JP5986700B1 - アッパーおよびソールを有する靴 - Google Patents

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Abstract

柔軟材(30)は第1および第2補強部(1,2)で補強された被補強エリア(4)を包含し、エリアは第1補強部の後縁(1E)と、第2補強部の前縁(2E)で定義され、第1および第2補強部は切れ目なく、かつ、滑らかに連なっており、エリアは第1および第2補強部により周囲が完全に囲まれており、エリアの仮想の第1中心ライン(C1)は斜め前方の上方に向かって延び、第1中心ラインとソール(8)の接地面とのなす角(α)は40°〜55°程度である。

Description

本発明は主として走行中の過度のプロネーションを抑制する機能を改良した靴に関する。
走行中の過度のプロネーションを抑制する機能は安定性(能)と呼ばれている。かかる安定性能はランニングシューズでは最も重要な機能のひとつに位置づけられる。この過度のプロネーションを抑制するためには、ミッドソールの内側に高硬度部材を設ける構造(US6,199,302B1)やソールのねじれ変形を抑制するためにソールの中足部に配置された強化装置が知られている。
US6,199,302B1(FIG9) US8,266,827B2(FIG7A) US8,388,791B2(FIG1)
フルマラソンでの記録向上を目指すランナーは、一度のトレーニングで20−30kmの距離を走行する場合がある。我々の実験結果によると、内足側のミッドソールを強化した靴で走行した場合であっても、10km以上の長距離走行では踵部の外反角度は増大することが明らかになった。
図11Aは接地した直後における踵部の外反角度βの変化を示す。外反角度βの変化として、接地後0〜0.1秒の間と接地後0.1〜0.2秒の間において2つのピークが現れる。前者(第一ピークP11)は接地直後の踵部のプロネーションによって引き起こされる変形と考えられている。一方、後者(第二ピークP12)は内側アーチ部がつぶれることによって足部全体が内側に倒れこむことにより引き起こされる変形と考えられている。
図11Bは前記外反角度βの第二ピークP12のピーク値と走行距離との関係を示す。図11Bから分かるように、走行距離の増大に伴い外反角度βの絶対値は徐々に増大する傾向にある。
かかる現象は、走行により足等の筋肉が疲労して筋力が低下し、足の骨格の特にアーチを支持(保持)する機能が低下するためであると考えられる。
一方、内足側のミッドソールを強化する強化装置を硬くしすぎたり、内足側のミッドソール自体の硬度を大きくしすぎた場合、足裏への突き上げ感が生じる要因となる。
US8,266,827B2やUS8,388,791B2に開示された靴は、多数本のストランドがアッパーの側面に配置されている。これらの先行例は履物の質量の減少や生産効率の向上を狙っている。すなわち、前記安定性能の向上を狙ったものではないし、前記向上を図ることも難しいだろう。
本発明の目的はアッパーの構造を改良することで、走行中の過度のプロネーションを抑制する機能、つまり、安定性能の向上を図ることである。
本発明の構成の説明に先立って、本発明の原理が説明される。
図12Aおよび図12Bは、それぞれ、1km(0.625マイル)および15km(9.375マイル)走行した時のアッパーの変形状況を示す。これらの図において、アッパーに伸びが生じた部位はドット模様が付されている。
アッパーの伸びは、図12Aの1km走行時に比べ、図12Bの15km走行時の方が大きいことが分かる。特に、両図を比較すると図12Bの前足内側の足のアーチを覆うアッパーの部位において、前記伸びが大きいことが分かる。
図13Aは前記アッパーのアーチの部位の伸びと踵部の外反角度βとの関係を示す。図13Aにおいて、前記アッパーのアーチの部位の伸びが大きくなるに従い、前記外反角度βの絶対値が増大することが分かる。
かかる相関関係の生じる理由は、長距離走行で足の筋肉が疲労し、足のアーチの保持機能が低下し、そのため、過度のプロネーションが生じ、内側に倒れた第1趾がアッパーの内側部を押すためであると考えられる。したがって、前記伸びを生じたアッパーの部位の剛性を増大させることで、前記過度のプロネーションを防止することができるであろう。
図12Bのアッパーが伸ばされる方向Daとソール8の接地面8Fとのなす角γを測定したところ、前記角γは平均で46.7度プラスマイナス7.1度程度であるため、個人差等を考慮して、30度から60度の範囲で補強部材を配置することで、前記過度のプロネーションを効果的に抑制できると推測される。
一方、メッシュ材で作成されたアッパーを持つランニングシューズを着用し、着用者が疲労していない状態での前記部位のアッパーの伸びを測定した。この伸びの平均値は4.7%プラスマイナス1.1%程度であった。したがって、かかる伸びを許容するためには、3〜6%程度の伸びが生じた後に剛性が高まるような材料特性が望ましい。
このような材料特性を持つ素材で形成されたアッパーは、剛性を発揮するまではソフトな足当たりを実現し、サポートが必要なフェイズでは足の倒れこみ(外反)を抑制することができるであろう。
図14Aは裸足走行においてヒールライズからトウオフに至る蹴り出し時の足を示す。この図において伸びの大きい部位には、ドット模様が付されている。また、伸びが大きい程、濃いドット模様が付されている。同図において、前記蹴り出し時に足の表面が伸びる方向Dfが矢印で示されている。
図14Aの前記足の表面が伸びる方向Dfは図12Bの前記アッパーが伸ばされる方向Daに対し、直交するような大きな角度で交差することが分かる。したがって、前足内側の足のアーチを覆うアッパーの部位において、伸びの要求特性は、図12Bの方向Daには伸びにくいこと、かつ、これに略直交する方向Dfには伸び易いことであろうと推測される。
図14Aの1列に8個並んだ点P1〜P8において、足の表面の伸びが測定された。図14Bはこの測定の結果を棒グラフで表した図である。
図14Aの測定点P8は、概ね、足裏(アーチ)と足の内側面との境界に位置する。一方、点P5,P6はアーチより若干上方の図12Bの第1中足骨B1の骨体B11の下部ないし同骨体B11の直下に位置する。
図14Aの前記方向Dfについて足の表面が伸びる部位は、図14Bの棒グラフから分かるように、図14Aの測定点P5,P6である。したがって、図12Bの第1中足骨B1の骨体B11の下部ないし同骨体B11の直下において、足の表面が前記方向Dfに伸びる。それ故、かかる部位において、アッパーに要求される材料特性としては斜め後方の上方に伸び易いことである。これにより、かかる部位のアッパーのフィット性能を維持ないし向上することができるだろう。
本発明は第1の局面において、アッパー3およびソール8を有する靴であって、前記靴は、
前記アッパー3の一部を構成し足の内側面を覆う柔軟材30と、
前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材の表面3Fに付着された第1および第2補強部1,2と、を備え、
前記柔軟材30は前記第1および第2補強部1,2で補強された被補強エリア4を包含し、
前記第1補強部1は前記アッパー3の前記ソール8との境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3の前記ソール8との前記境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
前記エリア4は前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lと、前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lで定義され、
前記エリア4を前記第1包絡線で前縁4Fが定義される第1部41と前記第2包絡線で後縁4Rが定義される第2部42とに分ける仮想の第1中心ラインC1に沿って前記エリア4が延び、
前記エリア4は上端部43と下端部44と前記上端部43と下端部44との間の中間部45とを包含し、
前記第1中心ラインC1の延びる方向D1に直交する方向D2の前記エリアの幅4Wが、前記中間部45において最大で、かつ、前記中間部45から前記上端部43に向かって前記エリアの幅4Wが徐々に小さく、かつ、前記中間部45から前記下端部44に向かって前記エリアの幅4Wが徐々に小さく、
前記エリア4の前記上端部43が前記下端部44よりも前方に配置されている。
本第1の局面において、被補強エリア4の上端部が下端部よりも前方に配置されている。そのため、第1中心ラインC1は斜め前方の上方に延び、したがって、足の内側面を覆うアッパーは前記アッパーが伸ばされる前記方向Daに伸び難い可能性がある。それ故、前記過度のプロネーションを抑制できる可能性がある。
