JP2024034869A - ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すための方法及び装置 - Google Patents

ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

Figure 2024034869000001
【課題】 ブレーキフルードの無駄な流失や廃棄を極力少なくすることにより環境問題に配慮しながら、キャリパに設けられたシリンダからピストンを安全かつ容易に取り出すことが可能な方法を提供する。
【解決手段】 本方法は、加圧水を生成することを含む。生成された加圧水は、キャリパの外部とシリンダの内部とを連通する連通孔を開放しながら、シリンダの内部に供給される。連通孔は、連通孔から加圧水が排出されたときに閉止される。連通孔が閉止された後、加圧水がさらにシリンダの内部に供給される。シリンダの内部に供給された加圧水によって、ピストンがシリンダから押し出される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等のディスクブレーキの修理等の際にブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すための方法及び装置に関する。
自動車や自動二輪車等のディスクブレーキを動作させるために用いられるブレーキフルードには、吸湿性のある成分が含まれている。そのため、ブレーキフルード内に発生した水分やピストン外部の環境条件によりシリンダとピストンとの間に発生した錆によって、ピストンが固着した状態となる場合がある。このような状態になると、例えば修理等の目的で固着したピストンをシリンダから抜き取る必要がある場合に、大変な労力を有する。
固着したピストンをシリンダから抜き取る方法として、従来、以下のような方法が用いられている。
最も原始的な方法として、ピストンの露出部分を特殊なプライヤ等で把持し、回転させながら徐々に引き抜く方法がある。しかし、この方法は、ピストンとシリンダとの間の摺動抵抗がそもそも大きく、さらに両者が固着しているため、手で引っ張った程度では容易にピストンを抜き取ることは困難である。専用の工具を用いて、ピストンを抜き取る技術も提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。
また、取り外されたユニオンボルト(バンジョーボルトともいう)部分の穴からシリンダ内に圧縮空気を注入してピストンを押し出す方法が用いられる場合もある。この方法では、圧縮性の流体である空気を利用するため、高圧で圧縮された空気によってピストンが勢いよく飛び出し、作業者の怪我や部品の損傷のおそれがある。さらに、シリンダ内に残ったブレーキフルードが飛び散り、車体などの塗装面を冒す可能性がある。
さらに、キャリパをナックルから外した状態でブレーキホースを繋ぎ直し、マスターシリンダ内にブレーキフルードを満たした状態でブレーキペダルを踏むことによって、ブレーキフルードの液圧でピストンを取り外す方法もある。この方法では、車両の近くで作業を行う必要があるため、ピストンが抜けた時にブレーキフルードが車体の塗装面を冒したり、作業中の床面を汚染したりするおそれがある。また、ブレーキホース内にエアーが混入しているため、作業前にエアー抜きを行わなければならず、煩雑である。
ブレーキフルードによる作業環境の汚染を防止することを目的として、特許文献3に記載の技術が提案されている。この技術は、容器に収容したブレーキフルードをピストンポンプで圧送し、容器と連通する上部の受皿に載置されたキャリパに供給して、液圧でピストンをシリンダから抜き取るものである。圧送されたブレーキフルードとキャリパに残っているブレーキフルードとを受皿で回収することができるため、ブレーキフルードで床面が汚染されることがないとされている。
用いられたブレーキフルードは、汚れることに加えて空気中の水分等で劣化するため再利用は難しく、廃棄せざるを得ない。しかし、ブレーキフルードの廃棄処理には多くの費用や手間がかかる。また、ピストンが抜き取られたときに、キャリパ全体がブレーキフルードによって汚染されるため、水や洗剤でキャリパを洗浄する必要があり、水もブレーキフルードで汚染されることになる。汚染された水の廃棄処理にも、費用と手間を要する。
さらに、この技術を利用した装置は、必要に応じてすぐに使用できるように常に下部の容器をブレーキフルードで満たした状態にする場合には、移動が困難であり、逆に使用後にその都度ブレーキフルードを抜き取る場合には、そのための専用容器を別途用意する必要がある。
