JP2007015546A - 電動パワーステアリング装置及び回転伝達機構 - Google Patents

電動パワーステアリング装置及び回転伝達機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 煩雑な噛み合い調整が不要なラッククロス型の電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】 EPS1は、中空シャフト3と、該中空シャフト3に対して斜交配置された入力軸6と、これら中空シャフト3及び入力軸6を回転伝達可能に連結する回転伝達機構13とを備える。回転伝達機構13は、外周に等間隔且つ該位置において各々自由回転可能に保持された複数のボール21を有する回転体22と、該回転体22と噛み合わされる略環状の歯車23とを備える。そして、回転伝達機構13は、歯車23の少なくとも一の歯が回転体22の隣り合う二つのボール21に挟持されるようにこれら回転体22と歯車23とが噛み合わされることにより、同回転体22と歯車23、即ち入力軸6と中空シャフト3とを回転伝達可能に連結する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ラッククロス型の電動パワーステアリング装置及び回転伝達機構に関するものである。
従来、ステアリング操作に応じて往復動可能に設けられたラック軸と、該ラック軸と同軸に配置されモータ駆動により回転する中空シャフトとを有し、該中空シャフトの回転をボールねじ機構にてラック軸の往復動に変換することにより操舵系にアシスト力を付与する所謂ラックアシスト型の電動パワーステアリング装置(EPS)が知られている。そして、このようなものには、駆動源であるモータをラック軸(中空シャフト)に対してその軸線(モータシャフト)が斜交するように配置した所謂ラッククロス型のEPSがある(例えば、特許文献1参照)。
こうしたラッククロス型のEPSは、中空シャフト(及びボールねじ機構)とモータの回転を中空シャフトに伝達する入力軸(モータと同期回転する軸)とが別体であるため、所謂同軸型のEPS(ラック軸と同軸配置された中空状のモータシャフトを有するもの。例えば、特許文献2参照)のようにハウジング径が大きくならない。そのため、同軸型のものと比較して搭載性に優れる等の利点がある。
ところが、こうしたラッククロス型のEPSにおいては、通常、同入力軸と中空シャフトとは傘歯車を介して連結される。そのため、両傘歯車間の噛み合い精度を高い水準に保つ必要がある。即ち、両傘歯車間の噛み合いにバックラッシュが生じた場合、所謂歯打ち音が発生するおそれがあるため、両歯車間の噛み合わせを適切なものとすべく高精度にその位置調整を行う必要がある。そして、この噛み合い調整(バックラッシュ調整)の煩雑さ、及びそれに費やされる時間によって製造コストが押し上げられるという問題がある。
そこで、例えば上記特許文献1のEPSは、軸受を介して入力軸を支承するとともに、ハウジングに対し該出力軸の軸方向に沿って移動可能に設けられた保持部材と、該保持部材の軸方向位置を調整する調節機構とを備えている。そして、この保持部材とともに同保持部材側の傘歯車の軸方向位置を変更可能とすることにより、両傘歯車間の噛み合わせを容易に調整することができるようになっている。
特開2002−225734号公報 特開2003−335249号公報
しかしながら、上記構成により、両傘歯車間の噛み合わせを調節することが可能になるとはいえ、その調節の程度には限りがあり、現実には各傘歯車が磨耗した際等の微調整ができる程度に過ぎない。従って、依然として組付け時の噛み合い調整が欠く事のできない工程であることに変わりはなく、こうした煩雑な噛み合い調整を行うことなく入力軸と中空シャフトとを回転伝達可能に連結しうる構造が強く求められている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、煩雑な噛み合い調整が不要なラッククロス型の電動パワーステアリング装置及び回転伝達機構を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、軸方向に往復動可能に設けられたラック軸と、前記ラック軸が挿通されるとともにモータ駆動により回転する中空シャフトと、前記中空シャフトの回転を前記ラック軸の往復動に変換するボールねじ機構と、駆動源であるモータの回転を前記中空シャフトに伝達する入力軸とを備え、前記入力軸は、前記中空シャフトと斜交するように配置され、該入力軸の一端に設けられた回転伝達機構を介して前記中空シャフトと回転伝達可能に連結される電動パワーステアリング装置であって、前記回転伝達機構は、外周に等間隔にて保持された複数のボールを有し前記入力軸又は中空シャフトの一方と一体回転可能に連結された回転体と、前記入力軸又は中空シャフトの他方と一体回転可能に連結されて前記回転体と噛み合わされる歯車とを備え、前記歯車は、該歯車の少なくとも一の歯が前記回転体の隣り合う二つのボールに挟持されるように該回転体と噛み合わされること、を要旨とする。