本第1の局面において、第1中心ラインC1に直交する方向D2の幅は中間部45において最大で、被補強エリア3Aの上端部および下端部に向かって徐々に小さい。
したがって、前記エリア3Aの中間部45において第1中心ラインC1に直交する方向D2に伸び易い。それ故、アッパーのフィット性能が維持ないし向上する可能性がある。
本発明において、柔軟材30の表面3Fとは、アッパーの外表面だけでなく、足に接する内表面も含まれることを意味する。
「第1中心ラインC1」は前記エリア4を前記第1部41と前記第2部42とに概ね均等に分ける仮想のラインであってもよい。
「アッパー3のソール8との境界部38」とは、境界自体の他に境界の近傍のアッパーの部位を含む。「境界部から上方に向かって」とは、境界部から斜め上方に向かう場合を含む。
「連続的または断続的に」とは、各補強部1,2が完全に連続している場合の他、1つの補強部が複数に分離されている場合を含むことを意味する。補強部が複数に分離されていても、本質的に連続して帯状ないし線状に延びていることで、補強部が延びている方向への柔軟材30の伸びが抑制されるからである。
「帯状」とは各補強部が延びる方向の長さに対し、各補強部の幅および厚さが十分に小さいことを意味する。「線状」とは例えば伸び難い綿糸やナイロン糸がアッパーに縫い付けられている様な糸状で、帯状よりも細いものを含む。
「包絡線」とは、与えられた曲線族と接線を共有する曲線、すなわち与えられた(一般には無限個の)全ての曲線たちに接する曲線を意味する。第1補強部1の後縁1Eや第2補強部2の前縁2Eが滑らかに連続する直線および曲線で構成されている場合、第1および第2包絡線1L,2Lは、それぞれ、前記第1補強部1の後縁1Eおよび第2補強部2の前縁2Eに概ね一致するだろう。
本発明は第2の局面において、アッパー3およびソール8を有する靴であって、前記靴は、
前記アッパー3の一部を構成し足の内側面を覆うように適合された柔軟材30と、
前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材の表面3Fに付着された第1および第2補強部1,2と、を備え、
前記第1補強部1は前記アッパー3の前記ソール8との境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3の前記ソール8との前記境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の上縁37よりも下方の位置において屈曲した第1屈曲点O1を有し、
前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の前記上縁37よりも下方の位置において屈曲した第2屈曲点O2を有し、
前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
前記第1および第2補強部の各下端14,24が足の内側のアーチの部位に適合され、
前記第1補強部の上端13が母趾球Oの部位または母趾球Oよりも後方となるように適合され、
前記第1補強部の前記上端13が前記第1補強部の前記下端14よりも前方Fに配置され、および/または前記第2補強部2の上端23が前記第2補強部の前記下端24よりも前方Fに配置されている。
本第2の局面において、前記第1補強部の前記上端13が前記第1補強部の前記下端14よりも前方に配置され、および/または前記第2補強部の前記上端23が前記第2補強部の前記下端24よりも前方に配置されている。そのため、第1および/または第2補強部は斜め前方の上方に延び、したがって、足の内側面を覆うアッパーは前記アッパーが伸ばされる方向Daに伸び難い可能性がある。したがって、前記過度のプロネーションを抑制できる可能性がある。
また、前記第1および第2補強部の各下端14,24が足の内側のアーチの部位に適合され、前記第1補強部の上端13が母趾球Oの部位または母趾球Oよりも後方となるように適合されている。そのため、各補強部1,2は、前記長距離走行において大きな伸びが生じたアッパーの部位を補強し得るだろう。したがって、過度のプロネーションを抑制できるであろう。
本発明は第3の局面において、アッパー3およびソール8を有する靴であって、前記靴は、
前記アッパー3の一部を構成し足の内側面を覆うように適合された柔軟材30と、
前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材の表面3Fに付着された第1および第2補強部1,2と、を備え、
前記第1補強部1は前記アッパー3と前記ソール8との境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3と前記ソール8との前記境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の上縁37よりも下方の位置において屈曲した第1屈曲点O1を有し、
前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の前記上縁37よりも下方の位置において屈曲した第2屈曲点O2を有し、
前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
前記第1および第2補強部の各下端14,24が前記靴の前後方向Xの先端FEから前記靴の全長の40%〜60%の範囲に配置され、
前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の25%〜45%の範囲に配置され、
前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
本第3の局面において、前記各補強部の下端14,24は靴の前後方向Xの先端FEから靴の全長の40%〜60%の範囲に配置されている。この場合、前記下端14,24は足の内側のアーチの部位に適合され易い。
したがって、足の内側のアーチの部位に適合された補強部1,2の下端が斜め上方の前方に向かって引っ張られるであろう。そのため、所期の方向にアッパーが伸び難くなって、プロネーションの抑制機能が発揮され易い。
また、本第3の局面において、前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方に配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方に配置されている。かかる配置により、2本の補強部は、各々、前記足の内側のアーチに適合する部位から斜め前方の上方に向かって延びるだろう。
更に、本第3の局面においては、前記第1および第2補強部の各上端13,23が前記先端FEから靴の全長の25%〜45%の範囲に配置されている。
かかる範囲に各補強部の上端および下端が配置され、かつ、各上端が各下端よりも前方である場合、各補強部の下端は足の内側のアーチに適合され、斜め前方の上方に向かって補強部の下端が引っ張られるであろう。そのため、プロネーションの抑制機能が発揮され易いだろう。
また、前記第2および第3の局面においては、前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近している。したがって、前記両補強部1,2で補強されたエリアは前記屈曲点O1,O2を結ぶ直線に沿って伸び易いだろう。それ故、アッパーのフィット性能が維持ないし向上する可能性がある。
本発明において、「適合され」とは「配置され」という程度の意味である。
本発明は第4の局面において、足を包むアッパー3を有する靴であって、
前記アッパー3の一部を構成し前足の内側面を覆う柔軟材30と、前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材30の表面3Fに付着された補強部1,2とを備え、
前記補強部1,2は、上方の第1端部11,12から下方の第2端部21,22に向かって斜め後方の下方に延び、
前記第1端部11,12と第2端部21,22とを通る仮想の直線SLと前記ソールの接地面8Fとがなす角αが30°〜60°に設定され、
前記柔軟材30および前記補強部を含む仮想エリアVAの剛性が下記の(a)〜(c)の条件を満足する
(a)前記仮想エリアVAは前記仮想の直線SLに沿って延びる一対の縦辺S1と前記仮想の直線に直交する別の直線に沿った一対の横辺S2とで定義され、この定義された方形の試験片Sを用い、
(b)前記第1端部11,12および前記第2端部21,22を引張試験機100で把んで前記仮想の直線SLの延びる方向に引張荷重を負荷し、
(c)前記試験片Sの伸びが3%〜6%の任意の値を超えた際に前記試験片Sの引張剛性が増大する。