実開昭62-168272号公報 特開2007-198454号公報 実開昭61-38335号公報
上記の問題を解決するため、本発明は、ブレーキフルードの無駄な流失や廃棄を極力少なくすることにより環境問題に配慮しながら、ブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを安全かつ容易に取り出すことが可能な方法と、当該方法を実現する可搬性を備えた装置とを提供することを課題とする。
本発明は、ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すためのピストン取出方法を提供する。本方法は、加圧水を生成することを含む。生成された加圧水は、キャリパの外部とシリンダの内部とを連通する連通孔を開放しながら、シリンダの内部に供給される。連通孔は、連通孔から加圧水が排出されたときに閉止される。連通孔が閉止された後、加圧水がさらにシリンダの内部に供給される。シリンダの内部に供給された加圧水によって、ピストンがシリンダから押し出される。ピストンがシリンダから押し出されるときには、キャリパが水中に配置されていることが好ましい。生成される加圧水の圧力は、0.5MPa~1.2MPaであることが好ましく、加圧水の圧力が1.0MPa~1.5MPaになったときに、加圧水の圧力を低下させることが好ましい。
また、本発明は、ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すためのピストン取出装置を提供する。本装置は、加圧水を生成する加圧水生成部と、加圧水生成部から、キャリパに設けられ、キャリパの内部とシリンダの外部とを連通するブレーキホース接続孔に、生成された前記加圧水を供給する、加圧水供給部と、キャリパの外部とシリンダの内部とを連通する連通孔に設けられた、開放及び閉止が自在のバルブとを備える。装置の加圧水供給部は、圧力制御弁及び水圧計のいずれか一方又は両方を有することが好ましい。加圧水生成部によって生成される加圧水の圧力は、0.5MPa~1.2MPaであることが好ましく、圧力制御弁は、加圧水の圧力が1.0MPa~1.5MPaになったときに加圧水の圧力を低下させることが好ましい。一実施形態において、加圧水生成部は、水槽と、手動で作動させることによって水槽内の水を加圧するポンプと、水槽からポンプに供給される水の異物を除去するフィルタとを有するものとすることができる。
本発明によれば、取り外したキャリパからブレーキフルードを抜いた状態で、ピストンを水圧を利用して取り出すため、ブレーキフルードによるキャリパの汚染がなく、環境に対する負荷が極めて小さい。また、利用する作動流体が非圧縮性の水であるため、ピストンがシリンダから飛び出すことがなく、安全にピストンを取り出すことができる。
本発明の一実施形態に係る、ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すためのピストン取出装置の構成を示す。 本発明の別の実施形態に係る、ピストン取出装置の水供給部の構成を示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態によるピストン取出装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態によるピストン取出装置1(以下、装置1という)の構成を示す。装置1は、自動車等の車両から取り外したキャリパのブレーキ液を抜いた状態で、ブレーキ液では無く加圧水を利用して、キャリパに設けられたシリンダからピストンを容易に取り出すためのものである。
装置1は、水を加圧して加圧水を生成することができるポンプ(加圧水生成部)2を備える。本実施形態においては、ポンプ2は、ハンドル3を上下に作動させることによって水を加圧することができる手動式ポンプである。別の実施形態において、ポンプ2は、電動式ポンプであってもよい。ポンプ2は、水を、0.5MPaから1.2MPa程度まで加圧できるものであればよい。
装置1は、ポンプ2で加圧するための水を貯める水槽4を備える。水槽4に貯められた水は、ハンドル3を上下に作動させることによって、ポンプ2の吸水口21から入り、加圧されて排水口22から加圧水として排出される。吸水口21には、水槽4の水に含まれる異物を除去するためのフィルタ23が取り付けられることが好ましい。装置1のポンプ2、ハンドル3及び水槽4として、必要に応じて、配管の漏えい検査や耐水性検査に用いられる市販の水圧試験ポンプを用いることができるため、コンパクトかつ安価なピストン取出装置を実現することができる。
