JP6004876B2 - 舵取機及びこれを備えた船舶 - Google Patents

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Description

本発明は、舵取機及びこれを備えた船舶に関する。
従来から、船舶の舵を動作する舵取機として、ラプソンスライド型の舵取機等の油圧式の舵取機が知られている。油圧式の舵取機は、舵に連結される舵軸に大きな回転力を与えることができる利点があるものの、電動モータ等を用いて電力を油圧に変換する点でエネルギー効率が悪化するという欠点がある。また、油圧式の舵取機は、作動油が外部に漏れだして海洋汚染を引き起こす可能性があるという欠点もある。
以上のような油圧式の舵取機の欠点を鑑みて、油圧式とは異なる他の方式の舵取機が提案されている。
例えば、特許文献1には、船舶の舵軸に固定された旋回環に設けられた歯車を、電動機に取り付けられたピニオンを介して回転させる歯車式の舵取機が開示されている。
特開2007−8189号公報
しかしながら、特許文献1に開示された舵取機には、例えば以下のような問題がある。
特許文献1に開示された舵取機は、舵軸を回転させる機構を備えるものの、舵軸を制動する機構を備えていないので、舵軸の回転を十分に制動することができない。
また、油圧式の舵取機に比べ、歯車式の舵取機は、バックラッシ(歯面間の遊び)があることにより、舵軸の回転位置及びそれに連結された舵の回転位置を正確な位置に固定するのが困難である。
また、舵に何らかの外力が加わった場合等に、舵軸の回転位置及びそれに連結された舵の回転位置が変化してしまう可能性がある。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、舵軸の回転を制動し、舵軸の回転位置を適切に固定することが可能な舵取機及びこれを備えた船舶を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明に係る舵取機は、船舶の舵を該舵に連結された舵軸を介して駆動する舵取機であって、前記舵軸の端部に固定された舵軸歯車と、前記舵軸歯車に駆動力を伝達し、前記舵軸を回転させる駆動歯車と、前記駆動歯車を駆動する駆動源と、前記舵軸の回転を制動し、前記舵軸の回転位置を所定位置に固定する制動部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る舵取機によれば、駆動源の駆動力が駆動歯車から舵軸歯車に伝達され、舵軸が回転する。また、舵軸の回転を制動し、舵軸の回転位置を所定位置に固定する制動部を備えるので、舵軸の回転を制動し、舵軸の回転位置を適切に固定することが可能な舵取機及びこれを備えた船舶を提供することができる。
また、本発明の第1態様の舵取機は、前記駆動源が、電動モータであり、前記制動部が、前記電動モータの回転軸に接続される電磁ブレーキであることを特徴とする。このようにすることで、駆動源である電動モータの回転が電磁ブレーキにより制動されるとともに駆動源からの駆動力が伝達される舵軸の回転も制動され、舵軸の回転位置を所定位置に固定することができる。
また、本発明の第2態様の舵取機は、前記舵軸と同一軸線を有して設けられるとともに船体側に固定された固定軸の端部に固定された固定軸歯車と、前記固定軸の周りに回転可能に設置され、外周にキャリア歯車が設けられたキャリアと、前記キャリアに連結されたブレーキディスクを備え、前記駆動歯車が、前記キャリア歯車に駆動力を伝達し、該キャリア歯車を前記固定軸の周りに回転させることにより、前記舵軸歯車に前記駆動力を伝達し、前記制動部が、前記ブレーキディスクを介して前記キャリアの回転を制動し、前記舵軸の回転位置を前記所定位置に固定することを特徴とする。
このようにすることで、駆動源の駆動力が伝達されたキャリアの回転が、キャリアに連結されたブレーキディスクを介して制動部により制動され、更にキャリアを介して駆動力が伝達される舵軸の回転も制動される。そして、舵軸の回転位置を所定位置に固定することができる。
また、本発明の第3態様の舵取機は、前記舵軸に固定され、船体側に固定された規制部材に突き当てることにより前記舵軸の回転範囲を規制する規制部を備えることを特徴とする。このようにすることで、舵軸の回転が何らかの原因により制動部により適切に制動できない場合であっても、舵軸の回転範囲を適切に規制することができる。