前足の内側において斜め後方の下方に延びる補強部の前記第1端部11,12と第2端部21,22とを通る仮想の直線SLと前記ソールの接地面8F(図2)とがなす角αは30°〜60°に設定されている。かかる範囲に前記角αが設定された場合、前記アッパーの伸ばされる方向Daにアッパーが伸び難くなるであろう。したがって、過度のプロネーションを抑制し得る。
また、前記試験片Sの伸びが3%〜6%の任意の値を超えた際に前記試験片Sの引張剛性が増大する。そのため、着用者が疲労していない走行時には、アッパーに必要な小さな伸びが許容されソフトな足当たりを実現できる。一方、疲労後にはアッパーが伸び難く足の倒れ込みを抑制し得る。
図1は本発明の実施例1の靴を示す概略内側面図である。 図2は同概略内側面図である。 図3は足の骨格と靴との関係を示す同内側面図である。 図4は補強部および柔軟材等を示す拡大した内側面図である。 図5はアッパーの内側部を概念的に示す断面図である。 図6は補強部を含むアッパーの一部を拡大して示す内側面図である。 図7は実施例2にかかる補強部を含むアッパーの一部を示す内面図である。 図8Aおよび図8Bは、それぞれ、実施例3および4にかかる補強部を含むアッパーの一部を示す内側面図である。 図9Aおよび図9Bは、それぞれ、実施例5および6にかかる補強部を含むアッパーの一部を示す内側面図である。 図10は補強部の他の実施例を示す靴の概略内側面図である。 図11Aは踵部の外反角度βの変化を示すグラフ、図11Bは前記外反角度βの第二ピークの値と走行距離との関係を示すグラフである。 図12Aおよび図12Bは、それぞれ、所定距離走行時のアッパーの変形状況を示す靴の概略内側面図である。 図13Aはアッパーの伸びと外反角度βとの相関関係を示すグラフ、図13Bは試験片における伸びと荷重との関係を示すグラフ、図13Cは試験片及び試験方法を示す正面図である。 図14Aは足の表面の伸びを示す足の内側面図、図14Bは足の各部位について同伸びの測定値を定量的に示す棒グラフである。 図15は外反角度βについて測定した結果を示すグラフである。
好ましくは、前記柔軟材30が前記第1および第2補強部1,2で補強された被補強エリア4において前記柔軟材の少なくとも表面材は上下方向Yおよび靴の前後方向Xに伸縮可能なメッシュ状の生地を含む。
かかるメッシュ状の生地は、補強部1,2により変形が拘束されている被補強エリア4においてアッパーのフィット性能を向上させるだろう。
より好ましくは、前記メッシュ状の生地は前記上下方向Yよりも前記前後方向Xに伸縮し易い。
メッシュ状の生地が前後方向に伸縮し易いことで、蹴り出し時の足の表面が伸びる方向に生地が伸び易く、これにより、前記フィット性能が更に向上するであろう。
一方、メッシュ状の生地が前後方向よりも上下方向に伸び難い場合、同生地が補強部1,2と協働して、アッパーを上下方向に伸び難くし、過度のプロネーションが抑制され易いだろう。
メッシュ状の生地は、肉眼で確認できる多数の貫通孔を有していてもよい。貫通孔の形状は、長円形、楕円形、円形、ひし形であってもよい。メッシュ状の生地を構成する素材は合成繊維または天然繊維であってもよい。
前記第1の局面において好ましくは、被補強エリア4を前後に分ける前記仮想の第1中心ラインC1が延びる方向D1の前記エリア4の長さ4Lが、前記エリア4の最大の前記幅4Wよりも大きい。
被補強エリア4の長さが被補強エリア4の幅4Wよりも大きい場合、被補強エリア4は前記中心ラインが延びる方向D1に延び難く、一方、前記幅方向、つまり前後方向に延び易い。そのため、プロネーションの抑制性能およびフィット性能の更なる向上が期待できる。
前記第2局面および第3局面において、好ましくは、前記柔軟材30は前記第1および第2包絡線1L,2Lで定義された被補強エリア4を包含し、前記第1屈曲点O1から前記第2屈曲点O2に向かう方向に直交する長さ方向の前記エリア4の長さ4Lは前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2との間の前記エリア4の幅4Wよりも大きい。
このように、両補強部の上下端の間の前記長さ4Lが両屈曲点の間の幅4Wよりも大きい場合、上記と同様に、過度のプロネーションの抑制機能およびフィット性能の更なる向上が期待できる。
前記第1の局面において好ましくは、前記第1中心ラインC1と前記ソールの接地面8Fとのなす角αが30°〜60°に設定されている。なお、以下において「各ラインがソールの接地面8Fとのなす角」とは各ラインの前方において形成される鋭角またはその対頂角を意味する。
前記第2および第3の局面において好ましくは、前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2とを結んだ仮想の線分の中点O3から前記第1および第2補強部1,2の両上端13,23に含まれる点O4または両上端13,23の間の点O4まで延びた仮想の第2中心ラインC2と前記ソール8の接地面8Fとがなす角αが30°〜60°に設定されている。なお、「第2中心ラインC2」とは前記エリア4の上半分を概ね均等に分ける仮想のラインであってもよい。
前述のとおり、アッパーが伸ばされる方向Daは、接地面に対し46.7°プラスマイナス7.1°であろう。したがって、前記角αが30°〜60°に設定されている場合、前記アッパーの伸びを抑制する機能が高く、過度のプロネーションの抑制機能が向上するだろう。
1つの靴において、前記第1中心ラインC1と第2中心ラインC2とは本質的に互いに一致するだろう。
前記第1、第2および第3の局面において好ましくは、前記第1および第2補強部1,2の各上端13,23はシューレースが係合する係合部Hに隣接ないし連なり、前記第1および第2補強部1,2の各下端14,24は前記ソール8の上面81に隣接ないし連なる。
これらの場合、シューレースが係合する係合部Hからソール8の上面81まで全長または大半の部分にわたって、第1および第2補強部1,2が長く延びている。したがって、前記アッパーの伸びを抑制する機能が高く、過度のプロネーションの抑制機能が向上するだろう。
「係合部H」とはシューレースが通過するハトメ孔やループを有し、前記シューレースが係合するハトメ部材(ハトメ飾り)やU字管を含む。
前記第1の局面において好ましくは、側面視において、前記仮想の第1中心ラインC1が第1中足骨B1の骨体B11に交差するように適合された状態で、前記第1および第2補強部1,2が配置されている。
前記第2の局面において好ましくは、側面視において、前記仮想の第2中心ラインC2が第1中足骨B1の骨体B11に交差するように適合された状態で、前記第1および第2補強部1,2が配置されている。
第1中足骨の骨体を覆うアッパーの部位は、蹴り出し時に、シューレースが係合する係合部とソール8との間で大きな引っ張り力を受ける。かかる大きな引っ張り力に抗して両補強部1,2がアッパーの伸びを抑制する。したがって、過度のプロネーションの抑制機能が向上するだろう。
前記第1の局面において好ましくは、前記第1および第2補強部の各下端14,24が足の内側のアーチの部位に適合され、前記第1補強部の上端13が母趾球Oの部位または母趾球Oよりも後方Rとなるように適合され、
前記第1補強部の前記上端13が前記第1補強部の前記下端14よりも前方に配置され、および/または、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の前記下端24よりも前方に配置されている。
この場合、足の内側のアーチの部位に適合された補強部1,2の下端が斜め上方の前方に向かって引っ張られるであろう。そのため、前記アーチの低下が抑制され、過度のプロネーションの抑制機能が発揮され易いだろう。
第1および第2の局面において好ましくは、前記第1および第2補強部の各下端14,24が靴の前後方向Xの先端FEから靴の全長の40%〜60%の範囲に配置され、
前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記全長の25%〜45%の範囲に配置され、
前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方に配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方に配置されている。
かかる範囲に各補強部の上端および下端が配置され、かつ、各上端が各下端よりも前方である場合、各補強部の下端は足の内側のアーチに適合され、斜め前方の上方に向かって補強部の下端が引っ張られるであろう。そのため、前記アーチの低下が抑制され、過度のプロネーションの抑制機能が発揮され易いだろう。
本発明において、各補強部の下端14,24が先端FEから前記40%未満の位置に配置されたり、前記下端14,24の位置が先端FEから前記60%を超える位置に配置されると、前記下端が内側のアーチに適合されにくい。
