JP2017081395A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017081395A
JP2017081395A JP2015211265A JP2015211265A JP2017081395A JP 2017081395 A JP2017081395 A JP 2017081395A JP 2015211265 A JP2015211265 A JP 2015211265A JP 2015211265 A JP2015211265 A JP 2015211265A JP 2017081395 A JP2017081395 A JP 2017081395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output shaft
rack
bearing
planetary gear
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015211265A
Other languages
English (en)
Inventor
勇貴 山形
Yuki Yamatgata
勇貴 山形
前田 篤志
Atsushi Maeda
篤志 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2015211265A priority Critical patent/JP2017081395A/ja
Publication of JP2017081395A publication Critical patent/JP2017081395A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】簡単かつ安価な構成で、プラネタリギヤとリングギヤ及びサンギヤとの間のバックラッシを抑制できるとともに、入力軸を支持する第1軸受の内部隙間及び出力軸を支持する第2軸受の内部隙間をも抑制することができるステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリング装置において、リングギヤ11及びサンギヤ12のそれぞれは、入力軸3及び出力軸4と同軸のウォームホイール軸CL11,CL12に対して傾斜する傾斜面11a,12aに形成された歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うよう構成される。ステアリング装置は、入力軸3の軸方向に予圧を発生させて第1軸受31の内部隙間及びプラネタリギヤ13とリングギヤ11との間のバックラッシを抑制する第1弾性部材41と、出力軸4の軸方向に予圧を発生させて第2軸受32の内部隙間及びプラネタリギヤ13とサンギヤ12との間のバックラッシを抑制する第2弾性部材42とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
自動車のステアリング装置は、一般に、運転者の操舵によるステアリング軸の回転をラックアンドピニオン機構によってラックの左右方向のスライド運動に変換して、転舵輪を転舵する。そして、自動車の車速に応じた走行安定性を確保するために、ステアリング装置は、ステアリング軸の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比(減速比)を自動車の車速に応じて変化させる伝達比可変機構を備えている。
例えば、特許文献1に開示されるステアリング装置は、サンギヤ、プラネタリギヤ及びリングギヤからなる遊星歯車機構で伝達比可変機構を構成している。そして、ステアリング軸に連結された入力軸と一体のキャリヤにプラネタリギヤを固定し、出力軸をプラネタリギヤに噛み合うリングギヤに連結している。また、モータに接続されたウォーム及びウォームホイールを介してサンギヤを回転させることでプラネタリギヤの回転量を変化させ、これによりリングギヤの回転量を変化させて、入力軸に対する出力軸の回転伝達比を変化させるようにしている。
一方、伝達比可変機構を備えたステアリング装置として、運転者の操舵により回転するステアリング軸の回転が入力され該回転を減速又は増速して転舵輪に出力する遊星歯車装置と、遊星歯車装置による回転の減速又は増速の比率を変化させる可変機構とを備え、遊星歯車装置を、出力軸に固定されウォームホイールで構成したサンギヤと、このサンギヤと同心に入力軸に固定されたウォームホイールで構成したリングギヤと、サンギヤ及びリングギヤに噛み合いサンギヤの回りを公転するウォームで構成したプラネタリギヤと、サンギヤ及びリングギヤと同心に配されプラネタリギヤを回転自在に支持するキャリヤとを有する構成で構成し、入力軸を第1軸受によって支持し、出力軸を第2軸受によって支持したステアリング装置が開発されている。
特開平11−198830号公報
ところで、特許文献1に開示されるステアリング装置においては、ウォームは、ウォームホイール軸に対し直角方向でウォームホイールに噛み合っている。つまり、ウォームの歯部が、ウォームホイールの、ホイール軸に対して平行な面に形成された歯部に噛み合っている。
そして、一般に、この種のウォームがウォームホイール軸に対し直角方向でウォームホイールに噛み合うウォームギヤ構造においては、噛み合い方向(ウォームホイール軸に対する直角方向)に予圧をかけることにより、ウォームとウォームホイールとの間のバックラッシを抑制している。
しかしながら、この予圧方法を、前述の遊星歯車装置を有し、入力軸を第1軸受によって支持し、出力軸を第2軸受によって支持したステアリング装置のウォームとホームホイールに適用した場合には、ウォームホイール軸に対する直角方向に予圧をかけるため、ウォームを構成するプラネタリギヤとウォームホイールを構成するサンギヤ及びリングギヤとの間のバックラッシを抑制できるものの、入力軸を支持する第1軸受の内部隙間及び出力軸を支持する第2軸受の内部隙間を抑制する(減少させる)ことはできなかった。