本発明の第2態様の舵取機においては、前記キャリアが、複数の遊星軸を有し、前記複数の遊星軸の各々が、前記固定軸歯車とかみ合う第1遊星歯車と、前記舵軸歯車とかみ合う第2遊星歯車を回転自在に支持し、前記第2遊星歯車がかみ合う前記舵軸歯車のかみ合いピッチ円半径と、前記第1遊星歯車がかみ合う前記固定軸歯車のかみ合いピッチ円半径とが異なる構成にしてもよい。
このような構成にすることで、駆動源の駆動力が駆動歯車からキャリア歯車に伝達され、キャリアが有する複数の遊星軸により支持される第2遊星歯車から舵軸歯車に駆動力が伝達される。このように駆動源の駆動力を2段階で舵軸に伝達する構成にすることで、各歯車が小型化される、その結果、舵取機が小型化される。また、第2遊星歯車がかみ合う舵軸歯車のかみ合いピッチ円半径と第1遊星歯車がかみ合う固定軸歯車のかみ合いピッチ円半径とが異なるので、キャリアが固定軸周りに回転するのに応じて固定軸に対して舵軸が相対的に回転する。このように、駆動源が2段階の歯車を介して舵軸に駆動力を伝達するとともに、舵軸が固定軸に対して相対的に回転するので、高い減速比で舵を駆動する舵取機を提供することができる。
以上の構成においては、前記舵軸歯車、前記固定軸歯車、前記第1遊星歯車、及び前記第2遊星歯車のモジュールが等しく、前記固定軸歯車と前記第1遊星歯車の歯数の合計が、前記舵軸歯車と前記第2遊星歯車の歯数の合計と等しいようにしてもよい。このようにすることで、モジュールが等しい歯車を用いる際に、第1遊星歯車と第2遊星歯車とを同一の遊星軸により適切に支持することができる。
本発明の第2態様の舵取機においては、前記駆動源を複数備え、前記複数の駆動源の各々が、前記駆動歯車を介して前記キャリア歯車に駆動力を伝達する構成にしてもよい。このようにすることで、キャリアに伝達される駆動力が増強されるとともに、ある駆動源が故障した場合であっても他の駆動源を用いてキャリアに駆動力を伝達することができる。
また、本発明に係る船舶は、前述した舵取機を備えることを特徴とする。
本発明によれば、舵軸の回転を制動し、舵軸の回転位置を適切に固定することが可能な舵取機及びこれを備えた船舶を提供することができる。
第1実施形態の舵取機の部分縦断面図である。 図1に示される舵取機のA−A矢視横断面図である。 図1に示される舵取機のB−B矢視横断面図である。 第1実施形態の舵軸歯車と第2遊星歯車の部分拡大図である。 第1実施形態の固定軸歯車と第1遊星歯車の部分拡大図である。 図1に示される舵取機のC−C矢視横断面図である。 第1実施形態の駆動装置及び電磁ブレーキの詳細図である。 第1実施形態の変形例の舵取機の部分縦断面図である。 図8に示される舵取機のC−C矢視横断面図である。 第2実施形態の舵取機の部分縦断面図である。 第2実施形態のブレーキディスク及びブレーキキャリパーを示す図である。 第3実施形態の舵取機の部分縦断面図である。
〔第1実施形態〕
以下、第1実施形態の舵取機100について、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、第1実施形態の舵取機100の部分縦断面図である。図2は、図1に示される舵取機100のA−A矢視横断面図である。図3は、図1に示される舵取機100のB−B矢視横断面図である。
本実施形態の舵取機100は、図1に示されるように、船舶の舵(不図示)を、舵に連結された舵軸1を介して駆動する装置である。舵取機100は、舵軸1と、舵軸歯車2と、固定軸3と、固定軸歯車4と、キャリア5と、駆動装置6とを備える。また、本実施形態の船舶は、内燃機関(不図示)により駆動されるスクリューにより推進力を得て推進するものである。そして、本実施形態の船舶には、舵取機100が船体に固定されており、舵取機100により舵を操作することにより、船舶の進行方向を任意に制御することができる。
舵軸1は、鉛直方向の中心軸Xに沿って配置される円筒状の部材であり、下端部には舵が連結されている。また、舵軸1の上端部には舵軸歯車2が固定されている。舵軸歯車2は、例えば、ボルト等により舵軸1と締結されており、舵軸歯車2が回転すると舵軸歯車2に固定された舵軸1も回転する。従って、舵軸歯車2が回転することにより、舵軸1に連結された舵が中心軸Xを中心に回転する。
固定軸3は、舵軸1と同一軸線を有して設けられる筒状の部材であり、下端部は、船体側である座台7に対してボルト等の締結部材により固定されている。また、固定軸3の上端部には、固定軸歯車4がボルト等の締結部材により固定されている。固定軸3の内周の径は、舵軸1の外周の径よりも大きい。
舵軸歯車2と固定軸歯車4の間には、舵軸1の軸方向の荷重を支持する軸受パッド40が配置されている。軸受パッド40は、固定軸歯車4の外周端部の上面に固定されており、舵軸歯車2の外周端部の下面と接している。