各補強部の上端13,23が先端FEから前記25%未満の位置に配置されると、前記角αが小さくなりすぎる場合がある。一方、各補強部の上端13,23が先端FEから前記45%を超えた位置に配置されると、前記角αが大きくなりすぎる場合がある。
このような観点から、前記第1〜第3の局面において好ましくは、前記第1および第2補強部の各下端14,24が靴の前後方向Xの先端FEから靴の全長の45%〜55%の範囲に配置され、
前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記全長の30%〜40%の範囲に配置され、
前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方に配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方に配置されている。
この場合、前記各補強部の下端14,24が靴の前後方向Xの先端FEから前記45%〜55%の範囲に配置され、前記第1および第2補強部の各上端13,23が前記先端FEから前記30%〜40%の範囲に配置されている。
かかる範囲に各補強部の上端および下端が配置されていることで、前記第1および第2中心ラインC1,C2や前記被補強エリア4の中間部45が第1中足骨B1の骨体B11に適合するように配置され易いだろう。したがって、過度のプロネーションの抑制機能が更に発揮され易いだろう。
また、前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方に配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方に配置されている。このような配置は第1および第2補強部の双方が第1中足骨B1の骨体B11を横断するように斜め上方の前方に延びるであろう。したがって、安定性能およびフィット性能の更なる向上が期待できる。
前記第2の局面において好ましくは、前記第1および第2補強部の上端13,23において前記第1補強部1と前記第2補強部1,2とがなす角α1(内角)が鋭角に形成され、
前記第1および第2補強部2の下端14,24において前記第1補強部1と前記第2補強部1,2とがなす角α2(内角)が鋭角に形成され、
前記第1補強部1が前記第1屈曲点O1においてなす角α3(内角)が鈍角に形成され、
前記第2補強部2が前記第2屈曲点O2においてなす角α4(内角)が鈍角に形成されている。
この場合、第1および第2補強部は斜め上下方向に長いひし型状に形成される。斜め上下方向に補強部を含む柔軟材に張力が負荷されると、前記鋭角の角α1、α2が小さくなって柔軟材が前記斜め上下方向に若干伸びるだろう。一方、前記斜め上下方向に直交する幅方向に補強部を含む柔軟材に張力が負荷されると、前記鈍角の角α3,α4が小さくなって、柔軟材が比較的大きく伸びるだろう。かかる異方性は安定性能およびフィット性能の双方の機能を向上させるだろう。
1つの前記各実施態様または下記の実施例に関連して説明および/または図示した特徴は、1つまたはそれ以上の他の実施態様または他の実施例において同一または類似な形で、および/または他の実施態様または実施例の特徴と組み合わせて、または、その代わりに利用することができる。
本発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施例の説明からより明瞭に理解されるであろう。しかし、実施例および図面は単なる図示および説明のためのものであり、本発明の範囲を定めるために利用されるべきものではない。本発明の範囲は請求の範囲によってのみ定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一または相当部分を示す。
実施例1:
以下、本発明の実施例1が図1〜図6を参照して説明される。
以下の説明では、右足用の靴が例示される。
図1に示す靴は、たとえば、競技用やランニング用の靴で、ソール8の上にはアッパー3が固定されている。前記アッパー3は柔軟材30、第1および第2補強部1,2や図示しないシューレース(締付部材)を備えている。なお、本発明の実施例の説明においては、図面を見易くするために、シューレースの図示は省略している。
ソール8はアッパー3の下に配置され路面に接地するものである。前記柔軟材30は前足の内側面、外側面、爪先および踵を包み、履き口7の前方Fに舌片39を有していてもよい。補強部1,2およびシューレースは柔軟材30を足の甲にフィットさせるためのものである。前記前足は5本の中足骨と14個の趾骨からなる。前記中足は舟状骨、立方骨および3個の楔状骨からなる。前記後足は距骨および踵骨からなる。
ソール8はゴム製のアウトソール83の上にEVAのような樹脂製の発泡体を包むミッドソール80を備えていてもよい。前記アウトソール83は前後に分離されていてもよい。なお、踏まず部にはミッドソール80の下面に付着し、ミッドソール80を強化する周知の強化装置89が設けられていてもよい。
図1、図4、図5、図7〜図10および図13Cにおいて、第1および第2補強部1,2の部位にはハッチングが施されている。
前記第1および第2補強部1,2は樹脂素材や綿糸などの天然素材で構成されてもよい。樹脂素材は熱可塑性の樹脂成分と任意の適宜の他の成分とを含む素材であってもよい。前記熱可塑性の樹脂成分としては、例えば、熱可塑性エラストマーおよび熱可塑性樹脂が挙げられる。
図1、図4および図5において、前記柔軟材30の部位には種々の幾何学模様が付されている。図1において、アッパー3の無模様の部位は前記柔軟材30よりも剛性の大きい素材で形成されていてもよい。
図1の前記柔軟材30は第1中足骨B1(図3)の内側面を覆うメッシュ状の第1柔軟部31、爪先上面を覆うメッシュ状の第2柔軟部32およびこれらの周囲に配置された第3柔軟部33が一枚の生地で形成されている。図1において、第1柔軟部31には多数の長円形の模様が付され、第2柔軟部32は格子模様が付され、第3柔軟部33には微細なドット模様が付されている。
図1および図4の前記メッシュ状の柔軟部31,32は例えば織物又は編物で形成されてもよいし、アッパー材として周知のメッシュ状の部材で形成されてもよい。前記第1柔軟部31は複数列および複数行の細長いスリット状の多数の貫通孔3Hを定義する。本例のように、前記貫通孔3Hは上下方向Yに長く形成されていてもよく、あるいは、斜め前方に長く形成されていてもよい。
前記第1および第2補強部1,2は前記柔軟材30の表面3Fに付着されている。「付着」とは、固着という言葉に置き換えてもよく、概念的には容易に取り外しができないように接合されていることを意味する。また、具体的には「付着」とは、接着、溶着、プリントまたは縫合(縫着)などの手段や、これらの2以上の手段を組み合わせて接合することを意味する。
図1において、第2柔軟部32は大きな格子状の生地で形成されており、柔軟材30の中でも最も剛性が小さく変形し易い。図4に拡大して示すように第1柔軟部31は長円形状の多数の貫通孔3Hを有し、第2柔軟部32と第3柔軟部33の中間の剛性を持つ。
前記第1および第2補強部1,2は柔軟材30の第1柔軟部31よりも伸び難い。前記第1および第2補強部1,2は柔軟材30の第3柔軟部33よりも伸び易くてもよい。柔軟材30の第3柔軟部33は係合部Hのまわりなど伸びを抑制すべき部位に配置され、柔軟材30単体でも大きな引張剛性を有しているからである。
すなわち、本明細書において、「柔軟材30よりも伸び難い第1および第2補強部1,2」とは、第1および第2補強部1,2が付着された柔軟材30の過半の部分において、前記第1および第2補強部1,2が柔軟材30よりも伸び難ければよいことを意味し、また、第1柔軟部31は後述するように異方性を有しており、第1柔軟部31の最も伸び易い方向についての所定幅当たりの引張剛性よりも、第1および第2補強部1,2の前記所定幅当たりの引張剛性が大きいことを意味する。
前記第1および第2補強部1,2が付着されたアッパー3の断面構造が図5を用いて説明される。本例のように、アッパーは前記柔軟材30、前記補強部1(2)、樹脂製のフィルム34、内装材35および裏打ち材36が互いに重なっている。なお、図5において接着または溶着部位には××が付されている。
前記柔軟材30の裏面側には内装材35および裏打ち材36が配置され、これらの部材30,35,36は周縁において互いに縫合されている。なお、裏打ち材36は図1のアッパーの内側部の上縁37の裏側において前後方向に帯状に配置され、前記上縁37の係合部(例えばハトメ部)Hを補強している。
図5において、前記柔軟材30の第1柔軟部31は内装材35に本質的に拘束されることなく、伸縮することが可能である。すなわち、図4の第1柔軟部31の上下方向Yに張力が負荷されると多数の長円形の貫通孔3Hが細く変形して上下方向Yに若干伸びる。一方、第1柔軟部31の前後方向Xに張力が負荷されると多数の長円形の貫通孔3Hが楕円形状に拡がり大きく伸びる。