従って、前述の第1軸受及び第2軸受の内部隙間を抑制するために、別途予圧構造を付与するか、あるいは第1軸受及び第2軸受として4点接触軸受のような内部隙間の小さいものを使用する必要があり、コスト高となっていた。
従って、本発明は、この従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、簡単かつ安価な構成で、ウォームを構成するプラネタリギヤとウォームホイールを構成するリングギヤ及びサンギヤとの間のバックラッシを抑制できるとともに、入力軸を支持する第1軸受の内部隙間及び出力軸を支持する第2軸受の内部隙間をも抑制することができるステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るステアリング装置は、運転者の操舵により回転するステアリング軸の回転が入力され該回転を減速又は増速して転舵輪に出力する遊星歯車装置と、該遊星歯車装置による回転の減速又は増速の比率を変化させる可変機構とを備え、前記遊星歯車装置を、入力軸に固定されウォームホイールで構成したリングギヤと、該リングギヤと同心に出力軸に固定されたウォームホイールで構成したサンギヤと、前記リングギヤ及び前記サンギヤに噛み合い前記サンギヤの回りを公転するウォームで構成したプラネタリギヤと、前記リングギヤ及び前記サンギヤと同心に配され前記プラネタリギヤを回転自在に支持するキャリヤとを有する構成で構成し、前記入力軸を第1軸受によってハウジングに対し回転可能に支持し、前記出力軸を第2軸受によって前記キャリヤに対し回転可能に支持したステアリング装置であって、前記リングギヤ及び前記サンギヤのそれぞれが、前記入力軸及び前記出力軸と同軸の前記ウォームホイール軸に対して傾斜する傾斜面に形成された歯部で前記プラネタリギヤの歯部と噛み合うよう構成されると共に、前記入力軸の軸方向に予圧を発生させて前記第1軸受の内部隙間及び前記プラネタリギヤと前記リングギヤとの間のバックラッシを抑制する第1弾性部材と、前記出力軸の軸方向に予圧を発生させて前記第2軸受の内部隙間及び前記プラネタリギヤと前記サンギヤとの間のバックラッシを抑制する第2弾性部材とを備えていることを要旨とする。
本発明に係るステアリング装置によれば、簡単かつ安価な構成で、ウォームを構成するプラネタリギヤとウォームホイールを構成するリングギヤ及びサンギヤとの間のバックラッシを抑制できるとともに、入力軸を支持する第1軸受の内部隙間及び出力軸を支持する第2軸受の内部隙間をも抑制することができるステアリング装置を提供できる。
本発明の第1実施形態に係るステアリング装置の断面図(軸方向に沿う平面で切断した断面図)である。 図1に示すステアリング装置における入力軸、リングギヤ、第1軸受及び第1弾性部材を示す斜視図である。 図1に示すステアリング装置における出力軸、サンギヤ、プラネタリギヤ、第2軸受及び第2弾性部材を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るステアリング装置の断面図(軸方向に沿う平面で切断した断面図)である。 図4に示すステアリング装置において、ラック背面予圧機構によりラック軸のラックに予圧を発生させて、ラック軸のラックを出力軸のピニオンに所定の押圧力で噛み合わせ、出力軸が第4軸受を中心に傾斜する様子を示す断面図である。 図4に示すステアリング装置において、入力軸から出力軸に伝達する伝達トルクが無い時(無負荷時)においてキャリヤ駆動用ウォームホイールをキャリヤ駆動用ウォームに押し付けることができる力関係を説明するための図である。 図4に示すステアリング装置において、入力軸から出力軸に伝達する所定の伝達トルクが作用している時(トルク負荷時)において伝達トルクにより出力軸組立体が調芯できる力関係を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係るステアリング装置を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1には、本発明の第1実施形態に係るステアリング装置が示されており、ステアリング装置は、運転者の操舵により回転するステアリング軸(図示せず)の回転が入力され該回転を減速又は増速して転舵輪(図示せず)に出力する遊星歯車装置1と、遊星歯車装置1による回転の減速又は増速の比率を変化させる可変機構2とを備えている。
遊星歯車装置1は、ステアリング軸が接続されステアリング軸の回転が入力される入力軸3と、入力軸3に同軸に固定されたリングギヤ11と、リングギヤ11と同心に配されたサンギヤ12と、リングギヤ11及びサンギヤ12に噛み合いサンギヤ12の回りを公転するプラネタリギヤ13と、リングギヤ11及びサンギヤ12と同心に配されプラネタリギヤ13を公転(自転)自在に支持するキャリヤ14と、サンギヤ12が同軸に固定されており且つ転舵輪に接続された出力軸4とを備えている。入力軸3及び出力軸4の中心軸CL1と、リングギヤ11の中心軸(ウォームホイール軸)CL11と、サンギヤ12の中心軸(ウォームホイール軸)CL12とは同軸となっている。
ここで、入力軸3は、リングギヤ11、サンギヤ12、プラネタリギヤ13、キャリヤ14、後述するキャリヤ駆動用ウォームホイール21及びキャリヤ駆動用ウォーム25を収容するハウジング5に対して第1軸受31により回転自在に支持されている。第1軸受31は、入力軸3に固定された内輪31aと、ハウジング5に固定された外輪31bと、内輪31aと外輪との間に配置された転動体とを備えている。
また、キャリヤ14と出力軸4は同軸に配されているが、出力軸4はキャリヤ14に対して第2軸受32により回転自在に支持されている。このため、キャリヤ14と出力軸4とは独立して回転することが可能となっている。第2軸受32は、出力軸4に固定された内輪32aと、キャリヤ14に固定された外輪32bと、内輪32aと外輪32bとの間に配置された転動体とを備えている。また、出力軸4は、後述するラックハウジング52に対し、軸方向略中央部4bで第3軸受33により回転自在に支持されるとともに、軸方向の先端側にある小径部4dで第4軸受34により回転自在に支持されている。