固定軸3の外面には、キャリア5の荷重を支持するキャリア軸受8の内輪内面が、圧入状態で嵌合している。また、固定軸3の外面には、環状部材9の内面が圧入状態で嵌合しており、環状部材9はキャリア軸受8の下方に配置されている。環状部材9の下端は座台7により支持されており、環状部材9の上端はキャリア軸受8の内輪下面と接している。
キャリア軸受8の外輪外面は、キャリア5に設けられた段部5aに圧入状態で嵌合している。キャリア軸受8は、転がり軸受であり、前述したように、内輪内面が固定軸3の外面に圧入状態で嵌合している。従って、キャリア5は、固定軸3の周りに回転可能に設置されている。
キャリア軸受8の外輪上面には、段部5aを介してキャリア5の荷重がかかっている。キャリア軸受8の外輪上面にかかったキャリア5の荷重は、キャリア軸受8の内輪下面を介して環状部材9に伝達される。このように、キャリア軸受8は、キャリア5の荷重を支持するとともに、キャリア5を固定軸3の周りに回転可能に設置するという機能を備える。
キャリア5は、中心軸X方向の断面形状が円形の部材であり、固定軸3の周りに回転可能に設置されている。キャリア5は、段部5aの半径方向外方の外周面に、キャリア歯車5bが設けられている。キャリア歯車5bは、キャリア5の外周面を加工することにより設けられたものである。
キャリア歯車5bには駆動源6aに駆動軸6bを介して連結されている駆動歯車6cがかみ合っている。駆動源6aは、図7に示されるように、電動モータ6dと減速機6eにより構成され、電動モータ6dの回転軸の回転力(駆動力)がカップリング6fを介して減速機6eに伝達される。減速機6eは、一対の傘歯車6g,6hを介して電動モータ6dの回転軸の回転力を減速させて駆動軸6bに伝達し、駆動軸6bを介して駆動歯車6cを回転させる。駆動歯車6cは、キャリア歯車5bに駆動力を伝達しキャリア5を固定軸3の周りに回転させる。駆動源6aは、駆動歯車6cを駆動してキャリア歯車5bに駆動力を伝達する。駆動源6aは、固定軸3が設置される座台7に設置されている。
電動モータ6dの回転軸には電磁ブレーキ70がカップリング72を介して連結されており、電動モータ6dの回転が電磁ブレーキ70により制動される。電磁ブレーキ70は、励磁コイル(不図示)に通電することによって発生する電磁力で電動モータ6dの回転軸を制動し、回転軸を所定の回転位置で保持する装置をいう。励磁コイルの通電状態は、制御部(不図示)からの制御命令により切り替えられる。本実施形態では、電磁ブレーキ70として、励磁コイルへの通電を行うことで動作(制動)する励磁作動形の電磁ブレーキを用いるものとするが、励磁コイルへの通電を切断したときに動作(制動)する無励磁作動形の電磁ブレーキを用いてもよい。
図1に示されるように、本実施形態の舵取機100は、駆動装置60を備える。駆動装置60は、駆動源60aの駆動力を、駆動軸60bを介して連結されている駆動歯車60cによりキャリア歯車5bに伝達する。なお、駆動装置60の構成は、駆動装置6の構成と同様であるものとし、説明を省略する。また、電動モータ60d(不図示)の回転軸にはカップリング73を介して電磁ブレーキ71が連結されており、電動モータ60d(不図示)の回転が電磁ブレーキ71により制動される。電磁ブレーキ71は、前述した電磁ブレーキ70と同様の構成であるものとし、説明を省略する。
本実施形態では、駆動装置(駆動源)を2つ設けているが、いずれか一方の駆動装置のみを設ける構成としても良い。
キャリア5は、4本の遊星軸30a、30b、30c、30dを有する。図1は舵取機100の部分縦断面図であるため、遊星軸30aと遊星軸30bが示されている。遊星軸30aは、上端と下端がそれぞれキャリア5に固定されている軸状部材である。遊星軸30aには、内輪が圧入状態で嵌合した2つの転がり軸受(不図示)が設置されており、遊星歯車10a及び遊星歯車20aが2つの転がり軸受の外輪に圧入状態で嵌合している。このようにして、遊星軸30aが、固定軸歯車4とかみ合う遊星歯車10a(第1遊星歯車)と、舵軸歯車2とかみ合う遊星歯車20a(第2遊星歯車)を回転自在に支持している。
同様に、遊星軸30bは、遊星歯車10bと遊星歯車20bを回転自在に支持している。同様に、遊星軸30c(不図示)は、遊星歯車10c(不図示)と遊星歯車20c(不図示)を回転自在に支持している。同様に、遊星軸30d(不図示)は、遊星歯車10d(不図示)と遊星歯車20d(不図示)を回転自在に支持している。遊星歯車10a〜10d(第1遊星歯車)は固定軸歯車4とかみ合っており、遊星歯車20a〜20d(第2遊星歯車)は舵軸歯車2とかみ合っている。
