JP5959953B2 - 非水電解質二次電池用活物質、非水電解質二次電池用活物質の製造方法、非水電解質二次電池用電極及び非水電解質二次電池 - Google Patents
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Description
この破砕率の値は、後述する実施例の結果にも示されているように、加圧プレスの圧力に応じて変化する。充放電サイクル特性をすぐれたものとするためには、加圧プレス圧力30kN/cm2では破砕率35%以下、20kN/cm2では破砕率30%以下であることが好ましい。
40kN/cm2の圧力によりプレスを行った後の正極において、活物質粒子の破砕率が40%を超える正極では、後述の比較例1に示すように、電池の充放電サイクル特性が低下する。
ここで、本発明における粒子とは、二次粒子、あるいは、より高次の粒子を指すものである。
なお、活物質粒子の粒度分布の測定方法は、後述する実施例に記載の通りである。
本発明に係る非水電解質二次電池用活物質は、基本的に、活物質を構成する金属元素(Li,Mn,Co,Ni)を、目的とする活物質(リチウム遷移金属複合酸化物)の組成通りに含有するように原料を調整し、最終的にこの原料を焼成すること、によって得ることができる。但し、Li原料の量については、焼成中にLi原料の一部が消失することを見込んで、1〜5%程度過剰に仕込むことが好ましい。
攪拌時の周速が速くなると、高密度な前駆体粒子になりやすいが、粒子同士が強く衝突するため、粒子径は大きく成長し難く、磨耗によって微粉も発生しやすい。このため合成後の正極活物質粒子の二次粒子内部は高密度だが二次粒子径が大きくなり難く、微粉も多いため、正極活物質としては、低密度になりやすい。
逆に、攪拌時の周速が遅いと低密度な粒子になりやすいが、粒子同士が強く衝突しないため、粒子径は大きく成長し易い。このため合成後の正極活物質粒子の二次粒子径は大きくなり易いが、二次粒子内部は低密度なので粉体としては、低密度になりやすい。
周速[m/s]=1秒当たりの攪拌回転数[rps]×攪拌羽の直径[m]×円周率
で現される。例えば、
10[rps]×0.1[m]×π=3.14[m/s]
となる。
焼成温度が高すぎると、得られた活物質が酸素放出反応を伴って崩壊すると共に、主相の六方晶に加えて単斜晶のLi[Li1/3Mn2/3]O2型に規定される相が、固溶相としてではなく、分相して観察される傾向がある。このような分相が多く含まれすぎると、活物質の可逆容量の減少を導くので好ましくない。このような材料では、X線回折図上35°付近及び45°付近に不純物ピークが観察される。従って、焼成温度は、活物質の酸素放出反応の影響する温度未満とすることが好ましい。活物質の酸素放出温度は、本発明に係る組成範囲においては、概ね1000℃以上であるが、活物質の組成によって酸素放出温度に若干の差があるので、あらかじめ活物質の酸素放出温度を確認しておくことが好ましい。特に試料に含まれるCo量が多いほど前駆体の酸素放出温度は低温側にシフトすることが確認されているので注意が必要である。活物質の酸素放出温度を確認する方法としては、焼成反応過程をシミュレートするために、共沈前駆体とリチウム化合物を混合したものを熱重量分析(DTA−TG測定)に供してもよいが、この方法では測定機器の試料室に用いている白金が揮発したLi成分により腐食されて機器を痛めるおそれがあるので、あらかじめ500℃程度の焼成温度を採用してある程度結晶化を進行させた組成物を熱重量分析に供するのが良い。
また、発明者らは、本発明活物質の回折ピークの半値幅を詳細に解析することで750℃までの温度で合成した試料においては格子内にひずみが残存しており、それ以上の温度で合成することでほとんどひずみを除去することができることを確認した。また、結晶子のサイズは合成温度が上昇するに比例して大きくなるものであった。よって、本発明活物質の組成においても、系内に格子のひずみがほとんどなく、かつ結晶子サイズが十分成長した粒子を志向することで良好な放電容量を得られるものであった。具体的には、格子定数に及ぼすひずみ量が2%以下、かつ結晶子サイズが50nm以上に成長しているような合成温度(焼成温度)及びLi/Me比組成を採用することが好ましいことがわかった。これらを電極として成型して充放電をおこなうことで膨張収縮による変化も見られるが、充放電過程においても結晶子サイズは30nm以上を保っていることが得られる効果として好ましい。即ち、焼成温度を上記した活物質の酸素放出温度にできるだけ近付けるように選択することにより、はじめて、可逆容量が顕著に大きい活物質を得ることができる。
