JP3396637B2 - 靴底におけるシャンクの支持構造 - Google Patents

靴底におけるシャンクの支持構造

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    • A43B7/14—Footwear with health or hygienic arrangements with foot-supporting parts
    • A43B7/18—Joint supports, e.g. instep supports

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は靴底におけるシャン
クの支持構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、シャンク形状を踏まず部の形
状に合せてアーチ型に設定したシャンクは公知である。
かかるシャンクは垂直方向の変形を抑制して踏まず部の
剛性を補強する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のシャン
クは、その前後端部が前後方向に変位し易く、そのた
め、シャンクが前後方向に延び、その結果、アーチが偏
平になって、踏まず部が落ち込む原因となる。したがっ
て、本発明の目的は、アーチ型シャンクのアーチが偏平
になるのを防止して、踏まず部が落ち込むのを抑制する
シャンクの支持構造を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の理解を助ける参考例を図１を用いて説明す
る。本発明の理解を助ける参考例の靴底におけるシャン
クの支持構造は、図１（ａ）に示すように、上方からの
荷重Ｗを受けたときに、靴底Ｓの接地部１と該接地部１
よりも上方の靴底部分２とで挟み付けられる被支持部３
０，３１を、アーチ型のシャンク３の少なくとも前後方
向の一端部に該シャンク３と一体に設けて、靴底Ｓの接
地時に前記シャンク３のアーチ３ａが開く方向に該シャ
ンク３の前記端部が移動するのを防止するようにしたも
のである。
【０００５】
【発明の原理】今、靴底Ｓに垂直荷重Ｗが加わると、当
該荷重Ｗによりアーチ３は偏平に変形しようとする。一
方、シャンク３の被支持部３０，３１は接地部１と靴底
部分２との間で挟み付けられ、そのため、被支持部３
０，３１が前後方向Ｆ，Ｂに変位しにくい構造となる。
したがって、アーチ３ａの垂直方向の変位が小さくな
る。
【０００６】本発明において、靴底Ｓの接地部１とは、
一般に、アウターソール（接地底）で構成され、一方、
「上方の靴底部分２」とは、一般に、ミッドソールで構
成される。なお、前記被支持部３０，３１の面積Ａは、
前記被支持部３０，３１を接地部１と靴底部分２との間
で十分な力により挟み付けるために、一般に、０．５cm
2以上に設定するのが好ましい。
【０００７】本発明においては、図１（ｂ）に示すよう
に、前記シャンク３の前端の被支持部３０が、前方Ｆに
行くに従い、上方に向って傾斜したテーパ状の傾斜面１
０で支持されているのが好ましい。このような傾斜面１
０により被支持部３０を支持すると、前端の被支持部３
０が前方Ｆに移動しようとしても、楔構造になっている
ので、アーチ３ａが開きにくいからである。同様の理由
により、前記シャンク３の後端の被支持部３１が、後方
Ｂに行くに従い上方に向って傾斜したテーパ状の傾斜面
１１で支持されているのが好ましい。
【０００８】また、後端の被支持部３１については、図
１（ｃ）の接地部１の後方Ｂから順次接地するので前記
シャンク３の後端の被支持部３１は後方に行くに従い下
方に向って傾斜したテーパ状の傾斜面１２で支持されて
いても楔効果（作用）が得られる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
したがって説明する。図２および図３は本発明の第１実
施形態を示す。図２（ａ）はアウターソールを装着する
前の靴底Ｓの底面図である。該靴底Ｓにおけるミッドソ
ール２Ａの踏まず部Ｓ１には、図３（ａ）に示す一対の
シャンク３が固着されている。この図３（ａ）および図
２（ａ）において、被支持部３０，３１には斜線を施し
ており、したがって、該斜線を付した被支持部３０，３
１の下には、図２（ｂ）のアウターソール１Ａが固着さ
れている。
【００１０】図３（ａ）に示すように、後端の被支持部
３１は環状に形成されており、該環状の環状部３１ａの
中央には、図３（ｃ）に明示するように椀状の椀状部３
１ｂが、前記被支持部３１に一体に形成されている。な
お、図３（ｂ）は右側（アウトサイド）のシャンク３の
側面図であり図３（ｃ）は同断面図である。
【００１１】本実施形態において、後端の被支持部３１
には椀状部３１ｂが一体に形成されているので、該被支
持部３１の剛性が大きくなるから、シャンク３のアーチ
３ａがより偏平しにくくなるという利点がある。なお、
椀状部３１ｂは、椀のように滑らかな曲面を有している
必要はない。また、本実施形態では椀状部３１ｂがミッ
ドソール２Ａに向って凹んでいるが、接地側に向って突
出していてもよい。
【００１２】図４は第２実施形態の要部を示す。この第
２実施形態は図１（ｃ）のように、被支持部３０，３１
を傾斜面１０，１２で支持したものである。なお、本実