図2は、図1に示される舵取機100のA−A矢視横断面図である。図2に示されるように、遊星歯車20a〜20d(第2遊星歯車)は、舵軸歯車2の円周方向の4箇所に、それぞれ90°ずつの間隔を空けて、舵軸歯車2とかみ合うように配置されている。遊星歯車20a〜20dは、キャリア5が固定軸3の周りを回転するのに従い、それぞれ90°ずつの間隔を維持したまま固定軸3に対して回転する。
図3は、図1に示される舵取機100のB−B矢視横断面図である。図3に示されるように、遊星歯車10a〜10d(第1遊星歯車)は、固定軸歯車4の円周方向の4箇所に、それぞれ90°ずつの間隔を空けて、固定軸歯車4とかみ合うように配置されている。遊星歯車10a〜10dは、キャリア5が固定軸3の周りを回転するのに従い、それぞれ90°ずつの間隔を維持したまま固定軸3に対して回転する。
ここで、本実施形態において駆動歯車6cから舵軸歯車2に伝達される駆動力の速度比(減速比)について説明する。以下の説明においては、固定軸歯車4が遊星歯車10a〜10dにかみ合う場合の、固定軸歯車4のモジュールと遊星歯車10a〜10dのモジュールが等しいものとする。また、舵軸歯車2が遊星歯車20a〜20dにかみ合う場合の、舵軸歯車2のモジュールと遊星歯車20a〜20dのモジュールが等しいものとする。ここで、モジュールとは、ピッチ円直径を歯数で除した値のことをいう。
本実施形態の舵取機100は、以下の条件式を満たしている。
i0=(Zb・Zd)/(Za・Zd) (1)
i1=(1−i0)/i0 (2)
i2=Zf/Ze (3)
i3=i1・i2 (4)
Za+Zb=Zc+Zd (5)
Za≠Zd (6)
Zb≠Zc (7)
ここで、Za:固定軸歯車4の歯数、Zb:遊星歯車10a〜10dの歯数、Zc:遊星歯車20a〜20dの歯数、Zd:舵軸歯車2の歯数、Ze:駆動歯車6cの歯数、Zf:キャリア歯車5bの歯数、i1:キャリア5と舵軸1の速度比(減速比)、i2:駆動歯車6cとキャリア5の速度比(減速比)、i3:駆動歯車6cと舵軸1の速度比(減速比)である。
以上の条件式から明らかなように、駆動歯車6cと舵軸1の減速比は、固定軸歯車4の歯数Za、遊星歯車10a〜10dの歯数Zb、遊星歯車20a〜20dの歯数Zc、舵軸歯車2の歯数Zd、駆動歯車6cの歯数Ze、キャリア歯車5bの歯数Zfにより定まる。
なお、遊星歯車10a〜10dの歯数は、それぞれ同一であり、Zbはその同一の歯数をいう。また、遊星歯車20a〜20dの歯数は、それぞれ同一であり、Zcはその同一の歯数をいう。
条件式(5)は、舵軸1と固定軸3が同一軸線を有して設けられ、遊星歯車10(10a〜10d)と遊星歯車20(20a〜20d)が遊星軸30(30a〜30d)に支持されることを可能にする条件である。このような条件を満たすようにすることで、舵軸1と遊星軸30の軸間距離と、固定軸3と遊星軸30の軸間距離を等しくすることができる。
条件式(6)及び(7)は、キャリア5が固定軸3周りに回転するのに応じて固定軸3に対して舵軸1を相対的に回転させるための条件である。条件式(6)及び(7)が共に満たされない場合、固定軸歯車4の歯数Zaと舵軸歯車2の歯数Zdが等しく、かつ、遊星歯車10の歯数Zbと遊星歯車20の歯数Zcが等しくなる。この場合、遊星歯車20は舵軸歯車2の周りを周方向に回転するものの、舵軸歯車2は固定軸歯車4に対して相対的に回転することはなく静止したままとなる。条件式(6)及び(7)を満たすようにすることで、キャリア5が固定軸3周りに回転するのに応じて固定軸3に対して舵軸1を相対的に回転させることができる。
以上においては、固定軸歯車4が遊星歯車10a〜10dにかみ合う場合の、固定軸歯車4のモジュールと遊星歯車10a〜10dのモジュールが等しいものとして説明した。また、舵軸歯車2が遊星歯車20a〜20dにかみ合う場合の、舵軸歯車2のモジュールと遊星歯車20a〜20dのモジュールが等しいものとして説明した。しかしながら、本実施形態は、これらのモジュールが異なる場合であっても適用可能である。この場合の舵取機100は、前述した条件式(5)〜(7)の代わりに以下の条件式(8)〜(10)を満たすものとなる。
r1+r2=r4+r5 (8)
r1≠r3 (9)
r2≠r4 (10)