また、本発明に係る正極活物質と導電材料等の他の粉末と混合する場合、正極活物質粒子が物理的に破砕しない程度に混合することが好ましい。例えば、プラネタリーミキサー、ジェットミル、フィルミクス(プライミクス社製)等で混合すると活物質粒子の破砕を抑制できるので好ましい。
本発明に係る正極活物質において、Li/Meが1.25〜1.60となるものでは、前記遷移金属元素の分布の均一性が高いものは、CuKα管球を用いたエックス線回折図上、空間群P3112に帰属され、ミラー指数hklにおける(003)面と(114)面の回折ピークの強度比が大きいものとなる傾向がある。本発明において、(003)面と(114)面の回折ピークの強度比は、I(003)/I(114)≧1.20であることが好ましい。また、充放電を行った後の放電末期状態においては、エックス線回折図上、空間群R3−mに帰属され、ミラー指数hklにおける(003)面と(104)面の回折ピークの強度比が、I(003)/I(104)>1であることが好ましい。前駆体の合成条件や合成手順が不適切である場合、前記ピーク強度比はより小さい値となり、しばしば1未満の値となる。
ここで、CuKα管球を用いたエックス線については、例えば以下の要領で実施することが可能である。
本発明に係る正極活物質について、エックス線回折装置(Rigaku社製、型名:MiniFlex II)を用いて、線源はCuKα、加速電圧及び電流はそれぞれ30kV及び15mAとする粉末エックス線回折測定を行う。得られた、エックス線回折データについて、前記エックス線回折装置の付属ソフトである「PDXL」を用いて、エックス線回折図上2θ=18.6±1°及び2θ=44.1±1°に存在する回折ピークについて強度比を決定する。
前駆体の合成反応を行う装置は、濾過濃縮装置を備えており、反応中に系内のスラリー容積を一定範囲に保つように、定期的に濾液のみを系外に排出して固形分は反応槽に滞留させることができる装置を用いた(前述のバッチ式)。攪拌翼の直径は10cmで行った。
硫酸マンガン5水和物と硫酸ニッケル6水和物と硫酸コバルト7水和物をCo、Ni、Mnの各元素が12.5:19.9:67.6の比率となるようイオン交換水に溶解させ混合水溶液を作製した。その際に、その合計濃度が2mol/lとなるようにした。次に、10リットルの反応槽に8Lのイオン交換水を準備し、湯浴を用いて45℃に保ち、1.2NのNa2CO3と4Nのアンモニア水を滴下することでpHを8.5に調整した。その際に、滴下するNa2CO3とNH3をmol比で5:1となるようにした。その状態で二酸化炭素ガスを30minバブリングさせ、溶液内の溶存酸素を十分取り除いた。反応槽内を周速5m/sで攪拌させ、先程の硫酸塩の混合水溶液を10ml/minのスピードで滴下した。その間、湯浴を用いて温度を一定に保ち、1.2NのNa2CO3を断続的に滴下することでpHを一定に保った。このとき、定期的にスラリーを系外に排出し、排出したスラリーと同容積のイオン交換水を加え、スラリー濃度を600g/l以下に保ちながら60時間滴下反応を行い、その後、1時間攪拌を継続した。
実施例1と同じ装置を用い、硫酸マンガン5水和物と硫酸ニッケル6水和物と硫酸コバルト7水和物をCo、Ni、Mnの各元素が12.5:19.9:67.6の比率となるようイオン交換水に溶解させ混合水溶液を作製した。その際に、その合計濃度が2mol/lとなるようにした。次に、10リットルの反応槽に8Lのイオン交換水を準備し、湯浴を用いて45℃に保ち、1.2NのNa2CO3と4Nのアンモニア水を滴下することでpHを8.0に調整した。その際に、滴下するNa2CO3とNH3をmol比で5:1となるようにした。その状態で窒素ガスを30minバブリングさせ、溶液内の溶存酸素を十分取り除いた。反応槽内を周速4m/sで攪拌させ、先程の硫酸塩の混合水溶液を10ml/minのスピードで滴下した。その間、湯浴を用いて温度を一定に保ち、1.2NのNa2CO3を断続的に滴下することでpHを一定に保った。このとき、定期的にスラリーを系外に排出し、排出したスラリーと同容積のイオン交換水を加え、スラリー濃度を400g/l以下に保ちながら90時間滴下反応を行い、その後、1.5時間攪拌を継続した。