施形態においては、シャンク３の部位を明瞭にするため
に、シャンク３に斜線を施している。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アーチ型のシャンクの前端部または後端部の少なくとも
一方に被支持部を設け、着地時（接地時）に前記被支持
部を接地部と上方の靴底部分とで挟み付けるようにした
ので、上方からの荷重が加った際に、アーチの端部の被
支持部が前後方向に変位しにくい構造となる。したがっ
て、アーチが偏平に変形するのを防止でき、その結果、
踏まず部が落ち込むのを抑制し得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１（ａ）は本発明の理解を助ける参考例を示
す断面図、図１（ｂ）および（ｃ）は本発明の構造の例
を概念的に示す断面図である。
【図２】本発明の第１実施形態を示し、（ａ）はアウタ
ーソールを装着する前の靴底の底面図、（ｂ）は靴底の
側面図である。
【図３】（ａ）は一対のシャンクの底面図（ｂ）は同シ
ャンクの側面図、（ｃ）は同断面図である。
【図４】本発明の第２実施形態を示す靴底の側面図であ
る。
【符号の説明】
１：接地部 １０，１１，１２：傾斜面 ２：靴底部分 ３：シャンク ３０，３１：被支持部 ３１ａ：環状部 ３１ｂ：椀状部 Ｂ：後方 Ｆ：前方
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三ツ井 滋之 神戸市中央区港島中町７丁目１番１ 株 式会社アシックス内 (56)参考文献 特開 平９−238704（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−79804（ＪＰ，Ａ) 特公 平６−24482（ＪＰ，Ｂ２) 実用新案登録2531232（ＪＰ，Ｙ２) 国際公開98／3092（ＷＯ，Ａ２) 独国特許出願公開3417497（ＤＥ，Ａ １) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A43B 1/00 - 23/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 上方からの荷重を受けたときに、靴底の
    接地部と該接地部よりも上方の靴底部分とで挟み付けら
    れる被支持部を、アーチ型のシャンクの前端に該シャン
    クと一体に設けて、靴底の接地時に該シャンクの前記被
    支持部が前方に移動するのを防止するようにした靴底に
    おけるシャンクの支持構造であって、 前記シャンクの前端の被支持部が前方に行くに従い上方
    に向って傾斜した傾斜面で支持されて前記接地部が楔構
    造になっている靴底におけるシャンクの支持構造。
  2. 【請求項２】 上方からの荷重を受けたときに、靴底の
    接地部と該接地部よりも上方の靴底部分とで挟み付けら
    れる被支持部を、アーチ型のシャンクの前後方向の両端
    部に該シャンクと一体に設けて、靴底の接地時に該シャ
    ンクの前記被支持部がアーチが開く方向に移動するのを
    防止するようにした靴底におけるシャンクの支持構造で
    あって、 前記シャンクの前端の被支持部が前方に行くに従い上方
    に向って傾斜した傾斜面で支持されて前記接地部が楔構
    造になっていると共に、 前記シャンクの後端の被支持部が後方に行くに従い上方
    または下方に向って傾斜した傾斜面で支持されて前記接
    地部が楔構造になっている靴底におけるシャンクの支持
    構造。
  3. 【請求項３】 上方からの荷重を受けたときに、靴底の
    接地部と該接地部よりも上方の靴底部分とで挟み付けら
    れる被支持部を、アーチ型のシャンクの後端に該シャン
    クと一体に設けて、靴底の接地時に該シャンクの前記被
    支持部が前方に移動するのを防止するようにした靴底に
    おけるシャンクの支持構造であって、 前記シャンクの後端の被支持部が後方に行くに従い上方
    に向って傾斜した傾斜面で支持されて前記接地部が楔構
    造になっている靴底におけるシャンクの支持構造。
  4. 【請求項４】 上方からの荷重を受けたときに、靴底の
    接地部と該接地部よりも上方の靴底部分とで挟み付けら
    れる被支持部を、アーチ型のシャンクの後端に該シャン
    クと一体に設けて、靴底の接地時に該シャンクの前記被
    支持部が前方に移動するのを防止するようにした靴底に
    おけるシャンクの支持構造であって、 前記シャンクの後端の被支持部が後方に行くに従い下方
    に向って傾斜した傾斜面で支持されて前記接地部が楔構
    造になっている靴底におけるシャンクの支持構造。
  5. 【請求項５】 請求項１ないし４のいずれか１項にお
    いて、 前記被支持部が環状に形成されていると共に、該環状の
    環状部の中央に椀状に形成された椀状部を有している靴
    底におけるシャンクの支持構造。
  6. 【請求項６】 請求項１ないし５のいずれか１項におい
    て、 前記被支持部の面積が０．５cm2 以上に設定されている
    靴底におけるシャンクの支持構造。
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