ここで、図4及び図5に示されるように、r1:舵軸歯車2の中心O1からかみ合い点P1の距離、r2:遊星歯車20a〜20dの中心O2からかみ合い点P1の距離、r3:固定軸歯車4の中心O3からかみ合い点P2の距離、r4:遊星歯車10a〜10dの中心O4からかみ合い点P2の距離である。
条件式(8)は、舵軸1と固定軸3が同一軸線を有して設けられ、遊星歯車10(10a〜10d)と遊星歯車20(20a〜20d)が遊星軸30(30a〜30d)に支持されることを可能にする条件である。このような条件を満たすようにすることで、舵軸1と遊星軸30の軸間距離と、固定軸3と遊星軸30の軸間距離を等しくすることができる。
条件式(9)は、遊星歯車20(20a〜20d)がかみ合う舵軸歯車2のかみ合いピッチ円半径r1と、遊星歯車10(10a〜10d)がかみ合う固定軸歯車4のかみ合いピッチ円半径r3とが異なることを示す条件式である。また、条件式(10)は、舵軸歯車2がかみ合う遊星歯車20(20a〜20d)のかみ合いピッチ円半径r2と、固定軸歯車4がかみ合う遊星歯車10(10a〜10d)のかみ合いピッチ円半径r4とが異なることを示す条件式である。
条件式(9)及び(10)は、キャリア5が固定軸3周りに回転するのに応じて固定軸3に対して舵軸1を相対的に回転させるための条件である。条件式(9)及び(10)が共に満たされない場合、舵軸歯車2の中心O1からかみ合い点P1の距離r1と固定軸歯車4の中心O3からかみ合い点P2の距離r3が等しく、遊星歯車20aの中心O2からかみ合い点P1の距離r2と遊星歯車10aの中心O4からかみ合い点P2の距離r4が等しくなる。この場合、遊星歯車20は舵軸歯車2の周りを周方向に回転するものの、舵軸歯車2は固定軸歯車4に対して相対的に回転することはなく静止したままとなる。条件式(9)及び(10)を満たすようにすることで、キャリア5が固定軸3周りに回転するのに応じて固定軸3に対して舵軸1を相対的に回転させることができる。
次に、図1及び図6を用いて、本実施形態において舵軸1の回転範囲の規制する構成について説明する。図6は、図1に示される舵取機100のC−C矢視横断面図である。
ストッパー80(80a,80b)は、舵軸1に固定された断面視略円形の部材であり、舵軸1の中心軸Xに直交する方向に延在している。船体側である座台95には、規制部材90(90a,90b)が固定されている。規制部材90aは、舵軸1が基準位置から時計回りに所定角度α回転した場合にストッパー80aと突き当たる位置に固定されている。また、規制部材90bは、舵軸1が基準位置から反時計回りに所定角度α回転した場合にストッパー80bと突き当たる位置に固定されている。
このように、ストッパー80(規制部)を舵軸1に固定し、船体側に固定された規制部材90に突き当てることにより舵軸1の回転範囲が基準位置に対して所定の回転範囲(−α°〜+α°)に規制される。所定の回転範囲としては、船舶の種類や性能等に応じて適宜設定可能であるが、例えば、基準位置に対して−35°〜+35°の範囲を設定すればよい。
このように本実施形態の舵取機100によれば、駆動源6a,60aの駆動力が駆動歯車6c,60cから舵軸歯車2に伝達され、舵軸1が回転する。また、舵軸1の回転を制動し、舵軸1の回転位置を所定位置に固定する電磁ブレーキ70,71を備えるので、舵軸1の回転を制動し、舵軸1の回転位置を適切に固定することが可能な舵取機100及びこれを備えた船舶を提供することができる。
また、本実施形態の舵取機100は、駆動源6a、60aが、電動モータ6d,60dであり、制動部が、電動モータ6d,60dに接続される電磁ブレーキ70,71である。このようにすることで、駆動源6a,60aである電動モータ6d,60dの回転が電磁ブレーキ70,71により制動されるとともに駆動源6a,60aからの駆動力が伝達される舵軸1の回転も制動され、舵軸1の回転位置を所定位置に固定することができる。
また、本実施形態の舵取機は、舵軸1に固定され、船体側に固定された規制部材90a,90bに突き当てることにより舵軸1の回転範囲を規制するストッパー80a,80b(規制部)を備える。このようにすることで、舵軸1の回転が何らかの原因により電磁ブレーキ70,71により適切に制動できない場合であっても、舵軸1の回転範囲を適切に規制することができる。
また、本実施形態の舵取機100においては、駆動源を複数備え、複数の駆動源6a、60aの各々が、駆動歯車6cを介してキャリア歯車5bに駆動力を伝達する構成とした。このようにすることで、キャリア5に伝達される駆動力が増強されるとともに、ある駆動源が故障した場合であっても他の駆動源を用いてキャリア5に駆動力を伝達することができる。