そして、プラネタリギヤ13は、中心軸CL2を有するウォームが用いられる。プラネタリギヤ13は、図3に示すように、本実施形態では、3個用いられている。但し、プラネタリギヤ13の個数は特に限定されるものではなく、遊星歯車装置1が機能するならば1個でもよいし2個でも4個以上でもよい。
また、リングギヤ11及びサンギヤ12としてそれぞれウォームホイールが用いられている。
リングギヤ11は、図1に示すように、中心軸(ウォームホイール軸)CL11に対して傾斜角αで傾斜する傾斜面11aを備え、その傾斜面11aに周方向において均等な間隔に配された複数の歯部を備えている。そして、リングギヤ11は、その歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うようになっている。
また、サンギヤ12は、図1に示すように、中心軸(ウォームホイール軸)CL12に対して傾斜角βで傾斜する傾斜面12aを備え、その傾斜面12aに周方向において均等な間隔に配された複数の歯部を備えている。そして、サンギヤ12は、その歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うようになっている。
このように、リングギヤ11及びサンギヤ12のそれぞれが、入力軸3及び出力軸4の中心軸CL1と同軸の中心軸(ウォームホイール軸)CL11、Cl12に対して傾斜する傾斜面11a、12aに形成された歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うよう構成される。つまり、プラネタリギヤ13を構成するウォームがリングギヤ11及びサンギヤ12のそれぞれを構成するウォームホイールのウォームホイール軸CL11,CL12に対し直角方向以外でリングギヤ11及びサンギヤ12のそれぞれを構成するウォームホイールに噛み合うウォームギヤ構造をなしている。
そして、リングギヤ11と第1軸受31の内輪31aとの間には、入力軸3の軸方向に予圧を発生させる第1弾性部材41が配置されている。第1弾性部材41は、入力軸3の周囲を囲むような環状に形成されたウェーブワッシャで構成され、入力軸3の軸方向に予圧を発生させて第1軸受31の内部隙間を抑える(内部隙間をなくすようにする)ものである。
また、プラネタリギヤ13を構成するウォームがリングギヤ11を構成するウォームホイールのウォームホイール軸CL11に対し直角方向以外でリングギヤ11に噛み合うので、第1弾性部材41により入力軸3の軸方向に予圧を発生させることにより、プラネタリギヤ13とリングギヤ11との間のバックラッシをも抑制することができる。つまり、リングギヤ11が、入力軸3の中心軸CL1と同軸の中心軸(ウォームホイール軸)CL11に対して傾斜する傾斜面11aに形成された歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うので、第1弾性部材41により入力軸3の軸方向に発生した予圧は、リングギヤ11とプラネタリギヤ13との噛み合い部分にも作用し、プラネタリギヤ13とリングギヤ11との間のバックラッシをも抑制することができる。
また、サンギヤ12と第2軸受32の内輪32aとの間には、具体的には、サンギヤ12に接するように設けられた出力軸4のフランジ4eと第2軸受32の内輪32aとの間には、出力軸4の軸方向に予圧を発生させる第2弾性部材42が配置されている。第2弾性部材42は、出力軸4の周囲を囲むような環状に形成されたウェーブワッシャで構成され、出力軸4の軸方向に予圧を発生させて第2軸受32の内部隙間を抑える(内部隙間をなくすようにする)ものである。
また、プラネタリギヤ13を構成するウォームがサンギヤ12を構成するウォームホイールのウォームホイール軸CL12に対し直角方向以外でサンギヤ12に噛み合うので、第2弾性部材42により出力軸4の軸方向に予圧を発生させることにより、プラネタリギヤ13とサンギヤ12との間のバックラッシをも抑制することができる。つまり、サンギヤ12が、出力軸4の中心軸CL1と同軸の中心軸(ウォームホイール軸)CL12に対して傾斜する傾斜面12aに形成された歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うので、第2弾性部材42により出力軸4の軸方向に発生した予圧は、サンギヤ12とプラネタリギヤ13との噛み合い部分にも作用し、プラネタリギヤ13とサンギヤ12との間のバックラッシをも抑制することができる。
そして、プラネタリギヤ13はリングギヤ11とサンギヤ12の両方と噛み合っているが、本実施形態においてはサンギヤ12との噛み合い半径(噛み合い点と遊星歯車装置1の回転中心との間の径方向距離)とリングギヤ11との噛み合い半径は異なっている。すなわち、図1に示すように、プラネタリギヤ13は、遊星歯車装置1の径方向内方側の面でサンギヤ12と噛み合っており、遊星歯車装置1の径方向外方側の面でリングギヤ11と噛み合っている。したがって、プラネタリギヤ13とリングギヤ11との噛み合い半径の方が、プラネタリギヤ13とサンギヤ12との噛み合い半径よりも大となる。
また、互いに噛み合うプラネタリギヤ13とリングギヤ11は、逆作動可能な進み角を有している。同様に、互いに噛み合うプラネタリギヤ13とサンギヤ12も、逆作動可能な進み角を有している。
さらに、可変機構2は、キャリヤ14に一体的に固定され同心に回転するキャリヤ駆動用ウォームホイール21と、キャリヤ駆動用ウォームホイール21と噛み合うキャリヤ駆動用ウォーム25と、キャリヤ駆動用ウォーム25を回転させる回転駆動源23(例えばモータ)と、を備えている。回転駆動源23の回転軸にはキャリヤ駆動用ウォーム25が固定されており、回転駆動源23の回転軸の回転によってキャリヤ駆動用ウォーム25が回転する。これにより、キャリヤ駆動用ウォームホイール21が回転してキャリヤ14がサンギヤ12と同心に回転する。その結果、プラネタリギヤ13がサンギヤ12と噛み合いつつサンギヤ12の周りを公転することとなる。