請求項2に記載の発明は、外周に等間隔にて保持された複数のボールを有する回転体と、該回転体と噛み合わされる歯車とを備え、該歯車の少なくとも一の歯が前記回転体の隣り合う二つのボールに挟持されるように前記回転体と噛み合わされることにより、前記回転体及び前記歯車の回転を相互に伝達可能とする回転伝達機構であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、前記回転体は、前記複数のボールと、該各ボールを前記保持するホルダとからなり、前記ホルダは、円柱状に形成されるとともに軸方向の一端面にそれぞれ放射状の保持溝が形成された一対の保持部材を備え、互いの前記各保持溝が対向するように該両保持部材を連結し、該各保持溝内において前記各ボールを両保持部材間に挟持することにより、該各ボールを前記保持すること、を要旨とする。
請求項4に記載の発明は、前記各保持溝はゴシックアーチ形状に形成されてなること、を要旨とする。
請求項5に記載の発明は、前記ホルダは、前記各ボールの保持力を調整可能な保持力調整手段を備えること、を要旨とする。
即ち、傘歯車を用いた場合に問題となるバックラッシュの発生は、主として、両傘歯車間の噛み合いが相互の面接触による所謂「すべり噛み合い」であり、その接触面積が大きい、即ち噛み合い抵抗が大きいことに由来するものである。
この点、上記各構成によれば、歯車の少なくとも一の歯が回転体の隣り合う二つのボールに挟持されるように噛み合わされるため、接触面積が小さい。従って、両者間の噛み合い抵抗が小さく、バックラッシュが発生し難い。更に、ボールの球面に対する接触であるため、両者間の噛み合い角度の許容範囲が広く、その厳格な角度調整が不要である。その結果、煩雑な噛み合い調整を行うことなく、斜交配置された二軸間(中空シャフトと入力軸との間)を回転伝達可能に連結することができ、ひいては厳格な加工精度管理、並びに噛み合い調整に費やす労力及び時間の削減が可能となることにより、大幅な低コスト化を図ることができる。そして、その噛み合い抵抗が小さいことから、より滑らかな噛み合いを実現することができるとともに、トルク伝達ロスを抑えることができ、これにより、より高い静粛性及び伝達効率を実現することができる。
尚、請求項3の構成を採用することで、簡素な構成にて、各ボールを等間隔に且つ該位置において各々自由回転可能に保持することができる。そして、ボールが自由回転可能となることから所謂「転がり噛み合い」の要素を持たせることができ、これにより、より一層、噛み合い抵抗を低減することができる。また、請求項4の構成によれば、各保持溝と各ボールと間の接触抵抗を低減しつつ、確実に各ボールを自由回転可能に保持することができ、その結果、回転体と歯車との間のより滑らかな噛み合いを確保することができる。そして、請求項5の構成によれば、回転体と歯車との間の噛み合い調整をより容易に行うことができる。
本発明によれば、煩雑な噛み合い調整が不要なラッククロス型の電動パワーステアリング装置及び回転伝達機構を提供することができる。
以下、本発明をラッククロス型の電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のEPS1は、ステアリング操作に応じて軸方向に往復動するラック軸2と、該ラック軸2が挿通されるとともにモータ駆動により回転する中空シャフト3と、該中空シャフト3の回転をラック軸2の往復動に変換するボールねじ機構4とを備えている。即ち、本実施形態のEPS1は、モータ駆動により、ステアリング操作に応じてラック軸2を往復動させることによって操舵系にアシスト力を付与する所謂ラックアシスト型のEPSであり、詳しくは、駆動源であるモータ5をラック軸2(中空シャフト3)に対してその軸線が斜交するように配置した所謂ラッククロス型のEPSである。
詳述すると、本実施形態のEPS1は、中空シャフト3及びボールねじ機構4、並びにモータ5の回転を中空シャフト3に伝達する入力軸6を収容するハウジング7を備えている。ハウジング7には、略円筒状に形成された第1収容室8及び第2収容室9が形成されており、第2収容室9は、その軸線が第1収容室8の軸線と斜交するとともに、その一端が同第1収容室8内に開口し、他端がハウジング7外部に開口するように形成されている。そして、中空シャフト3は、軸受10,11に軸支されることにより、回転可能に第1収容室8内に収容され、同様に入力軸6は、軸受12a,12bに軸支されることにより、回転可能に第2収容室9内に収容されている。