次に、第1実施形態の変形例について図8及び図9を用いて説明する。
図6に示されるストッパー80は、舵軸1の2カ所に設けられるものであった。それに対して、本変形例は、図8に示されるように、舵軸1の1箇所にのみストッパー81を設けるものである。図9は、図8に示される舵取機100’のC−C矢視横断面図である。
ストッパー81は、舵軸1に固定された断面視略円形の部材であり、舵軸1の中心軸Xに直交する方向に延在している。船体側である座台95には、規制部材91(91a,91b)が固定されている。規制部材91aは、舵軸1が基準位置から時計回りに所定角度α回転した場合にストッパー81と突き当たる位置に固定されている。また、規制部材91bは、舵軸1が基準位置から反時計回りに所定角度α回転した場合にストッパー81と突き当たる位置に固定されている。
このように、ストッパー81(規制部)を舵軸1に固定し、船体側の座台95に固定された規制部材91a,91bに突き当てることにより舵軸1の回転範囲が基準位置に対して所定の回転範囲(−α°〜+α°)に規制される。所定の回転範囲としては、船舶の種類や性能等に応じて適宜設定可能であるが、例えば、基準位置に対して−35°〜+35°の範囲を設定すればよい。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の舵取機200について、図10、図11を用いて説明する。図10は、第2実施形態の舵取機200の部分縦断面図である。図11は、第2実施形態のブレーキディスク及びブレーキ装置を示す図である。
第1実施形態の舵取機100は、駆動源である電動モータ6d,60dの回転軸に連結された電磁ブレーキ70,71により舵軸1の回転を制動するものであった。それに対して、第2実施形態の舵取機200は、キャリア5に連結されたブレーキディスク75及びブレーキ装置(制動装置)210により舵軸1の回転を制動するものである。
なお、第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、他の構成は第1実施形態と同様であるので、以下での説明を省略する。
ブレーキディスク75は、図10及び図11に示されるように、厚さが略一定で平面視が環状の部材である。ブレーキディスク75は、例えば金属製であり、ボルト79によりキャリア5に連結されている。図10においては、ボルト79aとボルト79bが示されているが、キャリア5の円周方向の複数箇所に他のボルトが配置されているものとする。ブレーキキャリパ76aは、図10に示されるように、ブレーキディスク75の外周を挟み込むように配置されている。ブレーキキャリパ76aには、一対のキャリパピストン77a,77bが設置されている。キャリパピストン77a,77bの先端には、それぞれブレーキパッド78a,78bが配置されている。
キャリパピストン77a,77bは、制御部(不図示)からの制動指示に応じてブレーキパッド78a,78bをブレーキディスク75に対して押し出す。ブレーキパッド78a,78bにより挟み込まれたブレーキディスク75は、ブレーキパッド78a,78bとの間に生じる摩擦力により制動され、ブレーキディスク75に連結されたキャリア5の回転力を弱める。ブレーキ装置210による制動により回転力が弱められたキャリア5は、最終的には回転を停止し、所定位置に固定される。また、キャリア5は、遊星歯車20aを介して舵軸1に駆動力を伝達するので、キャリア5の回転が停止すると舵軸の回転位置が所定位置に固定される。
図10にはブレーキ装置210aのみが示されているが、図11に示されるように、ブレーキディスク75の周方向の複数箇所に配置されている。図11には、ブレーキディスク75の周方向の3箇所にブレーキ装置210a,210b,210cの3つが配置される例が示されている。ブレーキ装置は、3箇所に限らず、任意の箇所に配置するようにしても良い。ここで、図11に示されるブレーキ装置210a,210b,210cは、船体側に固定されており、キャリア5が回転してもブレーキ装置210a,210b,210cの位置は固定されたままである。また、ブレーキ装置210b,210cの構成は、ブレーキ装置210aの構成と同様であるものとし、説明を省略する。