また、回転駆動源23は、回転軸の回転量及び回転方向を変化させる回転制御機能を有しているので、キャリヤ14の回転量及び回転方向は任意に変化させることが可能となっている。
更に、出力軸4は、図示しない車体フレームに固着されたラックハウジング52内に収容され、軸方向略中央部4bでラックハウジング52に対し第3軸受33によって回転可能に支持されるとともに、軸方向先端側でラックハウジング52に対し第4軸受34によって回転可能に支持されている。第3軸受33は、出力軸4に固定された内輪33aと、ラックハウジング52に固定された外輪33bと、内輪33aと外輪33bとの間に配置された転動体とを備えている。また、第4軸受34は、出力軸4の軸方向先端側において段差部4cに続いて形成された小径部4dに固定された内輪34aと、ラックハウジング52に固定された外輪34bと、内輪34aと外輪34bとの間に配置された転動体とを備えている。また、出力軸4の小径部4dの先端側には雄ねじ部56が形成され、この雄ねじ部56にはナット57が螺合している。このナット57を第4軸受34の内輪34aに対して締め付けることにより、内輪34aを段差部4cに対して圧接している。そして、出力軸4の外周の第3軸受33と第4軸受34との間には、ピニオン4aが形成されている。
また、ラックハウジング52内には、出力軸4と直交する方向にラック軸51が配置されている。ラック軸51には、出力軸4のピニオン4aに噛み合うラック51aが形成され、ラック軸51は、出力軸4に対して直交する方向(図1において紙面に対して直交する方向)に移動可能となっている。
そして、ラック軸51のラック51aを形成した側と反対側のラック背面側(図1における上側)には、ラック背面予圧機構50が設けられている。このラック背面予圧機構50は、ラックハウジング52のラックガイド収容部52a内に収容され、ラック軸51のラック51aを形成した側と反対側のラック背面側を支持するラックガイド53と、ラックガイド収容部52aに螺着されたカップ形蓋体54と、カップ形蓋体54とラックガイド53との間に配置され、ラックガイド53を介してラック軸51のラック51aに予圧を発生させて、ラック軸51のラック51aを出力軸4のピニオン4aに所定の押圧力で噛み合わせる圧縮ばね55とを備えている。この圧縮ばね55による押圧力は、カップ形蓋体54をラックハウジング52に対してねじ込み位置を変えることで調整可能である。
次に、図1に示すステアリング装置の動作について説明する。運転者の操舵によってステアリング軸が回転すると、その回転が入力軸3に入力され、リングギヤ11がステアリング軸と同一方向に回転する。リングギヤ11の回転はプラネタリギヤ13を介してサンギヤ12に伝達され、出力軸4がステアリング軸と同一方向に回転する。そして、出力軸4が回転すると、ラックアンドピニオンの作用により、ラック軸51が出力軸4に対して直交する方向に移動し、ラック軸51の移動方向に応じて転舵輪の転向が行われる。
このとき、プラネタリギヤ13とサンギヤ12との噛み合い半径はプラネタリギヤ13とリングギヤ11との噛み合い半径とは異なっているので、リングギヤ11の回転量とサンギヤ12の回転量は異なるものとなる。すなわち、ステアリング軸の回転が所定の比率に減速又は増速され、運転者の操舵によるステアリング軸の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比が所定の値となる。
また、運転者の操舵時には、回転駆動源23によりキャリヤ14が回転する。キャリヤ14の回転によりプラネタリギヤ13がサンギヤ12の周りを公転するので、キャリヤ14の回転量や回転方向に応じて、サンギヤ12(すなわち出力軸4)の回転量が変化する。これにより、運転者の操舵によるステアリング軸の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比が前記所定の値から変化する。
よって、自動車等の車速に応じてキャリヤ14の回転量及び回転方向の少なくとも一方を変化させれば、運転者の操舵によるステアリング軸の操舵角に対する転舵輪の転舵角の伝達比を、その車速において好適な数値に設定することができる。
このように、本実施形態に係るステアリング装置においては、リングギヤ11及びサンギヤ12のそれぞれが、入力軸3及び出力軸4と同軸のウォームホイール軸CL11,CL12に対して傾斜する傾斜面11a,12aに形成された歯部でプラネタリギヤ13の歯部と噛み合うよう構成されている。また、入力軸3の軸方向に予圧を発生させて第1軸受31の内部隙間及びプラネタリギヤ13とリングギヤ11との間のバックラッシを抑制する第1弾性部材41と、出力軸4の軸方向に予圧を発生させて第2軸受32の内部隙間及びプラネタリギヤ13とサンギヤ12との間のバックラッシを抑制する第2弾性部材42とを備えている。
これにより、第1軸受31及び第2軸受32の内部隙間を抑制するために、第1弾性部材41及び第2弾性部材42以外に別途予圧構造を付与するか、あるいは第1軸受31及び第2軸受32として4点接触軸受のような内部隙間の小さいものを使用する必要がなくなり、簡単かつ安価な構成で、ウォームを構成するプラネタリギヤ13とウォームホイールを構成するリングギヤ11及びサンギヤ12との間のバックラッシを抑制できるとともに、入力軸3を支持する第1軸受31の内部隙間及び出力軸4を支持する第2軸受32の内部隙間をも抑制することができる。
また、第1弾性部材41は、リングギヤ11と第1軸受31の内輪31aとの間に配置されて入力軸3の軸方向に予圧を発生させるものであり、第2弾性部材42は、サンギヤ12と第2軸受32の内輪32aとの間に配置されて出力軸4の軸方向に予圧を発生させるものであるので、第1弾性部材41を、最も効果的な位置に配置させて入力軸3の軸方向に予圧を発生させることができるとともに、第2弾性部材42を、最も効果的な位置に配置させて出力軸4の軸方向に予圧を発生させることができる。