すなわち、柔軟材30の第1柔軟部31は上下方向Yよりも前後方向Xに伸び易い異方性を有している。
図5の前記柔軟材30の外表面側には、前記第1補強部1(2)およびフィルム34が付着されていてもよい。前記フィルム34は各図において2点鎖線で表記され、図4に明示するように前記補強部1,2よりも広い領域にわたって張り出して、補強部1,2および柔軟材30に溶着されている。これにより、細い補強部1,2が柔軟材30から剥がれるのを防止し易くなる。
図5の柔軟材30に溶着またはプリントされた補強部1,2またはフィルム34は、それらの樹脂組織の一部が柔軟材30の繊維の微細な凹部や隙間に入り込むだろう。そのため、柔軟材30は補強部1,2と一体となって補強部1,2の剛性が大きくなり易いだろう。
前記柔軟材30、フィルム34および内装材35は、通常のアッパーのように、ミッドソール80とインソール(中底)82との間に挟まれている。これにより、アッパー3とミッドソール80とが互いに固定される。
図1および図4において、前記第1補強部1は前記アッパー3と前記ソール8との境界部38から斜め前方の上方の上縁37に向かって帯状に延びている。前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3と前記ソール8との前記境界部38から斜め前方の上方の上縁37に向かって帯状に延びている。
本例の場合、第1および第2補強部1,2の上端13,23には前記係合部Hが連なっている。
本例の場合、前記第1補強部1の上端13と前記第2補強部の上端23とは互いに一部において重なっており、前記前後方向Xに互いに連なっている。また、前記第1補強部1の下端14と前記第2補強部2の下端24とは互いに一部において重なっており、前記前後方向Xに互いに連なっている。
図4に示すように、前記柔軟材30は前記第1および第2補強部1,2で補強された被補強エリア4を包含する。
前記エリア4は前記第1補強部1の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lと、前記第2補強部2の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lで定義される。本例の場合、第1および第2補強部1,2は切れ目なく、かつ、滑らかに連なっており、前記第1補強部1の後縁1Eおよび第2補強部2の前縁2Eは、各々、前記第1包絡線1Lおよび第2包絡線2Lに一致する。また、本例の場合、前記エリア4は第1および第2補強部1,2により周囲が完全に囲まれている。
前記エリア4は上端部43、下端部44および前記上端部43と前記下端部44との間の中間部45を包含する。前記エリア4の前記上端部43は前記下端部44よりも前方Fに配置されている。すなわち、前記エリア4は前記下端部44から前記上端部43まで斜め前方の上方に向かって延びる。
図2に示すように、仮想の第1中心ラインC1は、前記エリア4を前記第1包絡線1L(図4)で前縁4Fが定義される第1部41と前記第2包絡線2L(図4)で後縁4Rが定義される第2部42とに概ね均等に分ける。前記仮想の第1中心ラインC1は斜め前方の上方に向かって延びる。前記第1中心ラインC1と前記ソール8の接地面8Fとのなす角αは本例の場合40°〜55°程度に設定されている。
なお、本例の場合、前記第1中心ラインC1を延長したラインが側面視において前記強化装置89や踏まず部を横断するように、前記第1中心ラインC1が配置されてもよい。
図6において、前記第1中心ラインC1の延びる方向D1に直交する方向D2の前記エリア4の幅4Wは、前記中間部45において最大である。前記中間部45から前記上端部43に向かって前記エリアの幅4Wは徐々に小さい。前記中間部45から前記下端部44に向かって前記エリアの幅4Wが徐々に小さい。なお、本例の場合、前記エリア4は概ねひし形である。また、2つの補強部1,2は前記ひし形を囲む枠状である。
枠状の補強部1,2は図6のようにひし形である必要はなく、図8Bに示した矩形状、図10(b)に示した非矩形状であってもよい。ここで、「枠状」とは図10(b)、図8B〜図9Bおよび図6のように両補強部1,2が完全なループを形成してエリア4を囲んでいる場合と、図7や図8Aのようにエリア4を囲み、かつ、連続的であるがループが不完全である場合を含む意味である。
図6において、前記仮想の第1中心ラインC1が延びる方向D1の前記エリア4の長さ4Lは、前記エリア4の前記幅4Wの最大値よりも大きい。
この例の場合、前記第1および第2補強部の上端13,23において前記第1補強部1と前記第2補強部1,2とがなす角α1は鋭角に形成されている。前記第1および第2補強部の下端14,24において前記第1補強部1と前記第2補強部1,2とがなす角α2は鋭角に形成されている。これらの角α1,α2は各補強部1,2の中心線(二点鎖線で図示)のなす角や、後縁1Eと前縁2を形成する2本の直線がなす角で決定されてもよい。
前記第1補強部1が前記第1包絡線1Lの第1屈曲点O1においてなす角α3は鈍角に形成されている。前記第2補強部2が前記第2包絡線2Lの第2屈曲点O2においてなす角α4は鈍角に形成されている。図6の例のように、屈曲部46が滑らかに湾曲している場合、前記角α3,α4は各補強部1(2)の後縁1Eや前縁2Eを形成する2本の直線がなす角で決定されてもよいし、前述のように、各補強部1,2の中心線のなす角で決定されてもよい。
この例において、各補強部1,2の上方の第1端部11,12や下方の第2端部21,22に外力F1が負荷された場合、その分力F2は比較的小さい。一方、前記各補強部1,2の中間の屈曲部46に外力F1が負荷された場合、その分力F2は比較的大きい。したがって、本補強部1,2は第1中心ラインC1に沿った方向D1に伸び難く、これに直交する方向D2に伸び易い異方性を有する。
図2において、靴の全長を100%とした場合に、前記各補強部の下端14,24は靴の前後方向Xの先端FEから前記全長(100%)の45%〜55%の範囲に配置されてもよい。一方、靴の全長(100%)に対し前記第1および第2補強部の各上端13,23は前記先端FEから30%〜40%の範囲に配置されている。前記第1補強部の上端13は前記第1補強部の下端14よりも前方に配置されている。前記第2補強部の上端23は前記第2補強部の下端24よりも前方に配置されている。
図3において、前記第1および第2補強部の各下端14,24は足の内側のアーチの部位に適合されている。前記第1補強部の上端13は母趾球Oの部位または母趾球Oよりも後方となるように適合され、より詳しくは、種子骨Osよりも後方となるように配置されている。また、前記上端13はリスフラン関節Jよりも前方に配置されている。
側面視において、前記仮想の第1中心ラインC1は第1中足骨B1の骨体B11に交差するように、前記第1および第2補強部1,2が配置されている。更に、本例のように、側面視において、第1および第2補強部1,2が第1中足骨B1に交差するように、より好ましくは第1中足骨B1の骨体B11の少なくとも一部を覆うように、斜め前方の上方に延び、かつ、第1中足骨B1の前方の第1基節骨B12や第1中足骨B1の後方の内側楔状骨B13と交差しないように配置されていてもよい。
ここで、骨体とは骨底と骨頭との間の部位をいい、一般に滑らかに太さが変化している。骨底とは各骨における後方の関節に近い部位で若干膨らんだ部位をいい、近位骨頭とも呼ばれている。一方、骨頭とは各骨における前方の関節に近い部位で若干膨らんだ部位をいい、遠位骨頭とも呼ばれている。なお、一般に、種子骨Osとは関節部などにおいて骨に接して通過する腱の中に生じた骨片を意味する。
図7は実施例2の第1および第2補強部1,2を示す。この例は第1および第2補強部1,2が各々、2つ(複数)に分断ないし分離され、中間の屈曲部46(図6)において不連続である場合を示す。
前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の上縁37よりも下方の位置において屈曲した前記第1屈曲点O1を有する。前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の前記上縁37よりも下方の位置において屈曲した前記第2屈曲点O2を有する。ここで、屈曲点O1(O2)は、エリア4の中間部45において、1つの包絡線1L(2L)における変曲点を構成する。
前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とは互いに徐々に接近している。また、前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とは互いに徐々に接近している。
