、F24)が作用している。
なお、ラックガイド13が組み付け位置にある場合の第2分力(F24)は、圧縮コイルばね12の弾性力よりも小さくなるように設定されている。また、ラックガイド13に作用する第2分力(F24)を小さくする方法としては、弾性力の小さいOリングを使用することが挙げられる。
ここで、摩擦力(F15、F25)は、抗力(F12、F22)の大きさに比例するため(F=μN:Fは摩擦力、μは摩擦係数、Nは抗力)、第2内周面11bと第2Oリング17の摩擦力も次第に大きくなる(F25>F15)。よって、ラックガイド13の戻り速度が次第に低減する。
また、ラックガイド13の戻り速度が次第に低減することから、ラックガイド13が組み付け位置に戻る場合にラック軸6と離間し難い。よって、ラック軸6に対するラックガイド13の追従性も確保できる。
たとえば、実施形態では、第1弾性体及び第2弾性体として、ゴム製のOリングを使用しているが樹脂製のものであってもよい。
本発明において、ラックガイド13が組み付け位置に戻る場合、第2Oリング17の圧縮量(締め代)を次第に大きくできればよく、ラックガイド13が組み付け位置に戻る途中から第2内周面11bに当接するようにしてもよい。
2 ステアリング機構
3 補助トルク機構
4c 第1ピニオン軸
5a 第1ピニオンギヤ
5b 第1ラックギヤ
5c 第2ラックギヤ
6 ラック軸
10 ラックガイド機構(ラック軸の押し付け機構)
11 ハウジング
11a 第1内周面
11b 第2内周面
11c 溝面
12 圧縮コイルばね
13 ラックガイド(押し付け部材)
15 スクリュー
16 第1Oリング(第1弾性体)
17、17A、17B 第2Oリング(第2弾性体)
18、18A、18B 第1凹部
19、19A、19B 第2凹部
32 第2ピニオン軸
32a 第2ピニオンギヤ
Claims (5)
- ラック軸に向って開口する収容室が形成されたハウジングと、
前記収容室に収容される圧縮コイルばねと、
前記収容室に収容され、前記圧縮コイルばねに付勢されて前記ラック軸をピニオン軸に押し付ける押し付け部材と、
前記押し付け部材に外嵌される環状の第1弾性体及び環状の第2弾性体と、
を備え、
前記第2弾性体は、前記第1弾性体よりも前記収容室の底面側に位置し、
前記ハウジングの内周面には、
前記押し付け部材の外周面とで前記第1弾性体を圧縮し、軸方向に同一径に形成された第1内周面と、
前記押し付け部材の外周面とで前記第2弾性体を圧縮し、前記収容室の底面側に向って次第に拡径するテーパ状の第2内周面と、
が形成されている
ことを特徴とするラック軸の押し付け機構。 - 前記軸方向において前記第1内周面と前記第2内周面との境界から組み付け位置にある前記第1弾性体までの距離は、前記組み付け位置にある前記押し付け部材が前記収容室の底面に突き当たるまでの距離よりも長いことを特徴とする請求項1に記載のラック軸の押し付け機構。
- 前記第2弾性体の自然長における断面形状の径は、前記第1弾性体の自然長における断面形状の径よりも大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラック軸の押し付け機構。
- 前記押し付け部材の外周面には、前記第1弾性体が嵌合する第1凹部と、前記第2弾性体が嵌合する第2凹部とが形成され、
前記第2凹部の底面は、前記第1凹部の底面よりも径方向外側に位置していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のラック軸の押し付け機構。 - 前記第2弾性体の断面形状は、矩形状であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のラック軸の押し付け機構。
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