そして、このようなステアリング装置は、プラネタリギヤ13としてウォームを用い、ウォームホイールであるリングギヤ11及びサンギヤ12に噛み合わせたので、入力軸3の回転方向と出力軸4の回転方向が逆方向とならず同一方向となる。よって、入力軸3の回転方向と出力軸4の回転方向を同一方向とするための機構(例えば、一対の歯車)を別途設ける必要がないので、ステアリング装置は小型、軽量、安価である。
また、一般的に噛み合い率の高いウォームをプラネタリギヤ13として用いたので、平歯車、斜歯歯車、傘歯車を用いた場合と異なり、バックラッシ等に起因する歯打ち音が発生しにくい。よって、このステアリング装置は、低騒音である。
このようなステアリング装置は、自動車等のステアリング装置として使用することができる。
また、互いに噛み合うプラネタリギヤ13とサンギヤ12は、逆作動可能な進み角を有しており、また、互いに噛み合うプラネタリギヤ13とリングギヤ11も、逆作動可能な進み角を有しているので、ステアリング軸の回転や回転駆動源23の回転がサンギヤ12、リングギヤ11、及びキャリヤ14のいずれに入力されても遊星歯車装置1が回転し、ステアリング軸の回転の減速又は増速が達成される。
以上、本発明の第1実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1弾性部材41は、入力軸3の軸方向に予圧を発生させる位置に配置されれば、リングギヤ11と第1軸受31の内輪31aとの間に配置される必要は必ずしもなく、また、第2弾性部材42は、出力軸4の軸方向に予圧を発生させる位置に配置されれば、サンギヤ12と第2軸受32の内輪32aとの間に配置される必要は必ずしもない。
また、第1弾性部材41及び第2弾性部材42のそれぞれは、ウェーブワッシャで構成される必要は必ずしもなく、皿ばね、コイルばね、あるいはゴム材で構成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るステアリング装置を図4乃至図7を参照して説明する。図4乃至図7において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略することがある。
図4乃至図7に示すステアリング装置は、図1乃至図3に示すステアリング装置と基本構成は同様であるが、出力軸4が、軸方向先端側でラックハウジング52に対し第1フローティング構造で第4軸受34によって回転可能に支持されると共に、軸方向略中央部でラックハウジング52に対し軸方向先端側よりも大きなフローティング量がとれる第2フローティング構造で第3軸受33によって回転可能に支持されている点で相違している。つまり、図5に示すように、ラック背面予圧機構50によってラック51aに対して予圧を発生させてラック軸51のラック51aを出力軸4のピニオン4aに矢印A方向の所定の押圧力で噛み合わせたとき、出力軸4に対する力の作用点が第4軸受34に対して第3軸受33側にあるピニオン4aになり、第4軸受34の部分より第3軸受33の部分の方がフローティング量を大きくとっているので、出力軸4を第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向(図4及び図5における下方向)に傾斜させる、即ち出力軸4に対し矢印B方向に回転モーメントを与えることが可能となっている。
ここで、第1フローティング構造は、出力軸4の軸方向先端側において段差部4cに続いて形成された小径部4dと第4軸受34の内輪34aとの間に小径部4dの周囲を囲む環状に形成された第1弾性体60を配置することにより構成される。これにより、第4軸受34における第1弾性体60のところが、出力軸4の傾斜支点となる。
また、第2フローティング構造は、出力軸4の軸方向略中央部4bと第3軸受33の内輪33aとの間に出力軸4の周囲を囲む環状に形成された弾性部材62を配置することにより構成される。そして、出力軸4の軸方向略中央部4bと第3軸受33の内輪33aとの間の隙間及び弾性部材62のそれぞれの大きさは、出力軸4の小径部4dと第4軸受34の内輪34aとの間の隙間及び第1弾性体60のそれぞれの大きさよりも大きく、第2フローティング構造におけるフローティング量は第1フローティング構造におけるフローティング量よりも大きくなっている。このため、出力軸4が第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向(図4及び図5における下方向)に傾斜することが可能となる。
また、第4軸受34の内輪34aと出力軸4の段差部34cとの間には,小径部4dの周囲を囲む環状に形成された第2弾性体61が設けられている。この第2弾性体61は、出力軸4が第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向(図4及び図5における下方向)に傾斜した際に、出力軸4の段差部34cからの力を受ける機能を有する。
更に、図4乃至図7に示すステアリング装置においては、図1乃至図3に示すステアリング装置と異なり、キャリヤ駆動用ウォーム25は、キャリヤ駆動用ウォームホイール21と噛み合う部分が出力軸が傾斜する方向(図4においては下方向)となるように、配置されている。これにより、出力軸4が第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向(図4及び図5における下方向)に傾斜した際に、キャリヤ駆動用ウォームホイール21とキャリヤ駆動用ウォーム25との間のバックラッシを抑制することができる。
なお、出力軸4が第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向に傾斜する場合には、出力軸4ばかりではなく、出力軸4に固定された第2軸受32、キャリヤ14、キャリヤ駆動用ウォームホイール21、サンギヤ12、プラネタリギヤ13などの出力軸組立体全体(図5における破断線で囲まれた部分)が、第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向に傾斜する。