本実施形態では、第2収容室9の外部側開口端9aには、駆動源であるモータ5が取着されており、同モータ5の出力軸5aの一端は、第2収容室9内に収容された入力軸6の外部側端部6aに連結されている。そして、本実施形態では、入力軸6と中空シャフト3とは、後述する回転伝達機構13を介して回転伝達可能に連結されている。
また、ラック軸2は、第1収容室8を軸線方向に貫通し、同第1収容室8内に収容された中空シャフト3内に挿通されるように同ハウジング7に貫設されており、ハウジング7に設けられたすべり軸受及びラックガイド(図示略)に軸支されることにより、その軸方向に沿って往復動可能に同ハウジング7に支持されている。そして、ラック軸2は、中空シャフト3の一端に設けられたボールねじ機構4を介して同中空シャフト3と連結されている。尚、本実施形態では、ボールねじ機構4は、内周面に螺子溝が形成された筒状のナット部材14、該ナット部材14の螺子溝に対向してラック軸2の外周に形成された螺子部15、並びにナット部材14及び螺子部15の両螺子溝により形成される転動路内に配設される複数のボール(図示略)により構成されている。
即ち、駆動源であるモータ5(の出力軸5a)の回転は、斜交配置された入力軸6を介して中空シャフト3に伝達される。そして、その中空シャフト3の回転がボールねじ機構4によりラック軸2の往復動に変換され、同ラック軸2がステアリング操作に応じた方向に移動することによって、操舵系にアシスト力が付与されるようになっている。
(回転伝達機構)
次に、本実施形態のEPSにおける回転伝達機構について説明する。
図2(a)〜(c)は、本実施形態の回転伝達機構の三面図、図3(a)(b)は、それぞれ回転伝達機構のA−A,B−B断面図、そして、図4(a)(b)は、それぞれ回転伝達機構を構成する保持部材の側面及び平面図である。
図2(a)〜(c)に示すように、本実施形態の回転伝達機構13は、外周に等間隔且つ該位置において各々自由回転可能に保持された複数のボール21を有する略筒状の回転体22と、該回転体22と噛み合わされる略環状の歯車23とを備えて構成されている。
本実施形態では、回転体22は、上記複数のボール21と該各ボール21を等間隔且つ各々自由回転可能に保持するホルダ24とからなり、同ホルダ24には該ホルダ24を軸方向に貫通する貫通孔24aが設けられている。そして、図1に示すように、本実施形態では、回転体22は、その(ホルダ24の)貫通孔24a内に入力軸6の内部側端部6bが挿入されることにより、同入力軸6と一体回転可能に固定され、歯車23は、同回転体22に対応する位置において中空シャフト3の外周3aに固着されている。そして、図3(b)に示すように、本実施形態では、歯車23の少なくとも一の歯23aが回転体22の隣り合う二つのボール21に挟持されるように、これら回転体22と歯車23とが噛み合わされることにより、同回転体22と歯車23、即ち入力軸6と中空シャフト3とが回転伝達可能に連結されている。
詳述すると、図3(a)及び図4(a)(b)に示すように、本実施形態では、ホルダ24は、略円柱状に形成された一対の保持部材25からなり、該各保持部材25には、それぞれ上記貫通孔24aを構成する貫通孔25aが形成されるとともに、その軸方向の一端面(保持面25b)には、それぞれ放射状に形成された保持溝26が設けられている。具体的には、本実施形態では、各保持溝26は、各ボール21の半径よりも僅かに大きい曲率半径を有する2つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ形状に形成されている。そして、本実施形態のホルダ24は、その各保持溝26が対向するようにこれら両保持部材25を連結し、その各保持溝26内において各ボール21を両保持部材25間に挟持することにより、該各ボール21を等間隔且つ各々自由回転可能に保持するようになっている。
尚、本実施形態では、各保持部材25の保持面25bには、各保持溝26の径方向内側に、各ボール21の径方向内側への移動を規制するストッパ27が設けられている。また、各保持面25bの外周縁には、その周方向に沿って環状の溝部28が形成され、これにより、回転体22側の各ボール21と歯車23側の各歯23aとがより噛み合いやすくなるように構成されている。そして、図2(a)に示すように、本実施形態では、歯車23においては、各歯23a間の歯底23bは、ボール21の直径よりも大きな弧状に形成されるとともに、各歯23aの先端は、該各歯23aと噛み合わされた各ボール21の外径軌跡から徐々に離れるよう形成されている。尚、本実施形態の歯車23のような歯形を有するものについての詳細は、特許第3133005号明細書を参照されたい。