ポンプ2の排水口22には、加圧水供給部5が接続される。加圧水供給部5は、加圧水が内部を通る可撓性のホース51を有する。ホース51の一方の端部51aは、ポンプ2の排水口22に接続することができる。
ここで、ポンプ2で発生する圧力が高い場合には、加圧水を生成するために十分な圧力以上の圧力が発生したときに、安全性を確保するために加圧水供給部5の内部の減圧を行うことが望ましい。そのために、加圧水供給部5には、加圧水の圧力が所定の圧力以上になったときに内部の圧力を解放することができる圧力制御弁6が配置されることが好ましい。具体的には、ポンプ2の排水口22と、ホース51の一方の端部51aとの間にT字パイプコネクタ52を配置し、その1つの口に圧力制御弁6を接続することができる。圧力制御弁6は、限定されるものではないが、加圧水の圧力が1.0MPa~1.5MPaになったときに解放されるものであることが好ましい。
ホース51の一方の端部51aとT字パイプコネクタ52とは、例えば、ホース51として市販のエアコンチャージングホースなどを用いる場合には、市販のホースの端部コネクタに合うように作製されたフレアコネクタ53によって接続されることが、より好ましい。T字パイプコネクタ52及びフレアコネクタ53が用いられるときには、これらも加圧水供給部5を構成することになる。
別の実施形態においては、圧力制御弁6に代えて、加圧水供給部5の内部の圧力を測定することができる水圧計6aを、加圧水供給部5に配置することもできる。水圧計6aを配置することによって、加圧水供給部5の内部の圧力が加圧水を生成するために十分な圧力以上の圧力になったことを、作業者に注意喚起することができる。さらに別の実施形態においては、圧力制御弁6及び水圧計6aの両方を、加圧水供給部5に配置することもできる。
ホース51の他方の端部51bは、ブレーキのキャリパ7に接続される。具体的には、ホース51の他方の端部51bは、本来はキャリパ7に設けられたシリンダ8の内部にブレーキ液を供給するブレーキホースを接続するブレーキホース接続孔71に接続される。なお、ホース51の他方の端部51bとブレーキホース接続孔71とは、例えば、ホース51として市販のエアコンチャージングホースなどを用いる場合には、市販のホースの端部コネクタに合うように作製されたフレアコネクタ54によって接続されることが、より好ましい。フレアコネクタ54が用いられるときには、これも加圧水供給部5を構成することになる。
図1の実施形態においては、ポンプ2とキャリパ7とが可撓性のホース51を用いて接続されるが、これに限定されるものではなく、ポンプ2の排水口22とキャリパ7のブレーキホース接続孔71とを短いパイプを用いて接続してもよい。この場合には、パイプが加圧水供給部5となる。
シリンダ8の内部には、装置1によって取り出す対象物であるピストン9が配置されている。キャリパ7には、キャリパ7の外部とシリンダ8の内部とを連通する連通孔72が設けられており、連通孔72には、連通孔72の開放及び閉止を手動又は電動で自在に行うことができるバルブ10が設けられる。バルブ10は、装置1を作動させるときには開放されており、連通孔72から加圧水が排出されたときに閉止される。
(第2の実施形態によるピストン取出装置の構成)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図2は、第2の実施形態による、ピストン取出装置の水供給部11の構成を示す。なお、図2には、一部を除いて図1と同一の構成部材は示されていない。
第1の実施形態では、ポンプ2で加圧するための水を水槽4に貯めておくのに対して、第2の実施形態では、加圧するための水を、水槽4に貯めておくのではなく、取り外し自在の水供給タンク113からポンプ2に供給できるようになっている。第1の実施形態では、水道の蛇口などで水槽4に水を入れ、重量のある装置1を作業場所まで運ぶ必要がある。これに対して、第2の実施形態では、作業場所にポンプ2と空の水槽4とを配置し、水を入れた水供給タンク113を作業場所に運んでポンプ2に取り付けるか、又は、ポンプ2に取り付けた空の水供給タンク113にホースで水を供給することができるため、作業が容易である。
水供給部11は、四方向コネクタ111を有する。四方向コネクタ111の1つの口111a(図2における上方の口)に、逆止弁112を接続する。逆止弁112には、さらに水供給タンク113を接続する。逆止弁112は、水供給タンク113から四方向コネクタ111の向きにのみ水を流すようになっている。必要に応じて、例えば、水供給タンク113に代えて既成のペットボトルを取り付けることができるようにするために、逆止弁112と水供給タンク113との間に、一方の口がペットボトルに対応するコネクタ114を介在させてもよい。