このように、本実施形態の舵取機200によれば、駆動源6a,60aの駆動力が伝達されたキャリア5の回転が、キャリア5に連結されたブレーキディスク75を介してブレーキ装置(制動部)210aにより制動され、更にキャリア5を介して駆動力が伝達される舵軸1の回転も制動される。そして、舵軸1の回転位置を所定位置に固定することができる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の舵取機300について、図12を用いて説明する。図12は、第3実施形態の舵取機300の部分縦断面図である。
第2実施形態の舵取機200は、キャリア5に連結された1枚のブレーキディスク75をブレーキ装置210a,210b,210cにより制動するものであった。それに対して第3実施形態の舵取機300は、キャリア5に連結された複数枚のブレーキディスク85a,85bを、ブレーキキャリパ86aに固定された複数枚のブレーキディスク88a,88b,88cにより制動するものである。
なお、第3実施形態は、第2実施形態の変形例であり、以下で特に説明する場合を除き、他の構成は第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので、以下での説明を省略する。
図12に示されるブレーキディスク85a,85bは、厚さが略一定で平面視が環状の部材である。ブレーキディスク85a,85bは、例えば金属製であり、ボルト(不図示)によりキャリア5に連結されている。ブレーキキャリパ86aは、図12に示されるように、ブレーキディスク85a,85bの外周を挟み込むように配置されている。ブレーキキャリパ76aには、一対のキャリパピストン87a,87bが設置されている。
複数枚のブレーキディスク88a,88b,88cの間には、複数枚のブレーキディスク85a,85bが配置される。ブレーキディスク88aの上面は、キャリパピストン87aの先端面に対向しており、ブレーキディスク88bの下面は、キャリパピストン87bの先端面に対向している。
キャリパピストン87aは、制御部(不図示)からの制動指示に応じて、その先端面をブレーキディスク88aの上面に対して押し出す。また、キャリパピストン87bは、制御部(不図示)からの制動指示に応じて、その先端面をブレーキディスク88cの下面に対して押し出す。キャリパピストン87a,87bの先端面が押し出されるのに応じて、ブレーキディスク88a,88b,88cとブレーキディスク85a,85bの間隔が狭められる。ブレーキディスク88a,88b,88cとブレーキディスク85a,85bが接することにより、ディスク間に摩擦力が生じる。そして、ブレーキディスク85a,85bに連結されたキャリア5の回転力を弱まり、キャリア5が制動される。ブレーキ装置310aによる制動により回転力が弱められたキャリア5は、最終的には回転を停止し、所定位置に固定される。また、キャリア5は、遊星歯車20aを介して舵軸1に駆動力を伝達するので、キャリア5の回転が停止すると舵軸1の回転位置が所定位置に固定される。
図10にはブレーキ装置210aのみが示されているが、ブレーキディスク75の周方向の複数箇所に配置されている。ブレーキ装置は、例えば3箇所に配置すればよいが、3箇所に限らず任意の箇所に配置するようにしても良い。ここで、ブレーキ装置310aは、船体側に固定されており、キャリア5が回転してもブレーキ装置310aの位置は固定されたままである。
このように、本実施形態の舵取機200によれば、駆動源6a,60aの駆動力が伝達されたキャリア5の回転が、キャリア5に連結されたブレーキディスク75を介してブレーキ装置(制動部)310aにより制動され、更にキャリア5を介して駆動力が伝達される舵軸1の回転も制動される。そして、舵軸1の回転位置を所定位置に固定することができる。
〔他の実施形態〕
第1実施形態は、舵軸1の回転を制動する制動部として、電磁ブレーキ70,71を用いるものであった。また、第2実施形態及び第3実施形態は、舵軸1の回転を制動する制動部として、ブレーキ装置210,310を用いるものであった。以上のように、各実施形態では、電磁ブレーキとブレーキ装置のいずれか一方を用いるものであったが、これらを併用するようにしてもよい。例えば、図10に示される第2実施形態の舵取機200に、電磁ブレーキ70,71を用いるようにしてもよい。また、例えば、図12に示される第3実施形態の舵取機300に、電磁ブレーキ70,71を用いるようにしてもよい。
第2実施形態のキャリパピストン77と、第3実施形態のキャリパピストン87として、種々の方式のピストンを用いることができる。例えば、空気圧、油圧、水圧等によりピストンを押し出す方式を採用してもよい。また、例えば、バネの付勢力によりピストンを押し出し、電磁クラッチを用いてバネの付勢力を制限する方式としてもよい。この場合、電磁クラッチに電圧を供給する際にバネの付勢力を解除するようにすれば、電力供給が何らかの原因により遮断された場合であっても、バネの付勢力によりピストンを押し出し、舵軸の回転位置を固定することができる。つまり、電力供給遮断時に、舵の方向が定まらずに船舶が制御不能となることを適切に防止することができる。