実施例1と同じ装置を用い、硫酸マンガン5水和物と硫酸ニッケル6水和物と硫酸コバルト7水和物をCo、Ni、Mnの各元素が12.5:19.9:67.6の比率となるようイオン交換水に溶解させ混合水溶液を作製した。その際に、その合計濃度が2mol/lとなるようにした。次に、10リットルの反応槽に8Lのイオン交換水を準備し、湯浴を用いて45℃に保ち、1.2NのNa2CO3と4Nのアンモニア水を滴下することでpHを8.5に調整した。その際に、滴下するNa2CO3とNH3をmol比で5:1となるようにした。その状態で窒素ガスを30minバブリングさせ、溶液内の溶存酸素を十分取り除いた。反応槽内を周速5m/sで攪拌させ、先程の硫酸塩の混合水溶液を10ml/minのスピードで滴下した。その間、湯浴を用いて温度を一定に保ち、1.2NのNa2CO3を断続的に滴下することでpHを一定に保った。滴下反応開始20時間後に周速を1.5m/sに落として滴下反応を継続し、さらに65時間反応を行い、その後、1時間攪拌を継続した。反応途中では濾液のみの排出で、スラリーの排出を行わないので最終的に濃度は1136g/lとなった。
上記の様にして作製した正極活物質について、プレス試験に供した。
正極活物質のプレス試験はプレス試験機(理研機器社製 P−18)と試料挿入口が半径10.0mmの円形であるペレット成形機とを使用しておこなった。このプレス試験機は受圧面積28.74cm2の平板プレスと油圧ジャッキとからなり、平板プレス直下に上記ペレット成形機を設置して油圧ジャッキで目標の圧力まで加圧する方式である。今回の試験では、ペレット成形機内に活物質6.0gを投入し、6.4kN/cm2まで加圧することによりプレス試験を実施した。
実施例及び比較例のそれぞれの正極活物質のプレス前後の粒度分布測定を、次の条件及び手順に沿って粒度分布測定を行った。測定装置には日機装社製Microtrac(型番:MT3000)を用いた。前記測定装置は、光学台、試料供給部及び制御ソフトを搭載したコンピューターを備えており、光学台にはレーザー光透過窓を有する湿式セルが設置される。測定原理は、測定対象試料が分散溶媒中に分散している分散液が循環している湿式セルにレーザー光を照射し、測定試料からの散乱光分布を粒度分布に変換する方式である。前記分散液は試料供給部に蓄えられ、ポンプによって湿式セルに循環供給される。前記試料供給部は、常に超音波振動が加えられている。今回の測定では、分散溶媒として水を用いた。又、測定制御ソフトにはMicrotrac DHS for Win98(MT3000)を使用した。前記測定装置に設定入力する「物質情報」については、溶媒の「屈折率」として1.33を設定し、「透明度」として「透過(TRANSPARENT)」を選択し、「球形粒子」として「非球形」を選択した。試料の測定に先立ち、「Set Zero」操作を行う。「Set zero」操作は、粒子からの散乱光以外の外乱要素(ガラス、ガラス壁面の汚れ、ガラス凹凸など)が後の測定に与える影響を差し引くための操作であり、試料供給部に分散溶媒である水のみを入れ、湿式セルに分散溶媒である水のみが循環している状態でバックグラウンド操作を行い、バックグラウンドデータをコンピューターに記憶させる。続いて「Sample LD (Sample Loading)」操作を行う。Sample LD操作は、測定時に湿式セルに循環供給される分散液中の試料濃度を最適化するための操作であり、測定制御ソフトの指示に従って試料供給部に測定対象試料を手動で最適量に達するまで投入する操作である。続いて、「測定」ボタンを押すことで測定操作が行われる。前記測定操作を2回繰り返し、その平均値として測定結果がコンピューターから出力される。測定結果は、粒度分布ヒストグラム、並びに、D10は、二次粒子の粒度分布における累積体積が10%となる粒度)として取得される。プレス前の正極活物質について測定されたD10の値を「D10a粒子径(μm)」として、プレス後の正極活物質について測定されたD10の値を「D10b粒子径(μm)」として、表1に示す。また、「D10a粒子径(μm)」に対する「D10b粒子径(μm)」の比率を算出し、「D10b/D10a」として表1に示す。