四方向コネクタ111の別の口111b(図2における左方の口)は、必要に応じてL字コネクタ116を介して、ポンプ2の排水口22に接続される。四方向コネクタ111とL字コネクタ116との間に、必要に応じて別のコネクタ115を配置してもよい。L字コネクタ116を用いることによって、ポンプ2が手動式の場合に、水供給タンク113がポンプ2の作動の邪魔になることがない。
四方向コネクタ111のさらに別の口111c(図2における右方の口)には、逆止弁117を接続する。逆止弁117には、さらに加圧水供給部5のホース51を接続する。逆止弁117は、四方向コネクタ111からホース51の向きにのみ水を流すようになっている。逆止弁117とホース51との間に、必要に応じて別のコネクタ118を配置してもよい。四方向コネクタ111のさらに別の口111d(図2における下方の口)には、圧力制御弁6を接続することができる。
第2の実施形態における水の流れを説明すると、手動式のポンプ2の場合、ポンプ2の作動によりポンプ2の内部が負圧になったときに、水は、まず水供給タンク113から、逆止弁112と(口111aから口111bに向かって)四方向コネクタ111とを通り、ポンプ2に供給される。なお、ポンプ2の吸水口21は、閉止しておく。ポンプ2に供給された水は、ハンドル3を押し下げることによって加圧された後、排水口22から排出され、口111bから四方向コネクタ111に入る。しかし、水は、口111aに逆止弁112が接続されていることによって水供給タンク113の方向には流れず、逆止弁117を通ってホース51に向かうことになる。したがって、加圧水が排水口22から排出され、ホース51に供給されるときには、四方向コネクタ111、逆止弁117、及び、必要に応じて接続されるコネクタ115、118は、加圧水供給部として機能する。
次に、ハンドル3を引き上げてポンプ2の内部が負圧になったときには、加圧水は、逆止弁117が接続されていることによってホース51から四方向コネクタ111の方向には戻らず、上述と同様に、水供給タンク113の水が、逆止弁112と四方向コネクタ111とを通ってポンプ2に供給される。このようにして、水供給タンク113の水が加圧され、加圧水としてキャリパ7に供給される。
(ピストン取出装置の使用方法)
次に、装置1の使用方法を、第1の実施形態に基づいて説明する。最初に、キャリパ7を車両から取り外し、取り外されたキャリパ7のシリンダ8の内部に残存するブレーキ液を除去する。装置1を用意し、ポンプ2の排水口22にT字パイプコネクタ52を接続し、必要に応じて、T字パイプコネクタ52にさらにフレアコネクタ53を接続する。フレアコネクタ53にホース51の一方の端部51aを接続する。ホース51の他方の端部51bに必要に応じてフレアコネクタ54を接続し、フレアコネクタ54をキャリパ7のブレーキホース接続孔71に接続する。キャリパ7の連通孔72のバルブ10は、開放しておく。
このように装置1のセッティングを終えたら、水槽4に水を入れ、ハンドル3を作動させる。ハンドル3の作動により、水槽4の水は、吸水口21からフィルタ16を通ってポンプ2に入り、加圧されて、加圧水として排水口22から排出される。排出された加圧水は、T字パイプコネクタ52、フレアコネクタ53、ホース51、フレアコネクタ54を経由して、シリンダ8の内部に供給される。
ここで、最初にポンプ2を作動させたときにはシリンダ8の内部には空気があり、さらに、ホース51からもシリンダ8の内部に空気が供給される。最初は、連通孔72のバルブ10は開放されているので、シリンダ8の内部の空気及びホース51から供給された空気は、連通孔72を通ってキャリパ7の外部に排出される。ポンプ2の作動を続けると、ホース51からシリンダ8の内部に加圧水が供給され、シリンダ8の内部が加圧水で満たされると、連通孔72から水が排出され始める。この状態になったときに、連通孔72のバルブ10を閉止する。このように、連通孔72から水が排出されるまでバルブ10を開けておくのは、水が排出されるまではホース51やシリンダ8の内部空気が残留している場合があり、空気が残留した状態で加圧水を供給すると、高圧で圧縮された空気によってピストン9が勢いよく飛び出し、作業者の怪我や部品の損傷のおそれがあるからである。
バルブ10の閉止後、ポンプ2の作動を続けると、シリンダ8の内部は次第に圧力が高くなり、ピストン9には、加圧水の圧力が作用する。さらにポンプ2の作動を続け、ポンプ2から排出される加圧水の圧力が、概ね0.5MPa~1.2MPaになったときに、ピストン9がシリンダ8から押し出される。錆によって相当強固にシリンダ8に固着したピストン9であっても、加圧水の圧力が最大で2MPa以内で容易に押し出すことができるため、安全に短時間で作業を終えることができる。