本実施形態の舵取機には、舵軸の回転位置を検出可能なエンコーダ等のセンサを設けるようにしてもよい。このようにすることで、例えば、駆動源によるキャリアの駆動と、制動部によるキャリアの制動を、センサの出力に応じて適切に制御し、舵軸の回転位置を所定位置に正確に固定することができる。
第1実施形態の舵取機は、駆動源6a,60aから駆動軸6b,60bに連結された駆動歯車6c,60cを駆動し、更にキャリア5と遊星歯車20を介して舵軸歯車2に駆動力を伝達するものであったが、他の態様であってもよい。例えば、駆動源6a,60aから駆動軸6b,60bに連結された駆動歯車6c,60cと、駆動軸6b,60bに連結された舵軸歯車2をかみ合わせ、駆動源6a,60aの駆動力を舵軸1へ直接的に伝達するようにしてもよい。
1 舵軸
2 舵軸歯車
3 固定軸
4 固定軸歯車
5 キャリア
5b キャリア歯車
6、60 駆動装置
6a,60a 駆動源
6b,60b 駆動軸
6c,60c 駆動歯車
6d 電動モータ
6e 減速機
6f カップリング
7 座台
10 遊星歯車(第1遊星歯車)
20 遊星歯車(第2遊星歯車)
30 遊星軸
40 軸受パッド
70,71 電磁ブレーキ
75,85 ブレーキディスク
76,86 ブレーキキャリパ
77,87 キャリパピストン
80,81 ストッパー(規制部)
90,91 規制部材
100,100’,200,300 舵取機
210 ブレーキ装置

Claims (7)

  1. 船舶の舵を該舵に連結された舵軸を介して駆動する舵取機であって、
    前記舵軸の端部に固定された舵軸歯車と、
    前記舵軸歯車に駆動力を伝達し、前記舵軸を回転させる駆動歯車と、
    前記駆動歯車を駆動する駆動源と、
    前記舵軸の回転を制動し、前記舵軸の回転位置を所定位置に固定する制動部と
    前記舵軸と同一軸線を有して設けられるとともに船体側に固定された固定軸の端部に固定された固定軸歯車と、
    前記固定軸の周りに回転可能に設置され、外周にキャリア歯車が設けられたキャリアと、
    前記キャリアに連結されたブレーキディスクを備え、
    前記駆動歯車が、前記キャリア歯車に前記駆動力を伝達し、該キャリア歯車を前記固定軸の周りに回転させることにより、前記舵軸歯車に前記駆動力を伝達し、
    前記制動部が、前記ブレーキディスクを介して前記キャリアの回転を制動し、前記舵軸の回転位置を前記所定位置に固定することを特徴とする舵取機。
  2. 前記駆動源が、電動モータであり、
    前記制動部が、前記電動モータの回転軸に接続される電磁ブレーキであることを特徴とする請求項1に記載の舵取機。
  3. 前記舵軸に固定され、船体側に固定された規制部材に突き当てることにより前記舵軸の回転範囲を規制する規制部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の舵取機。
  4. 前記キャリアが、複数の遊星軸を有し、
    前記複数の遊星軸の各々が、前記固定軸歯車とかみ合う第1遊星歯車と、前記舵軸歯車とかみ合う第2遊星歯車を回転自在に支持し、
    前記第2遊星歯車がかみ合う前記舵軸歯車のかみ合いピッチ円半径と、前記第1遊星歯車がかみ合う前記固定軸歯車のかみ合いピッチ円半径とが異なることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の舵取機。
  5. 前記舵軸歯車、前記固定軸歯車、前記第1遊星歯車、及び前記第2遊星歯車のモジュールが等しく、
    前記固定軸歯車と前記第1遊星歯車の歯数の合計が、前記舵軸歯車と前記第2遊星歯車の歯数の合計と等しいことを特徴とする請求項に記載の舵取機。
  6. 前記駆動源を複数備え、
    前記複数の駆動源の各々が、前記駆動歯車を介して前記キャリア歯車に前記駆動力を伝達することを特徴とする請求項又は請求項に記載の舵取機。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の舵取機を備えることを特徴とする船舶。
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