次に、図4に示すステアリング装置において、入力軸から出力軸に伝達する伝達トルクが無い時(無負荷時)と入力軸から出力軸に伝達する所定の伝達トルクが作用している時(トルク負荷時)との双方における出力軸組立体の挙動について、図6及び図7を参照して説明する。
先ず、入力軸から出力軸に伝達する伝達トルクが無い時(無負荷時)には、図6を参照して、次の(1)式が成立する。
rack0×Lrack>Fin0×Lin+Tpinion・・・(1)
ここで、Frack0:無負荷時のラック背面予圧機構によるラックのピニオンに対する押圧力、Lrack:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からラックとピニオンの噛み合い部までの軸方向長さ、Fin0:無負荷時の第1弾性部材によるプラネタリギヤに発生する調芯力、Lin:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からプラネタリギヤとリングギヤの噛み合い部までの軸方向長さ、Tpinion:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心における出力軸をフローティングさせているフローティング構造の戻り剛性である。
このため、ラック背面予圧機構による出力軸組立体に対する回転モーメントが、第1弾性部材によるプラネタリギヤに発生する調芯力による回転モーメントと出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心における出力軸をフローティングさせているフローティング構造の戻り剛性との和を上回る。従って、ラック背面予圧機構50によってラック51aに対して予圧を発生させてラック軸51のラック51aを出力軸4のピニオン4aに所定の押圧力(Frack0)で噛み合わせたとき、出力軸組立体全体は第4軸受34を中心にラック背面側と反対方向(図6における下方向)に傾斜する。
これにより、出力軸組立体は、キャリヤ駆動用ウォームホイール21とキャリヤ駆動用ウォーム25との間のバックラッシを0にする位置でつり合いをとる。この際に、プラネタリギヤ13とリングギヤ11との噛み合いはずれるが、その部位については第1弾性部材41による軸方向の予圧により噛み合い部のずれは矯正される。
また、無負荷時においてラック背面予圧機構50によってラック51aに対して予圧を発生させてラック軸51のラック51aを出力軸4のピニオン4aに所定の押圧力(Frack0)で噛み合わせると、ラック51aとピニオン4aとの間のバックラッシが抑制される。
これにより、1つのラック背面予圧機構50で、ラック51aとピニオン4aとの間のバックラッシを抑制できるとともに、キャリヤ駆動用ウォームホイール21とキャリヤ駆動用ウォーム25との間のバックラッシをも抑制することができる。このため、キャリヤ駆動用ウォームホイール21とキャリヤ駆動用ウォーム25との間のバックラッシを抑制する専用の機構が不要となり、部品点数の削減、ユニットの小型化、低コスト化が可能となる。
なお、バックラッシに起因する車両での異音は、伝達機構にトルクがかかっていない時に発生し、この場合において、前述のように、1つのラック背面予圧機構50で、ラック51aとピニオン4aとの間のバックラッシを抑制するとともに、キャリヤ駆動用ウォームホイール21とキャリヤ駆動用ウォーム25との間のバックラッシも抑制しているので、異音の発生を抑えることが可能となる。
次に、入力軸から出力軸に伝達する所定の伝達トルクが作用している時(トルク負荷時)には、次の(2)式が成立する。
rack×Lrack<Fin×Lin+Tpinion・・・(2)
ここで、Frack:トルク負荷時のラック背面予圧機構によるラックのピニオンに対する押圧力+負荷トルクによるラックのピニオンに対する押圧力、Lrack:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からラックとピニオンの噛み合い部までの軸方向長さ、Fin:トルク負荷時の第1弾性部材によるプラネタリギヤに発生する調芯力+負荷トルクによりプラネタリギヤに発生する調芯力、Lin:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からプラネタリギヤとリングギヤの噛み合い部までの軸方向長さ、Tpinion:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心における出力軸をフローティングさせているフローティング構造の戻り剛性である。
このため、トルク負荷時のラック背面予圧機構によるラックのピニオンに対する押圧力と負荷トルクによるラックのピニオンに対する押圧力との和による回転モーメントが、トルク負荷時の第1弾性部材によるプラネタリギヤに発生する調芯力と負荷トルクによりプラネタリギヤに発生する調芯力との和による回転モーメントと出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心における出力軸をフローティングさせているフローティング構造の戻り剛性との和を下回る。従って、トルク負荷時においては、伝達トルクにより出力軸組立体が入力軸3に対して調芯できる。従って、出力軸組立体を傾斜させる機構としても、何ら問題となることはない。
以上、本発明の第2実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されずに種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、第1フローティング構造は、第4軸受34を出力軸4の傾斜中心とすることが可能な構造であればよく、出力軸4の軸方向先端側において段差部43cに続いて形成された小径部43dと第4軸受34の内輪34aとの間に小径部34dの周囲を囲む環状に形成された第1弾性体60を配置することにより構成される場合に限られない。