実施例及び比較例のそれぞれの正極活物質のアスペクト比(長径/短径)は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観測した幾つかの視野で、600個の粒子を任意に選び、長径と短径の測定を行い、その平均値を算出した。
実施例1、2、比較例1の正極活物質について、アスペクト比は、それぞれ、1.13、1.21、1.34であった。
実施例1、2及び比較例1のそれぞれのリチウム遷移金属複合酸化物を非水電解質二次電池用正極活物質として用いて、以下の手順で非水電解質二次電池を作製し、電池特性を評価した。
図1は、本実施例に用いた角形リチウム二次電池の概略断面図である。この角形リチウム二次電池1は、アルミ箔集電体に正極活物質を含有する正極合剤層を有する正極板3と、銅箔集電体に負極活物質を含有する負極合剤層を有する負極板4とがセパレータ5を介して巻回された扁平巻状電極群2と、電解質塩を含有した非水電解質とを備える発電要素を幅34mm高さ50mm厚み5.2mmの電池ケース6に収納してなるものである。
上記電池ケース6には、安全弁8を設けた電池蓋7がレーザー溶接によって取り付けられ、負極板4は負極リード11を介して負極端子9と接続され、正極板3は正極リード10を介して電池蓋と接続されている。
25℃に設定した恒温槽に移し、2サイクルの初期充放電工程を実施した。充電は、電流0.1CmA、電位4.5Vの定電流定電圧充電とした。充電終止条件については、電流値が0.02CmAに減衰した時点とした。放電は、電流0.1CmA、終止電圧2.0Vの定電流放電とした。全てのサイクルにおいて、充電後及び放電後に、30分の休止時間を設定した。
初期活性化工程後の各電池について、再度、電流0.1CmA、終止電圧2.0Vの定電流放電を行った。その後、露点−40℃以下のドライルーム内でこれらの電池を解体して、正極板を取り出した。取り出した正極板は、ジメチルカーボネート(DMC)を用いて付着した電解質を十分に洗浄した後、減圧乾燥を行うことでDMCを除去した。
上記の様にして、実施例1、2、及び、比較例1の電池から取り出したそれぞれの正極板について、前記扁平巻状電極群の中で正極板として最外周部に位置していた部分の中央部を1cm×1cmの大きさで3枚切り出した。これを正極活物質のプレス試験と同じプレス試験機及びペレット成形機を使用して、正極板のプレスを行った。プレス圧力は20、30、40kN/cm2とし、各プレス圧力に対して、実施例1、2、及び、比較例1について切り出した正極板1枚ずつのプレスを実施した。
なお、前記正極板として最外周部に位置していた部分の中央部にダマ、皺、亀裂等の異形が存在する場合は、中央部近辺で異形が存在しない部分を切り出した。
プレス後の実施例1、2、及び、比較例1の各正極板について重量と厚みを測定し、各プレス圧力に対する、それぞれの正極板の充填密度を算出した。その値を表2に示す。
プレス後の正極板を液体窒素に15秒以上浸した後、極板の中央部を折り曲げることにより破断させたものを試料とし、それらの破断面の異なる2箇所の範囲についてSEM観察を行った。
SEM観察はまず、イオンスパッタ(日立サイエンスシステムズ社製 E−1010)を用いて15mA、4分間の条件でスパッタ処理を行うことで各試料にAu−Pd合金を蒸着させた。これを、走査形電子顕微鏡(日本電子社製 JSM−T200)の試料台にセットし、減圧条件下において、加速電圧15kV、500倍の倍率により正極断面のSEM観察を行った。
それぞれの正極板について全ての試料のSEM観察を行い、観察した2箇所の像の範囲内において、正極活物質について破砕された粒子と破砕されていない粒子とを数え、破砕された粒子の割合を算出した。この値を「破砕率」として表3に示す。
また、正極活物質を含有する電極を20、40kN/cm2の各圧力で加圧プレスした場合における、正極活物質粒子の破砕率の差((40kN/cm2加圧プレス時破砕率)−(20kN/cm2加圧プレス時破砕率))を算出した。この値を「破砕率」とともに表3に示す。