また、図1に示すように、本実施形態では、入力軸6の内部側端部6bには、回転体22を固定するための嵌合凹部29が凹設されており、ホルダ24を構成する各保持部材25は、各々の両保持溝26内に各ボール21が配置された状態で該嵌合凹部29に嵌合される。そして、同嵌合凹部29に螺合されたナット30にて締め付けられることにより、入力軸6の内部側端部6bに固定されるようになっている。
ここで、本実施形態では、各保持部材25とナット30との間には、弾性部材としての皿バネ31が介在されている。そして、各ボール21が両保持部材25間に挟持される力、即ちホルダ24が各ボール21を保持する力は、保持力調整手段としてのナット30(及び皿バネ31)による締め付けを調節することにより、その調整ができるようになっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)EPS1は、中空シャフト3と、該中空シャフト3に対して斜交配置された入力軸6と、これら中空シャフト3及び入力軸6を回転伝達可能に連結する回転伝達機構13とを備える。回転伝達機構13は、外周に等間隔且つ該位置において各々自由回転可能に保持された複数のボール21を有する回転体22と、該回転体22と噛み合わされる略環状の歯車23とを備える。そして、回転伝達機構13は、歯車23の少なくとも一の歯23aが回転体22の隣り合う二つのボール21に挟持されるようにこれら回転体22と歯車23とが噛み合わされることにより、同回転体22と歯車23、即ち入力軸6と中空シャフト3とを回転伝達可能に連結する。
このように構成することで、煩雑な噛み合い調整を行うことなく、斜交配置された二軸間(中空シャフト3と入力軸6との間)を回転伝達可能に連結することが可能になる。即ち、傘歯車を用いた場合に問題となるバックラッシュの発生は、主として、両傘歯車間の噛み合いが相互の面接触による所謂「すべり噛み合い」であり、その接触面積が大きい、即ち噛み合い抵抗が大きいことに由来するものである。この点、上記構成によれば、歯車23の少なくとも一の歯23aが回転体22の隣り合う二つのボール21に挟持されるように噛み合わされるため、接触面積が小さく、また各ボール21が自由回転可能であることから所謂「転がり噛み合い」の要素を持たせることもできる。このため、両者間の噛み合い抵抗が小さく、バックラッシュが発生し難い。更に、ボール21の球面に対する接触であるため、両者間の噛み合い角度の許容範囲が広く、中空シャフト3及び入力軸6間の厳格な角度調整が不要である。その結果、煩雑な噛み合い調整を行うことなく、中空シャフト3と入力軸6との間を回転伝達可能に連結することができ、厳格な加工精度管理、並びに噛み合い調整に費やす労力及び時間の削減が可能となることで、ひいては大幅な低コスト化を図ることができる。そして、その噛み合い抵抗が小さいことから、より滑らかな噛み合いを実現することができるとともに、トルク伝達ロスを抑えることができ、これにより、より一層の高い伝達効率と静粛性を実現することができる。
(2)回転体22は、上記複数のボール21と該各ボール21を等間隔且つ各々自由回転可能に保持するホルダ24とにより構成される。ホルダ24は、略円柱状に形成された一対の保持部材25からなり、該各保持部材25の軸方向の一端面(保持面25b)には、それぞれ放射状に形成された保持溝26が設けられる。ホルダ24は、その各保持溝26が対向するようにこれら両保持部材25を連結し、その各保持溝26内において各ボール21を両保持部材25間に挟持する。このような構成とすれば、簡素な構成にて、各ボール21を等間隔且つ各々自由回転可能に保持することができる。
(3)各保持溝26は、各ボール21の半径よりも僅かに大きい曲率半径を有する2つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ形状に形成される。このような構成とすれば、各保持溝26と各ボール21との間の接触抵抗を低減しつつ、確実に各ボール21を自由回転可能に保持することができる。その結果、回転体22と歯車23との間のより滑らかな噛み合いを確保することができる。
(4)ホルダ24を構成する各保持部材25は、入力軸6(の内部側端部6b)に形成された嵌合凹部29に、各々の両保持溝26内に各ボール21が配置された状態で嵌合され、同嵌合凹部29に螺合されたナット30にて締め付けられることにより、同入力軸6に固定される。そして、各保持部材25とナット30との間には、弾性部材としての皿バネ31が介在される。
このような構成とすれば、ナット30による締め付けを調節することにより、各ボール21が両保持部材25間に挟持される力、即ちホルダ24が各ボール21を保持する力を容易に調整することができる。従って、回転体22と歯車23との間の噛み合い調整をより容易に行うことができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、本発明をラッククロス型の電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化したが、回転伝達機構13については、その他の用途に適用してもよい。