また、第4軸受34の内輪34aと段差部34cとの間に小径部34dの周囲を囲む環状に形成された第2弾性体61を設ける必要は必ずしもない。
更に、第2フローティング構造は、出力軸4の軸方向先端側よりも大きなフローティング量がとれる構造であればよく、出力軸4の軸方向略中央部4bと第3軸受33の内輪33aとの間に出力軸4の周囲を囲む環状に形成された弾性部材62を配置することにより構成される場合に限られない。

1 遊星歯車装置
2 可変機構
3 入力軸
4 出力軸
4a ピニオン
4b 軸方向略中央部
4c 段差部
4d 小径部
11 リングギヤ(ウォームホイール)
11a 傾斜面
12 サンギヤ(ウォームホイール)
12a 傾斜面
13 プラネタリギヤ(ウォーム)
14 キャリヤ
21 キャリヤ駆動用ウォームホイール
25 キャリヤ駆動用ウォーム
31 第1軸受
31a 内輪
32 第2軸受
32a 内輪
33 第3軸受
33a 内輪
34 第4軸受
34a 内輪
41 第1弾性部材
42 第2弾性部材
50 ラック背面予圧機構
51 ラック軸
51a ラック
52 ラックハウジング
60 第1弾性体(第1フローティング構造)
61 第2弾性体
62 弾性部材(第2フローティング構造)

Claims (9)

  1. 運転者の操舵により回転するステアリング軸の回転が入力され該回転を減速又は増速して転舵輪に出力する遊星歯車装置と、該遊星歯車装置による回転の減速又は増速の比率を変化させる可変機構とを備え、前記遊星歯車装置を、入力軸に固定されウォームホイールで構成したリングギヤと、該リングギヤと同心に出力軸に固定されたウォームホイールで構成したサンギヤと、前記リングギヤ及び前記サンギヤに噛み合い前記サンギヤの回りを公転するウォームで構成したプラネタリギヤと、前記リングギヤ及び前記サンギヤと同心に配され前記プラネタリギヤを回転自在に支持するキャリヤとを有する構成で構成し、前記入力軸を第1軸受によってハウジングに対し回転可能に支持し、前記出力軸を第2軸受によって前記キャリヤに対し回転可能に支持したステアリング装置であって、
    前記リングギヤ及び前記サンギヤのそれぞれが、前記入力軸及び前記出力軸と同軸のウォームホイール軸に対して傾斜する傾斜面に形成された歯部で前記プラネタリギヤの歯部と噛み合うよう構成されると共に、
    前記入力軸の軸方向に予圧を発生させて前記第1軸受の内部隙間及び前記プラネタリギヤと前記リングギヤとの間のバックラッシを抑制する第1弾性部材と、前記出力軸の軸方向に予圧を発生させて前記第2軸受の内部隙間及び前記プラネタリギヤと前記サンギヤとの間のバックラッシを抑制する第2弾性部材とを備えているステアリング装置。
  2. 前記第1弾性部材は、前記リングギヤと前記第1軸受の内輪との間に配置されて前記入力軸の軸方向に予圧を発生させるものであり、前記第2弾性部材は、前記サンギヤと前記第2軸受の内輪との間に配置されて前記出力軸の軸方向に予圧を発生させるものである請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記第1弾性部材及び前記第2弾性部材のそれぞれは、ウェーブワッシャ、皿ばね、コイルばね、あるいはゴム材で構成される請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記可変機構は、前記キャリヤに一体的に固定され同心に回転するキャリヤ駆動用ウォームホイールと、該キャリヤ駆動用ウォームホイールと噛み合うキャリヤ駆動用ウォームとを備え、
    前記出力軸は、軸方向先端側でラックハウジングに対し第1フローティング構造で第4軸受によって回転可能に支持されると共に、軸方向略中央部でラックハウジングに対し軸方向先端側よりも大きなフローティング量がとれる第2フローティング構造で第3軸受によって回転可能に支持され、
    前記出力軸の外周の前記第3軸受と前記第4軸受との間にピニオンが形成され、
    前記出力軸と直交して配置され、前記出力軸のピニオンに噛み合うラックを形成したラック軸を設けるとともに、
    前記ラック軸のラックを形成した側と反対側のラック背面側に設けられ、前記ラックに対して予圧を発生させて前記ラック軸のラックを前記出力軸のピニオンに所定の押圧力で噛み合わせ、前記ラックと前記ピニオンとの間のバックラッシを抑制するとともに、前記出力軸を前記第4軸受を中心にラック背面側と反対方向に傾斜させることを可能とするラック背面予圧機構を設け、
    前記キャリヤ駆動用ウォームは、前記キャリヤ駆動用ウォームホイールと噛み合う部分が前記出力軸が傾斜する方向となるように、配置されることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
  5. 前記第1フローティング構造は、前記出力軸の軸方向先端側において段差部に続いて形成された小径部と前記第4軸受の内輪との間に前記小径部の周囲を囲む環状に形成された第1弾性体を配置することにより構成されることを特徴とする請求項4に記載のステアリング装置。
  6. 前記第4軸受の内輪と前記段差部との間に前記小径部の周囲を囲む環状に形成された第2弾性体を設けたことを特徴とする請求項5に記載のステアリング装置。
  7. 前記第2フローティング構造は、前記出力軸と前記第3軸受の内輪との間に前記出力軸の周囲を囲む環状に形成された弾性部材を配置することにより構成されることを特徴とする請求項4乃至6のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
  8. 前記入力軸から前記出力軸に伝達する伝達トルクが無い無負荷時において、次の(1)式が成立することを特徴とする請求項4乃至7のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