初期活性化工程に供したそれぞれの非水電解質二次電池について、次の手順に充放電サイクル試験を行った。電流1CmA、電圧4.2Vの定電流定電圧充電を行った。充電終止条件については、電流値が0.02CmAに減衰した時点とした。30分の休止後、電流1CmA、終止電圧2.0Vの定電流放電を行った。上記充放電サイクルを1サイクルとし、これを200サイクル連続して実施した。このときの1サイクル目に対する200サイクル目の放電容量の比率を「放電容量維持率」として記録した。この「放電容量維持率」の値を1サイクル目及び200サイクル目の放電容量とともに、表3に示す。
また、正極活物質を含有する電極を20、40kN/cm2の各圧力で加圧プレスした場合における破砕率の差についても、値が小さい正極活物質を用いることにより、電池の充放電サイクル特性が優れている。実施例1と2を比較すると、破砕率の差がより小さい実施例2の正極活物質からなる電池の方が、放電容量維持率が高い結果となっている。よって、この破砕率の差の値は充放電サイクルによる粒子の破砕されやすさを表す指標の一つと考えられる。表3の結果から、破砕率の差が10%以下となるような正極活物質を用いることにより、非水電解質二次電池の充放電サイクル特性を向上することができることがわかる。さらに、充放電サイクル特性を特に優れたものとするためには、この値が8%以下が好ましいことがわかる。
表1及び表3から、破砕率と同様に、正極活物質のプレス前後の10%累積質量粒子径の比率(D10b/D10a)も、充放電サイクル特性に影響を与えている。即ち、D10b/D10aの値が1に近い、実施例1及び2の正極活物質では、プレスにより粒子が破砕されにくく、電池のサイクル特性が優れており、D10b/D10aの値が0.81の比較例1の正極活物質では、プレスにより粒子が破砕されやすく、電池のサイクル特性が劣っている。
Claims (7)
- α−NaFeO2型結晶構造を有し、組成式Li1+αMe1−αO2(MeはMn、Ni及びCoを含む遷移金属元素、0≦α<1)で表され、1.00≦(1+α)/(1−α)≦1.60であり、前記遷移金属元素Meに対するMnのモル比Mn/Meが0.63〜0.72であるリチウム遷移金属複合酸化物を含有する非水電解質二次電池用正極活物質であって、前記正極活物質の粒子を含有する電極を40kN/cm2の圧力で加圧プレスした場合において、前記正極活物質の粒子の破砕率が40%以下であることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 前記正極活物質の粒子を含有する電極を20、40kN/cm2の各圧力で加圧プレスした場合における、前記正極活物質の粒子の破砕率の差((40kN/cm2加圧プレス時破砕率)−(20kN/cm2加圧プレス時破砕率))が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- α−NaFeO2型結晶構造を有し、組成式Li1+αMe1−αO2(MeはMn、Ni及びCoを含む遷移金属元素、0≦α<1)で表され、1.00≦(1+α)/(1−α)≦1.60であり、前記遷移金属元素Meに対するMnのモル比Mn/Meが0.63〜0.72であるリチウム遷移金属複合酸化物を含有する非水電解質二次電池用正極活物質であって、前記正極活物質の粒子の粒度分布測定により得られた10%累積質量粒子径をD10a、前記正極活物質の粒子を6.4kN/cm2の圧力で加圧プレスした後の粒度分布測定により得られた10%累積質量粒子径をD10bとしたとき、それらの比率(D10b/D10a)が0.82以上であることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。
- 前記正極活物質の粒子のアスペクト比(長径/短径)が2以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用活物質の製造方法であって、前記リチウム遷移金属複合酸化物は、溶液中でCo、Ni及びMnを含む遷移金属元素の炭酸塩を共沈させて共沈前駆体を製造する炭酸塩共沈法を用いて製造することを特徴とする非水電解質二次電池用活物質の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極活物質を含有する非水電解質二次電池用電極。
- 請求項6に記載の非水電解質二次電池用電極を備えた非水電解質二次電池。
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