・本実施形態では、回転体22は入力軸6と一体回転可能に固定され、歯車23は中空シャフト3に固着されることとした。しかし、これに限らず、回転体22を中空シャフト3側に、歯車23を入力軸6側に固定する構成としてもよい。
・本実施形態では、入力軸6に形成された嵌合凹部29に、各々の両保持溝26内に各ボール21が配置された状態で各保持部材25を嵌合され、同嵌合凹部29に螺合されたナット30にて締め付けることにより、同入力軸6に固定する。そして、その各保持部材25とナット30との間に皿バネ31を介在させることにより、このナット30及び皿バネ31により保持力調整手段を構成することとした。しかし、これに限らず、その他の構成により保持力調整手段を構成することとしてもよい。
・本実施形態では、各ボール21は、回転体22の外周に等間隔且つ各々自由回転可能に保持されることとしたが、自由回転不能に固定される構成としてもよい。
本実施形態のEPS(電動パワーステアリング装置)の概略構成図。 (a)〜(c)本実施形態の回転伝達機構の三面図。 (a)回転伝達機構のA−A断面図、(b)同B−B断面図。 (a)回転伝達機構を構成する保持部材の側面図、(b)同平面図。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ラック軸、3…中空シャフト、4…ボールねじ機構、5…モータ、6…入力軸、7…ハウジング、13…回転伝達機構、21…ボール、22…回転体、23…歯車、23a…歯、24…ホルダ、25…保持部材、26…保持溝、30…ナット、31…皿バネ。

Claims (5)

  1. 軸方向に往復動可能に設けられたラック軸と、前記ラック軸が挿通されるとともにモータ駆動により回転する中空シャフトと、前記中空シャフトの回転を前記ラック軸の往復動に変換するボールねじ機構と、駆動源であるモータの回転を前記中空シャフトに伝達する入力軸とを備え、前記入力軸は、前記中空シャフトと斜交するように配置され、該入力軸の一端に設けられた回転伝達機構を介して前記中空シャフトと回転伝達可能に連結される電動パワーステアリング装置であって、
    前記回転伝達機構は、外周に等間隔にて保持された複数のボールを有し前記入力軸又は中空シャフトの一方と一体回転可能に連結された回転体と、前記入力軸又は中空シャフトの他方と一体回転可能に連結されて前記回転体と噛み合わされる歯車とを備え、
    前記歯車は、該歯車の少なくとも一の歯が前記回転体の隣り合う二つのボールに挟持されるように該回転体と噛み合わされること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 外周に等間隔にて保持された複数のボールを有する回転体と、該回転体と噛み合わされる歯車とを備え、該歯車の少なくとも一の歯が前記回転体の隣り合う二つのボールに挟持されるように前記回転体と噛み合わされることにより、前記回転体及び前記歯車の回転を相互に伝達可能とする回転伝達機構。
  3. 請求項2に記載の回転伝達機構において、
    前記回転体は、前記複数のボールと、該各ボールを前記保持するホルダとからなり、
    前記ホルダは、円柱状に形成されるとともに軸方向の一端面にそれぞれ放射状の保持溝が形成された一対の保持部材を備え、
    互いの前記各保持溝が対向するように該両保持部材を連結し、該各保持溝内において前記各ボールを両保持部材間に挟持することにより、該各ボールを前記保持すること、
    を特徴とする回転伝達機構。
  4. 請求項3に記載の回転伝達機構において、
    前記各保持溝はゴシックアーチ形状に形成されてなること、
    を特徴とする回転伝達機構。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の回転伝達機構において、
    前記ホルダは、前記各ボールの保持力を調整可能な保持力調整手段を備えること、
    を特徴とする回転伝達機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011156005A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Fuji Denki F-Tech Kk 薬液用電動注射器
CN116808076A (zh) * 2023-08-25 2023-09-29 北京臻宠生物科技有限公司 一种间充质干细胞修复因子在犬创伤治疗中的应用方法

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