図6の例の場合、前記第1補強部1および第2補強部2が屈曲部46から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とは互いに徐々に接近している。また、前記第1補強部1および第2補強部2が屈曲部46から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とは互いに徐々に接近している。
図7において、前記第1屈曲点O1から前記第2屈曲点O2に向かう方向に直交する長さ方向の前記エリア4の長さ4Lは、前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2との間の前記エリア4の幅4Wよりも大きい。
図7において、仮想の第2中心ラインC2は前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2とを結んだ仮想の線分(二点鎖線で図示)の中点O3から前記第1および第2補強部1,2の両上端13,23に含まれる点O4まで延びている。前記仮想の第2中心ラインC2と前記ソール8の接地面8Fとがなす角αは40°〜55°程度に設定されていてもよい。図10(a)のように前記上端13,23が前後に離れている場合、前記仮想の第2中心ラインC2は両上端13,23の間の点O4まで延びている。
図8Aに示すように、各補強部1,2は3つ以上に分断ないし分離されていてもよい。分断された部位において、柔軟材30は各補強部1,2に然程拘束されることなく、各補強部1,2の延びる方向に伸縮することができる。
図4の例においては、前記第1および第2補強部1,2の各上端13,23はシューレースが係合する係合部Hに連なっているが、図9Aのように係合部Hに隣接していてもよい。前記各上端13,23が係合部Hに連なっている場合、前記各上端13,23の位置は、前記エリア4の上端からハトメ孔の下端までの間の位置に設定されてもよい。
図4の例において、前記第1および第2補強部1,2の各下端14,24は前記ソール8の上面81に連なっているが、図9Bのようにソールの上面81に隣接していてもよい。
図8Bは他の例の第1および第2補強部1,2を示す。
図8Bのように、第1および第2補強部1,2は屈曲部46において角張った形状であってもよい。
図8Bにおいて、角α1よりも角α2は大きい。そのため、エリア4の幅4Wが最大となる部位は、エリア4の上端部43よりも下端部44に近い中間部45に配置される。かかる配置において、エリア4の変形し易い部分は図12Bのひずみの生じ易い領域に合致し易い。
かかる観点から図8Bのエリア4の幅4Wが最大となる部位は、斜め前方の上方に延びるエリア4の中央または中央よりも下方に配置されるのが好ましい。
なお、図6に示すように、角α1と角α2は互いに同じ大きさであってもよい。
図8Bに示すように、第1補強部1は屈曲部46よりも上方の第1上部51と、前記屈曲部46よりも下方の第1下部52とが前記屈曲部46において互いに連なっている。また、第2補強部2は屈曲部46よりも上方の第2上部53と、前記屈曲部46よりも下方の第2下部54とが前記屈曲部46において互いに連なっている。
図8Bにおいて、前記各部51〜54の中心線(一点鎖線で示す)がソールの接地面8F(図2)となす角Δ〜Δは、それぞれ、同中心線が前記接地面8F(図2)に平行な仮想の水平線L8となす角Δ〜Δで表されている。
前述の実施例において、両補強部1,2の傾きは、両補強部が接地面8F(図2)となす角αで表現された。前記両補強部1,2の傾きである角αは、下記の(1)式で表すことができる。
α=(Δ+Δ+Δ+Δ)/4 ・・・(1)
すなわち、n個の各部51〜54の前記角Δ〜Δの総和を前記「n」で除した値が角αの値となる。前記角Δi<90°であってもよい。つまり、各角Δ〜Δはいずれも90°よりも小さくてもよい。また前記角ΔはΔ>10°であってもよい。つまり、角Δ〜Δはいずれも10°よりも大きくてもよい。
図10は更に他の例を示す。
図10(a)のように、第1補強部1の上端13と第2補強部2の上端23とは、各々、別々の係合部Hに連なっていてもよい。この場合、前記第1補強部の上端13と第2補強部の上端23とは離間している。また、第1補強部1の下端14と第2補強部2の第2補強部2の下端24とが境界部38において互いに前記方向に離間していてもよい。
本例の場合、前記エリア4は第1補強部1、第2補強部2、ソール8の上面81およびアッパー3の上縁37で周囲を囲まれている。すなわち、エリア4は前記第1補強部1の包絡線1Lと前記第2補強部2の包絡線2Lとで挟まれた部分または囲まれた部分である。
図10(b)のように、第1および第2補強部1,2の上端13,23が1つの係合部Hにのみ連なっていてもよい。一方、第1補強部の下端14,24において第1および第2補強部1,2は滑らかな円弧状に互いに連なっていてもよい。
また、屈曲部46は滑らかな円弧状に形成されていてもよい。
図10(c)のように、2つの補強部の各上端13,23が1つの係合部Hに連なり、一方、2つの補強部の各下端14,24が互いに前後方向に離間していてもよい。
図10(d)のように、第1および第2補強部1,2はS字状に屈曲していてもよい。また、図10(d),(g)および(h)のように、第1補強部1が第2補強部2と同じ様に屈曲していてもよい。これらの場合、第1補強部1と第2補強部2とは互いに近似した形状となる。
これに対し、図1〜図9Bの例や図10(a)〜(c)の例では第1補強部1と第2補強部2とが図6の第1中心ラインC1を中心に互いに概ね線対称の形状となる。この場合、屈曲部46において2つの互いに対向する内角α3,α4が共に90°よりも大きく180°よりも小さい鈍角となる。
図10(a)の2つの補強部の各上端13,23同士は図10(e)の別の補強部10でV字状に連なっていてもよい。同様に、図10(a)の下端14,24同士は図10(e)の別の補強部10でV字状に連なっていてもよい。
図10(f)のように、第1および第2補強部1,2は一部において互いに平行に延びていてもよい。
図10(g)のように、第1および第2補強部1,2の他に第3補強部3Aが設けられていてもよい。この場合においても、第1〜第3補強部1,2,3Aは、それぞれ、係合部Hの近傍からソールの上面81まで1つの直線に沿って延びておらず、屈曲した屈曲部46を有している。
図4の例では第1および第2補強部1,2を透明なフィルム34で覆ったが、かかるフィルム34は必ずしも必要としない。第1および第2補強部1,2は接着剤と縫合糸によって柔軟材30に付着されてもよい。
第1および第2補強部1,2が例えば伸び難い綿糸やナイロン糸で形成される場合、各図に示した第1および第2補強部1,2と同様な形状で、かつ、第1柔軟部31よりも剛性の小さいフィルムや布が柔軟材30の表面に前記各糸で縫合されていてもよい。
つぎに、図13Bおよび図13Cに基づいて前記柔軟材30および前記補強部を含む仮想エリアVAの剛性の特性が説明される。
図13Cにおいて、前記仮想エリアVAは前記仮想の直線SLに沿って延びる一対の縦辺S1と前記仮想の直線SLに直交する別の直線(図示せず)に沿った一対の横辺S2とで定義され、剛性の測定にはこの定義された方形の試験片Sを用いる。各補強部1,2の上方の第1端部11,12および下方の第2端部21,22を引張試験機(の把持部)100で把んで前記仮想の直線SLの延びる方向に引張荷重を負荷する。
なお、本例の場合、前記仮想の直線SLは図6の第1中心ラインC1に一致する。また、試験片S(図13C)は図1のアッパーから切り出したものである。
図13Bは測定結果を示す。この場合、前記試験片Sの伸びが3%〜4%を超えた際に前記試験片Sの引張剛性が増大している。
つぎに、外反抑制の効果が図15を用いて説明される。図15において、Postは前記図1のようなアッパーを備えた靴であり、Preは改良前の靴である。
図15において両者を比べると、図1の例に示す靴は、疲労しても外反角度の絶対値が差程大きくならないことが分かる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば本発明を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
アッパーの下に配置されるソールは、いわゆるアウトソールのみを有していてもよい。被補強エリアは内側部および外側部に設けられてもよい。また、強化装置や踏まず部は設けられていなくてもよい。
シューレースが通る挿通孔は鳩目ではなく、ループ等であってもよい。
シューレースに代え、あるいは、シューレースに加えて、締付部材としてベルトが採用されてもよい。
柔軟材に含まれるメッシュ状の生地は異方性を有していなくてもよく、また、前後方向よりも上下方向に伸び易い異方性を有していてもよい。
したがって、そのような変更および修正は請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