    rack0×Lrack>Fin0×Lin+Tpinion・・・(1)
    ここで、Frack0:無負荷時のラック背面予圧機構によるラックのピニオンに対する押圧力、Lrack:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からラックとピニオンの噛み合い部までの軸方向長さ、Fin0:無負荷時の第1弾性部材によるプラネタリギヤに発生する調芯力、Lin:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からプラネタリギヤとリングギヤの噛み合い部までの軸方向長さ、Tpinion:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心における出力軸をフローティングさせているフローティング構造の戻り剛性。
  9. 前記入力軸から前記出力軸に所定の伝達トルクが伝達するトルク負荷時において、次の(2)式が成立することを特徴とする請求項4乃至7のうちいずれか一項に記載のステアリング装置。
    rack×Lrack<Fin×Lin+Tpinion・・・(2)
    ここで、Frack:トルク負荷時のラック背面予圧機構によるラックのピニオンに対する押圧力+負荷トルクによるラックのピニオンに対する押圧力、Lrack:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からラックとピニオンの噛み合い部までの軸方向長さ、Fin:トルク負荷時の第1弾性部材によるプラネタリギヤに発生する調芯力+負荷トルクによりプラネタリギヤに発生する調芯力、Lin:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心からプラネタリギヤとリングギヤの噛み合い部までの軸方向長さ、Tpinion:出力軸の傾斜中心となる第4軸受の中心における出力軸をフローティングさせているフローティング構造の戻り剛性。
JP2015211265A 2015-10-27 2015-10-27 ステアリング装置 Pending JP2017081395A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211265A JP2017081395A (ja) 2015-10-27 2015-10-27 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015211265A JP2017081395A (ja) 2015-10-27 2015-10-27 ステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017081395A true JP2017081395A (ja) 2017-05-18

Family

ID=58711541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015211265A Pending JP2017081395A (ja) 2015-10-27 2015-10-27 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017081395A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116658572A (zh) * 2023-08-01 2023-08-29 吉孚汽车技术(苏州)有限公司 一种电机堵转用执行机构、电机总成及输出扭矩控制方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116658572A (zh) * 2023-08-01 2023-08-29 吉孚汽车技术(苏州)有限公司 一种电机堵转用执行机构、电机总成及输出扭矩控制方法
CN116658572B (zh) * 2023-08-01 2023-11-03 吉孚汽车技术(苏州)有限公司 一种电机堵转用执行机构、电机总成及输出扭矩控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5816584B2 (ja) 動力伝達装置
JP5026434B2 (ja) 減速機
JP2006177423A (ja) 遊星歯車装置
JP2011085210A (ja) 車両用動力伝達装置
JP6540184B2 (ja) アクチュエータ
JP2005351386A (ja) 遊星ローラ式無段変速機
US9051999B2 (en) Continuously variable transmission
JP2013072528A (ja) モータ駆動ユニット
JP2017081395A (ja) ステアリング装置
JP2014081001A (ja) 減速機
WO2014119138A1 (ja) 変速装置
JP2018197006A (ja) 車両のステアリング装置
JP2006242233A (ja) 差動歯車装置
US20150204432A1 (en) Differential gear unit of vehicle
JP2018001937A (ja) ステアリング装置
JP2013181628A (ja) 無段変速装置
JP2006290250A (ja) 車輌用可変舵角装置
JP2013111986A (ja) 電動パワーステアリング装置
JPS60121350A (ja) 遊星歯車減速機
JP3556735B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の減速機
JP2010025268A (ja) 伝動装置
JP2007015546A (ja) 電動パワーステアリング装置及び回転伝達機構
JP2009287747A (ja) 伝動装置
JP2013181627A (ja) 無段変速装置
JP2016094066A (ja) 電動パワーステアリング装置