なお、ポンプ2の作動を続けてもピストン9がシリンダ8から抜けない場合には、T字パイプコネクタ52に設けられた圧力制御弁6が開き、内部の圧力を解放することができるため、作業を安全に行うことができる。圧力制御弁6が開く圧力は、限定されるものではないが、1.0MPa~1.5MPaであることが好ましい。圧力制御弁6とは別に、又は圧力制御弁6とともに、水圧計6aが設けられている場合には、水圧計6aの指示値を確認しながら作業を進め、1.0MPa~1.5MPaになったときにポンプ2の作動を停止することもできる。
万が一、シリンダ8の内部にわずかに空気が残っていた場合には、ピストン9が抜けるときにシリンダ8から激しく飛び出る可能性があるので、キャリパ7を水中に配置しておくことによって、作業の安全性をさらに高めることもできる。キャリパ7を水中に配置するタイミングは、限定されるものではないが、連通孔72から水が排出され始め、連通孔72のバルブ10を閉止した後であることが好ましい。
1 ピストン取出装置
2 ポンプ
21 吸水口
22 排水口
23 フィルタ
3 ハンドル
4 水槽
5 加圧水供給部
51 ホース
51a 一方の端部
51b 他方の端部
52 T字パイプコネクタ
53、54 フレアコネクタ
6 圧力制御弁
6a 水圧計
7 キャリパ
71 ブレーキホース接続孔
72 連通孔
8 シリンダ
9 ピストン
10 バルブ
11 水供給部
111 四方向コネクタ
112 逆止弁
113 水供給タンク
114、115、118 コネクタ
116 L字コネクタ
117 逆止弁


Claims (10)

  1. ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すためのピストン取出方法であって、
    加圧水を生成するステップと、
    生成された前記加圧水を、キャリパの外部とシリンダの内部とを連通する連通孔を開放しながら、前記シリンダの内部に供給するステップと、
    前記連通孔から前記加圧水が排出されたときに前記連通孔を閉止するステップと、
    前記加圧水をさらに前記シリンダの内部に供給するステップと、
    前記シリンダの内部に供給された前記加圧水によって前記ピストンを前記シリンダから押し出すステップと
    を含むピストン取出方法。
  2. 前記シリンダの内部に供給された前記加圧水によって前記ピストンを前記シリンダから押し出すステップは、前記キャリパを水中に配置した状態で行われる、請求項1に記載のピストン取出方法。
  3. 前記加圧水を生成するステップにおいて生成される前記加圧水の圧力は、0.5MPa~1.2MPaである、請求項1に記載のピストン取出方法。
  4. 前記加圧水の圧力が1.0MPa~1.5MPaになったときに前記加圧水の圧力を低下させるステップをさらに含む、請求項1に記載のピストン取出方法。
  5. 前記キャリパを車両から取り外し、前記シリンダの内部に残存するブレーキ液を除去するステップをさらに含む、請求項1に記載のピストン取出方法。
  6. ディスクブレーキのキャリパに設けられたシリンダからピストンを取り出すためのピストン取出装置であって、
    加圧水を生成する加圧水生成部と、
    前記加圧水生成部から、キャリパに設けられ、前記キャリパの内部とシリンダの外部とを連通するブレーキホース接続孔に、生成された加圧水を供給する、加圧水供給部と、
    前記キャリパの外部と前記シリンダの内部とを連通する連通孔に設けられた、開放及び閉止が自在のバルブと
    を備えるピストン取出装置。
  7. 前記加圧水供給部は、圧力制御弁及び水圧計のいずれか一方又は両方を有する、請求項6に記載のピストン取出装置。
  8. 前記圧力制御弁は、前記加圧水の圧力が1.0MPa~1.5MPaになったときに前記加圧水の圧力を低下させる、請求項7に記載のピストン取出装置。
  9. 前記加圧水生成部によって生成される加圧水の圧力は、0.5MPa~1.2MPaである、請求項6に記載のピストン取出装置。
  10. 前記加圧水生成部は、水槽と、手動で作動させることによって前記水槽内の水を加圧するポンプと、前記水槽から前記ポンプに供給される水の異物を除去するフィルタとを有する、請求項6に記載のピストン取出装置。


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