本発明はランニング用の靴の他、ウォーキングなどの種々の用途の靴に適用できる。
1:第1補強部 2:第2補強部
11,12:第1端部 1E:第1補強部の後縁 1L:第1包絡線
13:第1補強部の上端 14:第1補強部の下端 21,22:第2端部 23:第2補強部の上端 24:第2補強部の下端 2E:第2補強部の前縁
2L:第2包絡線
3:アッパー 37:上縁 3H:貫通孔 30:柔軟材(Flexible member) 31〜33:第1〜第3柔軟部 34:フィルム 35:内装材 36:裏打材
38:境界部 39:舌片 3F:柔軟材の表面
4:被補強エリア 41:第1部 42:第2部 43:上端部 44:下端部
45:中間部 46:屈曲部 4L:エリアの長さ 4W:エリアの幅
4F:第1包絡線で定義される前縁 4R:第2包絡線で定義される後縁
51:第1上部 52:第1下部 53:第2上部 54:第2下部
7:履き口
8:ソール 80:ミッドソール 81:ソールの上面 82:インソール
83:アウトソール 89:強化装置 8F:接地面
100:引張試験機
VA:仮想エリア
B1:第1中足骨 B11:骨体 B12:第1基節骨 B13:内側楔状骨
C1:第1中心ライン C2:第2中心ライン
D1:中心ラインが延びる方向 D2:直交する方向
F:前方 FE:先端 H:係合部 L:仮想の水平線
O:母趾球
O1:第1屈曲点 O2:第2屈曲点 O3,O4:中点
R:後方
S:試験片 SL:仮想の直線 S1:縦辺 S2:横辺
Y:上下方向 X:前後方向
α,α1,α2,α3,α4,Δi:角

Claims (28)

  1. アッパー3およびソール8を有する靴であって、前記靴は、
    前記アッパー3の一部を構成し足の内側面を覆うように適合された柔軟材30と、
    前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材の表面3Fに付着された第1および第2補強部1,2と、を備え、
    前記柔軟材30は前記第1および第2補強部1,2で補強された被補強エリア4を包含し、
    前記第1補強部1は前記アッパー3の前記ソール8との境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
    前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3の前記ソール8との前記境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
    前記エリア4は前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lと、前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lで定義され、
    前記エリア4を前記第1包絡線で前縁4Fが定義される第1部41と前記第2包絡線で後縁4Rが定義される第2部42とに分ける仮想の第1中心ラインC1に沿って前記エリア4が延び、
    前記エリア4は上端部43と下端部44と前記上端部43と下端部44との間の中間部45とを包含し、
    前記第1中心ラインC1の延びる方向D1に直交する方向D2の前記エリアの幅4Wが、前記中間部45において最大で、かつ、前記中間部45から前記上端部43に向かって前記エリアの幅4Wが徐々に小さく、かつ、前記中間部45から前記下端部44に向かって前記エリアの幅4Wが徐々に小さく、
    前記エリア4の前記上端部43が前記下端部44よりも前方Fに配置されている。
  2. 請求項1の靴において、
    前記エリア4において前記柔軟材の少なくとも表面材は上下方向Yおよび靴の前後方向Xに伸縮可能なメッシュ状の生地を含む。
  3. 請求項2の靴において、
    前記メッシュ状の生地は前記上下方向Yよりも前記前後方向Xに伸縮し易い。
  4. 請求項1,2もしくは3の靴において、
    前記仮想の第1中心ラインC1が延びる方向D1の前記エリア4の長さ4Lが、前記エリア4の最大の前記幅4Wよりも大きい。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項の靴において、
    前記第1中心ラインC1と前記ソールの接地面8Fとのなす角αが30°〜60°に設定されている。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部1,2の各上端13,23はシューレースが係合する係合部Hに隣接ないし連なり、前記第1および第2補強部1,2の各下端14,24は前記ソール8の上面81に隣接ないし連なる。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項の靴において、
    側面視において、前記仮想の第1中心ラインC1が第1中足骨B1の骨体B11に交差するように適合された状態で、前記第1および第2補強部1,2が配置されている。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が足の内側のアーチの部位に適合され、前記第1補強部の上端13が母趾球Oの部位または母趾球Oよりも後方Rとなるように適合され、
    前記第1補強部の前記上端13が前記第1補強部の前記下端14よりも前方Fに配置され、および/または前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の前記下端24よりも前方Fに配置されている。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が前記靴の前後方向Xの先端FEから前記靴の全長の40%〜60%の範囲に配置され、
    前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の25%〜45%の範囲に配置され、
    前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が前記靴の前後方向Xの先端FEから前記靴の全長の45%〜55%の範囲に配置され、
    前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の30%〜40%の範囲に配置され、
    前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
  11. アッパー3およびソール8を有する靴であって、前記靴は、
    前記アッパー3の一部を構成し足の内側面を覆うように適合された柔軟材30と、
    前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材の表面3Fに付着された第1および第2補強部1,2と、を備え、
    前記第1補強部1は前記アッパー3の前記ソール8との境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
    前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3の前記ソール8との前記境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
    前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の上縁37よりも下方の位置において屈曲した第1屈曲点O1を有し、
    前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の前記上縁37よりも下方の位置において屈曲した第2屈曲点O2を有し、
    前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
    前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が足の内側のアーチの部位に適合され、
    前記第1補強部の上端13が母趾球Oの部位または母趾球Oよりも後方となるように適合され、
    前記第1補強部の前記上端13が前記第1補強部の前記下端14よりも前方Fに配置され、および/または前記第2補強部2の上端23が前記第2補強部の前記下端24よりも前方Fに配置されている。
  12. 請求項11の靴において、
    前記柔軟材30が前記第1および第2包絡線1L,2Lで定義された被補強エリア4において前記柔軟材の少なくとも表面材は上下方向Yおよび靴の前後方向Xに伸縮可能なメッシュ状の生地を含む。
  13. 請求項12の靴において、
    前記メッシュ状の生地は前記上下方向Yよりも前記前後方向Xに伸縮し易い。
  14. 請求項11,12もしくは13の靴において、前記柔軟材30は前記第1および第2包絡線1L,2Lで定義された被補強エリア4を包含し、前記第1屈曲点O1から前記第2屈曲点O2に向かう方向に直交する長さ方向の前記エリア4の長さ4Lは前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2との間の前記エリア4の幅4Wよりも大きい。
  15. 請求項11〜14のいずれか1項の靴において、
    前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2とを結んだ仮想の線分の中点O3から前記第1および第2補強部1,2の両上端13,23に含まれる点O4または両上端13,23の間の点O4まで延びた仮想の第2中心ラインC2と前記ソール8の接地面8Fとがなす角αが30°〜60°に設定されている。
  16. 請求項15の靴において、
    側面視において、前記仮想の第2中心ラインC2が第1中足骨B1の骨体B11に交差するように適合された状態で、前記第1および第2補強部1,2が配置されている。
  17. 請求項11〜16のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部1,2の各上端13,23はシューレースが係合する係合部Hに隣接ないし連なり、前記第1および第2補強部1,2の各下端14,24は前記ソール8の上面81に隣接ないし連なる。
  18. 請求項11〜17のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が前記靴の前後方向Xの先端FEから前記靴の全長の40%〜60%の範囲に配置され、
    前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の25%〜45%の範囲に配置され、
    前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
  19. 請求項11〜17のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が靴の前後方向Xの先端FEから前記靴の全長の45%〜55%の範囲に配置され、
    前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の30%〜40%の範囲に配置され、
    前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
  20. 請求項11〜19のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部2の上端13,23において前記第1補強部1と前記第2補強部1,2とがなす角α1が鋭角に形成され、
    前記第1および第2補強部2の下端14,24において前記第1補強部1と前記第2補強部1,2とがなす角α2が鋭角に形成され、
    前記第1補強部1が前記第1屈曲点O1においてなす角α3が鈍角に形成され、
    前記第2補強部2が前記第2屈曲点O2においてなす角α4が鈍角に形成されている。
  21. アッパー3およびソール8を有する靴であって、前記靴は、
    前記アッパー3の一部を構成し足の内側面を覆うように適合された柔軟材30と、
    前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材の表面3Fに付着された第1および第2補強部1,2と、を備え、
    前記第1補強部1は前記アッパー3と前記ソール8との境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
    前記第2補強部2は前記第1補強部1の後方Rに配置され、前記アッパー3と前記ソール8との前記境界部38から上方に向かって連続的または断続的に帯状または線状に延び、
    前記第1補強部の後縁1Eに沿った第1包絡線1Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の上縁37よりも下方の位置において屈曲した第1屈曲点O1を有し、
    前記第2補強部の前縁2Eに沿った第2包絡線2Lは前記境界部38よりも上方において、かつ、前記アッパー3の前記上縁37よりも下方の位置において屈曲した第2屈曲点O2を有し、
    前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から上方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
    前記第1包絡線1Lおよび前記第2包絡線2Lが、それぞれ、前記第1および第2屈曲点O1,O2から下方に延びるに従い前記第1補強部1と前記第2補強部2とが互いに徐々に接近しており、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が前記靴の前後方向Xの先端FEから前記靴の全長の40%〜60%の範囲に配置され、
    前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の25%〜45%の範囲に配置され、
    前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
  22. 請求項21の靴において、
    前記第1および第2補強部の各下端14,24が前記靴の前記先端FEから前記靴の全長の45%〜55%の範囲に配置され、
    前記第1および第2補強部の各上端13、23が前記先端FEから前記靴の全長の30%〜40%の範囲に配置され、
    前記第1補強部の上端13が前記第1補強部の下端14よりも前方Fに配置され、かつ、前記第2補強部の上端23が前記第2補強部の下端24よりも前方Fに配置されている。
  23. 請求項21もしくは22の靴において、
    前記柔軟材30は前記第1および第2包絡線1L,2Lで定義された被補強エリア4を包含し、
    前記被補強エリア4において前記柔軟材の前記表面3Fは上下方向Yおよび前記前後方向Xに伸縮自在なメッシュ状の生地で形成されている。
  24. 請求項23の靴において、
    前記メッシュ状の生地は前記上下方向Yよりも前記前後方向Xに伸縮し易い。
  25. 請求項21〜24のいずれか1項の靴において、前記柔軟材30は前記第1および第2包絡線1L,2Lで定義された被補強エリア4を包含し、前記第1屈曲点O1から前記第2屈曲点O2に向かう方向に直交する長さ方向の前記エリア4の長さ4Lは前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2との間の前記エリア4の幅4Wよりも大きい。
  26. 請求項21〜25のいずれか1項の靴において、
    前記第1屈曲点O1と前記第2屈曲点O2を結んだ仮想の線分の中点O3から前記第1および第2補強部の両上端13,23に含まれる点O4または両上端13,23の間の点O4まで延びた仮想の中心ラインC2と前記ソール8の接地面8Fとがなす角αが30°〜60°に設定されている。
  27. 請求項21〜26のいずれか1項の靴において、
    前記第1および第2補強部1,2の各上端13,23はシューレースが係合する係合部Hに隣接ないし連なり、前記第1および第2補強部1,2の各下端14,24は前記ソール8の上面81に隣接ないし連なる。
  28. 足を包むアッパー3を有する靴であって、
    前記アッパー3の一部を構成し前足の内側面を覆うように適合された柔軟材30と、前記柔軟材30よりも伸び難く前記柔軟材30の表面3Fに付着された補強部1,2とを備え、
    前記補強部1,2は、上方の第1端部11,12から下方の第2端部21,22に向かって斜め後方の下方に延び、
    前記第1端部11,12と第2端部21,22とを通る仮想の直線SLと前記ソールの接地面8Fとがなす角αが30°〜60°に設定され、
    前記柔軟材30および前記補強部を含む仮想エリアVAの剛性が下記の(a)〜(c)の条件を満足する
    (a)前記仮想エリアVAは前記仮想の直線SLに沿って延びる一対の縦辺S1と前記仮想の直線に直交する別の直線に沿った一対の横辺S2とで定義され、この定義された方形の試験片Sを用い、
    (b)前記第1端部11,12および前記第2端部21,22を引張試験機100で把んで前記仮想の直線SLの延びる方向に引張荷重を負荷し、
    (c)前記試験片Sの伸びが3%〜6%の任意の値を超えた際に前記試験片Sの引張剛性が増大する。
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